社員教育に年間3000万円も費やす大人気企業の斬新な採用基準
の言葉。
「地下鉄の優先席だけが空いていたと記、『いいや、座っちゃえ』という人たちをグループA、『必要な人がいないなら、とりあえず座ろう』という人たちをグループB、『ここは優先席だから立っていよう』という人たちをグループCとします。リッツ・カールトンは、グループCの感性を持った人や、それに近い感性の人たちを集めたい」というものです。
たしかに理想は、グループCの感性を持った人たちを集めることでしょう。しかし中小企業には、感度の高い人材は集まらないのが実情でもあります。
そこでノアでは、グループBの人材でも採用するのだそうです。
優秀な人材を採用できないなら、社員教育によって優秀な人材に変えていけばいいということ。
いまはおもてなしの感性が低かったとしても、継続的な社員教育を続けることによって、「サービス業に必要な感性を高めることができる」と考えているというのです。
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大胆にも思える著者の考え方は、しかし理にかなったものでもあります。だからこそ、「従来の常識を、別の角度から捉えてみる」という意味でも、読む価値があると思います。
(文/作家、書評家・印南敦史)
【参考】
※大西雅之(2016)『社長! すべての利益を社員教育に使いなさい』あさ出版
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