不倫女「別れてください」静かなるガチバトル勃発…意外な結末に!
10話:自分でつかんだ幸せ…まさにシンデレラmamaガール
リビングにあるインターフォンのモニターに映る沙彩の姿。
さらさ「入れて」
さらさの気丈な言葉だけが、部屋に響いた。
宗太がインターフォンの解錠ボタンに指をとんとしながら黙り込む。
そして…
宗太「わかった」
マンションのロックを開けて、すぐに沙彩はやってきた。
慣れたように、ダイニングテーブルに座る。
(この様子じゃ、きっとうちにも来てたんだろうな)
悲しい感情と怒りとが入り混じる。
言いたいことはたくさんあるはずなのに、沙彩を目の前にすると、心臓がバクバクしてそれどころじゃなかった。
沙彩は恋人のように宗太に目配せをすると、落ち着いた口調で話し始める。
沙彩「この状況で、よく帰ってこれましたね」
トゲのある言葉にさらさのイライラが増す。
さらさ「は?」
怒りをにじませるさらさを見て、沙彩はほくそ笑んだ。
その姿に、ぐっと言葉をこらえる。
(ここで感情に任せて怒ったら、沙彩に何も伝わらない気がする)
子どもがいる家庭を壊しても、何も思わない相手に正論もなにも通じるはずがないと感じた。
沙彩「今日は、帰ってきた先輩に言いたくて。