春ドラマもすでに終盤戦! 今からでも遅くはない? マイナビニュース会員961名に、2016年春ドラマのおすすめ作品を聞いた。Q.2016年4月期のドラマ、おすすめ作品を1つ教えて下さい1位:『99.9-刑事専門弁護士-』(TBS系 日曜21:00~) 10.9%2位:『僕のヤバイ妻』(フジテレビ系 火曜22:00~) 9.1%2位:『ゆとりですがなにか』(日本テレビ系 日曜22時30分~) 9.1%4位:『重版出来!』(TBS系 火曜22時~) 8.8%5位:『私 結婚できないんじゃなくて、しないんです』(TBS系 金曜22時~) 7.0%6位:『トットてれび』(NHK 土曜20時15分~) 6.7%7位:『世界一難しい恋』(日本テレビ系 水曜22時~) 6.5%8位:『警視庁捜査一課9係 season11』(テレビ朝日系 水曜20時~) 5.8%9位:『ラヴソング』(フジテレビ系 月曜21時~) 5.3%10位:『火の粉』(フジテレビ系 土曜23時40分~) 3.5%○接戦の中、制したのは『99.9』■1位:『99.9-刑事専門弁護士-』・「学んでいる法律・政治と親和性があり、キャスト同士の駆け引きが面白い」(22歳男性/公益・特殊・独立行政法人/公共サービス関連)・「コメディ感ありの裁判ドラマなので楽しんでます。法廷で争う感じではなく調査至上主義な所が合ってるんだと思います」(28歳女性/食品/事務・企画・経営関連)・「登場人物のキャラがいいし、出演している俳優も皆よい。1話完結型ですっきりする結末なので、日曜の夜でも楽しく見られる」(44歳女性/サービス/事務・企画・経営関連)・「これから検事長とその同期との関係が明らかになってくる。今後の動向が楽しみ」(44男性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)■2位:『僕のヤバイ妻』・「木村佳乃のキレイさ、演技力。ストーリー展開もハラハラドキドキで毎週楽しみにしている」(25歳女性/その他/専業主婦)・「すごく面白くて、遅くに帰ってきても、録画してたこのドラマだけは絶対にみます。そのくらい毎回楽しみにしています」(23歳女性/食品/その他技術職)・「我が家の、状況と良く似てるから興味がわきました」(74歳女性/その他/専業主婦等)・「見始めたら意外と面白くて一話の最後まで一気に見たくなるところ。木村佳乃の戦略が完璧で予想外でツボ。伊藤英明のダメんずぶりも当たり役」(42歳女性/半導体・電子・電気機器/事務・企画・経営関連)■2位:『ゆとりですがなにか』・「自分の考えているモノサシと全く違う、ゆとり世代の価値観をドラマのなかで知ることができるから」(39歳男性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)・「ゆとりでもいいじゃないと思ったから」(33歳男性/官公庁/公共サービス関連)・「自分がゆとり世代でありタイトルがユニークなので見てみたが、ゆとり世代を揶揄するような内容ではなく、後輩に振り回されるなど、奮闘する姿を描きつつ、クドカンらしいコミカルな作品に仕上がっているから」(27歳男性/その他/その他・専業主婦等)・「ゆとり世代の苦悩がよく分かるけど、どの世代にもこんな奴いるかもとも思わせる内容が面白い」(47歳女性/食品/技能工・運輸・設備関連)■4位:『重版出来!』・「生き生きとした主人公と、個性的で存在感のある出演者。コンセプトが現代にマッチしており老若男女問わず楽しめる」(32歳男性/その他/その他・専業主婦等)・「編集部のキャラクター一人ひとりが魅力的。毎回後味がいいし元気になれるし、マンガ業界の裏側を少し知れるのも興味深い」(34歳女性/インターネット関連/事務・企画・経営関連)・「マンガ家目線ではなく、出版社業界なので目新しい感じがする。また、主人公のフレッシュさが、新社会人にも見習うところがあると思う」(24歳男性/その他電気・電子関連/メカトロ関連技術職)■5位:『私 結婚できないんじゃなくて、しないんです』・「独身に対する馬鹿にした感じの話ではなく、おもしろい。キャストも豪華」(29歳女性/その他/その他・専業主婦等)・「面白いけど、恋愛のテクニックを紹介しているのでためになるし、テンポもよくて見ていて楽しいから」(24歳女性/その他/その他・専業主婦等)・「中谷美紀さんの"独身こじらせぶり"が秀逸だと思って観ています。今までの中谷さんのイメージが良い意味で変わりました」(41歳女性/教育/公共サービス関連)■6位~10位・6位:『トットてれび』…「新たな手法で展開してついついみてしまう」(40歳男性/通信販売・ネット販売/販売・サービス関連)・7位:『世界一難しい恋』…「大野くんの中学生のような演技が面白いし、展開もどうなるかドキドキするものになっていて面白い」(25歳女性/流通・チェーンストア/販売・サービス関連)・8位:『警視庁捜査一課9係 season11』…「昼間に旧シリーズを放送していて、刑事ものとして、一般的なパターンを避けた配役・人間関係やストーリーがユニークで、大変面白かったので、期待しており、期待通りの出来だったから」(64歳男性/建設・土木/建築・土木関連技術職)・9位:『ラヴソング』…「ヒロインのさくらちゃんや"隠れたヒロイン"の詩織ちゃんが好きだから」(19歳女性/その他/学生)・10位:『火の粉』…「ユースケ・サンタマリアさんの演技が殺人犯を演じきっていて、見ていて恐怖さえ感じれて面白いです」(23歳男性/その他/学生))■その他・『ワカコ酒Season2』…「酒好きなので、ツマミ等を参考に。女子の一人酒が面白い」(46歳男性/官公庁/公共サービス関連)・『不機嫌な果実』…「今年話題の"不倫"をテーマにしているので旬! なんといってもやりすぎなくらいドロドロして、非現実の世界を楽しめる。こんなにドキドキしながら見るのは、ホラー映画に似ている感覚」(31歳男性/インターネット関連/営業関連)・『鼠、江戸を疾る2』…「時代劇は今や貴重ですから」(60歳男性/医療・福祉・介護サービス/事務・企画・経営関連)・『グッドパートナー 無敵の弁護士』…「テンポ良く、出演者の掛け合い、言い回し、見ていて時間の過ぎるのが早く感じる」(51歳男性/専門店(食品関連)/販売・サービス関連)・『お迎えデス。』…「死んじゃった系のドラマは多いものの、最近の若手を本当によく取りそろえた感のあるドラマ。若々しさがある。やはり土9日テレですね」(36歳男性/教育/専門サービス関連)○まとめ2016年春ドラマ、26作という選択肢の中で1位に輝いたのは、嵐・松本潤主演のTBS系ドラマ『99.9-刑事専門弁護士-』! 視聴率もトップを走っており、老若男女から支持を集めていた。1話完結という点も、「気軽に見れる」と好評だったようだ。2位の『僕のヤバイ妻』は、圧倒的に女性からの支持。特に主婦の方たちから熱い視線を集めていた。同率2位の『ゆとりですがなにか』は、「自分もゆとり世代だから」気になるという20代の意見が多数派に。ただ、「ゆとり世代のことを知りたい」「いろんな世代に共通する」と上の世代からも注目を受けていた。また、4位『重版出来!』、5位『私 結婚できないんじゃなくて、しないんです』と、リアルな設定のドラマが続き、「仕事に共感できる」「婚活に共感できる」と自分に置き換えてみている読者も多かった。『重版出来!』は出版社が舞台となっているが、仕事の悩みは共通のもの。ドラマを見たあとは仕事を頑張れるという意見もあった。今クールのドラマの放送もあと1カ月、気になるドラマを追いかけるなら今がチャンス!調査時期: 2016年5月24日~2016年5月31日調査対象: マイナビニュース会員調査数: 961名調査方法: インターネットログイン式アンケート
2016年06月06日中谷美紀を主演に、藤木直人、瀬戸康史、大政絢らキャストを迎え放送中の金曜ドラマ「私 結婚できないんじゃなくて、しないんです」。この度、6月10日(金)放送の第9話より、実力派女優・田中美佐子が友情出演する事が分かった。ドラマは、恋愛市場から取り残された「“美人・キャリア・アラフォー”の独身女」vs「毒舌恋愛スペシャリスト」が織り成す、スタイリッシュかつリアルなスパルタラブコメディ。中谷さん演じる主人公・医師で独身の橘みやびに対し、藤木さん演じる割烹料理店店主・十倉誠司が毎話言い放つ恋愛アドバイスが、毒舌だが的を得ていると話題の本作。また、瀬戸さん演じる年下男子・橋本諒太郎の“フェアリー”と称される掴みどころのないキャラクターも女性視聴者の間で人気を博している。5月27日に放送された第7話では、そんな諒太郎と喧嘩をしたみやびが、徳井義実演じる商社マン・桜井洋介から不意打ちでキスをされ終了。これもまた視聴者を驚かせたようだ。今回新たに出演が決定した田中さんが演じるのは、徳井さん演じる桜井の実姉・杉野由香里。TBSの連続ドラマ出演は、2011年の「生まれる。」以来、5年ぶりとなる。そんな田中さん演じる由香里は、既婚者で家事と息子2人の育児に奮闘中。桜井に家庭の苦労をつらつらと連ねては「結婚なんてしないほうがいい」とこぼすため、桜井の結婚願望が削がれた要因のひとつになっている。田中さんの出演にあたって、プロデューサー・新井順子は、「桜井の姉・由香里は、エベレスト男子の桜井をも超える“エベレスト女子”。『結婚』に向かって舟を漕ぎ出したみやびの前に突如現れ、みやびと桜井の心をかき乱していきます。ラストスパートに向けて物語を盛り上げてくれるのは、圧倒的なパワーを持ちながらも、とてもキュートな一面を持つ田中美佐子さんしかいないと思いオファーいたしました」と起用理由を語っている。“理想の相手との結婚”を目指すみやびにとって、結婚についての先輩である由香里は、果たして敵となるか、味方となるのか。最終回に向けて一体どんな展開になっていくのだろうか…。「私 結婚できないんじゃなくて、しないんです」は毎週金曜日22時~TBSにて放送。(cinemacafe.net)
2016年06月01日女優の田中美佐子が、中谷美紀主演のTBS系ドラマ『私結婚できないんじゃなくて、しないんです』(毎週金曜22:00~)に友情出演することが1日、わかった。6月10日放送の第9話から登場する。同ドラマは、中谷演じる39歳のプライドの高いヒロイン・橘みやびと、藤木直人演じる割烹料理店の毒舌な店主・十倉誠司が織り成すスパルタラブコメディ。十倉が言い放つ恋愛アドバイスが、毒舌だが的を得ていると話題を呼んでいる。そして、第7話では、瀬戸康史演じる年下彼氏の橋本諒太郎とけんかしたみやびが、徳井義実演じる商社マン・桜井洋介から不意打ちでキスをされるという驚きの展開で終わった。田中が演じるのは桜井洋介の実姉・杉野由香里。既婚者で、家事と息子2人の育児に奮闘中の由香里は、桜井に家庭の苦労をつらつらと連ねては「結婚なんてしないほうがいい」とこぼすため、桜井の結婚願望が削がれた要因のひとつになっている。理想の相手との結婚を目指すみやびにとって、結婚についての先輩である由香里は、敵となるか味方となるか注目だ。プロデューサーの新井順子氏は、由香里について「エベレスト男子の桜井をも超える"エベレスト女子"。みやびの前に突如現れ、みやびと桜井の心をかき乱していきます」と言い、「"結婚とは何か"を教えてくれる大切な役どころでもあります」と説明。「ラストスパートに向けて物語を盛り上げてくれるのは、圧倒的なパワーを持ちながらもキュートな一面を持つ田中美佐子さんしかいないと思いオファーいたしました」と田中の起用理由を明かしている。(C)TBS
2016年06月01日TBSの金曜ドラマ「私結婚できないんじゃなくて、しないんです!」をご覧になっていますか?中谷美紀さん演じる、アラフォーなのに美人、そしてキャリアも収入もあるという主人公の橘みやびが、恋愛に奮闘する姿をコミカルに描いたドラマです。一筋縄ではいかない彼女の恋から、毎週目が離せません。そんな主人公の恋愛模様には、恋愛から遠ざかっているアラサー女性の学ぶところが満載です!好きな人に好きと言っていますか?年齢を重ねるほどに、好きな人に告白するのが難しくなったと感じることはありませんか?傷つくことを恐れて、あえて告白という賭けにでない人が多いのではないでしょうか。実際、若い頃の失恋よりも30代の失恋の痛手は大きいもの。傷の回復にも時間がかかります。だから好きな人よりも、好きになってくれる人を選ぶようになっていく……。ドラマでは、みやびが初恋の男性に再会し、かつての恋心が再燃します。高校時代にしっかり告白できなかったことが心残りだったみやびは、思い切って「付き合って欲しい」と告白しますが、結果は空振り。でも、この告白する勇気は見習いたいところ。もし好きな人がいるのなら、行動を起こしてみてはいかがでしょう。告白せずに諦めてしまって、本当に後悔しませんか?ときには諦めることも大事意中の男性の元カノから妊娠していることを告げられて、激しくショックを受けるみやび。その場で、男性を諦めることを決意します。恋をしたことがある女性なら、この決断がどれほど難しいかわかるでしょう。恋は盲目とも言われるように、恋をすると感情が先立って周りが見えなくなりがち。でも大人の女性なら、自分の感情だけでなく何を優先させるべきなのかを考えましょう。「~べき」なんて、硬すぎるでしょうか?でも感情だけに身を任せて恋を勝ち取ることが、必ずしも本物の勝ちではないことを、みなさんだってもう知っているはず。恋を諦めることは辛いものですが、胸を張れない選択をしてしまう方が、もっと辛い結果を招くかもしれないのですから。いくつになっても自分に正直でいよう失恋から立ち直ろうとするみやびに、なんと年下の男性がアプローチしてきます。しかも一回り以上年下のイケメン男性。ドラマとはいえ、羨ましいぃぃぃ。“い”を小文字で連呼するほどに羨ましい展開なのですが実はこのイケメン、今どきの男の子らしく友達といるのが楽しいし、特定の彼女はいらない主義のもよう。楽な関係を楽しみたいという彼の希望を、一旦は受け入れるみやびですが……。みやびのように、男性をつなぎとめようとして、自分の気持ちを偽って相手に合わせてしまった経験はありませんか?30代になると過去の失恋の経験や年齢への負い目などから、その傾向は強くなるように思います。特に相手が年下となれば、なおさらです。物分りのいい大人の女を演じてしまったことがある人もいるかもしれませんね。でも、いくつになっても大切なのは、自分に正直であることです。ドラマではみやびが「楽な関係を続けるなら、もう会わない」と、別れを覚悟します。年齢を理由に臆病になるのではなく、ときにはプライドを持って別れを決意することも大事です。過去は変えられないけれど・・・みやびの恋の原動力は、過去の失恋での苦い経験です。行動を起こせずに切ない想いをした経験から、同じ想いをくり返さないために彼女は行動します。そんな姿に励まされる女性は多いでしょう。誰にも過去は変えられませんが、未来はこれから作ることができます。行動を起こすのは、他でもないあなた自身。さあ、恋を始めましょう!
2016年05月31日俳優の伊藤英明と女優の木村佳乃らが出演する、関西テレビ・フジテレビ系ドラマ『僕のヤバイ妻』(毎週火曜22:00~22:54)の視聴者満足度が、右肩上がりで推移している。データニュース社が運営する視聴状況調査「テレビウォッチャー」で、3日に放送された第3話が、4月スタートの連続ドラマ(19時~23時のプライム帯)で最高値を記録した。テレビウォッチャーは、関東1都6県3,000人を対象に実施しているもので、満足度は5点満点で評価。同作は、第1話で高満足度の基準である3.7を超える3.76を記録していたが、その後、第2話で3.89、第3話で4.05と、上昇を続けている。初回の満足度では、1位の『私 結婚できないんじゃなくて、しないんです』(中谷美紀主演、TBS系)、2位の『警視庁捜査一課9係 season 11』(渡瀬恒彦主演、テレビ朝日系)に続く3位だったが、回を追ってトップに躍り出た。このドラマは、伊藤演じる望月幸平が、木村演じる束縛してくる妻・真理亜を殺害しようとするものの、壮絶な復讐で追いつめられ、翻弄(ほんろう)されていくという心理サスペンス。『ストロベリーナイト』『ようこそ、わが家へ』などを手がけた、黒岩勉のオリジナル脚本となっている。テレビウォッチャーでの自由記述による感想を見ると、「久々に面白いドラマだと思います。夫婦の周りの役の方々も謎めいていて、これから明らかになっていくのが楽しみです」(47歳女性)といったストーリー展開が評価されている模様。ほかにも、「木村佳乃の演技が上手すぎて本当に怖かった! さすがプロ!」(32歳女性)といった声も上がっている。視聴率(ビデオリサーチ調べ・関東地区)では、初回から8.3%、7.7%、6.8%と下降傾向にあり、満足度と反比例した数値の推移を見せている同作。1話完結ではないストーリー展開のため、この高い満足度を視聴率につなげることができるのかに注目だ。●「テレビウォッチャー」調査概要・対象局:地上波(NHK総合、NHK Eテレ、日本テレビ、テレビ朝日、TBS、テレビ東京、フジテレビ)、BS(NHK BS1、NHK BSプレミアム、BS日テレ、BS朝日、BS-TBS、BSジャパン、BSフジ、Dlife)・サンプル数:地上波(関東1都6県)男性1,500+女性1,500=計3,000、BS(全国47都道府県)男性1,500+女性1,500=計3,000・サンプル年齢構成:「20~34歳」「35~49歳」「50~79歳」各年代男女各500サンプル・調査方法:毎日モニターにテレビ視聴に関するアンケートを配信し、データを回収するウェブ調査・調査内容:接触数(4段階)、録画数、視聴満足度(5段階)、番組の感想(自由記述)
2016年05月09日全21作品がそろった2016年の春ドラマ。今回もドラマ解説者の木村隆志が、全作品の初回放送をウォッチ。俳優名や視聴率など「業界のしがらみを無視!」したガチンコでオススメ作品を探っていきます。別記事(「2016年春ドラマ」傾向分析&オススメ5作発表! - 婚活、弁護士…なぜジャンルがかぶったのか?)において、春ドラマの主な傾向を[1]春らしい出会いと恋愛[2]朝ドラヒロインが百花繚乱[3]オリジナル脚本ありきの大勝負[4]婚活、弁護士……まるかぶりの理由は? の4つと分析。オススメドラマとして、『重版出来!』(TBS系 火曜22時)、『トットてれび』(NHK 土曜20時15分)、『ゆとりですがなにか』(日本テレビ系 日曜22時30分)、『ラヴソング』(フジテレビ系 月曜21時)、『世界一難しい恋』(日本テレビ系 水曜22時)の5本を選びました。本記事では、それらの作品を含む、今クール全作品のひと言コメントと採点(3点満点)を紹介していきます。○『ラヴソング』月曜21時~フジテレビ系出演者:福山雅治、藤原さくら、水野美紀ほか寸評:元ミュージシャンの再生と、孤独なヒロインの成長という2軸はいいが、そこに23歳差の"年の差恋愛"はトゥーマッチで、視聴者を困惑させた。いっそ師弟愛に振り切ったほうがよかった気もする。初演技の藤原は歌声に加え、感性を振り絞るような演技も見応えアリ。採点:【脚本☆☆演出☆☆☆キャスト☆☆期待度☆☆☆】○『僕のヤバイ妻』火曜22時~フジテレビ系出演者:伊藤英明、木村佳乃、相武紗季ほか寸評:初回の殺害計画と誘拐事件、身代金をめぐるジェットコースター的な展開は強烈だったが、裏を返せば出落ち感も……。今後は木村演じる妻を筆頭に、周囲の人物たちをどれだけ「ヤバく」描けるか。『サイレーン』のように、ツイッターやSNSへの着火がカギを握る。採点:【脚本☆☆演出☆キャスト☆☆期待度☆☆】○『重版出来!』火曜22時~TBS系出演者:黒木華、オダギリジョー、坂口健太郎ほか寸評:スポ根型のヒロインに既視感こそあるが、編集部員に加え、漫画家、営業部員、書店員とのやり取りは、職業ドラマの王道。1人1人の喜怒哀楽を丁寧に描いているため、単なる出版の業界モノに留まらない魅力がある。黒木はもちろん手練れをそろえたキャストに大満足。採点:【脚本☆☆☆演出☆☆☆キャスト☆☆☆期待度☆☆☆】○『世界一難しい恋』水曜22時~日本テレビ系出演者:大野智、波瑠、北村一輝ほか寸評:ラブコメ名手の金子茂樹らしい脱力した恋模様が笑いを誘う。大野と波瑠の組み合わせは鮮度十分で、回を追うごとに役をつかんだ感も。ゆるい世界観の中に、恋の核心を突くようなセリフがあるのもポイント。秘書の小池栄子と運転手の杉本哲太が見せる父母性が光る。採点:【脚本☆☆☆演出☆☆キャスト☆☆☆期待度☆☆☆】○『毒島ゆり子のせきらら日記』水曜23時53分~TBS系出演者:前田敦子、新井浩文、渡辺大知ほか寸評:「恋愛依存症で二股が前提だが、不倫はしない」ヒロイン像、政治に「愛と裏切り」を絡めて成長をうながす筋書きは設定の妙。「深夜の昼ドラ」というコンセプト通り濡れ場満載だが、物語としても期待できそう。恋に揺れ続ける前田のモノローグは、妙なリアリティがある。採点:【脚本☆☆☆演出☆☆キャスト☆☆期待度☆☆】○『鼠、江戸を疾る2』木曜20時~NHK出演者:滝沢秀明、青山美郷、高嶋政宏ほか寸評:2年ぶりの第2弾も滝沢演じる鼠小僧は、愛にあふれてカッコイイ。色気だけでなく、アクションシーンも力強さを増した感がある。妹役の青山と下っ引き役の池田鉄洋など、新キャストも生き生き。「老若男女が楽しめるエンタメ時代劇」として同枠に最適な作品。採点:【脚本☆☆演出☆☆キャスト☆☆期待度☆☆】○『警視庁・捜査一課長』木曜20時~テレビ朝日系出演者:内藤剛志、斉藤由貴、金田明夫ほか寸評:『土ワイ』の2時間ドラマを連ドラ化。「キャリアの87%が刑事役」の内藤ほど、一課長が似合う俳優はいない。脇を固める斉藤と金田も含め、人情を通じた信頼関係を描く布陣は万全。初回は熊本地震当日で「途中打ち切り」の不運もあったが、実績があるだけにブレはなし。採点:【脚本☆演出☆☆キャスト☆☆期待度☆】○『グッドパートナー 無敵の弁護士』木曜21時~テレビ朝日系出演者:竹野内豊、松雪泰子、杉本哲太ほか寸評:弁護士ドラマかぶりも何のその、『HERO』を手がけた職人・福田靖の脚本だけに力負けの不安はゼロ。裁判の勝ち方も、元夫婦のやり取りも狙いすぎず、ほどよい塩梅に留まり、見る人を選ばない秀作に。弁護士やパラリーガルたちも多彩で、随所に小技が冴えている。採点:【脚本☆☆☆演出☆☆キャスト☆☆☆期待度☆☆】○『早子先生、結婚するって本当ですか?』木曜22時~フジテレビ系出演者:松下奈緒、貫地谷しほり、佐藤仁美ほか寸評:松下はショートヘアだけでなく、変顔を連発するなど「新境地を開こう」という意欲十分。中江功監督らしい静かなトーンの世界観とのギャップを生み出しているが、視聴者に届いていない感も……。ベタな設定だけに、婚活よりも女性の人生にどうクローズアップするか。採点:【脚本☆演出☆☆キャスト☆☆期待度☆】○『ドクターカー』木曜23時59分~日本テレビ系出演者:剛力彩芽、中村俊介、笛木優子ほか寸評:ヘリやシップはあったが、本格的なドクターカーは初めて。「限られた状況での発想力と判断力をどう描くか」がポイントになる点は変わらない。正義感に燃える新人医師と救命救急センター長の対立軸は、深夜らしくシンプル。シングルマザーの設定が枷になるリスクも。採点:【脚本☆演出☆☆キャスト☆期待度☆】○『ドクター調査班~医療事故の闇を暴け~』金曜20時~ テレビ東京系出演者:谷原章介、中越典子、高畑淳子ほか寸評:「架空組織『医療事故調査委員会』が真相に迫る」というコンセプトが斬新。医師が潜入調査するシーンは、「そんなことがあり得るのか?」というドラマならではのワクワクがある。「医療の暗部を暴く」クライマックスの痛快さは格別で、谷原がノリノリの演技を見せている。採点:【脚本☆☆演出☆☆キャスト☆☆期待度☆☆】○『私 結婚できないんじゃなくて、しないんです』金曜22時~TBS系出演者:中谷美紀、藤木直人、瀬戸康史ほか寸評:ディスられる美女を見るのも、藤木の毒舌にスカッとするのも、恋の理論を学ぶのもよし。未婚アラフォーの中谷をフィルターにすることで視聴者のハードルを下げている。「憧れの人」役に徳井義実を起用するなど、男性キャストを魅力的に描けていないのが気がかり。採点:【脚本☆☆演出☆キャスト☆☆期待度☆☆】○『コントレール~罪と恋』金曜22時~NHK出演者:石田ゆり子、井浦新、野際陽子ほか寸評:安定の"大石静劇場(激情)"。脚本家のなかでも、ここまで禁断の恋を真正面から描けるのはこの人だけ。「薄幸美人」が板についた石田の色気は、同性からの支持も高く、キャスティングも的確。ヒロインをとりまく人々の猛反対が過激になるほど、評価が高まりそう。採点:【脚本☆☆演出☆☆キャスト☆☆期待度☆☆】○『不機嫌な果実』金曜23時15分~テレビ朝日系出演者:栗山千明、市原隼人、稲垣吾郎ほか寸評:20年ぶりの再ドラマ化は、想像以上にポップ。不倫に走る女性たちのモノローグも、稲垣の潔癖マザコン男ぶりも、多用されるBGMも、その罪を軽減させるような印象さえ受ける。不倫がクローズアップされる今年にピッタリの作品だが、現実の衝撃にどう打ち勝つのか。採点:【脚本☆演出☆☆キャスト☆☆期待度☆】○『ナイトヒーロー NAOTO』金曜24時12分~テレビ東京系出演者:NAOTO、黒島結菜、木下ほうかほか寸評:『ドラマ24』お得意のアイドルドラマだが、女性向けは異例。NAOTOが本人役、ソウルマンとして悪を成敗、EXILEメンバーも登場など、ファンサービスは徹底されている。物語性はほぼ排除されているため、ファン以外の楽しみは、ドS女子高生役の黒島のみか。採点:【脚本☆演出☆キャスト☆期待度☆】○『トットてれび』土曜20時15分~NHK出演者:満島ひかり、中村獅童、ミムラほか寸評:笑い、涙、ミュージカル、ファッション。その全てからテレビ草創期の熱気を感じる文句なしの力作。自由かつ天然な黒柳をそつなく演じる満島の力に改めて気づかされる。森繁久彌、渥美清、坂本九、向田邦子ら故人とのやり取りも含め、井上剛の演出がキレキレの30分。採点:【脚本☆☆☆演出☆☆☆キャスト☆☆☆期待度☆☆☆】○『お迎えデス。』土曜21時~日本テレビ系出演者:福士蒼汰、土屋太鳳、鈴木亮平ほか寸評:10代への訴求抜群な福士と土屋のコンビに勢い。幽霊と憑依をベースにしたマンガ原作らしい演出もフィットしている。とはいえ、人の死を扱う物語だけにヒューマン要素も強めで、毎話のゲストがキーマンに。福士の憑依や土屋の生足キックなど、ツイッターとも好相性。採点:【脚本☆☆演出☆☆キャスト☆☆期待度☆☆】○『火の粉』土曜23時40分~フジテレビ系出演者:ユースケ・サンタマリア、優香、佐藤隆太ほか寸評:昼ドラが終了した東海テレビが手がけるだけに、徹底して不穏なムードに包まれている。ユースケの見せる確信的な不気味さと、ただ翻弄される家族の描写は、他の枠にはないストレス過多な展開。我慢や理不尽を強いられるヒロイン像は、往年の連ドラを彷彿とさせる。採点:【脚本☆☆演出☆☆☆キャスト☆☆☆期待度☆☆】○『99.9-刑事専門弁護士-』日曜21時~TBS系出演者:松本潤、榮倉奈々、香川照之ほか寸評:弁護士ドラマのムードは薄めで、実質的には刑事ドラマ。法廷シーンや法律を駆使するシーンは少なく、事件の解明にクローズアップした潔さで高視聴率につなげた。松本と香川のコンビはいいコントラストで、片桐仁ら助演も効いているが、目新しさは感じられない。採点:【脚本☆☆演出☆☆キャスト☆☆期待度☆☆】○『OUR HOUSE』日曜21時~フジテレビ系出演者:芦田愛菜、シャーロット・ケイト・フォックスほか寸評:愛菜とシャーロットのW主演、野島伸司の脚本、山本耕史が現実と同じ「交際0日婚」の設定、オフコースの主題歌など、仕掛けがてんこ盛り。裏の『日曜劇場』が強大なだけに、新枠の立場からフルパワーの勝負に挑んだが、噛み合わず。子役たちが救いとなっている。採点:【脚本☆演出☆キャスト☆☆期待度☆】○『ゆとりですがなにか』日曜22時30分~日本テレビ系出演者:岡田将生、松坂桃李、柳楽優弥ほか寸評:脚本・宮藤官九郎×演出・水田伸生だけにオリジナリティは極めて高い。ゆとり世代の扱い方も多彩で、本人も周囲も全てのキャラに存在意義が見える。じわじわと心の奥に刺さるような名言も多く、明日の仕事が胸をよぎる日曜夜に、あえて社会派を選んだ勇気も称えたい。採点:【脚本☆☆☆演出☆☆☆キャスト☆☆☆期待度☆☆☆】■木村隆志コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者、タレントインタビュアー。雑誌やウェブに月20~25本のコラムを提供するほか、『新・週刊フジテレビ批評』『TBSレビュー』などの批評番組にも出演。取材歴2000人超のタレント専門インタビュアーでもある。1日のテレビ視聴は20時間(同時視聴含む)を超え、ドラマも毎クール全作品を視聴。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技84』など。
2016年05月05日4月29日に『不機嫌な果実』(テレビ朝日系)、4月30日に『トットてれび』(NHK)が放送され、ようやく全ての春ドラマがそろった。今や目安の1つでしかないとは言え、視聴率では『99.9-刑事専門弁護士-』(TBS系)が1話15.5%、2話19.1%、3話16.2%を記録するなど、頭一つ抜けたと言っていいだろう。一方で裏番組の『OUR HOUSE』(フジテレビ系)は、1話4.8%、2話5.0%、3話4.0%と予想以上の大苦戦で明暗が分かれた。しかし、当然ながらドラマの面白さと視聴率はあくまで別問題。春ドラマで本当に面白くて、今後が期待できるのはどの作品なのか? 今回もドラマ解説者の木村隆志が、俳優名や視聴率など「業界のしがらみを無視」したガチンコで、今クールの傾向とオススメ作品を探っていきます。春ドラマの主な傾向は、[1]春らしい出会いと恋愛[2]朝ドラヒロインが百花繚乱[3]オリジナル脚本ありきの大勝負[4]婚活、弁護士……まるかぶりの理由は?の4つ。○傾向[1]春らしい出会いと恋愛前期の冬ドラマは重苦しい世界観の作品が多かったが、春の訪れとともにムードが一変。『世界一難しい恋』(日本テレビ系)、『早子先生、結婚するって本当ですか?』(フジテレビ系、『早子先生』に略)、『私 結婚できないんじゃなくて、しないんです』(TBS系)、『私 結婚できない』に略)など、恋愛がテーマの明るくポップな作品がそろった。さらに、年の差恋愛にコンプレックスの克服を絡めた『ラヴソング』(フジテレビ系)、恋愛依存症や二股恋愛を描いた『毒島ゆり子のせきらら日記』(TBS系)、妻たちの不倫がテーマの『不機嫌な果実』、夫を殺した男との禁断の恋を描いた『コントレール~罪と恋~』(NHK)など、ハードなラブストーリーも目立つ。思えば前期も、ポップな『ダメな私に恋してください』(TBS系)と、ハードな『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(フジテレビ系)という真逆の作品が人気を二分していたように、春という季節だけでなく、連ドラそのものにラブストーリーの活気が戻ってきたと言えるだろう。ラブストーリーで注目が集まるのは、やはりヒロイン。20代の波瑠、藤原さくら、前田敦子。30代の松下奈緒、栗山千明。40代の中谷美紀、石田ゆり子。女優の年代が分散しているのは、「全ての層がラブストーリーを求めているから」に他ならない。○傾向[2]朝ドラヒロインが百花繚乱今期は、朝ドラ主演を務めた女優が、民放連ドラのヒロインとして集結。3月に『あさが来た』(NHK)を終えたばかりの波瑠がいきなり『世界一難しい恋』のヒロインを務めるほか、『早子先生』のヒロインに『ゲゲゲの女房』(NHK)の松下奈緒、『お迎えデス。』(日本テレビ系)のヒロインに『まれ』(NHK)の土屋太鳳、『OUR HOUSE』のヒロインに『マッサン』(NHK)のシャーロット・ケイト・フォックス、『99.9』のヒロインに『瞳』(NHK)の榮倉奈々と、5人がそろった。さらに、近年朝ドラの準ヒロインを務めた『花子とアン』(NHK)の黒木華が『重版出来!』(TBS系)のヒロイン、『瞳』の満島ひかりが『トットてれび』のヒロイン、『マッサン』の相武紗季が『僕のヤバイ妻』(フジテレビ系)の準ヒロイン、『まれ』の門脇麦が『お迎えデス。』の準ヒロインと、いずれも主要キャストで出演している。視聴率も評判も朝ドラの好調が続いている上に、やはり週6日、1話につき1日4回放送される効果は大きい。前作『あさが来た』のヒロイン・波瑠はパリから帰国した謎の女性、前々作『まれ』のヒロイン・土屋太鳳はホットパンツでキックを放つ勝ち気な女性と、全く異なるキャラへの挑戦だけに、その演技力が問われそうだ。○傾向[3]オリジナル脚本ありきの大勝負昨年あたりから、原作のないオリジナル作が増えはじめていたが、今期は新旧脚本家の意欲作がそろい踏み。宮藤官九郎が社会派ドラマの『ゆとりですがなにか』(日本テレビ系)、野島伸司がホームドラマの『OUR HOUSE』、大石静が恋愛ドラマの『コントレール~罪と恋~』、福田靖がリーガルドラマの『グッドパートナー 無敵の弁護士』(テレビ朝日系)と、実績十分の脚本家たちが全く異なるジャンルを手がけるのが興味深い。さらに中堅・若手も、金子茂樹が『世界一難しい恋』、黒岩勉が『僕のヤバイ妻』、新人の倉光泰子が『ラヴソング』を手がけ、金子ありさの『私 結婚できない』も実用書の原案があるだけで、ほぼオリジナルだ。いつも以上に中堅・若手のオリジナル作が多いのは、制作サイドの「脚本家を育てよう」という意志の表れ。特に、プロデューサーの「ドラマはやっぱりオリジナル」という原点回帰が透けて見えるだけに、脚本家にとってはプライドを賭けた大勝負となる。視聴者にとっても、結末がわからないオリジナル作のほうが、終盤の楽しみは大きいだろう。○傾向[4]婚活、弁護士……まるかぶりの理由は?刑事ドラマや医療ドラマならまだしも、『早子先生』『私 結婚できない』の婚活ドラマ、『グッドパートナー』『99.9』の弁護士ドラマは、「1クールに1作あるかどうかのジャンルだけに、「何でここまでかぶってしまうの?」と感じた人も多いのではないか。制作側に話を聞くと、「ウチは全然気にしていない」と言い切る自信派と、「そんなつもりはなかったし、嫌だよね」という本音派の2通りに分かれるが、ともに制作意図は同じだけに、視聴者は比較せざるを得ない。ただもともと、春は人生を考えるドラマ、夏は学園ドラマ、秋は恋愛(クリスマス)ドラマ、冬はミステリードラマと、季節に合わせたジャンルの作品が多かったが、21世紀に入ってからは年々ボーダレスになり、刑事や医療以外はかぶりにくくなっていた。今期、婚活ドラマがかぶったのは、前述した「恋愛ドラマ復活」のムードに加え、新たな出会いに胸をときめかせやすい春に合う作品だから。弁護士ドラマがかぶったのは、TBSの日曜21時枠とテレビ朝日の木曜21時枠が、ともにターゲット年齢層が高く、1話完結の勧善懲悪モノを好む傾向があるから。また、テレビ局には、年間の放送計画を考える上で、それぞれ「この時期にこのジャンルを放送しておきたい」「次期や次々期ではなく、今期がベスト」という判断基準も存在する。自局内での調整を優先させるだけに、「他局とかぶってしまうかも……」という懸念は否めないのだ。ちなみに、キャスティングの情報はある程度漏れるものだが、ジャンルなどの内容は「なかなか他局の情報がつかめない」と大半のプロデューサーが話している。つまり、「ジャンルのかぶりはともかく、内容のオリジナリティで勝負しよう」という姿勢で臨んでいるのだろう。これらの傾向を踏まえつつ、今クールのオススメは、単なる業界モノではなく、人間関係と仕事の楽しさを丁寧に描いた『重版出来!』と、満島ひかり×中園ミホ×井上剛の緻密かつ濃密な仕事が光る『トットてれび』。クドカンの社会派ゼリフがササる『ゆとりですがなにか』と、「年の差恋愛」の扱いこそ微妙だが新ヒロインの奮闘が光る『ラヴソング』も見応え十分。力の抜けた脚本と演出が心地よい『世界一難しい恋』、昼ドラのエグさを土曜深夜にうまく移動させた『火の粉』、名人・福田靖の脚本が光る『グッドパートナー』も連ドラとしての質は高い。一方、今後の上昇に期待したいのは、サスペンスの怖さをもう一段階上げてほしい『僕のヤバイ妻』、ひさびさにセクシー路線に戻した金曜ナイトドラマの『不機嫌な果実』。嗜好性の高い作品だけに、“コンプライアンスギリギリの振り切った演出”ができれば、熱狂的なファンを生みそうだ。おすすめ5作No.1重版出来!(TBS系火曜22時)No.2トットてれび(NHK土曜20時15分)No.3ゆとりですがなにか(日本テレビ系日曜22時30分)No.4ラヴソング(フジテレビ系月曜21時)No.5世界一難しい恋(日本テレビ系水曜22時)全作品の解説(「「2016年春ドラマ」21作を視聴&ガチ採点! - 視聴率や俳優の人気は無視、本当に面白い作品はコレだ」)は5月5日にアップされます。■木村隆志コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者、タレントインタビュアー。雑誌やウェブに月20~25本のコラムを提供するほか、『新・週刊フジテレビ批評』『TBSレビュー』などの批評番組にも出演。取材歴2000人超のタレント専門インタビュアーでもある。1日のテレビ視聴は20時間(同時視聴含む)を超え、ドラマも毎クール全作品を視聴。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技84』など。
2016年05月04日4月からTBS系で放送が開始されたドラマ「私 結婚できないんじゃなくて、しないんです」に出演中の夏木マリが29日(金)放送の「A-Studio」にゲスト出演する。「A-Studio」は司会の笑福亭鶴瓶自ら事前に取材を行ってゲストの素顔に迫るトークバラエティー番組。この4月からは森川葵が新番組アシスタントとして出演、鶴瓶さんと共に番組を盛り上げている。今回ゲストで登場する夏木さんは1971年に歌手デビュー、73年発表の「絹の靴下」を大ヒットさせると、その後は女優としても活動の幅を広げ映画『ピンポン』『さくらん』などをはじめ『千と千尋の神隠し』では声優にも挑戦し話題となった。最近ではドラマ「ファーストクラス」「臨床犯罪学者・火村英生の推理」などでも活躍している。29日(金)の放送では普段ライブや映画・ドラマなどでは見られない夏木さんの“素”の部分に鶴瓶さんが切り込んでいく。07年に交際宣言し11年に結婚を発表したパーカッショニストの斉藤ノヴとの結婚生活など、貴重なプライベートトークは必見。夏木さんが現在出演中の「私 結婚できないんじゃなくて、しないんです」は恋愛市場から取り残されたアラフォーヒロインを中谷美紀が演じるラブコメドラマ。「夢をかなえるゾウ」や「LOVE理論」などで知られる水野敬也の「スパルタ婚活塾」を原案に、“男目線”でオリジナルドラマ化した。青山で美容皮フ科クリニックを営む“39歳・独身・容姿端麗・年収1500万”の“最強の恋愛弱者(モテない女)”である中谷さん演じる橘みやびが、藤木直人演じる“超毒舌恋愛スペシャリスト”の十倉誠司と出会い婚活を決意。十倉から恋愛指南を受けていくというラブコメストーリー。夏木さんは中谷美紀演じる主人公・橘みやびの母親を演じている。「A-Studio」は29日(金)23時~TBS系で放送。(笠緒)
2016年04月29日女優・中谷美紀が主演を務めるTBS系ドラマ『私結婚できないんじゃなくて、しないんです』(毎週金曜22:00~)の第3話がきょう29日、放送される。本作は、"徹底した男目線"で女性のための恋愛論を説くオリジナル作品。中谷演じる39歳のプライドの高いヒロイン・橘みやびと、藤木直人演じる割烹料理店の毒舌な店主・十倉誠司が織り成すスパルタラブコメディで、2人のほか鈴木浩介、チュートリアル・徳井義実らが出演する。第3話では、十倉の教えにより、"仮氏"(心に余裕を持つための仮の彼氏)を作ろうとするみやびに、知り合ったばかりのサラリーマン・石田(鈴木)が交際を申し込んでくる。しかも「結婚を前提に」。本命は高校時代の同級生・桜井(徳井)であるものの、十倉の言うところの「高地トレーニング」を積むため、みやびは少し申し訳なく思いながらも石田と付き合い始める。しかし、会社で「ミスターアベレージ」と呼ばれているという石田は、何から何まで平均的。とりあえず食事をしてみるみやびだが、石田の気に入らない部分がいちいち目に付いてしまう。自身の店であれこれと愚痴を吐くみやびに、十倉はデート中に何があっても「逆に、楽しい」とプラス面に目を向ける「ライフ・イズ・ビューティフル理論」を伝授する。しばらくすると、石田から次のデートに母親を連れて行きたいとのお願いが。面食らいながつつ、自身も母親・昭子(夏木マリ)を連れて、"4者面談"に臨み、「逆に、楽しい」の気持ちでやり過ごす。そんな中、優里(平岩紙)の家でのクラス会が決まり、みやびは桜井と待ち合わせて行くことになる。(C)TBS
2016年04月29日データニュース社が運営する視聴状況調査「テレビウォッチャー」による、4月スタートの連続ドラマ初回放送分の満足度が出そろい、中谷美紀主演のTBS系『私 結婚できないんじゃなくて、しないんです』(毎週金曜22:00~22:54)がトップとなった。○4月スタート連続ドラマ初回満足度ランキングテレビウォッチャーは、関東1都6県3,000人を対象に実施しているもので、満足度は5点満点で評価。全体の数値傾向から、3.7以上を高満足度と位置づけているが、『私 結婚できないんじゃなくて、しないんです』は、それを初回から大きく上回る3.90を記録した。同作は、中田に演じる"恋愛弱者"・橘みやびが、指南を受けながら恋愛成就に奮闘するスパルタラブコメディー。自由記述による感想を見ると「期待していなかったが、展開が面白いと思う」(49歳男性)、「あまり期待せずに見たけれど、軽い感じでおもしろかった」(34歳女性)など、期待値のハードルが低い中で視聴したことが、反動的に高満足度につながったようだ。2位には、渡瀬恒彦、V6・井ノ原快彦らが出演する『警視庁捜査一課9係 season 11』(毎週水曜21:00~21:54)が、3.83でランクイン。10年以上続く安定の人気シリーズだが、前作の『―season 10』(15年4月クール)で初回に記録した3.77も上回っている。3位は、伊藤英明が、木村佳乃演じる妻の恐ろしい復讐に翻弄(ほんろう)される、関西テレビ・フジテレビ系『僕のヤバイ妻』(毎週火曜22:00~22:54)。「ストーリー展開がおもしろすぎた」(55歳女性)、「ついつい最後まで観てしまいました」(32歳女性)など、スリリングな展開にくぎ付けになったようだ。視聴率でトップを走る嵐・松本潤主演のTBS系『99.9-刑事専門弁護士-』は、同じ弁護士の物語を描く竹野内豊主演のテレビ朝日系『グッドパートナー 無敵の弁護士』と同率の3.72を記録。『99.9』は、2回目の視聴率(ビデオリサーチ調査・関東地区)が19.1%と大幅に上昇しており、満足度でも今後の展開に注目だ。●「テレビウォッチャー」調査概要・対象局:地上波(NHK総合、NHK Eテレ、日本テレビ、テレビ朝日、TBS、テレビ東京、フジテレビ)、BS(NHK BS1、NHK BSプレミアム、BS日テレ、BS朝日、BS-TBS、BSジャパン、BSフジ、Dlife)・サンプル数:地上波(関東1都6県)男性1,500+女性1,500=計3,000、BS(全国47都道府県)男性1,500+女性1,500=計3,000・サンプル年齢構成:「20~34歳」「35~49歳」「50~79歳」各年代男女各500サンプル ・調査方法:毎日モニターにテレビ視聴に関するアンケートを配信し、データを回収するウェブ調査・調査内容:接触数(4段階)、録画数、視聴満足度(5段階)、番組の感想(自由記述)
2016年04月28日『THE有頂天ホテル』『ザ・マジックアワー』『ステキな金縛り』『清須会議』で日本中を笑いと感動の渦にした三谷幸喜の最新作『ギャラクシー街道』は、自身初のスペース・ロマンティック・コメディーだった。もっとも物語は宇宙の片隅にある小さなハンバーガーショップだが、登場する宇宙人たちは妙に人間臭く、三谷監督の真骨頂とも評せるシチュエーション・コメディーに仕上がっている。そして、宇宙人夫婦を演じる香取慎吾と綾瀬はるかをはじめ、三谷作品に登場する俳優たちは、どうして輝いて映るのか?また、三谷監督の映画での最終的な夢とは何か?脚本と監督を務めた三谷監督にインタビューした。この『ギャラクシー街道』、舞台は宇宙だが、登場する宇宙人たちのエピソードが人間臭く、まるで都会の片隅で起こっているお話のようだ。三谷監督は、自身初のSF作品にした理由をこう語る。「おっしゃるように生々しい話が多いんです。だから宇宙じゃなくて、歌舞伎町を舞台にすればいいじゃないかって思うかもしれないけれど、これをリアルに新宿で描くと、本当にいたたまれない生っぽさが出ちゃうんです。だからこその宇宙なんです」。ただ、「生々しいから宇宙にしたのか、宇宙だからそういう話ができると思ったかは忘れちゃいました」とも。「結果的にはいままで僕がやってこなかったような情けない男たちの恋愛事情を思い切って描けたということは、舞台が宇宙だったからということでしょうね」。こうして生まれた三谷式SFコメディーには、日本エンタテイメント界を代表するキャストが大集結。三谷作品常連のスゴ腕俳優たちを相手に、三谷映画初出演の大竹しのぶ、小栗旬、優香、西川貴教、遠藤憲一、段田安則、石丸幹二、秋元才加、田村梨果らが宇宙人たちを熱演する。その誰もが三谷ワールドの中で喜劇俳優としての新たな魅力を放っているが、キャスティングの時点で皆のポテンシャルを完全に見抜いているわけではないと三谷監督は言う。「俳優さんの意外な部分が自分の作品の中で花開くことって、その人と2回目に仕事するときなんですよね。1回目は分からないし、それほど俳優さんの本質を見抜く力もないんです。でも一度仕事をすると、演技をしているときそうじゃないときの姿を見ていて、会話も自然と増えるので、そのときにその人の側面や、こういうことをやらせたら面白そうという情報がインプットされる。それが次の作品にオファーしたときに活かされるんですね」。その好例が、いま世の中で話題の“あの人”だ。「たとえば、いま大河ドラマで草刈正雄さんがすごくいいお芝居をされているんですけど、それは一昨年の舞台でご一緒したときに抱いたイメージを今の大河の役柄に活かしているんです(草刈が登場する「古畑任三郎」は脚本のみを担当)。そういう意味では、いいなあと思った俳優さんとは何度も仕事をしたいし、役所広司さんも中井貴一さんも佐藤浩市さんもそうですけど、いい俳優さんはやればやるほど別な引き出しを見せてくれる。それはご本人が最初から持っている場合もあれば、持っているがその場所が分からず僕がたまたま引き出したこともあると思う。それは何回か仕事をしないと分からないです。だから、いい俳優さんとの出会いは、すごく大事です」。ちなみに『ギャラクシー街道』の俳優陣の中では、「小栗旬さんは想像をはるかに超える引き出しを持っていました。ぜひともまたご一緒したいなと思います」と明言する。「こんなに勘がいい人だと思わなかったし、間もいいし、僕がやってほしいことを瞬時にやってくれる人ですね。何が面白いかを理解されている方なんです」と絶賛する。その三谷監督。いずれ、ミュージカル映画を撮りたいという。「ミュージカルには映画の楽しさが、全部集約されている気がするんですよね。『レ・ミゼラブル』みたいな感動巨編ではなくて、ミュージカル・コメディーと呼ばれるもの。その日のために音楽的なシーンを試していて、今回もラストで西川さんに歌ってもらっていますけど、いずれミュージカル映画を撮る時のために、自分の中の布石という意味もあるんです」と熱い眼差しで夢を語る。思い返せば、『ラヂオの時間』、『THE有頂天ホテル』、『ステキな金縛り』と、三谷作品には、いつも必ず歌うシーンがある。「僕はいつも必ず、いままでワンシーンだけ入れているんですよ。『ラヂオの時間』ではエンディングで布施明さんが歌い、『THE有頂天ホテル』ではYOUさんがラストシーンで歌い、『ザ・マジックアワー』では深津絵里さんが歌い、『ステキな金縛り』では挿入歌を、深津さんと西田敏行さんにお願いしました。『清須会議』でもほんのちょっと中谷美紀さんが歌って踊っています。必ずそういうシーンを入れて、実験しているんですね。え、阿部寛さん?そうだ、忘れてた。『ステキな金縛り』では阿部さんにタップを踏んで貰ったんだ、あれは必見です」そして『ギャラクシー街道』のそれは、「力を入れて作ったし、いいシーンになったと思います」と自信を示す三谷監督。「今回本当に勉強になりました。日本ではミュージカル映画はなかなか難しいでしょうけれど、その成功のためのヒントを得た気がします。『雨に唄えば』のようなわくわくするミュージカル・コメディー映画を近い将来、撮りたいですね」。(text/photo:Takashi Tokita)■関連作品:ギャラクシー街道 2015年10月24日より全国東宝系にて公開(C) 2015 フジテレビ 東宝
2016年04月27日昨今のドラマでは、『あさが来た』(NHK)『ダメな私に恋してください』(TBS)に出演したディーン・フジオカが大ブレイクしましたよね。4月からスタートしだした春ドラマも、見逃せないラインナップがずらり。そこで今回は、おさえておきたい春ドラマを一挙ご紹介!あなたを虜にするドラマが見つかるかも。●3年振りに月9主演を果たす福山雅治4月11日にスタートした“月9”は、『ガリレオ』以来、3年振りに福山雅治が主演する『ラヴソング』(フジテレビ系、月曜21時)。元プロミュージシャンで臨床心理士の神代広平(福山雅治)が、孤独を背負った佐野さくら(藤原さくら)と出会い、音楽を通して失いかけた人生を取り戻すという、ヒューマンラブストーリー。オーディションでヒロイン役に大抜擢された藤原さくらさんの、演技にも注目が集まっています。さくらに思いを寄せる幼馴染の天野空一役には人気若手俳優の菅田将暉、さくらの姉代わりの存在である中村真美役に夏帆、さらに神代の大学時代のバンドメンバーで現在は耳鼻科医として働く増村泰造役に田中哲司、神代の昔のバンド仲間であり彼にひそかに思いを寄せる宍戸夏希役に水野美紀と、実力派俳優たちが勢ぞろいしています。『ラヴソング』というタイトルの通り、音楽がエッセンスとなる本作。結婚して大人の魅力が増した福山雅治の、甘い歌声と演技にうっとりする月9は要チェック。●イケメン40代俳優たちの主演作が続々今クールの特徴として、40代イケメン俳優たちの主演作が多いのが目立ちます。最近コメディ作品で演技の幅を広げている竹野内豊は、『グッドパートナー無敵の弁護士』(テレビ朝日系、木曜21時)に主演。松雪泰子とともに、元夫婦で同じ法律事務所に勤める弁護士同士を演じます。“法務&ホームドラマ”というスタイリッシュでコミカルな新しい弁護士ドラマです。また、事前告知で話題を呼んだのが、伊藤英明主演の『僕のヤバい妻』(フジテレビ系、火曜22時)。伊藤英明ふんする脱サラして憧れのカフェ経営をする望月幸平役が、本音を隠した妻への息苦しさから不倫相手と共に彼女の殺害を計画するも、妻の恐ろしい素顔が暴かれていく…という大人の心理サスペンス。悪女役に定評のある木村佳乃が演じる妻の真理亜の、美しき“ヤバ妻”具合にも目が離せません。そして、やっぱり医療ドラマも充実!『ドクター調査班~医療事故の闇を暴け~』(テレビ東京系、金曜20時)で、医療事故の調査員を演じるのは谷原章介。架空の組織「医療事故調査委員会」が医療事故の背景に潜む闇を暴く、という一話完結型のヒューマン医療ミステリー。脇をかためるのは高畑淳子や中越典子、忍成修吾など個性豊かなキャスト。重ためのテーマにバラエティ色が加わった新鮮なドラマになっているので注目。さらに『昼のセント酒』(テレビ東京系、土曜24時20分)には、大泉洋や安田顕とともに人気演劇ユニット「TEAM NACS」に所属する戸次重幸が主演。ダメダメなサラリーマンが明るいうちから銭湯と酒を楽しむという、大人の道楽エンターテインメント。制作スタッフとともに、原作も大人気ドラマ『孤独のグルメ』の久住昌之氏による痛快エッセイということで、東京都内を中心とした実在する銭湯と、実在する肴の美味い飲み屋が登場するのも見どころです。●独身女性の結婚観を反映するドラマは共感を呼べるかまた、世の女性たちの価値観を反映する恋愛&結婚ドラマにも注目したいところ。中谷美紀が容姿端麗、高年収の39歳独身女性・橘みやび役を演じる『私、結婚できないんじゃなくて、しないんです』(TBS系、金曜22時)。恋愛弱者であるみやびが、超毒舌な割烹料理店店主である十倉(藤直人)のスパルタ恋愛術によって、理想の結婚を叶えていくストーリー。原案は、「夢をかなえるゾウ」や「LOVE理論」の著者である水野敬也氏の「スパルタ婚活塾」。ドラマには、男目線で展開する女性への恋愛理論が盛り込まれているとのことで、婚活中の女性は要チェックかもしれません。一方、松下奈緒主演の『早子先生、結婚するって本当ですか?』(フジテレビ系、木曜よる10時)は恋愛ハウツーものではなく、結婚に向けて動き出した女性が成長していくヒューマンドラマ。結婚にさほど積極的ではない34歳独身女性教師の立木早子が、父が倒れたことで一人で家業を営む母の姿を見たことで、結婚に対して心境が変化していく姿を描いています。立木早子氏による実話をもとにした四コマエッセイマンガ「早子先生、婚活の時間です」、「早子先生、結婚はまだですか?」、「早子先生、結婚するって本当ですか?」の3冊が原作ということで、独身女性たちの共感が得られるドラマになりそうです。さらに、元AKB48の前田敦子が恋愛体質の25歳政治記者を演じる『毒島ゆり子のせきらら日記』(TBS系、24時10分)。二股恋愛や不倫など、ドロドロとした恋愛の中に潜む、等身大の女性たちの赤裸々な本音や悩みをリアルに描きます。●イケメン若手俳優たちの主演コメディも楽しみ一方で、若手俳優陣も負けていません!岡田将生×松坂桃李×柳楽優弥で贈る『ゆとりですがなにか』(日本テレビ系、日曜21時)は、『あまちゃん』の宮藤官九郎脚本による、“ゆとり世代”が主人公のコメディドラマ。1987年生まれの「ゆとり第一世代」と社会にくくられるアラサー男子3人が、仕事や恋、友情や家族などに迷い、もがきながら人生を見つめていく様子が描かれます。さらに田中メカ原作の少女漫画「お迎えです。」をドラマ化した『お迎えデス。』(日本テレビ系、土曜21時)には福士蒼汰と土屋太鳳が主演。感情希薄な理系オタク男子・堤円と猪突猛進女子・阿熊幸が、幽霊をあの世に送るという不思議なアルバイトを通して、生きていくことについて学んでいくというストーリーです。死神役の鈴木亮平がどのように死神を演じるのかも楽しみですよね。その他にも、嵐の大野智演じる性格に難アリの一流ホテルの経営者の恋活を描いた『世界一難しい恋』(日本テレビ系、水曜22時)、同じく嵐の松本潤が0.1%の確率に賭けて刑事事件の無実を証明する弁護士を演じる『99.9-刑事専門弁護士-』(TBS系、日曜21時)など、個性的なドラマが目白押し。今クールの注目作は見つかりましたか?(石狩ジュンコ)
2016年04月22日女優・中谷美紀が主演を務めるTBS系ドラマ『私結婚できないんじゃなくて、しないんです』(毎週金曜22:00~)の第1話がきょう15日、放送される。本作は、水野敬也氏が手掛けた恋愛マニュアル本『スパルタ婚活塾』を原案に、著書の中で展開された"徹底した男目線"で女性のための恋愛論をエッセンスにしたオリジナル作品。中谷演じる39歳のプライドの高いヒロイン・橘みやびと、藤木直人演じる割烹料理店の毒舌な店主・十倉誠司が織り成すスパルタラブコメディで、2人のほか夏木マリ、瀬戸康史、チュートリアル・徳井義実らが出演する。第1話は、みやびが高校の同窓会に参加するシーンから始まる。皮膚科クリニックを営む開業医で、美しさと社会的地位を手にしたみやびは、その席でもひときわ注目を集める存在。そんなみやびだが、独身で彼氏もいないと知った場の空気は一変、口々に励まされてしまう。その夜、みやびは独身女友達とのグルメ女子会に向かい、料理もそっちのけで元クラスメイトの男性を酒のさかなに言いたい放題。そんな会話に憤りを隠せない様子の店主・十倉が思わず「結婚できない女の典型だ!」と指摘する。みやびはこれに「結婚? 別にしようと思えばできるけど? 落として見せます必ず!」と宣言。しかし、よく周囲を見渡せば知人は既婚者ばかりな上に、自分の理想は高すぎる。ついに結婚相談所へ足を運ぶも、厳しい現実に直面するばかり。そんな時、高校時代に片思いしていた同級生・桜井(徳井)と再開。恋愛教本を熟読し、理論武装したみやびは、十倉が横目で観察する中、全力で桜井を落としにかかる。(C)TBS
2016年04月15日金曜ドラマ「私結婚できないんじゃなくて、しないんです」(TBS系)が4月15日(金)22時からスタートする。11日(月)には都内にて、完成披露試写会が開催され、主演の中谷美紀ら出演者と新井順子プロデューサーが舞台挨拶を行った。同作は、「夢をかなえるゾウ」や「LOVE理論」で知られる水野敬也氏の著書「スパルタ婚活塾」(文響社)が原案。“恋愛弱者”というレッテルを貼られた39歳の主人公・橘みやび(中谷美紀)が割烹料理店で出会った超毒舌な自称“恋愛スペシャリスト”の店主・十倉誠司(藤木直人)に恋愛指南を受けながら恋愛成就に奮闘するスタイリッシュなスパルタラブコメディ。美容皮フ科クリニックを営む開業医のみやび(中谷さん)は「自分はしようと思えばいつでも結婚できる!」とたかをくくり、充実したシングルライフを満喫していたが、女子会で訪れた割烹料理店「とくら」で出会う超毒舌店主の十倉(藤木さん)から、男性に敬遠される“美人・キャリア・アラフォー”という“三重苦”を背負った“恋愛弱者”に陥っていると現実を突きつけられる。最初は憤っていたみやびだったが、高校時代に片想いしていた同級生・桜井(徳井義実)への気持ちが再燃し始めたことをきっかけに十倉の助言に耳を傾け始める――。イベントでは、まず新井プロデューサーが登壇し、同作が「婚活ドラマ」ではなく、「女性として成長していく話」であることと、主人公・みやびの生き様を描くことにより、現代社会の中でますます多様化する「女性の幸せ」を問い掛けるというテーマが込められていることが紹介された。容姿端麗、高学歴、高収入というみやびを演じる中谷さんは、オファーを受けた際の心境を、「『結婚できないんじゃなくて、しないんです』というのは常々、私も標榜してまいりましたので、やっと私の時代がやってきたなと思いました!」と力強くふり返った。しかし、「企画書をよくよく読んでみると、『結婚できないんじゃなくて、しないんです』と言っていたことが『間違っている』と言われているようなドラマだったのですね」などと続けた。「このドラマとともに、視聴者のみなさまとご一緒に、成長していきたいなと思います。みやびとともに女性らしさに磨きをかけて、素敵な出会いに恵まれるようにがんばりたいと思います」と目を輝かせた。トークでは、中谷さんが、同作に登場する“恋愛理論”の中のひとつを紹介する一幕があった。中谷さんは、「お付き合いをするまではイイオンナ風を装うそうなんです。ちょっと、素敵に装って、がんばらなければ手の届かない女性を演じて。お付き合いをしてからは、相手をリラックスさせるように心がけ、ちょっとカジュアルな洋服を着てみたりですとか、割とお手頃なもので喜んでみたりとかということをすると男性は喜ぶそうです」と言い、「ぜひ、実践してみたいなと思っております」と笑顔を弾けさせた。そんな中谷さんだが、登壇者たちが同作のタイトルにちなんで「私、(何々)できないんじゃなくて、しないんです」と宣言する企画が行われると、「私、結婚できないんじゃなくて、しないんです!」と感情をたっぷりに叫んだ。会場からは大きな拍手が贈られたが、中谷さんは、「私は本当に独身生活を楽しんでいたつもりだったんですね、みやびと同じように。好きな時に旅行にも行きますし、好きな時に自分の好きなものを作って食べて、外食をしたければ外で食べて。本当に自由に生きてきたつもりだったのですが、いつの間にか、みなさんが“憐みのまなざし”を向け始めたんですよね。これ、どういうことなのでしょうね?逆にお伺いしたいですね。どうしたらいいのですかね?」と問い掛けていた。イベントには、出演者の藤木直人、瀬戸康史、大政絢、徳井義実(チュートリアル)も出席した。金曜ドラマ「私結婚できないんじゃなくて、しないんです」(TBS系)は、4月15日(金)よる10時からスタート。(竹内みちまろ)
2016年04月11日4月15日からTBS系でスタートする金曜ドラマ『私結婚できないんじゃなくて、しないんです』(毎週金曜日 22:00~)の完成披露試写会が11日、都内で行われ、中谷美紀、藤木直人、瀬戸康史、大政絢、徳井義実が出席した。同ドラマは、水野敬也氏の著書『スパルタ婚活塾』(文響社刊)をベースに、"恋愛弱者"というレッテルを貼られた39歳の主人公・橘みやび(中谷美紀)が、割烹料理店で出会った超毒舌な"恋愛スペシャリスト"の十倉誠司(藤木直人)に恋愛指南を受けながら恋愛成就に奮闘する姿を描くスパルタラブコメディー。主演の中谷は容姿端麗で高収入の女性・みやびを演じているが、「容姿端麗はもう40歳なので照明やメイクでごまかせますが、私は『結婚できないんじゃなくて、しないんです!』と標榜していましたのでやっと私の時代が来たと思いましたね」とニンマリ。企画書の段階で「バカにされて嫌味を言われているようでしたが、車の中で爆笑しました。楽しい企画書でした」と好印象だった様子で「私自身もこのドラマとともに成長していきたいと思っていますので、みやびとともに女性らしさに磨きをかけて素敵な出会いがあればと思っています」と自身の婚活にも意欲を見せていた。また、みやびが開業したクリニックの看護師・梨花を大政絢が演じる。梨花は20代ながらも結婚で安定した生活を求めようと精力的に婚活に勤しむが、自身と重なる部分を「梨花ちゃんは毎週のように合コンに行ったり恋愛の本を読んだりするので、そういう部分で自分は意外とないですけど、結婚に安定を求めてるかもしれないですね。安定志向です(笑)」と意外な一面をのぞかせていた。
2016年04月11日歌手で俳優の福山雅治と、女優の水野美紀が4日、東京・フジテレビ湾岸スタジオで行われた月9ドラマ『ラヴソング』(11日スタート、毎週月曜21:00~21:54 ※初回は30分拡大)の制作発表会見に登場し、それぞれが自身の役柄の苦労を明かした。このドラマは、元プロミュージシャン・神代広平(福山)が、孤独を背負った女性・さくら(藤原さくら)と出会い、音楽を通して心を通わせることで、失いかけた人生を取り戻す姿を描くもの。劇中ではアーティストとしても活躍する福山ならではの演奏シーンも披露される。主題歌は、福山が作詞作曲を手がけ、藤原が歌う「soup」。また、劇中で広平が作曲した設定の曲は、実際に福山が作曲を担当した。福山は「『3曲お願いします』と言われて快諾したんですが、ずいぶん煮詰まりまして」と告白。「1つの作品で3曲も書いたことがないということに、オファーを受けた後に気がつきまして、自分にとっては前代未聞の煮詰まり方をしてしまいましたね」と、役づくりと音楽制作の両立に、かなり苦労したようだ。一方、元バンドメンバーで広平に思いを寄せる宍戸夏希役の水野美紀は、今作でキーボードやピアノを演奏するシーンがあるが、自身の経験は「子供の頃に習っていた程度」だそう。福山監修のジャムセッションのシーンがあり、これに向けてひたすら練習したそうだが、演奏に演技が加わるとパニックになってしまい、「冷や汗と、どエラい脇汗をかきながら撮影しています」と、新人時代のような緊張感で演じていることを明かした。福山と水野はともに40代ということで、今回のキャストの中では共感する場面も多い模様。さくらに思いを寄せ、広平の恋敵である天野空一役を演じる菅田将暉が、福山の想像を上回る迫力でバイオレンスをかましてきたとき、福山は「こんな怖い人なんだ!」と驚いたといい、水野も「アドリブで氷嚢をホイって投げ渡したら、バーン!って蹴り返されてめっちゃ怖かった」と報告した。福山は「中年になってくると慣れてなくて…」と若いパワーに圧倒されているようだが、「われわれアダルトチームのちょっとくたびれた感じの生活の恋愛観が、若者のエネルギーに刺激されてどうなっていくのかっていうのが、すごく楽しみですね」と期待。こうした世代間のギャップが、今後のストーリーに影響していく部分を見どころとして挙げた。
2016年04月04日中谷美紀主演の舞台『猟銃』が4月2日、東京・パルコ劇場で開幕した。本作は、2011年に中谷が初舞台として挑み、各演劇賞に輝いた作品の再演。“パルコ劇場ゆかりの作品”として上演される「パルコ劇場クライマックスステージ」ラインナップの一作品。舞台『猟銃』チケット情報原作は、井上靖の恋愛小説『猟銃』。三杉譲介に宛てられた手紙で構成された書簡体小説で、愛人の娘・薔子、妻・みどり、愛人・彩子の手紙から、13年間に渡る不倫が暴かれてゆく。その三人の女性をひとりで演じるのが中谷だ。着替えは舞台上で行い、足元には薔子のシーンでは浮草の浮かぶ水辺、みどりのシーンでは玉石が敷き詰められ、彩子のシーンでは板の間が生まれる。約90分間、舞台が暗転することはなく、中谷の芝居と足元の景色だけが世界をガラリと変えていく。薔子が焚く線香の白檀の香りが客席まで漂い、ふとここがどこだかわからないような感覚に陥った。演出は初演同様、NYメトロポリタン・オペラやシルクドソレイユの作品も手掛けるカナダ人演出家のフランソワ・ジラール。三杉譲介を無声の身体表現のみで演じるのも初演同様、カナダ人のフィジカル・アクター、ロドリーグ・プロトー。開幕前日の4月1日には、パルコ劇場にて3人による会見が行われた。20歳の薔子の姿で登場した中谷は「5年も経つと私も人間的に成長を少しくらいはしたかなと思います。人生でたくさんの経験をしたり周囲の方々からお話をうかがう中で、3人の女性の悲しい人生をより深く味わえるようになってまいりました」と振り返った。5年ぶりの再演について「初演のときはどちらかというとひとり芝居の意識がありました。セリフを操ることに本当に必死で。今回は稽古場でロドリーグさんと対面でお芝居をすることによって、私の感情もより深く醸成されたように思います」(中谷)。「井上靖さんの『猟銃』は限りなく深みのある作品ですので、探求は終わらないと感じました。今回再演するチャンスをいただいて、より深くディテールを掘り下げることができて、美紀さんの女優として、アーティストとしての成長を感じました」(フランソワ・ジラール)。膨大なセリフの中で中谷が特に好きなセリフは『あなたは愛することを望みますか? あるいは愛されることを望みますか?』。この問いかけから生まれる凄絶な想いをぜひ舞台で味わってほしい。4月24日(日)まで東京・パルコ劇場にて。その後、新潟、愛知、京都、兵庫、福岡を巡演。取材・文:中川實穗
2016年04月04日女優の中谷美紀が4月1日(金)、東京・渋谷のパルコ劇場で舞台「猟銃」のゲネプロを実施。共演するロドリーグ・プロトー、演出を手がけるフランソワ・ジラールとともに2011年以来の再演に意欲を燃やした。日本の誇る文豪・井上靖の名作小説を原作に2011年、中谷さんが初舞台を踏んだ「猟銃」を5年ぶりに再演。ある男の13年間にわたる不倫の恋を、妻、愛人、愛人の娘から届いた三通の手紙によって浮き彫りにする。中谷さんは1人3役に挑み、初演に続きプロトーが台詞のない“フィジカル・アクター”として、抜群の身体能力で“男”を象徴的に演じる。「(初演から)5年を経て、さまざまな経験をし、少しは人間的にも成長したいま、改めて魂をこめて大切に3役を演じたい」と中谷さん。印象に残る台詞は「あなたは、愛することを望みますか。それとも愛されることを望みますか?」だといい、「人間にとって、永遠のテーマであり、いまだに答えを探している。愛とは何かを問いかける舞台」と語っていた。舞台は90分間ほぼ中谷さんの独白スタイルで進み「台詞量も膨大ですし、挫折しそうになったことも。『延期してもらおうかな』『舞台を美輪明宏さんにお譲りしようかしら』と思ったほどですが、プロデューサーから『じゃあ、別の女優で再演する』と言われてしまい…」と苦労を明かした。共演するプロトーは「すばらしいアーティスト。おかげでいい芝居をさせてもらっている」と中谷さんを絶賛。国際的な演出家であり、映画監督として中谷さんが出演した『シルク』、ダスティン・ホフマン主演の<a href="">『ボーイ・ソプラノ ただひとつの歌声』</a>などで知られるジラール氏も「女優として次のステップに進んだ中谷さんと一緒に、限りない深みがある『猟銃』の終わりなき探究を続けられるのがうれしい」と再タッグの喜びを語った。舞台「猟銃」は4月2日(土)からパルコ劇場で上演。(text:cinemacafe.net)
2016年04月01日中谷美紀の主演舞台『猟銃』が4月2日(土)、東京・渋谷のPARCO劇場にて開幕する。2011年に中谷が初舞台を踏み、絶賛を受けた作品の再演である。井上靖の恋愛短編小説を原作とした本作は、ある男性・三杉穣介の13年にわたる不倫愛を巡り、彼の妻みどり、愛人の彩子、そして愛人の娘である薔子の、三人の女性の三杉へ宛てた手紙によって構成されている。【チケット情報はこちら】舞台上では、カナダ人俳優のロドリーグ・プロトーが一言も発することなく身体表現のみで穣介の役を演じ、中谷がひとりで、三人の女性それぞれの手紙に綴られた真意を、巧みな衣装替えを見せながら体現。三人三様の圧巻の人物描写を成し遂げた初演舞台について「美紀さんのキャリアの中でも、日本の演劇界にとっても大きな出来事だったと思います」と語るのは、意気を上げて再演に臨むカナダ人演出家のフランソワ・ジラールだ。「1時間30分のテキストを暗記すること、まずはそれが大きなチャレンジだったでしょう。彼女はそこから大きく成長していきました。本当に人を惹きつける力を持った女優さんだと思います。それは美とかを超越して……もちろん表面も美しいんですが、魂が深いんですね。美紀さんは英語もフランス語も堪能で、考え方もすごく現代的。それと同時に、日本の伝統に対しても深いつながりを持っていて、そのことは彼女の作品すべてから感じられます。探求し続ける真のアーティストである美紀さんと一緒に、初演以上に記憶に残るパフォーマンスを伝えることを目指しています」再演に向けて、初演とは異なるさまざまなアプローチを試したという。実際の舞台では、演じる中谷の背面後方にプロトーが位置しているが、稽古場では両者が対面しての稽古が進められた。「お互いにとってより深く人物を理解するためにやっています。もちろん劇場に入ったらプロトーは後方に戻りますが、美紀さんは彼のパフォーマンスを鮮明に覚えているので、三人の女性が誰に対して手紙を書いているのかが、よりはっきりわかると思います。また、実際の動きは一回忘れて、両者ともに言葉のままに動くという稽古もやってみました。二人のつながりを育てるために。それは見えないもの、説明のできないものですけれど、そういった感覚が舞台上では魔法を生み出すと私は思います。結果的にふたりとも、以前とは変わりましたから」美術、音楽など作品自体は初演と同じでも、その日の観客のエネルギーはけして同じではない、とも強調する。衝撃の舞台デビューから4年。進化を止めない中谷美紀の魅力を再確認するとともに、作品を再発見する喜びもぜひ、生の空間で受けとめたい。「台本を再読して、あらためてハッと気づいたのが言葉の少なさでした。つまり、観客に考えさせる力を持ったテキストだということです。初演を観た方も、小説を知らない方も、ぜひ井上靖の傑作を発見しに来てください」舞台『猟銃』は4月24日(日)まで東京・PARCO劇場で上演。その後各地巡演。取材・文:上野紀子
2016年04月01日映画化もされ、社会ブームと化した「告白」に次ぐ第2作目として発表された湊かなえの同名小説が、主演に本田翼と山本美月を迎え、<a href="">『繕い裁つ人』</a>の三島有紀子監督により映画化される『少女』。このほど、衝撃的な第1弾ポスタービジュアルが解禁となった。本作は、「人が死ぬところを見たことがあるの…」という同級生の言葉に嫉妬を覚えた2人の女子高生が、「私も人が死ぬ瞬間を見たい」という願望を叶えるために危険な一歩を踏み出す夏休みを描く長編ミステリー。原作は、2009年の発行以降、累計発行部数100万部を突破した湊さんの同名小説。「人が死ぬ“瞬間”を見たい」という願望にとらわれた2人の女子高校生を描いた衝撃の問題作で、物語を担う2人の少女には、映画<a href="">『アオハライド』</a>やドラマ「恋仲」など話題作に続々出演する本田さんと、主演映画<a href="">『貞子vs伽椰子』</a>やドラマ「臨床犯罪学者 火村英生の推理」ほか多方面での活躍が目覚ましい山本さんという旬な女優の豪華共演が実現。監督を務めるのは、大泉洋×染谷将太共演のモントリオール映画祭特別招待作品<a href="">『ぶどうのなみだ』</a>や中谷美紀主演作『繕い裁つ人』など、女性の心の機微を描くことに高い評価を得ている三島監督。本作ではリリカルな女子高生を描くことに挑戦し、“湊かなえワールド”のダークな世界観を見事に映像化させた。このたび解禁されたポスタービジュアルは、制服に身を包んだ本田さんと山本さんが、まるで“花葬”されたかのように一面に敷き詰められた白い花の中に横たわっているもの。ある種、“死”を連想させるようなシチュエーションでありながら、2人の真っ直ぐな眼差しがインパクト大。また、「見たい。人が死ぬとこ。」というダークで衝撃的なコピーが中央に据えられた印象的なデザインに仕上がっている。若さゆえ奇妙な方向にベクトルがむいてしまった湊さん特有の“毒”をキャッチコピーで、“死”や “少女の純真無垢さ”を白い花で表現した本ビジュアルは、美しくも儚く、ピュアながらも、独特の危うさをはらむ本作の世界観そのもの。映画<a href="">『告白』</a><a href="">『白ゆき姫殺人事件』</a>、連続ドラマ「贖罪」「夜行観覧者」「Nのために」と、最旬キャストで大ヒット映像化作品を次々と送り出してきた湊かなえ作品と、本田さん、山本さん、三島監督の化学反応にこれからも注目していて。『少女』は10月8日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年03月31日4月から中谷美紀さん主演の『私 結婚できないんじゃなくて、しないんです』がスタート!水野敬也さん著『スパルタ婚活塾』を原作とするこのドラマは、“39歳・独身・容姿端麗・高収入”で「結婚しようと思えばいつでもできる」とタカをくくる主人公みやびが、実は“最強の恋愛弱者”という現実を突きつけられ、理想の結婚に向けて奮闘するラブコメディです。原作は徹底した男性目線で分析された婚活本との触れ込みなので、自分では気づかない、新しい発見があるかもしれませんね。◆独女を悩ます“シングルハラスメント”ところで、“結婚できないんじゃなくて、しないんです”というタイトルの裏に、独女を悩ます“シングルハラスメント”への反発心を感じ取った人もいるのではないでしょうか。これは、独身者に対して結婚を急かすような発言をし、当人を傷つける行為のこと。“結婚=幸せ”という価値観が見え隠れする発言を投げかけられ、ムッとした覚えがある人も多いかと思います。今回はそんな体験談の数々をご紹介します。◆実家に近づきたくない…家族、親戚から・「20代後半から、帰省するたびに近所の世話好きおばさんに『仕事ばかり頑張ってるみたいだけど、結婚できるようにプライベートも頑張りなさいよ』と言われます。帰郷頻度も減る…」(30代)・「たまに親から『いつまでも1人でどうするの。たいした仕事に就いてるわけでもないのに』みたいなことを言われます」(30代)半数以上の人が挙げたのが、こうした両親・親戚からのシングルハラスメント。女性の場合、20代後半に結婚のピークがあると言われるので、このあたりで風当たりが変わってくるのかも。・「私自身はないけど、姉がよく受けていました。私が姉よりも先に結婚したので、親戚に会うたび『妹は嫁に行ったのに、あなたはまだなの?』と言われていて気の毒でした」(40代)・「伯母から『うちの子(いとこ)はもう2人産んだよ』など。だから?と思いました。別の親戚は、離婚したくせに『一度は結婚してみるものよ』と押しつけてきます。学生の頃から『恋愛すべき』『彼氏を作るべき』と男の話ばかりの周囲にうんざりしています」(40代)身内に既婚者が増えると、独身者への見方は変わってくるもの。あるいは家を買う場合など、本人の真意はお構いなしに“結婚できない”と決めつけられてしまうケースも。・「マンションを買うことにして親に報告したら、『結婚できなくなるんじゃない?やめたほうが』と言われた」(40代)“独身=不幸”という価値観が垣間見えます。◆友人の無神経発言、結婚式のアレ…・「結婚してる人に『自由でいいよね』とか『気楽でいいよね』と言われたことがある」(40代)結婚しない生き方を肯定しているとも取れますが…でも、苦労知らずと言われているようで、いい気分はしないですね。・「『結婚しないなら今の彼と別れたほうがいいんじゃない?』と既婚の友人に言われたときは絶句した」(40代)親切なアドバイスのつもりかもしれないけど…これこそ余計なお世話!?そして、おめでたい席で公然と行われるのがこちらのケース。・「結婚式でのブーケプル。会場の独身女性の名前を呼み上げて前に並ばせるって、どんないやがらせかと思う。しかもみごとに引き当てて、お祝いのコメントまで言わされ…シングルハラスメントの最たるもの」(30代)ブーケプル(ブーケトス)は、「独身が多い20代の頃は楽しめたけど…」(30代)という声もあり、年齢によって感じ方は違うようです。主催者は“幸せのおすそ分け”だと思っているのでしょうが、悪意がないと逆に対応に困るという一面も。◆職場でもあります!上司から、後輩から…・「10歳年下の後輩と結婚の話になったとき、『もう40過ぎてるし』と自虐気味に言ったら、『まだ大丈夫ですよ!』と言われた。まだってどういうこと…?と思ってしまった」(40代)ネガティブな発言をすると、自分が傷つく苦しいフォローの言葉を誘ってしまうかも?当時は気にならなかったけど、思い返せば…と回顧する人も。・「地方都市の支店勤務でしたが、女性たちは同僚や上司から『早くお嫁に行けよー』と日常茶飯事で言われていました。かわいがってもらっていたので、それが“シングルハラスメント”と気がついたのは結婚して退職し、テレビでその言葉を知ってから」(40代)ちなみに、上司世代の男性からは、・「30歳過ぎても結婚していない部下に対して、『結婚相手もできないのか』と言ってしまったことがあります」(40代)という反省の声も挙がりました。周りの雰囲気に乗っかって、自分もうっかり口にしていないか…要注意です!◆大事なのは自分の幸せを知ること最近は、山口智子さんが「子どもを産んで育てる人生を望まない」と発言し注目を集めています。既婚者なので独身女性と状況は違いますが、根っこの部分は同じですよね。要は周りが余計な口出しをすべきではないってこと!最後に、フランス革命のジロンド派の指導者の1人、ロラン夫人の名言をお送りします。「誰もが幸福についてしゃべる。しかしそれを知っている人はほとんどいない」結局のところ、幸せの形は誰にもわからないもの。周囲の価値観に振り回されず、自分にとって何が幸せかを探りつつ、ネガティブなシングルハラスメント発言を跳ね返したいものですね!(文=橘いつき)
2016年03月25日中谷美紀を主演に迎え、「夢をかなえるゾウ」「LOVE理論」で知られる水野敬也の著書「スパルタ婚活塾」を原案にドラマ化する「私 結婚できないんじゃなくて、しないんです」。藤木直人、瀬戸康史、大政絢らレギュラー出演陣が発表される中、今回新たに長谷川京子の出演が明らかになった。青山の美容皮フ科クリニックを営む開業医のみやび(中谷美紀)は「自分はしようと思えばいつでも結婚できる!」とたかをくくり、充実したシングルライフを満喫していた。ある日“女子会”で訪れた割烹料理店「とくら」で出会う超毒舌店主の十倉(藤木直人)から自分が男性から敬遠される“美人・キャリア・アラフォー”という三重苦を背負った“恋愛弱者”に陥っていると現実を突きつけられる。そのことに最初は憤っていたみやびだったが、高校時代に片想いしていた同級生・桜井(徳井義実)への気持ちが再燃し始めたことをきっかけに十倉の助言に耳を傾け始める――。本作は、“徹底した男目線”でスパルタ恋愛術を指南する女性のためのオリジナルドラマ。中谷さん演じる“39歳・超プライドが高い女子”と藤木さん演じる“超毒舌恋愛スペシャリスト”が織り成すスタイリッシュなスパルタラブコメディとなっている。この二人のほかに、みやびが経営するクリニックに出入りするデリバリースタッフ・橋本諒太郎役の瀬戸さん、クリニックの看護師・野村梨花役に大政さん、みやびの同級生で片思いの相手・桜井洋介役に徳井さん、母親役に夏木マリ、さらに平岩紙、松井珠理奈、マルシア、蘭寿とむ、松井愛莉ら個性豊かな俳優陣が集結している。そんな中、新たなレギュラーキャストとして発表されたのは、「臨床犯罪学者 火村英生の推理」で“冷徹セクシーボス”を演じるなどドラマやCMなど幅広いジャンルで活躍する長谷川さん。本作で演じるのは、フラワーコーディネーターの仕事をする十倉の妻・千波。彼女は、みやびをはじめ、店に来る大事な客であっても自分の意に沿わない態度や言動をする人間には容赦なく毒舌を浴びせるかなり“オレ様キャラ”な男・十倉が、土下座をしたり、胸倉を掴まれたり…と、唯一頭が上がらない存在なのだ。しかし二人の関係は、どうやら何か訳ありな様子…。今回本作の出演が決定した長谷川さんは「面白い! 十倉さんがダメ出しする言葉が私たち年頃の女性にはとても響きます、痛いです…。痛いけど、心して聞くべき教えもたくさんあるな、とも思います」と台本読んだ感想を語る。そして共演の中谷さんついて、「いつかご一緒させてもらいたいと願っていました。ご本人を間近にしてのお芝居は緊張もしましたが、とても気さくに話しかけてくださるので、最後にはお喋りに夢中になり過ぎてお芝居に集中できないくらいになってしまいました(笑)」と念願の共演に喜びもひとしおの様子。また藤木さんについては、「撮影初日からわたしが藤木さんに怒鳴り散らすシーンだったのですが、わたしがどれだけ強く当たっても、優しく受け止めてくださる方、包容力のある方だと感じました」と印象を語っている。長谷川さん演じる千波は、4月29日(金)放送の第4話から本格的に登場するそう。中谷さん演じるみやびと長谷川さん演じる千波、二人のクールビューティー女優の競演に期待したい。「私 結婚できないんじゃなくて、しないんです」は4月15日(金)22時~TBSにて放送開始。(cinemacafe.net)
2016年03月21日20代後半、年収250万ちょっと、恋人なしのおひとりさま女性・沼越さんが、“運命の物件”を求めてモデルルームを巡り歩く日々を描いた漫画『プリンセスメゾン』。『モチイエ女子web』との連動企画として『やわらかスピリッツ』に連載され、女性読者を中心にあたたかい共感とささやかな勇気を与えている本作の作者・池辺葵さんに、女性の人生と住みかの関係について前後編でお話を伺いました。 今回は後編です。■前編「おひとりさまが家を買ったっていいじゃない!」はこちら家を買うという決断には損得ではないその人だけの理由が必要『プリンセスメゾン(1)』(池辺葵/小学館 ビッグコミックス)――『プリンセスメゾン』で“運命の物件”を探す沼越さんは、20代後半で年収250万ちょっと。住んでいるのも古いアパートの1階と、かなり地に足の着いた設定ですね。池辺葵さん(以下、池辺)最初から、マンションが買えるぎりぎりの年収の人の話にしたいと思ってました。『モチイエ女子web』の人にもかなり取材や試算をしてもらったら、“年収250万”という表現でもダメで、“年収250万ちょっと”が本当にぎりぎりの最低ラインらしいです。――作中には「単身女性の住宅ローンは審査が下りにくい」とったセリフがあったり、シビアな現実も描かれていますが。池辺でも、ローンってもっと組みづらいものだと思ってたんですけど、取材をしてみて、思ってたよりなんとかなるんだとも思いました。銀行にもよると思いますが、派遣社員でも3年以上勤めていればローンが下りるとか、頭金をいくら払えるかによってもだいぶ変わるとか。持ち家は買った家自体が担保になるから、保証人に関してはむしろ賃貸のほうが厳しかったり、単純にスペックや数字だけで決まるわけじゃないんだなって。――1巻で「努力すればできるかもしれないこと、できないって想像だけで決めつけて、やってみもせずに勝手に卑屈になっちゃだめだよ」という沼ちゃん(沼越さん)のセリフがありましたが、本当にそうなんですね。池辺でも、実際のところ20〜30代の若いうちに自分の家を買う決断ができる単身女性ってそう多くないと思うんです。仕事が中心で家には寝に帰るだけとか、将来どうなるのかまだわからないって人なら、買う必要ないと思うし。沼ちゃんがそこまでして家を買おうとしていることに、どうやって説得力を持たせるかは悩みました。――2巻で、沼ちゃんが持ち家にこだわる理由というか背景が、初めて明かされたのはそのためですか?池辺それも実は後付けの設定なんですけどね(笑)。持ち家は将来的に資産になるから、長期的に考えると賃貸のほうが高くつきますよ、とか言われても、じゃあ買おうとは思えないじゃないですか。結局、損得ではなくて、たとえ高くても家を持ちたいという、その人だけの強い理由が必要だなと思って。自分の生き方や幸せの価値観を見直す作業、それが家探し ――そんな沼ちゃんの姿を見て、不動産屋の人々も次第に応援を始めて、沼ちゃんと深く関わるようになっていくんですよね。池辺最初は、沼ちゃん以外にもいろんな人が出てくる群像劇にしようと思っていて、不動産屋さんの人たちもあんなにずっと出てくる予定じゃなくて。でも、描いてるうちにみんながんばって生きてほしいなってかわいく思えてきちゃって、沼ちゃんが不動産屋さんの人たちと徐々に関係を築いていく展開に自然となっていきました。――最初はファミリー向けの物件や、都心の高層マンションを見ていた沼ちゃんが、だんだん自分に本当に必要な条件を絞っていきますよね。なんだかそれが、人生における就職や結婚に似ているなと思いました。池辺そうなんですよ。家探しって、自分の生活や生き方を見直したり、自分にとっての幸せって何か考える作業にもなるんだなと、描いていて思いました。実際に東京でかなりの賃貸物件を見て回ったんですけど、東京の住宅事情にカルチャーショックを受けて。――え、どんなところにショックを受けたんですか?池辺私の実家の方だと十分いい部屋に住める値段でも、びっくりするくらい狭くて。東京の人は、家に関してはみんなすごく優しいんだなーと思ってしまったんですよね。でも、家ってそこまで気に入ってなくても実際住んでみたら慣れちゃうし、どこに住んでも自分が受け入れさえすれば馴染んでいくんだろうなって。それは持ち家を買うにしても同じで、どんなに気に入った理想の物件でも、暮らすうちに絶対何かしらの欠陥はあって100点にはならないと思っていて。何かひとつ自分にとって譲れない魅力があれば、あとは我慢できるのかなと思うんですよ。担当編集K(以下、担当K)すごい、まるで好きな人と結婚する話をしてるみたいですね(笑)。そういえば、20代のうちは家を買うことにリアリティを持てないけど、40代になるともうローンが組めなくなる、というのも出産のリミットに似ていますね……。今どう生きたいかを考えたら持ち家もいいかも、と思えた『プリンセスメゾン(2)』(池辺葵/小学館 ビッグコミックス)――家を買うつもりがない人も、もし自分が家を買うとしたらというのを真剣に考えてみると、自分の人生にとって大事なものや生き方を見つめるいい機会になりそうですね。担当K実際に家を買った単身女性にも取材をしたんですけど、みなさん「いざとなったら最終的には売ればいい」と言っていたのに驚きました。私はどうしても、持ち家を資産や投資と考えることができなくて、愛着を持って一生愛でるものだと思ってしまうので。池辺ただ、持ち家も自分の人生を彩るツールのひとつにすぎないから、そこまで一生ものと考えて情を持つ必要はないのかなって思ったりもするんです。自分の状況が変わって要らなくなったら、売って明け渡せばいいのかなと。これまで家を買うなんて興味もなかったけど、この連載を始めてから、家を買えるっていいなって思うようになりました。――そこをもう少し軽やかに考えられるようになったら、生き方のパターンも増えそうですね。池辺今住んでいる家は賃貸なんですけど、カウンターキッチンで選んだんです。私にとってはそれだけでテンションが上がって毎日が楽しくなる。あとすっごいつらくても、幸せな気持ちになれるんですよ。家賃は希望より少し高かったんですが、少しの間だけ、と思い切りました。すごく貯金したところで、人間死ぬときは1円も持って行けないんだって思って。将来のために、今少しの不自由さを我慢するのもいいことだと思うけど、上手に使って今を楽しく生きるのもいいのかなとも。どんなに大変なことになっても、絶対なんとかなるってどこかで思ってるところがあって。浪費に気をつけないとですね。本当の贅沢とは高価なものを持つことではなく、心の有り様だとおっしゃる(そして贅沢とは悪いことではない)森茉莉さんの「貧乏サヴァラン」を再読して原点に戻らないとです。――家を持つことを、将来への投資とか、老後のための保険と言われても、正直ピンとこない人は多いと思います。池辺私も少し前まで老後のことを考えてたんですけど、最近はもう死を考えるようになって(笑)。どこでどんなふうに死ぬんだろうと思ったら、自分が今どう生きたいのかをすごく考えるようになりました。そう考えたとき、ふと、自分が死ねる家があったらいいなって思って。まあ、実際は病院で死ぬことのほうが多いやろうけど。サスペンスとか見てると、ご年配の方が「死ぬ時は自分の家で死にたい」と言うシーンをたまに見るんです。それ、前までは何でやろって思ってたけど、最近、その気持ちがちょっとだけ分かるようになりました。――家のことに限らず、人の目を気にせずに、今の自分の幸せのためにがんばれる沼ちゃんのような生き方ができたらいいですね。今日はどうもありがとうございました!(プロフィール)池辺葵2009年、『落陽』でデビュー。洋裁店で働く女性が主人公の『繕い裁つ人』(講談社)は、2015年1月に中谷美紀主演で実写映画化もされた。他の作品に、喫茶店を舞台とした群像劇『サウダーデ』(講談社)、老婆の夢と現実を描いた『どぶがわ』(秋田書店)などがある。現在、『やわらかスピリッツ』(小学館)×『モチイエ女子web』にて、『プリンセスメゾン』を連載中。2月12日に最新刊第2巻が発売された。
2016年03月14日中谷美紀を主演に藤木直人、蘭寿とむ、夏木マリらを迎えて贈るTBS金曜ドラマ「私 結婚できないんじゃなくて、しないんです」。この度ドラマの放送日が4月15日に決定すると共に、主題歌を人気グループ「いきものがかり」が手がけることが明らかになった。青山の美容皮フ科クリニックを営む開業医のみやび(中谷美紀)は「自分はしようと思えばいつでも結婚できる!」とたかをくくり、充実したシングルライフを満喫していた。ある日“女子会”で訪れた割烹料理店で出会う超毒舌店主の十倉(藤木直人)から自分が男性から敬遠される“美人・キャリア・アラフォー”という三重苦を背負った“恋愛弱者”に陥っていると現実を突きつけられる。そのことに最初は憤っていたみやびだったが、高校時代に片想いしていた同級生・桜井(徳井義実)への気持ちが再燃し始めたことをきっかけに十倉の助言に耳を傾け始める――。本作は、「夢をかなえるゾウ」や「LOVE理論」などの著書で知られる水野敬也の著書「スパルタ婚活塾」を原案に、“徹底した男目線”による、女性のための恋愛論をエッセンスにしたオリジナルドラマ。中谷さん演じる主人公の“39歳・超プライドが高い女子”が、藤木さん演じる“超毒舌恋愛スペシャリスト”から好きな男性との恋愛を成就するための恋愛指南を受けていくスパルタラブコメディ。この2人のほかに、みやびが経営するクリニックに出入りするデリバリースタッフ橋本諒太郎役に瀬戸康史、クリニックの看護師野村梨花役に大政絢、みやびの同級生で片想いの相手・桜井洋介役に徳井義実、“グルメ女子会”で会う女友達の一人でファイナンシャルプランナーとして起業しバリバリ働くキャリアウーマンの望海役に蘭寿さん、そして母親役に夏木さんといった個性豊かなキャストが集結している。そして今回本作の主題歌に決定したのは、幅広い世代からの支持を集める3人組ユニット「いきものがかり」が、ドラマのために書き下ろした新曲「Sweet! Sweet! Music!」。また楽曲は、彼らのデビュー10周年記念日となる3月15日(火)に発売されるベストアルバム「超いきものばかり~てんねん記念メンバーズBESTセレクション~」に収められている。今回の主題歌に関して、作詞作曲したギター&ハーモニカの山下穂尊は「台本を読ませて頂いて、いまの時代にマッチするちょっとシニカルで、でもファニーな感じがするなあと思ったので、世の中をちょっと笑い飛ばせるようなお祭り感のある歌詞だったり、メロディだったり、リズムだったりが表現できたらと思って作りました」と、曲作りのポイントを話すと、吉岡さんも「どんどん言葉(歌詞)が展開していくので、ノッてくると楽しいし、力を入れるというよりかは気楽に歌える楽しい曲です」とアピール。また曲を聴いた中谷さんは「4月のドラマにぴったりな、春らしい素敵な主題歌をいただきました。韻の踏み方が最高で、私は特に『アイロニカルにシニカルにシリガルなあの子みてまたよがる』のフレーズが気に入っています」と絶賛。藤木さんも「コメディドラマを支えてくれる、テンポのいい元気な主題歌です。主人公のみやびは、好きな相手へのアタックが失敗しても、その度に十倉から毒舌で厳しい教えを受けても、何度でも立ち上がる役。そんなみやびに寄り添った曲だと思いました」とドラマにぴったりだと話した。そんな「いきものがかり」の3人は、最終話の撮影となった2月某日、緑山スタジオの撮影現場に陣中見舞いとして訪れ、ラストスパートに向かって白熱した芝居を繰り広げる中谷さんと藤木さんの収録風景をセット内の傍らで見学していた。吉岡さんは、「普段、このような撮影現場に来られる機会がなかなかないので、初めて目の前で演技をしている姿を見させてもらい、周りにこんなに沢山のスタッフさんがいる中でもお二人が集中して魅力的な演技をしている姿を含めて、こういう撮影の裏側を見ることがないのでとても感動しました」と感想を話し、またドラマの撮影自体を見るのは初めてということで、セットの雑誌など細部の小道具まで撮影用にオリジナルで作られていることを知り、感心しきりの様子だった。「私 結婚できないんじゃなくて、しないんです」は4月15日(金)22時~TBSにて放送開始。(cinemacafe.net)
2016年03月10日4月15日スタートの中谷美紀主演ドラマ『私 結婚できないんじゃなくて、しないんです』(TBS系 毎週金曜22:00~)の主題歌に、いきものがかりの書き下ろし新曲「Sweet! Sweet! Music!」が決定したことがこのほど、わかった。いきものがかりの3人は、2月某日に都内で行われた最終話の撮影現場に訪れ、ボーカルの吉岡聖恵は「周りにこんなにたくさんのスタッフさんがいる中でもお二人が集中して魅力的な演技をしている姿を含めて、こういう撮影の裏側を見ることがないのでとても感動しました」と感激。3人はドラマの撮影を見るのは初めてということで、セットの雑誌など細部の小道具までオリジナルで作られていることを知り、感心しきりだった。主題歌について、作詞作曲した山下穂尊は「台本を読ませていただいて、今の時代にマッチするちょっとシニカルで、でもファニーな感じがするなあと思ったので、世の中をちょっと笑い飛ばせるようなお祭り感のある歌詞だったり、メロディだったり、リズムだったりが表現できたらと思って作りました」と説明。吉岡も「どんどん言葉(歌詞)が展開していくので、ノッてくると楽しいし、力を入れるというよりかは気楽に歌える楽しい曲です」と語った。また、主演の中谷は「4月のドラマにぴったりな、春らしいすてきな主題歌をいただきました。韻の踏み方が最高で、私は特に"アイロニカルにシニカルに シリガルなあの子みてまたよがる"のフレーズが気に入っています」と喜び、共演の藤木直人も「コメディドラマを支えてくれる、テンポのいい元気な主題歌です。何度でも立ち上がる主人公・みやびに寄り添った曲だと思いました」と太鼓判を押している。同ドラマは、水野敬也氏が手掛けた恋愛マニュアル本『スパルタ婚活塾』を原案に、著書の中で展開された"徹底した男目線"で女性のための恋愛論をエッセンスにしたオリジナル作品。中谷演じる39歳のプライド高い女子と、藤木演じるドSな毒舌恋愛スぺシャリストが織り成す、スパルタラブコメディとなる。(C)TBS
2016年03月10日「夢をかなえるゾウ」「LOVE理論」で知られる水野敬也の「スパルタ婚活塾」を原案に、中谷美紀主演でドラマ化する「私結婚できないんじゃなくて、しないんです」。このほど、本作に「SKE48」の松井珠理奈が出演することが明らかとなった。中谷さん演じる“39歳・超プライドが高い女子”と、藤木直人演じる“超毒舌恋愛スペシャリスト”が織り成すスタイリッシュなスパルタラブコメディの本ドラマ。「自分はいつでもしようと思えば結婚できる!」とタカをくくり、充実したシングルライフを満喫してい た“上から目線”のアラフォーヒロイン・橘みやび(中谷さん)は、女友達と訪れた割烹料理店で超毒舌な店主・十倉(藤木直人)から、自分が男性から敬遠される“美人・キャリア(女医という高収入な職業)・アラフォー”という三重苦を背負った“恋愛弱者”に陥っている現実を突きつけられてしまう。十倉が突きつける受け入れがたい現実に最初は憤るみやびだが、高校時代に片思いしていた同級生(徳井義実)への気持ちが再燃し始めたことをきっかけに、十倉の毒舌助言に耳を傾けて自身の“恋愛成就”に奮闘していく!果たしてみやびは“恋愛弱者”という窮地を乗り越え、恋愛成就することができるのか!?主演の中谷さんをはじめ、すでにキャストには藤木さん、瀬戸康史、大政絢、平岩紙、蘭寿とむ、松井愛莉、徳井さん(チュートリアル)、夏木マリら個性豊かな俳優陣の出演が発表されていたが、このほど「SKE48」の中心メンバーであり、CM、TVドラマ、映画と活躍の場を広げている松井さんがレギュラー出演することが明らかとなった。松井さんが演じるのは、中谷さん演じる主人公・橘みやびの回想シーンに登場する高校時代の橘みやび役。女子高生のみやびは容姿端麗な上、頭脳明晰で同級生の間では高嶺の花的な存在だったが、バスケット部に在籍する同級生・桜井洋介に密かに恋焦がれ、学校で彼の姿を目で追っては胸をときめかせているような、恋愛にはちょっと奥手な女の子。そんなみやびは高校時代のある日、ついに意を決して桜井に告白を試みたのだが…。今回の出演に際して松井さんは、「私はもう高校を卒業しているので、懐かしい気持ちで高校生役を演じました。自分が高校生だったときにできなかったことを、撮影の中で体験できるのが楽しいです」とコメント。さらに、中谷さんの高校時代を演じることに関しては「中谷さんは本当にお美しい方なので、プレッシャーというか、申し訳ない気持ちがあります。中谷さんが出ているシーンの映像を参考にさせていただいて、どうやったら似せられるか考えました。運よく髪型は中谷さんとすごく似ているので…(笑)、『大丈夫』と自分に言い聞かせて演じています」と遠慮がちに語った。また、30代の女性の恋愛を描いた本作については「18歳の私が見ても恋愛の勉強になるなと思いました。男性の気持ちがわかるので、女子は必見です!」と語り、ドラマの魅力をアピール。さらに、「39歳で結婚していると思いますか?」という質問については「していたらいいなと思うんですけど、できる限りこのお仕事を続けたい気持ちもあります。なので、39歳でもやり残したことがあったり、夢があれば、結婚していないかもしれないですね」と、仕事への意欲溢れるコメントをしている。“徹底した男目線”による、女性のための恋愛論をエッセンスにした本ドラマ。アラフォー&高校生のヒロインが、大きな注目を集めそうだ。(text:cinemacafe.net)
2016年03月03日2月23日付の『スポーツニッポン』による、俳優・渡部篤郎さん(47)と元ホステスの女性との再婚報道。これを受け、スポーツ新聞や週刊誌では元カノとされる女優・中谷美紀さん(40)との破局、前妻でタレントのRIKACOさん(49)の反応など一斉に取り上げました。そんななか、ついに3月3日発売の『週刊文春』が動きました。タイトルは「渡部篤郎もゲス!? 銀座ホステスから大借金 中谷美紀の運命は…」というもの。●一千万の借金に二股疑惑も!? 渡部篤郎の知られざる“ホステス狂い”とは記事によれば、「ストイックで渋いイメージがある渡部だが、実は大の銀座クラブ好き」とのこと。真剣交際していると報じられた女性の前にも別のホステスと親密な関係にあり、なんと「一千万もの借金をした」そうです。また、独立で仕事を減らしていた2009年、当時交際中だった中谷美紀さんの紹介でスターダストと業務提携が決まったとのこと。女性を渡り歩くスキルはさすがのものです。再婚報道があった後もクラブ遊びは続いているようで、渡部さんの“ホンモノ”ぶりがうかがえます。これに対しネットでは、『渡部さんは結婚に向かないタイプなんでしょうね』『あまり火遊びがすぎると、恨みを買ってとんでもない仕打ちを受けるかもしれないので気をつけて頂きたい』などと、やや呆れ気味のコメントが見受けられました。----------記事では過去に清原容疑者とクラブでニアミスしたことなども触れられており、渡部さんの“夜の顔”には今後も注目が集まるものと思われます。【画像出典元リンク】・スターダストプロモーション - 渡部篤郎のプロフィール/(文/パピマミ編集部・楠)
2016年03月03日20代後半、年収250万ちょっと、恋人なしのおひとりさま女性・沼越さんが、“運命の物件”を求めてモデルルームを巡り歩く日々を描いた漫画『プリンセスメゾン』。『モチイエ女子web』との連動企画として『やわらかスピリッツ』に連載され、女性読者を中心にあたたかい共感とささやかな勇気を与えている本作の作者・池辺葵さんに、女性の人生と住みかの関係について前後編でお話を伺いました。沼ちゃんは偏見や思い込みを打ち破る私にとってのスーパーヒーロー『プリンセスメゾン(1)』(池辺葵/小学館 ビッグコミックス)――そもそも、理想のマンション購入を目指すおひとりさま女性を漫画の題材にしようと思ったきっかけや経緯を教えてください。池辺葵さん(以下、池辺)もともと『モチイエ女子web』さんから、単身女性が家を買うことをテーマに漫画を連載したいという話があって、担当のKさんが私に企画を持ち込んでくれたんです。担当編集Kさん(以下、担当K)池辺さんはこれまで『繕い裁つ人』や『サウダーデ』などの作品で、衣食住の“衣”と“食”は描いてこられたので、「次は“住”はどうですか?」と。池辺私自身は、これまで家を買おうなんて考えたことがなかったんですけど、『サウダーデ』を描いたときに、家がないということや、帰るところがないということを、もう少し深く描きたいなと思って。『プリンセスメゾン』では、“ふるさと”や“居場所”をテーマにしていると自分では思っています。――沼越さんは、居酒屋に勤務しながら古いアパートの1階に住み、こだわりを持って地道な貯金とモデルルーム巡りを繰り返しています。恋愛や結婚とは関係なく、自分のためだけに家を買いたい、と主体的に行動する女性を描いているのが新鮮でした。池辺沼ちゃん(沼越さん)は、私にとって憧れのスーパーヒーローなんですよ。はたから見たら「沼ちゃんってかわいそうじゃない?」と思われてしまうような恵まれない状況でも、凛としていて、すごくいきいきと美しく生きている。独身で家を買う女性に対する、世間の偏見や思い込みをとっぱらってくれる存在なんです。――2巻には「まずは自分の人生をちゃんと自分で面倒みて、誰かと生きるのはそのあとです」というセリフがあって、とてもかっこよかったです。池辺沼ちゃんは、それはそれで極端だとは思いますけどね。もちろん、人は恋愛を通して成長したり、自己を確立したりすることもできるけど、そうじゃない人も魅力的に描きたいなと思っていて。共感を頼りにしか描けないからいろんな人の孤独に寄り添いたい『プリンセスメゾン(2)』(池辺葵/小学館 ビッグコミックス)――作品では沼ちゃん以外にも、さまざまな家で、さまざまな生き方をしている女性が描かれていますが、職業や地位やキャリアにかかわらず、人知れずみんなどこかに孤独を抱えている気がしました。池辺恥ずかしいことですけど、私はゼロから物語を作るのが苦手で。共感だけを頼りに描いているというか、自分が日々感じている感情をもとに膨らませないと、話に入り込めないんです。――でも、読んでいて決して寂しい気持ちにはならず、むしろ励まされて温かい気持ちになります。2巻に出てくる、旅をするOLの豊田さんが印象的でした。池辺実は、温泉で倒れたのは実話なんです(笑)。北海道へ一人旅に出かけたとき、札幌から帯広まで電車で3〜4時間かけて移動するのが大変で、疲れてたんでしょうね。温泉に入ったら気を失って浮いてたみたいで……。私、このまま死んでたかもしれないと思ったらなんかおかしくなっちゃって、これ絶対漫画に描こうと思いました。――最後、オフィスの屋上でタバコをふかしながら「さて、どこで生きようか」と見栄を切るのもいいですよね。池辺意地っ張りというか、虚勢を張っている女の人を描くのが好きなのかな。見栄を張るのって別に悪いことじゃないと思っていて。全然かっこよくないけどかっこつけてる、それが本当にかっこよく見えたらいいなと思って描いてます。担当K池辺さんの描く女の人は、ダウナーだけど読んでいて心地いいんです。テンションの高い超元気な人が出てきたら、「ああ、こっちも頑張らなきゃ……」みたいに思わされてつらいじゃないですか(笑)。池辺でも、ちょっと偏っているかなと思うときもあります。家を買う単身女性を応援するwebサイトなのに、持ち家やマンションの魅力をあんまり描けていないんじゃないかと心配で。『モチイエ女子web』さんがよく我慢してくれてるなって(笑)。――マンション購入をことさらよいものとしてゴリ押ししたりせず、ひとつの価値観を押しつけるようなところがないのがこの漫画のよさだと思いますよ。池辺ただ、買うか買わないかはともかく、「こんな暮らしが私にもあったら」と素敵に思えるように描いてほしい、とは担当さんからお願いされています。それに、登場人物たちがどんな境遇であっても、最終的には自分のことを肯定して前向きに生きているように見えたらいいな、と思って描いてますね。描きたい景色が先に浮かんでから物語が下りてくるのを待ちます――池辺さんは、描きたいシーンから話を考えたり、先にセリフが浮かんだり、というのが作品によって違うそうですが、本作ではどうですか?池辺『プリンセスメゾン』はシーンが先に浮かびます。たとえば、すごくきれいな景色を見たときに、「これを眺める女の人が描きたいな」と思ったり、あるいは「こういうところがふるさとだったらいいな」「でも、自分にはあそこに帰りたいと思えるような場所がないな」と思ったり。そういうところから発想していきますね。――描きたいと思った景色や感情は、普段から意識して覚えておくようにしているんですか?池辺以前はそういうのをスマホにメモしてたんですけど、あるできごとに感情を揺さぶられたら、そのとき感じたことはそのとき描かないとものにならないということがわかって。今は、ぎりぎりまで発想や衝動が下りてくるのを待つ感じです。待っていれば絶対に下りてくると言い聞かせて、自分を信じるようにしています。――毎回、見開きの絵がとてもきれいで素晴らしくて、息を呑みます。この景色を見開きで見せたいな、と考えて話を作ることは?池辺話の流れの中でこれが見開きにきたらいいな、と自然発生的に生まれるものなので、見開きで描きたいシーンから話を作ったことはないです。見開きの絵ってすごくインパクトがあるし、読む人に訴えかけるパワーがあるぶん、その力に頼ってしまっている気がして、最近は控えるようにしてるんです。――そうなんですか?毎回、どんな流れでどんな光景が見開きでバンとあらわれるのか、楽しみにしていました。池辺それまでデジタルデータで描いていたのを、2巻の途中からアナログ原稿に戻したんですよ。デジタルをうまく使いこなせなくて。そしたら、見開きはを描くのがすごくしんどくて、頭に浮かんでいるイメージをちゃんと表現できる画力が、自分にはまだないと思い知らされました。だから、見開きはもっと考えて使わないとなって。担当Kでも、アナログに戻してから書き込みが細かくなって、原稿がすごくよくなってると思います。コマの外に絵や書き文字をはみ出させたり、小さな遊びを入れてくださることも増えてきていて。タッチも変わっていると思うので、そこも味わいながら読んでほしいですね。後編「家探しとは自分の人生を見つめ直す作業である」につづく(プロフィール)池辺葵2009年、『落陽』でデビュー。洋裁店で働く女性が主人公の『繕い裁つ人』(講談社)は、2015年1月に中谷美紀主演で実写映画化もされた。他の作品に、喫茶店を舞台とした群像劇『サウダーデ』(講談社)、老婆の夢と現実を描いた『どぶがわ』(秋田書店)などがある。現在、『やわらかスピリッツ』(小学館)×『モチイエ女子web』にて、『プリンセスメゾン』を連載中。2月12日に最新刊第2巻が発売された。
2016年02月23日いま、“ドS男子”が大人気だ。かつては少女コミックの中にしか存在しなかった“ドS男子”が、山崎賢人や「Sexy Zone」中島健人といった最旬の若手から、ブレイク中のディーン・フジオカ(DEAN FUJIOKA)や藤木直人といった大人のイケメンたちによって、続々と実写の世界に登場している。それぞれタイプは微妙に違えど、その美しい顔立ちから放たれる「せいぜい可愛がってやるよ」「俺に絶対服従しろ」などの“毒”舌には、その言葉以上の魔力でも宿っているのだろうか?今年、あなたを虜にするに違いない最新映画・ドラマの“ドS男子”たちに迫った。まず、『ヒロイン失格』『orange-オレンジ-』『四月は君の嘘』と人気コミックの実写化作品が続く山崎さんが、自身初めての金髪姿となって演じるのは、累計発行部数450万部突破の八田鮎子原作の『オオカミ少女と黒王子』(5月28日公開)。「イケメンの彼氏がいる」とつい嘘をついてしまった“オオカミ少女”・エリカ(二階堂ふみ)が超ドSの“黒王子”・恭也に彼氏のフリをしてもらう代わりに、絶対服従の身となって振り回されるという本作。撮影現場のレポートや、先日解禁された特報映像からも分かるように、そこには誰もが初めて目にする山崎さんのドS度たっぷりの姿が!最初は理想の王子様のような優しさを見せたかと思えば、「お前は犬で、おれはご主人様」「3回まわってお手からワン! だな」と豹変するなど、まさに“黒王子”といえるカリスマ性を放ちながら堂に入ったドSぶりを発揮している。そんな彼にいいように翻弄される、ごく普通(というかドM?)の女子高生を初めて演じている二階堂さんにも注目だ。また、物腰やわらかいNHK朝ドラの“五代さま”とは打って変わって、コミック誌「YOU」連載中の中原アヤの原作を深田恭子主演でドラマ化した「ダメな私に恋してください」(TBS)では、料理上手で喫茶店を営むメガネ男子というドS男を演じているディーンさん。「こんなかわいすぎる30代はズルイ」と同性からの注目も集めている深田さんが、肉大好きの貢ぎグセあり、貯金なしのダメ女・柴田ミチコを演じる一方、そんな彼女を“保護”し、住むところやバイトまで世話を焼いているのが、ディーンさん演じる元上司の黒沢歩だ。ミチコが何かやらかしたり、失言をするたび「はぁ!?」とツッコみ、食卓で肉を奪われればマジギレ。なぜかドS男子は、相手の女子を“犬”などのペットのごとく考えている点も興味深く、ミチコが落ち込んでいると手料理を振る舞ってくれるツンデレぶりがなんとも羨ましいところ。ミチコは三浦翔平演じる最上との恋が進展するが、黒沢との仲も気にならずにいられない展開となっている。同じくTBSドラマからは、「夢をかなえるゾウ」の作家・水野敬也が手掛けた「スパルタ婚活塾」を原案にした金曜ドラマ「私 結婚できないんじゃなくて、しないんです」が4月よりスタート。藤木さんが超毒舌でドSな自称“恋愛アドバイザー”に扮し、中谷美紀演じる“39歳・超プライドが高い独身女子”に婚活アドバイスを送る。「自分はいつでもしようと思えば結婚できる!」(=いまは、あえてしないだけ)と高をくくり、充実したシングルライフを満喫する橘みやび(中谷さん)が、自身が“美人・キャリア・アラフォー”という三重苦を背負った“恋愛弱者”であるという現実を突きつけられるところから、物語は始まる。その鋭すぎる指摘をした超毒舌男こそ、藤木さんが演じる“恋愛スペシャリスト”十倉誠司。不承不承ながら彼の助言に耳を傾けるみやびに、愛嬌たっぷりの“フェアリー男子”橋本諒太郎(瀬戸康史)や高校時代の片想いの相手・桜井洋介(徳井義実)らがどう絡んでいくのか、見逃せない。さらに、年末のスペシャルドラマに続き、2月27日(土)に公開が迫った『黒崎くんの言いなりになんてならない』で、中島さんが演じるのは“悪魔級”ドS男子・黒崎晴人。「別冊フレンド」にて連載中のマキノ原作の漫画に登場する、映像化困難と言われたエロキュンなドキドキシーンが満載らしい、ということでも話題沸騰中だ。「オレ…ドSでした」とクランクアップ時に衝撃告白していた中島さんは、中身は真逆の愛されキャラかと思いきや、顎クイどころかもはや“顎グイッ”&“壁ドン!”&“床ドン!”もかなり様になっており、強引なドS演技にすっかり開眼した様子。そんな中島さんが「黒悪魔」と皆に恐れられる悪魔級ドS男子である一方、疲れた心を温かく癒す“ヌクメン”の異名を取る千葉雄大が地で(?)演じるのは、学園のスター“白王子”こと白河タクミ。「俺に絶対服従しろ」という“黒悪魔”と「ホントの恋愛教えてあげる」という“白王子”の間で揺れる赤羽由宇(小松菜奈)のドキドキをスクリーンで体感できる。優しいだけでは物足りない、冷たくされると燃え上がる、振り回すより振り回されたい…そんな、心に秘めた女子のわがままな願いを叶えてくれるのが、ドS男子なのかもしれない。(text:cinemacafe.net)
2016年02月17日4月期の金曜ドラマ枠で放送予定の中谷美紀主演ドラマ「私結婚できないんじゃなくて、しないんです」。この度新たに、元宝塚トップスターの蘭寿とむがキャリアウーマン・山本望海役として地上波の連続ドラマに初レギュラー出演することが明らかとなった。“39歳、超プライド高い女子”・橘みやびと“超ドSな毒舌恋愛スペシャリスト”十倉が織り成すスタイリッシュなスパルタラブコメディ。青山の美容皮フ科クリニックを営む開業医のみやびは「自分はしようと思えばいつでも結婚できる!」とたかをくくり、充実したシングルライフを満喫していた。ある日“女子会”で訪れた割烹料理店で出会う超毒舌店主の十倉から自分が男性から敬遠される“美人・キャリア・アラフォー”という三重苦を背負った“恋愛弱者”に陥っていると現実を突きつけられる。そのことに最初は憤っていたみやびだったが、高校時代に片想いしていた同級生・桜井への気持ちが再燃し始めたことをきっかけに十倉の助言に耳を傾け始める――。本作は、「夢をかなえるゾウ」や「LOVE理論」などで知られる作家・水野敬也が手がける恋愛マニュアル本「スパルタ婚活塾」を原案に、“徹底した男目線”による、女性のための恋愛論をエッセンスにしたオリジナル作品。結婚なんてしようと思えばいつでも出来ると思っている主人公・橘みやびを中谷さん、超毒舌の割烹料理屋の店主・十倉を藤木直人が好演する。そのほかみやびが経営するクリニックに出入りするデリバリースタッフ橋本諒太郎役に瀬戸康史、クリニックの看護師・野村梨花役に大政絢、みやびの同級生で片思いの相手・桜井洋介役に徳井義実(チュートリアル)、母親役に夏木マリと個性豊かな俳優陣が集結している。そして新たに出演が決定したのは、元宝塚花組トップスターで現在女優や歌手として活躍する蘭寿さん。今回は、みやびが月一で集まる“グルメ女子会”で会う女友達のひとりでファイナンシャルプランナーとして起業し、バリバリ働くキャリアウーマンの望海役に抜擢。みやび同様、優れた容姿と経済力を持つ自立したアラフォー女性で、年下の彼氏がいるが特に結婚をいそいでいるわけではないという花の独身貴族のひとりという役どころだ。本作が地上波の連ドラ初レギュラーとなる蘭寿さんは「とても面白い脚本で、この作品に出演させていただけることを、嬉しく思っております」と喜びを語り、また「中谷さんはとても美しく透明感があって素敵な方です。休憩時間等もいろんなお話をさせていただき、嬉しいです。藤木さんは、穏やかにお話をしてくださるのですが、役に入るとそのスイッチの入り方が素晴らしくて感心するばかりです」と共演の2人についても印象を語った。スパルタ毒舌男というキャラクターを藤木さんがどう演じるのか、そして蘭寿さんをはじめとする個性豊かなキャスト陣がどのようにドラマを盛り上げていくのか楽しみに待ちたい。「私結婚できないんじゃなくて、しないんです」は4月期、毎週金曜日22時よりTBSにて放送予定。(cinemacafe.net)
2016年02月04日