こんにちは、水曜担当の宿坊です。海外旅行が遠のいてしまって久しいですが、やはり恋しい。馴染みのない街の雑踏や、耳慣れない言語、聞いたこともない料理を現地の空気のなか味わう。そんな非日常を感じられるお店を見つけてしまいました。さあ、フランス料理を食べに行こう。この記事を書いた編集部員東京は銀座。強い日差しとアスファルトが放射する熱で上からも下からも暑いですが、地下への階段を一段一段下りていくと少しずつそれが遠いものに感じるあの感覚は、それこそ旅に近いのかもしれません。【サラマンジェ】は駅から少し歩いたビルの地下1階にあります。フランスの雰囲気を感じるのに必要なクラシカルな内装が好みですフランスへ行きたい。この情勢になる前に「2020年はフランスへ行くぞ!」と豪語していましたが、実現するのは少し先になりそうです。そんななかで旅の心地を感じられるレストランを求めて、フレンチというよりは"フランス料理店"を探していました。そして見つけた【サラマンジェ】さんは、フランスのリヨン地方の郷土料理を楽しめるお店です。額に入ったアート、白いテーブルクロス、赤と白のクラシカルな床、背もたれの高い椅子、カトラリーがぶつかる音が響く静かな店内。そこはフランスよりフランスを感じられる空間でした。ピスタチオ入りのリヨン風ソーセージ『ソシソン・リヨネ』今回は『リヨン料理コース』3,700円をお願いしました。一品目のこちらは、ぷりぷりっとした食感がたまらない、お肉の甘みがギュッとつまったソーセージです。とろっとしたたまねぎとスープの酸味がよく合い、マスタードで香りのアクセントをつけていただきます。一緒にいただいた硬めのパンとの相性も抜群。フランス産の鶏をワインヴィネガーで煮込んだ『プレオヴィネグル』メインは鶏肉をチョイス。しっとり、もちっと、ギュッとした食感の鶏肉を、酸味がありながらもこっくりとした旨みを感じるマッシュルームが入ったソースでいただきます。こういった料理はどうしても家では再現できないもので、リヨンで研鑽を積んだシェフのレストランだからこそ、こうしていただくことができます。アーモンドミルクのババロア『ブランマンジェ』お水のボトルやグラスにさえときめくプランマンジェはとってもなめらかで、ぷるんとした食感が幸せ。アーモンドの香りと一緒にいただいたカモミールティーの香りで、パリジェンヌになったような上品な気持ちにさせられます。日本でない国の料理を食べられるレストランはたくさんありますが、ディティールまでこだわった内観や、現地で経験を積んだシェフだけがつくれる料理に出合うと、こんなにも心が満たされることを知りました。そんなお店に出合えたこの夏、日本でもできる「いい旅の思い出」がつくれそうです。サラマンジェ【エリア】銀座【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】2300円【ディナー平均予算】10000円【アクセス】銀座駅 徒歩3分
2021年08月02日食材それぞれの味わいを丁寧に引き出す至福の皿ハーブや花が彩る、繊細でカラフルな盛り付けを目でも味わう優雅な空間で、日常から解き放たれて食材それぞれの味わいを丁寧に引き出す至福の皿淡いパステルピンクの屋根や木の扉がお洒落な入り口。何度訪れても、足を一歩踏み入れる時の優雅な雰囲気に魅了される福山駅より徒歩5分。閑静なエリアに佇む【LEMIROIR(ルミロワール)】は、「料理は心を映しだす鏡のよう」と語る中山シェフによる、食材そのものの味わいを丁寧に引き出した至極の皿が味わえるフレンチレストラン。食材は、広島が誇る瀬戸内海の新鮮な魚介をはじめ、全国各地から旬の上質なものだけを仕入れています。アンティークのシャンデリアや調度品が優雅なひと時を演出味わいのある木の扉を開ければ、そこは、本場フランスに訪れたかのような優雅な雰囲気。店名の由来である「鏡」がいくつも飾られ、広がりを感じる空間となっています。壁に飾られている絵画は骨董市で買い集めたもので、中にはかなり高価なものもあるのだとか。アンティーク調のライトが、テーブルに温かな明りを灯します。ハーブや花が彩る、繊細でカラフルな盛り付けを目でも味わう上質なフランス産アスパラガスをやわらかくソテーし、パルマ産生ハムとあわせたひと皿。アンティチョークのピューレと、黒オリーブを乾燥し細かくしたトッピングがアクセントにディナー、ランチ共におまかせ1本のコースは、鮮やかな彩りの『前菜』から、優しく力強い味わいの『肉料理』、さらに『デザート』まで、いずれも味わいだけでなく、盛り付けの美しさにも魅了されるラインナップ。エディブルフラワーやハーブ使いも巧みで、「味わう前にまず撮影して残したい」というゲストも多いのだとか。ここからはその中でも、お店オススメのメニュー3品をご紹介します。先進的なハーブ農園として全国に知られる【梶谷農園】のエディブルフラワーも添えられた『若鮎とコンコンブルのソース』は、胡瓜にジンを加えたグリーンのソースが鮎の旨みを際立てる『若鮎とコンコンブルのソース』は、川を思わせる爽やかな色彩を五感で楽しむひと皿。鮎は広島県産のものを三枚に下ろし、丁寧に下ごしらえ。骨や内臓からソースをつくり、一枚ずつ塗ってロール状にしています。まるでアートさながらに変身した鮎の、ほろ苦い旨みまで堪能できる逸品です。中山シェフ渾身のスペシャリテ『人参のキューブとキャビアレモンの香り』シェフ渾身のスペシャリテのひとつ『人参のキューブとキャビアレモンの香り』は、目の覚めるようなオレンジとブラックのコントラストがインパクトあるひと皿。ソースも人参からつくられており、地元広島で育った上質な人参の甘味を存分に味わえます。たっぷりとトッピングされたキャビアの塩分が程よいアクセントに。香辛料をきかせたパンドエピスが仔羊の旨みを引き立てる『仔羊のロティとアスパラソバージュ』スパイシーな香りが食欲を刺激する『仔羊のロティとアスパラソバージュ』は、仔羊のロースの良い部分のみを贅沢に使用し、シナモン、八角、ジンジャーなどの香辛料をきかせたパンドエピスを側面に。仔羊ならではのやわらかさと、力強い旨みがあとを引くおいしさです。優雅な空間で、日常から解き放たれて2名~6名まで利用可能な個室は、ビジネスシーンでの大切な会食や接待にもおすすめパリッとしたクロス、アンティークのシャンデリアや調度品……。さらに、美しいグラスや器など、ひとつひとつが優雅な時を演出します。6名まで利用可能な個室もあり、記念日や大切なデートに訪れたら、きっと忘れられない思い出になるはず。日常の喧騒から解き放たれて、非日常を満喫してみては。フランス産ワインも常時120種類ほど用意されており、料理との絶妙なマリアージュをバラエティ豊かに楽しめるのもうれしいところ。そのほとんどが1本のみと、プレミア感の高いものなのだそう。そのほか、食前酒から食後酒まで、豊富なお酒が揃っているので、料理や好みに合わせてセレクトしてみては。料理人プロフィール:中山孝雄 さん1966年、神奈川県生まれ。幼い頃より料理に興味を持ち、調理師の専門学校へ。卒業後、様々な名店で修業を重ねた後、カナダとスイス、2ヶ国のフランス料理店でさらに腕を磨く。料理だけでなく、出会った人や自然の美しさ、様々な出来事から大きなものを得て帰国し、【LEMIROIR】を開店。2013年ミシュランガイドの星を獲得。LEMIROIR【エリア】福山/府中【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】3800円【ディナー平均予算】10000円【アクセス】福山駅 徒歩5分※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報や営業時間は店舗にご確認ください
2021年08月02日美しい庭園や自家菜園に囲まれた一軒家レストラン本場フランスで培った技で、国産食材の魅力を引き出したフレンチを提供料理のおいしさを膨らませるワインを豊富にラインナップ美しい庭園や自家菜園に期待が高まる一軒家レストラン古江駅の北の山手に広がる閑静な住宅街の中腹に鎮座する一軒家フレンチレストラン【ル・ジャルダングルマン】。駅からなだらかな坂道を歩くこと数分、突然広々とした果樹園が広がり、その向こうにヨーロッパのシャレーかと見まがう赤茶色の壁に店名が大きく書かれた一軒家が現れます。ゲートから入り口まで続く坂道に自家菜園の野菜やハーブが。この演出に料理への期待が自然と高まります。四季の移ろいを感じられる一軒家レストラン店名通り、「ル・ジャルダン」=庭園に囲まれ、天気の良い日は大きな窓から陽光が差し込む店内。シンプルモダンをテーマにチョイスされたインテリアを効果的に配置し、温かみのある雰囲気を醸し出しています。ビギナーも自然体で食事できる雰囲気オーナーシェフの小山賢一氏は3年間の渡欧経験でフレンチの伝統的な技法を習得。同店では、クラシックをベースに、地場を中心とした国産食材の“地力”を前面に押し出した現代風フレンチを提供しています。一瞬で移ろう旬のはかなさを盛り込んだ料理には、訪れるたびに新鮮な驚きを感じられることでしょう。本場フランスで培った技で、国産食材の魅力を引き出したフレンチを提供メニューはシェフおまかせのコースのみで、ランチは5,500円・7,700円・13,200円の3種類、、ディナーは7,700円・13,200円があります。いずれも珠玉の逸品が並びますが、今回はこちらの3品をご紹介しましょう。皿の上に“旬”が彩る『自家菜園の野菜を使ったサラダ』一皿に季節感と野菜の生命力がいっぱい自家菜園の野菜率が90%という広島のテロワールがギュッと盛り込まれた一皿。薄めのドレッシングを使い、旬の野菜が持つ食感、甘味やほのかな苦みなど野菜本来の味わいを楽しめます。『村 公一さんが捕ったスズキのポワレヴェルベーヌ風味』爽やかなベルベーヌの香りが優しい余韻を残しますジャンルを問わず全国のシェフから信頼される漁師・村公一氏のスズキは、ベルベーヌの香りでどうぞ。『ラパンのもも肉のロティ』噛むほどにおいしさが広がりますラパンとは「うさぎ」肉の意。癖がなく、さっぱりとした味わいのもも肉をじっくり焼き上げています。料理のおいしさを膨らませるワインを豊富にラインナップ料理もさることながら、それに寄り添うワインも好評。グラン・ヴァン(=偉大なワイン)も取りそろえるなど、そのユニークな顔ぶれにも注目してみてください。料理とワインとのペアリングをぜひまるでフランスの田舎のオーベルジュのような【ル・ジャルダングルマン】。自然豊かな環境や、自家菜園から収穫される野菜やハーブ、そして広島をはじめとして全国から届く新鮮な食材たち。本場仕込みの確かな技術とシェフのセンスで皿の上に表現される軽やかな料理の数々。五感で体験させてくれる一軒へ、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。料理人プロフィール: 小山賢一さん1961年、広島県生まれ。幼い頃から料理に慣れ親しむ。はじめて味わったベシャメルソースに感動、本場のフランス料理と文化に触れるべく、渡欧を決意する。1986年から3年の間に、スイスの【ホテルペンタ】、【レストラン ピュネー】、フランスの【オーベルジュ ドゥ レリダン】、【ル ・ジャルダン グルマン】、【サンジェームスクラブ】などでの修業を経て帰国。1990年より【ル・ジャルダングルマン】を開業。ル・ジャルダングルマン【エリア】西区/横川【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】8000円【アクセス】古江駅 徒歩5分
2021年07月23日二人のシェフの響宴。佐賀の恵み溢れる、二日だけのガストロノミーイベント2021年7月3日。佐賀県有田町で、フーディたちが集うガストロノミーイベントが行われた。佐賀でガストロノミーイベント?と意外に思う人もいるかもしれない。会場となった【arita huis】実は佐賀はその恵まれた地理と気候によって、さまざまな良質な農作物や魚に恵まれている。海は豊かな有明海と玄界灘に面し、有名な有明海苔や唐津の雲丹はもちろん、クエや鯖など魚の質もいい。山畑に目を向けてみると、日本最古の田んぼが遺跡として残るなど、農業を営んできた歴史もとても古い。さらに江戸時代に本格化した有明海の干拓で広がった平野は、ミネラルが豊富な上に、脊振山系の澄んだ水が流れ込み、「米づくり日本一」にも輝いた実績を持つ日本屈指の米どころだ。そして、400年以上の歴史を誇る磁器「有田焼」の生産地でもある。こうした豊かな食材と歴史ある器、自然と独自の文化を結集し、これから先の未来へ繋げるイベントとして行われたのが今回の「USEUM SAGA」なのだ。イベント中の【arita huis】オープンキッチンの様子「USEUM SAGA」とは、美術館(MUSEUM)に飾るような器を使い(USE)、才能溢れる料理人が佐賀県食材を使った料理を楽しむことがテーマ。そんなイベント会場となったのは、【arita huis(アリタハウス)】。有田焼専門店がずらりと並ぶ有田の人気スポット「アリタセラ」内にあるレストランだ。そして、今回の主役となるシェフは二人。一人は【arita huis】の増永琉聖さん。あくなき探求心で新しいフランス料理を日々考え、22歳でシェフに抜擢された実力の持ち主だ。そしてもう一人のシェフが、東京の【abysse(アビス)】の目黒浩太郎さん。実は、目黒さんのイベント参加は、増永さんからのたっての希望で実現したもの。増永さんは魚の料理を得意とするが、そんな増永さんが注目し、憧れていたのが、すでに魚料理に定評のある目黒さんだった。その思いを受けて、目黒さんは考えた末、イベントへの参加を決意したという。このイベントは、県内の有望な料理人とそのチームが県外の実力派シェフとともに料理をする機会を作ることで、若手のスキルアップを目的とした取組みという側面もあると聞いた。今回は、目黒さんが佐賀に打ち合わせに来た折に、二人で話し合いながらさまざまな佐賀県の食材に触れ、使ってみたいものをセレクトし、それぞれが一皿のメニューを考える。その料理をコースに組み込み、ゲストに楽しんでもらう仕立てとなった。コース2品目「竹崎蟹/唐津レモン」(増永さん作)器・井上萬二「ローカルガストロノミー」という言葉が聞かれるようになって久しいけれど、最近私自身、興味があるのは断然地方の食やレストランだ。佐賀の豊かな食材を、二人のシェフがどんなふうに料理をするのか。期待に胸を膨らませながらテーブルについた。目の前のオープンキッチンからは、シェフたちの熱気がガンガン伝わってくる。最初に運ばれてきたのは目黒さんがつくった「雲丹/煎茶」という料理だ。副島園の煎茶を練り込んだパスタに、ちょうど旬の唐津の赤ウニがのせられている。煎茶の苦みと香りに、ウニのなめらかな甘みがうまく合わせられてさっぱりとしたおいしさだ。この鮮度の良いウニの甘みや鮮やかな茶の香りは、現地で食べる醍醐味だろう。次の料理は、増永さんがつくった「竹崎蟹/唐津レモン」。器はなんと人間国宝の井上萬二ではないか。そこに、カットした木片を器にし、モダンな“蟹コロッケ”とでも呼びたくなる料理が美しく盛られている。斬新な器の使い方に感心しながら、料理を食べると、カブのクリームに蟹が甘やかに交じり合い、ふわりとエキゾチックで爽やかな香りが口に広がる。聞けば、レモンリーフ、そしてレモンも使っているという。端正な器と、フレッシュな感性が融合した世界は、なかなか刺激的だ。3品目「コハダ/発酵トマト/ほうれん草」(目黒さん作)器・「2016 /」(Pauline Deltour)目黒さんの「コハダ/発酵トマト/ほうれん草」も、面白い。主役はコハダ。実はコハダは東京市場で流通している40%が佐賀県産のもの。そのため獲れたコハダはほとんどが豊洲にいってしまい、地元ではあまり食べられないのだという。そんなコハダを赤酢でマリネし、アスパラガスを添え(実はアスパラガスの生産量も国内2位を誇る)発酵トマトとほうれん草のソースを大胆に敷いた皿で登場した。こうした食材のバックストーリーを知れば、目の前の料理がもっとおいしく感じ、そして色鮮やかに記憶に残る。ちなみに、大胆なソースの模様が面白いと言ったら、目黒さん「窯元でろくろを借りて、厨房でろくろにお皿を乗せてソースを敷きました」と笑顔で教えてくれた。5品目「剣先イカ/自然薯/フロマージュブラン」(目黒さん作)器・「1616 /arita japan」酒器・「やま平窯」視覚的な美しさを大切にしていることは、目黒さんの他の料理からもうかがえる。5皿目の「剣先イカ/自然薯/フロマージュブラン」は世界が魅了された有田焼の白磁の“白”をイメージし、“白い料理をつくりたかった”という思いが現れた美しい一皿。見た目だけでなく、味も抜群だ。昆布のオイルでマリネしたイカに、白キクラゲ、白いとうもろこしなどをあわせてフロマージュブランのソースを添えているのだが。旨みをのせたイカにクリーミーな酸味が驚くほど良く合う。そして、時折顔を見せるキクラゲやとうもろこしの食感が楽しい。9品目「金桜豚/味噌/コンソメ」(増永さん作)器・15代酒井田柿右衛門一つのコースで二人のシェフの料理を味わっていると、それぞれの個性がお皿から伝わってくるのも面白い。目黒さんの“発酵や旨みを重ねて深くなる料理”の印象とはまた違い、増永さんの料理は、シンプルだけれど、香りの余韻が長く続く。そんな増永さんの料理で印象的だったのは「金桜豚/味噌/コンソメ」だ。豚肉をゴロッとかたまりでローストし、下には蓮根餅を忍ばせて。鶏のミンチでとったスープにカツオとサバでとっただしをあわせたコンソメをかけていただくのだが、これが、実においしい。コンソメをかけたばかりのときは、すっきりとしているスープが、しばらくすると豚肉の脂が溶けて混じり合い、どんどん味が甘く濃厚に変化していく。そしてふっと、ハーブの香りが鼻をくすぐる。そのスープをソースがわりに豚肉を食べると、やはり印象がどんどん変わっていく。さらに、そのスープを吸った蓮根餅が抜群なのだ。白磁の第15代酒井田柿右衛門の茶椀が意外にもしっくり馴染んでると思えるのは、この料理が、ボリューム感がありながらも、澄んだ繊細な部分を持つからかもしれない。11品目「夏クエ/実山椒/花山椒」(目黒さん作)器・14代中里太郎右衛門そして、コースのクライマックス、目黒さんの「夏クエ/実山椒/花山椒」も印象に残る一皿だった。14代中里太郎右衛門の器に盛り付けられた美しいクエは、大胆にシンプルに焼きあげられている。添えられているのは、ツルムラサキと実山椒のソースと花山椒のピクルスだ。夏のクエは脂が少なくさっぱりとしている。実山椒や花山椒が生み出す野生的な野山の香りと刺激が、しっとりと仕上げた夏のクエの蛋白な味を爽やかに引き立てる。13皿目「チョコレート/ほうじ茶」(増永さん作)器・「2016 /」(Kirstie van Noort)13皿を締めくくるデザートは、目黒さんの「南高梅」のサバランに、増永さんの「チョコレート/ほうじ茶」。「チョコレート/ほうじ茶」は、チョコレートのテリーヌにクローブなどのスパイス、副島園のほうじ茶で香りをつけたもの。上にはかわいらしいそばの花があしらわれていた。香ばしい炒ったほうじ茶の香りがするチョコレートを食べながら、最初のスターターが副島園の煎茶の料理で始まったを思い出す。同じ茶園のお茶の料理で始まり、そしてお茶のデザートで終わる、というのが二人のシェフのこのコースにかけたお互いのメッセージの交換のように感じ、13皿の料理の数々が一気に走馬灯のように蘇った。振り返ってみると、魚や肉はもちろん、野草、きのこから、シナモンなどのスパイスにフルーツまで!あのおいしかった魚も、お肉も、野菜も全部県産のだったということに素直に驚く。そして、しみじみと、佐賀は様々な食材に溢れている土地なのだと実感。コースを通し、豊かな佐賀の海山を駆け巡る旅をしたような気持ちになった。左上が目黒浩太郎シェフ、その隣が増永琉聖シェフ。ほか【abysse】から3人のスタッフが佐賀入りし、【arita huis】のスタッフとともに、イベントをつくりあげた。改めて思うが、日本の地方は、本当に豊かだ。それぞれの歴史や文化があり、それぞれの自然が育んできた恵が溢れている。その豊かさに、外からの人達の視点も交えて、今までにない角度で光を当て、新しい魅力を表現していることに触れられるのも、こうしたイベントの魅力だろう。その土地に眠るさまざまなストーリーは、知れば知るほど面白い。そしてその魅力を知ればまた、この地を身近に感じ、再訪したくなってしまう。この「USEUM SAGA」は場所を変えて年内にまた行われるという。知られざる佐賀の魅力にぜひ触れに出掛けて欲しい。「USEUM SAGA」問い合わせサガマリアージュ推進協議会までメールでお問い合わせをryuutsuu-boueki@pref.saga.lg.jp撮影/神林 環
2021年07月22日チャペルサイドにある南仏をイメージしたお店常に模索し、革新を追求する新しいフレンチを提案畑へ出向くと料理へのインスピレーションがわき立つチャペルサイドにある南仏をイメージしたお店チャペルに隣接している【ラ・ロシェル南青山】はウェディングパーティの利用に最適教会が隣接している素敵なレストラン【ラ・ロシェル南青山】は、南仏のレストランの雰囲気をもつ大人のための極上フレンチです。門から中に足を踏み入れると、まるで旅に出かけたかのような非日常的な気分が味わえます。特別感のある雰囲気に料理への期待も高まります。南プロヴァンスをイメージした白色の壁やテラコッタのタイルを敷き詰めた内装南プロヴァンスのムード漂う店内には、オーナーのこだわりと想いが詰まっています。ダイニングのセンターには大きな花を配し、さまざまな色彩の花が馴染むシックで温かみのある店内に。レストランウェディングをしたお客様が結婚記念日やお誕生日などの各記念日に再度足を運ぶことが多いのも、このレストランの特徴です。常に模索し、革新を追求する新しいフレンチを提案確かな素材、確かな技、想いで至福の味をフレンチの技法を持ち合わせつつも新しいフレンチのスタイルを提案する【ラ・ロシェル南青山】。シェフの川島さんは長年ラ・ロシェルで”懐石フレンチ”を学び、また3年間渡仏し、フランス料理の伝統、進化を肌で感じ、フランス料理と日本料理の良さが重なり合った表現方法で食材を調理する点が魅力です。その中でも、お店オススメのメニューを3つご紹介いたします。『オマール海老のクリスタルジュレ』オマール海老をジュレで纏い、キャビアを添えた『オマール海老のクリスタルジュレ』『オマール海老のクリスタルジュレ』は、ウイキョウやディルを加えることでアクセントを付けた香り高い一品。生でいただける塩原高原のかぶの味わいが、最もおいしくなる季節にだけ提供されるスペシャリテです。『宇和島産真鯛のヴァプール』”瀬戸内”をテーマに日本料理とフレンチを融合させた『宇和島産真鯛のヴァプール』『宇和島産真鯛のヴァプール』は、荒波にもまれ味わいの乗った春のサクラダイの香りを活かし、旨みをにがさない火加減で蒸しあげ、皮目に色合いを乗せた至極の逸品。ソースは、マダイのだしを濃縮したスープに、瀬戸内のオリーブやレモンの味わいを加えて。素材の味を引き出す日本料理を活かした川島さん”個性”そのものが堪能できる魚料理です。『苺と塩キャラメルのヌガー塩サブレ入りフロマージュブランのアイス』クリスマス島の塩に感銘を受け、”塩”をテーマにつくられた『苺と塩キャラメルのヌガー塩サブレ入りフロマージュブランのアイス』こちらは、【ラ・ロシェル南青山】オープン当初から変わらず使い続けている埼玉県産の”やよいひめ”の苺を使った人気のデザートです。自然の力で結晶したクリスマス島の塩は、角のない丸みのある塩味と潮の香りが特徴で、調理する素材の旨みを引き出します。この塩と、絶妙な甘味と酸味のバランスが取れたやよいひめの苺を合わせることで究極のデザートが誕生しました。畑へ出向くと料理へのインスピレーションがわき立つシェフ自らが手摘みする朝採れの野菜やハーブが味の決定打にハーブは、食材の持ち味を引き立ててくれる名脇役。シェフの川島さんが続けているこだわりに”ハーブの収穫”があります。どんな天候の日も、西東京・田無市にあるニイクラファームという料理人の中では紹介でしか入れないハーブ園に通い詰めるこだわりようです。一皿一皿が芸術的な配置。他のフレンチシェフとの交流を密にし料理へのアンテナを張るシェフの料理への探求心は、お皿への配置にも表現されます。積極的に他のフレンチシェフとのコミュニケーションを取り、料理づくりへとつなげています。また、全国各地の第一次生産者の元へ訪れた瞬間に、料理へのインスピレーションが舞い降りるということも。食材から料理法、配置に至るまで飽くなき追求を続けることがグルメな人たちの舌をうならせるのでしょう。格式高いフレンチと思われがちですが、「特別な日以外にも普段使いするゲストは多い」と言います。【ラ・ロシェル南青山】は、ショッピングで表参道に来るとき、接待での利用などさまざまなゲストが自由に来店するお店です。伝統をもとに、進化を続けるフレンチを求め、今日もおいしいもので心まで満たしたいゲストが訪れます。料理人プロフィール:川島孝さん1967年群馬県生まれ。1989年ラ・ロシェル入社後、ラ・ロシェル一筋で修業を積み38歳にて渡仏。2017年【ラ・ロシェル南青山】総料理長に就任し、現在に至る。基本を大切にしながらも、斬新で前衛的な料理、新しい世界観を追求し続けている。ラ・ロシェル南青山【エリア】表参道/青山【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】6000円【ディナー平均予算】15000円【アクセス】表参道駅 徒歩3分
2021年07月22日都会の街になじむカジュアルでシックなお店そのときにしか味わえないフレッシュな料理が絶品フランス語で“引き出し”を意味する店名を掲げる想い都会の街になじむカジュアルでシックなお店シックな店構えにカジュアルな手書きのメニュー。パリの裏路地に迷い込んだよう外苑前駅から歩いて10分、外苑西青山キラー通り沿いにあるのがフレンチビストロ【bistro Tiroir】。ここは、パリの路地裏を思わせる雰囲気が魅力的。旬にこだわった産地直送の食材をふんだんに使ったクラシックなフレンチにアレンジが加わった、ここでしか味わえないビストロ料理が絶品です。ウッディな空間の中、おいしいビストロ料理をカジュアルに堪能こぢんまりとした店内は、シックで大人の雰囲気。木の温もりが感じられ、どこか親しみがもてる空間の中、絶品フレンチが堪能できます。大切な人の記念日や仕事帰りにふらりと立ち寄るにも最適。知っていると誰かに自慢したくなる一軒です。そのときにしか味わえないフレッシュな料理が絶品海に囲まれた日本の環境に着目し、新鮮な魚介をメニューに取り込むビストロというと、パテやテリーヌなどのシャルキュトリーを看板メニューとして打ち出すお店が多い中、ここ【bistro Tiroir】では、産地直送の野菜や魚を使い、そのときにしか味わえないフレッシュな料理が並びます。その中でも、オススメのメニューを3つご紹介いたします。『ブーダンノワールのアップルパイ』新鮮な豚の血とキャラメリゼしたりんごをパイ生地で包んで焼き上げた『ブーダンノワールのアップルパイ』お店のスペシャリテである『ブーダンノワールのアップルパイ』は、最初はデザートだと思って注文するゲストが多い一皿。豚の血のコクと旨みに、キャラメリゼしたりんごのほどよい苦みと甘味が加わり、風味豊かに。パイ生地のバターの香りとサクサクッとした食感が口一杯に広がり、一度食べたらリピートする人が多い人気メニューです。『島根の鮮魚の一皿』国内で獲れる新鮮な魚介を活かした冷前菜やメインディッシュ直接仕入れた島根県産の新鮮な魚を、冷前菜やメインディッシュで常に味わえるのも【bistro Tiroir】ならではです。「その日の一番の魚」を厳選し、魚の身質や状態を見極めて、素材の持ち味を活かした一品をしっかりと噛みしめて。『山形豚のパテ・ド・カンパーニュ』フランスの伝統的な郷土料理『山形豚のパテ・ド・カンパーニュ』山形県の認定豚やフォアグラ、ピスタチオなどを使い、何度も試行錯誤を重ねて今のレシピに至った『山形豚のパテ・ド・カンパーニュ』も必食です。豚肉、鶏の白レバー、フォアグラを混ぜて焼き上げ、味がなじむまで10日以上寝かせ、熟成させた珠玉の逸品です。フランス語で“引き出し”を意味する店名を掲げる想い引き出しを見つけ、明日への行動につながるエネルギーになるよう名づけられた店名フランス語で“引き出し”を意味する“Tiroir(ティロワ)”を店名に掲げた【bistro Tiroir】。料理やワイン、ゲスト同士やスタッフと関わる中、さまざまな世界観の引き出しから新しい発見や刺激、楽しいことを見つけ出し、明日への行動につながるエネルギーを。そんな想いを託しています。スペシャリテを目当てに特別なひとときをスペシャリテの『ブーダンノワールのアップルパイ』や『ホワイトアスパラガスのババロアカマルグの塩アイス乗せ』(季節限定)を目当てに立ち寄るのもいいでしょう。秋にはジビエの取り扱いがはじまるのも楽しみです。おいしい料理とワインが好きなゲストには普段使いの一軒に。また、結婚記念日や誕生日など、特別な日にも【bistro Tiroir】を訪れて。居心地のいいセンス溢れた空間の中、おいしい料理を頬張りながら至福のひとときを過ごすことができます。料理人プロフィール:川島大輔 さん【レストランモナリザ丸の内店】、【レストランヒロミチ】を経て、2017年【bistro Tiroir】のオープン時よりシェフを任される。同年ビブグルマンを獲得。産直の野菜や魚を多用し、その瞬間にしか食べられないフレッシュな料理の考案に注力し、ゲストに驚きと楽しみを提供する。bistro Tiroir【エリア】原宿/明治神宮前【ジャンル】ビストロ【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】7000円【アクセス】外苑前駅 徒歩10分
2021年07月18日隠れ家のような店内でフレンチ創作料理を味わうフレンチの名店で経験を生かしたドラマチックな料理一皿ごとに一杯のワインを合わせる「ペアリングコース」隠れ家のような店内でフレンチ創作料理を味わう全8席の空間でゲストのプライベートな時間を大切にする店内恵比寿駅から徒歩1分。フレンチをベースとした創作料理が食べられる、隠れ家【Aligoteur】。お店には看板がなく、予約のゲストのみが店舗階に止まるエレベーターを使えるという特別感があります。完全紹介制のレストランですが、ヒトサラなら予約ができます。記念日や特別な日のディナーに大切な人を連れて行きたい店名の【Aligoteur】はブドウ品種・アリゴテと「ありがとう」の造語。ブルゴーニュやボルドーを中心とするフランスワインを提供しているため、記念日などのディナーにもオススメです。ブルゴーニュでワインの製造に携わっていた料理人&ソムリエの田口さんが、料理にマッチするワインを提供してくれます。フレンチの名店で経験を生かしたドラマチックな料理【Aligoteur】ではフレンチをベースにしつつ、シェフの自由な発想から生まれる料理が多いのが特徴。日本とフランスの名店で経験を積んだ田口シェフが、旬の食材を使って11~12皿で織りなすその日の『おまかせコース』を提供しています。その中でも、お店オススメのメニューを3つご紹介します!『鮑の酒蒸しにキャビアを敷き詰めて』『鮑の酒蒸しにキャビアを敷き詰めて』(コースの一例)日本酒で蒸した鮑をキャビアと一緒に贅沢にいただく鮑の上にキャビアをのせた贅沢な一皿。鮑を日本酒で蒸して、香りや風味をつけながら、柔らかく仕上げています。フレンチをベースとしながら、他のジャンルの調理方法を取り入れるなど、フレンチにとらわれない自由な発想とアレンジで”新たなおいしさ”を追求しています。『サラダオマール』『サラダオマール』(コースの一例)オマール海老を季節ごとの調理法で仕上げているオマール海老を四季折々の食材と組み合わせた『サラダオマール』。季節ごとに調理法が異なり、冷製や温製などを使い分けることで、素材の味を最大限に生かしています。その時季ならではのアレンジに出会える一品。料理の皿から漂う季節ごとの風情を味わってみてください。『トリプルコンソメ』『トリプルコンソメ』(コースの一例) 店のシグネチャーとして愛されるスープ【Aligoteur】の看板メニューとなっている『トリプルコンソメ』は、丁寧に仕上げたダブルコンソメに、さらにもう一度鶏ガラの風味と旨みを加えた贅沢なスープです。見たことのないような濃い琥珀色のコンソメスープは、芳醇な香りや濃厚な味わいを堪能できます。一皿ごとに一杯のワインを合わせる「ペアリングコース」ブルゴーニュでワイン醸造に携わった田口シェフが提案するスペシャルなコース特別な日のディナーには『おすすめコース』をペアリングで楽しんでみてはいかがでしょうか。一皿ごとに一杯のワインを提案してくれるため、ワイン好きな人にはたまりません。本場でワイン醸造に携わった田口シェフだからこそできる【Aligoteur】ならではの魅力です。完全紹介制という特別感から始まる大切な人とのディナー。経験豊富な料理人がつくり出す多彩な料理と、本場のワインとのペアリングを堪能できます。恵比寿駅から徒歩1分という、都会の隠れ家レストラン【Aligoteur】で、特別な時間を過ごしてみませんか。料理人プロフィール:田口浩平さん北海道出身。札幌の【ル・ジャンティオム】でキャリアをスタート。渡仏してブルゴーニュで5年間ワイン醸造に従事し、帰国後は【メゾン エメ・ヴィベール】など東京の名店で活躍。2018年秋に【Aligoteur】をオープンする。Aligoteur【エリア】恵比寿【ジャンル】イノベーティブ・フュージョン【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】25000円【アクセス】恵比寿駅 徒歩1分
2021年07月16日さて、今回も「シェフがオススメするお店」サイトからピックアップした、お店と料理をご紹介!ご紹介するのは、神泉にある【遠藤利三郎商店】。じつはこの【遠藤利三郎商店】、本店は押上にあり、ワイン好きなシェフたちが口々にオススメしているワインバーなのです。まん延防止対策のため、現在の営業は19時に料理がラストオーダー、20時閉店ということだったので、しっかり楽しむためにも、今回は18時にはお店に着くように、うかがってまいりました。神泉駅から歩いて5分ほど。渋谷の喧騒を離れて、大人っぽい気の利いたお店が点在するエリアにあります夏至を超えたばかりでまだまだ陽が長い日が続いているので、この時間でもまだまだ明るい。しかも、ファサードがガラス張りになっているので店内も明るく、まるで昼飲みしてるかのような感覚。羽が伸びてゆくような思いです。……というわけでスパークリングから乾杯です!乾杯のスパークリングワインとアミューズ。左の『ウフ・ブルイエ』は、ウニとコンソメジュレがのったなめらかなスクランブルエッグ。右は、ラタトゥイユに輪切りの甘唐をのせてお店に入ってまず驚いたのが、その壁面。吹き抜けで天井が高いつくりになっているのですが、その壁の一面はびっしりとワインが並んでいます。よく、古い図書館で壁一面が本で埋め尽くされ、ハシゴを使って高い場所に本を取りに行くようなシーンを、映画で見かけることがありますが、それのワイン版といった感じ。実際に高い場所のワインを取るためのハシゴも、ちゃんと用意されています。ワインが好きな方ならば、きっとこの光景を目の当たりにするだけでも「この店好き!」と思ってしまうかもしれません。さてさて、その豊富に揃うワインと一緒に楽しむ料理として、今回いただいたなかでいちばん、ご紹介したいのが『利三郎特製!オードヴル盛り合わせ』です。『利三郎商店特製!オードヴル盛り合わせ』。写真は2人分で1800円、1人分追加するごとに800円プラス右下から時計回りに、豚肉のリエット、鶏白レバーのムース(スプーンで蜂蜜をかけて)、パテ、大山鶏のハム、パルマ産生ハム、ピクルス、キャロットラペ、そしてバケット、という充実ぶり。メニューの前菜欄に書いてある14品の料理のうち、なんと6品が楽しめます。なんなら『大山鶏のハム』は、前菜欄には書いてないメニューです。はたしてこの一皿だけでワインが何杯飲めてしまうんだろう。また来たいと思える店に出会うと、「次は、前と違う料理を注文しよう」という気持ちになるものですが、このオードヴル盛り合わせは、きっと次回訪れたときも注文してしまいますね。……アミューズとともにいただいたスパークリングは、とうになくなり、白ワインとともにこのオードヴルたちを楽しむことにしました。『ブラータチーズと白桃のカプレーゼ』1,100円。さっぱりした甘みと、ブラータチーズの軽やかなコクに夏らしい涼しさを感じる前菜『マダイと水ナスのカルパッチョ カラスミがけ』1,500円。マダイの淡白な身、ゴロっと大きめの水ナス。さらっと口の中を通って、すぐワインを追いかけたくなるオードヴルの量がしっかりめだったので、カプレーゼ、カルパッチョが登場する頃には白ワインは空になり、赤ワインを追加でオーダーします。そしてその頃には、日も落ち切って、辺りはすっかり夏の夜。さっきまでは、外の光がお店を照らしていましたが、今度はこの店が発する賑わうような明かりが、逆に店前の道をぼんやりと照らすように明るくします。メインの肉料理は『福島県産 川俣シャモのロースト ジュのソース』3,300円。トウモロコシのピューレとともに水分を保ったまま火が通ったシャモの、しっとりとした食感。噛めば噛むほど、肉の旨みと香りがにじむワインは“白”から“赤”へ、料理は“軽い”から“重い”へ、光は“明るい”から“暗い”へ。時間の経過とともに、色と味わいをグラデーションのように楽しんだ気分。ただおいしい料理に出会ったのとは違う、不思議な満足感が体を包みます。おいしかった……!ごちそうさまでした。軽快な昼飲みの気分と、しっとりとしたワインバーでのディナー。両方の気分が一度の食事で味わえるのはきっと、いまの時期だけの贅沢ですね。外に出てから改めて写真を撮影。夜はいっそう「大人の空間」といった趣きが包む神泉 遠藤利三郎商店【エリア】道玄坂/神泉【ジャンル】ビストロ【ランチ平均予算】~【ディナー平均予算】6000円 ~ 7999円
2021年07月08日8年連続ビブグルマン獲得!京都の人気フランス料理店確かな技術が織りなすクラシックに忠実なフレンチ「いつ来てもいつもおいしい」と言ってもらえるお店づくり8年連続ビブグルマン獲得!京都の人気フランス料理店京都市営地下鉄烏丸線「丸太町」駅から徒歩9分、京阪電鉄「神宮丸太町駅」から徒歩10分、また京都市営地下鉄東西線「京都市役所前」駅から徒歩6分と、アクセスしやすいフランス料理店【ブラン・ピエール】。白石シェフが手掛けるクラシックなフレンチが人気を呼び、8年連続でミシュランガイドのビブグルマンを獲得しています。カジュアルフレンチの実力派人気店わずか17席の小さな店内ですが、カウンターやテーブル、床には椋(むく)の木をふんだんに使い、自然のあたたかみがあふれる空間になっています。また裏には京町家の風情が漂う小庭があり、春になると満開の桜を眺めながら食事ができるのも素敵です。「フランス料理を気軽に楽しく」というシェフの思いがお店づくりに反映されたナチュラルな雰囲気が、ゲストの緊張を解きほぐしてくれます。木のぬくもりがあふれるくつろげる空間「フランス料理本来の姿を楽しんでもらいたい」と語る白石シェフが手掛けるのは、奇をてらうことのないクラシックに忠実なフレンチ。季節感のある旬の食材や、京都の野菜を使い、素材の味を生かすように心掛けて料理しています。ディナーはアラカルトメニューが中心で、ワイン片手にカウンターで、テーブル席でゆっくりと……などシーンに合わせて利用できます。確かな技術が織りなすクラシックに忠実なフレンチ旬の京野菜をあしらった前菜から、フランス産フォアグラを使ったスペシャリテまで、ひと皿ひと皿にホテル仕込みの確かな技術が落とし込まれています。今回は、【ブラン・ピエール】を訪れたら味わいたい3品をご紹介しましょう。定番のアミューズ『人参のムースとコンソメのジュレ生ウニを添えて』コース料理に登場する人気アミューズがこちら。最大限に引き出したニンジンの甘さとウニの甘さが口の中でとろ~りととろけてたまりません!ウニの産地は時季によって変わります。グラスに入った美しい一品自家製ベーコンで縁取った『サバと北あかり(じゃがいも)のテリーヌカニみそのディップ』コースの前菜やサラダには旬の食材をふんだんに取り入れています。野菜は大原の朝市まで仕入れに行き、基本的には京都産を使用しますが、産地は問わず「おいしい食材」を厳選するのがシェフのモットーです。こちらは、サバとじゃがいもという定番の組み合わせをテリーヌに。にんにくが効いたカニ味噌の濃厚ディップが美味。赤キャベツのピクルスがアクセントになっています。色鮮やかなテリーヌにうっとりランチタイムの人気No.1『フォアグラの入った和牛ハンバーグ』ランチで人気の『フォアグラの入った和牛ハンバーグ』は、ナイフを入れると肉汁とともにフォアグラからも脂があるれ出る、ジューシーさが秀逸な人気の一品。ランチはポルトソース、ディナーはトリュフソースです。あふれ出る旨みを堪能して「いつ来てもいつもおいしい」と言ってもらえるお店づくり常に笑顔で接客することを心掛ける白石シェフ。「いつ来てもいつもおいしい」と思っていただけるようどんな時でもクオリティを保つことをスタッフにも徹底して伝えているという。「これからも『お客さんに楽しんでもらいたい』という思いを大切に、押し付けるようなことはせず、ご希望に合わせて居心地のよい空間をつくりたいと思っています」と話してくれました。笑顔あふれるお店づくりを信条とする白石シェフ記念日にご利用の際は、事前に相談をするとデザートにメッセージを添えてもらうことができるとのこと。料理はもちろん、シェフの思いが細部にまで行き届いた【ブラン・ピエール】で心地いい時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。料理人プロフィール:白石健一さん1977年、大阪府出身。子どもの頃から料理をつくるのが好きで、学生時代に洋食店でアルバイトをし、「料理っていいな」とその魅力を再確認。調理師専門学校在籍中にフランス料理に魅了され、卒業後、ホテルニューオータニ大阪で3年、ウエスティンホテル大阪で9年に渡って腕を磨く。京都調理師専門学校で2年間フランス料理の講師を務めた後に【ブラン・ピエール】を開店し、現在に至る。1977年、大阪府出身。子どもの頃から料理をつくるのが好きで、学生時代に洋食店でアルバイトをし、「料理っていいな」とその魅力を再確認。調理師専門学校在籍中にフランス料理に魅了され、卒業後、ホテルニューオータニ大阪で3年、ウェスティンホテル大阪で9年にわたって腕を磨く。京都調理師専門学校で2年間フランス料理の講師を務めた後に【ブラン・ピエール】を開店し、現在に至る。ブラン・ピエール【エリア】四条河原町周辺/寺町【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】2500円【ディナー平均予算】5500円【アクセス】京都市役所前駅 徒歩7分※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報や営業時間は店舗にご確認ください
2021年07月01日この記事を書いた編集部員広尾駅から徒歩数分のところにかまえる、「KE」の文字がシックにきらめくドアが目印の【ケンゾーエステイトワイナリー広尾店】さん。ワイン好きでなくとも知らない人がいないであろう「ケンゾーエステイト」のワインと創作フレンチが楽しめるお店です。『あさつゆ2019』梅雨の湿り気を飛ばしてくれるような、さっぱりとしたソーヴィニヨン・ブランを最初に、とおすすめしてくれたのがこちらの『あさつゆ2019』。一口で気持ちが一段パッと明るくなるような清涼感と、奥ゆきのある果実味がジューシーな味わいで初夏のすがすがしさを感じさせます。『エクレアキウイ抹茶』『三重産アオリイカ炙り真鍋農園グリーンアスパラガスのサラダ仕立て』白ワインに合わせていただいたのがこちらの夏らしいお料理たち。アミューズのエクレアは中にフォアグラのムースとマスカルポーネが入っていて、味に奥ゆきを出しています。爽やかなキウイとこっくり甘い抹茶のバランスもよく、これから出てくる料理への期待に胸が膨らみます。アオリイカの炙りは、アオリイカ本来の味を華やかなハーブのソースがキリっと引き立ててくれ、ねっとり濃厚な甘みが堪能できます。アスパラはしゃくしゃくとした食感が心地よく、主役にもなれそうなしっかりとした旨みを感じます。『結2020』『和歌山産鮎春巻』「春巻きに合わせて」といただいたロゼワイン『結』は、その美しい薄紅の見た目から甘やかな心地にさせてくれます。香りはフローラルを思わせる華やかさがありますが、後味は控えめでまさに春巻きにぴったりです。春巻きの、このエアリーな感触はやっぱり最高です。中にはアユの小骨をローストしたものやキノコが入っていて香ばしく、アユをそのまま食べているかのような贅沢な味わいと、ふわりと香るディルが爽やかさもプラスしてくれます。『明日香2018』明日に香るという名のこちらのカベルネ・フラン。「初めて飲んだとき、その香りに感銘を受けました」とソムリエの橘内さんのお墨付きです。スパイス香が最初にふわっときて、そこにベリーのような果実香や華やかさが複雑かつ甘美にからみ合います。飲む前からこんなにも豊かな気持ちになってしまうワインには、たしかになかなか出会えないように思います。『本マグロレアグリル長谷川農園ブラウンマッシュルーム黒オリーブビーツ』『黒毛和牛ロールキャベツ』赤ワインに合わせていただいたのがこちらの2品。本マグロのレアグリルは、マグロの芳醇さが口の中でやさしくほどけて、ビーツのソースの酸味に気持ちよく交わり、幸せな余韻が続きます。ロールキャベツは食卓のそれをイメージしていたので、運ばれてきたときには思わず歓声をあげてしまいました。柔らかくまろやかなくちどけの黒毛和牛を、赤ワインソースがしっかりと染みた、滋味豊かなキャベツと一緒に味わうのはペアリングそのもののようです。Napaのワイナリーと同じディスプレイは圧巻です季節を料理で味わうのはどちらかというと和食に多いように感じられますが、夏野菜をたっぷり使った創作フレンチと、このジメジメを吹き飛ばすようなワインから始まる食事で、この日本の季節の移ろいを堪能することができるんだなと感じました。毎年夏が来るまえに飲みたくなるような、そんなワインに出会えたことに感謝して、今宵も乾杯です。ケンゾーエステイトワイナリー広尾店【エリア】広尾【ジャンル】ワインバー【ランチ平均予算】5000円【ディナー平均予算】15000円【アクセス】広尾駅 徒歩6分
2021年06月30日カフェ【ベーカリー&レストラン沢村】フレンチ【ドメイヌ・ドゥ・ミクニ】フレンチ【無彩庵池田】イタリアン【MODESTO】カクテルバー【COCKTAIL WORKS 軽井沢】カフェベーカリー【ベーカリー&レストラン沢村】きれいな空気と豊かな自然に囲まれつつ食べる焼きたてのパンは格別焼きたてのパンの香りが漂う店内。天上が高く、開放的なところもくつろげる理由の一つ軽井沢の日常をコンセプトにした複合施設・ハルニレテラス内にある『ベーカリー&レストラン沢村』。焼きたてのパンを購入できるだけでなく、併設されたレストランではモーニングからディナーまで楽しむことができます。店内からは豊かな自然を眺めることができるため、癒やしのデートを求める二人にもぴったりです。『SAWAMURA 特製ハンバーガー』は味はもちろん、ボリュームも自慢訪れたら絶対に食べたいのが『SAWAMURA 特製ハンバーガー』。牛赤身100%でつくったボリュームあるパテが自慢です。軽い食感のバンズは肉汁をしっかり吸い込むという特徴があり、パテとの相性は抜群です。ベーカリーとしての技術を最大に活かした料理でゲストをもてなしてくれます。ベーカリー&レストラン沢村【エリア】軽井沢【ジャンル】洋食【ランチ平均予算】3000円【ディナー平均予算】5000円【アクセス】軽井沢駅フレンチ【ドメイヌ・ドゥ・ミクニ】優雅な時間と地産地消の上質なフレンチを味わえるという贅沢軽井沢の景色を眺めながら、しっとりと大人の雰囲気の漂う店内で上質なフレンチが楽しめる風格のある日本家屋が特徴の【ドメイヌ・ドゥ・ミクニ】は周囲の別荘にもなじむ、隠れ家風のフレンチのお店です。自然豊かな信州が育んだ野菜や豚を使用した料理でゲストを魅了しています。格調高い店内は特別なシーンを彩るにも最適で、価値ある時間を提供してくれることでしょう。『信州産カリフラワーのババロア』には口にするのをためらうほどの美しさがディナーコースさながらの充実度を誇るランチコースは、メインを肉と魚から選ぶことができます。ランチコースで提供される『信州産カリフラワーのババロア』は目にも鮮やかな一皿です。メニューは季節に合わせて変わるため、何度訪れてもゲストが退屈させられることはありません。ドメイヌ・ドゥ・ミクニ【エリア】軽井沢【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】6500円【ディナー平均予算】13000円フレンチ【無彩庵池田】食事や風景から季節の移り変わりを感じ取ることができるフレンチのお店陽光が降り注ぐ明るい店内。森の中で食事をするような感覚を味わえます【無彩庵池田】は季節感を大切にしたフレンチを味わえるお店です。地元野菜を使用した風味豊かな料理には、シェフが食材の生産者との交流から得たアイデアが取り入れられていることも。静かな時間が流れるくつろぎの空間で、陽光を浴びながらランチデートを楽しむことができます。『冷製・じゃがいも・キタアカリのポタージュ夏トリュフのグラス・パウダー』はランチコースでも味わえる一皿ランチコースのメニューの一つ、『冷製・じゃがいも・キタアカリのポタージュ夏トリュフのグラス・パウダー』にはシェフ自らが食べ比べ、選んだキタアカリを使用。粉末状のトリュフとコンソメのアイスが振りかけられた高級感のあるスープを飲めば、豊かなコクと香りが口いっぱいに広がります。無彩庵池田【エリア】軽井沢【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】5000円【ディナー平均予算】9000円【アクセス】中軽井沢駅イタリアン【MODESTO】採れたての高原野菜を使用した料理を楽しめる森の中のリストランテ落ち着いた雰囲気の店内と窓から見える森の風景がくつろぎの空間を演出【MODESTO】は閑静な森の中に隠れるように立つイタリアンのお店です。国内外で研鑽を積んだシェフの日課は毎朝直売場を巡って食材を選ぶこと。購入した野菜を持って店に戻り、すぐにランチの準備をするので、自然と料理には新鮮な食材が使用されます。天気のいい日はテラス席で食事ができるというのも魅力の一つです。ランチコースの一皿『白アスパラガスのボイルカルボナーラソース生ハム添え』のほどよい塩味はワインとの相性抜群ランチコースはメインディッシュが1皿の『Lunch A』と2皿の『Lunch B』の2種類。どちらもオススメ料理である『白アスパラガスのボイルカルボナーラソース生ハム添え』を味わえます。シェフの味を熟知した奥様が選ぶ、イタリア原産やフランス原産を中心としたワインは料理に華を添える存在です。MODESTO【エリア】軽井沢【ジャンル】イタリアン【ランチ平均予算】4500円【ディナー平均予算】10000円【アクセス】中軽井沢駅カクテルバー【COCKTAILWORKS軽井沢】大人が集う憩いの場で豊富な種類のお酒とおいしい料理を満喫アンティーク調の店内にはリカーショップを併設。長野の地酒を購入することもできます軽井沢駅より徒歩15分、散歩にちょうどいい距離を歩けば【COCKTAILWORKS軽井沢】が出迎えてくれます。カクテルバーだけあって、季節の果物を使用したカクテルは女性に大人気。もちろんお酒と合う地元食材を使用した料理も楽しむことができます。雰囲気のあるカウンターに並べば会話も弾むことでしょう。濃厚な旨みと肉の甘味を感じられる『信州産牛ランプステーキ』は人気の一皿ランチタイムでも味わえる人気料理『信州産牛ランプステーキ』には中軽井沢にある老舗店【佐藤肉店】より買い付けたものを使用。肉本来の旨みと芳醇な香りにお酒がすすみます。同じく人気の『信州牛100%ボロネーゼ』には生パスタを使用。トマトと赤ワインで煮込んだミンチ肉のソースが食欲をそそります。COCKTAILWORKS軽井沢【エリア】軽井沢【ジャンル】バー・カクテル【ランチ平均予算】1200円【ディナー平均予算】5000円【アクセス】軽井沢駅 徒歩15分
2021年06月26日上質なフレンチと共に思い出に残る時間を過ごせる旬を意識した軽やかで優しい味わいが特徴経験豊富なソムリエが料理と合うお酒を提案上質なフレンチと共に思い出に残る時間を過ごせるビルの4階にある【ALLIE】。白いクロスがダークブラウンを基調としたダイニングに映えます麻布十番駅から徒歩3分にある【ALLIE】は国内外で研鑽を積んだシェフが腕を振るうフレンチのお店。ダークブラウンを基調としたダイニングには落ち着いた雰囲気が広がり、都会の喧騒を忘れさせてくれます。記念日にはデザートプレートのサービスも。そんな気遣いも多くの人に支持される理由です。テーブル席以外にもカウンター席や個室があり、幅広いシーンで頼りになります店内にはテーブル席以外にも4人が座れるカウンター席があります。一人で食事に来て、気ままにくつろぐこともできますね。ダイニングから離れた場所には個室もあり、記念日やビジネスでも気兼ねなく利用できます。さまざまなゲストを受け入れる懐の深さも魅力の一つです。旬を意識した軽やかで優しい味わいが特徴和と融合した現代的なフレンチが【ALLIE】の特徴。季節を感じられる料理は、味や見た目もさることながら、重たくないと評判です。こだわりは器やカトラリーにも及び、料理にふさわしい国産の高級品を使用するという徹底ぶり。そんなこだわりがつまった料理の中から、特にオススメのメニューを3つご紹介します。『北海道「羊まるごと研究所」の仔羊の炭火焼き』『北海道「羊まるごと研究所」の仔羊の炭火焼き』は春から秋にかけて提供されるメニュー北海道の広大な自然を最大限に活用して飼育を行う牧場・羊まるごと研究所から仕入れたラム肉を炭火焼きにした一皿。提供される季節で仔羊の成長具合が異なるため、訪れるごとに味や食感の違いを楽しむことができます。臭みを感じさせないラム肉は、苦手な人でもおいしくいただけるでしょう。『群馬県産トウモロコシ「恵味」のクレーム』『群馬県産トウモロコシ「恵味」のクレーム』は8月から9月にかけてのみ味わえる冷製スープ糖度平均が18度以上という強い甘味が特徴の恵味という品種のとうもろこしを使用した冷製スープです。素材の持つ濃厚な甘味と豊かな風味を引き出したスープが、暑さで疲れた体にやさしく染み込みます。提供されるのは8月から9月にかけての短い期間のみ。このスープを毎年待ちわびているゲストも少なくありません。『スペシャリテ海老せんべいを纏ったフグのフリット』『スペシャリテ海老せんべいを纏ったフグのフリット』は他店では味わえない唯一無二のフレンチゲストがこぞって絶賛するのが『スペシャリテ海老せんべいを纏ったフグのフリット』。砕いた海老せんべいを新鮮なフグにまぶし、香ばしく揚げたシェフの自信作です。あられの歯ごたえとフグの風味が調和した絶品です。フグ調理師免許を持つシェフだからこそ生み出せた唯一無二のフレンチです。経験豊富なソムリエが料理と合うお酒を提案フランス原産のものを中心に200種類以上揃ったワイン。ときには日本酒のペアリングを提案されることも忘れてはいけないのが豊富に取り揃えられたワインです。数多くのお店で経験を積んだソムリエが提案するワインと合わせれば、料理がより引き立つでしょう。和の食材と技法を利用したフレンチが可能にした日本酒のペアリングという驚きの体験もぜひお楽しみください。和の食材や技法を取り入れ、型にはまらない現代的なフレンチを味わえる【ALLIE】。四季折々の食材を取り込んだ料理で、訪れるたびに楽しい食体験を得られます。厳選されたワインを中心とするお酒も料理を彩る要素です。落ち着いた大人の空間で、絶品フレンチと共にすてきな時間を過ごしてみてはいかがでしょうか?料理人プロフィール:原島忠士さん1977年生まれ。フグ調理師免許を取得。子どもの頃、家族がおいしいものを食べて喜ぶ姿を見たことをきっかけに18歳で料理の世界へ。【オーバカナル赤坂】で本格的にフレンチを学んだことを機に渡仏。2016年に独立し、【ALLIE】をオープン。ALLIE【エリア】麻布十番【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】6000円【ディナー平均予算】18000円【アクセス】麻布十番駅 徒歩3分
2021年06月22日窓から望む絶景と日本情緒溢れる芸術的なインテリア日本の四季の味覚を織り交ぜフレンチの新境地へ最高の空間と極上フレンチを大切な人と特別な日に窓から望む絶景と日本情緒溢れる芸術的なインテリア息をのむ素晴らしい景観を独り占め。大切な人の記念日や誕生日会にも最適【ピエール・ガニェール】は、世界で展開する同レストランの中でも、最も天空に近い高層階に位置しています。東京タワーが一望できる席は、予約必須。夜景が見下ろせるムーディな空間は、特別な日に訪れたくなります。テーマは「江戸=東京」。江戸紫のカラーリングや花火をモチーフにしたデザインを採用「驚きに満ち溢れた食事の体験ができるレストラン」という確固たる位置づけのあるレストランとして、ピエール・ガニェール氏の個性を反映した店内に。「江戸=東京」を意識した上品な江戸紫のキーカラーや、花火をモチーフとしたカーペットなどを採用。シンプル・モダンなテイストの中に、日本情緒が垣間見られる粋な空間を演出しています。日本の四季の味覚を織り交ぜフレンチの新境地へ「繊細」と「大胆」を同時に表現した【ピエール・ガニェール】のメニュー「厨房のピカソ」の異名をとるガニェール氏が手がける料理は、独創的で芸術性に富み、「繊細」と「大胆」が同時に表現されています。【ピエール・ガニェール】のメニューはすべてガニェール氏が監修。日本の四季の味覚を織り交ぜながら、新しい料理を提案しています。特徴的なメニューの例を3つご紹介いたします!『季節の野菜』野菜が踊っているかのような盛り付けが芸術的なフレッシュサラダ『季節の野菜』【ピエール・ガニェール】では、すべての料理において、季節ごとに異なる旬の食材を使い、気候や気温を意識しながらメニューを考案しています。パッションフルーツとヘーゼルナッツオイルドレッシングで味付けしたサラダに、にんじんのフランとライムのジュレを合わせた『季節の野菜』は、野菜の生命力を強く感じられるフレッシュな一品。『オマールブルーのショーフロア仕立て』絵画のような彩りが美しい『オマールブルーのショーフロア仕立て』コース料理では全体の流れも重要です。味や香り、食感などにメリハリをつけながら、全体を通して一品一品が調和するように料理が組み立てられています。『オマールブルーのショーフロア仕立て』は、最高級食材のオマールブルーを贅沢に使った一品。お皿をキャンバスに見立てながら、「奇跡の野菜」と呼ばれる赤ビーツのソースで、大胆かつ繊細に描きます。『カクテル・ド・ポッシュ』懐石料理からインスパイアされた5つの味が楽しめる贅沢な前菜『カクテル・ド・ポッシュ』5つの小皿が一度に並ぶ、ユニークなスタイルの前菜『カクテル・ド・ポッシュ』は、ガニェール氏が懐石料理に感銘を受けたことから生まれました。前菜でありながら、伝統的なフレンチのフルコースが楽しめるストーリーとなっています。フレンチと日本料理、それぞれの伝統を融合させ、常に新しいメニューを発信していくのが【ピエール・ガニェール】です。最高の空間と極上フレンチを大切な人と特別な日に「アニバーサリープラン」を用意。サプライズ演出の要望も柔軟に対応します大切な人との記念日での利用が多い【ピエール・ガニェール】では、コースメニューに記念写真、一輪花、メッセージ入りケーキを加える「アニバーサリープラン」を用意。プロポーズでは、指輪を渡すタイミングやデコレーションなどサプライズ演出のお手伝いから、プロポーズコメントのアドバイスまで柔軟に対応してくれます。洗練された個室で大切な人と格別のフレンチを心ゆくまで堪能して6名まで対応できる個室があり、友人との贅沢なランチや誕生日会、ファミリーのお祝い事での利用もできます。周りを気にせず、食事と会話を楽しむことができるので、プライベートを重視したいという方にも最適です。大切な人との記念日や自分へのご褒美など特別な日には、【ピエール・ガニェール】に訪れて。感動を呼び醒ますような価値ある時間を過ごせば、気持ちに余裕が生まれ、明日からの活力がチャージされることでしょう。料理人プロフィール:赤坂洋介さんアルバイト先のフレンチに魅了され、渡仏。ブザンソンのレストランで修業を積み、【オ・クロコディール】を経て、パリのピエール・ガニェール氏のもとで18 年間スピリットと感性を学ぶ。帰国後、日本の【ピエール・ガニェール】にてエグゼクティブシェフに就任し、現在に至る。ピエール・ガニェール【エリア】六本木【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】10000円【ディナー平均予算】30000円【アクセス】溜池山王駅 徒歩5分
2021年06月20日立山を眺めるアルベルゴディフーゾ「この角度から見てください」と言われて見てみると、なんと、建物が遠くの立山連峰と相似形になっていました。「これはイベントなどを行う会場なのですが、レストランもショップも、これからできる宿泊施設も、全部この立山の風景のなかに自然と同化する形で点在しているのです」。ヘルジアン・ウッドの前田大介社長はそう言って、レストランへ案内してくれました。今日はここでランチをいただきます。前田さんはこの土地に惚れ込み、村全体を宿と見立てるイタリアのアルベルゴディフーゾを念頭に、いろんな人たちを巻き込んで、日本独自の散居村的な村づくりをしようとしています。それは同じ富山の岩瀬エリアを世界中から人が来るような魅力ある場所に育てた桝田酒造の桝田社長にも似た試みです。田植えのシーズンを迎え、水を湛えた美しい田園風景の広がる富山県立山町。ヘルジアン・ウッドはこんな豊かな場所にあります。到着したときから田んぼの匂いのなかに、ハーブの香りが漂っていたのは、ハーブの生産から活用、販売までを行う施設も併設されていたからでした。田んぼの中のレストラン【ヘルジアン・ウッド・ザ・キッチン/ザ・テーブル】と名付けられたレストランは田んぼのなかに浮かんでいるような形で、木でつくられた畦道のようなアプローチ。藁を壁材に使っています。この特徴あるデザインは隈研吾さんの手になるもので、隈さんはこの風景のなかに、建物がひとつずつ出来上がっていくことをイメージしながらデザインしたそうです。未来の村を関わる人みんなで作り上げていく感じでしょうか。散居村は日本の田園でよくみられる風景ですが、風景の中に同化しながらともに新しい未来を創生していくような息吹を感じました。おしゃれな農家風の入り口には立山クラフトの佐藤さんの手になる陶器のプレートがかけられ、中に入ると、ガラス張りのダイニングスペースは天井が高く光があふれています。ここでもハーブのいい香りが満ちていて、専門家が個々人にあわせてハーブをチョイスしてくれたりするようです。案内された席からは一面に広がる田んぼが見え、雪を抱いた立山連峰が望めます。大自然のなかでデザイン性の高い空間と工芸品に囲まれ、アペリティフを頂きます。レストランのコンセプトはまさに「フィールド・トゥ・テーブル」です。この地でとれたものを中心に、二十四節気(約2週間)ごとにメニューを変えるといいます。台北に【RAW】という「アート・アンド・クラフト」を体現できる素晴らしいレストランがありますが、場所は違えど、似た雰囲気を感じました。最初の甘夏のスパークリングにあわせて、春っぽい皿から。なばなと水蛸のサラダにかたばみの花が鮮やかです。サクラマスが続いて出てきます。こごみやきぼうしなどの山菜とともに、山菜パウダーとからめていただきます。少し懐かしさを感じさせるブルーの皿は、この地の陶芸家、釋永由紀夫さんが昔の作風に作ってくれたものだとか。息子の岳さんの作品も、今は多くのシェフたちに愛されています。アルザスのゲヴェルツトラミネールに合わせて、ホタルイカです。そろそろシーズンの終わるホタルイカですが、この時期に富山に来たら一度は味わいたいものです。ホタルイカはベトナム料理のバインペオ風で、そば粉のガレットの上に紅芯大根やハーブとともに乗せられていて、ふきのとうの味噌がもたらす春の爽やかな苦みが印象的です。アロマティックなゲヴェルツトラミネールは、よく冷やすとこういったスパイス感のある料理にはよく合います。フォカッチャが出てきて、セイズファームのアルバリーニョが出てきます。ちょうど昨晩、岩瀬の【カーヴ・ユノキ】でいただいたものと同じで、岩ガキに合わせます。セイズファームは氷見の丘にある富山を代表するワイナリー。そのワイナリーの経営が氷見で古くから続く魚問屋というのもユニークで、海のワインともいわれるアルバリーニョには特別な思いがあるようです。セイズファームの土地は海底が隆起したところでもあったそうで、この土地が生み出すワインの爽やかな酸味が岩ガキの海の強いジュースにしっかりと寄り添ってきます。地産地消の一歩先をめざしてカトラリーこそポルトガルの有名なクチポール社製ですが、皿は地元の作家の手になるものが中心で、その下に敷かれる白い重いプレートはコンクリートで作ったとか。白エビの皿が運ばれてきました。ここで獲れた米や山菜、タケノコなどのが入っていて、テーブルで出汁がかけられます。エビ茶漬けといった感じなのですが、香りがとても華やかで、かつおと昆布の出汁に沖縄の月桃というハーブの香りを移しているとか。お酒で火照り始めた体にじんわりと染み入るような感じです。さっきまで晴れていたのに、雲が下りてきて、山が少しずつ隠れ始めました。雨が近づいてきたようです。ここは山の天気なんですね。日本酒が運ばれてきました。羽根屋の純米クラシックです。蔵に残る昔のレシピを再現したものだとか。米の味を感じます。富山の酒は立山連峰の伏流水で作ります。そとんな山々を見ながらここでとれた米と水からできる酒を飲むと、自然すべてをいただいているような気になります。贅沢な昼酒です。真鯛がでてきます。炭で火を入れた真鯛が人参の上に乗せられ、しゃくという白い小花が添えられています。これがピリッとしたアクセントになっていてなかなか面白い。カエルが鳴き始めました。草の匂いや水の匂いも感じます。お腹も膨らみ始め、お酒も回ってきたころに・・・なんだかのどかでいいな。最後のポークにあわせてほしいと、ドイツのピノ・ノワールが出てきました。とても華やかでエレガントなのには驚きました。ドイツのバーデンはピノ・ノワールの有名な産地ですが、最近になって急速にクオリティがあがり、ブルゴーニュのそれほどには値段も張らないので人気になっています。ポークは黒部名水ポークと呼ばれるもので、しっかり火が入っていますが、身は柔らかくしっかりとしたうま味があって、バーデンのこの赤ワインによく合います。モリーユやフェンネルがつけ合わされ、黒オリーブのパウダーが風味を添えています。大阪の有名なパン屋さん【シュクレクール】のシャバタも出てきたので、お肉のソースを掬っていただきます。しっかりとしたフルコースです。デザートが運ばれる前に立山は隠れ、水面がいっぱいの小波で揺れ始めました。北風が入ってきたのでしょうか。刻一刻と変わる景色のなかにいて自然との一体感が高まるようです。ハーブティーの用意が始まりました。いい香りが部屋を包みます。「岩ガキがあるうちはいいんですが、これからベニズワイガニが出るまで大物はなくて」と前田社長。でもいわゆる大物はこの風景のなかではさほど重要ではないように思えます。この見事な大自然のなかで土地の作家がつくった器で土地の食材の料理をいただく。これ以上の贅沢はそうないでしょうから。晩白ゆずといちごのデザートをいただき、丁寧に淹れてもらったハーブティーでくつろぎながら、そんなふうに思いました。ヘルジアン ウッド ザ キッチン【エリア】立山【ジャンル】カフェ【ランチ平均予算】1000円 ~ 1999円【ディナー平均予算】~
2021年06月18日この記事を書いた編集部員蔵造りの街並が楽しめる場所、川越。駅前から浴衣を着た人の姿がちらほらと目に入ります。そんな本川越駅から徒歩5分ほどの近さにあるフレンチレストランが、今回ご紹介する【Sentiamo】です。オーナーシェフの似顔絵が【Sentiamo】のトレードマークエレベーターを降りてすぐ目に入るこちらのアートは、オーナーシェフの似顔絵だそうです。シックな雰囲気の店内でいちだんと存在感を放ち、なんとも印象に残りますね。今回は『季節の食材を使った4皿のランチコース』4,000円と『ノンアルコールペアリング』2,000円をお願いしました。『旬の野菜』色鮮やかな前菜は、目でも楽しめるアートのよう『ゴールデンキウイジュース』食前酒のように感じられる微炭酸が幸せ前菜は「シラス・ズッキーニ・ジャガイモの春巻き」や「オクラの素揚げ」、「ヤングコーンのソテー」など、季節の野菜が勢ぞろい。パッと目につくピンク色のソースはビーツとギリシャのチーズを合わせたもので、さわやかな酸味とチーズのこっくりとした味わいが野菜の旨みを引き立ててくれます。『ゴールデンキウイジュース』はコブミカンの葉とレモングラスが入っていて、キウイの至極フルーティな味わいのなかでエキゾチックな香りが楽しめます。『ハイビスカスティー』『ボンゴレロッソ』鮮やかな赤が美しい『ハイビスカスティー』は、ハイビスカスの華やかな香りと、エルダーフラワーの繊細な甘み。牛乳とレモンを合わせてろ過したものも合わせているので、味わいに奥ゆきが加わります。『ボンゴレロッソ』は、リングイネのパスタにムール貝とアサリがベースで、上には赤キャベツをフランボワーズでマリネしたものが添えられ、ソースはトマトだけでなくパプリカも合わせたクリームソースで仕上げています。これまで食べてきたどのボンゴレロッソとも違う一皿で、マリネの酸味やパプリカの甘みが複雑に、かつ上品に絡み合った味わいが堪能できます。千日紅(センニチコウ)の氷漬けがコロンと浮かぶシルエットも美しく、思わず見とれてしまいますそしてこの『ハイビスカスティー』と『ボンゴレロッソ』のよく合うことといったら……。それぞれの全然違ったテイストの酸味が楽しく、香りはふくよかで、余韻がしっかりと残ります。『子羊/アロマチョコレート』牛からとるだし「フォン・ド・ヴォー」とダークチョコレートを合わせたソースでいただくそして本日のメイン『子羊』。ラム独特の香りを感じやすい背脂の部位には、砕いたナッツとコーヒー豆を付けて焼き上げることで、ラムの香りを抑えながらも香ばしく仕上がるような工夫がされています。アロマチョコレート!?とメニューを見たときから気になっていたソースは、甘みではなく濃厚なコクがチョコレートそのもので深みのある味わいです。『マンゴーのカプチーノ仕立て』表面のふわふわエスプーマに、カモミールのスプレーをかけて仕上げてくれますペアリングはこちら。一口飲んで思わず首をかしげます。クリーミーかつフルーティーなマンゴーの甘みとコーヒーの苦味が織りなす風味が不思議で、でもそれが不自然でなく自然にマッチしておいしい。ラムとマンゴーの相性のよさにも驚き、ペアリングの妙とはこれか……と思わされてしまいます。『ライチジェラートの最中』見覚えのあるイラストですが「遠慮なく顔からかじってください」とのお言葉に甘えます『玄米茶』玄米茶をベースに、生のトウモロコシのだしとショウガを合わせていますそして度肝を抜かれたのがこの『玄米茶』。ト……トウモロコシが入っています……!香りは玄米茶の香ばしさと、ショウガのスパイシーさが感じられるのですが、飲んだときにはトウモロコシの驚くほどの甘みが口いっぱいに広がります。日本料理のような、素材を存分に生かしたこの繊細な手仕事は圧巻でした。「デザートはテラスで食べますか?」と素敵な提案をしているお店の方の姿に思わず笑顔になってしまいます初めてのノンアルペアリングにして、最高の体験をしてしまったように思います。お昼のショートコースでさえこれだけのバリエーションに魅せられ、毎回なにかに驚かされてしまうのです。それをこれ以上の品数で、毎月違う内容を考え、試行錯誤の末に完成したものだけをいただけているのです。そのありがたさと目に見えない苦労を思わずにはいられませんでした。そんな職人技を体験できるお店がここ、川越にあるのだ!ということをただ知ってほしいと思いを込めて。sentiamo【エリア】川越【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】5000円【ディナー平均予算】15000円【アクセス】川越駅 徒歩10分
2021年06月16日この記事を書いた編集部員代官山駅から約8分ほど歩いたところにある【ビストロ白樺】さん。ものすごい雨と風だったのですが(いつも取材の日は雨な気がする)、店内にはお客さんがちらほら。いちばん奥のカウンター席に通してくれ、お願いしていた『おまかせコース5,170円』を楽しみに待ちます。『シーフードのコロッケ』『コチのカルパッチョ』コースの始まりは、魚介の旨みがふんわり広がりホクホクの幸せを感じる『シーフードのコロッケ』から。3日前に活〆にしたという『コチのカルパッチョ』は見た目から繊細で美しく、身が分厚くてぷりっぷりの食感をゆっくりと味わいます。ウニを使用したドレッシングはクリーミーで、コチとの相性も抜群。下に隠れている大根とナガイモの食感も楽しく、サッパリとした味わいはずっと食べ続けたくなってしまいます。『ホタテ、アスパラソバージュ、新タマネギのソテー』今回私が【ビストロ白樺】さんを取材することを知った後輩が、「そこじつは私のお客さんなんです!店主の月舘さんによろしくお伝えください」と教えてくれました。その話を月舘さんにすると、当時の話を聞かせてくれたりと会話が弾みます。こちらのホタテは月舘さんの地元で実家の飲食店を営む弟さんの友人である漁師から直接仕入れているそう。見た瞬間「……大きい!」と驚いてしまいます。「漁師から直接仕入れているからいいものが届くんだ」とのこと。「アスパラソバージュ」はフランスから取り寄せた野生の食材で、フレンチのエッセンスも感じられます。大きなホタテを口に運ぶとバターの芳醇な香りが鼻を通り、そのフワフワの食感にも驚かされます。甘味がしっかり感じられる新鮮なシャキシャキ食感の野菜とのコントラストが幸せ。『マダイ』メインは3kgの『マダイ』。目の前でジューと音を立てて仕上げられていくさまを眺められるのは鉄板焼フレンチの醍醐味です。器は青森のねぶたがデザインされた一点ものだそうで、月舘さんが嬉しそうに話をしてくれました。地元から離れて約30年で戻る気もないとおっしゃっていましたが、青森への想いの深さを感じます。「これだけ肉厚なマダイは焼くだけでもおいしい」との言葉どおり、皮はパリっと仕上げられて、身はものすごくジューシーでみずみずしく、絶品。オマール海老のクリームソースは、その贅沢な香りと濃厚な味わいが至高で、五感をフル活用して堪能します。アンティーク調の店内は、初めて来てもゆったりとした気持ちにさせてくれます料理がおいしいことはもちろん大切です。ただ、つくり手のバックボーンや、どこからどうやって仕入れた食材なのかが分かると、同じ味でもよりおいしく感じられたりするものだなと感じました。また、遠すぎず近すぎない絶妙な距離感で接してくれる、そんな店主さんがいるお店はやっぱり心地がよくて、少しの間、日常を忘れて料理に夢中にさせてくれます。横に座っていた夫婦の常連さん。悪天候にも関わらず足を運ぶ理由が私にも分かった気がしました。ビストロ白樺【エリア】代官山【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】4500円【ディナー平均予算】10000円【アクセス】代官山駅 徒歩8分
2021年06月09日“レストランの専属農園”を持つことは、日本にきてまずやりたかったこときっかけは母親が見つけた一本の動画。山梨の農家との出会い皮から水分一滴まで無駄にせず、野菜の魅力を最大限に引き出す“レストランの専属農園”を持つことは、日本にきてまずやりたかったことダイニングからは皇居外苑の豊かな緑とお濠が一望できる2015年に定められたSDGs達成のため、社会全体が未来の地球のために様々な形で問題解決に取り組みはじめ、環境配慮への意識が浸透してきていることを感じている人も多いのではないだろうか。飲食業界もしかり。2020年版の仏版ミシュランガイドから登場した、グリーンスターマークもそうした動きを象徴しているだろう。このグリーンマークは、フードロスの削減、森林活性化に寄与、環境に配慮する生産者の支援、絶滅危惧種の保護などの取り組みを積極的に推進している店に与えられるマークで、フランスではミシュラン三つ星の【ミラズール】、【アルページュ】、【アラン・デュカス】などが初受賞。日本でも2021年度版のミシュランから導入され、【カンテサンス】、【シンシア】、【フロリレージュ】などが受賞した。シェフのマルタン・ピタルク・パロマー氏、29歳こうした流れもあり、ここ数年で、一気にフードロスの軽減や環境に配慮した生産者の支援などを独自で行うレストランが増えたように思う。マルタン・ピタルク・パロマー氏は、グリーンスターを初獲得した【アラン・デュカス・オ・プラザ・アテネ】でデュカス氏から薫陶を受け、日本にオープンするフランス料理【エステール】のシェフを任された人物。そうした環境に配慮する生産者とともに進化していく意識は当然のようにあったのだろう。山梨の農家「白州杜苑(はくしゅうとえん)」と提携をしたのは、来日からわずか一年半後のことだった。「フランスでは、格式あるレストランが自分の畑を持つことは珍しくありません。私が働いていた【アラン・デュカス・オ・プラザ・アテネ】ではベルサイユ宮殿にオーガニックの畑があり、そこを管理する農家とともに野菜をつくり、その野菜を様々な形で調理します。レストランの生ゴミなどはコンポストで肥料にして、畑に戻すという循環もありました。質の良い、オーガニックな野菜はなかなか手に入らない。ですから、自分も自然とそうした環境を作りたかったのです」と語る。実際、前出のグリーンスターを獲得している三つ星【アルページュ】はレストランが本格的な畑を持った先駆けだし、同じく三つ星を持つマントンの【ミラズール】も自店の隣に、素晴らしい果樹園や畑がある。筆者が【アラン・デュカス・オ・プラザ・アテネ】を取材したときに、シェフのロマン・メデー氏が厨房で見せてくれたのは、ずらりと並ぶ野菜のピクルスやオイル、発酵調味料。それらはすべてベルサイユ宮殿の自社の畑の野菜で作ったものだった。野菜そのものが食材になるのはもちろん、料理の隠し味になる調味料としても欠かせないと教えてくれたのを思い出した。きっかけは母親が見つけた一本の動画。山梨の農家との出会い南アルプスの麓で有機野菜をつくる「白州杜苑」の畑レストランと提携する農家を探す上で、マルタン氏がこだわったのは「有機栽培で少量多品種つくっている」かつ、「こちらの欲しい野菜づくりにともに挑戦してくれる」こと。しかし、日本語も話せない。土地勘もない。生産者のつながりももちろんない。どうやって探そうと考えていたところ、なんと、その糸口はフランスに住む母親がもたらしてくれた。ある日、「この農家さん、きっといい農家さんよ」と母親からYou Tubeが送られてきた。見てみると、山梨県・北杜市に住む若い農家の方が美しい環境のなか、きれいなオーガニック野菜をつくっていた。「母親は、僕がそうした農家さんを探していることを知っていて、You Tubeでフランス語の字幕がついている動画をみつけて連絡してくれたんです。すぐに連絡をしてみたら、オープンマインドな方で話を聞いてくれることに。とんとん拍子に話がまとまりました」。多種類の大根にカステルフランコや豆など、「白州杜苑」から届いた野菜彼らが足を運んだ農園「白州杜苑」は、南アルプスの山々に囲まれた長閑な畑だった。主人は農家・中嶋勇一郎氏。ファッション業界に長くつとめたのち、転職。野菜を扱う仕事をしたいと思ううちに農家となり、2015年からこの地で農業を営んでいる。マルタン氏が訪れて、まず感激したのが畑に使う雪解け水。山からの水を畑に流れるよう水路をつくっていて、そのきれいな水が印象に残った。食べてみたら、この水で育つ野菜が文句なくおいしかった。標高が高いため虫もつきにくく、日照時間も長いという有機野菜がよく育つ環境であることも実感した。そして、自分のヴィジョンを話すと、その熱意を受け入れてくれた中嶋さんの人柄にも惚れた。パズルのピースがカチッとはまるかのように、探していた生産者と巡り合い、提携話はスムーズに進んだという。それから、ともに【エステール】のための二人三脚の野菜作りがはじまった。まず、マルタン氏がつくって欲しい野菜のリストを出す。中嶋さんがつくったことのない西洋野菜については、種を探すことから始める。育てたことがないから、うまく育たないこともなかにはあるけれど、二人ともに、「まずはやってみよう」精神でチャレンジするのだという。「今年思うようにできなかったら、その理由を考えてまた来年挑戦しよう。そんな風に試行錯誤してやってます。ともに育て、すこしずつ自給率をあげていくことを目指しています」皮から水分一滴まで無駄にせず、野菜の魅力を最大限に引き出すスターターに登場する「エステールの農園から届いた苦味の効いたハーブサラダ 田舎風ベーコン 鰯の燻製」こうして丹精込めて育てられた野菜が、2021年の3月から様々な料理となって【エステール】のコースに登場した。自身もともにつくりあげた野菜は思い入れもひとしおだろう。スターターのハーブサラダは「白州杜苑」の野菜の魅力をたっぷりと味わえる一皿。使われている野菜はカステルフランコやミニロメインレタス、トレビスなど10種類近く。フレッシュな歯応えとみずみずしさを味わって欲しいミニロメインレタスやチコリは生で、凝縮した味わいを出したいトレビスはベーコンや人参でとった出汁で蒸し煮にしてあわせている。サニーレタスなどの葉野菜は5~6種類合わせてピュレに。そこにベーコンやいわしの薫製をアクセントに加え、菊やホリッジの花で香りを添えている。有機野菜の力強さとみずみずしさが、多面的な魅力となって一皿ににぎやかに盛り込まれ、これぞガストロノミーならではの野菜料理だ。アスパラガスが持つ様々な魅力を堪能できる「プロヴァンス産アスパラガス米糠雲丹」【エステール】のコースは、パリの【アラン・デュカス・オ・プラザ・アテネ】同様、野菜を中心に構成されている。そして次々に繰り出される野菜の料理が実に魅力的な味わいで、まったく飽きない。そこに、マルタン氏の野菜への愛情が透けて見える。たとえば、このアスパラガス。こちらはフランス産のものだが、この一皿に膨大な時間をかけて抽出したアスパラガスの魅力がつまっている。まず、メインのアスパラガスはなんと“ぬか漬け”にし、そのあとグリルし香ばしさをくわえた後、ブイヨンで蒸して色鮮やかに柔らかく仕上げる。上に乗っているチップスは、コールドプレスで絞ったアスパラのジュースで米をお粥状にし、それを乾燥しバーナーで炙ってチップスにしたもの。粉末はアスパラの皮などを乾燥させてパウダー状にしたものだ。うにとアスパラをまとめるソースは、ウニとアスパラのピュレ、それに麹をブイヨンで伸ばし、ミキサーにかけてこしたものだ。“アスパラガス”という野菜が持つ、香り、食感、みずみずしさ、旨味、すべての要素が食べるそばから次々に顔を出す。ウニはそれを引き立てる脇役。アスパラのジュース一滴、皮一枚たりとも無駄にせず、美しい一皿にまとめ上げている。この日のメイン『栃木産和牛茄子と紫蘇』“ぬか漬け”などの日本料理のエッセンスなども積極的に使うマルタン氏の料理だが、“フランス料理”としての芯はきっちりとある。ときに大胆なことも取り入れながらブレない料理の芯はいったいどこにあるのだろう。マルタン氏に聞くと、「僕はとてもオープンな人間です。日本はもちろん、デンマークでも、スペインでもいろんな国の調理方法や、食材の扱い方も、それがおいしくする必要なものであればどんどん取り入れます。フランス料理としては、やはりソースは大切ですね。一皿のメインとガルニチュール(添えの料理)をつなぐのはソースだと思っています。けれど、そのソースは昔ながらのフランス料理のものではなくて、進化したもの。モダンで、今の食材の香りや味の良さを引き出すものを日々研究しています。野菜をつかった発酵調味料やオイルなども、そうしたソースには欠かせません」と答えてくれた。日本の生産者とタッグを組み、ホテルレストランとしては珍しい有機野菜の専属農園を持つなど、新しい挑戦をしながら、日本で新しいフランス料理の形を提案するマルタン氏。その美しく、新しい料理は、日本の四季が育む野菜の魅力を、驚きと刺激とともに教えてくれる。フランス料理エステール【エリア】丸の内【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】15000円【ディナー平均予算】30000円【アクセス】大手町駅 徒歩3分
2021年06月07日世界の食通を唸らせてきたシェフが腕をふるうレストラングローバルな感性と日本の食材が生み出す独創的な料理シェフが厳選した食材を惜しげもなく重ね合わせる世界の食通を唸らせてきたシェフが腕をふるうレストラン京都らしい風情ある建物に、白い暖簾がかかる祇園のメインストリートに、京都らしいお茶屋風の外観が美しいお店があります。看板はなく、暖簾には「山地陽介」の文字。自らのフルネームを冠したネーミングに潔さを感じるレストランです。中に入ってみるとお茶屋風の外観からは一転。モダンで明るい空間が広がる店内にはオープンキッチンがあり、オーナーシェフの山地陽介さんが腕を振るっています。2015年にオープンして一年足らずで、京都のフランス料理店として確固たる人気を獲得しています。心地いい時間を過ごせるナチュラルな空間最も旬な食材を使って作られる四季折々の料理。その根底にあるのは、山地シェフが10年以上を過ごしたフランスのトップレベルのガストロノミー。【ポール・ボキューズ】や【アラン・デュカス】、【ジョエル・ロブション】などの名店で重要なポジションを任された経験や磨かれた技術は言うまでもありません。さらに世界各国のシェフたちと交流し、それぞれの故郷の味を教え合ったことで様々な引き出しを持つことができたことは山地シェフの人生そのものだそうです。そこに日本の優秀な食材、新たな境地を開拓する独創性が加わって表現される料理が、フーディーズたちから注目を集めているのです。グローバルな感性と日本の食材が生み出す独創的な料理そんな同店で食べていただきたい3品がこちら。『京丹後・間人蟹 / 淡路島・由良の紫雲丹 / フランス産フォアグラのコンフィ』素材が化学反応を起こし、皿の上で新たな魅力を放ち始めるまずは『京丹後・間人蟹 / 淡路島・由良の紫雲丹 / フランス産フォアグラのコンフィ』。まるでパリのグランメゾンで食事をしているかのような錯覚に陥るフランス産フォアグラのコンフィです。黒い器に映えるカニやウニの色鮮やかさに思わず感嘆の声が上がります。フォアグラは、口の中でとろけるねっとりとした食感と濃厚なコクと旨みが持ち味。味と香りが瞬間的に七変化し深く心と記憶に残ります。『伊勢志摩産・活伊勢海老 /パルミジャーノレッジャーノ』伊勢海老の上にパルミジャーノレッジャーノがたっぷり『伊勢志摩産・活伊勢海老 /パルミジャーノレッジャーノ』は、最高級の伊勢志摩産の活伊勢海老をパスタに見立て、温度玉子にお客様の目の前でパルミジャーノレッジャーノをたっぷりと乗せた一皿。プリプリとした海老の弾力はパスタのように心地よく、合わせたチーズと卵が口の中でとても旨みのある一体感を奏でて、熱々できたてのカルボナーラへと変化していく不思議な感覚を味わえます。『熟成肉の中勢以さんの神戸牛カイノミ / 淡路島産フルーツ玉葱 / ソース・ドルチェフォルテ』料理が美しく映える器など、細部にも「ここにしかないもの」ばかりさらに食通の方々が人生の最後にこれを食べたいと思わず呟いてしまう至極の一皿が『熟成肉の中勢以さんの神戸牛カイノミ / 淡路島産フルーツ玉葱 / ソース・ドルチェフォルテ』。肉料理は「中勢以」の熟成仔牛のロース肉で、噛むほどに上品な旨みと風味が広がって悶絶!さらに鮮やかなイエローのソース・ドルチェフォルテのまろやかなアクセントを添えます。シェフが厳選した食材を惜しげもなく重ね合わせるオープンキッチンで腕をふるう山地シェフ食材は必ず現地まで足を運び、密に連絡を取り合い仕入れています。また最もおいしい状態でたべていただきたいからと、その日の食材をその日のうちに最高の状態で使い切るのも流儀。そのエスプリはデザートまで続いていきます。店名にあえて「フランス料理」と掲げず、自分自身の料理を表現していく【山地陽介】。現在ランチコースは8,250円、11,000円、16,500円、22,000円(いずれも税込、別途サービス料5%)、ディナーコースは11,000円、16,500円、22,000円、33,000円(いずれも税込、別途サービス料10%)があり、リクエストに応じて予算に合わせた特別コースも可能。これまでの経験や出会いから学んだ様々な引き出しを駆使した、グローバルな世界観が感じられる同店で、美食に酔いしれる時間をどうぞ。料理人プロフィール:山地陽介さん1977年大阪府生まれ。01年に渡仏、ポール・ボキューズ学院を卒業。【アラン・デュカス】【アストランス】等にて腕を磨く。一時帰国し【ベージュ・アランデュカス】【ブノワ東京】等を経て再渡仏。【オテル・ル・ロワイヤル・リヨン】総料理長兼料飲部部長、【ラトリエ・ド・ジョエル・ロビュション・パリ】エグゼクティブ副料理長、【ロフィス・パリ】エグゼクティブ・シェフを務めた後、帰国。2015年6月【山地陽介】をオープン。山地陽介【エリア】祇園【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】15000円【ディナー平均予算】25000円【アクセス】祇園四条駅 徒歩5分
2021年06月04日食材の色彩と優美な盛り付けが映える漆黒のカウンター個性を最大限引き出す、創意工夫に満ちたフルコース粋なチョイスに意表を突かれる1,000本のワインストック食材の色彩と優美な盛り付けが映える漆黒のカウンター和をモダンにアレンジしたアプローチに期待感が高まる京阪祇園四条駅から徒歩4分、阪急河原町駅から徒歩7分。ビルの5Fに位置する【祇園 呂色】は、舌の肥えた京の旦那衆からも一目置かれる名店です。フレンチの技法を大切にしつつ、京都という街のイメージに相応しく、和のアクセントを利かせた創造的なコースが、上品に、流れるように展開します。食材そのものの色彩と、美しい盛り付けが一層映える10席だけのカウンター奥へと伸びるカウンターと鈍色の壁面が、シックで落ち着いた雰囲気。店名の「呂色」は、“黒漆の濡れたような深く美しい黒色”という意味だそうで、「ぶれない心」と「新たなる挑戦」というシェフの想いが込められているそう。店内もそのニュアンスを色濃く反映した、非日常空間に仕上がっています。個性を最大限引き出す、創意工夫に満ちたフルコースシェフのスペシャリテのひとつ、『フォアグラ ブリオッシュトースト』漂う香り、調理の音、芸術的な盛り付け、そして味わい…。カウンター上で繰り広げられるシェフのプレゼンテーションは、まさに圧巻のひと言。一皿一皿から、旬の食材に真摯にアプローチする愛情と創意工夫が感じられます。素材の個性を存分に引き出し、繊細に組み合わせて表現しているのも特徴です。ここからはその中でも、お店オススメのメニュー3つをご紹介します。旨みと甘みをたっぷり蓄えた三陸産鮑を堪能する『鮑とそのコンソメ』蓋を開けた瞬間、まずその得も言われぬ香りに魅了される『鮑とそのコンソメ』は、自然の恵み豊かなリアス式海岸で、旨味と甘味をしっかり蓄えた三陸産のアワビが主役。やわらかくふっくらしたその身を口に含めば、とろけるようなおいしさです。アワビの深い旨みを、滋味深いコンソメとマッチさせる計算は見事です。絶妙な火入れに魅せられる『ピジョンの炭焼トリュフの香』フランス・ランド産の美しいピジョンを、香ばしく炭焼きにしたメインは、濃厚な肝ソースとのコラボレーションに感動。「筆舌に尽くしがたい美味」と評判の小霜シェフの肉料理の真骨頂が感じられます。呂色のコースは肉料理の配分が多く、ほかにも、シャラン産の鴨、兵庫県産但馬牛、三河牛など、最高級の素材が登場します。口に含めば広がるみずみずしい旨み。「和」の魅力を表現した『キャビアと松葉ガニ』フレンチでカニの冷製料理といえば、乳製品を用いたクリーム系のイメージがありますが、こちらには、あえて昆布とコンソメを使用。口にした途端に広がる、みずみずしい旨味に魅了されます。コストパフォーマンス抜群なキャビアの量にも驚き。食感を楽しみ、余韻に心奪われる逸品です。粋なチョイスに意表を突かれる1,000本のワインストックワインのストックはなんと1,000本! 唯一無二のペアリングを楽しんでシニアソムリエの小林氏がいることも、この店ならではの魅力。粋なチョイスに意表を突かれたり、新しいペアリングのスタイルに驚かされたり…。世界各国からフランス産を中心にセレクトするというワインは、なんと常時1,000本。奥深いワインの世界に浸ってみては。歴史あるホテルやフレンチの名店で確かな技術を手にした小霜シェフの料理は、いずれも柔軟な発想に満ちており、ひと皿ごとにサプライズが…。けれど、「考えながら食べる料理が多いフレンチのイメージをくつがえし、ライブ感に身を任せ、純粋においしく楽しんでほしい」とシェフ。肩の力を抜いて楽しめる、おもてなしにも脱帽です。料理人プロフィール:小霜 浩之さん「リーガロイヤルホテル(大阪)」で19年間研鑽を積み、史上最年少の33歳で「グランメゾン・シャンボール(小倉)」のシェフに就任。09年よりフレンチレストラン「ドゥーズ・グー」でシェフを務めた後、12年、芦屋に【Koshimo plus】を開店し1ツ星を獲得。17年、【祇園 呂色】をオープン。祇園 呂色【エリア】祇園【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】10000円【ディナー平均予算】25000円【アクセス】祇園四条駅 徒歩4分
2021年05月27日シックなアプローチの奥に広がる開放的で上品な空間時に京料理、時にフレンチを織り交ぜたコースが魅了密を避けるため改装し、より安全な空間とサービスを提供シックなアプローチの奥に広がる開放的で上品な空間無駄な装飾を一切排除した、シックで隠れ家的なアプローチ京阪三条駅から徒歩4分、京都市役所前駅からは徒歩2分。街の喧騒の中に佇む【京料理とフレンチ割烹龍のひげ】は、モノトーンのシックな外観で、どこか隠れ家的な雰囲気。京料理、会席・割烹料理を中心に研鑽を積んだ後、フレンチを独学で勉強し、京料理とフレンチを融合させた新しいスタイルを確立する見舘 孝司さんが営むお店です。開放的で上品な雰囲気が漂うテーブルフロア店内は天井が高く、開放的なフロアはどこか邸宅のような雰囲気。ホワイトとダークブラウンを基調に、木目が美しい床と相まって、上品で清潔感漂う空間が広がっています。こちらにはテーブル席のほか、最大16人まで使える個室もあり、お祝いや歓送迎会など、様々なニーズで人気を集めています。時に京料理、時にフレンチを織り交ぜたコースが魅了見舘シェフのスペシャリテ。季節の食材を三層にして数種類のソースでこの店で味わえるのは、京料理に、フレンチの遊び心を織り交ぜた繊細かつ独創的なフルコース。京野菜をはじめ厳選された旬の食材を、手間を惜しまず、心を込めて一皿一皿仕上げられています。器には店主自らも手掛けるという、味わいのある信楽焼をセレクト。華やかな盛り付けと相まって、料理のおいしさをいっそう際立ててくれます。ここからはその中でも、お店オススメのメニュー3つをご紹介します。『本日の造里』。その日仕入れた活きのいい魚から、シェフのおすすめを盛り付ける『本日の造里』は毎朝吟味を重ねて仕入れた新鮮な魚から、特によいものだけを選んで提供。丁寧に包丁を入れたその身は美しく、味わえば、その鮮度ゆえに感じられる弾力と極上の滋味が…。シンプルだからこそ料理人の技術と素材のよさが光るひと皿で、こちらで提供されるすべてのコースに付いています。岩塩と山葵が黒毛和牛の旨みを際立てる『極上黒毛和牛のステーキ』黒毛和牛のサーロインをミディアムレアに焼き上げる『極上黒毛和牛のステーキ』は、リピーターにファンの多いメインのひと品。サシがほどよく入り、黒毛和牛の上品な旨みと口どけを堪能できます。味付けは、あえて岩塩と山葵のみでシンプルに。肉の下に敷かれたきんぴらの辛味、苦みとのハーモニーも絶妙です。湯葉や生麩、煮物や焼き物が色とりどりに。京料理の伝統と技が感じられる『八寸』京料理に欠かせない『八寸』は、湯葉や生麩などの京食材から、旬の魚や野菜を使った色鮮やかな煮物や焼き物、さらに珍味まで、バラエティ豊かに10種をラインナップ。京料理の伝統と技がふんだんに織り込まれており、季節ごとにその姿を変えるため、訪れるたびに新しいおいしさに出合えます。密を避けるため改装し、より安全な空間とサービスを提供密を避けて安心してゲストがくつろげるよう、予約人数の制限も行われている感染対策も万全の体制で整えられており、店内は密を避けるために改装し、テーブルの間隔を広くとった席で、横並びでのセッティングを提案。来店時には、手のアルコール消毒と検温を実施し、スタッフも毎朝検温と健康管理を徹底するなど、安心・安全な環境でゲストが過ごせるよう気が配られています。伝統的な京料理とフランス料理、さらに、両者を融合したまったく新しいメニューが次々に登場するお店。しかもリーズナブルな価格設定で、その高いコストパフォーマンスと唯一無二の味わいが、常連の心をつかんで離しません。誕生日や記念日には、事前に連絡すればデコレーションされたデザートプレートをサービスしてくれるそうなので、ぜひ特別な日に訪れてみては。料理人プロフィール:見舘孝司さん1973年京都府生まれ。料理人だった父の影響もあり料理への思いが強く、京料理、会席・割烹料理を中心に研鑽を積んだ後、フレンチを独学で学び自分の世界観を表現する手法を追求。京料理とフレンチを融合させたスタイルを確立する。2004年に【京料理とフレンチ割烹龍のひげ】を開業。京料理とフレンチ割烹龍のひげ【エリア】四条河原町周辺/寺町【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】4000円【ディナー平均予算】6000円【アクセス】京都市役所前駅 徒歩2分
2021年05月24日ガーデンプレイスを望む、上質で落ち着いた空間伊仏和のあらゆる要素を取り入れたコース料理料理と好相性、ソムリエおすすめの厳選ワインガーデンプレイスを望む、上質で落ち着いた空間ゲストの特別な時間を演出する上質な空間恵比寿駅西口から徒歩4分。風が通りぬけるようなロケーションに店を構える【KINOE】は、長年【Ricos Kitchen】の料理長として活躍した夏目シェフが独立してオープンさせたお店。旬の食材に誠実に向き合うシェフによる、四季の恵みを感じられるコース料理をいただけます。坂の上に建つビルの4階にあるため、煌びやかに映える夜景が見られる昼は大きな窓からあたたかい日が差し込む優しく明るい空間、夜はガーデンプレイスの夜景を望める大人の上質空間へと雰囲気が変わります。恵比寿であることを忘れてしまうほど落ち着いた雰囲気の店内には、8名まで使える個室もあり、プライベートだけでなくビジネス利用もできそうです。伊仏和のあらゆる要素を取り入れたコース料理柴海農園の有機野菜、石黒農場のホロホロ鳥、全国から直送される魚介にA5ランクの讃岐牛……。食材は“季の恵”という店名の通り、旬を求めて北海道から九州まで全国から取り寄せており、伊仏和の技法を駆使し、ジャンルレスなコース料理に仕上げています。ここからは料理の一例をご紹介します。『オススメ!本日の鮮魚のカルパッチョ たっぷりの彩り野菜と』15~20種類ほど使用する野菜の多くは、千葉県「柴海農園」からの有機野菜。鮮魚は、各地からの直送品や築地より仕入れています。白身を中心に使用しますが、時には青魚を使うことも。トータルバランスを考えて仕上げています。『スペシャリテ!香ばしく焼いたウナギと里芋のテリーヌ白ワインソース』肉厚のウナギに絡む、もっちりとした里芋と味の濃い煮詰めのテリーヌ。表面を焼くことで煮詰めが香ばしくなり、和のおいしさも加わります。ウナギ、里芋、煮詰めが三位一体となり、口の中でハーモニーを奏でる一品。『十勝黒牛』十勝黒牛のイチボ肉を使用。余った野菜をローストし、赤ワインビネガーなどを使いソースをつくります。仕上げにオリーブオイル、レモン、チーズを散らして。料理と好相性、ソムリエおすすめの厳選ワインワインはすべてボトルも用意していますワインはフランスやイタリア産を中心にしつつ、料理との相性を考え国産ワインまで取り揃えています。ベーシックな一本をはじめ、季節ごとに揃う銘柄など様々なボトルを厳選してストック。夏目シェフの料理との相性を知り尽くしたソムリエのセレクトに委ねてみるのもオススメです。料理人プロフィール:夏目 治樹さん調理専門学校卒業後「ヒルトンホテル」に就職。様々な厨房で経験を積んだ後、イタリア料理店を経て恵比寿【ティムズNY】のシェフに。その後。【リコス・キッチン】で15年間シェフを務め、人気店に成長させる。2015年、自らがオーナーシェフとなる【KINOE】を満を持してオープン。KINOE【エリア】恵比寿【ジャンル】イタリアン【ランチ平均予算】5000円【ディナー平均予算】12000円【アクセス】恵比寿駅 徒歩4分
2021年05月23日フランス女性、パリジェンヌの髪型を見ていて素敵だなと感じるのはその無造作感。それは朝起きて、手ぐしでサッととかしただけのようなスタイルです。ボサボサといってしまえばそれまでなのですが、それが魅力的に見えてしまうのは不思議ですよね。日本人は基本的にきちんとセットする人が多いですが、最近ではフランス女性のようなニュアンスヘアにする方法を紹介する記事も見かけますし、ヘアサロンではそれを叶えてくれることも。ほぼ何もしていないといえる無造作ヘアでさえ、憧れの髪型となっているのです。■フランス女性、パリジェンヌの髪のいたわり方とは?「フランス人はあまり髪を洗わない」と聞いたことはありませんか? 実際多くの女性が週に2~3回の洗髪です。理由は「硬水」にあり。この水で毎日髪を洗っていると、頭皮や髪にダメージを与えてしまうことに。また、空気が乾燥していることも、髪に悪影響を及ぼす原因となります。そのため、髪を洗ったときもドライヤーをかけることはなく、タオルドライをして自然乾燥というパターンが多いようですね。私がフランスで過ごすときは、ほぼ2日に1度の洗髪です。しかし、汗をかきやすい夏は毎日のように洗いますし、必ずドライヤーで髪を乾かします。髪にごわつきを感じたときは、肌や髪を保護してくれる美容オイルを馴染ませます。フランスではファーマシーで気軽に買えるニュクスの「プロディジュー オイル」が人気。さらりとしたテクスチャーで香りが良く、髪もきれいにまとまるのでおすすめです。■若いフランス女性の髪型はシニヨンが旬!若いフランス女性の間でよく見かける髪型といえば「シニヨンヘア」。10年ほど前はセンターパートや、ヘアクリップで無造作にまとめたようなスタイルにフランスらしさを感じ、よく真似たものでした。昨年フランスでバスに乗っていると、隣にセミロングヘアの学生らしき女性が座っていました。しばらくすると彼女は手首にはめていたヘアゴムひとつで、くるりとシニヨンヘアを作ったのです。あまりにも手早く簡単に仕上げていくので、思わず見惚れてしまったほど。そして、そのヘアゴムがピンク色だったのも印象的でした。それ以来、ヘアゴムの色にも注目するようになりました。若い女性たちはカラフルな色のゴムを使用していることが多く、それがさりげなくヘアスタイルのアクセントに。日本のヘアアレンジでは「ゴムを見えないようにする方法」が取り上げられることが多いですが、それをしないシンプルさもおしゃれだなと思うのです。ヘアメイクとして活躍する友人は「彼女たちの髪は細くてやわらかく、クセもあるためシニヨンヘアが作りやすい」と教えてくれました。洗髪頻度が少ないこともあり、しっとり感のあるまとめやすいコンディションになっているのも、ひとつの理由かもしれませんね。私たちがおしゃれなフランス女性のようにシニヨンを作りたい場合は、コテで髪を巻いたりワックスを使ったりすることが上手く仕上げるコツだそう。■30~50代、フランス女性それぞれの髪型もう少し上の世代の、30~40代のフランス女性はゆるやかなウェービーヘアというのが私の印象。髪の長さはセミロングやボブで、ダウンスタイルやシンプルに束ねている姿をよく見かけます。私がよく訪れるビストロのマダムはやわらかなウェービーヘア。夏はゴムやヘアクリップでルーズにまとめておりアンニュイな雰囲気です。もちろんアクセサリーはシックな色が定番。作り方のポイントはコテで髪を巻いた後、ワックスをつけてマットな質感を出すのだそう。そうするとクリップひとつでこなれたまとめ髪が完成。髪をコテで巻くのが苦手な方は、ゆるくパーマをかけてもいいですね。さらに50代女性はショートヘアのイメージ。前髪はかきあげたようにセットされているなど、上品さが漂います。また眼鏡をかけることで知的っぽさを演出できます。そして最後はフランスのおばあちゃん。ショートヘアでふんわりパーマをかけていることが多く、気品が漂います。いつもキレイにセットされているので、カーラーやブラシを使用しているのでしょう。また、決して女性っぽさを忘れていない装いにも注目。そうフランス女性の「エレガンス」は永遠なのです。■フランス女性は髪型に自分らしさのエッセンスも加えているこのようにフランス女性の髪型に着目してみると、それぞれの年代に相応しいスタイルがあるのだと気づかせてくれます。そしてそれは彼女たちをより魅力的に映しているはず。しかし同時にいえるのは――髪型は服とのバランスが大切だけど、自分自身とのバランスも重要だということ。作り方や見せ方だけでなく、「自分らしさ」というエッセンスを加えることも、忘れずにいたいものですね。
2021年05月21日洗練された大人の空間で、ゆったりと至福のひと時を味わい豊かな食材の競演が楽しめる、おまかせコースフランスワインにこだわり、500本もの銘柄を用意洗練された大人の空間で、ゆったりと至福のひと時をお店があるのは銀座の商業施設「EXIT MELSA」の8階銀座駅より徒歩2分、商業施設「EXIT MELSA」の 8階に位置するのが、【エール】です。「エール」とはフランス語で「空気」の意。空気のように自然とゲストに寄り添えるお店を目指して名付けられました。洗練された大人の空間で、ゆったりと至福のひとときを過ごせるレストランです。ナチュラルな色味で統一し、上品なムードが漂う店内店内は白とベージュを基調としたナチュラルな雰囲気。シンプルながらも落ち着いた空間は、大切な方とのデートを始め、記念日・誕生日にも重宝しそうです。味わい豊かな食材の競演が楽しめる、おまかせコースお届けするのは、全国各地から仕入れた食材を元に、素材の持つポテンシャルを最大限に引き出したオリジナリティ溢れるフランス料理。都内有名店で腕を磨いてきたシェフ・神子澤氏による、繊細かつ洗練された一皿をいただけます。ランチとディナーともに、メニューはおまかせのコースのみです。ここからは料理の一例をご紹介します。驚きと感動と「美味しい!」が詰まった旬の素材をつかった『ディナーお任せコース』13,200円(税込)旬の素材をつかったおまかせコース。手間を惜しまず、妥協を許さず、一皿一皿に驚きと感動と「美味しい!」が詰まっています。野菜本来の味わいを楽しむ逸品『バーニャカウダ』「小さな野菜のパワーを感じてほしい」そう語るのはシェフの神子澤氏。味付けはシンプルに塩とレモンで。野菜本来の味わいを満喫できます。フランスワインにこだわり、500本もの銘柄を用意シェフソムリエが選び抜いたフランスワインをいただける【エール】のフランス料理に合わせるのは、フランスワインで決まり。取り扱ってるワインは、すべててフランス産にこだわり、常時500本の銘柄をラインナップしています。その数あるワインの中から、ゲストにぴったりの1本をソムリエがセレクト。料理とのペアリングの提案もしてくれます。エール【エリア】銀座【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】6500円【ディナー平均予算】12000円【アクセス】銀座駅 徒歩2分
2021年05月21日古い映画のワンシーンに入り込むような非日常空間初めて出会う美味しさに驚く、瀬戸内生キャビア高級食材で彩る皿に合う、豪華ラインナップのワイン古い映画のワンシーンに入り込むような非日常空間クラシカルな趣を感じる外観新橋駅からもほど近い銀座8丁目にひっそりと佇む【La maison du caviar 17℃】は、香川県で最高級の生キャビアをつくる会社直営の、キャビアバー&フレンチレストラン。銀座の裏手という土地柄、老舗の料亭などが数軒あるひっそりとした一角にお店はあります。内装や調度品にもこだわっている100年前のヨーロッパの邸宅をイメージした店内は、シックでゴージャスな空間。日々の忙しさから離れ、本物の美味と贅を尽くした空間でくつろぐことができます。19世紀の調度品やアンティークのオルゴールや食器、絵画が飾られていて、まるで古い映画の中に入り込んだような非日常感を味わえます。初めて出会う美味しさに驚く、瀬戸内生キャビア香川県で最高級の国産生キャビアを生産する会社が直営する同店。フレッシュなキャビアからは、まろやかな味わい、ふわっ~と広がる甘み、とろける食感が味わえます。ほかに使う食材も、日本海のカニ、フランス産ジビエなど、高級揃い。フランスでも経験豊富なシェフが最高の料理に仕上げます。※料理はコースを中心にアラカルトもありますここからは料理の一例をご紹介します。『瀬戸内キャビアベステルチョウザメ 15g』9,020円(サ別)自社製の瀬戸内キャビアの一つベステルチョウザメ。アンデスのまろやかな岩塩ローズソルトを使用した、上品でやさしい味わいのキャビアです。『日光サーモンのクーリビヤック〝瀬戸内キャビア”のソース』4,950円(サ別)アラカルトメニューから。お店自慢のスペシャリテのひとつです。『本日のジビエ料理』8,800円~(サ別)お肉のメニューから。エゾ鹿やイノシシなど国産のジビエを中心に、時季や仕入れにより、その都度コース料理に用意できる内容で提供されます。高級食材で彩る皿に合う、豪華ラインナップのワイン最高の料理に合う最上のワインが集い、幻の銘酒もラインナップ高級食材で彩る皿に合うワインを、フランス産を中心に約200銘柄も用意しています。シャンパーニュ、ブルゴーニュ、ボルドーが充実し、中には今や幻の存在となったアンリ・ジャイエなど、200万円を超えるような銘柄も。バーのご利用のみもOKなので、ゆっくり憩えるのが魅力です。料理人プロフィール:釜谷孝義さん20代の時にベルギーやフランス・ロワールの星付レストランにて修行。帰国後1997年に中目黒のレストラン【コムダビチュード】のオーナーシェフとしてオープン。その後世田谷などに移転。90年代に若手料理人の会「クラブ・ミストラル」の中心的な存在としても活躍した功績を残す。Lamaisonducaviar17℃【エリア】新橋/汐留【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】30000円【アクセス】新橋駅 徒歩5分
2021年05月19日中目黒【Restaurant Re:】中目黒【タツミ】目黒【鹿とパンとワイン Bistro STAGMAN】中目黒【Bistro HINGE NAKAMEGURO】目黒【デラッセ】中目黒【Restaurant Re:】目黒川沿いで日本の食文化を再発見できる隠れ家フレンチ外の景色を眺めながら、ゆったりとくつろげる上質なカウンター席中目黒駅から徒歩約8分、目黒川を臨む場所で、エクセレンス取得者が選ぶワインとこだわりの一皿を食せるフレンチレストランです。日本各地の郷土料理や価値を再発見「(Re)discovery」し、縁ある土地に想いを馳せる、そんな場所を目指し【Restaurant Re:】と名付けられました。ゆったりくつろげる空間を目指し設計されたオープンキッチンのカウンター席と一面ガラス張りで目黒川沿いの緑が望める店内の雰囲気が魅力です。見た目にも美しい盛り付けで、視覚でも楽しませてくれる※写真の料理はコース一例ですフランス料理の技法やスタイルを駆使し、全国津々浦々の食材や食文化のエッセンスを込めたコース料理を提供。北は北海道、南は沖縄、各地の農家や漁港から直送される食材を使用し、ここならではの味わいに昇華しています。コースは数種類あり、平日限定の『ランチ ライトコース』2,750円(税込)や、夜の『ディナースタンダードコース』8,470円(税込)がおすすめです。つくり手のストーリーや背景まで感じられる逸品でもてなしてくれます。Restaurant Re:【エリア】中目黒【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】5000円【ディナー平均予算】13000円【アクセス】中目黒駅 徒歩8分中目黒【タツミ】手ごわいアバ料理を本場仕込みの技で提供する普段着フレンチオープンキッチンのカウンター席では、気さくに会話が楽しめる中目黒駅から徒歩約8分、目黒銀座商店街の外れで、「アバ料理」にスポットを当てたビストロです。フランスでは内臓系の肉を「アバ」と呼び、一線を退いた農家のおばあちゃんが気の遠くなるような手間をかけて仕上げるような超スローフードです。隠れ家のような温かみあふれる店内で、2人の距離はさらに縮まることでしょう。カウンター席では、肩肘張らずに上質な時間を過ごせます。日替わりでイチオシをシェアできる『前菜盛り合わせ』2,000円2年半のフランス修業で腕を磨いたシェフは、手ごわいアバを本場仕込みの技と手間を惜しまずに手なずけて、ひとひねりした変幻自在のメニューを提供。国内外から厳選した多彩な肉を、それぞれ調理法を変えて味わう肉料理と、シェフがフランスで修業を始めた場所、ブルゴーニュを中心に150種類以上のワインが普段着感覚で楽しめます。コースは4,500円から、3種類用意しています。タツミ【エリア】中目黒【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】8000円【アクセス】中目黒駅 徒歩8分目黒【鹿とパンとワイン Bistro STAGMAN】ジビエの概念を覆す、鹿肉料理専門ビストロオープンキッチンを囲むカウンター席が中心のライブ感あふれる店内目黒駅から少し離れた目黒通り沿いの2階にある隠れ家レストランで、北海道産蝦夷鹿をはじめとした自慢の鹿肉料理と、小麦の香りが豊かな自家製パン、特色ある多様なワインが味わえます。お店のコンセプトは「身近なレストラン」。オープンキッチンの目の前に広がるゆったりとしたカウンター席で、鹿肉を身近に楽しめます。カジュアルでモダンな空間は会話も弾むはず。フランスのスペシャリテのロッシーニ風を鹿肉でアレンジした『蝦夷鹿ロースと仏産フォアグラのロッシーニ風』鹿肉の旨みとフォアグラのコク、マッシュルームの香りを含ませたソースの三重奏が絶品の『蝦夷鹿ロースと仏産フォアグラのロッシーニ風』や、鹿肉の様々な部位をそれに合わせたアプローチでいただける『STAGMAN’S declinaison ~鹿肉の盛り合わせ~』など、ここでしか味わえない一皿が並びます。国内外問わず取り揃えているワインは常時25種類以上、グラスワインは10種類用意しているので鹿肉とのマリアージュも楽しめます。鹿とパンとワインBistro STAGMAN【エリア】目黒【ジャンル】ビストロ【ランチ平均予算】1800円【ディナー平均予算】7000円【アクセス】目黒駅 徒歩12分中目黒【Bistro HINGE NAKAMEGURO】クラシックをベースに、モダンにアレンジしたフレンチレストラン落ち着いたカウンター席では肩肘張らずに食事が楽しめます中目黒駅からほど近い【Bistro HINGE NAKAMEGURO】。ヒンジとは、つなぎ合わせるものという意味。食を通じて、つなぎ合わせる存在でありたいという願いが込められています。1階はオープンキッチンのカウンター席、2階は木を基調にしたナチュラルテイストなテーブル席となっており、それぞれ違った雰囲気が楽しめます。カウンターで味わうフレンチは、大人のデートにおすすめです。仕上げに燻製することによって、仔羊の香り、旨みが引き立つ。『軽く燻製した骨付き仔羊のロティ』 3,800円(税込)シェフの実家が豆腐店ということもあり、お豆腐、豆乳を使ったメニューや、ビストロの定番メニューをはじめ、クラシックをベースに、モダンにアレンジしたフレンチを堪能できます。自慢の食材を使用した料理は4,200円からのコース3種類をはじめ、アラカルトでの注文も可能。フランス産のワインを中心に各種揃えており、シニアソムリエによる料理に寄り添ったペアリングも楽しめます。Bistro HINGE NAKAMEGURO【エリア】中目黒【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】1600円【ディナー平均予算】5000円【アクセス】中目黒駅 徒歩3分目黒【デラッセ】ゆったりとくつろげる大人の空間でヘルシーかつ独創的なフレンチに癒される奥行きのある広めのカウンターでゆったりと食事を満喫できる目黒駅から徒歩約2分、有機野菜をメインに、たっぷりの旬野菜を使ったヘルシーな創作フレンチが味わえます。フランス国旗がはためくスタイリッシュな扉をくぐると、そこは明るいブラウンを基調とした落ち着いた空間、フランス語で「くつろぐ」という意味の店名に相応しい店内です。オープンキッチンのカウンター席もあり、やわらかな照明の落ち着いた雰囲気が、喧騒から離れた大人の隠れ家の雰囲気でデートにぴったり。香ばしい燻製の香りが漂う『帆立貝の自家製スモークと8種彩り野菜のマリネ』1,680円オーナーシェフが自ら焼いたという器に盛り付けられた料理の数々が、驚きと感動を与えてくれます。オーナーシェフのお父上が栃木県佐野市で育てた無農薬野菜をメインに日本各地から選び抜かれた旬の野菜を使った季節メニューは、フレンチでありながら日本の四季を感じられます。コースでもアラカルトでも楽しめ、野菜がたっぷり味わえるコースは4,400円。料理と相性の良いフランス産のワインも充実しています。デラッセ【エリア】目黒【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】3500円【ディナー平均予算】5000円【アクセス】目黒駅 徒歩2分
2021年05月18日北欧のエッセンスが散りばめられた、春田シェフが作る美しく驚きのあるフランス料理と、ソムリエの小澤さんが選ぶワインがつくる世界感が魅力的な【Crony】(クローニー)。オープンしてすぐにミシュラン一つ星を獲得した人気店だ。その【Crony】(クローニー)がオープン4年を機に、2月に移転open。ますますパワーアップしたと聞いて、早速訪れてみた。新しい店は、大通りから一本裏通りに入ったところにある、ガラス張りの一軒家だ。以前の地下にあったときに”大人が集う隠れ家感”とはまた違う、堂々としたシックな外観。都心の一等地に建つ一軒家レストランというラグジュアリーな佇まいに、自然と期待値も上がる。2階のシックなダイニング中央のドアを開けると、左側にオープンキッチンが。ここでは春田シェフが率いるチームがキビキビと料理をつくっている様子が見てとれ、一気にレストランという非日常の臨場感に引き込まれる。その奥にはゆったりとしたウエイティングスペース。そして正面には、2階のメインダイニングへ続く階段が、これから始まる至福の世界へとゲストを誘っている。2階に上がると、高い天井と窓ガラスの開放感あふれるスペースにテーブルが配され、心地よい空気が流れている。土壁や木のテーブルなどオーガニックなインテリアが醸し出す雰囲気は、かつて訪れた北欧のレストランのようだ。この日のメニュー。眺めているだけでも楽しい席に案内され、テーブルに着くと、温かみのある木のトレーの上にメニューが。以前のお店にはメニューがなかったから、おや?と思うと、ソムリエの小澤一貴さんが「このお店から、メニューを置くことにしたんですよ」と話してくれた。実は、店名の【Crony】とは”茶飲み友達”という意味。それは店と、お客さま、そして、食材をつくってくれる生産者、皆が茶飲み友達のように心地良く地繋がっていければいいな、そんな思いが込められている。「その思いを形にして伝えたくて、メニューをつくることにしました」とのこと。眺めてみると、そこには使われている食材と、その生産者さんの名前がずらり。以前から、日本の食材を積極的に使っていたが、移転に際し、春田シェフと小澤さんが改めて生産者のもとを訪れたことで、その想いをもっと多面的に表現し、伝えられないかと試行錯誤したのだという。コースの中の一品。『ほうれん草帆立貝』「料理は、出会った食材から閃くことが多いですね」とはシェフの春田理宏さん。たとえば、このほうれん草と帆立の一皿。生産者を訪ねて、とてもおいしそうなほうれん草に出会ったことで生まれた一皿だ。付き合いの長い八百屋さんの紹介で、秋山さんという農家を訪れた春田さん。ふと見ると、とてもおいしそうなほうれん草があった。聞けば、育て方に工夫をしており、味が濃い昔ながらのほうれん草を目指して作っているという。食べてみると、本来の苦みや青臭さがきちんと表現されている、とびきりおいしいもので驚いたのだそうだ。その濃厚なほうれん草本来の味わいを生かしたいと、表現したのがこの料理だった。”帆立貝はあくまで脇役”と春田さん。ナチュラルな帆立貝の甘みと食感があることで、ソースに込めたほうれん草の力強い味わいを引き立てている。1階のオープンキッチンで料理をする春田シェフそんな素材を生かし、研ぎ澄まし、洗練度を増していく春田さんの料理に、ぴたりと合うワインのセレクトもまた、【Crony】(クローニー)の魅力だ。ソムリエ・小澤さんが、さまざまなアプローチで思いがけないペアリングをすすめてくれるのだが、そのワインのストーリーの話が実に楽しい。西麻布のオープン以来、【Crony】(クローニー)名物のコースの途中に登場する、天然酵母と日本酒を使ったサワドゥブレッドにあわせるのは、なんと、日本酒酵母を使用したチリワイン。「日本酒酵母を使って、チリでワインつくっている方がいるんですか!?」と聞くと、作り手は、『シャトー・ムートン』や『オーパス・ワン』を手掛けた名醸造家で、現在はチリでワインを造るパスカル・マーティーという人物だという。ちなみに、こちらのサワドゥブレッドは、以前の店からバージョンアップして登場。各ゲストごとに、ホールで焼いたものが運ばれてきて、目の前で切ってくれる。(食べきれない!と焦ることなかれ。食べられないのはお土産にしてくれる)。ふわりと漂うサワードゥ独特の香り(ほんのり日本酒のような香りがするのは気のせい?)でまずうっとりし、食べれば、外側はガリっと、中はもっちり、しっとり。ペアリングしたワインとあわせると、すっと溶けあうようにお腹におさまっていく。ソムリエの小澤一貴さんコース中盤で登場する、同店名物の『サワドゥブレッド』ちなみに、このサワドゥブレッドは、コースの中盤に登場する。クローニーのコースは、全18品。見た目が美しい北欧やフランスのエッセンスが散りばめられた前菜の数々から始まり、食材の香りやみずみずしさが際だつ野菜の皿をへて、サワドゥブレッドで一拍。その後、絶妙な火入れで素材の味を極限まで引き出し、旬の日本らしい季節感を添えた、魚や肉の料理に続く。それはまるで、季節を編んで生まれる音楽のよう。最初のかわいい前菜から軽やかに始まり、どんどんクライマックスのメイン料理へクレッシェンドしていく。この日の料理『白アスパラガス 桜 桜鱒』白アスパラの甘みとしっとりとした鱒が溶け合うコースの最後を飾るのが、あらたなスペシャリテになりそうなデザート『長田さんの緑茶 本みりん』だ。風にそよぐ茶葉のようなデコレーションをされた見た目も美しいこのデザートには、食材に敬意を払う店のメッセージが込められている。【Crony】では、コースが始まる前に、ゲストに”茶飲み友達”の印として、一杯の緑茶を出すところから始まる。そして、こちらのデザートは、この緑茶を抽出した後の茶葉を利用して作られたもの。生産者の方からいただく全ての命を無駄にしたくない。いただけるものは最後まで美味しく料理としてまっとうさせる。ほんのりと緑茶の苦味と香りが口に広がる、美味の中には、そんな素敵なストーリーが隠れているのだ。デザートの『長田さんの緑茶 本みりん』こうしたフードロスなどの環境への配慮は、移転後新たにフォーカスしたことなのか、とシェフに聞いてみると、「食のサスティナビリティについては、以前の店から普通に取り組んでいました」と春田さん。そもそも、フランスやデンマーク、アメリカと海外経験の長かった春田さんにとって、そうした意識というのは、あたりまえにあるもので、声高に叫ぶものではなかったという。けれど日本では、そうした思いや、考えを”伝えていく”という重要性にも気がついたと春田さんと小澤さんは語ってくれた。食を通じてさまざまな体験ができるようになった今、こうしておいしく、楽しく、ゲストがレストランから様々なメッセージを受け取るのは、今のレストラン体験の一つの楽しさであることは間違いないだろう。”お客さま”というかしこまった距離感ではなく、大切な”茶飲み友達”として心地良いもてなしをうけて、食事を終えるころには、なんだか地球にも、人にも、もっと優しくなれる気持ちになるから不思議だ。窓際の席からふと見上げると光る東京タワーが美しい。日本て、思った以上に素晴らしい国なのかもしれない。コロナ禍が過ぎて、海外から友人が来れる日が来たら、真っ先にここでひさしぶりの再会を祝いたい。そんな気持ちになって店を後にした。
2021年05月17日各国料理のエッセンスを取り入れたイノベーティブフレンチ国産ブランド牛など、国産食材にこだわりありデートにおすすめの居心地の良いカウンター席各国料理のエッセンスを取り入れたイノベーティブフレンチ「居心地の良さ」を大事にした空間づくり北新地駅から徒歩3分、【RESTAURANT LES SOUVENIRS(レストランレ・スヴニール)】は、フレンチの伝統を軸に各国料理のエッセンスをミックスした、ジャンルの垣根を超えたイノベーティブフレンチが楽しめるお店。「思い出」を意味する「SOUVENIRS」を店名に冠しているように、記憶に残る料理とおもてなしを体験することができます。美味しいだけではなくインパクトのある料理と、心を込めたサービスを受けられます。国産ブランド牛など、国産食材にこだわりあり“チーズ工房千”のナチュラルチーズいただけるのは、フレンチの伝統を軸に各国料理のエッセンスをミックスしたイノベーティブフレンチ。食材は国産ブランド牛や、「World Cheese Awards 2019」で賞を獲得したチーズ工房千のナチュラルクラフトチーズなど。選りすぐりの素材の持ち味をシェフが極限まで引き出してくれています。ここからはコース料理の一例をご紹介します。繊細な旨味に昆布が香る『キハタ/昆布』和歌山県産のキハタに昆布の旨味を加えて鱗付きのまま焼き上げた一品。外側はパリッと、身はふわっとした食感で、噛むごとに昆布の風味を心地よく感じることができます。素材の持ち味を引き出した『蛍烏賊/チョリソー』富山湾内産蛍烏賊を、蛍烏賊とチョリソーの濃厚なソースで。その味わいは、辛味と苦味、両方が楽しめる大人の味。世界中から集めた130種以上ものワインと一緒に、極上のマリアージュが楽しめます。デートにおすすめの居心地の良いカウンター席カウンター席にも座り心地にこだわったチェアを配置茶色を基調として、重厚感と落ち着きを感じさせる店内には、テーブル席と並んでカウンター席も用意されています。また、プライベートを守りながら最大で10名まで利用できる個室も完備。デートから接待、大切な友人との食事など、さまざまなシーンで利用できるのも嬉しいところです。国内外の銘品を厳選した食器やカトラリーで食事を楽しめる料理人プロフィール:金子大輔さん1994年、大阪府出身。高校卒業後、大阪調理製菓専門学校で学ぶ。大阪フレンチの名店【リュミエール】や大阪市福島【リエゾン】など様々なレストランで経験を積み、2021年【RESTAURANT LES SOUVENIRS】シェフに就任。RESTAURANT LES SOUVENIRS【エリア】北新地【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】12000円【ディナー平均予算】20000円【アクセス】北新地駅
2021年05月17日毎日でも通いたくなる、駒形にできたフレンチ・ビストロ数多の料理人から熱い視線が注がれる滋賀の精肉店「サカエヤ」。その肉に特化した肉ビストロとして肉ラバーのハートをガッチリ掴んでいた池尻大橋の【オーオン・ブーシュ】。ここで、腕を振るっていた肉焼きスト、河村神賜シェフが浅草で独立したらしい!そんな風の噂を耳にしたのは、3月始めのこと。聞けば、3月6日のランチから早くもスタートとのこと。早速、足を運んでみた。3月6日にオープン。白壁に【ETAPE】と印されたシルバー色(orステンレス)の看板がおしゃれ。店内はカウンター6席に4人がけのテーブルが一卓。場所は浅草。とは言っても、昨今のビストロスポット“観音裏界隈”ではなく、隅田川を渡った東駒形。エッフェル塔ならぬスカイツリーを見あげつつ吾妻橋を渡れば、飲食店もまばら。どこか下町的長閑さが漂う中、ポツンと佇むシンプルモダンな一軒。ここが、目指すビストロ【エタップ】だ。河村シェフのこだわりの一つが、この“オピネル”のナイフ。奥様の故郷サヴォア地方から取り寄せたものだ。こじんまりとした店内には、無駄な装飾がなく周囲の光景に溶け込むかのようにシンプル。だが、アンティークな趣の波打つガラスを配した扉に温もりのあるウッディなカウンター、座り心地の良い皮張りのカウンターチェアとさりげなく粋。そして、カウンターに置かれた小さな黒板に目をやれば、『エビとブッラータ』や『生姜のスープ』、『特製ブイヤベース』、『滋賀近江牛ランプ』等々手書きのメニューがずらり。コースも5,000円から用意されてはいるものの、ここではアラカルトで楽しむのが得策だ。その日の気分、お腹の調子に合わせて自分の好きなものを好きなようにオーダーする。それでこそ、食いしん坊の本懐と言うものだ。カウンター上に置かれた小さな手書きの黒板メニューが可愛い。ランチタイムには、3,000円のコースのほか手軽なワンプレートランチもある。品数こそそれほど多くはないものの、そこは少数精鋭。魅力的な皿が並ぶ中、今回は、のっけから気になっていた『ウニのパンペルデュ』、新作の『サラダコンポゼ』に河村シェフの自信作『特製ブイヤベース』。そして、やっぱり肉でしょ、ということで、「サカエヤ」の肉匠新保吉申さんが選んだ『滋賀近江牛ランプ』の4品を選んでみることにした。店主の河村神賜シェフは、大阪出身の35歳。父親がパティシェだったことから、自然と料理の世界に。大阪のリーガロイヤルで修業後、パリへ。まずは、グラスのスパークリングで乾杯。早速運ばれてしたのは『ウニのパンペルデュ』だ。本来、スイーツになるはずのパンは牛乳と卵を混ぜた中に、砂糖ならぬ塩とうにを溶かしこんだアパレイユを浸してある。それを、バターとオリーブオイルでこんがりと焼き上げ、ほうれん草やマスカルポーネをのせているのだが、更にウニもトッピング。かなり贅沢な大人のフレンチトーストに仕上がっている。アツアツを口に入れるや、もちっとしたパンの食感と共に口に広がる濃厚なウニの甘み。そして仄かに漂う磯の香りや僅かに感じるほうれん草のほろ苦さが全体の味を引き締めている。河村シェフによれば、「修業先のパリの一つ星レストラン【キ・プリュン.ラ・リュンヌ】で出していたウニのアイスクリームをアレンジしてみた。」のだとか。そう、河村シェフは、若干35歳ながらパリで8年間みっちりと研鑚を積んだ実績の持ち主。その時に知りあったのが、今、お店でサービスを担当するフランス・サボア生まれの奥様。だからなのだろうか、どことなく、パリのネオビストロのような趣も感じさせる。『サラダコンポゼ』1,800円、料理はいずれも一皿2人前で写真は半量の950円。「これからは野菜にも力を入れていきたい。」と語る河村シェフの思いを反映した一皿。兵庫のよつばfarmから取り寄せている野菜が満載。白ワインビネガーとオリーブオイルのシンプルなドレッシングで。お次の新作『サラダコンポゼ』は、平たく言えばミックスサラダ。しかし、ただの生野菜を混ぜただけでは決してない。焼いたりゆでたり、種類によって調理法を変えた野菜が皿にどっさり。野菜の種類は、その時々で変わるそうだが、常時10種類以上は入る華やかさ。訪れた日は、ロッサトレビス、のらぼう菜に紫ラディッシュetc.。人参だけでも、紫に黄色など3種類も入る、まさに野菜が主役の一皿だ。『特製ブイヤベース』2,000円。写真は半量の1人前で1,000円。撮影当日の魚は、真鯛。魚はヒラメなど白身魚をメインに日々変わる。ブイヤベースにも野菜がたっぷり。肉ビストロ出身のイメージが先行し、つい、ステーキに目が行きがちだが、実は、この『特製ブイヤベース』こそが河村シェフの隠れたスペシャリテ。海老や貝など複数の具材が入る通常のそれとは違い、具はその日に仕入れた単一の魚のみ。ベースとなるスープ・ド・ポワソンも然りで、この日は真鯛。それも、身の部分だけでなく、アラなども余すところなく使い切って作る贅沢さが味の秘訣だ。だからなのだろう。スープ・ド・ポワソンならではの海の芳香と深い旨味を感じさせつつも、後味のキレがいい。洗練させすぎず、ほどよく郷土的色合いを残したその程合いの良さはさすが。上に乗せたチョリソがアクセントとなっている。綺麗な焦げ目がつくように、フライパンの中で油をかけ回しながら、周りをカリッと焼き上げていく。これが、フレンチのアロゼの手法。さて、オーラスは、件の『滋賀近江牛のランプ』。飼育期間2年半の処女牛だ。もちろん「サカエヤ」の新保さんが手当した肉だ。河村シェフは、その200gの塊を、まずはフライパンでこんがりと綺麗な焦げ色が付くまでアロゼ。その後、200℃オープンで2分。次にオーブンから取り出し休ませるせことまた2分。これを3回繰り返し、見事なロゼ色に焼き上げたステーキは、霜降りのいわゆるとろけるような肉とは一味違う噛み締めるおいしさが、何と言っても持ち味。味わうほどに肉汁が舌に広がり、肉本来の濃い旨味が後を引く。ソースはフォン・ド・ボー、付け合わせはドフィノワ(じゃがいものグラタン)とクラシックな一皿にまとめている。ちなみにワインは、フランスを中心にグラスも赤白3種類ほどが用意されている。アロゼしたのち、オーブンで休ませながら焼き上げた『滋賀近江牛のランプ』4,000円。写真は半分の1人前で2,000円。付け合わせのドフィノワ(じゃがいものクリームグラタン)も優しい味で美味しい。「下町ののんびりした雰囲気が好きで、この街を選びました。地元人に愛される店にしたいですね。」との河村シェフの言葉を反映する様に、オープンして1ヶ月足らずのうちに3回も足を運んだゲストもいるとか。飲んで食べても、諭吉さん一枚でお釣りがくる値頃さを考えれば、それも納得。価格以上の満足度を与えてくれる、“カリテプリ”な一軒だ。兵庫県四葉ファームの元気な野菜たち。無農薬無化学肥料で育てた野菜は、みずみずしく味が濃い。小さなビーツや、ロッソトレビスなど珍しい野菜も。採れる野菜も豊富だ。エタップ(Etape)【エリア】押上/スカイツリー周辺【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】2300円【ディナー平均予算】7500円【アクセス】浅草駅 徒歩6分※緊急事態宣言中の場合、営業時間が変更されている可能性があります。最新の営業時間はお店に直接お問い合わせください
2021年05月06日フランス料理というと、ちょっと「敷居が高い」と感じることはありませんか。レストランでは、ナプキンやフォークとナイフを使って、スープは音を立てないようにして…など、人目を気にしなければならないことも。そんなフランス料理の中で、家庭でも簡単に作れるレシピを紹介します。その名は『ガレット』。とても覚えやすい名称ですが、フランス語で『丸く焼いた料理』のことを指します。フランスの北西部にあるブルターニュ地方には、そば粉で作られる『ガレット』があり、クレープの発祥ともいわれています。今回は、家庭で簡単に手に入る、ニンジンとエノキで作った『ガレット』です。材料:・ニンジン1/2本・エノキ1/2袋・片栗粉大さじ1・シュレッドチーズ50g・塩小さじ1・ブラックペッパー適量・オリーブオイル大さじ1・イタリアンパセリ適量作り方:1.ニンジンは斜め薄切りにしてから細切りにする。2.エノキは縦半分に切り、食べやすくほぐしておく。3.片栗粉、シュレッドチーズ、塩、ブラックペッパーをボウルに入れ、1と2を加えて混ぜあわせる。4.フライパンにオリーブオイルを熱し、3を加えて円形に整えながら押しつけるように焼く。5.きつね色に変わったら裏返す。6.裏面もこんがり焼けたら、お皿に乗せ、イタリアンパセリを振って完成。表面はカリッと、中はモチッとした食感がとてもよく、チーズの濃厚さもあって食べ盛りの男子高校生にも好評でした。塩分が少し足りないと感じる人は、上から岩塩を振ると美味しくいただけます。フランスのカフェやワインバルをイメージしながら、ぜひワインと一緒にどうぞ。夕飯の一品や、おやつにもオススメですよ。[文/AnyMama(エニママ)・構成/grape編集部]
2021年04月27日大切な方とゆっくり過ごせる、ジャズが流れる大人の隠れ家料理、デザートやパンにいたるまで「自家製」で提供香り豊かな『パン・コンプレ』と、選べる自家製デザート大切な方とゆっくり過ごせる、ジャズが流れる大人の隠れ家レンガ造りの外観が目印落ち着いた飲食店が点在する生田神社の西側エリアを歩くと、ふと現れるウッドデッキとレンガ造りの外観が印象的なお店の【ソンフィルトル】。こちらは2005年にオープンした完全予約制のフランス料理店です。シェフとの距離感がちょうどいいカウンター席ウッディな扉の向こうは、軽快なジャズのBGMが流れる、ジャズ喫茶さながらの雰囲気です。店内は心地よいカウンター10席のみのプライベート空間。大切な方とのデートなど、ゆったりと落ち着いて過ごしたい日にぴったりです。シェフの思いを店名に込めて…「ソンフィルとはフランス語で両切りタバコのこと。つまりフィルターがないことを意味するんですよ」と教えてくれたのはオーナーシェフの田中清さん。フレンチで言えば、焼き場・盛り場などの分担や、デザートはパティシエ、ワインはソムリエ、お客様への対応はサービスマンが行うなど、多くの場合は分業制。「こちらでは一連のおもてなしを細分化せず、私自身が最初から最後まで“フィルター”を通さないダイレクトなサービスを行いたいという思いが店名に込めました」オーナーシェフの田中清さんそのため、食材はシェフ自ら毎日神戸市中央卸売市場で仕入れて厳選。「さらに料理はもちろん、デザートやパンに至るまで、すべて自家製で提供します」と田中シェフ。そこで今回は、季節の食材を使い、クラシックな手法を軽やかにアレンジした、モダンで洗練されたフレンチが楽しめる【ソンフィルトル】のオススメをご紹介します。料理は、デザートやパンにいたるまで「自家製」で提供ランチコースは、メインを魚料理または肉料理から選べる『Aコース』4,400円(税込)と、魚料理と肉料理の両方が楽しめる『Bコース』6,600円(税込)の2種類。ディナーコースは、7,700円(税込)、8,800円(税込)、9,900円(税込)の3種類と、ご希望の食材や予算に応じてコースを組み立ててくれる『スペシャルコース』11,000円~(税込)があります。『六白黒豚(ろっぱくくろぶた)肩ロース肉のロースト』こちらの料理は、この日のランチコースの肉料理の一品『六白黒豚(ろっぱくくろぶた)肩ロース肉のロースト』。六白黒豚とは、鹿児島県で丁寧に育てられた幻ともいわれる最高クラスを誇るブランド豚です。上質な六白黒豚とローズマリーのソースが相性抜群一口食べると、柔らかいのにサクッとした歯切れの良さに魅了され、噛むほどに、甘くてコクのある味わいが口いっぱいに広がります。そんな六白黒豚にさらなるおいしさを演出するのが、ローズマリー風味のソース。さまざまな肉を抽出して煮詰めた旨味たっぷりのソースをベースにしているだけあって、奥深くコクのある味わい。そこにローズマリーの香りが加わってとっても後味爽やかです。料理のおいしさを後押しするワインは、グラス990円~(税込)、ボトル4,400円~(税込)とリーズナブルに楽しめます料理に合わせてオーダーしたいワインも、シェフがフランスワインの中からセレクトしてラインナップ。例えば、先ほどご紹介した『六白黒豚(ろっぱくくろぶた)肩ロース肉のロースト』にはブルゴーニュの『アリゴテ』がオススメだそう。コクがある白ワインで、豚の力強さに負けない味わいが魅力です。他にもリストには入っていないワインもそろえているとのことなので、ぜひ田中さんに相談してみてください。香り豊かな『パン・コンプレ』と、選べる自家製デザート『パン・コンプレ』ふわふわ、もちもちの食感!さらに小麦の香りがしっかりと感じられる自家製パン『パン・コンプレ』も要チェックです。コンプレとはフランス語で「完全な」という意味。国産小麦「春よ恋」を皮ごとくだいた全粒粉を使用しており、栄養価がたっぷり。低温長時間発酵させるため、もちもちとした食感が特徴です。食べるその瞬間が一番おいしい状態になるように作っていて人気の一品です。『金柑のコンポート・ゼリー苺のシャーベット』コースの最後を彩るデザートは、季節に合わせて表情豊かに作り出される5~6種類のメニューから好みの一皿を選ぶことができます。こちらは『金柑のコンポート・ゼリー苺のシャーベット』。ゼリーの透明感、金柑の黄色、苺の赤色が目にも鮮やかな一品です。白ワインの上品な香りと、金柑の爽やかな酸味、苺の甘酸っぱさが、三位一体となって、口の中をさっぱりとさせ、コースのフィナーレを締めくくるにふさわしい味わいです。また甘いものが苦手の方はチーズの盛り合わせを選択可能です。ジャズ、ブルース、フォークなど音楽も田中シェフのセレクトランチは2組、ディナーは3組までの完全予約制。田中シェフは「目が届く広さと心が届く距離感にこだわり、私から直接一人ひとりの方へ料理も真心もお届けしたいと思っています。料理はもちろん、ここで過ごす空間、時間も併せて、居心地がいいんだなと思っていただけたら。時には大切な方と一緒に、時には一人で、、、ゆっくり過ごしていただきたいですね」と話してくれました。同店を訪れるお客様のうち、約8割はリピートの方だというのも、一度訪れたら二度三度と訪れたくなるおいしさ、居心地の良さに納得です。ジャズが流れる心地よい空間。カウンター席に座り、極上の食材を使ったシェフの織りなす料理とサービスで、優雅な時間を堪能してみてはいかがでしょうか。ソンフィルトル【エリア】三宮【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】5000円【ディナー平均予算】8000円【アクセス】三ノ宮駅 徒歩5分
2021年04月27日