ニコラハウスではこのほど、プレミアムスタンダードシュークリームの販売を開始した。同店はうさ耳をつけて楽しむカフェだが、うさぎシュークリーム工場やうさぎグッズなどの雑貨店も併設している。シュークリームは、常時10種類以上を用意。シュークリームは、下の「ふわふわのシュー生地」、上の「サクサクのクッキー生地」の二重構造が特徴で、店内に設置する専用のオーブンで毎日焼き上げている。今回発売した同シリーズは、通常のうさぎシュークリームとは異なり、チョコレートコーティングがないシンプルなシュークリーム。チョコレートコーティングがないぶん、生地の食感とおいしさとクリームの味わいがより楽しめるとのこと。「生クリーム」(300円)、「カスタード」(280円)、「生クリーム&カスタード」(320円)の3種類を展開する。「生クリーム」は、シュークリーム発祥の地フランスの定番シュークリームを再現した商品。真ん中に切り込みを入れた生地に空気を入れながら生み出した生クリームを詰め込んだ。「カスタード」は、バニラビーンズたっぷりのカスタードを贅沢に詰め込んだシュークリーム。少し甘さのあるクッキー生地と甘いカスタードの組み合わせが味わえるとのこと。「生クリーム&カスタード」は、生クリームとカスタードの両方を詰め込んだシュークリームとなっている。※価格は全て税別
2015年11月02日ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)は、パリ ファッショウィークの開始に伴い、ニコラ・ジェスキエールによる最新コレクションを祝したウィンドウディスプレイと、スペシャルエキシビションを開催。10月31日まで、パリは7区にある百貨店ル・ボン・マルシェ・リヴ・ゴーシュにて実施中だ。会場となるル・ボン・マルシェ・リヴ・ゴーシュのエキシビションスペースには、近未来を思わせるようなエクスクルーシブプロダクトのディスプレイや、アーカイヴ、映像インスタレーションを配置。メゾンの歴史をも感じられる空間となっている。また、「ニュー クラシック」をテーマにしたリミテッドエディションカラーのアイテムが登場。ブランドの伝統的なスタイルで製作された「プティット・マル(Petit Malle)」は、エピレザーにインディゴカラーで発売される他、「ツイスト(Twist)」は、オリジナルを保ちながらも通常のデザインをよりボリューミーに、機能的に進化させたデザインで展開される。さらに 、襟元にファーがあしらわれたダークブルーのピーコートや、トゥーにポイントのあるインディゴカラーのサイドゴアブーツ、ダークブルーにオレンジが映えるウールのストールも限定で発売。そして、パリ ファッションウィーク初日となる9月29日には、会場となるル・ボン・マルシェ・リヴ・ゴーシュにて、オープニング カクテルパーティーが開催された。フランス人女優のアデル・エグザルホプロスを始め、韓国人女優のぺ・ドゥなど、多くのセレブリティが出席し、ニコラ・ジェスキエールの最新コレクションに華を添えた。
2015年10月12日パックアーツはこのほど、うさぎの形をした「うさぎシュークリーム すみれカシス」(税別520円)を「ニコラハウス」(東京都渋谷区)で期間限定発売した。期間は、9月30日までを予定。同商品は、甘酸っぱいカシスのムースと、すみれのエッセンスで作られたゼリー入りのシュークリーム。カシスの酸味とすみれの花の香りを楽しめるぜいたくな味わいだという。
2015年09月14日パックアーツはこのほど、「ミッフィーうさぎリエジョア」(税別1,850円)を「ニコラハウス」(東京都渋谷区)内の「ニコラシャールカフェ」で期間限定発売した。期間は、9月30日までを予定。同商品は、バニラアイスとチョコレートで「ミッフィー」を表現したパフェ。ホワイトチョコレートやジャスミンゼリー、自家製洋梨ジャスミンコンポート、チョコレートアイスなどが重ねられており、ジャスミンの花の香りを感じられるという。
2015年09月10日PACK ARTSが運営する「ニコラハウス」はこのほど、「シューサレドイッチ」を発売した。○パリセレブの新定番ランチが日本初上陸!同店は、フレンチとスイーツを提供するニコラシャールカフェを中心に、うさぎクレープうさぎシュークリーム工場、うさぎグッズなどの雑貨を扱う雑貨屋からなる4ショップを楽しめる複合店舗。同商品は、同店の料理研究家ニコラシャールが日本に持ち込んだ、甘くないシュークリーム生地のサンドイッチ。シュー生地の上に、パルメザンチーズをかけバケット型にした。同店1階にある、うさぎシュークリーム工場の専用オーブンで、毎日焼き上げる。今回発表されたメニューは3種類となる。「シューサレドイッチ フォアグラプレミアム」は、新鮮なガチョウのフォアグラを大きくカットしてはさんだ。価格は5,500円。「シューサレドイッチ フレッシュサーモンアボガドタルタル」は、脂がのったサーモンと、酸味と卵の味が効いたタルタルソース、さっぱりとしたアボガドが絡む。価格は1,600円。「シューサレドイッチ じゅわっと照り焼きチキン」は、ニコラシャールによるテリヤキソースが、奥までしみ込んだ、やわらかくジューシーなチキンをはさんだ。価格は1,400円。※価格はすべて税別。
2015年08月30日PACK ARTSが運営する「ニコラハウス」(東京都渋谷区)はこのほど、「フランス パリセレブの新定番ランチ シューサレプレート」を発売した。「シューサレ」とは、通常は甘くするシュー生地に、素材やソースを組み合わせてサンドイッチ風にしたもの。「シュー」は、「シュークリーム」の「シュー」、「サレ」は、「塩」という意味を持っている。シューサレは、パリジャンやサンドイッチに比べると、糖質・砂糖・カロリーも少ないとのこと。サーモン、レタス、ハム、ソテーなど、好きなものをはさんで食べることができ、そのヘルシーさと見た目のカラフルさから、フランス・パリのカフェでは定番メニューになっているという。そこで、同店のシェフ・パティシエを務めるフランス人のニコラシャールは、「フランス パリセレブの新定番ランチ シューサレプレート」を開発。同メニューは、シューサレ6個とサラダ、ローズマリーのじゃがいもいためのセット。スープ・ドリンク(平日のみ)つきで1,330円(税別)で提供する。シューサレは3種類がラインアップ。「わさびのシュー生地 マッシュシーフード・わさびソース」は、いか・えびなどのシーフードに、マッシュポテトをトッピングし、日本人好みのわさびソースを加えた。「むらさき芋のシュー生地 パンプキンナッツ」は、かぼちゃを自然の食感と甘みを味わえるようにつぶし、ヘルシーなサラダ仕立てにした。「いかすみのシュー生地 カプレーゼ」は、モッツアレラチーズとトマト・ハーブを組み合わせたフランスで定番の味で、生地にはいかすみとチーズを使用している。
2015年08月10日ニコラハウスはこのほど、イベント「初めてのニコラハウス・うさ耳ニコラカフェ体験! マイファーストニコラハウス」を開催した。ニコラハウスとは、うさ耳をつけて楽しむカフェでありつつ本格フレンチ・本格スイーツ・本格雑貨も揃う「ニコラシャールカフェ」を中心に、「うさぎクレープ」「うさぎシュークリーム工場」、うさぎグッズなどを販売する「ニコラフレンズ かわいい雑貨屋さん」の4ショップからなる店舗。同イベントは、2,000円(税別)で合計5,000円以上となるニコラハウスのスイーツやフードを少量ずつで1人前にまとめて楽しむことができる企画で、同店に来たことがない人を対象とする。メニューは、「うさぎシュークリーム」「うさぎリエジョア」「うさぎクレープ」「メイソンジャーサラダ」「お子様ランチ大人用」「フレンチトースト」「スペシャルスイーツプレート」で、コーヒー、紅茶、オレンジジュースのいずれかを選べるドリンク付き。さらに、「ニコラフレンズ かわいい雑貨屋さん」の商品も手にとって楽しめるほか、ミッフィーとのコラボも体験できる。また、イベント当日は料理研究家・ニコラシャールも参加するため、一緒に写真撮影も可能。イベント開催日時は7月31日、8月13日、14日の各10時~11時。公式サイトにて一般募集しており、定員は、1回につき40人。1人から4名まで参加が可能。
2015年07月30日東京都渋谷区のニコラハウスは8月1日~10月20日、今年60周年を迎える「ミッフィー」とのコラボレーションを展開する。○各種メニューにミッフィーの顔が同コラボは、うさぎクレープ、うさぎシュークリーム工場、うさぎグッズや雑貨販売などを手掛ける複合施設「ニコラハウス」とミッフィーとのコラボレーション。店内には200体を超えるうさぎのぬいぐるみや、フレンチアンティークなどを多数用意し、ミッフィーをモチーフにしたカフェメニュー、オリジナル雑貨、ミッフィーの世界観を表現した店内装飾などが企画されている。コラボレーションメニューでは、同店既存メニューの一部に、ミッフィーの顔のデザインを採り入れるという。コラボ期間は8月1日~10月20日。営業時間は11時~20時(カフェL.O.19時)。
2015年07月26日グエナエル・ニコラが手掛けたパフューム「キュリオシティエッセンス(CURIOSITY ESSENCE)」。300個限定で作られたこの香水は、同名のモノグラフ(作品集)のコンセプトが踏襲されている。「永遠は、一瞬一瞬に存在する」。空中に浮かんでいるかのような一滴がもたらす波紋。茶寮に向かう庭園をイメージした香りは、和菓子、緑茶、シナモンと白檀の香りとノートが変化する。日本的なデザインとは?ロングインタビューの第3章。――あなたにとって、日本のデザインとは?日本のイメージはミニマリストのイメージです。引き算のデザインだと言われているけれど、何もしなくても結果が出てくるようなイメージ。私はそれをマスなものでもそれができないか考えています。大きな物を作るときにも引き算をして、なるべく物を作らないデザイン。――モノを作るときにはモノは作らない、禅問答のようですね。いつもよくする比喩ですが、水の中に石を入れる時に、その石がどこに行くのか?を考えるのがアメリカ、その石が何なのか?どこの石なのか?が気になるのがフランス、水の波紋が気になるのが日本。国によってそれぞれなのですが、私もエフェクトが気になるのだけれど、石がなくても水の波紋は作れます。私がデザインで伝えたいのはそういうことです。――初めからインテリアデザイナーを目指していたのですか?僕は5人兄弟で一番上の兄が建築家、3番目の兄が映画のCGのムービーディレクターだったんです。だから2つの世界が融合されています。以前はデザイナーを目指すときリアルな世界を作るデザイナーになるか、バーチャルな世界を作るデザイナーになるか決めなければなりませんでした。自分自身はリアルとバーチャルの世界をどうコネクトするかを考えていました。最初は映画のアートディレクターになって、映画の中の世界を作りたかったのですが、1本の映画の世界を作り上げたら終わってしまう。そのことに疑問を持ち始めて、リアルなモノを作ることに意味があると思い、日本に来ました。日本は“リミット”がないでしょ。東京はデザインに制約がない。フランスは特に建築で新しい物を作ることはさまざまな制約があって難しいのですが。東京はその問題をクリアしています。地震があったり、コストが高くついたりと問題もありますけれど、デザイナーにとってはパラダイスな都市です。――それはパリにいるときに分かっていたのですか?日本に来るまでは分かりませんでした。外国にいると日本のことはまったく分からない。ブラックホールというか、ホワイトホール。分からないけどいい感じ(笑)。日本に来てから、文化の深さを知りました。――日本がデザイナーにとってパラダイスだということは、海外で理解されているんですかね? ニコラさんが来日した20年前に比べて、日本でデザインしたいと思っているデザイナーは増えているのですか?日本に来たいと考えているデザイナーは増えていないですね。若いデザイナーや学生は、有名なところや、そのときに元気な国や都市、場所を目指します。今なら上海や香港に見に行って、写真を撮って、新しい建築を巡りますが、個人的には、本当は場所は関係ないと思っています。私が初めて東京に来たときは、だれが、それを、作っているのかを探しました。時代によって、プロデューサーだったり建築家だったり、時代と人が大事で、場所は関係ない。その時代とその場所のダイナミクスさとコネクトしなければならない。私の場合は坂井直樹さんに手紙を出して、会うことが出来て、すごくお世話になりました。お寺が好きで日本に来ましたとかは自分に関係ない。――日本と言うよりTOKYOですね。日本は止まれない。地震もあるし、止まることにリスクがある国です。選択の余地がない。それが良いのかもしれません。ヨーロッパは止まるという選択肢があるけれど、日本は止まれない。前に進み続ける、加速して行く感じが私は好きです。特に東京はハイスピードなトレンドで動いている都市です。それにノルか、ノリたくないかという判断だけ。乗りたくない人は乗らなくて良い。そのスピードはすごくエネルギーがあり、周囲を引っ張っていく力がある。コラボレーションするにしても、一緒にこの東京にノッていきましょう、という感じ。デザイナーはアイデアがあれば一緒に物が作れますから。「日本では出来ることの上限、海外は失敗しないため方策を探っている」――日本と海外と仕事をするときの違いは何ですか?日本と仕事するときはいつも限界がどこにあるのかを探っています。日本人は控えめなので、完璧に出来ないことに対してイエスとは言わない。本当はどこまでできるかを探しています。外国と仕事をするときは失敗の可能性も考えている。施工途中の現場の写真などが送られてきたときに、なぜそうなってしまったのか分からないということが、海外では多々あります。なので、次は失敗が起こらないデザインを考えなければならない。コンテンツマネージメントデザイナーという役割ですね。――今回、作品集と一緒に発表された香水ボトルのデザインは非常に日本的ですね。おまけに桐の箱入りです。ボトルの制作をお願いした菅原工芸硝子さんには最初直径8mmの瓶口をリクエストしたのですが、このデザインは無理だと断られました。しばらくして9. 2mmまでしか無理でしたと、申し訳なさそうにサンプルを持って来られました。ガラス工芸職人がチャレンジしてくれたんです。デザイナーにとってはその誤差は全然OK。私は涙が出るほど感動しました。フランスだとOK、出来ますと言って、8mmのオーダーが3cmで来ることもある。日本のクラフツマンシップの技術はすごいですよ。――フランスやイタリアの技術も高いと思いますが?確かにそれはそうです。ヨーロッパの職人と日本の職人の技術はすごく似ています。違うのはそのプロセスです。ヨーロッパの場合、目的は完璧に近づけることで、アルティザンとインダストリアル製品の境目がどんどん近くなってきています。日本は完璧を目指しているのですが、完璧なものを一度壊して、捻り(ツイスト)を加えて、また違うクオリティを生み出します。マシンと人の違いはジャッジができるかできないかなのです。イッセイミヤケのプリーツプリーズはマシンで作られますが、イッセイミヤケ本体の商品ではハンドメイドの美しさを少し捻って生み出しています。デザイナーはそのジャッジをする役目を果たさなければいけないのです。マシンでは生み出すことのできない、人間の手仕事が生み出す美しさを判断をする役割が需要なのです。■interview & text:野田達哉--次回、最終章(4/4)では日本固有のシステムやデジタルの未来について話を聞きます。
2015年07月19日ハイブランドとファストファッション両方の空間を手掛けるグエナエル・ニコラ。ファッションにおいてその“出会い”は、“時間”のコントロールが重要なのだと言う。東京でデザインをスタートして約25年のキャリアとなる、グエナエル・ニコラのロングインタビュー。1/2に続き、彼のデザインの考え方について問う。――「ユニクロ」と「ルイ・ヴィトン」の空間をデザインするときの最も大きな違いを教えてください。「ユニクロ」の場合、カスタマーと商品は0.5秒でぶつかるインテリアデザインが必要です。その段階で購買を決断させることが重要なんです。「ルイ・ヴィトン」の場合は違います。カスタマーが商品と出会うまでの時間が重要で、店に入ってからすぐに商品とコンタクトする必要はなく、深さとスピードをコントロールするためにレイヤーを作って、ゆっくりとポイントを作っています。デザイナーの仕事はスピードをコントロールする役割なのです。このプロジェクトはハイスピードかロースピードか?ミドルはありません。早く売りたい商品なのか、時間をかけて売る商品なのか。誰もが認める良い商品は早く売る必要はなく、時間をかけて売ればよいのです。ファストファッションは今日買わなければ明日はもう違う商品になっているけれど、ラグジュアリーブランドは雑誌で見て、店に来てそこでさらに知らなかった情報を広く与えられて、“迷って”“影響を受ける”ことも必要。それが空間のデザインに必要となります。――銀座・並木通りの「ルイ・ヴィトン」の店舗をデザインすることになったきっかけは?最初は時計の新しいコンセプトのサロンのプロジェクトの依頼でした。以前、LVMHグループのタグホイヤーの表参道の店舗デザインを手がけたことがきっかけです。並木通りの店のフロアの一角を、その時計の新しいサロンとしてのリニューアルの依頼だったのですが、新しいコンセプトを出したときにそのサロンの隣のスペースや全体のデザインがどうなっているかを確認しました。それはいつも自分がデザインに関わるときにやる作業なのですが、依頼されたスペースだけではなく、そのフロア全体、階段の位置、1階のエントランス、ファサードと次々に提案していきました。先方は頼んだのは時計のコーナーだけなので、「何?」という感じでしたが、当時ルイ・ヴィトングループ会長兼CEOのイブカルセル氏に直接プレゼンテーションして、結局トータルのリニューアルデザインをやることになりました。――並木通りの店はファサードとエントランスを広げ、中央の階段の位置まで変更されましたね?関わるプロジェクトで自分の感じる気になるところは最初に言った方が良いと思います。インテリアデザイナーはそれぞれでルールがはっきりしている。人の動きや風水的に見てとか、いろいろ上手くいかないと思うプランは一旦リセットしなければダメです。――風水も考慮されるのですか?風水は非常に大事です。この(私の)事務所も風水はすごく良いですよ。私が最初にやった仕事はパリのサンジェルマンにあるプリーツ プリーズのショップのリニューアルでした。その店は窓の前に壁があることで気の流れが悪くなっていました。そのためか、開閉式の壁什器がいつも不具合を起こしており、まずその壁を取って窓を生かすデザインに変更しました。自然のエネルギーは重要です。扉は左側にあった方が良いし、階段の場所も人の動きに従ってあるべき場所は決まっています。それでないと店は上手くいかない。それはメンタルなことではなくて、自然のエネルギーなのです。――その考え方は日本的なのでしょうか?日本での最初の仕事は三宅一生さんにいただいた店舗デザインの仕事です。デザイン事務所で働いたことはないので、店をいろいろと見て回り、どの店が良い感じを与えてくれるのかを勉強しました。フランスにいるときはインテリアデザインの勉強はしましたが、実際に店を作ったことはなかったので、現場が勉強です。良い照明だと思ったら店で写真を撮って、そのメーカーを調べました。自分の心地良さを調べていくうちに、だんだんと自分の中で店舗デザインのルールが決まってきたのです。――ニコラさんにとってのデザインのルールというのをもう少し教えていただけますか?以前、音楽家の坂本龍一さんが映画の音楽を作るときに、3つのキーとなる音を探し出すことが大切だという話をされていました。その3つの音が決まれば、後はそれをベースに短い曲から長い曲まで自由に展開していけると、言うようなお話だったと思います。デザインで言えばアイコンと同じ。「ラコステ」でもルイ・ヴィトンでもユニクロでもその3つのノートを探すことが重要です。3つの音のコードを見つけて展開していくというのは、インテリアも音楽も同じ。香水も同じです。リアルワールドはバーチャルワールドとどうコネクトするか考えてデザインしている――ファッションメディアはWEBの普及に伴い大きくファストメディア化してきているのですが、WEBがニコラさんの仕事に影響を与えていることはあるでしょうか?私の仕事でいえば5年前、10年前とは大きく変わってきています。当たり前のことですが、店舗デザインは商品の見え方や、来店者にどういう体験をさせるか、というリアルワールドのデザインです。しかしそのリアルスペースはバーチャルワールドどうコネクトするかを考えて設計し、アイコンを作っています。パリのギャラリーラファイエットにオープンした新コンセプト1号店となるフェンディの店舗の一部のコーナーは完全にメディアのために作っています。オープンして1時間後には、そのウォールで写真を撮った人たちの写真が世界中にシェアされている。それは最初からその想定してデザインしているからです。――インターネットでどう拡散されるかまで、計算してデザインされているのですか?ビジュアルも雑誌やムービー、WEBでどこでどういうカットが使われるか全部想定して作っています。アイコンも含め基本となる3カットが自分の頭のなかで決まっています。ラグジュアリーブランドでは商品の撮影も、最近は店舗の空間を使って撮影されるようになってきています。これまでは広告デザイン、インテリアデザイン、プロダクトデザインがそれぞれセパレートしていましたが、今はミックスしてデザインを考えなければダメな時代です。私は以前から広告が大好きです。ブランドのメッセージは最新の広告や動画から得ることにしています。学生時代にはイギリスの20秒、60秒などの広告がすごく好きでした。ブランドのミーティングを始めるときに、インテリアブリーフをもらっても何も感じません。一瞬で伝えるべきテーマが大切なのです。そして、そういうジャッジができる人と仕事をしたいし、そういう人がいるかどうかが大切。ファッションブランドは一人のデザイナーや経営者がすべてを決めていくことが多い。ジャッジできる人と一緒に仕事をすることが楽しいですね。■interview & text:野田達哉--次回(3/4)は日本のデザイン、東京という都市について話を聞きます。
2015年07月18日90年代後半に「ジャンポール・ゴルチエ」の香水や、「イッセイ ミヤケ」の香水「ルフードイッセイ」や「プリーツ プリーズ イッセイ ミヤケ」の店舗デザインなどをスタートに、最近は「ルイ・ヴィトン」、「フェンディ」、「ベルルッティ」などのラグジュアリーブランド、さらにはユニクロの銀座店や新宿メガストアなどの店舗デザインを手がけてきたフランス人デザイナー、グエナエル・ニコラが日本を拠点に活動しているデザイナーだということは、あまり知られていない。その彼が日本に拠点を構えて25年目となる今年5月、スペイン・バルセロナのロフトパブリケーションからモノグラフ『キュリオシティ・エッセンス(CURIOSITY ESSENCE)』を出版した。代官山蔦屋書店で行われた出版記念パーティーでは本と同名の手吹きのガラスボトルのオリジナル香水も発表された。来年秋開業予定の松坂屋銀座店跡地の新商業施設「銀座六丁目10地区第一種市街地再開発事業」の内装デザイン、年内にはフェンディのローマ本店の改装、ドバイの高級レストラン、パリでのエキジビション出展など、多忙をきわめる中でのインタビュー。今回はエネルギーと重力の話をしている最中に突然M5.6の地震というサプライズが。彼のデザインのテーマの話と、偶然リンクしたそのあたりからトークをスタート。――ニコラさんのデザインって浮遊しているイメージがありますね。浮いている物が大好きなんです。以前、ミラノサローネでスワロフスキーの展示をしたときも、LEDを埋め込んだスワロフスキーをバルーンの中に入れて、宙に浮かす展示をしました。パーティーでは、浮いているフードを食べる演出もしました。20トンのトラックで5トンの荷物を運ぶというのは、よく考えるとおかしいでしょ。重力がなければ、その必要はない。ゼログラヴィティの車を今は考えています。――無重力だったら地震があっても関係ないですからね。すべてが浮いているので。そう、その通り。現代社会は対立すること、ぶつかることはNG。テンションで引っ張り合うこともダメ。物を軽くすることで、無重力の状態に近づけることができます。でも、今回発表した本は重すぎる。自分で言っていることと、やっていることが違いますね(笑)。――今回発表された本はいつから準備を始めたのですか?2年前から今回の作品集の準備を始めました。私は大体10年ごとに自分の作品と考え方をまとめた本と香水を、テーマを決めて発表します。約10年前にも本と香水を発表しました。それは、本は読み終えるのに1時間程度は必要ですが、香りは1秒で伝わる。今までのやった自分の作品をノスタルジックに紹介することが目的ではなくて、これから何ができるかを整理してリセットする意味を込めています。過去と同じものをやる気はないので、これを見て何ができるかを広く理解してもらいたい、という思いもあります。今、手がけているものを含めて、大きなプロジェクトが多く複雑でわかりにくいのですが、この香水のデザインのように、水が落ちた後の波紋のように次の時代に広げていきたい。一目見て、どこまでシンプルなことをエッセンシャルなデザインにできるかをいつも探している、ということを伝えたかったのです。――本も香水もコミュニケーションのメディアということですね?デザインはコミュニケーションが大事なのですが、世の中はどんどん速く小さくなってきており、文化の垣根もなくなってきています。そのため、一秒で情報を伝えるために、どういうデザインが必要かということを常に考えています。この香水ボトルは大人でも5歳の子供でも年齢に関係なく、世界中の誰でもが水滴の落ちるときの美しさだと分かると思います。すべての人が理解できるデザインを探さなければいけない。それは誰が写真に撮っても、雑誌などのメディアなどに載った情報を含め、編集しなくても伝わるものでなければダメだと思っています。そしてそのデザインの背景、コアなテーマがどこから来ているものかというプロセスが重要だということを、一緒にやっている若いデザイナーたちにいつも話しています。――「“出会いの芸術”を探してきた」と本にもありますが?デザインの仕事とは何かというと、インターフェイスを作ることです。それはプロダクトでも空間でも、人と人が出会うためにデザインをしています。私はリテールの仕事においてグジュアリーブランドの仕事もしていますが、ユニクロの仕事も以前からやっていました。ファッションという範疇では同じですが、空間デザインの何が違うのかというとそれは“出会い”です。■interview & text:野田達哉--次回(2/4)ではファストファッションとラグジュアリーブランドの空間をデザインする違いについて話を聞きます。
2015年07月18日パックアーツは6月7日11時、同社が運営するカフェ「ニコラシャール表参道店」(東京都渋谷区)を、複合施設「ニコラハウス」としてリニューアルオープンする。ニコラシャール表参道店は、ウサギの耳を付けて楽しむというコンセプトをもったカフェ。今回、新たに「ニコラのうさぎシュークリーム工場」「うさぎクレープ」、雑貨専門店「ニコラフレンズ」をオープンさせて、ニコラハウスとなる。1階のニコラのうさぎシュークリーム工場とうさぎクレープは、作りたてのスイーツを買って、そのまま食べ歩きができる店舗。人気商品「うさぎシュークリーム」は、特注のオーブンを使用したことで、サクサクとした食感が楽しめるとのこと。2階のニコラフレンズでは、200種類以上のオリジナルグッズや手作りの雑貨が取りそろえられている。営業時間は、11時~20時(ラストオーダーは19時)。
2015年06月04日「ニコラシャール表参道本店」(東京都渋谷区神宮前)ではこのほど、「お腹いっぱいニコラ丼」の新メニューとして「豚バラのブレゼオニオンソース」(税別1,180円)を発売した。「お腹いっぱいニコラ丼」とは、フランス人パティシエのニコラシャール氏が考案した、フランス料理と日本人の好みを融合させたというランチメニュー。同店では、全3種類を週替りで提供している。「豚バラのブレゼオニオンソース」は、豚バラ肉をオニオンソテーとワインでブレゼ(蒸し煮)にし、ごはんにのせたメニュー。ブレゼは、フランス・リヨンから約2時間のところにあるオーヴェルニュ地方の料理。蒸し煮にすることで肉が柔らかくなり、オニオンのうまみを閉じ込めることができるという。また、隠し味にマスタードを加え、ごはんに合う味わいに仕上げたとのこと。同メニューには、おかわり自由の「体ポカポカスープ」、ドリンク(コーヒーまたは紅茶のアイスかホット)が付く。ごはん大盛りも無料。平日は14時まで、土日祝は終日、イートインのみで提供する。
2015年05月15日ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)15-16AWウィメンズコレクション発表にあたり、ニコラ・ジェスキエール本人が同ブランドのInstagram公式アカウントを引き継ぎ、自ら投稿している。白いエピレザーのショーインビテーション、ルイ・ヴィトン本社ファサード、モデルのキャスティングなどをコメント付きでポストしており、今コレクションの裏側に触れることが出来る。東京には多くのいいね、コメントが付いている。ルイ・ヴィトンでは1月のメンズファッションウィークの際も、キム・ジョーンズ自らインスタグラムでコレクション情報を発信していた。ルイ・ヴィトンのランウエイショーは3月11日18時(パリ時間10時)を予定。
2015年03月07日東京都渋谷区のニコラシャール表参道本店はこのほど、日本の米とフランス料理を融合させた「ニコラ丼」の提供を開始した。○フランス・リヨンの郷土料理をアレンジして丼に同メニューは、フランス美食の街リヨンの郷土料理を日本風にアレンジ。「牛の頬肉の赤ワイン煮込み」をはじめ、週替わりでさまざまな丼が登場する。頬肉は焼いてから煮るが、赤ワイン、たまねぎ、にんじん、タイム、ローリエ、クローブ、ジュニパーベリーで作るソースを最後に漉すため、濃厚なソースに仕上がるという。提供は平日のランチタイム(11時~14時)限定だが、土日は数量限定で終日注文可能。価格は1,180円(税別)。ごはん大盛無料。場所は東京都渋谷区神宮前4-26-5 神宮前426ビル 2F キャットストリート。※情報は掲載時のもの
2015年01月25日1月7日に起こった、フランス・パリの風刺画で知られる政治週刊誌『シャルリー・エブド(Charlie Hebdo)』本社襲撃事件。編集長のステファン・シャルボニエ、同誌に所属する著名な風刺漫画家のCabu(ジャン・キャビュ)など10数人の死傷者が出ている。この事件を受け、フランス全国で7日夜から現在、犠牲者を偲んで大きな追悼集会やデモが広がっている。ファッション業界ではデザイナーのニコラ・ジェスキエール、ジャンポール・ゴルチエ、リカルド・ティッシからエディターのカリーヌ・ロワトフェルド、『ヴォーグパリ』『GQフランス』など雑誌社までツイッター、インスタグラム、フェイスブックなどのSNSで、「JE SUIS CHARLIE(フランス語で“私はシャルリー”)」とポストし、言論の自由を訴えている。『シャルリー・エブド』は1970年に創刊されたフランスの週刊紙。過激な風刺画を用い、フランスの情勢や様々な宗教、政治等に関しての調査報道を行っている。2011年の福島原発事故の際、ショッキングな風刺画を発表したことが日本でも話題となった。
2015年01月09日東京・日本橋にて7月28日(月)に開催された映画『トランスフォーマー/ロストエイジ』のジャパンプレミアに、来日中のニコラ・ペルツ、ジャック・レイナーらが来場。恋人同伴&セクシードレスで会場を沸かせた。日本発の車から人型ロボットへと変形する玩具をベースに製作され、世界中で大ヒットを記録している人気シリーズの第4弾。この日は、日本橋の江戸桜通りを封鎖し、50メートルにわたって赤と青の“オプティマス”カラーのカーペットを敷きつめ、沿道には500名ものファンが詰めかけた。アイルランド出身の新鋭・ジャックは、来年結婚予定の婚約者でモデルのマデリーン・マックイーンを同伴して登場!シボレー・カマロの前に2人揃って並んで、仲睦まじい様子でカメラに収まった。一方、19歳のニコラは、乳房が横からはみ出るようなセクシーで挑発的なオレンジ色のドレス姿で来場し、会場を沸かせる。ニコラの直前には、こうしたプレミアイベントの“常連”とも言える叶姉妹の叶美香が、ピッタリと体に密着したセクシーなドレス姿で沿道の観客の歓声を浴びたが、そんな叶さんの姿もかすむような19歳の超セクシードレス姿に沿道の観客からはため息が漏れた。ニコラとジャックは日本語吹替え版キャストの中川翔子、“トランスフォーマー”30周年記念大使のタレントの武井壮と共にステージに登壇。マイケル・ベイ監督の大抜擢についてニコラは「子どもの頃から『トランスフォーマー』の大ファンだったの。だからこの4作目に自分が出演できると聞いてすごく興奮したわ」と笑顔で振り返った。ジャックは劇中で華麗かつ激しいドライビング技術を見せているが「日本発祥と言われるドリフト走行を楽しんだよ!ニコラは喜んで僕の運転する車の助手席に乗ってくれるだろうけど、(主演の)マーク・ウォールバーグは乗りたがらないかもね(笑)」と語り、会場は笑いに包まれた。ジャックは「『トランスフォーマー』の生まれ故郷である日本に来ることができて光栄だよ」と日本への敬意を口にし、初来日でガッチリとファンのハートを掴んだようだ。『トランスフォーマー/ロストエイジ』は8月8日(金)より公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:トランスフォーマーロストエイジ 2014年8月8日より全国にて公開(C) 2014 Paramount Pictures. All Rights Reserved.
2014年07月29日『トランスフォーマー/ロストエイジ』(8月8日公開)でヒロイン・テッサ役を演じるニコラ・ペルツと、その恋人・シェーン役のジャック・レイナーが28日、東京・日本橋の江戸桜通りで行われた本作のジャパンプレミアに登場した。59カ国すべてで初登場1位となり、2014年世界興行収入1位に輝いている『トランスフォーマー/ロストエイジ』。ジャパンプレミアは、日本橋の江戸桜通りを完全封鎖して行われ、50mに渡って敷かれた赤と青のオプティマスカラー仕様のカーペットに、タレントの中川翔子や武井壮、叶姉妹の妹・美香、『テラスハウス』(フジテレビ系)に出演中の菅谷哲也らが駆け付けた。そして、ヒロイン・テッサ役のニコラ・ペルツが、胸元が大きく開いたオレンジ色のセクシードレスで姿を現すと、ファンは大興奮。ニコラはクールな表情で、サインなどファンサービスに応えながら、カーペットを歩いた。また、シェーン役のジャック・レイナーは来年結婚予定のフィアンセと共に、カーペットに登場した。その後、ニコラ・ペルツは「子供のころから『トランスフォーマー』の大ファンだったので、4作目にして出演できるということは、とても興奮することでした。また、マイケル・ベイ監督のファンでもありますし、彼は天才だと思っているので、彼と一緒に仕事ができたことも非常にうれしかったです」と、ヒロイン役に大抜擢された喜びを伝えた。ジャック・レイナーも「『トランスフォーマー』の生まれ故郷である日本に来られてうれしい」と喜びを表現。また、プロのレイサー役として挑んだドライブシーンについて、「おもしろく、楽しく撮影させていただきました。ドリフトという、日本発祥のもの(走行テクニック)も体験できて楽しかった」と振り返り、「ニコラは私の運転を信頼してくれると思うんですが、マーク・ウォールバーグは乗りたがらないと思います」と語った。
2014年07月29日「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は14-15AWコレクションを発表した。新アーティスティックディレクター、ニコラ・ジェスキエール初コレクションのテーマは「タイムレス」。今季最注目となるランウエイショーはルーブル宮に設えられた会場で開催され、各シートにはニコラからの意気込みがつづられた手紙が用意された。ショーは、ブラインドが上がり、外光を取り込んで清々しくスタートした。トップ・パンツは細身のシルエット。袖が細くニコラらしい。ワンピースやジャケットの切り替えや配色も彼らしいデザインだ。ウエストは高めで絞られ60年代の雰囲気。素材にエキゾチックレザー、フェイクレザー、スパンコール・金糸刺繍、リブ編み、ツイードなどクラシック・フューチャリスティック様々な素材が用いられ、タイムレスなスタイルを紡ぎ上げる。スカートは膝上丈で統一。フレアが程よく揺れるトラペーズラインにはパッチポケットがアクセントとなる。また、スパイラル状に切り替えた型も登場。一部にプラスチックを縫い付け、クロコダイルレザーのように見える。タイトスカートは斜めにスラッシュされ、異素材で切り分けられた。バッグはユニークなデザインが続々と登場。片側ハンドルのみのハンドバッグやトランクを縮小したポシェット、フタを互い違いに配したクラッチなど、どれも目を引いた。ショー終了後、顔を見せたニコラには盛大な拍手が贈られた。
2014年03月10日アジア初のドキュメンタリー映画祭として隔年開催されている山形国際ドキュメンタリー映画祭2011(以下YIDFF)が開幕を迎える。国際的に高い評価を受ける同映画祭は、世界の映画人が集い、参加を最大目標に掲げる海外の映像作家も多い。「東北から世界に向け文化と情報を発信する場」でもあり、今年は震災・復興をテーマにした上映やシンポジウムの開催も予定され、大きな注目を集めそうだ。その他の写真東日本大震災の後、東北全体は厳しい状況下にある。その中で迎えた今年のYIDFFは、特別な意義を持つ開催となりそうだ。開催概要を見ても、例年にも増して充実した多彩なプログラムが組まれていることが伺える。メインとなるインターナショナル・コンペティションは、101カ国、1078本の応募作の中から15作品が選出。『ぼくの好きな先生』など、日本でもよく知られたフランスの名手、ニコラ・フィリベール監督の新作となる、パリ植物園で飼われている人気者のオランウータンを記録した『ネネット』や、現在公開中で大きな話題を呼ぶ平野勝之監督の『監督失格』などがノミネートされている。なお最高賞となるロバート&フランシス・フラハティ賞など各賞を決定する審査員は、『クロエ』が日本公開されたばかりのカナダの鬼才、アトム・エゴヤン監督、『永遠のハバナ』などで世界的に知られるキューバのフェルナンド・ペレス監督らが当たる。一方、“YIDFFの最大の醍醐味”と言うファンも多い特集上映も凝ったラインナップがスタンバイ。中でも、キューバとキューバ映画にスポットを当てた『シマ/島いま―キューバから・が・に・を見る』、日本のテレビドキュメンタリーを大特集する『公開講座:わたしのテレビジョン青春編』で上映される作品は、もう2度と観られないといっても過言ではないものばかりで、貴重な機会となることだろう。さらに『東日本大震災復興支援上映プロジェクト「ともにあるCinema With US」』は3.11と向き合う企画。震災関連の上映はもとより、被災地の活動家らによるシンポジウムや現地活動報告なども行う。また、新たな試みとして、今回は、OurPlanet-TV(アワープラネット・ティービー)とのコラボレーションにより、映画祭の現場からの動画をネット上で配信することが決定。動画配信用のポータルサイトでは、10月6日-13日の8日間、開会式・表彰式を含む注目の会場からライブ配信されるので、現地に駆けつけられない人はこちらをチェックしたい。『ブンミおじさんの森』のアピチャッポン・ウィーラセタクンや、年末『無言歌』が公開されるワン・ビンら現在の世界の最前線をいく映画作家の才能をいち早く紹介したのはYIDFF。今回もドキュメンタリー映画の最先端と歴史を回顧する刺激的な8日間になることは間違いない。山形国際ドキュメンタリー映画祭201110月6日(木)~13日(木)取材・文:水上賢治(C)「監督失格」製作委員会
2011年10月06日