島津製作所は1月26日、同社のフーリエ変換赤外分光光度計(FTIR)用に、熱によって劣化したプラスチックの定性を行うのに特化したデータを収録した「加熱劣化プラスチックライブラリ」を発売すると発表した。価格は15万円(税別)。同製品は静岡県工業技術研究所の浜松工業技術支援センターで測定・取得したスペクトルをライブラリ化したもので、13種のプラスチックについて、未加熱もしくは加熱温度200度~400度まで平均6条件で測定した111データを収録している。従来のライブラリで加熱履歴を持つ物質を定性する場合、加熱された実サンプルのデータとライブラリに登録された未劣化の物質のデータをユーザー自身が見比べて判断する必要があったが、今回のライブラリの導入によって、加熱履歴を持つプラスチックスペクトルと実サンプルのスペクトルをそのまま照合可能となるため、定性作業やスペクトル比較を効率化することができる。また、異物やポリマー、食品添加物などを含む計約12,000点の標準物質のライブラリと、異物解析専用のプログラムが実装されている同社のFTIR制御用ソフトウェア「LabSolutions IR」に「加熱劣化プラスチックライブラリ」を始めとするさまざまなライブラリを用途に応じて追加していくことで、未知試料の定性に優れたシステムを構築することが可能となる。
2016年01月26日毎年、800万トンものプラスチックが海に捨てられていることをご存知でしたか?ワシントン・ポストのエラへ・イゼード氏が明らかにした新たな統計データによって、海鳥の90%がなんらかのプラスチックを摂取していることが判明したのです。とても考えさせられる数値ではないでしょうか?そこで今回は『Smithsonian』の記事を参考に、プラスチックを食べてしまう海の動物についてまとめました。■いま海鳥の90%がプラスチック片を摂取プラスチックの汚染物質は、海洋生物に多大な影響を与えます。海鳥135種を対象に分析したオーストラリアの研究者の協力もあり、新たな事実が判明しました。1962年から2012年では、平均して海鳥の内臓の29%にプラスチック断片があったことがわかったのです。そして、研究された種の60%においては、こうしたプラスチックが体内の深部にまで入り込んでいるといいます。問題は悪化の一途をたどっています。現在では、海鳥の90%がプラスチックを摂取してしまっていると推定されているのです。2050年にはさらに深刻化し、99%にまで上昇するのではないかといわれています。これまでタスマン海は、海鳥にとって安全な場所だと思われていました。太平洋ゴミベルト(北太平洋の中央に位置。浮遊したプラスチックなどの破片が異常に集中している海域)から遠く離れていることがその理由です。しかし、最近ではむしろタスマン海こそが海鳥にとって危険な場所であることがわかりました。タスマン海は海鳥の多様性に富んでおり、種によってはペットボトルのキャップやビニール袋を食物と間違えることが多いのです。■人工ごみの危険は海の動物全体に及ぶ海鳥だけではなく、危険は海の動物全体に及んでいます。レジ袋を飲み込んで死亡したウミガメ、胃にプラスチックをつまらせて死んでしまったイルカもいます。人間にとっては小さな破片にも思えるようなプラスチックごみでも、動物たちにとっては危険のかたまりでしかありません。生物によっては、人工のごみとエサの区別ができずに誤飲している場合もあります。誤飲・誤食を繰り返すと、ごみが胃などの消化器にたまり続けます。遂にはエサを食べることができなくなり、死んでしまうこともあるのです。■まずはごみのリサイクル意識を高く持とうどうしたら、プラスチックなどの異物を誤飲してしまう海鳥を減らすことができるのでしょうか。まず大切なのは、プラスチックが海に流出してしまわないよう、私たちが高いリサイクル意識を持つこと。再利用して、プラスチック汚染物質の排出を止めましょう。自治体が住民と協力して、もっとも徹底した廃棄物管理に取り組めば、こうした悲劇は減らすことができるでしょう。たとえば、包装を減らすことや、使い捨てのプラスチックの禁止、追加料金を徴収するなど、方法はいくらでもあります。私たちが生活している陸から遠く離れた海で、動物たちが苦しんでいるかもしれません。いま手にとっているプラスチック製品をどう処分し、そしてこれから先になにを選ぶかは、私たちの良心次第なのです。(文/スケルトンワークス)【参考】※90 Percent of Seabirds Have Eaten Plastic-Smithsonian
2015年09月24日大日本印刷(DNP)は7月31日、金属とプラスチックなどの異なる素材を接着できるフィルム2種を開発したと発表した。今回、開発したのは「DNP熱溶着フィルム」と「DNP粘接着フィルム」の2種類で、7月より量産を開始する。「DNP熱溶着フィルム」は電子機器や事務機器などに広く使用されているオレフィン系樹脂と金属の接着に適しており、DNPが製造しているリチウムイオン電池のバッテリーパウチで樹脂層と金属の接着で使用実績があるという。熱で溶着する樹脂をフィルム状にしたもので、通常温度では固形化しているため、接着剤のはみ出しによるべたつきを防ぎ、残留溶剤やガスの発生を軽減することができる。一方の「DNP粘接着フィルム」は耐熱性に優れ温度変化が激しい環境でも性能の劣化が少なく、また接着強度が高いため、自動車や飛行機などに採用されている炭素繊維強化プラスチックと金属の接着に適している。熱で接着するタイプのほか、熱に弱い素材向けに、紫外線などの光で硬化するタイプが用意されている。同社は今後、両製品を電子機器や事務機器、産業機器メーカーなどを中心に販売し、2018年に50億円の売り上げを目指すとしている。
2015年07月31日Freescale Semiconductorの日本法人であるフリースケール・セミコンダクタ・ジャパンは3月6日、新しいプラスチック・パッケージRFパワートランジスタとして「MRFE6VP61K25N」と「MRFE6VP6600N」の2種を発表した。「MRFE6VP61K25N」は1250W CW、「MRFE6VP6600N」は600Wを超えるパワーを実現するという。同社のプラスチック・パッケージはセラミック・パッケージと比べて熱抵抗を30%削減できる。今回発表された新製品は、熱抵抗だけでなく、効率やゲインの面でも優れており、性能の強化と冷却材の削減が可能となるため、全体的なシステム・コストを削減することができるとしている。「MRFE6VP61K25N」はすでに量産出荷中で、「MRFE6VP6600N」は現在、サンプル出荷中で4月に量産出荷を開始する予定となっている。
2015年03月06日「メラミン食器」と言えばSuperware(スーパーウェア)タイ人の誰もが知っているメラミン食器・プラスチック製品を扱う大企業は、タイ国内はもちろんのこと、日本を含め世界各国から受注生産を行っている、スーパーグローバル企業でもあるのです。メラミン食器と言ってピンとくるのは、タイの屋台の食器。クイッティアオ(麺)、カオマンガイ、なんでも白、青、ピンク色の食器に入れて提供されるところがほとんど。もともとメラミン食器には、熱いものを入れても熱を通しにくく、お料理も冷めにくいという性質があるため、タイでは主に屋台に、日本だと子供用の食器で目にすることが多いのではないでしょうか。そんなタイの台所に欠かせないメラミン食器の大御所Superwareが、年に2回5月と11月にB級品の大放出!ということで、工場敷地内で大規模なセールを行います!(2014年は11月28日から12月10日まで)冒頭写真のメイン会場とは別に、タッパーや洗濯バサミ、タライなどを扱うエリア、これまた屋台でお馴染みのプラスチックの机や椅子などの大物を扱うエリアも。会場に一歩踏み入れたら、入口のカゴをもって戦闘開始!コップはコップ、トレーはトレー、食器は食器と大まかにわかれてはいますが各所に点在しているので、お気に入りを見つけたらまずはカゴに入れていくのが良さそう。実は日本のあのブランドのものや、海外で人気のあのブランドのものが紛れていることもしばしば。それがB級品のために、コップで1つ10THB(約36円)程度から、お皿で1枚20THB(約70円)程度から売っています。私の今回の戦利品はこちら。パステルカラーのカラフルな食器たちは、食事の時間をさらに楽しくしてくれること間違いなし!あくまでB級品ですので、プリントのずれや擦れなどがあるものも。会場内でよく吟味してから購入しましょう。実は駐妻さんの中には毎日通う強者もいるとか。。。軍手に手ぬぐい、腰には手ピカジェルを装着している人を見かけたら、常連さん。ここまでは不要ですが、あくまで倉庫に眠っていたB級品。埃や汚れが気になる場合は、マスクやウェットティッシュ等を用意していくといいかもしれません。肝心の場所ですが、バンコク隣県、サムットプラカーン県にあります。BTSのウォンウェンヤイ駅からタクシーで「スックサワットソイ36」と伝えるか、スクムヴィット周辺からタクシーに乗る場合は、高速道路を通るとスムーズです。ウォンウェンヤイ駅からはタクシーで60THB(約215円)程度、スクムヴィットからだと高速代も含めおよそ200THB(約720円)程度です。安全性も高く割れにくく、実は使い勝手の良いメラミン食器。5月と11月に旅行を検討されている方、まずはWebsiteで情報をチェックしてみて!
2014年12月01日島津製作所は10月22日、三菱電機株式会社と共同で開発した「リサイクルプラスチック高精度素材識別技術」を用いて、プラスチックの種類を99%以上の高精度で瞬時に識別することが可能な「樹脂識別装置IRPF-100」を、同日より発売すると発表した。使用済み製品からプラスチックを回収して再利用する際、製品を粉砕して得られる混合プラスチック破砕片(プラスチックフレーク)から高純度な単一素材プラスチックを選別回収することが重要となる。そこでプラスチックフレークの品質管理のために、リサイクルの後工程で純度検査が行われているが、従来の純度検査は手作業に頼っており、効率性や検査精度に課題があった。「IRPF-100」では、フーリエ変換赤外分光光度計(FT-IR)を用いて中赤外光をプラスチックフレークに照射してその反射光を解析することで、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレンの3つのプラスチックを99%以上の高精度で識別・選別できる。また、従来方法では難しかった黒色などの濃色プラスチックの識別も可能。さらに、プラスチックフレークを識別位置に搬送するところから、識別したプラスチックフレークを種類別に高速に仕分けするまでの一連の作業をすべて自動で行うという。価格は1850万円(税抜)で、発売から1年間で5台の販売を目指す。同社は、同製品をまずは家電リサイクル法により、過去に生産したエアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機を引き取り、定められたリサイクル基準を達成することが義務付けられている家電業界向けに投入する。さらに、「IRPF-100」の樹脂識別技術を応用して、自動車リサイクル法により同じくリサイクル義務を負う自動車業界をはじめ、その他の業界での様々な用途に向けての展開を視野に入れているとのこと。
2014年10月22日愛眼では、プラスチック樹脂素材のフレームでありながら、メタルフレームの外観と質感を実現したメガネフレーム『METAPLA(メタプラ)』3タイプ・全12アイテムを、4月9日より全店舗にて発売する。「METAPLA」では、日本の最先端の塗装技術を駆使して、プラスチック樹脂素材の外観や質感をメタルそのものに近づけた。メタルの風合いを実現するために、素材の表面を金属調(シルバー系塗装)にし、その後にカラーリング塗装を行う。最初の金属調塗装では非常に細かなアルミ粉末を使用。職人の熟練の塗装技術によりアルミ粒子が均一に並び、金属ならではの光沢感を生み出す。こうした塗装は、高級車のダッシュボードなどの内装にも使われる技術だという。合計5回におよぶ塗装工程はすべて職人が手作業で行うため大量生産はできず、限られた数しか製造できない。素材には「TR55LX」という超弾性プラスチック樹脂を採用。強度・柔軟性ともに高いうえ、医療用具にも使用されるなど、人体にやさしい素材とされる。フレームは、軽い金属として知られるチタンの半分以下の重量の約15.8gと、非常に軽量。見た目と実際に手にとったときのギャップを実感できる。「METAPLA」は、メンズ2タイプとレディース1タイプの計3タイプがあり、それぞれに4種類のカラーバリエーションが用意されている。プラスチックフレームをかけたいがカジュアル過ぎる、あるいはメタルフレームが好みだが重いと感じている人には、気になるアイテムといえそうだ。同社では、ぜひ手にとって、外観と実際の軽さとのギャップを確かめてほしいと話す。店頭販売価格は各18,800円(レンズ込、税込み)。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年04月01日