ついに12月。1年が過ぎ行くのはなんて早いのでしょう。これから忘年会にお正月と、「お酒」の量がいつにも増してくる時期ですよね。そんな今回の「おいしい映画」は「お酒」にまつわる作品、ホン・サンス監督の『自由が丘で』です。本作、決してお酒が「主役」の映画ではありませんが、ホン監督の作品にはいつも「お酒」がつきもの。男同士の本音の語らいに酒。男女の微妙なかけひきにも酒。“酒”を通して男女の機微や本音をエスプリの効いた演出で巧みに描き、フランスなどでも人気の監督で、先日フランスで行われたフランス・ナント三大陸映画祭ではグランプリを受賞!そんな本作の主役には“ホン・サンスファン”と公言する我らが日本の加瀬亮さんが出演。ホン・サンスの世界に加瀬さんが染まった日本&韓国の奇跡のコラボレーショはどんな化学反応を起こしたのか、注目です。年上の韓国人女性クォンを追いかけ、彼女を探しにソウルの街をさまようモリ(加瀬亮)。彼女に宛てた手紙を書きながら、同じゲストハウスに泊まっているアメリカ帰りの男サンウォン(キム・ウィソン)と仲良くなっては毎晩のように飲んで語らい、迷子の犬を見つけたことでカフェ「自由が丘」のオ―ナーヨンソン(ムン・ソリ)と急接近。ワインを飲んでなんだかいい感じになっていくふたりだけども、本来の目的だったクォンにモリは会うことができるのか…というストーリー。好きな女性を「探しにきた」はずなのに、どこか「待ち」姿勢で、韓国人と酒ばかり飲んでいるシーンが目立つモリの姿に、なんだか見てる側も「ぽわ~んといい気持ち」になってしまうのは、実際にお酒を飲んでの撮影だったという赤ら顔のほろ酔い(?)気味の加瀬さんの姿のせいかもしれません。男同士の「焼酎&ビール」では本音をぶつけ合い、酔いで声が大きくなっても意気投合。ムン・ソリ演じるヨンソンとの「赤ワイン」ディナーでは少しずつ男女の距離を縮めていき…と、「お酒」の種類からも男女のやりとりの違いが見えるのが面白いところです。そして終始、「ふわふわ」した感覚を覚えるのは、お酒だけでなく、モリが生きている世界と、ホン監督の演出の賜物。ゲストハウスと彼女の家、そしてカフェ。坂道と路地の多い街の中でいつも「時間」という文庫本を手に迷い猫のようにさまようモリの姿が、時間軸を曖昧にしているように感じてくるのです。また、ホン監督独特の寄り引きのカットもさらに時間をぐるぐるんとかき回すよう。順撮りで撮影したシーンを、時系列をバラバラに組み替えて完成させて出来上がったのが本作ということで、主役の加瀬さんもその完成作に驚いたといいます。こんな所からも、『自由が丘で』では、お酒と共に、ホン監督の演出に終始「酔わされた」と言ってもいいかもしれません。決して「悪酔い」ではなく、本当に気持ちのいい「酔い」です。是非、師走のこの時期、映画館で一時の「心地酔い」体験をしてみてはいかがでしょう。おすすめです。くれぐれも現実世界での「飲みすぎ」にはご注意くださいませ。『自由が丘で』は12月13日(土)シネマート新宿ほか全国にて公開。(Umi)
2014年12月11日フォーカルポイントは12月10日、TUNEWEARのイヤホン「TUNESONIC for スマートフォン」を発売した。価格はオープンで、同社の直販サイトでの販売価格は2,680円(税別)。TUNESONIC for スマートフォンは、iPhoneやAndroidスマートフォンに対応したマイクコントローラーを装備するカナル型のイヤホン。ドライバーはφ9mmで、マグネットにはネオジムレートを使用。クリアでダイナミックなサウンドを実現している。ハウジングには、制振性能の高いアルミ素材を採用。再生周波数帯域は20Hz~20kHzで、インピーダンスは16Ω。感度は、88dB SPL/mW(1kHz)だ。イヤーパッドは、XS/S/M/Lの4サイズが付属。耳へのフィット感が高く、高い遮音性を実現している。カラーはブラック/ブラック、ホワイト/ゴールド、ピンク/ブラックの3パターンが用意されている。
2014年12月10日ファイナルオーディオデザインは12月6日と7日、東京・ヨドバシカメラ新宿西口本店で「イヤホン組立体験」イベントを開催する。参加費は部材費込みで6,980円。6日は真鍮製の超小型モデル、7日は軽量ステンレス製のキットを組み立てる。6日に組み立てるのは、真鍮を削り出し、ヘアライン仕上げとした超小型きょう体に、同社オリジナルのBAドライバーを採用したモデル。7日に組み立てるのは、同社オリジナルのBAドライバーと軽量ステンレスきょう体、とりはずし可能な音導管を採用したモデルだ。ともに半田付けなどの難しい工程はなく、組み立て後は同社のアドバイスを受けながら、自分好みの音を作るチューニングを行える。作業時間は50分で、12月6日が10:00~21:00の間に10回実施、7日が10:00~20:00の間に9回実施する。募集人数は各回10名で先着順、9:30より受付を開始する。
2014年12月04日ファイナルオーディオデザインは12月4日、きょう体の製造にMIM(金属粉末射出成形法)を用いたバランスドアーマチュア(BA)型イヤホン「Heaven VIII」と「Heaven VII」を発表した。ともに発売は12月中旬で、価格はオープン。店頭予想価格は、Heaven VIIIが税込70,000円前後、Heaven VIIが税込60,000円前後。Heaven VIIIとHeaven VIIのきょう体は、粉末のステンレスを金型で成型し、1,200度以上にもなる高炉で焼結する製法「MIM」により作られたもの。従来の削り出し製法では不可能だったデザインを実現した。ドライバーユニットは両製品とも、従来よりも低音再生に優れたフルレンジBAを採用。音質はクリアかつまろやかさを感じさせる志向で、チューニングによりHeaven VIIIは臨場感のある低音、Heaven VIIは温かみのあるボーカル再生を得意とする。ケーブルはタッチノイズを抑えたフラットタイプ。ともに、感度は106dB、インピーダンスは24Ω、ケーブル長は1.2m、重量は29g。5サイズのイヤーパッドとスチール製のキャリーケースが付属する。Heaven VIIIは金メッキ仕上げ、Heaven VIIはシルバーの鏡面仕上げと直販限定のマットブラック仕上げの2種類を用意している。
2014年12月04日ソフトバンクモバイルは、米Beats Electronicsのヘッドホン「Hello Kitty Solo2」とイヤホン「Hello Kitty urbeats」を、12月5日から順次ソフトバンクショップで取り扱うことを発表した。サンリオのキャラクター「ハローキティ」とコラボした特別モデルだ。価格はSolo2が税別26,400円、urbeatsが税別14,800円となっている。Hello Kitty Solo2とHello Kitty urbeatsは、ハローキティの40周年を記念した特別モデル。Hello Kitty Solo2は、柔軟性のあるヘッドバンド、人間工学にもとづいて設計されたイヤーカップなどによって自然なフィット感を実現するとしている。付属のRemoteTalkケーブルでは曲の変更、音量調節などの操作が可能だ。Hello Kitty urbeatsには、ハローキティの顔型をした専用ケースが付属する。いずれも、Apple Online StoreとApple Storeでは11月19日に販売を開始していたが、Apple Online Storeでは「在庫切れ」となっている(12月3日現在)。
2014年12月03日GNネットコムジャパンは12月1日、Jabraブランドより、スポーツ用イヤホン「JABRA SPORTS PULSE WIRELESS」を発表した。発売は12月12日。価格はオープンで、推定市場価格は31,800円(税別)。JABRA SPORTS PULSE WIRELESSは、心拍数モニターを内蔵したBluetoothイヤホン。スマートフォン向けの専用アプリ「Jabra Sport Life」により、個人個人にあった適切なトレーニングを行うためのシステムだ。測定されるデータは、心拍数のほかに消費カロリー、スプリットタイム、移動距離と時間。減量や筋肉の強化、健康維持など5種類のトレーニングコースに加え、上級者に向けたインターバルトレーニングを用意している。Bluetoothのバージョンは4.0でプロファイルはHSP、HFP、A2DP、AVRCPに対応する。スマートフォンとはNFCによる接続も可能だ。イヤホンはトレーニング時の装着を考慮し、耐衝撃・防塵・防滴構造を採用。4サイズのイヤージェルとイヤーウイングにより、激しい動きに対しても安定した装着感を提供する。質量は16gで、左右のユニットをつなぐケーブルの長さは60cm。バッテリー駆動時間は最大約5時間。
2014年12月01日ハーマンインターナショナルは12月10日から、米スポーツイヤホンブランド「yurbuds(ヤーバッズ)」の製品を発売する。ヤーバッズは、トライアストンやマラソンなどの運動中にイヤホンを使用していたアスリート経験者が、自らの理想とするスポーツイヤホンを作り出すため2008年に立ち上げたブランドだ。今回は、ベーシックモデル「INSPIRE(インスパイア)」シリーズ、女性向けモデル「FOR WOMEN(フォーウィメン)」シリーズ、耳へのフィット感が高い「FORCUS(フォーカス)」シリーズ、デジタルオーディオプレーヤーを収納できるアームバンドの4シリーズ7モデルを発売する。直販価格(税別)は、INSPIRE PRO(インスパイアプロ)が5,500円、INSPIRE DURO(インスパイアデューロ)が3,500円、INSPIRE(インスパイア)が2,500円、INSPIRE PRO FOR WOMEN(インスパイアプロフォーウィメン)が5,500円、INSPIRE FOR WOMEN(インスパイアフォーウィメン)が2,500円、FOCUS PRO(フォーカスプロ)が5,500円、アームバンドが2,500円となっている。ヤーバッズのイヤホン製品は、「耳から抜け落ちにくく、長時間使用できる」設計をしている。大きな特徴は、運動中に耳から抜け落ちにくい構造として開発した「TWISTLOCK(ツイストロック)テクノロジー」。オリジナル形状のイヤチップを耳の穴にひねりながら装着することで、耳の中でしっかりと支えられ、アクティブな動きでも抜け落ちにくい構造になっている。長時間使用に関しては、柔軟性の高い医療用のシリコン素材や、耳が痛くなりにくい「FLEXSOFT(フレックスソフト)」のイヤチップを採用している。そのほか、イヤホンを取り出した際にサッと使えるよう、絡み防止マグネット「QUIK CLIK(クイッククリック)」をイヤホンの背面に装備。各モデルとも、インピーダンスは32Ω、入力プラグは3.5mmステレオミニジャック(4極)、ケーブル長は1.2m。
2014年11月27日ファイナルオーディオデザインは11月22日と23日、大阪・ヨドバシカメラ梅田店で「イヤホン組立体験」イベントを開催する。参加費は部材費込みで6,980円。このイベントのために新開発した真鍮製の超小型モデルを組み立てる。イベントで参加者が組み立てるのは、関西初登場の新モデル。真鍮を削り出し、ヘアライン仕上げとした超小型きょう体に、同社オリジナルのBAドライバーを組み込む。半田付けなどの難しい工程はない。組み立て後は、同社のアドバイスを受けながら、自分好みの音を作るチューニングを行える。作業時間は50分で、11月22日が10:00~20:00の間に9回実施、23日が10:00~19:00の間に8回実施する。募集人数は各回10名で先着順、9:30より受付を開始する。
2014年11月21日加瀬亮が主演するホン・サンス監督の最新作『自由が丘で』の公開に先駆け、『世界の巨匠たちが魅せる“加瀬亮”を感じる夜』と題したオールナイトイベントが、12月6日(土)にシネマート新宿で開催される。その他の情報本イベントは、『自由が丘で』が12月13日(土)に封切られるシネマート新宿で、クリント・イーストウッド、ミシェル・ゴンドリー、アッバス・キアロスタミ、ガス・ヴァン・サントなど、世界の名監督たちの作品に出演してきた加瀬の代表作『TOKYO!』『ライク・サムワン・イン・ラブ』『永遠の僕たち』を一挙上映するもの。チケットの一般発売は、22日(土)午前10時より開始される。なお本イベントは18歳以上の観客が参加できる。最新作『自由が丘で』公開記念! 世界の巨匠たちが魅せる、“加瀬亮”を感じる夜12月6日(土)会場:シネマート新宿 (東京都)開場22:30/開映22:45(終了4:45頃)料金:2000円(税込)チケット発売:11月22日(土)10:00AMより
2014年11月19日フォーカルポイントは11月12日、米JayBirdのスポーツ向けイヤホン「JayBird BlueBuds X Bluetoothイヤホン」のカラーバリエーションとしてカモフラージュを11月下旬より発売する。同社オンラインストアでの直販価格は17,905円(税別)。家電量販店、オーディオ専門店などでは12月中旬より順次販売される。BlueBuds Xは2013年5月に日本国内で発表、発売されたBluetoothイヤホン。従来はミッドナイトブラックとストームホワイトの2色がラインナップされていた。ジョギングなどスポーツでの使用が想定されているため、最新のナノコーティングテクノロジー「リキペル」を用いた防汗設計となっているほか、激しい運動をしても外れにくいように「セキュアフィット」が採用されている。また、独自の「Shiftコーデック」により、音質も高いクオリティを実現。インピーダンスは16Ω、周波数特性は20~20,000Hz、サイズは約W22×D13×H29mm、重量は約13.8g。Bluetoothの対応プロファイルはHFP、HSP、A2DP、AVRCP、内蔵バッテリーの音楽再生時間は約8時間、充電時間は約2.5時間となっている。充電はmicro USBで行う。
2014年11月12日GNネットコムジャパンは11月11日、「Jabra」ブランドのスポーツ用ワイヤレスイヤホン「Jabra SPORT ROX」を発表した。発売は11月25日。価格はオープンで、推定市場価格は15,200円前後(税別)。Jabra SPORT ROXは、IP54の防塵・防滴性能を持つスポーツ用のイヤホン。ホコリや汗などが掛かっても影響を受けずに使用することができる。また、左右のイヤホンは背面にあるマグネットでひとつにまとめることが可能。マグネットでまとめると電源がオフになり、離すとオンになる仕組みが採用されているので、電源の切り忘れを気にする必要もない。Dolby Digital Plusテクノロジーを採用。専用アプリの「Jabraサウンドアプリ」により音質のカスタマイズが可能だ。また、同アプリは楽曲のダウンロードやプレイリスト作成などにも対応している。Bluetoothのバージョンは4.0。対応プロファイルはHSP、HFP、A2DP、AVRCPで、スマートフォンなどのハンズフリー通話も可能だ。NFCにも対応しており、対応危機とワンタッチで接続することができる。電源は内蔵充電池で、充電時間は約2.5時間。フル充電の場合、最長5.5時間の連続再生、432時間の連続待ち受けが可能だ。左右のイヤホンをつなぐケーブルの長さは55cm。本体の質量は19gだ。イヤーチップは「ColorCore EarGel」で4サイズ、装着安定性を高める「EarWing」が3サイズ付属。また、ジョギングなどの際にスマートフォンを持ち運ぶのに便利なアームバンドも付属している。
2014年11月11日オンキヨーは11月11日、シーメンスと共同開発したイヤホン「IE-S100」シリーズを2015年春に発売する予定であると発表した。オンキヨー初のスポーツ向けイヤホンとなる。「IE-S100」はオンキヨーのオーディオ技術と、シーメンスの人間工学に基づく設計技術を融合させたスポーツ向けの次世代型イヤホン。シーメンスが日本で開発した新型補聴器「SIEMENS COOL」のユニバーサルデザインを応用しており、カナル型でもない、ウィングチップ付属型でもない、軽い装着感を提供する。
2014年11月11日ゼンハイザージャパンは10月24日、「MOMENTUM(モメンタム)」シリーズのカナル型イヤホン「MOMENTUM In-Ear」を発表した。2014年内の発売を目指している。価格は現時点では未定だが、ゼンハイザー本社のあるドイツでの販売価格は99ユーロ。なお、25~26日に東京の中野サンプラザで開催される「秋のヘッドフォン祭2014」で、日本初公開される。MOMENTUMシリーズは、大人向けのデザインが特徴のヘッドホン。MOMENTUM In-Earは、2012年10月に発表された「MOMENTUM」、2013年7月に発表された「MOMENTUM On-Ear」に続く同シリーズの第3弾。MOMENTUMシリーズでは初のカナル型となる。また、これまでリリースしてきたMOMENTUMシリーズは、豊富なカラーバリエーションも特徴のひとつだったが、MOMENTUM In-Earはブラック/レッドの1バリエーションのみの展開だ。コンパクトなハウジングを採用。ハウジングは人間工学に基づいて15度傾けられており、装着性が高められている。リモコンマイクを装備しており、iPhoneなどApple製端末用の「iモデル」と、Android端末用の「Gモデル」の2タイプが用意されている。イヤーピースはXS/ S/ M/ Lの4サイズが付属する。
2014年10月24日ドスパラは20日、アルミ製イヤホン「DN-11666」を発表した。本日より同社の運営する「上海問屋」にて販売を開始する。価格は999円。iPhone 6/iPhone 6 Plusの本体カラーに合わせたブラック・シルバー・ゴールドの3色に加え、iPodシリーズで限定色として使われることが多いレッドの4色をラインナップする。ドライバは9mmのダイナミックネオジウムドライバ、周波数特性は20Hz~20kHz、感度は98db、インピーダンスは16オーム、インタフェースは3.5mmステレオミニプラグ、ケーブル長は1.2m。サイズが3種類のシリコン誠意やチップが付属する。
2014年10月21日Shureの日本法人であるシュア・ジャパンは10月10日、ダイナミック型のカナル型イヤホン「SE112m+」を発表した。発売は10月23日で、価格はオープンとなっている。推定市場価格は6,480円前後(税別)。2014年6月に発売(5月に発表)されたエントリー向けのカナル型イヤホン「SE112」にiOS向けのマイク付きリモコンが追加されたモデル。小型でありながら力強い低音を再生するダイナミック型のMicroDriverを搭載する。なお、リモコンでは電話応答、音楽再生、一時停止などを行うことが可能だ。主な仕様は、感度が105dB SPL/mW(1kHz)、インピーダンスが16Ω(1kHz)、再生周波数帯域が25Hz~17kHz、ノイズ減衰量が最大37dBとなっている。プラグは金メッキの3.5mmステレオミニ、ケーブル長は127cmだ。
2014年10月10日加瀬亮が4日夜、開催中の第19回釜山国際映画祭(BIFF)でホン・サンス監督、共演のムン・ソリ、ソ・ヨンファと共に映画『自由が丘で』の公式上映後にQ&Aを行った。「日本での対談でホン監督と知り合い、喫煙所で話しているときに、『一緒にやってみないか?』と声をかけていただきました。こんなに演技をしていて楽しかったことはありません」と出演のきっかけを語った、加瀬さん。「初めて会ったときから、何か特別なものを加瀬さんに感じたんです」と、加瀬さんに一目惚れだったことをホン・サンス監督も告白。会場のファンからの質問の際に「加瀬亮さん、大好きです!」と言われた加瀬さんは、「ありがとうございます」と答えつつ照れ笑い。ホン監督の作品で特に好きなものとして、「監督の映画で最初に観た『オー!スジョン』、最近のものだと『教授とわたし、そして映画』、『次の朝は他人』です」と3作品を挙げた。加瀬さんの相手役であるムン・ソリさんは今年の開幕式の司会を、渡辺謙と共に務めた韓国の名女優であり、『3人のアンヌ』などホン監督作品の常連でもある。映画は、加瀬さん演じるモリが愛する年上の女性(ソ・ヨンファ)を訪ねてソウルに行くがすれ違ってしまい、偶然入ったカフェ“自由が丘8丁目”のオーナー(ムン・ソリ)とデートをするようになる、というキュートなラブストーリー。ホン監督の映画ではおなじみの飲酒シーンで、ムン・ソリさんは「今までもお酒を飲んで演技をすることはありましたが、今回は初めて本当に酔っぱらってしまいました。寝起きのシーンも、本当にお酒がまわって部屋で寝ていて、監督に『ムン、出ておいで』と呼ばれて部屋から出てきたところを撮られていたんですよ」と驚きの演出を明かした。加瀬さんも「僕が酔って支えられて歩くシーンは、本当に立てなかったからなんです」と語った。ホン監督は、映画学科の学生から「監督としての心がけを教えてほしい」と聞かれ、「人間というのは死ぬまで何かをしなくてはならないわけで、それが私にはたまたま“映画を撮る”ことだった。私は映画に対しては、ナイーブで誠実でいたい。映画を撮ることが好きだからやっているだけで、そこからなにかを得ようなどと思わない」と、映画への純粋な思いを語った。加瀬さん、ムン・ソリさんは共演のキム・ウィソンさんと共に、海雲台BIFFビレッジの野外ステージにも登壇。会場に加瀬さんが姿を現すと、大歓声が飛んだ。ここでムン・ソリさんが「ベッドシーンでは、加瀬さんが痩せすぎていて、かわいそうになってしまいました」と明かすと、加瀬さんは「今度、ジムに行って鍛えてきます」と苦笑い。海雲台ビーチに詰めかけた大勢のファンも笑いに包まれた。第19回釜山国際映画祭は10月11日(現地時間)まで開催。(photo / text:Ayako Ishizu)
2014年10月07日パナソニックは9月26日、ステレオインサイドホン「RP-HJX20」「RP-HJX10」「RP-HJX5」を発表した。発売は10月17日。価格はオープンで、推定市場価格は、RP-HJX20が10,000円前後、RP-HJX10が7,000円前後、RP-HJX5が4,000円前後(いずれも税別)。3製品は、米DTS社が開発したヘッドホン用サラウンド規格「Headphone:X」に対応したモデル。Headphone:Xは、最大11.1chのマルチサラウンド再生をステレオヘッドホンで行う規格。利用するには、Headphone:Xに対応したヘッドホンと、無料の専用アプリ「Music Live Powered by DTS Headphone:X」が必要となる。なお、サラウンド再生を行えるのは専用のコンテンツのみ。パナソニックでは2014年5月に、同規格に対応したヘッドホン3製品「RP-HX750」「RP-HX550」「RP-HX350」を発表しているが、それらはいずれもオーバーヘッドタイプ。Headphone:Xを利用するには、iOSあるいはAndroid OSに対応した端末が必要で、同社には、それらと組み合わせやすく、携帯性に優れたイヤホンタイプの製品を求める声が寄せられていたという。RP-HJX20とRP-HJX10は、世界初のアキシャルデュアルドライバーを採用したモデル。アキシャルデュアルドライバーは、振動板の前後にボイスコイルとマグネットを配置した構造を持つドライバー。マグネットとボイスコイルはドーナツ形で、同軸上に配置されているが、奥のものと手前のものとが重ならないように、手前のボイスコイルとマグネットは口径が大きくなっている。ドライバーユニットのサイズは、RP-HJX20がφ13.5mmで、RP-HJX10がφ12.5mm。RP-HJX5のドライバーは、ボイスコイルは背面側にしか配置されていないが、手前側にアキシャルデュアルドライバーと同じようにマグネット(エキストラコントロールマグネット)が配置されている。ドライバーのサイズはφ12mm。これらの、振動板を強力にドライブする構造に加え、3モデルとも、ドライバーの背後に大容量のチャンバー(空気室)を配置。パワフルな重低音再生を実現している。なお、RP-HJX20では制振アルミハウジング、RP-HJX10では制振アルミオーナメント、RP-HJX5では制振アルミリングが採用されており、強力なドライバーからの不要な振動・共振を抑え、歪の少ないクリアなサウンドを実現している。
2014年09月26日“韓国のゴダール”“エリック・ロメールの弟子”など、ヌーヴェルバーグの巨匠たちを引き合いに出されるほど世界で評価されるホン・サンス監督を特集した『ホン・サンス/恋愛についての4つの考察』が、11月10日(土)より公開される。特集では、日本劇場未公開だった近作4作がうれしいことに一挙上映。今回、そのうち3作に出演した、ホン・サンス作品の常連俳優で、韓国で“夫にしたい男NO.1”にもなったユ・ジュンサンが、監督との映画作りについて語ってくれた。ホン・サンス監督のトークショー情報ホン・サンス作品で一貫して描かれるのは男女の“恋愛”。どこにでもいるような男と女のごくごくありふれた日常の中から生まれる恋愛の機微が、時にリアルすぎるほど生々しく、時に煙に巻いたようにファンタジックに映し出される。今回上映される4本『よく知りもしないくせに』『ハハハ』『教授とわたし、そして映画』『次の朝は他人』も同様。普通の男女が交わすたわいのない会話や、やりとりから、ムクムクと人間の真理や本性が浮かび出てきて、いつしか映画から目が離せなくなる。ところがその映画に「脚本はない」と、ユ・ジュンサンは笑顔で明かす。「実は1冊という形での台本はないんです。撮影当日の朝、その日やる分の台本が渡される。その連続なんです。一度、監督に尋ねたことがあります。“俳優に渡さないだけで台本は出来上がっているんですよね?”と。すると、監督は“いや、出来ていない。常に、撮影前日の夜から朝にかけて翌日撮る脚本を考えるんだ”と言っていました(苦笑)」ただ、そういった即興的な手法を用いながら、演出は緻密。アドリブは一切なく、綿密なリハーサル、本番も納得いくまでテイクを重ねるという。「例えば、『次の朝は他人』のバーで偶然と必然について語り合うシーンは、確か60テイクを重ねました。もう現場から逃げ出しかったですよ(笑)」ドラマに舞台、アート作品から大作まで、さまざまなジャンルの作品に出演するメジャー人気俳優のユ・ジュンサンだが、その苦労を知ってもなお、今後もホン・サンス作品に出演したいという。「撮影中はつらい事だらけ。でも、出来上がった作品を観ると、その苦労がいつも吹っ飛びます。類稀な才能を持った監督ですよ」世界で今最も脚光を浴びる韓国の天才監督が描く世界と、韓国で大活躍の続く実力派俳優ユ・ジュンサンの勇姿をこの機会に触れてほしい。『ホン・サンス/恋愛についての4つの考察』は11月10日(土)よりシネマート新宿、シネマート心斎橋ほかにてロードショー。なお、ホン・サンス監督と俳優の加瀬亮によるトークショーが、11月25日(日)に東京・シネマート新宿で行われる。チケットは11月17日(土)10時より一般発売開始。チケットぴあでは、11月10日(土)11時より先行抽選「プレリザーブ」を受け付ける。取材・文:水上賢治
2012年11月08日世界各地の秀作を集める映画祭「第13回東京フィルメックス」のラインナップ発表記者会見が26日に都内で行われ、林加奈子ディレクター、市山尚三プログラム・ディレクターと、審査員を務める秦早穂子氏、イスラエル大使館のニル・ターク氏、園子温監督、大森立嗣監督が登壇した。その他の写真毎年、世界各国の作品を紹介し、さらに日本映画を海外に紹介する取り組みも続けている本映画祭。今年も本日現在で46作品の上映が決定している。林ディレクターはコンペティション部門の作品について「独創的で、社会に向き合い、どう伝えるか工夫されている作品が揃った」と自信を見せ、オープニングにホン・サンス監督の『3人のアンヌ』が、クロージングにバフマン・ゴバディ監督の『サイの季節』が上映されることも発表した。また特別招待作品にも、アキ・カウリスマキ、ペドロ・コスタ、ビクトル・エリセ、マノエル・ド・オリヴェイラが手がけるオムニバス作品『ギマランイス歴史地区』や、アモス・ギタイの最新作『父へのララバイ』、アピチャッポン・ウィーラセタクン監督の『メコンホテル』、今年のヴェネチア映画祭で最高賞を受賞したキム・ギドク監督の『ピエタ(原題)』など、本映画祭と縁の深い映画作家の作品が揃った。“ジャパン・フォーカス”部門で新作『ぼっちゃん』が上映される大森監督は、秋葉原で起こった連続殺人事件にインスパイアされた本作が上映されることについて「フィルメックスはお客さんの目が肥えているので、自分にとっての良い物差しになる」と述べ、1995年に撮影されるも未完成のままだった幻の作品『BAD FILM』を出品する園監督は「編集していて、今の自分の映画がすべてこの映画に通じていると感じたし、『BAD FILM』がなければ現在の自分はないと思いました。フィルメックスは稀有でストイックな素晴らしい映画祭で、観客がどんな反応をするのか楽しみにしています」と語った。本映画祭ではさらにイスラエル映画傑作選や、木下恵介監督生誕100年祭、人材育成事業“タレント・キャンパス・トーキョー2012”など様々なプログラムを開催する。第13回東京フィルメックス11月23日(金・祝)~12月2日(日)有楽町朝日ホール、東劇、TOHOシネマズ日劇で開催
2012年09月26日韓国からフレンチの香り漂う恋愛映画がこの秋やってきます。ホン・サンス「恋愛についての4つの考察」と題し、日本未公開4作品が一挙上映に!韓流ドラマの「ありえない設定だけど妄想炸裂!」なんてこともなければ、韓国特有の過激なバイオレンスシーンも一切なし。ホン・サンスの作品は、奇をてらうことのない何気ない男と女の会話の中から「人間のおかしさ、愛おしさ」を描いた物語でいっぱいです。さあ、男と女の心理を考察する旅に一緒に出かけてみませんか?4作品の一つ『ハハハ』は映画監督のムンギョンと、先輩の映画評論家・ジュンシクが“一目惚れ”から始まったひと夏の思い出を酒の肴に語り合う、“回想シーン”が軸になった物語。『ハハハ』において、ホン・サンス的に“一目惚れ”を定義するならば、男が惚れるのは「パーツ」、女が惚れるのは「言葉」ではないでしょうか。だってムンギョンはムン・ソリ演じるソンオクに惚れた理由を、「脚が綺麗だった。顔は普通だけど脚が美しい」と先輩にサラッと告白するのですから(名女優に対して「顔は普通」と言ってしまうセンスはさすがホン・サンス!)。女としては「えっ、惚れたのは脚かい?ピンポイントすぎやしませんか」となるわけで。と同時に髪や肌のお手入れは念入りにしなくては!と実感もさせられるのです。そんな脚フェチ男も、食堂を営む実母が客の前でタンクトップ姿でいようものなら「露出しすぎでみっともない!」と激怒するのだから、男って微笑ましいというかなんというか…(笑)。一方、女が男に好意を抱くのは「どれだけ自分を理解してくれているか」を実感するときなのではないでしょうか。例え男が合鍵で女の家に忍び込み、彼女の好みをリサーチしていたとしても、女はそんなこと露知らず「ああ、この男だけは私のことを分かってくれているのね」と心ときめいてしまうのです。でも、そんな夢見がちな女にも冷静な面もあったりして、男が女のために詩を書けば「詩なんてみんな書くわよ」と言ってのけたり、「海兵隊の彼氏がいるの。強い男が好き」なんて悪びれもせず語る姿は、同性にはドキッと共感する部分もあったりするのではないでしょうか。『ハハハ』は第63回カンヌ国際映画祭ある視点部門でグランプリを獲った作品。ここで、私の「ある視点」で気になったのは登場人物たちの衣裳の色。ムンギョンは男性でありながら、ピンク色やサーモン色のシャツを着てることが多いのですが、これは「愛したい、愛されたい」心理を表す色。一方、ソンオクや劇中に登場する女性たちはブルーや紫色の衣装が印象的。特に紫色には「高貴で華麗」でありながら「神秘的」などの二面性を表す心理的意味があるので、監督はもしかして意図的に色を取り入れたのかしら?なんて深読み、想像してみたり(笑)。劇中の「色」に注目してみると、一味違った楽しみ方ができるかもしれません。『ハハハ』のほかにも“過去の恋の罠”を考察した『よく知りもしないくせに』、“三角関係”に焦点を当てた『教授とわたし、そして映画』、“その恋はホンモノ?”かを解く『次の朝は他人』の3作も上映されます。男をカッコつけさせようとせず、女を美しく見せようとせずに描くホン・サンス監督の作品だからこそ、“本当の愛とは何か”のヒントが見つかるかもしれません。この秋、ホン・サンスの世界から、味わったことのない芳醇な恋の香りを堪能してみるのはいかがですか?(text:Tomomi Kimura)特集:これが常識?アジア式恋愛ルール■関連作品:よく知りもしないくせに 2012年11月10日よりシネマート新宿、シネマート心斎橋ほか全国にて公開© 2009 Jeonwonsa Film Co.. All Rights Reserved.次の朝は他人 2012年11月10日よりシネマート新宿、シネマート心斎橋ほか全国にて公開教授とわたし、そして映画 2012年11月10日よりシネマート新宿、シネマート心斎橋ほか全国にて公開ハハハ 2012年11月10日よりシネマート新宿、シネマート心斎橋ほか全国にて公開
2012年09月25日来月16日(現地時間)から開催される第65回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門審査員に、ユアン・マクレガーや『ファミリー・ツリー』のアレクサンダー・ペイン監督らが選ばれたことが25日(現地時間)に発表された。審査員長を務めるのは7月21日(土)公開の『ローマ法王の休日』のナンニ・モレッティ監督。ほかに『アンノウン』のダイアン・クルーガー、『ココ・アヴァン・シャネル』のエマニュエル・ドゥヴォス、イギリスのアンドレア・アーノルド監督、ファッション・デザイナーのジャン・ポール・ゴルチエ、『扉をたたく人』などに出演しているパレスチナ人女優のヒアム・アッバスやハイチの映画監督、ラウル・ペックら総勢9人。オープニング上映作でもあるウェス・アンダーソン監督、ブルース・ウィリス主演の『Moonrise Kingdom』(原題)、アッバス・キアロスタミ監督が日本で撮影し、加瀬亮やでんでんが出演する『Like Someone in Love』(原題)、ウォルター・サレス監督がジャック・ケルアックの名作「路上」を映画化した『On The Road』(原題)、デヴィッド・クローネンバーグ監督の『Cosmopolis』(原題)やミヒャエル・ハネケ監督の『Amour』(原題)、ケン・ローチ監督の『The Angel’s Share』(原題)、レオス・カラックス監督の『Holy Motors』(原題)、ホン・サンス監督、イザベル・ユペール主演の『In Another Country』(原題)など22作品の審査にあたる。『少年と自転車』のジャン=ピエール・ダルデンヌ監督がシネフォンダシヨンと短編映画部門、ティム・ロスは「ある視点」部門の審査員長を務める。映画祭は5月16日から27日まで開催、クロージング上映作は今月4日(水)に亡くなったクロード・ミレール監督の遺作でオドレイ・トトゥ主演の『Therese Desqueyroux』(原題)。去年の映画祭では『アーティスト』がプレミア上映され、そこから同作の快進撃が始まった。今年はどんな傑作が登場するだろうか?第65カンヌ国際映画祭(公式サイト)(text:Yuki Tominaga)© Photoshot/AFLO■関連作品:第65回カンヌ国際映画祭 [映画祭]■関連記事:ミス・ユニバース優勝の森理世が故郷・静岡とカンヌの結びつきを猛アピール!三池崇史、2年連続でカンヌに殴りこみ!『愛と誠』、カンヌ国際映画祭で上映決定
2012年04月27日韓国の鬼才キム・ギドクが、カンヌ国際映画祭の「ある視点」部門で作品賞を受賞した最新作『アリラン』を携えて来日。11月21日(月)、都内で開かれた記者会見に出席した。監督は本作で主演(一人三役)と監督に加え、脚本、撮影、美術、編集などほぼ全てを自ら担当。オダギリジョーが出演した『悲夢(ヒム)』を発表後、小さな小屋に暮らし、映画が撮れずに苦しんできた監督自身の姿がファンタジーを交えて描き出される。「自分のことを自分の言葉で告白しようと思ったんです。映画として発表することになるなんて、最初は全く考えていませんでした」と本作の出発点を語る監督。「人間は誰しも悩みを抱え、いろんな傷を負って生きています。そうしたことが重なり、抑圧されて生きているわけですが、そういう観念から抜け出したかったんです」と己をカメラに撮り始めたきっかけを明かす。実際の映画で映し出されるのは「全体のおよそ20分の1ほど」とのこと。「ある日から、服を1枚ずつ脱いでいくような不思議な思いを感じました。一方で“積もり積もっていく”感覚もあった。誰かに見せても、退屈にならないだろうなという手応えを得て、そこからテクニカルに撮っていくようになり、そうやってドキュメンタリーなのかドラマなのか、ファンタジーなのか判然としない作品が出来上がりました」と映画作品として完成していく過程を説明した。さらに初期の『悪い男』や『春夏秋冬 そして春』などのタイトルを挙げ「何かにとり憑かれたようにして出来た作品、導かれるようにして出来た作品というのがあります。そうした作品は後で見返しても『本当に自分が撮ったのか?』と思ってしまうものですが、この『アリラン』もそうした作品のひとつだと思います」と映画監督としての“本能”を垣間見せる。ちなみに、劇中で監督が暮らす小屋にはオダギリジョーも訪れたとか。「秘密だったんですが(笑)、オダギリさんは1回遊びに来ました。(小屋にいる間に)3人の人が訪れたんですが、オダギリさんはそのひとり。実は、オダギリさんもカメラで撮ってはいたんですが、今回は私だけの映画ということで編集でカットしました。どこかでお見せできる機会があればと思います」と笑顔で明かした。本作を経て「扉を1枚くぐり抜けたような気持ち」と語り、「小屋での生活、自然のトイレや水汲みなど人間として必要な小さな生活を経験して、言葉にするのは難しいですが“何か”を悟ることができたのではないかと思います」と変化を口にする。また、監督は「毎日、映画のシノプシスを必ず1本執筆してます。それが私にとっては薬のようなもの。この作品を撮っている間も書き続けてたまっているので、次はそれらを集めて作品が作れれば」と新作への意欲も。最後に締めのひと言を求められると、日韓の映画界に共通する現状として「ハリウッドのリメイクのような作品が増え、オリジナルの作品が減った」と問題を提起。「このままでは90年代の終わりからニューウェーブとして出てきたポン・ジュノやホン・サンス、パク・チャヌクのような監督が生まれてこなくなります。私は、映画は社会に影響を与えうるものだと信じていますし、これまでお金ではなく心を込めて映画を作ってきました。同じような気持ちを持っている監督たちに、その思いを持ち続けてほしい」と訴えた。『アリラン』は2012年3月、シアター・イメージフォーラムにて公開。■関連作品:アリラン 2012年3月、シアター・イメージフォーラムにて公開© 2011 KIM Ki-duk Film production.
2011年11月22日