徒然草の時代からマスト?断熱と風通しで猛暑に強い家に!
や「すだれ」などの道具が利用され、また風通しを確保するためにありとあらゆる工夫がなされています。
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一方で暖房に関しては日本独自の工夫というのは特になかったようで、服を着込んでただ我慢してきただけのようです(耐えがたいくらい寒い朝、茶の支度をして家臣と狭い茶室に入り、それによって部屋を暖房しようとした家康の姿が、司馬遼太郎著の「関ケ原」の中で描かれています)。
■ 暑さ対策に最も効果的だった「断熱」
建築技術は日々向上していますが、暑さ寒さに対するものとして最も効果的だったのが「断熱」です。
「団地の最上階は暑くて住めたものじゃない」というのが昔の常識でしたが、断熱というものが普及した現在ではこういったことはありえなくなりました。
断熱材とは?
気温が高くなれば室内はどうしても暑くなります。
室内の温度は熱伝導や放射によって外部の熱が移動してくることによって変動しますが、この熱移動を防ぐための素材が断熱材です。
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熱の伝わりやすさは物質によって異なり、固体>液体>気体の順とされています。
内部に空気をたくさん含んだ物質ほど熱を伝えにくいため、断熱材には空気をできるだけ多く取り込むために様々な工夫がなされています。