スピリチュアルは不安を預けるためのツールまんしゅうきつこさん×田房永子さんレポ(後編)
って思っちゃってたんですよね(笑)。
そしたら案の定、「あなたの手はガチガチに固まります」とか言われてるのに全然ならなくて。最後のほう、催眠術師がキレちゃったんですよ。「あのねえ、かかったフリをするのも大事だから」って(笑)。
田房:えーやだ!「セックスのときは気持ちいいフリをして男性を盛り上げろ」って言う人みたい(笑)。
まんしゅう:本人がノリノリになって「わたし今、催眠術にかかってる!」っていう状態を作るのが大切らしいんですよ。
田房:それを作るのが催眠術師の仕事じゃないんですか?
(c)まんしゅうきつこ/『アル中ワンダーランド』(扶桑社)
まんしゅう:まあでも実際、猜疑心が強かったり疑り深い人って本当にかからないんですって。だからそこはあきらめて、次に治療行為として前世療法を取り入れているメンタルクリニックに行って、退行催眠を受けたんですね。
そしたら今度はかかったんですよ!
最初に黄色い鼻緒が見えて、だんだん走って逃げる自分が見えてきて。どうやらわたしは、江戸時代のすごい貧しい農村の娘で、家族を食わせるために遊郭に売られた女郎だったらしいんですよ。で、その仕事に疲れ果てて、最終的に自殺しちゃってるんですよね。