開催レポ!”食”をテーマに九州初上陸した現代版寺子屋「スクール・ナーランダvol.5佐賀・願正寺編」
であるということを諭してくれました。
食を通した喜び
2日目は、食とアートの領域で活躍する料理家 船越雅代さんのお話からはじまりました。
船越「どこで作られたものか分からない、誰が作ったものか分からない時代のなかで、私は料理には、媒体(メディア)の役割があると思っている。私の料理を通して、その料理の文化や食材、職人の想いについて触れてもらう。みんなに楽しんでもらう。食べることの悦びを伝えたい、感じてもらいたい。」
船越さんが作り出す料理の数々は、その土地のものを活かし、見た目も印象的で、それを囲む人たちは楽しそうです。次に話されたのは、浄土真宗本願寺派が運営する「あそかビハーラ病院」で働く僧侶の花岡尚樹さん。「あそかビハーラ病院」は、治る見込みがない癌患者の方々のための場所で、年間で150名ほどの方が亡くなっています。
そのような現場で、花岡さんは「最後に食べたいものは何ですか?」と患者さんに質問するのだそうです。あまり高級な食材の話が出てくることは少なく、日常の些細なもの、昔の物語を思い出すようなものを食べたいと答える人が多いようです。
とある患者さんは、昔 貧しかった頃にお母さんがサバ缶でつくってくれた料理の味が忘れられないということを思い出し、「サバ缶」