お得なビールは400円?350円?本当の「価値」を見抜く方法
の両方を見渡す視点からしか生まれないのだと著者は主張しています。
だからこそ、ファイナンス的な思考の第一歩は、価格と価値を分けて考え、価値の見極め(価値評価)に軸足を移すことなのだといいます。
原価や市場価格に注目する従来の考え方は、あくまでも「目に見えるもの」、端的にいえば価格に注目していることになります。「価格が価値を決める」という発想であり、いいかえれば価格中心の世界観。
対して、ブランドのような「目に見えないもの」を価値の源泉だと考えるのがファイナンス。「価値が価格を決める」という、“価値中心”の世界観でとらえようとするわけです。
お金が単なる尺度であり、それ自体が価値を決めるものではないのだとすれば、ファイナンスのほうが現実に即していると著者はいいます。
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「数字は苦手」だという方も、抵抗を感じることなくすんなりと読める内容。
未来に向けて新たな価値観を身につけておくためにも、必読の書といえそうです。
(文/作家、書評家・印南敦史)
【参考】
※野口真人(2016)『あれか、これか――「本当の値打ち」を見抜くファイナンス理論入門』ダイヤモンド社
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