南座新開場記念の「吉例顔見世興行」で高麗屋三代が襲名披露!
右から、松本白鸚、松本幸四郎、市川染五郎
2016年より耐震補強工事のため休館していた京都・南座が、南座発祥400年の今年、新開場する。その幕開けを飾る11月の「當る亥歳 吉例顔見世興行 東西合同大歌舞伎」にて、二代目松本白鸚、十代目松本幸四郎、八代目市川染五郎の親子三代による襲名披露が行われる。7月28日、京都市内で記者会見が行われ、白鸚、幸四郎、染五郎が思いを語った。
今年1月の東京・歌舞伎座から始まり、これまでに4劇場で襲名披露を行ってきた高麗屋。その締め括りとなる南座では、昼の部の『連獅子』で幸四郎と染五郎が共演し、白鸚は顔見世で49年ぶりの上演となる『鈴ヶ森』に出演する。また、夜の部の『勧進帳』で親子三代が富樫、弁慶、義経を演じるのも見どころだ。白鸚は「『鈴ヶ森』の長兵衛は五代目幸四郎の当たり役で、“あれは五代目の鼻の高え長兵衛”というようなセリフが残っております。衣装も背中に花菱を抜いた“首抜き”で、合羽も高麗屋格子。
高麗屋に大変ゆかりがある演目です」と語り、『勧進帳』で演じる富樫については「富樫には“武士の情け”がある。主君の義経を思う弁慶の心を慮って通してやるという情けです」