“独立の洗礼”で片付けていいものか。 世界的に今、セクハラ被害への見方が変わりつつあります。ハリウッドセレブたちがこぞって抗議の声をあげ、日本でも「#MeToo」というセクハラ告発運動が盛んに行われています。 そんななか“麿サマ”の愛称でおなじみの元NHKアナウンサーの登坂淳一さん(46)にも疑惑が。「週刊文春」により同僚へのセクハラが告発され、キャスター就任が決まっていた番組も降板することを発表しました。 セクハラはあくまでも“疑惑”ということでしたが、これをキッカケに過去の噂が多数報告される始末。大々的にテレビで報じられることはありませんが、登坂さんはある意味社会的に“抹殺”されようとしています。 就任後にスクープが発覚し、番組内定辞退が決まる。この流れは、経歴詐称疑惑が浮上したタレントのショーン・マクアードル川上さん(49・以降、ショーンKさん)と同じ。そのためさまざまな比較をされていますが、実際は同じとはいえません。 ショーンKさんはもともと異業種からの大抜擢でしたが、登坂さんはNHKアナウンサーとしての確固たる実績と実力が評価されて抜擢されました。また事前に見抜けなかったテレビ局側の甘さを指摘する声もありますが、セクハラ被害は目に見える証拠が残りにくいもの。改めてセクハラ問題の扱いについて、難しさも感じます。 登坂さんは独立後の大きなチャンスを失ったことになりますが、セクハライメージのついた彼は今後どうやって活躍の場を作っていけばよいのでしょう。 実はそのチャンスが、すでに目の前まで迫っています。そう、平昌オリンピックです!実は登坂さんの趣味の1つはカーリング。豊富な知識とアナウンス力、そして熱い熱量をオリンピック中継で伝えられれば……。もう一度実力が認識され、風向きも変わってくると思います。 今やネットを駆使すれば、個人でなんでも発信可能な時代。お膳立てされた舞台はないものの、実力を示す技術とチャンスはあまた用意されているのです。 セクハラは当然ながら、許されない問題です。ただ登坂さんを擁護するわけではありませんが、あくまでも“疑惑”の段階なのに、社会的に“抹殺”してしまうのは少し悲しい気もします。 それと同時に、不倫報道に匹敵する世間の強烈な熱量も感じます。日本人はもともと誠実で潔癖な人を好む傾向がありますが、現実問題としてはどんな人にも“そうじゃない部分”があります。 登坂さんは上品なイメージが先行していますが、地方局時代はおちゃめでユーモアあふれる姿がファンを喜ばせていたそうです。 アナウンサーとしてキャリアに傷はついてしまいましたが、もしその傷が謝罪してすむ程度なら……。そのときは彼のつまずきを許し、独立という大きな決断をもう一度応援する“正しく”優しい日本でありたい。 この一件は世界のトレンドをふまえたうえで、日本人として今いちど考えていくべき問題だと思うのです。
2018年02月06日芸能人たちがその週に残した印象深い発言を、写真と共に振り返る「特選!今週の芸能コメ」。2018年1月28日から2月3日に行われた芸能イベント・会見、舞台あいさつの中から、10人をピックアップする。○山田孝之「今の嘘でしょ」俳優の山田孝之、染谷将太らが1月29日、都内で行われた日本コカ・コーラ2018年『ジョージア』新CM・新キャンペーン発表会に出席。染谷が「面と向かってセリフを言い合うのは初めてでしたが、何パターンも試したりして山田さんのお芝居に刺激を受けました」と語ると、山田は「今の嘘でしょ」と照れ笑い。○福士蒼汰「本当に安全第一のもと」俳優の福士蒼汰が1月29日、東京・増上寺で行われた主演映画『曇天に笑う』(2018年3月21日公開)の“曇天祭り”プレミアイベントに出席。「いろんな試行錯誤しながらアクションに挑みました。本当に安全第一のもとにやっていたので、大きなけがはなかったと思います」と報告するも、本広克行監督から「ひび入らなかった? 結構重いよね。かなり重症でしたよ」とツッコミを入れられ、「ちょっとご迷惑をかけた点もあったかもしれない」と苦笑した。○綾瀬はるか「私は特にないんですが」女優の綾瀬はるか、坂口健太郎が1月29日、都内で行われた映画『今夜、ロマンス劇場で』のイベントに出席。バレンタインデーの話題になり「私は特にないんですが」とロマンチックな思い出はないようで、「学生の頃、友だちと皆でお家でチョコレートを作って友だち同士でよく交換していました」とほのぼのトーク。○高橋大輔「生まれてよかった。生きててよかった」綾瀬はるかと高橋大輔が1月30日、都内で行われた「コカ・コーラ」平昌2018冬季オリンピック応援キャンペーンPRイベントに出席。高橋は綾瀬の美貌に胸を打たれたのか、「テレビ以上に笑顔が素敵で、生まれてよかったなと、生きててよかったなと思っています。癒やされます」とメロメロ。○片岡鶴太郎「ケンカ売ってるんですか!?」俳優の片岡鶴太郎が1月30日、都内で行われた東海テレビ・フジテレビ系ドラマ『家族の旅路 家族を殺された男と殺した男』(2月3日スタート、毎週土曜23:40~)の制作発表会見に出席。ドラマのタイトルにかけて、「自分にとっての家族はどういった存在か」という質問が飛び、昨年離婚したばかりの片岡は「私にとってその質問は、ケンカ売ってるんですか!?」と困惑し会場から笑い。○福山雅治「写メしましたもん」俳優の福山雅治、ジョン・ウー監督らが1月30日、都内で行われた映画『マンハント』(2月9日公開)のジャパンプレミアに出席。監督作でおなじみ鳩を飛ばすシーンが同作にもあり、「あの瞬間は、テイクをチェックしている"画面"を写メしましたもん。『これは撮ろう』って」。○安藤サクラ「子持ちだしおばちゃんだし」女優の安藤サクラが、10月から放送される平成30年度後期NHK連続テレビ小説『まんぷく』のヒロインを務めることが決定し1月31日、東京・渋谷のNHKで行われた会見に出席。「本当にいろんなことを考えて悩んでこのオファーをお受けしました」と打ち明け、「まさかヒロインなんて、子持ちだしおばちゃんだし、最初はまったくやれる気もしなかったし、やるつもりもなかった。子供を育てることが第一にあったので考えもしなかった」。葛藤を経ての演技に注目が集まる。○岡田結実「私が見たUFOはピカっと光って」タレントの岡田結実が1月31日、都内で行われた「『みんなの宇宙』プロジェクト発表記者会見」に出席。「私が見たUFOはピカっと光ってそのまま超速い速度で落ちて消えました。あまりに速すぎたので流れ星じゃないと思いますし、UFOだと思いますよ」と衝撃の目撃情報を報告。○錦戸亮「僕らも家に帰ったら"普通"です」関ジャニ∞のメンバーで俳優の錦戸亮が1月31日、都内の日本外国特派員協会で行われた映画『羊の木』(2月3日公開)の記者会見に出席。役柄とのギャップを記者からは問われ、「唯一一人で仕事をするのがお芝居。そこに関しては自分のアイドル的なところは一切出す必要はないと昔から思っています」と明かし、「僕らも家に帰ったら"普通"です」「みなさんにもフラットな時ってあるじゃないですか? そこを意識したというか」と問いかけていた。○小野真弓「皆さんが思うようなエロいことを」女優でタレントの小野真弓が2月3日、東京・神保町の書泉グランデで写真集『赤い花』(発売中 3,500円税込 講談社刊)の発売記念イベントを開催。セミヌードの写真について、「これは本当に何も付けずに撮影しました。点数を付けたら100点。ヌードではありません!」とアピールした。
2018年02月04日1月31日発売のバレンタインジャンボ(今回からグリーンジャンボを改称。1等・前後賞合わせて3億円)。本誌が注目したのはズバリ「五輪選手ゆかりの神社」で当せん祈願している売り場だ。 「けがで出場が懸念されている羽生結弦選手ですが、ソチの演技はすばらしかった。それ以来ファンです」 そう語るのは、’15年オータム1等5億円が出た兵庫県「神戸新長田鷲尾タバコ」の鷲尾孝介社長。地元・神戸市内には、名前に“ゆづる”が入っていることから、本人も必勝祈願に訪れ、ファンの聖地になっている弓弦羽神社がある。さっそく鷲尾さんも参拝。 「阪急御影駅の近くの住宅地にひっそりたたずむ神社なのですが、一歩境内に入ると不思議なパワーを感じました。弓弦羽神社には願い事を神様に届ける八咫烏をキャラクターにした『ゆづ丸』という縁起物があるんです。今回のジャンボでは、それを店頭に飾り、羽生選手の金メダルとジャンボ1等をお客さんといっしょに祈願しようと思っています」 じつは4年前のソチ五輪では、五輪選手ゆかりの神社に当せん祈願した売り場から1等が続出した。 まず北海道「大通地下チャンスセンター」の大塚正明店長が明かす。 「スキージャンプの葛西紀明選手がメダルを獲得する日の朝、彼の所属する土屋ホームの川本謙監督(当時)が札幌市内の白石神社に参拝。葛西選手の必勝を祈願していたんです。そのニュースを聞いた販売員が『私も25年間、欠かさず白石神社に初詣でに行っている。きっとこの売り場にも御利益がある』と話していたら、本当にグリーン1等5億円が出たんです」(大塚店長) 同じく’14年グリーン5億円が出た鳥取県「いない倉吉中央チャンスセンター」では、こんなことが。 「倉吉市は男子フィギュアの町田樹選手のお母さんの出身地。’14年元日に町田選手は、家族と地元の倉吉賀茂神社へ必勝祈願に行ったんです。たまたまその日、うちの販売員もこの神社に初詣でに行き、町田選手と会ったそう。これは正月から縁起がいいと思っていたら、グリーン1等5億円。町田選手からパワーをもらったと喜びひとしおでした」(榎本隆弘店長) ソチ五輪以外でも、五輪選手ゆかりの神社にあやかって億が出た売り場が。 日本一金メダリストが出ている町として知られる愛知県大府市共和町。この町で’14年年末7億円、’17年ドリーム7億円と、奇跡の大当たりを出しているのが「ふじや酒店」だ。 「’12年ロンドン五輪前、当時、市内の至学館大学に在学していたレスリングの吉田沙保里さんが共和町の八ツ屋神明社で必勝祈願。金メダルをとったことから、一躍、金メダル神社と呼ばれるようになったんです。’16年リオ五輪では、この神社で必勝祈願した土性沙羅さんはじめ、至学館大レスリング部の3人が金メダル。町中が熱くなりました」 こう話すのは、売り場を取り仕切る服部啓子さん。じつは服部さんも23年前に宝くじを売り始めてから、ずっとこの神社で当せん祈願をしてきた。 「金メダル神社は地元の誇り。うちの売り場から信じられない大当たりが続いているのも、そのパワーをいただいている気がしてなりません」 平昌五輪と重なる今回のジャンボこそ「五輪選手ゆかりの神社」にあやかる売り場に期待しよう。
2018年02月03日(写真:アフロ) 開幕直前の平昌五輪。今大会でも、要注目のヒロイン候補がたくさんいる。彼女たちが世界でトップをうかがう選手になるまでには、お互いを高め合う相手が欠かせなかった。その関係性はさまざまだが、本番では、アスリートのライバル物語が新たに生まれることだろう――。 「平昌から東京へ。未来への希望となれるよう、チームジャパン一丸となり精進します」 日本選手団主将として、全競技の選手を代表して結団式であいさつしたのは、’10年バンクーバー五輪スピードスケート団体パシュート銅メダル、1,000mの世界記録保持者で、平昌では500mと1,000m、1,500mに出場する小平奈緒(31)。短距離の金メダル有力候補だ。 今五輪ではスピードスケートでもう1人、金メダルの有力候補がいる。1,000m、1,500m、3,000m、新種目のマススタート、団体パシュートに出場する高木美帆(23)だ。 ’94年リレハンメル五輪500m銅メダリストで現・衆議院議員の堀井学さんが、2人の関係性についてこう話す。 「選手団の主将になったように、小平選手はチームジャパンのリーダー。高木選手からすれば、ついていきたい尊敬する先輩でしょう。平昌では『大将』『副将』格として、ぜひワンツーフィニッシュを決めてほしいものですね」 2人が世界のトップに並び出るまでは、長い道のりがあったのだと堀井さんは言う。 「’10年バンクーバー五輪で、中学生で日本代表になり、鮮烈なデビューを飾った高木選手ですが、次の’14年ソチ五輪の選考では落選し、苦しい時期を過ごしています。彼女はそこであきらめず、挑戦を続けた結果、長いトンネルを抜けて今日に至ります。その道のりではやはり、地味ながらコツコツと努力を重ねてきた、8年先輩の小平選手の姿に勇気を与えられてきたのではないでしょうか」 一方、世界でも圧倒的な強さを誇る小平にとっても、後輩の高木の成長が刺激になっているのだという。 「1,000mで、高地の室内リンクでは小平が大差で勝ちますが、低地の屋外では数回に1回、高木に敗れることがある。1,000mは互いの“現在”を確かめ合える場所でもあるんです」 では、平昌での直接対決の展開は、どうなるのだろう。スポーツジャーナリストの折山淑美さんはこう見る。 「日程的には1,500mが先にありますので、ここで勝つことを第一目標にしてきた高木にすれば、自分のレース展開を守って金メダルを取りたいところ。1,000mは小平が世界でも圧倒的に強いですから、同走なら、最初から飛ばす小平に冷静についていければ、金銀独占もあるかもしれません」
2018年02月01日(写真:アフロ) 開幕直前の平昌五輪。今大会でも、要注目のヒロイン候補がたくさんいる。彼女たちが世界でトップをうかがう選手になるまでには、お互いを高め合う相手が欠かせなかった。その関係性はさまざまだが、本番では、アスリートのライバル物語が新たに生まれることだろう――。 フィギュアスケート女子で平昌五輪日本代表に選出されたのは、宮原知子(19)と坂本花織(17)の2人。ともに初出場となる彼女たちの横顔を、’77年世界選手権東京大会で日本人初の銅メダリストとなった佐野稔さんに語ってもらった。 「’15年世界選手権の銀メダリストである宮原さんは、股関節の疲労骨折で昨年の世界選手権を欠場しましたが、逆境を乗り切って全日本選手権で見事に4連覇を達成、名実ともに『日本の女王』に返り咲きました。坂本さんは、全日本選手権のフリーでプレッシャーのかかる最終滑走を、ノーミスで乗り切る強いハートの持ち主。初挑戦で日本代表の座を射止めた、今回のシンデレラガールなんです」 そんな2人の関係性を、佐野さんは次のようにみる。 「宮原さんは、演技を見てもわかるとおり、生真面目で、フィギュアに対しての姿勢がすがすがしく感じられる選手。そんなエース・宮原さんには、新星・坂本さんを包んで引き上げられる、姉のような包容力があるのではないかと思います。かたや妹分のような坂本さんが五輪という大舞台で、努力型の宮原さんという先輩と一緒に戦えるのが、大きな糧になるはずなんです。怖いものなしの若さをぶつけてほしいですね」 では、五輪当日はどのような試合展開になるのだろう。スポーツジャーナリストの折山淑美さんはこう考える。 「宮原は、ジャンプをノーミスで切り抜け、自分らしい着実な演技を目指すはずです。坂本は、同世代の強豪がひしめくなかで自分だけが出られることをラッキーと捉えているはず。宮原というエースが上にいる安心感から、順位を気にせず戦うことができれば、平昌でサプライズを起こすかもしれないですね」
2018年02月01日(写真:アフロ) 開幕直前の平昌五輪。今大会でも、要注目のヒロイン候補がたくさんいる。彼女たちが世界でトップをうかがう選手になるまでには、お互いを高め合う相手が欠かせなかった。その関係性はさまざまだが、本番では、アスリートのライバル物語が新たに生まれることだろう――。 「小学生のころ、初めて見た沙羅ちゃん……いえ、高梨選手の印象は、鮮明に覚えています。私も含めて女子のジャンプの飛び出しって、男子に比べて『もさ~っ』というか、動きが遅いんですが、彼女は男子のように『バンッ』と一発で飛び出すことができていたのが、印象的でした」 その驚きを昨日のことのように、目を見開いて振り返るのは、平昌五輪スキージャンプ女子日本代表・伊藤有希(23・土屋ホーム所属)。技術の要といわれるテレマーク(両足を前後させて着地する姿勢)は“世界一美しい”と称され、伊藤はいまや世界の強豪からも注目される存在なのだ。 しかし現在までの実績において、伊藤の上に位置しているのが、言わずと知れた女子日本代表・高梨沙羅(21)。’16-’17年のワールドカップ総合1位、通算勝利数はなんと「53」と世界1位。日本で1、2位を争い、ともに2度目の五輪となる平昌の大舞台に向かう彼女たちは、幼少期から10年にわたってしのぎを削るライバルとしての日々を過ごしてきた。 伊藤の出身は、北海道上川郡にある人口約3400人の下川町。年に数回はマイナス30度になるという極寒の地だ。祖父・恒さん(故人)は、町の子どもたちのジャンプ競技活動のために尽力し、葛西紀明(45)らの才能を幼少期に見いだしたことで“下川ジャンプの父”ともいわれている存在だ。 恵まれた環境で伊藤が頭角を現したのが、中1で出たシニアの国際大会・コンチネンタルカップだった。初出場でなんと4位、翌’08年には銅メダルで表彰台と、“スーパー中学生”と騒がれたのである。 しかし冒頭のように、すぐ2つ下には高梨がいて、’11年、コンチネンタルカップ2度目の挑戦で優勝。その後に女子ジャンプの五輪正式採用も決定し、高校生になった伊藤が伸び悩むのを横目に、高梨が“天才女子ジャンパー”の名をほしいままにしていく。 伊藤が当時の胸中を明かす。 「う~ん……自分ではあまり、若いコがいきなりバーンと出てくることは気にしないようにしていました。『年下に抜かされる』ということも意識しないように……」(伊藤・以下同) 伸び悩んだ高校生時代は、高梨がワールドカップで初優勝を挙げ、連戦連勝、16歳4カ月と最年少で個人総合優勝を決めた時期と重なる。伊藤が低迷していた時期に高梨は男子選手のように前方に体を伸ばしてバンバン飛び、距離を伸ばした。高梨は伊藤のはるか先を行っていた。 ’13年4月、伊藤は高校卒業後、地元の大先輩・葛西のいる土屋ホームに入社、男子選手に交じって同じメニューをこなすという“荒行”に打って出る日々を過ごすうちに、成績が向上していった。 「陸上や筋力トレーニングも含めた監督の厳しいメニューをこなすなかで、思い出したのは、幼いころ、下川でやってきた厳しい練習でした。あのときも女子は私ひとり。『あの苦しさに比べれば……』と、食らいついていったんです」 そして’14年1月のワールドカップで高梨に次ぐ2位と初の表彰台に立つことに。伊藤にとってようやく先行していた高梨に追いつき、世界で勝負できると勇んで臨んだ初めての五輪だった。 高梨はワールドカップで連戦連勝。ソチ五輪は優勝候補筆頭だった。それぞれ自信を深め出場した同年2月のソチ五輪。高梨が4位、伊藤が7位と期待されたメダルに届かず、ともに悔し涙に暮れた。 だが、この挫折が伊藤の競技人生をがらりと変えた。伊藤は今まで以上の努力を重ね、大技を習得。’17年1月のワールドカップ札幌大会で、ついに高梨を2位に抑えて初優勝を果たしたのだ。 「高梨選手という世界のトップがいるからこそ、身近でそのレベルを体感でき、世界との実力差を体感できた。その意味では、高梨選手に負けることで、私のモチベーションが上がったんだとも言える」 伊藤は平昌五輪にかける思いをこう語る。 「メダルを取れる選手って、五輪当日に自分の調子と、ジャンプ台との相性と、風など自然環境の運を持ち合わせた選手だと思う。自分はそのチャンスが巡ってきたとき確実に手にできるよう、準備して臨むだけです」 目標は、伊藤と高梨のワンツーフィニッシュかと問うと、伊藤は笑顔で即答した。 「はい、高梨選手と一緒に、平昌の舞台で世界にリベンジしたいですね!」
2018年02月01日(写真:アフロ) 開幕直前の平昌五輪。今大会でも、要注目のヒロイン候補がたくさんいる。彼女たちが世界でトップをうかがう選手になるまでには、お互いを高め合う相手が欠かせなかった。その関係性はさまざまだが、本番では、アスリートのライバル物語が新たに生まれることだろう――。 「2歳の息子にも平昌に来てもらうことになりました。彼にも、ときめいてもらいたい」 1月24日の平昌五輪日本選手団結式で、記者団にこう話したのは、カーリング女子日本代表チーム「LS北見(=ロコ・ソラーレ)」キャプテンで3度目の五輪出場となる本橋麻里(31)。 かつてはスキップ(最後にストーンを投じる。ほかの選手への指示もする司令塔)を務めていたが、1児の母となった現在はどのポジションもできるオールラウンドの堅実なタイプの選手に変わった。 そしてLS北見の現在の不動のスキップといえば、藤澤五月(26)。強気で「決まれば大量得点」という一投ができる攻撃型の選手。 2人をよく知る北海道の常呂カーリング倶楽部・田房和彦会長は、こう話す。 「2人の共通点は、新天地に文字どおり『身ひとつ』で飛び込める、フロンティア・スピリット。本橋は、五輪にも出場した『チーム青森』を脱退して、’10年にLS北見を地元で旗揚げした。藤澤は、中部電力という強豪チームで結果をだせず、LSに飛び込むように移籍したんです。男子ではなかなかできない決断ですが、それが女子カーリングの新しい道を作ったんです」 退路を断ってチャレンジしてきた2人は、’16年にLS北見で世界選手権に出場し、男女通じて日本初の銀メダルに輝いた。その直後の本誌取材で移籍のいきさつについて、こう振り返っていた。 「中部電力時代、いい環境に甘えてしまい『環境を変えたい』と思っていたところ、憧れの麻里さんに声をかけてもらったんです」(藤澤) 「ええ、新しい風が必要でしたし、実力がありながら、悔しい思いをしてきた、さっちゃんの力は絶対に必要だと思っていましたから」(本橋) そんな“相思相愛”だった2人だが、本橋は産休に入ると藤澤にスキップを任せ、復帰後もリザーブ(補欠)に回ることに。田房さんがチームの事情を明かす。 「じつは復帰後に出場していた試合で、本橋のショット率は抜群に高いのに、なぜか勝てないという時期が続いたんですね。実力的にはいまでも抜群なんだけれど、彼女はコーチらと相談して、『自分はなるべく試合には出ない』と決めたんだと思います」 本橋がキャプテンとして一歩引いて試合を俯瞰することで藤澤の、“ゲームリーダー”としてのプレッシャーが軽くなった。「本橋さんが見守ってくれている」という安心感から、最高のパフォーマンスを発揮することができたのだ。 そこには、カーリングという競技独特の教えがあるのだと、田房さんは説く。 「カーリングはチームの結束がないと成り立たない競技です。彼女たちには幼いころから、『他人の失敗を喜ぶな』と、つねづね言い聞かせてきました。だから試合中、相手にも『ナイスショット』と言える。それが彼女たちに染みついているカーリングの精神です」 チームがみんなで助け合い高め合う気持ちが強いカーリング選手たち。その象徴が今回世界に挑む、本橋と藤澤だ。’16年の世界選手権でのエピソードとして藤澤は、「予選で発熱したとき、宿泊先で麻里さん特製の豆乳キムチ鍋が体を温めてくれた」と話す。 一方の本橋は「鍋だけじゃないですよ。試合で消耗するから炭水化物をしっかりと取れるように、炊込みご飯など飽きのこないアレンジで。えっ、お母さん役?もう若くないので“お母ちゃん”でいいですよ」と笑った。 本橋は離日直前に、こんなことも言っていた。 「平昌には、みんながいちばん必要とする、お米を持っていきます!」 平昌では、本橋特製の炊込みご飯が、日本を初のメダル獲得に導くことだろう。
2018年02月01日お湯を注いで3分(もしくは5分)待つだけで、一食分になるカップ麺。忙しいときやちょっと手抜きしたいときなど、ママにとってのお助けアイテムですよね。そんなカップ麺のなかでも定番なのが、日清の「カップヌードル」シリーズですが、1月22日、新商品が発売されました。平昌五輪の応援商品今回発売されたのは、「カップヌードル 旨辛チーズスンドゥブ味」「日清のどん兵衛 旨辛ユッケジャン風うどん」「日清焼そばU.F.O.旨辛プルコギ風焼そば」の3商品。ニュースリリースによると、「世界に挑む日本代表選手団を旨辛メニューで熱く応援しよう!」とのことで、今回の五輪開催国である韓国の人気料理をアレンジし、日本代表による熱い戦いをイメージして旨辛なメニューにしたのだとか。パッケージにもアスリートのモチーフや金メダル獲得を願って「黄金」カラーがあしらわれています。「カップヌードル 旨辛チーズスンドゥブ味」を実食!先述の通り、3商品同時発売なのですが、今回はその中から「カップヌードル 旨辛チーズスンドゥブ味」を実際に食べてみることに。まず、フタを開けると大量の赤い粉末が目立ちます。「日本代表による熱い戦いをイメージして」となっているし、もしかして結構辛いんじゃ…。そんなことを思いながら、お湯を注いで待つこと3分。「カップヌードル 旨辛チーズスンドゥブ味」の完成です。再びフタを開けてみると、やっぱり赤い!でも、辛い食べ物に多い独特なニオイはないように感じました。一口食べてみると、全然辛くなく、むしろまろやか。麺はいつものカップヌードルと変わらない印象で、スープは「カップヌードル シーフードヌードル」に近いかもしれません。また、具材にはチェダーチーズ風のキューブが入っているからか、とってもまろやかで食べやすかったです。ニュースリリースには、「海鮮だしをベースにチーズのコクを加えた旨辛でまろやかな味わい」と書いてありますが、まさにこの説明文の通りだと思いました。筆者は辛いものが苦手なのでこのままで食べましたが、辛さを期待している人にはちょっと物足りないかも。お好みでラー油などを足すのもいいかもしれませんね。全国で購入可能なので、コンビニに立ち寄った際など、ぜひ試してみてください。(文・山手チカコ/考務店)
2018年01月31日「元日はのんびり家にいました。1月3日からは、両親と2日間、箱根で過ごしました。一緒にゆっくりできるのは1年に1回、お正月だけ。それに、両親は箱根に行ったことがなかったそうで、すごく喜んでくれました。実は、(いつもコンサートの司会を務めている)西寄さんと、マネージャーも一緒に行ったんです。犬も連れていって。僕、大勢が大好きなんです」 そう語るのは、1月30日に新曲『勝負の花道』をリリースした氷川きよし(40)。この曲は全世代に向けた王道の応援歌だ。そこで、氷川に“勝負”や“応援”にまつわる質問をぶつけてみた! 【Q】平昌五輪で楽しみにしている競技や選手は? 「フィギュアスケートの羽生結弦選手。きれいな踊りですよね。衣装もすてきです。あんなふうに舞うように歌を歌えたら、と思いながら見ています」(氷川・以下同) 【Q】今までの五輪で印象的だった選手は? 「ヤワラちゃん(柔道の谷亮子さん)。福岡県出身で、同郷なので身近に感じています。今回の新曲のカップリング(『勝負の花道』《Aタイプ》収録)にも『柔道(やわらみち)』という曲を入れてもらっていて。日本のスポーツといえば柔道、というイメージです」 【Q】スポーツで応援しているのは? 「ヤクルトスワローズの試合で『東京音頭』を歌わせてもらっていて縁があるので、応援しています。ヤクルトファンといえるほどではないんですけれど。去年の夏、歌わせていただいたときも、僕が歌ったあとにホームランを打ってくださって。あのときは感激しました。 【Q】落ち込んでいるときに元気を出すためにすることは? 「人と会って話をして、励ましをもらう。自分も相手がたいへんなときには励まします。人は人によって成長する、人のなかにいてこそ頑張れる、と思っています」 【Q】自分にとっての“応援歌”は? 「手前みそですが、新曲の『勝負の花道』。自分で聴いても、“今日も一日頑張ろう”と思える曲です。歌詞にも励まされます」 【Q】今までの人生で挑んだ、印象的だった“勝負”は? 「何周年というような節目節目は、いつも勝負だと思っています。来年は20周年。また勝負の年がきますね」【Q】新曲『勝負の花道』の聴きどころは? 「これまで数々の作品を出させていただきましたけれど、『勝負の花道』はありそうでなかった曲です。心地よくて、テンポもいい。詞も元気が出る内容。くよくよしないで前向きな気持ちになれる、今頑張っている人たちに対する応援歌です」 【Q】最後に、いつも応援してくださるファンの方へ一言! 「いつも多くの方に応援していただいてここまで歌ってこられて感謝でいっぱいです。また新たなスタートをきって向上できるよう、日々努力して、常に初心に帰って歌っていきたいと考えています。新曲も聴いていただけるとうれしいです!」
2018年01月31日2月9日、いよいよ平昌五輪が開幕する。 羽生結弦(23)は昨年11月に行われたNHK杯の公式練習中に転倒し、右足関節外側靱帯を損傷。なんとか五輪代表には選出されたが、“ぶっつけ本番”で臨むことになった。そんな“奇跡の復活”を目指すなか、“祈祷班”たちも日本各地で祈りを捧げていた――。 “祈祷班”とは、羽生の無事を願うファンたちのこと。もともと彼がケガをした際、ツイッター上で自然発生的に誕生し話題となった。今や、その輪は全国に拡大。熱心なファンたちは実際に神社まで足を運ぶことも少なくない。 羽生の地元・宮城県仙台市にある「秋保神社」も、そのひとつ。“戦の神”を祀るこの神社、羽生の父親も息子の勝利のため祈りを捧げに来ていた“ゆかりの地”だ。 「ソチ五輪で金メダルを獲った後、羽生選手はこちらにお礼参りへ来てくださいました。以来、東北や関東の女性が訪れるようになりました。最近では日本人だけでなく、外国人の女性ファンの姿も見えますね。みなさん、熱心に羽生選手を応援しているようです。昨年の暮れあたりから必勝祈願の“奉納のぼり”が立ち始め、先日ついにその数が100本を超えたと聞きました」(秋保神社関係者) 売られているのは、金色で「心」「技」「体」の文字があしらわれた新勝守(800円)。金メダルをとれるよう、ファンたちもこのお守りを購入しているようだ。 そして羽生ゆかりの神社は、ほかにも。その名称から “聖地”とも呼ばれる兵庫県神戸市の「弓弦羽神社」にも、熱心な女性ファンたちが押し寄せているという。しかもなんと羽生を応援するため、弓弦羽神社を参拝するバスツアーまで組まれていたというのだ! 「昨年秋以降、それらしき団体さんがいらっしゃるようになりました。おかしいなと思い調べてみると、関東の旅行会社が『羽生結弦選手怪我回復とオリンピック連覇を祈願するバスツアー』といったようなものを企画していたんです。それに参加された方々が、団体でお参りにこられていたようです」(弓弦羽神社関係者) ツアーパンフレットに神社の名前が無断で使われていたため、神社はこの会社には抗議したという。ただそれでもツアーに頼らず自力で神社を訪れる熱心なファンは、今も後を絶たないようだ。 《羽生結弦選手の右足が早くよくなりますように。平昌オリンピックで金メダルがとれますように》《羽生結弦選手が金メダルをとり世界中のファンと喜びを分かち合えますように……!!》 絵馬所にはそうした祈願の文字とともに、羽生の写真や金の縁などで彩られた絵馬があふれていた。 そして羽生のフリー演目『SEIMEI』にちなんで“もうひとつの聖地”といわれているのが、京都府京都市にある「晴明神社」。やはりここにもファンたちは殺到していたという。 「もっともファンのお参りが多かったのは、羽生選手がケガをされた直後でした。うちの神社で参拝する人が行列を作るのはお正月ぐらいですが、このときは初詣かと思うほど境内が羽生ファンでいっぱいになりました。最近でもまだまだ参拝客はたくさんいらっしゃっていて、絵馬掛けを増設したほどです。絵馬を見ると、みなさんの願いは“金メダル”よりも“ケガの完治”が多いようです。『結果よりも、五輪本番で練習の成果を発揮してほしい』という思いから、祈願しているのでしょう」(晴明神社宮司) 日本全国で広がる「祈祷班」の祈り――。これだけ多くの願いが寄せられれば、きっと神々も羽生に勝利のパワーを送ってくれることだろう。
2018年01月31日(写真:アフロ) 2月9日から開幕する平昌五輪。羽生結弦(23)にとって、フィギュアスケート人生の集大成となる。だが、羽生はその場に立つことができるのか……。そんな不安も囁かれている。 昨年11月のNHK杯で公式練習中に転倒し、“右足関節外側靱帯損傷”の大けがを負った羽生。平昌五輪の最終選考会でもある、昨年12月20日の全日本選手権も欠場していた。 14年のソチ五輪で金メダルを獲得したことや、昨季の世界選手権を制した実績から五輪代表には選出された。とはいえ、公の試合は3カ月ぶり。今年1月からは、氷上練習も再開したと発表されている。 そんな彼をバックアップする“神様”がいた。日本フィギュアスケート界で “ゴッドハンド”と呼ばれている「マッサージセラピスト」の青嶋正さん(54)だ。 マッサージセラピーとは、施術を通じて心と体の両面から改善していく治療法。青嶋氏はトロントで20年以上前から指圧鍼灸クリニックを営んでおり、患者ひとりひとりに合わせた施術を行う。その腕前が話題となり、彼のもとへ通う選手は多い。 「選手がケガをしないようにするだけでなく、最大のパフォーマンスを出せるコンディションにしていく。それが青嶋さんのポリシーです。選手をあらゆる面からサポートしてくれるとあって、これまでにも小塚崇彦さん(28)や織田信成さん(30)などが“神の手”のお世話になったと聞きました」(フィギュアスケート関係者) 羽生は17歳でトロントに渡って以来、青嶋さんのもとに通っているという。 「最初はストレッチの重要性を認識していなかったという羽生選手も、青嶋さんの指導によって次第に“身体のケア”をふだんから行うようになったそうです。羽生選手はソチ五輪の前も決して万全だったわけではありませんが、みごと金メダルを取ることができた。だから今回も、4年前と同じです。羽生選手は本番までにきっと体を仕上げ、周囲の不安を払拭してくれることでしょう」(前出・フィギュアスケート関係者) “ゴッドハンド”のパワーをもらいながら、決戦の地へと挑む羽生。その目はきっと“五輪2連覇”の快挙を見据えている――。
2018年01月31日(画像:THE FACT JAPAN) 1月30日、『2018年平昌冬季オリンピック、パラリンピック』の開催地である江原道の観光広報大使を務める俳優で歌手のチャン・グンソク(30)が29日に江原道・春川市で行われた聖火リレーに参加したと韓国メディアTVREPORTが報じた。 この日、江原道春川で『2018年平昌冬季五輪聖火リレー』のイベントが行われ、チャン・グンソクは、聖火リレー最後の走者として登場したという。何よりもチャン・グンソクは、今回の五輪広報大使として活動しているため、より意味を深めたと伝えている。 チャン・グンソクは自身のInstagramに「あいにくこんな寒い日、あんなに長く待ってくれて応援しに来てくれたウナギたち。忘れないよ。ありがとう。ところで、この帽子簡単じゃないね。行くぞ」というコメントと共にグンソクが聖火リレー用のユニフォームを来て微笑でいる写真を投稿。 これに対しグンソクのinstagramには「グンちゃんお疲れ様笑顔ステキでカッコ良かった」「聖火ランナーおつかれさま。ありがとう笑顔が大好き」「グンちゃんおつかれさまにほんからおうえんしてたよ」「おつかれさまでしたLiveで見たかったけど…親分、今日は、ほこらしかったよ」など日本からも応援メッセージが続々届いている。
2018年01月30日女優の綾瀬はるかとバンクーバー五輪フィギュアスケート男子銅メダリストの高橋大輔が30日、都内で行われた「コカ・コーラ」平昌2018冬季オリンピック応援キャンペーンPRイベントに出席。会場に設置されたリンクでスケートを披露した。現在放送されている同キャンペーンのテレビCMで共演した2人。綾瀬はフィギュアスケート選手、高橋はコーチ役として登場したが、高橋は綾瀬のフィギュアスケート衣装について「綾瀬さんはおきれいなのでフィギュアスケーターにいそうだなと。まったく違和感がなかった」と太鼓判を押した。そして、会場に設置されたリンクに降りて2人でスケートを披露。「幼少期のころに家族や友達とたまに滑りに行ったりするくらいですが、少しあります。25年くらい前の話」と幼い頃にスケート経験があると話していた綾瀬は、その時の感覚が体に残っていたのか、最初からしっかり滑り出し、高橋は「うまい」と驚いた。2人で手をつないで息の合ったスケートも披露し、リンク中央で元気いっぱいにポーズ。「面白い」と大満足の綾瀬は、「上にくるくるんって回ってキャッチされたい」という易度の高い要望も口にし、高橋は「僕もやったことがない。次までに練習しておきます」と笑った。リンクから退場する際には、綾瀬がスピードを出そうとしてつまずき、壁に突っ込むハプニングも。会場は笑いに包まれ、綾瀬は「帰り際がスマートじゃなくて」と反省。高橋は「あの怖いもの知らずさはフィギュアスケートにも必要なので、フィギュアスケートでもトップにいかれたと思います」「体感がしっかりしていて素晴らしい」「僕よりうまい」と大絶賛だった。
2018年01月30日女優の綾瀬はるかとバンクーバー五輪フィギュアスケート男子銅メダリストの高橋大輔が30日、都内で行われた「コカ・コーラ」平昌2018冬季オリンピック応援キャンペーンPRイベントに出席した。現在放送されている同キャンペーンのテレビCMで共演した綾瀬と高橋だが、CM撮影は別々に行われ、この日が初対面。高橋が「光栄です」と照れながらあいさつすると、綾瀬も「こちらこそ光栄です」とおじぎした。綾瀬は、高橋について「表現力の深さは、お芝居と似ているのかなと思って見入ってしまう。表現力の豊かさを感じてすごい刺激をいただいています」と印象を告白。一方、高橋は「テレビの中の人という感じで、今お会いしてるんですけど実感が湧かない。本当に会えてるのかなと。テレビ以上に笑顔が素敵で、生まれてよかったなと、生きててよかったなと思っています。癒やされます」とメロメロの様子だった。会場にはスケートリンクが設置され、2人で手をつないで滑りを披露すると、高橋は「手もつなげた。こんなことできる人はいないです。ありがとうございます」と大感激。また、綾瀬に氷入りコカ・コーラを用意してもらうと、「今まで飲んだコーラの中で一番おいしい」と喜んでいた。
2018年01月30日お笑いコンビ「ダウンタウン」の浜田雅功(54)がMCを務めるフジテレビ系スポーツバラエティー番組「ジャンクSPORTS」が28日、3時間拡大版でスタート。平均視聴率10.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録した。 同番組は00年4月に深夜番組としてスタート。04年1月からゴールデン帯に進出し、10年3月にレギュラー放送が終了。以降は不定期でスペシャル放送されていたが、約8年ぶりにレギュラー復帰となった。 「浜田さんは先日行われた番組の制作発表会見で『数字とれるんですかね〜』『1クールじゃないんですか〜』などと弱気な発言を連発していました。それもそのはずで、同枠の裏番組は日テレの『ザ!鉄腕!DASH!!』をはじめ激戦区。フジが2ケタを獲得することは至難な枠でしたが、待望の2ケタ超えとなったのです」(テレビ局関係者) 同番組は浜田がさまざまな競技のアスリートたちの本音や、思わぬ素顔を引き出してきたことで人気となった。 2月には冬季の平昌五輪が開催され、来年はラグビーW杯が日本で開催。20年には東京五輪を迎えるとあって、これから各局ともスポーツバラエティー番組の充実が予想される。 「すでに有名な選手だと、特定の局が囲い込んでいる場合があります。そのため新規にスタートする番組の課題は、今後ブレークしそうな有望な若手アスリートをいかに“青田買い”できるか。その争奪戦が激化しそうです」(スポーツ紙の五輪担当記者) 以前は「ジャンクSPORTS」の出演をきっかけにブレークしたアスリートも数多かった。 今後、どんな競技のどんなアスリートがテレビ出演からブレークするかが注目される。
2018年01月29日平昌五輪に初めて姉妹そろって出場する、スピードスケート・女子チームパシュートの髙木菜那選手(25)と美帆選手(23)。 ふたりは、’17年12月8日、米国ソルトレークシティで行われたW杯第4戦女子チームパシュートのメンバーとして滑走。世界記録を更新し、優勝している。11月10日のW杯オランダ大会以来、日本の女子チームパシュートは、わずか1カ月で3度も世界記録を塗り替え、一躍、平昌五輪の金メダル候補に躍り出た。そのどのレースでも、チームメンバーとして滑ったのが髙木姉妹だった。 8年前のバンクーバー五輪は、中学生だった美帆が代表入り。4年前のソチ五輪は、菜那だけが出場している。 チームパシュートは、3人で1チームを編成。先頭の選手が入れ代わりながらチームで滑り、最後にゴールした選手の記録で競い合う。姉妹なら、リズムを合わせる点で有利に思える。しかし、菜那は身長155cm、美帆は164cmと体格差があり、おまけに性格は正反対。 高木姉妹の故郷は、北海道中川郡幕別町。清水宏保、島崎京子、長島圭一郎など、五輪のスピードスケート選手を輩出した十勝地方にある町だ。菜那は’92年7月2日、美帆は’94年5月22日生まれ。5人家族で、父・愛徳さん(60)は農機メーカー、母・美佐子さん(55)は介護施設で働き、長男・大輔さん(27)は中学校教諭をしている。 両親ともに、スケート選手の経験はなく、最初にスケートを始めたのは、清水宏保選手の長野五輪金メダルに触発された兄の大輔さんだった。すると、小学1年の菜那が「やってみたい」と言いだして、末っ子の美帆も5歳からヨチヨチと滑り始めた。 とはいえ、姉妹は、スケート一筋だったわけではない。小、中学時代は、冬はスケート、夏は少年団でサッカーをし、ヒップホップダンス教室にも通っていた。 高木家の主な教育方針は、(1)子どもがやりたいと言ったことは極力やらせる。(2)自分で決めたことに責任を持たせる。(3)親は口を出さず、コーチにいったん託したら、信頼して任せるの3つ。 娘たちを信じて、ひたすら見守る両親の大きなまなざしのなかで、姉妹は個性豊かに成長した。 「負けず嫌いで、勝負にこだわる闘争心が誰よりも強かったのが菜那。美帆は、さばさばした性格です」 そう語るのは、姉妹が通った帯広南商業高校スケート部の東出俊一監督。感情をストレートに表現する正直すぎる姉と、常に飄々として、一人で努力し続ける真面目な妹。性格の違いは誰の目にも明らかだった。愛徳さんは当時をこう振り返る。 「スケートの成績は、美帆ばかりが取り沙汰されますが、お姉ちゃんも速かったんですよ。小学校のときは、十勝の試合では常に表彰台の真ん中でした」 しかし、美帆はそれ以上に速かった。小6ですでに、2歳上の姉の記録を抜いていた。 「小学校までは学年別ですが、中学生になると、菜那と美帆が一緒に競い合うレースが多くなります。そのときは、どう声をかけていいのかわかりませんでした」(愛徳さん) 中1の妹のほうが、タイムも順位も、中3の姉より上。 「それからは、妹の存在が、お姉ちゃんのコンプレックスになったでしょうね」(愛徳さん) ’09年12月30日、バンクーバー五輪の代表選考会で、中学3年生だった美帆は1,500mで優勝する。日本スピードスケート史上最年少の15歳で、五輪代表に選ばれた。日本中が美帆を「シンデレラガール」と、騒ぎ立てた。 当時、菜那は高校2年生。家族の前では、愚痴も言わず、明るくふるまっていたが、前出の東出監督には、隠さず本音を漏らしていた。 「五輪選手に支給されるブレザーやジャージ、靴や手袋などが宅配便で送られてきたとき、美帆がいなくて、菜那が受け取ったようなんです」(東出監督) 帰ってきた美帆が、段ボール箱を開け、無邪気に「うわ~っ」と喜んで、ブレザーを着、ウエアや帽子を体に合わせる。それを菜那はジッと見ていた。 「あとで菜那は、私に言いましたよ。『燃やしてやろうと思いました』って。もちろん冗談でしょうが(苦笑)」(東出監督) バンクーバーには、両親と菜那の3人で応援に行った。菜那は「美帆~っ」と旗を振って声援を送りながら、「心の中で『転べ』とか、『ラップ、落ちろ』と思っていたんですよ」と、東出監督に話したという。 「妹に、そんな気持ちになるなんて、仮に思っても、言わないものです。でも、菜那は言ってしまう。しかも、堂々と。それがあの子の強さでもある。菜那のジェラシーは並じゃない。彼女の原動力は美帆への嫉妬心だったんです」(東出監督) バンクーバー五輪で、美帆は成績を残せなかった。1,000mで最下位、1,500mは23位。そんな妹を見て、変わったのは菜那だったと、東出監督は言う。 「バンクーバーで、菜那は大きく変わりました。それまで、美帆ばかり見てきたけれど、五輪には妹よりもっと強い選手が当たり前にいた。美帆を目標にしてもしょうがないと思ったんじゃないでしょうか」(東出監督) それから時を経て、21歳になった菜那は、妹について、「去年ぐらいから、美帆は美帆だし、自分は自分と考えるようになって、一人の選手として妹を捉えられるようになりました」と話すようになっていた。 バンクーバーとソチ、2つの五輪を経て、互いの強みも弱点も、認め合えるようになった髙木姉妹。ふたりそろってチームパシュートの主力選手となったこの4年間で、高木姉妹の絆はさらに強まった。それに呼応するように、記録も伸び続けている。平昌五輪は目前、期待は膨らむ。 「美帆も菜那と一緒なら、気を使わなくて済む。特に菜那は人について滑るのが上手。しかもレースで転んだことがないんです。どんどん引っ張っても、菜那なら意地でもついてこられる。その安心感は、美帆にとって大きいでしょう」(愛徳さん) ふたりの初めての金メダルは、姉妹でつかむ!
2018年01月27日(写真:アフロ) 「チームパシュートでは、縦一列になり、一糸乱れぬフォーメーションが組めるかどうかが鍵。先頭の選手が風よけになりますが、30cmでも隊列がズレると、後ろの選手が風の影響を受けてしまう。それぞれの体格の差、ストロークの違いなど、かなり滑りこんで、チームとして調整し、3人でリズムを合わせないと結果が出せない競技です」(スポーツジャーナリストの折山淑美さん) 平昌五輪に初めて姉妹そろって出場する、スピードスケート・女子チームパシュートの高木菜那選手(25)と美帆選手(23)。チームパシュートは、3人で1チームを編成。先頭の選手が入れ代わりながらチームで滑り、最後にゴールした選手の記録で競い合う。 ふたりは、’17年12月8日、米国ソルトレークシティで行われたW杯第4戦女子チームパシュートのメンバーとして滑走。世界記録を更新し、優勝している。11月10日のW杯オランダ大会以来、日本の女子チームパシュートは、わずか1カ月で3度も世界記録を塗り替え、一躍、平昌五輪の金メダル候補に躍り出た。そのどのレースでも、チームメンバーとして滑ったのが高木姉妹だった。 8年前のバンクーバー五輪は、中学生だった美帆が代表入り。4年前のソチ五輪は、菜那だけが出場している。姉妹なら、リズムを合わせる点で有利に思える。しかし、菜那は身長155cm、美帆は164cmと体格差があり、おまけに性格は正反対。姉妹が通った帯広南商業高校スケート部の東出俊一監督はこう語る。 「負けず嫌いで、勝負にこだわる闘争心が誰よりも強かったのが菜那。美帆は、さばさばした性格です」(東出監督) 感情をストレートに表現する正直すぎる姉と、常に飄々として、一人で努力し続ける真面目な妹。美帆のコーチとしてバンクーバーに帯同した、中学時代の姉妹を指導した櫻井知克士教諭は、美帆の才能を絶賛する。 「美帆はまさに“神の子”です。自分で課題を持ち、一つ一つ解決していくことに集中する、努力する天才なんです」(櫻井先生) 天才は肌の美帆は、常に自分自身と向き合ってきた。東出監督も言う。 「美帆には、負けても、ひとりで自分の問題をみつけて解決していく力がある。そこには誰かに勝ちたいとか、負けたくないという気持ちはありません。いい滑りをしっかり実践しようということだけ考えて、滑れる子です。だから、嫉妬心をむき出しにする姉に対しても、美帆は、『どうと思ったことは一度もない』と、言う。それが正直な気持ちだったのでしょう」(東出監督) 高校時代の美帆は、国内では敵なし。世界ジュニアでも2連覇を達成している。そして’13年12月、ソチ五輪の代表選考会が開かれた。美帆は大学1年生。しかし、周囲の期待をよそに、競技で結果を出せなかった。それでも、代表選手に選ばれる可能性はゼロではなかったが--。 五輪代表を発表する会議室で、名前を呼ばれたのは、菜那の方だった。美帆の名前は呼ばれなかった。東出監督はテレビでその様子を見ていた。 「菜那が、代表に選出された挨拶をするために、美帆の横を通り過ぎたときでした。美帆がすごい顔で姉を見上げたんです。これまで見せたことのない、ライバルを見つめる顔でした。あのとき美帆は『こいつに勝ちたい』と、初めて思ったんじゃないですかね」(東出監督) そのころの自分を振り返り、美帆は「いちばん近くで競技を続けてきた姉の“五輪に出たい”という強い思いに、気持ちの差は行動にも表れるんじゃないかと、自分の甘さを省みた」と、話している。 ソチ五輪落選は、美帆にとって初めての挫折だった。しかし、彼女はそれを力に変え、さらに大きく成長している。 平昌五輪代表選考会では、1,000m2位、1,500mと3,000m優勝と、圧倒的な強さを見せた。1,500mでは、国内最高、リンク記録も出している。 「内に秘めるタイプだった美帆が、今季は『最高の舞台で、最高のガッツポーズがしたい』と答えているのを聞き、ずいぶん闘争心を出すようになったなと感じました」 姉妹の父・愛徳さん(60)はそう目を細める。 「『いい色のメダルを狙う』とも話していて。そんなことを言うのは菜那で、美帆のタイプじゃないんですけどね。姉妹それぞれ微妙に足りない部分を、姉妹で補い合って、成長してくれたらいいですね」(愛徳さん)
2018年01月27日タレントの小島瑠璃子と元プロテニス選手でスポーツキャスターの松岡修造が24日、都内で行われた平昌五輪(2月9日開幕)の日本代表選手団壮行会に参加した。応援サポーターの小島と応援団長の松岡は、MCのフリーアナウンサー・平井理央と共に登場。登場するやいなや松岡が「頑張れ!」と叫び、期待していた反応が得られないと、「今日ものすごい大事な日なんだ。選手に思いを伝えなきゃいけない。『頑張れ!』って言ったら『ニッポン!』って合わせないと始まらないんだよ」と熱弁し、「もう1回」と最初からやり直すことに。そして再度入場からやり直すと、今度は「頑張れ!」「ニッポン!」と、会場に集まった約5,000人の来場者と心を一つにした応援に成功。松岡の熱血ぶりに、小島と平井は「ちょっと待ってください、待ってください」「どうされました!?」「やり直しですか!?」と圧倒された様子だった。松岡は「松岡"応援する"造です」とあいさつも気合十分で、「今日の時間、ここはみんなの思いを共有して応援する大事な場所です。心を一つにやっていきましょう」と呼びかけ。そんな松岡の熱さに圧倒されつつ、小島も「選手たちにエールを届けて平昌で頑張ってほしいです」と力強く語った。そして、選手団が入場する前に松岡の仕切りで応援コールを練習し、選手団入場後に「冬を! 燃やせ! 頑張れ! ニッポン!」と会場一体となって応援。歌手のAIも登場し、「キラキラ」「ハピネス」の2曲を披露して、歌で選手たちを勇気づけた。松岡は「僕の願いは、ベストを尽くしてほしい、出し尽くしてほしい。できるっていうのは信じるっていう心が入っている。その思いも感じながら戦ってください」とメッセージ。小島も「いろんな方の気持ちを背負っていると思いますが、何よりも練習してきた自分のために戦ってください。その姿を見て私たちは力をもらい勇気をもらいます。まずはご自身の納得のいく試合ができるように頑張ってください。日本から全力で応援しています」と笑顔でエールを送った。
2018年01月25日チャラチャラするからだ! そんな声が高梨沙羅さん(21)の評判として、聞こえてきます。目前に迫った平昌オリンピック。スキージャンプ代表の彼女は大きな期待と調整の真っただ中にあり、日々注目を集めています。 昨シーズンは出れば負けなしの状態だった彼女ですが、今シーズンは一転。ライバルたちの勢いに苦戦し、先日開催のスキー女子W杯ジャンプでやっと今期自己最高の2位を獲得しました。 「目標はオリンピックでの金メダル!」と公言しているので、この苦戦や調整も織り込み済みなのかもしれません。しかし昨シーズンとの勢いの違いに、ついつい心配になってしまう人も。そんな彼女に対して厳しい声が多くなっているのは、最近の“ビジュアルの変化”も関係しているのかもしれません。 現在21歳で女子大生の彼女は1年ほど前に突然、バッチリメークを披露するようになりました。“デビューあとのデビュー”とでも言いましょうか。知名度が上がってから急に見た目も変わるものだから、多くの人から「変わりすぎ!」と戸惑いの声もあがったのです。 そこからの「成績不振」ですから、やっぱりチャラチャラし始めたのが不振の原因と考える人がいるのも仕方ないかもしれません。 しかも先日は、愛車に2千万円ほどのベンツを所有していることも公表。素朴な雪国の少女ジャンパーが都会の色に染まっていく様は、ますます嫉妬と批判の声へとつながっています。 過去、メディアの持ち上げと手のひら返しに多くのアスリートがのみ込まれてきました。彼女はこの洗礼をどうかわしていくのか。もし21歳の楽しさと競技者としての完璧さの間でもがいているのなら、ある人の存在が参考になると思います。卓球の福原愛さん(29)です。 国民的スター選手である福原さんの何を参考にすればいいかというと、メデイアとの関わり方。幼少のころから“天才卓球少女”として世間に知られていた彼女は、常にメデイアという他者の目と共存しつつ成長してきました。 それはつまり、メディアに殺されない方法を知っているということです。高梨さんと愛ちゃんのメディアとの関わり方で決定的に違う点をあげるなら、それは“よそいき”をどの程度見せているかというさじ加減でしょう。 愛ちゃんは「泣き虫愛ちゃん」時代からテレビに出ていますから、よそいきとホンネの使い分けが完璧です。しかし高梨さんはどうしてもメディアに出る際は“常によそいき”な空気をまとっている印象があります。 たしかに少しの露出ならそれでもいいのですが、高梨さんも今や連日報じられる存在。常によそいきだとしんどいうえ、過剰に期待を背負ってしまいかねません。 「シーズン中はメディアをシャットアウトすべきでは?」という声も出ているようですが、女性としてのキレイさも強さも目指すことを決めた彼女には今のままで頑張ってほしいものです。 でも人前で鼻水たらすぐらいの号泣をしてみたら、意外と肩の荷が下りて強くなれるかも。本当にあと少し、頑張れ高梨沙羅さん!
2018年01月23日昨年12月に開幕した、スキージャンプ女子W杯。全17戦で争われる個人戦の総合優勝を期待されているのが、21歳の高梨沙羅選手だ。昨季を含むW杯総合優勝4回、男女通じて歴代最多タイの53勝(’17年12月時点)を誇るジャンプ界の女王。その強さの秘密はどこにあるのだろう?「彼女は本当に真面目で、努力をいとわない性格。体も小さく、運動能力に恵まれたタイプとはいえませんが、練習量に裏打ちされた技術の高さはそれを補って余りあります」そう話すのは、スポーツライターとして第一線でトップアスリートたちを取材し続けている折山淑美さん。スキージャンプは、空中姿勢や着地の美しさを表す「飛型」と「飛距離」を数値化した得点の合計で競う。それらを左右する重要な要素が、ジャンプの“飛び出し”だという。「助走のスピードを、踏み切りでいかにロスしないかが大切。高梨選手は重心のかけ方が上手なので滑りから飛び出しまでがスムーズで、空中姿勢を作るのも早いため、減速が少ない。時速90km近い助走のスピードのなかで一連の動作をコントロールするのは、相当難しいはずです」世界屈指の実力を持つ高梨選手だが、今季序盤は昨シーズンまでの勢いが影を潜め、不振も囁かれている。「確かに、助走の感覚をつかむのに苦しんでいるようですが、調子の波は以前からありました。むしろ、昨季W杯総合3位のルンビ選手(ノルウェー)や今季好調のアルトハウス選手(ドイツ)など、他の選手たちが力をつけ、実力が伯仲してきていることが原因。以前であれば勝てた試合でも、今は少しのミスや風の条件で勝てなくなってきているんです」しかし、そんな状況にあっても、「心配は要らない」と折山さん。「表彰台を逃したソチ五輪では、関係者の大半が、優勝は高梨だと思っていました。それだけの“勝って当然”のプレッシャーの中、彼女は戦っていたんです。だからこそ逆に今、勝敗が本当にシビアになっている中では、余計な重圧から逃れて自分のすべきことに集中できていると思います。2月の平昌五輪に向けて、今後調子を上げてくれると思います」日本が誇る、もう一人の天才ジャンパー、伊藤有希選手にも注目!「もともと高梨選手が有名になる前から天才少女といわれていましたが、海外の試合に出るようになってから日本にはない追い風のジャンプ台に苦戦。しかし葛西紀明選手が監督を務めるチームで男子選手とともに練習を積んだことが転機になり、技術とメンタル両面で急成長。昨季W杯総合2位など頼もしい活躍を見せています」スキージャンプワールドカップ女子の個人戦は3月25日まで、全17戦で争われる。1月13日・14日には札幌で第7戦と第8戦が、19日・21日の第9戦と第10戦、20日の団体戦は蔵王で開催。NHK BS1などで放送予定。※『anan』2018年1月17日号より。写真・YUTAKA/アフロスポーツ(by anan編集部)
2018年01月12日芸能界の風物詩となっている“年末駆け込み婚”。昨年末も、岡田准一(37)&宮﨑あおい(32)はじめ、トレンディエンジェルの斎藤司(38)や道端アンジェリカ(32)、平野ノラ(39)らが次々と結婚を発表した。 「年末に結婚や離婚を発表するのは、メディア対策の一環でもあります。週刊誌は年末発売を終えていて、テレビも特番だらけになるので、ワイドショーでも取り上げにくい。17年は例年に比べても駆け込み婚の多い年でしたが、なかでもV6岡田さんの結婚は影響が大きいでしょう。同じ事務所内の後輩たちが後に続きやすくなるかもしれません」(芸能関係者) とすると、岡田の後輩である嵐の櫻井翔(35)とテレビ朝日の小川綾佳アナ(32)にもゴールインの可能性が!? 「交際報道後も、小川アナは櫻井さんと付き合っていることをまったく匂わせないので、局内でも“プロ彼女”と評価されています。櫻井さんの周囲も『彼女なら結婚相手にふさわしい』と太鼓判を押しているそうですから、年内結婚も夢ではありません」(テレビ局関係者) 芸能リポーターの城下尊之さんはこう分析する。 「嵐のメンバーが結婚となれば、日本中に激震が走る。頭のいい櫻井さんは冷静に『結婚は今ではない』と判断したと聞いています。32歳という小川アナの年齢を考えると2~3年後が目途では。年内結婚の可能性は50%くらいでしょうか」 櫻井は平昌五輪のキャスターを務めることが決まっており、夢は“東京五輪のMC”だと言われている。2人の結婚は、“大仕事”をやり遂げた20年以降になるかも。 注目の熱愛カップルの年内の入籍はあるのか?もしくは破局の可能性は?芸能リポーターの城下さん、長谷川まさ子さん、菊池真由子さんの3人に予想してもらった。 岡田の“駆け込み婚”に続き、結婚が再注目されているのは、V6の森田剛(38)と宮沢りえ(44)。 「交際は順調で、お互い堂々としています。だからこそ、急いで入籍する理由もない。りえさんの娘さんがすっかり彼に懐いていることを考えると、そんなに結婚を急ぐ必要もないのでは」(長谷川さん) “事実婚状態”がしばらく続きそうという見解もあるのだが――。 「森田さんはりえさんの家の近くに引っ越して、りえさんの代わりに娘さんを送り迎えすることもあるそうです。その姿は、もはや家族同然。クリスマスもりえさんが手料理とケーキ、シャンパンを振舞って3人水入らずで過ごしたと聞いています」(宮沢の知人) この様子なら、意外とあっさり年内結婚もあり!? TOKIOの城島茂(47)と24歳年下の菊池梨沙(23)はすでに破局したと一部週刊誌に報じられているが――。 「交際は密かに続いているとも聞いています。城島さんは毎年自分の誕生日は美女を誘って盛大なパーティーを開くことで有名なのですが、なんと昨年はそのパーティー自体がなかったんです。本命の彼女を大事にしている証拠ではないでしょうか」(別の芸能関係者) さまざまな障壁を乗り越えて、2人が結婚することはあるのか。 「確率は50%。結婚願望の強い城島さんは、彼女とのゴールインに前向きだそうです。菊池さんは現在大学生で、今春卒業予定。ですから、卒業と同時に結婚は十分考えられますね」(城下さん) 結婚か破局か――。それぞれの“人生の決断”を見届けたい。
2018年01月08日子役でフィギュアスケーターの本田望結と本田紗来が4日、東京スカイツリータウンのスカイアリーナで行われた「本田望結・紗来スペシャルスケーティングプログラム」に登場した。左から本田紗来、本田望結東京スカイツリー タウンでは、本物の氷を使用したアイススケートリンク「TOKYO SKYTREE TOWN ICE SKATING PARK」を1月4日から3月11日の期間に東京スカイツリータウン4階のスカイアリーナにオープン。そのオープニングイベントに本田望結と紗来の姉妹が登場し、華麗なフィギュアスケートのプログラムを披露して会場を訪れたファンから喝采を浴びた。同プログラムでは衣装から選曲、振り付けまで担当したという姉の望結は「今回はいつもとはちょっと違うようにしたかったので、ペアみたいにしました」と明かしつつ、「最初の頃は紗来が小さかったんですが、今回は提案してくれたので、大きくなったなと思います」と妹の成長ぶりに笑顔。今年で4回目の登場となった紗来は「振り付けは分からなかったので、お姉ちゃんが考えてくれました。いいお姉ちゃんを持って幸せだなと思います」と姉を持ち上げ、それに対して「ありがとう」と感謝した望結は「大会のような緊張の中で2人で滑れてうれしかったです。2人で息を合わせるのは難しかったですが、たくさん練習したし無事にできてよかったです」と同プログラムでの滑りには合格点を与えていた。お正月のイベントということで、今年の目標を「Study English」と書き記した望結は「スケートで海外に行くことがあるので、1つの勉強として英語も頑張りたいと思います」とその理由を説明。望結は現在、フィギュアスケートと芸能界という二足のわらじで奮闘しているが「二刀流なんて全くできてないし、どっちも中途半端。スケートは全日本に行っただけで満足しているので、もっと上を目指していきたいです。今年はスケートもお芝居も頑張りながら、もっと視野を広げてたくさん遊びたいなって思います」と抱負を。また、平昌オリンピックへの出場が叶わなかった姉の真凜について「お姉ちゃんは姉妹の夢でもあります。またイチから家族みんなで力を合わせて頑張りたいと思います」と気遣い、昨年出場したすべての大会で優勝した紗来は「真凜お姉ちゃんと戦う時にライバルだと思ってもらえるような選手になりたいです」と力強く語っていた。
2018年01月05日(写真:アフロ) 常に高みを目指し続けてきた男子フィギュアスケート・羽生結弦選手(23)。ケガをも恐れない挑戦に、ファンは冷や冷やしながらも、いつも温かい目で見守ってきた。そんな羽生を襲ったアクシデント。11月9日、NHK杯の公式練習での右足関節外側靱帯損傷。足は予想以上に深刻な状態だが、’18年2月の平昌五輪では復活できるのか。試練を成長の糧に変えてきた彼の闘いと復活の軌跡、そしてその先にある将来のビジョンとは――。 「結弦くんが小学生のころです。スケートを続けるかどうか、家族で話し合ったことがありました」 そう話すのは、羽生の親戚の1人。当時、彼が通っていた仙台市内の「泉DOSCアイスアリーナ」が経営難のため閉鎖され、練習拠点がなくなった。仙台市内には、ほかに2つ、スケートリンクがあったが、それぞれ自宅から7キロ、20キロと離れていて、小学生が1人で通うのは難しかった。 「お父さんの秀利さんは、スケートをやめさせるつもりでした。フィギュアはお金のかかるスポーツですから、金銭的な事情もあったんでしょう。でも、お母さんの由美さんが猛反対して。『待って。もう少しやらせてあげて。パートの仕事を増やすから』と――」 当時、由美さんはスーパーの紳士服売場で、主任待遇で働いていた。そのパート時間を増やすと同時に、遠くなったリンクまでの送り迎えも始めている。そのころのことを由美さんは、地元紙にこう答えている。 《結弦は、小さいときはのんびりしていて、コーチに怒られて、泣いていたこともありました。でも(リンクの閉鎖で)練習できないつらさを味わい『自分がやらなきゃ』という自覚が出てきました》 ホームリンクの閉鎖は、羽生のスケートを人生で初めての試練だったが、彼はそれを成長の契機にした。ソチ五輪金メダル、世界選手権は2度、優勝。GP(グランプリ)ファイナル4連覇と、次々に記録を塗り替え、世界歴代最高点をも更新し続けてきた。 ’94年12月7日、羽生は宮城県仙台市で生まれた。父・秀利さんは中学校教師。住まいは、仙台市北部の県営アパートだった。4歳のとき、姉が通っていたスケート教室についていき、フィギュアスケートと出合う。羽生が通った泉DOSCは、トリノ五輪金メダルの荒川静香、世界選手権で2度の銅メダルを獲得した本田武史を輩出した名門リンクだ。 ぜんそく持ちで、体が弱かった羽生だが、スケートに関しては非凡なものがあった。世界選手権で日本人初の銅メダリストとなった佐野稔さんを育てた名コーチ・都築章一郎さんが泉DOSCに移籍してきたのは、羽生が7歳のとき。都築さんの目から見ても、羽生はスケートに関して、卓越したものがあったという。 「とにかく感性がすごかった。曲をかけたとき、おじけづかずに対応できる。子どもにはなかなかできないことなんです。非常に積極的で、自分というものを持っていました」(都築さん) 都築さんは、羽生に徹底的に基礎をたたき込む。小学校4年の10月、羽生は初出場した全日本ノービスで優勝する。フィギュア関係者の間で「仙台にマッシュルームカットの天才がいる」と、ささやかれ始めた。泉DOSCの閉鎖は、その直後のことだった。 羽生は別のリンクに通い始めたが、自宅から遠い分、練習時間が十分にとれない。都築さんが横浜に拠点を移すと、平日は仙台で練習し、週末だけ横浜まで新幹線で通い、都築さんの指導を受けるようになった。 「それ以降、中学卒業まで、横浜に通い続けた。休まずに、です。お母さんもずっと付き添っていました。お母さんは、結弦の心の支えであり、彼の考え方や精神力の根本になったと思います」(都築さん) 中学1年の3月、泉DOSCが「アイスリンク仙台」と名称を変え、営業を再開する。 ’11年3月11日。高校1年生だった羽生は、期末試験を終え、昼ごろからアイスリンク仙台で練習していた。そのさなか、東日本大震災が発生する。羽生にとって2つ目の大きな試練だった。ライフラインはすべて止まり、自宅は全壊指定。一家は、小学校の体育館に4日間、避難した。 ようやく電話がつながるようになると、由美さんは横浜の都築さんと連絡をとり、「結弦をそちらで練習させてもらえないでしょうか」とお願いした。そして3月20日、横浜へ移動した羽生は練習を再開する。 「震災直後の結弦は不安定な状態でした。震災は彼の心を傷つけた。そのなかで競技に向き合える環境をつくることが急務でした。ご両親も心配だったでしょう」(都築さん) 羽生自身もこう話している。 「生きていくだけで精いっぱい。このままスケートを諦めてしまおうと思った」 大震災で、関東圏のリンクの多くが閉鎖し、スケーターが練習場所を求めて、横浜のリンクに集まってくる。羽生の練習時間も限られていた。そんな羽生を後押しするように、地元も動いた。県と仙台市から、アイスリンク仙台に、早期の営業再開を求める要請が入ったのだ。練習ができる喜びを味わった羽生は、’12年3月、世界選手権に初出場する。総合で銅メダルに輝いた羽生は、テレビのインタビューに笑顔でこう答えている。 「被災地のために滑ろうと思っていたのですが、それは違うんだな、と。逆に、僕は、支えられている立場だったんです。応援されている立場。その応援をしっかり受け止めて、演技することがいちばんの恩返しだと気づいたんです。やっと自分のなかで、震災を乗り越えられたんだという気持ちになりました」 わずか17歳3カ月。多くの刺激を成長に変え、ソチ五輪の表彰台まで一気に駆け上がっていく……。羽生は都築さんとこんな夢を語り合っている。 「日本は、フィギュア選手にとって環境が整っているとはいえません。結弦には『将来、引退したらプロデューサー的な立場で、リンクやシステムづくりの部分でも、環境を整えてほしい』という話もしています。結弦のような人気も実力も兼ね備えた選手ならできると思うんです。そうすると彼は、『3年は待ってください、先生』と、言いました。おそらく彼には、将来のビジョンがすでにあるのでしょう」(都築さん)
2017年12月30日(写真:アフロ) 連覇のかかる’18年2月の平昌五輪を前に、男子フィギュアスケート・羽生結弦選手(23)は今また、かつてないほど大きな試練に直面している。11月9日、NHK杯の公式練習で右足関節外側靱帯損傷のケガを負い、大会を欠場した。 12月14日には、日本スケート連盟を通じ、羽生自身がコメントを発表。靱帯だけでなく、腱と骨にも炎症があり、いつから練習が再開できるか決まっていない状況だという。 全日本選手権は五輪代表を決める最終選考会でもあるが、羽生は欠場しても、これまでの実績で五輪出場は確実だ。とはいえ、五輪連覇には黄信号がともってしまった。 ’08年から彼の取材を続けるスポーツライター・野口美惠さんはこう語る。 「今シーズンが始まる前の羽生選手は、表情や体つきなどから、夏の間に充実した練習をこなして、しっかり仕上げてきた自信が見えました。GPシリーズのロシア杯、NHK杯で見つけた課題を修正し、全日本選手権ではある程度、完成した演技をして、五輪本番を迎える。それが、2つ目の金メダル獲得のために綿密に計画されたスケジュールでしたが、ケガで崩壊してしまった。羽生選手にとって大きな誤算です」(野口さん) ソチ五輪金メダル、世界選手権は2度、優勝。GP(グランプリ)ファイナル4連覇と、次々に記録を塗り替え、世界歴代最高点をも更新し続けてきた羽生。彼はこれまで幾度となくケガや病気に見舞われながら、その壁が高く、試練が大きいほど、乗り越え、進化してきている。 ソチ五輪以降、男子フィギュアスケートは“新4回転時代”に突入し、年々、ハイレベルな競技になってきている。4回転ジャンプは当たり前。1つのプログラムで数種類の4回転を跳び、コンビネーションにしなければ、メダル獲得は難しい。加えて、ステップやスピンでも、GOE(出来栄え点)で加点がつく完璧な演技が求められる。 トップを走る羽生は、より高い技術と完璧な表現をストイックに追求することで、常にケガや病気、アクシデントに遭遇した。オリンピック後は毎年のように、この試練に直面することになる。 ’14年10月、GPシリーズ中国杯の試合直前の6分間練習で、中国のハン・ヤン選手と激突。ブライアン・オーサーコーチも止めるなか、頭に包帯、顎にばんそうこうという姿で演技した。ジャンプで5回も転倒し、会場から悲鳴が上がったが、最後まで滑りきり、銀メダル。 その時期、羽生が口にした言葉は印象的だ。 「たくさん乗り越える壁をつくっていただいて、こんなに楽しいことはない。自分が弱いということは、強くなれる可能性があるということ。壁を乗り越えた先にある景色はいいものだと思っています」 壁を恐れない強さを身につけた羽生は、その後のGPファイナルで4回転ジャンプを次々に決め、金メダルを獲得。続く全日本でも3連覇を果たした。ところが、その直後に、尿膜管遺残症と診断され、開腹手術を受ける。’15年3月の世界選手権は出場が危ぶまれたが、気迫の滑りで2位に入った。 野口さんは次のように話す。 「この試合の後、羽生選手は『追い込みすぎて疲れたら、調子が下がるのは当たり前。自分のさじ加減を考えるきっかけになったな。失敗しないと気付けないことはたくさんある』と、すぐに新たな課題を見つけていました。『ミスしたことは、成長への糧になる』それが、彼のプラス思考。壁を乗り越える力なんです」 そして、こう続ける。 「彼のレベルまでいけば、あえて新しいものに挑戦するより、同じジャンプ構成のまま、より演技に磨きをかけていい点数をキープすればいい。でも、彼はあくまで挑戦したい。挑戦しすぎるんです。彼には、進化するためには、苦しい時期があるのが当然という考え方があるんですね。ネイサン・チェン(アメリカ)が4回転を5種類跳んだという情報を耳にすると、楽しくてしょうがない。まだまだ、自分にはやることがあるとワクワクしてしまうんです」(野口さん) 世界選手権で2度の銅メダルを獲得、現在はフィギュアスケートの解説者を務める本田武史さんは、羽生が今回のケガをする場面に遭遇していた。 「ちょうどあの日、僕は目の前で見ていた。ジャンプで跳び上がった瞬間、合ってないぞと思いました。普通は回転をやめますが、羽生選手はそのまま行ってしまったので、転んではいけない方向に転んでしまった。全日本に出たい気持ちもわかるが、五輪で100%を出すことを考えて、足と相談してほしいと思います」(本田さん) 本田さんと羽生は、ともに仙台市内の「泉DOSCアイスアリーナ」に通った間柄。仙台時代には接点はなかったが、東日本大震災後のアイスショーで、同じリンクを滑った。 「あのころ羽生選手は東神奈川にいて、すごい数のアイスショーに出ていました。お客さんの前で、緊張感をもって滑る経験を積んで、練習時間も練習場所もない逆境を克服したんです。彼はマイナスをマイナスと考えていなかった。どうしたら、できるのか。そればかりを考えていました」(本田さん) 《逆境はプラスだ》という考え方が、彼のなかに芽生えたのは、このころだ。泉DOSCで、羽生を指導した都築章一郎さんは言う。 「アイスショーが、リハビリになったと思います。横浜のリンクで練習して、ショーで確かめる。その半年間でした。震災で、生と死について、強く感じたと思うし、それを乗り越えて、競技している。結弦は、天真爛漫に動いていた少年時代より、強い信念をもってスケートをするようになりました」(都築さん) 最後に、数々の危機を乗り越えてきた羽生を見て本田さんは思う。 「『不可能という文字はない』それは、羽生選手の生き方」
2017年12月30日グループとして、ソロとして、芸能界のトップで輝き続けた嵐。そんなメンバーに、今年の思い出、お気に入り、お正月の過ごし方からプライベートまでを聞きました!ホンネで答えてくれた30問30答の中から、10問10答を抜粋し紹介! ■二宮和也(34) ――’17年、いちばん感動したことは? 「甲子園とかオリンピックとか、日本が出てると応援しちゃう。平昌五輪も見ると思うよ」 ――最近ハマっているのは? 「基本はパズドラやってるのかなー(笑)」 ――1カ月のオフがあったら? 「すごい贅沢なことを言うけど、何もしない」 ――’17年、印象に残った人は? 「西島(秀俊)さんかな。今までご一緒させていただいたことはなかったけど、すごい仲よくしてくださって、久々に飲みに行く人ができたなって感じでしたね(笑)」 ――今だから話せる紅白の裏話は? 「紅白始まる前、中居(正広)くんからお年玉をもらう。5個袋があって、4つは1万円なんだけど、1個だけ1,000円。誰かが決まってから挨拶に行くと、『今年は誰だ?当たり、おめでとう』って。僕は当たったことは1回もない」 ――神様に「願いをひとつかなえてあげる」と言われたら? 「誰にもバレないクローン作ってもらうかな。俺はもう隠居生活して、そいつを身代わりに(笑)」 ――1月1日の朝、何をする? 「寝てるんじゃない(笑)」 ――今までで最高のお正月は? 「子どものころはもう記憶にないけど、ジャニーズ入ってからはみんなで朝の4時、5時ぐらいまで初詣でがありました」 ――’17年の嵐を振り返って 「いい年だったんじゃないですか。ワクワクやツアーをやらせていただいて、その間にシングル出して、アルバムも出して、最後に紅白も出させてもらえるってのはね。いいサイクルでできたんじゃないかな」 ――ファンへのメッセージを 「僕の映画を含め映画の公開が決まっている人もいるし、来年もみんなに喜んでいただける活動ができるのかなと思うよ」
2017年12月28日日本スケート連盟が12月24日、来年2月の平昌五輪に出場するフィギュアスケートの代表を発表した。 男子は男子は右足負傷の回復が間に合わず全日本選手権を欠場した羽生結弦選手(23)、同選手権優勝の宇野昌磨選手(20)、同選手権2位の田中刑事選手(23)に。女子は同選手権4連覇を達成した宮原知子選手(19)、同2位の坂本花織選手(17)が選ばれた。 「羽生選手が欠場しても五輪の代表争いには視聴者の関心が高かったようで、全日本選手権は23日にフジテレビ系で放送された女子フリーの平均が14.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)、24日放送の男子フリーは11.8%を記録しました。もし羽生選手が出ていれば男子の方はもっと数字が跳ね上がったはずです」(スポーツ紙の五輪担当記者) すでに平昌五輪のフィギュア中継局は決定済み。前回14年のソチ五輪から導入された団体戦はNHK、フジテレビ、日本テレビが放送権を獲得。男子の個人はTBSとNHK、女子の個人はテレビ朝日とNHKがそれぞれ中継する。 「国民の関心は高い五輪だが、やはり五輪の個人2連覇がかかった羽生選手が出るか出ないかでは大違いです。代表が正式決定して中継の責任者は胸をなで下ろしています。ケガの影響もあって団体戦には出るか分からないので、団体戦の放送権を獲得した局は天に祈るしかないでしょう」(NHK関係者) ソチ五輪で羽生選手が金メダルを獲得した男子フリーはフジが中継。午後11時台から午前4時台の放送にもかかわらず平均16.6%、瞬間最高23.1%を記録した。平昌ではどこまでこの数字を更新するかが注目される。
2017年12月27日平昌オリンピックを2か月後に控える今冬、スタースケーターたちが滑ってきた名曲を楽しむコンサート「SKATING MUSIC CONCERT」が行われる。出演は、ヴァイオリニストのSONGiL、ソプラノ歌手のチョン・ウォルソン、ピアニストの追川札章。このうちのSONGiLに、スケートと音楽への思いを訊いた。【チケット情報はこちら】「フィギュアスケートには音楽が不可欠。名曲揃いなので、テレビでよく見ます。ヴァイオリンの弓と弦は、スケート靴の刃と氷の関係に少し似ていますね。スケートはレベルが高い選手でも転ぶ可能性がある競技ですけれども、ヴァイオリンも、指が1ミリでもズレれば音程がズレますし、緊張で硬くなると弓が弦の上をまっすぐ滑らずスリップする危険性がある。ちょっとしたことで音色が変わるため、同じヴァイオリンでも弾く人によってまるで違うのですが、浅田真央さんとキム・ヨナさんもそうですよね。僕は作曲をしたりピアノを弾いたりもするので、その意味では王道というよりオンリーワンなスケーターにも惹かれます」SONGiLは今回、浅田真央の弾むような演技が思い出される『チャルダッシュ』や、高橋大輔・荒川静香・鈴木明子がそれぞれドラマティックに演じた『オペラ座の怪人』などを演奏。「『チャルダッシュ』は今年、北海道の定山渓でボリショイ・サーカスの人達と共演した『華麗なるベネチアンサーカスショー』でも弾きました。クラシック曲として有名ですが、もともとジプシーの音楽なので、様々なアプローチで演奏できる曲です。『オペラ座の怪人』は普段からiPodに入れて聴いたり映画を見たりしている、大好きなミュージカル。昨年リリースしたアルバム『EXOTOPIA』では、ファントムが歌う曲を自分でアレンジしてメドレーにして入れました。どの曲も、好きな選手の場面を思い浮かべ、色々なことを思い出しながら、聴いていただけるのではないでしょうか」ヴァイオリンを「人間として気づいたらやっていた(笑)」と語るSONGiL。練習が嫌でたまらない時期もあったが、中学生の途中から作曲を手がけるようになり、楽しくなったという。「僕がヴァイオリンで、ピアノやドラムやベースなどとバンドを組み、自分の曲を演奏したり知っている曲を編曲したり。熱中すると同時に、これが自分のやるべきことだと思うようになりました」SMAPや東方神起、IL DIVO、Bjorkなどのサポートミュージシャンを経て、現在、自身の演奏活動を展開しながら音楽プロデュースもこなすなど、多彩な活躍を見せる。「スポーツや音楽は政治よりも簡単で、良いものは良いという世界。コリアンとして生まれ、日本で育った身としては、音で両国を繋ぎたいという気持ちがあります。音に全てを込めて表現し、プレミアムなコンサートにしたいですね」「SKATING MUSIC CONCERT」は1月26日(金)東京・音楽の友ホールで開催。チケット発売中。取材・文:高橋彩子
2017年12月27日映画「未成年だけどコドモじゃない」の初日舞台挨拶が12月23日行われ、W主演を務める平祐奈(19)とSexy Zoneの中島健人(23)が登壇した。 平は初日を迎えて緊張しつつ「うれしいのと同時に緊張して。昨日は、電車は乗り間違えるしシャンプー2回しちゃうし歯磨き粉で顔洗おうとしちゃうし」とコメント。しかし中島から「緊張してるの、愛梨ちゃん?」と姉の名前を言われ、すかさず「祐奈だよ!」と鋭い切り返しを見せ、場内を沸かせた。 そんな平のアドリブ力に、ファンからは《平祐奈ちゃん面白いし可愛いし》《天真爛漫なとこすきーー》とのコメントが。また映画の内容を踏まえて《平祐奈ちゃんのコメディエンヌぶりはなかなかのもの》などの声も挙がっていた。 2017年は出演映画が9本公開され、大躍進の一年となった平。バラエティの女王である姉からはその美貌だけでなく、ユーモアさを引き継いでいるようだ。 11月にひらかれた同作の完成披露試写会に登壇した際も「トキメキがたくさん詰まっていて、お尻が浮いていく感覚でした」「胸が弾みすぎて、お尻が上がってきちゃって(笑)。皆さん気を付けて。お隣の人と腕を組んで見てください!」と語りファンの笑いを誘った。 「中島さんが撮影中にアドリブを入れても、平さんはいつも自然な形で返していたそうです。姉の平愛梨さんはバラエティ番組でのコメントに定評があることで知られていますが、祐奈さんもそれ以上の逸材だと評判になっていますよ」(芸能関係者) 2018年3月に公開予定の映画「honey」でも主演を務める平。来年もその魅力を発揮しそうだ。
2017年12月25日女子スキージャンプ選手の高梨沙羅が21日、東京・銀座のニコラス・G・ハイエックセンターで行われた「オメガ オリンピック ワールドワイド キャンペーン記念 時計贈呈イベント」に登場した。「オメガ オリンピック ワールドワイド キャンペーン記念 時計贈呈イベント」に登場した高梨沙羅2018年2月9日に韓国・平昌で行われる第23回オリンピック冬季競技大会でオフィシャルタイムキーパーを務めるオメガは、同大会での活躍が期待される世界的ジャンパーの高梨沙羅に時計「シーマスター アクアテラ"ピョンチャン2018"リミテッド エディション」を贈呈。その贈呈式に高梨が登場し、平昌オリンピックの抱負などを語った。贈呈されたオメガの時計について高梨は「こんなに素晴らしい時計をしたことがないので、ちょっと緊張しています(笑)。オリンピックに向かうまでの時間を刻んでいると思うと気持ちが引き締まりますね」と姿勢を正し、「自分のモチベーションを上げるためにも時計を見て過ごしたいと思います」と笑顔。その高梨は、平昌オリンピックまで残り1カ月ちょっとなったが、「いよいよオリンピックが迫っているな、という気持ちです。ワールドカップが始まってオリンピックまで残りわずかなので、自分のやるべきことに集中してトレーニングをしたいと思います」と現在の心境を明かしつつ、「オリンピックに向けて金メダルを獲るために練習してきました。応援してくださる方に結果で恩返しができるように頑張って練習をし続けていきたいと思います」と力強く語った。初めて参加した2014年のソチ五輪は、4位に終わった高梨。「4年前は初めてのオリンピックでしたので、オリンピックに挑戦するワクワク感やドキドキ感を感じていました。今はあれから4年が経ち、オリンピックの代表選手に選ばれるためにやってきたので、ソチの失敗もあり、その悔しさを跳ね返す気持ちが強いです」とソチ五輪との変化を述べ、「目の前のことをしっかりやることがオリンピックにつながると思うので、今できることを精一杯やっています。自信は4年前よりもしっかり持っている自負はあるので、自分の気持ちを強く持っていることは間違いないと思いますね」と自信を見せていた。
2017年12月22日開場20周年を迎えた世田谷パブリックシアターによる日韓文化交流企画、イプセン作『ペール・ギュント』が12月8日に本公演が開幕した。平昌五輪の開・閉会式の総合演出家として注目される韓国演劇界の鬼才ヤン・ジョンウンの指揮のもとに、日韓20名のキャストが集結。ヤン自身が芸術監督を務める劇団旅行者(ヨヘンジャ)の代表作のひとつである本作を、日本人スタッフとともに再構築した舞台である。「彼のペールが見てみたい」というヤンの熱望により主人公を担う浦井健治を中心に、磨かれた身体性や言語表現の妙で想像力を刺激するヤン独自の世界観に、さらに熱の加わった豊潤な劇空間が誕生した。舞台『ペール・ギュント』チケット情報母親と恋人を故郷に残し、自分探しの旅に出て世界をさまようペール。その冒険譚の幕開きから、観客を瞬時に現実から解き放し、物語へと強く吸引する神秘的な空気が広がっていた。スローモーションからシャープなムーブメントへ、またリズミカルなステップと、俳優の体が雄弁に駆け回り、日本語と韓国語(字幕あり)の台詞が飛び交うシーン展開は、ある時はクレヨンで塗られた素朴な絵本の挿絵に、ある時はポップなコミックになり、さらに荘厳な宗教画を見たかのような胸打つ瞬間も訪れる。世界中で奔放な体験を繰り返すペールの旅の同伴者となり、トーンの変化する空間を浮遊する興奮が味わえるのだ。また国広和毅と関根真理の演奏による音楽が、より物語の寓話性を引き出す効果をあげている。虚栄心に満ち、非情で、実のところ臆病な男という異質の主人公ペールを、浦井が天真爛漫に欲望をさらけ出し、思い切りの良い表現で魅力的に立ち上げていた。故郷を飛び出した頃の無邪気な顔を、冒険を経て策士の面構えに巧みに変化させていく。それでもペールの根本には無垢な魂があることを信じさせる、稀有なたたずまいを持った俳優である。母オーセを演じるマルシアは、小気味良く爆発させる明るさによって情の深さや空しさを痛切に伝えてくる。ユン ダギョンが扮したペールを誘惑する“緑衣の女”は、昆虫のようなユニークな風貌と独特な動きに目を奪われた。また、イプセンの戯曲では船のところを飛行機に替えたシーンは、ペールがいきなり現在を飛び越えて未来を旅しているようにも感じられて面白い。そこに“見知らぬ乗客”として現れるキム・デジンの、得体の知れない不気味な存在感が光る。長い年月をかけ、さまざまな場所で己の生の爪痕を残してきたはずのペールが、旅の果てに「自分自身だったことなど、ただの一度もない」と指摘され、嘆く。その絶望を最後に受けとめる恋人ソールヴェイを、趣里が好演。神々しさすら感じる力強い声が耳に残った。開幕前は日韓の俳優が表す情緒の違いを楽しみにしていたが、国籍の見分けがつかないほどに呼吸を合わせた、ヤン・ジョンウンの“チーム力”で構築された世界があった。濃厚なワークショップを重ねた所以だろう。俳優のみならず精鋭クリエイター陣によるスタッフワークの渾身をも隅々まで感じ取れる、圧巻の思想劇だ。東京公演は12月24日(日)まで。取材・文:上野紀子
2017年12月12日