飯テロならぬ旅テロ!アジアの懐かしさにぐっとくる異文化漫画『乙嫁語り』
思わず赴きたくなる「旅テロ」漫画
『乙嫁語り』(森 薫/エンターブレイン)1巻(最新9巻)
舞台は19世紀後半。中央アジア周辺の女性たちを描いた作品です。綿密に描かれた家屋や衣装の柄、そして活き活きとした彼らの生活っぷり。読んでいるうちに、自分もすっかり作品の中に入り込んでしまいます。
数年前、2カ月ほどトルコで生活をしていたのですが、『乙嫁語り』を読んでいると、その時の記憶が蘇ってきます。
特に、家の軒先で近所の人たちが集まってわいわいおしゃべりをしている様子を読むと、小さなホテルに泊まりに行ったときのことを思い出します。みんなで仲良くチャイを飲み、誰に聞いてもなんとなくみんなが応えてくれるので、誰がホテルのスタッフか、最後までわかりませんでした。
5分喋れば「友達」、半日一緒にいれば「家族」だと言い出す人たちです。
家に誰かを呼んでもてなすことにとてもオープンで、よくお宅に泊めてもらいました。作中でも、主人公であるイギリス人のヘンリー・スミスさんが、いろんなお宅で世話になっています。
「ちょっと懐かしい感じがする異文化」に触れられる
トルコと日本はもともとモンゴルあたりから広がった、同一民族という説があるらしいです。