2005年に46歳の若さでこの世を去った漫画家・杉浦日向子さんの『合葬』が、主演に柳楽優弥と瀬戸康史を迎えて初めて実写映画化されることが10日、明らかになった。映画は来年秋の公開を予定している。『合葬』は『月刊漫画ガロ』(青林堂)で連載され、日本漫画家協会賞優秀賞を受賞した人気漫画。杉浦さんは1980年代の「江戸ブーム」を牽引し、数々の名作を残した。中でも、同作は評価が高く、幕府の解体に反対し、最後まで戦った「彰義隊」をテーマに、そこに参加した3人の若者の数奇な運命を描いている。映画『天然コケッコー』(2007年)や連続テレビ小説『カーネーション』(2011年)などを手掛けた脚本家・渡辺あやが、映画脚本としては4年ぶりに担当。その渡辺が「新進気鋭の逸材」と評した小林達夫監督がメガホンを取る。柳楽演じる秋津極は、悌二郎(岡山天音)の妹との婚約を破談にし、彰義隊へ入隊。クールな物腰の反面、主君・徳川慶喜に対して熱い忠誠心を抱いている。柳楽は本作について「日本の伝統、日本らしさというのは忘れてはいけないんだと作品を通して思いました」と実感。「粋な人生を生き抜いた『極』という役を演じることができて幸せでした」と俳優としての喜びを語った。一方、瀬戸演じる吉森柾之助は、極、悌二郎の幼なじみで、養子先の笠井家を追い出され、行くあてもないまま彰義隊へ入る役どころ。原作の魅力を「杉浦日向子さんの作品は、"萌え"と"燃え"が共存した不思議な世界へ僕達を連れて行ってくれる」と説明し、「作品を知っていくうちに、僕が思い描いていた武士は薄っぺらく、当時の人も現代の若者と同じような悩みを持ち、柾之助はある意味時代にあらがった人物なんだという、僕なりの答えが見つかった」とこちらも歴史の重みを再認識していた。
2014年12月10日「月刊漫画ガロ」に連載されていた、天才漫画家・杉浦日向子の「合葬」を柳楽優弥、瀬戸康史を主演に迎え実写映画化することが明らかになった。慶応4年。300年にわたる徳川幕府の支配が終わった。極(柳楽優弥)は、悌二郎(岡山天音)の妹との婚約を突然破談にする。それを聞いた悌二郎は憤慨し、極を追い詰めている最中、幼馴染である柾之助(瀬戸康史)と再会。柾之助が家を追い出されたと聞いた極は、柾之助に彰義隊への入隊を勧める。この3人の再会が、其々の人生を狂わせてゆく…。伝説の漫画雑誌「月刊漫画ガロ」に連載され日本漫画家協会賞優秀賞を受賞した杉浦日向子の傑作漫画を原作に、映画『天然コケッコー』や連続テレビ小説「カーネーション」などを手掛けた人気脚本家・渡辺あやと、新進気鋭の逸材と評した小林達夫がタッグを組み実写化した本作。秋津極役に『許されざる者』『闇金ウシジマくん Part2』など存在感のある俳優として評価が高い柳楽優弥、極の幼なじみ吉森柾之助役に来年デビュー10周年を迎え、『わたしのハワイの歩きかた』や2015年1月からスタートする大河ドラマ「花燃ゆ」などますます飛躍を見せる瀬戸康史がW主演を務める。そして2人の幼馴染役で柾之助、極と関わり翻弄されていく福原悌二郎役に『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』『チョコリエッタ』に出演する岡山天音が好演。幕末という時代の転換期に生き、戦いに巻き込まれていく若者たちの青春を濃密で哀切な空気と共に描いていく。以下、出演者コメント<柳楽優弥/秋津極役>「日本の伝統、日本らしさというのは忘れてはいけないんだと作品を通して思いました。粋な人生を生き抜いた「極」という役を演じることができて幸せでした」<瀬戸康史/吉森柾之助役>「僕が演じた柾之助はあっけらかんとした性格で、僕が思い描いていた“武士”とは全く違っていた。ものすごく純粋で不器用だ。作品を知っていくうちに、僕が思い描いていた武士は薄っぺらく、当時の人も現代の若者と同じような悩みを持ち、柾之助はある意味時代に抗った人物なんだという、僕なりの答えが見つかった。杉浦日向子さんの作品は、“萌え”と“燃え”が共存した不思議な世界へ僕達を連れて行ってくれる」<岡山天音/福原悌二郎役>「幕末を生きた若者達が、今の僕らと同じ等身大の想いを抱いて、確かに生きていたんだとゆう事を、この作品に参加して身を持って感じました。この映画を通して当時を生きた人達の体温に少しでも触れて頂きたいです」『合葬』は2015年秋全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年12月10日六花亭の「マルセイバターサンド」といえば、今や定番の北海道土産。デパートなどで北海道展が開催される度に、このお菓子を求めて出掛けるという人も多いのでは? しかし、あのレトロなデザインには十勝の歴史が込められていることをご存知だろうか。○目指したのは十勝に根付いたお菓子屋「マルセイバターサンド」が誕生したのは今から約37年前のこと。製造元である「六花亭製菓」が、昭和52年(1977)5月、当時の屋号であった「千秋庵帯広支店」から名称を変更した際、社名変更記念として発売したのがこの菓子だった。「地元・十勝に根付いたお菓子屋を目指そうという想いを託して、十勝開拓の祖である依田勉三率いる開拓移民団"晩成社"にちなんだものとして、『マルセイバターサンド』を作ったんです」と同社広報担当者は言う。どういうことかというと、晩成社を立ち上げた後、明治35年(1902)にバター工場を創業させた依田氏が、明治38年(1905)に北海道で初めて商品化したのがマルセイバター(当時の表記は「マルセイバタ」)なのだ。現在の「マルセイバターサンド」の包み紙がレトロな雰囲気なのは、発売当時のマルセイバターのラベルを復刻・際デザインしているためなんだとか。ちなみに、ラベルど真ん中に位置する、○坂本龍馬の末裔とも関係が深かった!さらに六花亭といえば、十勝六花(=エゾリンドウ、ハマナシ、オオバナノエンレイソウ、カタクリ、エゾリュウキンカ、シラネアオイ)が描かれた美しい包装紙が思い浮かぶ人もいると思うが、この十勝六花を描いているのも、実は北海道開拓民として知られる画家だ。名を坂本直行といい、なんと坂本龍馬の末裔なのだとか。その美しい柄のファンも多いためか、六花亭では店頭で100円購入ごとに1ポイントたまるカードを用意し、ポイントに応じて坂本画伯の絵があしらわれたオリジナルグッズをプレゼントしている。小皿、ティーポット、風呂敷など、いずれも洗練されたデザインのアイテムで、全部そろえたくなること必至である。○北海道生まれの濃厚バターがなせるワザさて、話を「マルセイバターサンド」に戻そう。現在では日本全国にその名が知れ渡っているお菓子だが、もともとは「十勝に根付いたお菓子屋」を目指しただけあり、地元の人々に愛されていたという。「卸販売・通信販売もない時代に発売したものなので、当時のお客は地元の方が中心でした。しかし、次第に北海道外の方にもお土産としてご利用いただけるようになったのは、本当にありがたいことです。もちろん、今でも北海道民には"地元のおやつ"という認識で親しんでいただいています」。創業当時より変わることなく愛され続けている理由のひとつがおいしさ。ビスケットには自社専用小麦粉を使い、クリームには自社製造ホワイトチョコレートを使用。もちろん、バターは北海道産だ。現在ではバラエティーも豊富になり、「マルセイビスケット」(10枚入り400円~)、「マルセイキャラメル」(6袋18粒入り500円~)などの商品も人気が高い。気になる人はぜひ、充実の品ぞろえのオンラインショップをぜひチェックしてみてほしい。※記事中の情報・価格は2014年11月取材時のもの。価格は税込
2014年12月10日西日本を中心にお持ち帰り弁当事業「ほっかほっか亭」を展開するハークスレイは20日、冬季限定メニュー「野菜たっぷり中華丼」「八宝菜おかず」を販売開始した。○野菜推奨摂取量の約3分の1が摂れる「野菜たっぷり中華丼」が登場冬季限定メニュー「野菜たっぷり中華丼」は、9種の具材「豚肉、キャベツ、玉ねぎ、人参、もやし、スイートコーン、きぬさや、さつま揚、イカリング」を使用した、具だくさんの中華丼。うまみが詰まったとろみのある中華あんが各具材のおいしさを引き立て、ごはんとの相性も抜群だという。また、野菜がふんだんに入っており1食で成人1日あたりの野菜推奨摂取量の約3分の1が摂れる、カラダにもうれしいヘルシーな一品となっているとのこと。価格は420円(税込)。また、おかずだけを希望する人向けに、「八宝菜おかず」も用意している。価格は320円(税込)。
2014年11月21日ハークスレイが展開する「ほっかほっか亭」はこのほど、期間限定メニュー「得しょうが焼弁当」の販売を開始した。同商品は、さっぱりとしたしょうがの風味が楽しめるしょうが焼をごはんの上にのせたお弁当。添付のマヨネーズをかけると、さらに味の変化も楽しめる。その他、北海道産のじゃがいもを使用したコロッケ、唐揚げ、キャベツ・にんじん・水菜を合わせたミックスサラダもおかずとして入っている。価格は390円。また、しょうが焼の量が2倍(当社比)、ライス大盛りの「W(ダブル)盛」も490円で販売する。※価格はすべて税込。
2014年11月04日作家・中村文則の同名小説を柳楽優弥主演で映画化する『最後の命』が11月8日(土)より公開されるのを記念して、キャストと監督による初日舞台あいさつが横浜、新宿、渋谷で開催される。その他の写真本作は、ウォール・ストリート・ジャーナル選出“年間ベスト10ミステリー”に、日本人として初めて2年連続で選出された作家・中村文則の初映像化作品。幼少期に巻き込まれた凄惨な事件の記憶を抱えて生きる男たちが罪や死を背負いながら生きる希望に向かう姿を描いている。初日舞台あいさつは、横浜ブルク13、新宿バルト9、ヒューマントラストシネマ渋谷で行われ、柳楽、矢野聖人、比留川游、松本准平監督が登壇する。チケットは、プレリザーブ(先行抽選)が受付中。なお本イベントは15歳以上の観客が参加できる。『最後の命』初日舞台あいさつ11月8日(土)■会場:横浜ブルク1310:30の回上映後/舞台あいさつ■会場:新宿バルト913:00の回上映後/舞台あいさつ■会場:ヒューマントラストシネマ渋谷14:40の回上映後/舞台あいさつ登壇者(予定):柳楽優弥、矢野聖人、比留川游、松本准平監督料金:2000円(税込)プレリザーブ:受付中~11月4日(火)11:00AM
2014年10月29日ハークスレイが展開する「ほっかほっか亭」は11月1日、新メニューとして「えびフライデラックス弁当」(税込520円)を発売する。同商品は、サクサクでぷりぷりした食感のえびフライが2尾入っており、タルタルソースをつけて食べる。このほか北海道産のじゃがいもを使用したコロッケや、肉団子などが入り、ボリュームたっぷりに仕上がっているとのこと。販売場所は、北海道、秋田県、宮城県、福島県、関東甲信越地方、東海・北陸地方、近畿地方(京都・滋賀・淡路島を除く)、中国地方の「ほっかほっか亭」店舗。
2014年10月27日西日本を中心に持ち帰り弁当店「ほっかほっか亭」を展開するハークスレイは21日、「あらびき 肉カリージャン弁当」を発売する。○手頃な価格ながらボリュームたっぷり同商品は、粗びきミンチ肉、たまねぎ、インゲンを、ターメリック、コリアンダー、クミン、フェネグリーク、こしょう、赤唐辛子、陳皮、ガーリックなど約20種をブレンドしたスパイスを使用し、隠し味に味噌を使用してコクを出したオリジナルのカリージャンソースで炒めた弁当。肉のうま味を引き立てる味付けとスパイシーな香りでごはんとの相性を重視し、また白身フライをトッピングしたボリュームのあるメニューながら、390円(税込)の求めやすい価格にしたという。また、たっぷり食べたい人向けに、肉が1.5倍、ライスが大盛の「特盛」(490円・税込)も用意する。販売地域は北海道、秋田県、宮城県、福島県、関東甲信越地方、東海・北陸地方、近畿地方(京都・滋賀・淡路島を除く)、中国地方のほっかほっか亭店舗。
2014年08月19日森永乳業グループのクリニコは15日、介護食「やわらか亭」シリーズより「やわらか亭ステーキ丼」を発売した。○介護食「やわらか亭」に、"驚きのやわらかさ"のステーキが登場「やわらか亭」は、国産の米をやわらかく炊き上げたごはんを、1膳分(160g)ずつカップに入れた介護食シリーズ。温めなくて食べることができ、温める場合は500Wの電子レンジで約1分。ユニバーサルデザインフード区分2の「歯ぐきでつぶせる」かたさとした。ステーキ丼のみ、区分1の「容易にかめる」かたさとなっている。同商品は、牛の1枚肉をやわらかく加工したステーキ(インジェクション加工肉)をまるごと使い、やわらかいごはんをセットした丼。1,000食限定の発売。味わいは和風ソースを使用し、さっぱり食べやすく仕上げたという。内容量250gで、カロリーは187kcal。通信販売限定で、価格は1ケース(6食セット)が3,304円(送料・税込)。
2014年07月21日柳楽優弥主演の舞台『金閣寺』が4月5日(土)、東京・赤坂ACTシアターで開幕する。本番を翌日に控えた4日、柳楽はじめ水橋研二、水田航生、市川由衣らメインキャストと演出の宮本亜門が同劇場で会見を行った。「金閣寺-TheTempleofTheGoldenPavilion-」チケット情報同作は宮本が三島由紀夫の名作を舞台化したもので、2011年にKAAT神奈川芸術劇場で初演。同年にNY公演も行い好評を博している。今回はメインキャストを一新しての上演。生来の吃音から疎外感に苛まれる主人公・溝口役を柳楽優弥、彼をめぐるふたりの友人を水橋研二と水田航生、溝口の初恋の女性と女師匠のふた役を市川由衣が演じる。「当初は吃音症を強く意識した。稽古に入ってからは、溝口の内面や感情を大事にしなければと考え、亜門さんの指導を受けながら役に近づけていきました」と柳楽。宮本を優しい演出家と聞いていたが「(実際は)とても厳しい人でした」と笑った。宮本は「誰に聞いたんだよ」と苦笑いしながらも「柳楽さんの溝口は内面を露骨に出す」と話す。「柳楽さんが生で出す役者さんということもあって、キャスト全員が舞台に生で存在してほしいと考えた。それがエネルギーとして凝縮され大きな竜巻になるように、細かいところを変えたりしてシーンを作っていった。生の役者の汗とにおいが、それぞれの役から香り立つように怒涛の稽古をしてきました」と自信をのぞかせた。一方ふた役の市川は役作りに悩んだという。「特に女師匠はキリッとした女性。演じたことのない役で難しかったが、まさか亜門さんが実際にやってくれるとは思わなかった。それがすごく格好よくて、参考にさせていただきました」と笑顔。宮本も「僕は(稽古場で)全役やってますよね」と笑う。最後に柳楽が「周りのキャストに支えられながら、この舞台を代表作にするという強い気持ちで本番に挑みたい」と気合を入れると「代表作になりますよ」と宮本が太鼓判を押した。公演は4月5日(土)から19日(土)まで東京・赤坂ACTシアターにて。チケットは発売中。
2014年04月04日『包帯クラブ』(2007年)『すべては海になる』(2010年)など、デビュー作の『誰も知らない』(2004年)以降も、主に映画というジャンルで活躍してきた柳楽優弥。21歳になった彼が新たに挑むのが、村上春樹のベストセラーを蜷川幸雄が舞台化する『海辺のカフカ』だ。柳楽が演じる田村カフカは、父親にかけられた“呪い”を乗り越えるために「世界で最もタフな15歳になる」と四国へ旅する役どころ。日本人演出による村上作品の上演は初めてで、蜷川の強い希望によって初舞台・初主演となる柳楽と共に注目を集めている。そんな初物づくしの本作について、柳楽が語ってくれた。舞台『海辺のカフカ』チケット情報「舞台に出ることになった決め手は何ですか?って聞かれるんですが、村上さんと蜷川さんのタッグに僕も協力させていただけると聞いた時に、『ウソでしょ?僕でいいんですか?』と訊いたくらいで“決め手”なんておこがましいです(笑)。ただ台本を読んで役に共感できるかどうかは、僕にとって分かれ道かもしれないですね。やっぱり情を込めて演じられるかっていうのは大切なので。今回はすぐにカフカとの共通点を感じたし、初舞台でもこの役なら出来るかもしれないと思いました」その具体的な共通点は何か尋ねると、「筋トレを欠かさないところとか……世界最強になる!と考えるところとか。僕の場合は30歳までにという違いはありますけど」と少し照れたように笑う柳楽。一方で「今、どんどん怖くなってきていて」と、不安と期待がないまぜになった表情も見せた。「周りには村上さんのファンも多くて、それこそ『海辺のカフカ』を読んで旅に出たといういうヤツもいるんです。そういう人たちが真剣に『期待してる』と僕に言ってくるので、その気持ちは裏切れないなと。こないだは蜷川さんの稽古場(下谷万年町物語)を見学させてもらったんですが、尊敬している藤原(竜也)さんが蜷川さんの厳しい指示にしっかりと応えている姿を見て、あんな信頼の形があるんだとうらやましくなりました。だから稽古では、そんなことも分からないのか!って蜷川さんに言われても、どんどん聞くようにしたいです」柳楽の言った“最強”とは、「強いだけじゃなく、優しくあること」なのだとか。彼自身がカフカ少年と重なって立ち現れる舞台。柳楽優弥という役者の感触を、ナマで感じられる絶好の機会と言えるだろう。公演は5月3日(木・祝)から5月20日(日)まで埼玉・彩の国さいたま芸術劇場大ホールにて上演。チケットは2月18日(土)10:00時より発売開始。なお、チケットぴあでは1月31日(火)11:00まで先行予約(いち早プレリザーブ)を受付中。取材・文佐藤さくら
2012年01月26日佐藤江梨子と柳楽優弥主演の『すべては海になる』が1月23日(土)に公開初日を迎えた。佐藤さん、柳楽さん、そして山田あかね監督による舞台挨拶が都内劇場で行われ、先日結婚式を挙げたばかりの柳楽さんへの祝福ムードで大きな盛り上がりを見せた。どこかで寂しさを感じている書店員の夏樹(佐藤さん)と崩壊した家庭を一人、立て直そうとする高校生の光治(柳楽さん)の「本」を介してのつながりを描いた本作。佐藤さんは、公開初日を迎えての気持ちを尋ねられ「昨日、生まれて初めて流れ星を見たんですよ!まあ…ただのコバエだったんですけど(苦笑)。そのときに『願いごとしなきゃ!』と思って、『たくさんの人が来てくれますように』とお願いしました」と語り、満席の客席を見て喜びの表情を浮かべた。そして「うちの姉と弟は2人とも書店で働いた経験があって、私も働いてみたかったので、夢がかないました!」とニッコリ。実際の本屋での撮影について「貸し切り状態で、本が読み放題だったので、雑誌から芸能人本まで読みました」と語ったが、司会者からの「じゃあ、撮影中にそこのあった本は全部読んだんですか?」という珍妙な質問に思わず「そりゃ無理だろ!」と怒気を含んだツッコミを入れ、次の瞬間ハッと正気に返って「それはムリでしょう?」と優しい笑顔を浮かべて言い直し、会場は笑いに包まれた。柳楽さんが挨拶しようとすると、すかさず客席から「結婚おめでとう!」という祝福の声が。柳楽さんは「ありがとうございます」と笑顔で返した。今回の役について「僕は本を読まないし、2年ぶりの演技ということで、監督に『本読みをやりたい』とメールしました。でも、監督と2人で本読みをやると、監督が相手役を演じるので僕の芝居を見れないんです(苦笑)。監督はそれに気づいて『助監督呼んでいいですか?』って。それから佐藤さんや白井晃さんとかいろんな人が入ってきて、結果オーライでした」とふり返った。監督は柳楽さんについて、というか柳楽さんの結婚について「ウブな少年の役になりきっていて、ガールフレンドの気配を全く見せなかった」と証言。佐藤さんもこれにすかさず「(事前に何も言わなかったことを)責めてない。責めてないよ。でもびっくり!触ったら壊れそうな少年を演じてたので、少し距離を置いて接してたら…『あれー?』って感じ」とやっぱり責めてる?さらに、この映画をどんな人に観てほしいか?という質問に柳楽さんが「ヨメに…」と答えると、佐藤さんは「オー!!」と歓声を上げ、「私も(柳楽さんの奥さんと同じ)エリーだよ!」と興奮した様子でよく分からないアピール。会場には拍手と笑いがわき起こった。『すべては海になる』は新宿バルト9、梅田ブルク7ほか全国にて公開中。■関連作品:すべては海になる 2010年1月23日より新宿バルト9、梅田ブルク7ほか全国にて公開©「すべては海になる」パートナーズ■関連記事:サトエリ&柳楽優弥、カンヌで「運命の出会いをした」『すべては海になる』完成披露世界最大のお化け屋敷“戦慄迷宮”が、清水崇監督&柳楽優弥主演で映画化
2010年01月23日5年前、『誰も知らない』で鮮烈映画デビューを飾り、カンヌ国際映画祭・最優秀男優賞を日本人初、史上最年少で受賞した俳優・柳楽優弥。その後も『星になった少年 Shining Boy & Little Randy』『シュガー&スパイス 風味絶佳』、『包帯クラブ』と主演を重ね、現在19歳──。あどけない少年からたくましい青年に成長した。そんな彼が「ハリウッド3D映画元年」と言われる2009年に挑んだのは、『呪怨』の清水崇監督が手掛ける日本初のデジタル3D実写長編映画『戦慄迷宮3D』。富士急ハイランドにそびえ立つお化け屋敷「戦慄迷宮」を舞台にしたアトラクション・ムービーだ。スリラー特有の演技に初挑戦「時間のあるときは1日にDVDを3本観る」というほど映画好きな彼だが「ホラーやスリラー映画は苦手」だと言う。ということは『戦慄迷宮3D』はかなりの挑戦だったに違いない。「最初に(富士急ハイランドの)『戦慄迷宮』に足を踏み入れたとき、ここで2週間か…きついなって思いましたね。ホラー映画やお化け屋敷が苦手っていうのもありますけど、周りに何もないんですよ。僕の大好きなレンタルビデオ屋がないじゃん!って(笑)。でも、スタジオに作られたセットではなく、本物のお化け屋敷での撮影はテンションが全然違いました。本気になりやすかったです」と現場をふり返り、今回の挑戦のひとつに“リアクション”があったと説明する。「僕、普段のリアクションが薄いんですよ。プライベートの柳楽優弥は反応が薄い(笑)。だけど、今回の映画はスリラーだからリアクションを大きくしなくちゃならなくて…それってどうしたらいいんだろうってずっと頭を悩ませていたんです。悲鳴をあげる演技はこれまでやったこともないし、自信もなくて、やるのが嫌だった。で、監督にあらかじめジャブを打っておこうと思って『このシーンは悲鳴をあげないで、震えながら失神するっていうのはどうですかね?』って提案してみた。でも、『いや、ここは悲鳴をあげよう』って、あっけなくカウンターくらいました(笑)。さらにストレートが飛んできて『そのシーンで泣いてくれるかな』って言われて…」と、苦笑い。けれど、結果的には「俳優“柳楽優弥”としての財産になった」と笑みを浮かべ、こう続ける。「やってみると、叫びながら泣くっていうのは、気持ちを表現する上で、もの凄くやりやすいんです。心の底から悲鳴をあげる芝居に挑戦できて新鮮でした」。そんな彼の言葉と同じく、観客もまた俳優・柳楽優弥の新しい一面を見ることになるだろう。スリラーもの、ホラーものというと、1980年代に流行った『13日の金曜日』のようなスラッシャー・ムービーを思い浮かべる人も多いかもしれないが、本作にはジェイソンのような殺人鬼は登場しない。そこにあるのは、人間の本質、心の奥底に潜む怖さだ。主演の柳楽をはじめスリラー・ホラー系作品が初挑戦だった5人のキャストたちは『ローズマリーの赤ちゃん』や『エクソシスト』といった映画を参考に、単に叫ぶだけではない本当の心理からくる恐怖を体現してみせた。「個性的な役柄ではなかったので、特別な役作りはしなかったけれど、彼の性格とか心情の変化を台本に書き込んでいましたね。あとは、現場の空気感や監督の演出でつかんでいった感じです」と、やりやすい現場だったと話す。もしも、好きな人にお化け屋敷に誘われたら…?また、その目力が与える印象なのか、大人以上の落ち着きを放ちクールなイメージの強いが、実は人なつっこい性格のようだ。警戒心が解けると「撮影の初日の前日は緊張して寝られないタイプ」「役者ではない普段の柳楽優弥は地味でオタクっぽい」「子供の頃は遊園地が大好きだったけれど、ジェットコースターみたいな勢いのあるアトラクションは苦手だった」など、自分自身や家族との思い出を無邪気に語る。そして、ときおり見せるキリッとした力強い目にドキッとさせられる──そのドキッとする一瞬に魅力的な男性(俳優)に成長していると実感する。最後に「怖いのが苦手」だという彼にあえてこんな質問を投げかけてみた。ものすごく好きな人がお化け屋敷に行きたいと誘ってきたら?「もしもですよ、マライア・キャリーが『togetherしようよ』って言ってきても『ノー!』って断ります。大好きな歌手の安室奈美恵さんが『一緒に行こうよ』って言っても『ノー!』、大好きな女優さんの宮崎あおいさんが『どうしても行きたいんだけど…』って言っても『ノー!』。誰に誘われても『ノー!』ですね」。本当に怖いのが苦手らしい。ハリウッドから『戦慄迷宮3D』のようなホラー・スリラー作品へのオファーがあっても「ノー!」なのだと、茶目っ気たっぷりに答える。ということは、柳楽優弥を「戦慄迷宮」に2週間止まらせた清水監督は、彼にとってものすごく偉大な監督ということになる。19歳の若手実力派が「怖いけれどしっかりしたストーリー」だと太鼓判を押す『戦慄迷宮3D』のスリルと恐怖をぜひ映画館で確かめてほしい。(text:Rie Shintani)柳楽優弥プロフィール1990年3月26日生まれ2004年『誰も知らない』で第57回カンヌ国際映画祭にて日本人初史上最年少となる最優秀男優賞を受賞。その後、『星になった少年 Shining Boy & Little Randy』(’05)、『シュガー&スパイス〜風味絶佳〜』(’06)、『包帯クラブ』(’07)に主演。昨年11月には著書「止まない雨」を発表、次回作『すべては海になる』(2010年1月23日公開)の公開を控える。オフィシャルサイト:■関連作品:戦慄迷宮3DTHE SHOCK LABYRINTH 2009年10月17日新宿バルト9、梅田ブルク7ほか全国にて公開© ショック・ラビリンス・フィルム・コミッティ2009■関連記事:3連休は新感覚を先取り!『戦慄迷宮3D』見どころ凝縮のフッテージが無料で上映『戦慄迷宮3D』世界配給決定!柳楽優弥は映画祭よりも観光で海外に行きたい?清水崇ティーチイン付き!『戦慄迷宮』3D特別試写会に5組10名様をご招待清水崇、アジア代表でヴェネチア入りジャパニーズ3Dホラーに1,000人驚愕!『戦慄迷宮3D』撮影快調!柳楽優弥「暗いところは本当に怖い…」
2009年10月09日