1万5000件以上が介護で虐待!介護者の暴力は認知症への誤解が原因?
在宅介護では暴言や暴力が絶えないともいわれています。このいわゆる虐待は大きな問題でもあります。
認知症の人に接するうえで最も大切なことは何か。
このような悲劇を招かないために、一度立ち止まって考えてみる必要がありそうです。
■ 最も暴力に発展しやすいのは子が親を介護するケース!?
平成27年度、家族や親族による虐待数は15,976件でした。これは前年と比べて237件増えています。
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介護者と要介護者の関係を大きく分けると、子が親を介護、妻が夫を介護、夫が妻を介護、妻が姑を介護、という4つのケースがあります。
この中で最も感情を乱しやすいのは、子が親を介護するケースです。
また認知症の人は感情のコントロールがうまくできないため、何かと怒ったり頑固になったりします。
しかも言うことを聞かないうえ、暴言や暴力までふるうこともあります。
その結果、介護者がストレスを抱え、今度は介護者による虐待が始まることも少なくありません。
■ 虐待で最も多い!息子が親に対して行う暴力
平成27年度の虐待事例15,976件のうち、息子が全体の40.3パーセント(7,099件)