うまくいく二世帯住宅の建て方・暮らしの秘訣【建築家米倉拓生さんに聞きました】
二世帯住宅の設計には細やかな心配りが必要です。
あらゆる方向から物事を見る必要があるからです。二世帯住宅を建てるには、何から始め、何を考え、何に気をつければよいのか……。
二世帯住宅を建てる際に、事前の心得やプランニング、一緒に暮らす際のルール決めなど、気にするべきポイントがあります。
今回は、建築家の米倉拓生さんに「うまくいく二世帯住宅の秘訣」をお聞きしました。
Q.二世帯住宅を建てる前に心得ておきたいことは?
A.二世帯住宅を建てる理由を明確にしましょう
「高齢の親の面倒を見るため」
「病気になったときに子どもがそばにいてくれたら安心だから」
「共働きなので、子どもの面倒を見て欲しいから」
「親はまだ若く元気だけれど、今ある土地を活用できるから」…など、
二世帯住宅を建てるきっかけはさまざまあることでしょう。
maroke / PIXTA(ピクスタ)
ここで気にとめておきたいことは、親子間に「依存」があるかどうかです。
前者の3例は親子間に依存関係が生じますし、後者の1つは個々に独立した関係にあるといえます。
この違いによって、二世帯住宅の建物の形態が変わってくるのです。
依存関係がなければ、玄関もキッチンも浴室もすべてを分ける完全分離型も成立しますが、子どもの面倒を親に見てもらいたいという場合、また親に介護が必要な場合は、つながりを重視したプランニングを提案します。