くらし情報『オペラデビュー向き!美しくも幻想的な『ヘンゼルとグレーテル』』

オペラデビュー向き!美しくも幻想的な『ヘンゼルとグレーテル』

天使が幻想的に舞う、1幕ラストの美しさには特に目を見張った。森の中で怪しくうごめく14人のダンサーが次々に端切れを脱ぎ捨て、均整の取れた体つきを露わにしながら天使へ変身する。ヘンゼルとグレーテルの周りで繰り広げられるダイナミックながらも華麗な群舞に見とれていると、無数の羽根が降ってきて……。夢幻の森のかなたへ消えていく天使の後ろ姿と舞い散る羽根をバックに緞帳が降り、2幕への期待を高めた。

まるで本の中から飛び出してきたようなメルヘンなお菓子の家、鬱蒼とした森の舞台美術も観客の目を惹きつける。そのステージを縦横無尽に駆け回る兄弟を筆頭に、彼らの両親や眠りの精・露の精といった登場人物のキャラクタービジュアルも非常にユニークでカラフル。特に男性ソリストが演じる魔女の網タイツ姿や衣装の変化に着目したい。ドイツの作曲家、エンゲルベルト・フンパーディンクが手がけた優美な音楽を奏でるオーケストラは、角田鋼亮の指揮による新日本フィルハーモニー交響楽団だ。
公演は6月15日(土)・16(日)に東京・日生劇場にて。チケット発売中。

取材・文:岡山朋代
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