夫の浮気相手とまさかの遭遇…キャリア女性とボサボサの妻、惨めで何も言えない
泣きすぎて言葉にならず、さらさは大きくうなずいた。
………
カーテンと小さなソファにテーブル、周りにはまだ3個ほど荷ほどきされていない段ボールが詰まれていた。
沙織がコーヒーをテーブルに置いてくれる。ひなたは、すやすやとソファに上で寝てくれていた。
沙織「かわいいね、ひなたちゃん。」
さらさ「うん…いつもは、寝ないんだけどなんか今日は寝てくれる」
沙織「空気読んだんじゃない?笑」
さらさ「そうかもね」
さらさにふっと笑顔が戻る。沙織はさらさの表情を見て、優しく言葉を始めた。
沙織「で、何があった」
さらさはハンカチで鼻をぬぐうと、ぽつりぽつり話はじめた。
さらさ「えっと……」
さらさはセックスレスのこと、宗太と沙彩のことをすべて話す。
コーヒーカップに口をつけながら、沙織がじっと聞いてくれる。
しばらく話した後、さらさは息をついた。
さらさ「…で、気が付いたら離婚届取りにいってた」
沙織がことんと小さなテーブルに、コーヒーカップを置く。
沙織「あのさ、結局さらさは離婚したいの?」
率直な質問に、さらさは口ごもる。でも、眠るひなたの顔を見ると…
さらさ「分からない…どうしたらいいか。