プラスの想像がマイナス要因に!? 心理学を応用した片付け習慣・その14
「もし、この散らかった部屋が綺麗に片付いたら……」
片付け習慣を身につけようとする時、「綺麗に片付いたあとのこと」を想像しない人はいないでしょう。
ピカピカに磨き上げられたキッチン、ホコリひとつ落ちていないリビング。
「綺麗になった部屋を具体的にイメージすれば、片付けに対するモチベーションが上がるはず!」と思いませんか?
実はそれ、心理学的に考えると大間違いだったんです!
「難題をやり切ったあとのこと」を想像すると逆効果になってしまうという、常識に反するような研究結果があります
■ ここに素敵なハイヒールがあります。それを履いたあなたは…。
ニューヨーク大学の心理学者であるガブリエル・エッティンゲンの実験をご紹介しましょう。
女性の被験者を集めて、2つのグループに分けます。
- Aグループ……ハイヒールを履いて「足が痛くて辛いわたし」を想像してもらう
- Bグループ……ハイヒールを履いて「都会を颯爽と歩くわたし」を想像してもらう
tobe / PIXTA(ピクスタ)
想像してもらう時間をとったあと、それぞれの血圧の変化を測ります。
するとAグループの被験者は血圧が変わらなかったのに対して、Bグループは血圧が下がったのです。