年の差54歳!『顔たち、ところどころ』は、チャーミングなアーティストコンビが贈る愛しいドキュメンタリー。
生き方”なのだと改めて認識させられます。そして、アーティストの立場として、彼ら、彼女らを一方的に撮影するのではなく、交流や対話を重ねながら作品を作るアニエスとJRの姿勢もまた魅力的です。
映画ファンがさらに楽しめるポイントも。
そして、映画ファンやアートファンがより楽しめるポイントも。映画のラスト、アニエスはJRを喜ばせようと、映画監督ジャン=リュック・ゴダールの家を訪ねます。え?どういう感じでゴダールが登場するの!?という期待と、ちょっとした緊張感が漂うなか、ゴダールが出した返答も見どころのひとつ。ほかにも、JRが写真を撮影し、足場を組んだりクレーンに載ったりして、職人のようにして建物の壁にポートレートを貼り付けていく工程は、アートファンにとって、見ているだけで興味深い映像ではないでしょうか。
© Agnès Varda - JR - Ciné-Tamaris - Social Animals 2016
この作品がすてきなのは、気取ったアートドキュメンタリーではなく、真摯で誠実で、たくさんの人々の笑顔や誇らしい表情があふれているところ。