コロナ対策万全のSET通し稽古で、三宅裕司&小倉久寛ら“純愛”謳う
劇団スーパー・エキセントリック・シアター(以下SET)の第58回本公演、ミュージカル・アクション・コメディー『世界中がフォーリンラブ』の開幕が迫る。初日を約1週間後に控えた稽古場を訪れると、座長・三宅裕司に小倉久寛をはじめとする劇団員が通し稽古に挑んでいた。
コロナ禍での上演という試練の中、三宅らが選んだテーマは“純愛”。感染すると異性を惹きつける体臭フェロモンを大量に発散し、ヒトを“肉食系”へ変貌させてしまう新型ウイルスに翻弄される人々の姿が描かれる。恋愛トラブルが多発し、偽りの愛だらけになってしまった世界でワクチン開発に乗り出した大日本武田製薬とテクノバイオ薬品。ライバル企業の覇権争いに『ロミオとジュリエット』さながらの恋模様が重なって──。
これまで最小限の人数でシーン稽古を繰り返してきたSET一同。初めての通し稽古となった取材日には改めて感染症対策のブリーフィングがなされ、本番で着用の立体透明マスクの管理方法が周知された。
出番でないキャストは階下のモニターで様子を見守るなど、稽古場を密としない創意工夫が随所に見受けられる。
制限下にあっても、SETの持ち味である“ミュージカル・アクション・コメディー”は健在だ。