明日を担う音楽家たち~4人の気鋭が海外での経験を昇華させる、特別な一夜
石井楓子(ピアノ)
一夜にして4人もの若いソリストが登場し、オーケストラと4つの協奏曲を演奏する。12月7日に東京オペラシティで開催される「明日を担う音楽家たち~新進芸術家海外研修制度の成果」は、若者たちが海外で学んだ経験を昇華させる特別な音楽に出会う、一夜限りのコンサートだ。
クラシックの演奏家にとって、海外で学び、文化や言語、そして作曲家たちが生きた地の空気に触れて生活することは、その音楽を変え、大きな飛躍を遂げるきっかけとなることもある。そんな経験を支援するため、文化庁は半世紀以上にわたり若者たちを海外に送り出してきた。
当日、ソリストとしてステージに立つのは、この制度により海外で学んだ若者たちだ。高い実力を持つ彼らが、その成果を披露するべく気合十分でステージに立つのだから、一期一会の輝かしい演奏に大いに期待できる。
気鋭たちの顔ぶれを見ていこう。
まずは、コントラバスの菅沼希望。
ドイツのフランクフルト音楽・舞台芸術大学で学んだ彼は、現在は新日本フィル首席コントラバス奏者として活動する。イタリアの作曲家、ボッテジーニのコントラバス協奏曲第2番を生演奏で聴くことができる、貴重な機会だ。