実は、監督は俳優たちと意見を出し合うことが好きなタイプ。本作でもチェン・ダオミン、コン・リーの意見を積極的に取り入れた。そのうちのひとつが、“プレート”だ。「あれはもともとの脚本にはなかったんです。コン・リーが持っていったらいいんじゃないかと提案しました。それによって、妻が初めに駅でプレートを持つ人々を見つめるシーンや、汚れたプレートを書き直そうとして、妻の病気が進行していると分からせる場面を挿入していったんです」。
「この役者たちでなければ考えられなかった」と断言する監督。チェン・ダオミン、コン・リーはもちろん、半年をかけて選び抜き、本作でデビューを飾った娘役のチャン・ホエウェンも大器を感じさせる。
胸に刺さるドラマだ。
『妻への家路』
公開中取材・文・写真:望月ふみ
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