漢字の常識が変わった?ベストセラーの漢字使用率は20%以下!
カウントした文字数:1,519
漢字数:413
漢字率:27.19%
『檸檬』梶井基次郎(1931年発表)旧字旧かな表記のもの
カウントした文字数:5,360
漢字数:1,479
漢字率:27.59%
ちなみに、漱石の『吾輩は猫である』は、新字新かなづかいのものだと28.18%でした。同じ作品なら旧字旧かな表記のものの方が、漢字率が高いといえそうです。
■現代のベストセラーは漢字減少傾向?
ここ数年の話題作ではどうでしょうか。それぞれ、「はじめに」を除いた本文の冒頭部分をカウントしてみました。
『オレたち花のバブル組』池井戸潤(2007年発表)文藝春秋
カウントした文字数:1,209
漢字数:387
漢字率:32.01%
ご存じ、大ヒットしたテレビドラマ『半沢直樹』の原作小説です。以下の作品とくらべるとやや漢字は多めですが、その漢字の多さがハードな企業社会を表しているともいえそうです。
『人生がときめく片付けの魔法』近藤麻理恵(2010年発表)サンマーク出版
カウントした文字数:1,207
漢字数:248
漢字率:20.55%
世界中で大ヒットのこの作品は、わかりやすさと親しみやすさが伝わる20.55%。