くらし情報『テラヘルツ波を用いたプラスチックの素材識別と熱劣化診断の可能性を検証し、識別装置を開発』

2022年4月1日 11:00

テラヘルツ波を用いたプラスチックの素材識別と熱劣化診断の可能性を検証し、識別装置を開発

の支援をうけて行ってきた「プラスチック製容器包装廃棄物の高度選別装置の事業化」(事業プロモーターユニット:QBキャピタル合同会社)において、テラヘルツ波の特性を利用する廃プラスチックの識別装置を開発し、株式会社青南商事の協力の下、その性能を確認しました。本学は、主に装置の設計・製作を担当しました。

テラヘルツ波を用いたプラスチックの素材識別と熱劣化診断の可能性を検証し、識別装置を開発

図2. PE、PP、PSの透過吸収スペクトル(厚さ:1.5mm)

吸収強度の違いや特徴的なピークが存在することが確認できる。


テラヘルツ波を用いたプラスチックの素材識別と熱劣化診断の可能性を検証し、識別装置を開発

図3. 株式会社青南商事におけるプラスチック製容器包装識別実験の様子

■今後の展望
本研究では、テラヘルツ周波数帯における誘電率に基づく透過率/反射率の違いから、プラスチック素材毎のプラスチック識別が可能であることと、熱劣化プラスチックのテラヘルツ波を用いる非接触診断の可能性を確認することができました。今後は、高度な材質選別装置としての開発を進め、プラスチック類のリサイクル率の向上とともに、高品質の再生プラスチックを生産することや、再生プラスチックの品質向上、環境汚染の削減、ならびにリサイクル費用の低減に貢献していきます。

■語句解説
テラヘルツ波
周波数として0.1~10THz、波長は30~3,000μmの領域における電磁波です。

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