不倫女「別れてください」静かなるガチバトル勃発…意外な結末に!
宗太先輩と別れてください。宗太先輩は……」
ベラベラと一方的に話す沙彩のことばを聞きながら、言いたいことをまとめるように、さらさは今までのことを思い出していた。
沙彩と鉢合わせした電車、沙彩と宗太のline。
怒りもあったし、同時に悲しみもあった。でも、それがなかったらネットショップのことを考えることもなかった。
沙彩がベラベラと私への不満をしゃべりつづける。
さらさはぐっと言葉を飲み込むと、余裕のあるようにっこりとほほ笑んだ。
さらさ「会話の途中で悪いんだけど」
にっこりとするさらさに、沙彩が気持ち悪いといった表情を浮かべる。
沙彩「…なんですか」
さらさが、沙彩の目をまっすぐに見つめる。
そして……
さらさ「ありがとう。私も宗太もお世話になりました」
沙彩「え?」
予想外の言葉だったのか、沙彩の顔がわずかにゆがむ。さらさ「私も育児でいっぱいいっぱいで…沙彩に電車のホームであった時、身なりがボロボロな自分が恥ずかしかった」
さらさ「それに金銭的にも精神的にも宗太から自立できていなくて、辛いことがあっても何もできない自分が情けなかったし、沙彩に勝てないって思った」