密集地なのに開放的!アトリエ兼二世帯住宅【住まいの設計】
小さな商店街の途中にある、3層から成る間口の狭い建物。
ここは、設計事務所のアトリエ+二世帯住宅です。
1階は建築家の清水貞博さん、松崎正寿さん、清水裕子さんの3人が共同で営む「atelierA5建築設計事務所」。
2・3階には清水さん夫妻と中学生の長女、貞博さんの両親が二世帯で暮らしています。
たくさんの要素が詰まった建物ですが、その敷地は間口が狭い31坪、さらに三方に隣家が迫った「うなぎの寝床」。
「室内はさぞコンパクトなのでは?」と思いながらドアを開けると、そこには驚くほど明るく開放的な空間が広がっていたのです。
■ RC造と木造でパブリックとプライベートを切り替える
2つの世帯の住宅、そして事務所。
3つのスペースが快適さとほどよい距離感を保っている秘密は、プランと構造の工夫にあります。
1つが、1階のアトリエはRC造、その上に木造2階建ての住まいが載る混構造にしたこと。
2階の住まいには、玄関からアトリエ隣の階段を上がってアクセスします。
「2階から1階に下りてくるとスイッチが切り替わります」と裕子さん。
コンクリート打ち放しのアトリエは両サイドの壁に扁平な柱が入った特殊な構造で、室内に柱や梁の出っ張りがないトンネル状の大空間を実現しています。