古田新太や多部未華子ら豪華布陣が火花を散らすミステリアスな家族劇
そんな手練のキャストのなか、揺るぎない存在感を見せるのが、長塚作品初登場の多部だ。劇中「こんな世の中だから」というセリフが登場人物から何度か聞かれるが、くすんだ色のジャージを着て食べ物をぱくつく多部の眼差しを見るだけで“その国”が極度に荒んだ状態にあることがわかる。また鍵盤を弾く振りの場面では、パントマイムのテクニックは用いらず、むしろ技巧に依らないことでイラの心情が強く伝わってくることに驚いた。
大阪、福岡、新潟、長野で上演。チケット発売中。
取材・文 佐藤さくら
WEST.重岡大毅&中間淳太 子どもたちと元気よくコール&レスポンス「うんぴょこっす!」