「慰謝料=高額」はウソ!離婚の慰謝料についての知られざる真実
精神的損害なので、どれくらいが十分なのかは曖昧な面もあるものの、片方から通常の上限の300万円を受け取っていたとしたら、もはや他方には請求できない場合が多いと著者は考えているというのです。
■事情によっては慰謝料の額が低くなる
また、不貞相手にだけ請求をした場合、配偶者への請求の場合よりも額が低くなる傾向があるのだとか。
判決になった場合の相場が100~200万円だといっても、事情によってはもっと低くなる場合もあるということです。
学説上は不貞相手への請求を認めるべきではないとする見解や、制限すべきとする見解も有力になってきているのだとか。感覚的には、裁判所も以前よりは額の面で低くしている感じもあるのだそうです。
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先に触れたとおり「離婚=高額な慰謝料」というようなイメージはたしかにありますが、現実はそれほど甘いものではなさそうです。
しかしいずれにせよ、離婚問題で疲れている人は、本書で知識をつけておくべきかもしれません。もちろん、離婚することなく円満な夫婦生活を続けることこそが理想ですが……。
(文/作家、書評家・印南敦史)
【参考】
※吉成安友(2016)『くたびれない離婚 – じっと我慢したまま、もう何年ですか?』ワニブックス
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