お得なビールは400円?350円?本当の「価値」を見抜く方法
の判断をすることはないはず。なぜならC社の株は、700円よりももっと下がる可能性があるから。
では、どうすればいいのでしょうか?
この問いに対して著者がいいたいのは、「価格と価格を見くらべている限り、まっとうな意思決定はできない」ということだそうです。
700円、500円、100円のどの時点で買うにせよ、あるいは買わないにせよ、目に見えている株価だけを根拠にして判断する人は、単なるヤマ勘を頼りにしている点においては「同じ穴の狢(ムジナ)」だということ。
■「価格と価値」を分ける
だとすれば気になるのは、「正しく意思決定をするためにはどんな情報が必要なのか」ですが、いうまでもなく、C社株の本当の価値がわかればいいのです。
たとえば、「この株には本当は150円の価値しかない」とわかっていれば、1,000円から700円に下落した時点でも手を出そうとは思わないはず。逆に100円にまで下落したなら、迷わず購入を決めるはずだということです。
私たちはどうしても、価格という“目に見えるもの”に惑わされてしまいがちです。
しかし本当の意思決定は、「価格と価格」を比較する世界から抜け出したところ、すなわち「価格と価値」