新たに出現する106万円の壁 パートの社会保険料が変わる!?
このケースでは、厚生年金保険料・健康保険料を合わせて、約1万4,300円が天引きされ(下記図表2)、60歳まで加入した場合20年間でその総支払額は約340万円となります。
図表2 社会保険に加入適用された場合の保険料と受取年金額(第3号被保険者)
※金額はあくまで例です。お住まいの地域などにより異なりますのでご参考程度にお願いします。
※資料:日本年金機構ホームページ・協会けんぽホームページを参照し執筆者作成
さて、65歳から24年間(65歳女性の平均余命まで)年金を受け取った場合、厚生年金部分の受取合計額は約329万円と、健康保険料と合わせて支払った保険料合計額を下回ります。つまり、会社員の妻の場合、月収10万円を得る働き方では、社会保険料の負担で現行から増える金額と、年金として現行から増える金額を単純に比較すると、負担の方が大きくなるのです。ただし、厚生年金部分を抜き出して比較した場合、厚生年金保険料(総支払額約206万円)を納付することで約329万円受給できるので、有利といえます。
<夫が自営業のケース>
夫が自営業の場合、妻は第1号被保険者となり、現行でも妻自身が国民年金保険料を納付し、国民健康保険料は世帯主がまとめて支払っています。