国立国会図書館は19日、同施設の公式Webサイト上のミニ電子展示コンテンツ「本の万華鏡」の第20回として、図書館ならではの視点で「琳派(りんぱ)」を取り上げた「本でたどる琳派の周辺」を公開した。「本の万華鏡」は、時事的なものや身近で楽しいものなど、さまざまなテーマについて、国立国会図書館の蔵書を使って紹介する同施設の公式Webサイト内のコンテンツのひとつ。このたび公開された第20回の「本でたどる琳派の周辺」は、琳派と本に関する意外なエピソードを"図書館ならではの視点"で紹介したもの。江戸から現代、あるいは日本から海外へと本がつないでいった琳派の流れが、「琳派が生み、本が伝えたかたち」、「琳派が『琳派』になるまで」、「海を越えた琳派」の3章にわたって、豊富な図版やデジタル化資料、関連電子展示会、外部リンクなどを交えてわかりやすく紹介されている。なお、「琳派」とは、本阿弥光悦にはじまり俵屋宗達、尾形光琳、酒井抱一らによって築き上げられてきた美術の流れ(造形芸術上の流派や美術家・工芸家、その作品など)を表す言葉のこと。今年は光悦が徳川家康から京都・鷹ヶ峰の地を拝領して400年の節目の年にあたる。
2015年11月19日東京都・二子玉川の静嘉堂文庫美術館は、俵屋宗達・尾形光琳・酒井抱一にまつわる書画工芸を一堂に展示する「金銀の系譜 ― 宗達・光琳・抱一をめぐる美の世界」を開催している。会期は12月23日まで(月曜休館、ただし11月23日は開館し、翌24日休館)。開館時間は10:00~16:30。入館料は一般1,000円、大高生700円、中学生以下無料。同展は、修理を終えた国宝・俵屋宗達「源氏物語関屋・澪標図屏風」、重要文化財・尾形光琳「住之江蒔絵硯箱」(後期展示:11月25日~12月23日)の2点を公開するとともに、宗達・光琳・抱一にまつわる書画工芸の数々を一堂に展示するもの。「源氏物語」の第十四帖「澪標」と第十六帖「関屋」を題材とした同作は、宗達の作品中、国宝に指定される3点のうちのひとつとなる。絵具の剥落や画面の亀裂等の損傷がみられたため修理が行われ、約10年ぶりに公開されるということだ。また、重美の尾形光琳「鵜船図」、酒井抱一「波図屏風」をはじめとする同館所蔵の琳派の名品が一堂に展示され、「波図屏風」付属書簡・自筆句稿『軽挙館句藻』など、門外不出の抱一自筆資料をはじめ、関連版本もあわせて公開される。そのほか、制作から約300年を経て劣化がすすんでいた重要文化財・尾形光琳「住之江蒔絵硯箱」が修理後初公開される(展示期間:11月25日~12月23日)。「住之江蒔絵硯箱」は、本阿弥光悦作の硯箱を模して制作したものと知られており、光悦の特色をよく受け継ぎながらも独自の創意を加えた光琳蒔絵の頂点を示す名作と言われている。また期間中、自然光によって様々な表情を見せる国宝「曜変天目(稲葉天目)」重要文化財「油滴天目」や、松花堂昭乗「勅撰集和歌屏風」や重文の野々村仁清「色絵吉野山図茶壺」、原羊遊斎「雪華蒔絵印籠」など、琳派の画家たちを取り巻く同時代の優品もあわせて紹介される。また、関連企画として、京都美術工芸大学学長・河野元昭氏による講演会「これであなたも琳派通!」が開催される。開催日時は11月21日13:30~。参加費無料、ただし当日有効の鑑賞券が必要となる。
2015年11月19日お笑いトリオ・パンサーの尾形貴弘がこのほど、都内で、WOWOWのスポーツ番組『伝統の一戦 クラシコ直前!生放送スペシャル~クラシコ歴代最高プレーヤーベスト50~』(20日 22:00~)の事前取材に応じた。WOWOWは21日深夜、スペインサッカーのレアル・マドリードとバルセロナが対戦する伝統の一戦クラシコを生中継する。試合前日に放送する同番組では、MCにペナルティのヒデを迎え、クラシコ情報を紹介。加えて、ヴァイッド・ハリルホジッチ日本代表監督と宮本恒靖元日本代表キャプテンの対談も放送する。番組ゲストの尾形は、小学校から大学までサッカーを続け、仙台育英高校在学中はゲームキャプテンを務めたほどの腕前。「夢中になってすぐに終わっちゃいそう」と期待で胸を膨らませる尾形は、「クラシコはスーパープレーが見れる試合。サッカーを知らない人でも好きになるような一戦になると思う」とアピール。また、番組ではクラシコ歴代プレーヤーを紹介するが、「フェルナンド・レドンドがめっちゃ好き。初めて組んだコンビ名にしたくらい」と熱弁した。1902年の初試合から113年間、"永遠のライバル"として常に互角の戦いを続けてきた両チーム。現在までに230試合を行い、レアルが92勝、バルサが90勝という結果となっているが、尾形は勝敗を「レアル3-1バルサ」と予想。続けて、自身にとってのライバルに、お笑い芸人・あばれる君を挙げた尾形は、「汗かいて挙動不審なところが被ってるから」と苦笑いしつつ、芸能界のサッカー通として、「まだ動けるから俺が1番上手い。ヒデさんはもう動けないでしょ? MC枠も狙っていきますよ! 熱さじゃヒデさんに負けない!」と虎視眈々としていた。
2015年11月18日SF映画史上空前のエンターテイメント『スター・ウォーズ』シリーズ。この度、シリーズ最新作『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』が12月の公開を目前に控え、本作の風神雷神図屏風と“覚醒”の書の政策が決定し、清水寺にてお披露目されることが明らかとなった。本作は、シリーズの新たなる3部作の第一弾。『ジェダイの帰還』から約30年後を舞台に、フォースを巡る全く新しい“家族の愛と喪失の物語”が描かれる。砂漠の惑星で家族を待ち続けている孤独なヒロイン、レイの運命は“ある出会い”によって一変することに…。旧シリーズの不朽のキャラクターたちに加えて、重要なカギを握るドロイドBB-8、ストームトルーパーの脱走兵フィンなどが登場。世界中が注目する悪役は十字型のライトセーバーを操るカイロ・レンだ。世界はもちろん日本でも多大なる影響を受けている『スター・ウォーズ』シリーズ。今年は江戸時代に現れた装飾的な作風を特色とする俵屋宗達や尾形光琳といった芸術家をつぐ“琳派”が400年を迎え、それを記念して現代琳派の山本太郎の手により、代表作風神雷神図へのオマージュとして本作の世界観を表現した『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』風神レイ&雷神カイロ・レン屏風が製作される。そして屏風に描かれるのは、家族を待ち続ける孤独なヒロイン・レイと、赤い十字型のライトセーバーを操る悪役カイロ・レンだ。また、伝統的な日本画の技法を用いつつ、古典絵画にユーモアとパロディを交えながら、現代的な要素を加えることで日本画ならぬ「ニッポン画」を描く画家として、国内外問わず様々な活躍をしている注目のアーティストの山本さんは「世代を超えた現代の神話であるこの物語を描く機会を得て大変光栄に思っています。」と今回の制作について語っている。さらに、“今年の漢字”を書く京都の清水寺の森清範貫主にタイトルにちなんで<「覚醒」の書>を揮毫する予定だという。これらは11月30日(月)朝、平安時代より様々な芸能が奉納されてきた、清水寺本堂舞台にて御本尊宝前お披露目を予定しており、その後は12月8日(火)~15日(火)まで清水寺経堂で展示予定となっている。『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』は12月18日(金)18時30分より全国一斉公開。(cinemacafe.net)■関連作品:スター・ウォーズ/フォースの覚醒 2015年12月18日より全国にて公開(C) 2015 Lucasfilm Ltd. & TM. All Rights
2015年11月13日東京都・銀座のギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)は、琳派400年を記念して、グラフィックデザイナー10人による新作ポスターを展示する「21世紀琳派ポスターズ10人のグラフィックデザイナーによる競演」を開催する。会期は10月5日~10月27日(日曜・祝日休館)。開場時間は11:00~19:00(土曜は18:00まで)。入場無料。同展は、琳派400年を記念して今年8月に開催される京都dddギャラリー「20世紀 琳派 田中一光」展と呼応する形で、日本を代表するグラフィックデザイナーが製作した「琳派」をテーマにした新作ポスター(B倍4連)を展示するもの。2015年は本阿弥光悦が京都に「光悦村」を拓いてから400年となり、琳派発祥の地京都では、琳派が注目を集めている。本阿弥光悦、俵屋宗達らが創出した琳派の美の系譜は、尾形光琳、酒井抱一へと継承され、グラフィックデザイナーの田中一光も、20世紀琳派の代表として呼ばれるようになった。田中一光は、琳派を「あくまでも典雅に、自由闊達に、絢爛と、しかもその美を少しも誇示することがない温和な、まるで早春の日だまりのような世界」と敬愛を込めて語っており、現代のグラフィックデザインの先駆けであり、平面性や単純化された色面、リズム感のある空間構成や装飾性などは現代に息づく琳派とも言えるということだ。同展では、浅葉克己、奥村靫正、葛西薫、勝井三雄、佐藤晃一 永井一正、仲條正義、服部一成、原研哉、松永真の10人の作品により、現代作家のDNAに刷り込まれ、継承されてきた琳派の美の様式を展覧する。また、関連企画としてギャラリートークが開催される。開催日時は10月5日16:00~17:30(佐藤晃一+永井一正+原研哉+山下裕二)、10月15日18:30~20:00(浅葉克己+仲條正義+山下裕二)、10月23日18:30~20:00(奥村靫正+服部一成+山下裕二)。参加に際しては予約が必要となる。
2015年10月14日虎屋が運営する菓子資料室「虎屋文庫」は5月20日から6月16日まで、第78回虎屋文庫資料展として「虎屋文庫のお菓子な展示77」を開催する。○歴史の名シーンを彩って来た和菓子の世界同資料室は、和菓子文化の伝承と創造の一翼を担うことを目的とし、1973年に創設。同年より、本社ビルにて展示会を開催してきた。このたび、ビルの建て替えに伴い、約3年間休業となることから、大回顧展を行う。毎回人気を集めた「源氏物語と和菓子」展や、有名作家による「和菓子アート」展など、全77回のさまざまな展示を、思い出の品々と振り返る。展示品は、過去の展示で紹介した菓子約40点、過去の展示のDM・ポスター、錦絵・版本・古文書・動画など。主な展示内容は以下の通りとなる。「歴史上の人物と和菓子」は、力を入れて取り組んできたテーマの一つ。有名人の知られざる逸話を紹介してきた。一例では、「琳派」創生400年の今年、話題となっている絵師・尾形光琳の注文記録が、虎屋に残る。本展示では、光琳が中村内蔵助に贈った10種の菓子から「色木の実」と「友千鳥」を展示する。第30回「源氏物語と和菓子」展(1988年)では、故・片野孝志氏の料紙(美しい和紙をつなぎ合わせた装飾的な紙)と菓子を組み合わせて、54帖のさまざまな名場面を表現した。本展示では、数ある展示のなかでも屈指の人気を誇る和菓子と料紙の競演を楽しむことができるという。第75回「蘇る 江戸~明治の和菓子の世界」展(2012年)で展示した、菓子研究家・吉田隆一氏所蔵の、菓子を運ぶ容器「井籠(せいろう)」。事前調査の際、「二口屋(ふたくちや)」の井籠を塗り直したものであることがわかった。江戸時代に虎屋とともに御所御用を勤めた名店で、幕末に虎屋が経営権を譲り受けたという縁を感じさせる一品とのこと。第67回「和菓子アート」展(2006年)は、現代アーティストによる、和菓子に想を得た作品展。菓子木型を使った和紙作品や、和菓子をかたどった木製玩具などが展示された。名画や偉人に扮するセルフポートレイト作品知られる森村泰昌氏のデザインによる干菓子「ことのはのあじ」が注目を集めた。○展示品の和菓子を限定販売とらや赤坂本店、銀座店では、本展示の期間中、展示品より外良製「招福袋」「宝来袋」を限定で販売する。価格は各486円(税込)となる。会場の所在地は、東京都港区赤坂4-9-22「虎屋ギャラリー」。入場無料。自由に参加できる展示解説を、毎週月曜日の10時30分から、5月30日と6月6日の13時30分から行う。
2015年04月26日京都府は4月25日~5月17日、京都文化博物館(京都府京都市)にて琳派400年記念の日本画・工芸展「京に生きる 琳派の美」を開催する。「琳派」は、美術史における桃山時代後期の元和元年(1615)から見られる美術家・工芸家およびその作品の傾向。琳派誕生400年を記念して開催される同展覧会は、京都日本画家協会と京都工芸美術作家協会が初めて合同で開催する企画展となる。京都を代表する日本画・工芸作家207人が集結し、琳派をテーマに作り上げた計207点の作品を公開するとのこと。金箔(きんぱく)の上に梅や椿を描いた絵画や、尾形光琳の絵を彷彿(ほうふつ)させるような漆芸作品、黄金と水色の配色に鶴の姿を描いた扇子型の焼き物など、それぞれの作家の「琳派観」を通してさまざまな作品を楽しめるという。また、期間中は、出展作家を講師として琳派の代表的技法などを体験するワークショップや、ギャラリートークも開催する。同展の開催時間は10時~18時(金曜日は~19時30分) で、入場は閉場の30分前まで。入場料は一般800円、大・高校生500円、中・小学生300円で、前売りおよび20人以上の団体料金は一般600円、大・高校生400円、中・小学生250円となる。※価格は全て税込
2015年03月04日