21年で会社を倒産させた元社長が教える「今後のお金の考え方」
肉や魚と違って、お金は腐ることがありませんし、いつまでも蓄えておけます。だからお金さえあれば、時を選ぶことなく、欲しいものが欲しいときに手に入るようになったわけで、これはお金の功績。
しかしお金は同時に、矛盾も生み出すことになったといいます。
蓄えられるという性質があるため、お金そのものが価値を持つようになったということ。その結果、お金を大事にする人が増えたのです。
本来は肉や魚を手に入れるための道具だったはずなのに、それ以上の価値がお金についてしまったという、ある意味では予想外の結果。
では、お金そのものが価値を持つようになると、どんなことが起きるのでしょうか?
簡単にいうと、お金を基準として世の中の価値がはかられるようになっていくのです。そしてそうなった結果、「本当に価値あるものはなんなのか」ということが見えにくくなってくるわけです。
その結果、社会の発展よりも株主や経営者の儲けが重視されるようになり、社員はいつでも替えがきく歯車となっていくことになっていきます。
著者によれば、これこそが「お金が犯した罪」。
■誰も働かなければいい
だとすれば、どのようにすればそんなシステムから抜け出ることができるようになるのでしょうか?
この問いに対して、著者はこういいます。