猫9匹の安全と快適さを「縦格子の引き戸」によって実現した家【住まいの設計】
猫が9匹もいる生活……。
想像してみると家の中は汚れそうだし脱走も心配。
しかし、心から猫を愛する飼い主と建築家は、人も猫も安全で快適な住まいを実現しました。
そんな猫と飼い主が安心して暮らす家、神奈川・川崎市のHさん邸をご紹介いたします。
■ 格子戸で猫の”動き”が自由になる
もともとは犬を飼っていたというHさんとお母様。
あるとき、散歩中に犬が茂みの中で鳴いている猫の赤ちゃんを見つけ、それが現在10歳になったつかさ(オス)とつくし(メス)。
手前が最年長のつかさ。奥は黒猫のるい(7歳・オス)
その後も捨て猫や弱っている野良猫などを見過ごせず、保護しているうちに9匹に。
さすがに以前に住んでいた家は手狭になり、戸建てを購入するに至ったそう。
新居は3階建てなので、猫たちに上下運動を楽しんでもらえると思っていましたが、”ドア開閉時に万一脱走したら”と思うと玄関も開けられないと思い、不便さを感じていました。
そこでHさんは、猫を通じて知り合いになった「猫と建築社」の中村裕実子さんに相談し、”玄関からの脱走防止”と”キッチンへの侵入防止対策”を施すことになりました。
さずがは、猫の習性を熟知している中村さん。