2015年10月9日 12:00
自分にとって都合の悪いやつをメンヘラよばわりするのをやめろ
だけど、小説の執筆に集中してしまう夫に退屈したのか、ゼルダはそこでフランス人士官と不倫してしまうんです。夫のお金を思う存分使い、夫の心をかき乱し、さらに耐え切れず自殺未遂や精神病院への入院まで……。私は彼女こそ、時を越えた広義の「メンヘラ」ではないかと思っているのですが、この認識は合ってますでしょうか。
「メンヘラ」という語が浸透し始めたのは日本においてここ数年ですが、「メンヘラ」と呼んでよさそうな人というのは昔からいたわけで、何も最近になって急に増たわけではないですよね。ではなぜ、ここ数年の間でこの言葉が生まれたのか。なぜ、彼ら・彼女らの存在が目立つようになったのか。この言葉は2ちゃんねるのネットスラングに端を発しているようですが、その誕生と浸透の背景にあるものを考察したら、けっこう面白いんじゃないかという気がします。
しかし恥ずかしながら、本来だと「メンヘラ」について語る資格を、私は持っていないのです。
なぜなら実際の日常生活において、私は「メンヘラ」と呼んでよさそうな方に、出会ったことがないから。私のもともとの交友関係がせまいなど要因としてはいろいろ考えられるのですが、おかげでつい最近まで、「メンヘラ」