俳優の山崎育三郎が17日、帝国劇場で行われたミュージカル『レ・ミゼラブル』の日本初演30周年記念日 スペシャル・カーテンコールに登場した。同作はフランスの作家・ヴィクトル・ユゴーの同名小説を原作に、1985年ロンドンで初演。以来、世界中で上演されており、日本では1987年6月17日に初演を迎えた。19世紀初頭のフランスを舞台に、社会情勢や民衆の生活を描いていく。山崎はマリウス役で2007年から2013年まで同作に出演していた。日本初演からちょうど30周年を迎えた同作に、現役・OB合わせて約150名の役者が集まった。森公美子と岡幸二郎によるMCで、マリウス役への思い入れを聞かれた山崎は「10年前の6月にデビューさせていただき、オーディションのことを思い出しまして」と振り返る。「レミゼが大好きで、ここにいる皆さんの大ファンで、ずっと客席で見ていたんですね。皆さんに負けない『レミゼ』オタクで、最初から最後まで全部歌えるんです」と語る山崎。森から「時間がない」というジェスチャーをされながらも、「それくらい大好きで、審査では『カフェ・ソング』だけでいいと言われたのに、『マリウスの歌、全部何も見ないで歌えます』と言ったら合格しました! それくらい思いが強いことを伝えたかったです」と熱弁した。森が「今度はバルジャンも狙えるし、ジャベールも」と他の役のオーディションの可能性について示唆すると、山崎は「頑張ります!」と宣言。会場からは拍手が起こっていた。
2017年06月17日ミュージカル『レ・ミゼラブル』が、プレビュー公演を経て5月25日、初日の幕を開けた。日本でもコンスタントに上演され続けている人気作だが、今回は1987年の日本初演から数えて30年目の節目の公演で、いつも以上に注目が集まっている。同日、初日キャストである福井晶一、吉原光夫、知念里奈、昆夏美、生田絵梨花、森公美子が取材に応じた。チケット情報はこちらヴィクトル・ユゴーの同名小説を原作に、19世紀初頭のフランスの動乱期に生きる人々の姿を描く群像劇。パンを盗んだことから19年投獄されたのち、名を変え新しい人生をまっとうに生きていこうとする主人公ジャン・バルジャンを演じる福井は「日本初演30周年。日本の皆さまにこれだけ愛され続けてきた作品に出演出来て嬉しく思います。先輩方が築き上げ、繋いできたバトンをしっかり守っていきたい」と意気込みを。バルジャンを追う刑事ジャベール役の吉原も「感慨深い。30年、たくさんのキャストやお客さまが携わり作り上げてきたものに負けないよう、でも意識しすぎないよう冷静に演じたい」と話した。30年のあいだ、多くの新しいキャストが加わり、卒業を繰り返していった作品。今回も、1987年の日本初演でバルジャンの養女・コゼットを演じた鈴木ほのかが、コゼットをいじめる宿屋のおかみマダム・テナルディエとして初参加するなど話題も多い。初日メンバーの中ではコゼット役の生田がニュー・キャストだが「先輩方が築き上げてくださったものをしっかり受け継ぎながら、新しい空気感を出していけるように頑張っていきたい」と初々しく挨拶した。乃木坂46のメンバーとして活躍する生田だが、1月に『ロミオ&ジュリエット』で本格的にミュージカルデビューを果たし、今回が歴史ある帝国劇場への初出演。ファンテーヌ役の知念が「いくちゃんはどんどん進化している。私もかつてコゼットを演じていたので、ファンテーヌ役もいつかやってくれたら嬉しい」、エポニーヌ役の昆が「自分の大好きな人が生田さん演じるコゼットに思いを寄せているという物語なのですが、生田さんを見ていると、これだけ美しく歌声も素敵なので、完敗だなと…」と話すなど、共演者からも高い評価を得ているよう。またマダム・テナルディエ役の森も「生田さんは本当にまっすぐで、声も素直に出る。何も言うことがない。最初はキスシーンなどにぎこちなさがあったけれど、今はもう“大女優”! ファンの方たちが相手役に嫉妬するんじゃないかと思うほど。素晴らしい」と絶賛、さらに「イギリス人のスタッフの方が、わざわざ生田さんを呼び出して「綺麗」って言ったのよ」とも明かした。最後に改めて福井が「ひとりひとりが作品と向き合い、いい仕上がりになっている。たくさんの方にこの作品の感動を届けたい」と話し、キャストは初日の舞台へと向かった。30年愛され続ける名作を、節目の年にぜひ。なお、メインキャストはすべてトリプルキャストで、日によって出演者は異なる。東京公演は7月17日(月・祝)まで同所にて。その後8月に福岡、9月に大阪、9~10月に愛知でも上演される。
2017年05月25日アイドルグループ・乃木坂46の生田絵梨花が25日、東京・帝国劇場で行われたミュージカル『レ・ミゼラブル』初日囲み取材に、福井晶一、吉原光夫、知念里奈、昆夏美、森公美子とともに登場した。同作はフランスの作家・ヴィクトル・ユゴーの同名小説を原作に、1985年ロンドンで初演。以来、世界中で上演されており、日本では1987年の初演から公演数は3,006回を数える。19世紀初頭のフランスを舞台に、社会情勢や民衆の生活を描いていく。同作には初出演となる生田だが、「最初はプレッシャーだったり緊張感もありました」と振り返る。稽古の中で「背景をすごく考えるようになった」と自分でも成長を実感している様子。「最初は歌い上げようとしちゃうところが多かったんですけど、どうやって感情をのせていくか、たくさん演出を受けて」と感謝を表した。森も「本当に真っ直ぐで、素直にパーンと声が出てるんですよ」と生田を絶賛。父親役や恋人役との場面についても「最初はぎこちなくて、普段女子だけでやってるからかなと思ってたけど、今はもう大女優ですよ」と成長に太鼓判を押した。生田演じるコゼットの恋敵役となる昆も「こんだけ美しくて、とても歌声も素敵で、完全に完敗だなというのをひしひしと感じる」と頷くと、森は「イギリス人のスタッフが、呼び出して『綺麗』って言った」と明かし、「他の子は嫉妬したんじゃないか」と心配していた。また生田は「円陣に入りそびれた時に、(吉原)光夫さんが小さい円陣を4人位で組んでくださって」とエピソードを披露。「『自分のことだけじゃなくて、周りの人に集中して』ということをおっしゃっていたのでこれからも心がけていきたい」と意気込んだ。さらにアイドルと女優、どちらが楽しいか質問されると、生田は「両方楽しいです!」と苦笑。「両方違った楽しさがあるので」と主張した。東京公演は帝国劇場にて2017年5月25日~7月17日、福岡公演は博多座にて8月1日~26日、大阪公演はフェスティバルホールにて9月2日~15日、名古屋公演は中日劇場にて9月25日~10月16日を予定している。
2017年05月25日ミュージカル『レ・ミゼラブル』初日囲み取材が25日、東京・帝国劇場で行われ、福井晶一、吉原光夫、知念里奈、昆夏美、生田絵梨花(乃木坂46)、森公美子が登場した。同作はフランスの作家・ヴィクトル・ユゴーの同名小説を原作に、1985年ロンドンで初演。以来、世界中で上演されており、日本では1987年の初演から公演数は3,006回を数える。19世紀初頭のフランスを舞台に、社会情勢や民衆の生活を描いていく。森が生田とLINE友達ということを明かすと、吉原が「LINE交換してるんだ……」と羨ましそうな様子に。森が「LINEグループがあるんですよ」と説明すると、吉原は改めて「地方公演に行くまでに生田さんとLINEを交換したい」と意気込みを語った。吉原が「ジャベール(役)をやってるんで、招待されてないんですよ」とぼやくと、森は「ごめん忘れてた」と大爆笑。さらに知念も「私も入ってない……」、福井も「僕も入ってないんです」と、次々と“グループ漏れ”が発覚し、生田が「まだできたばかりなので、募集中です」と弁解する展開になった。また、今回が日本初演から30周年の記念公演となるが、それぞれの発見を聞かれると、ファンテーヌ役の知念は「ジャン・バルジャンに、娘をこんなに美しくこんなに聡明に育ててくれてありがとうと思いました。新たな発見だったかなと思います」としみじみ。生田は「今までのイメージのコゼットはおとなしかったけど、今回はそうじゃない」と明かし、「現代の女の子にも通じるような心を持ってやれたら」と語った。福井は「特に二幕からのバルジャンの心の持ちかたで発見があった」と稽古を振り返り、「相手を優先していく心持ちを前よりも理解できるようになった」という。吉原は毎回の演出の変化に「いい意味で、現代にそったような人格や性質を持っていくんではないのかな」と作品について考えを述べた。マダム・テナルディエ役の森は「どちらが頭がいいか、毎回テナルディエとの関係が変わっていくんですね。今回はテナルディエ」と演出について説明。「私はついていく方で、手数が増えたので、覚えるだけでなかなか大変」と苦笑し、「次の『レミゼ』には私がいるかいないか、またオーディションを受けて頑張りたいとは思います」と心境を吐露した。最後に、昆は演出家から言われた「音楽の力に、もっと寄り添ってほしい」という言葉をあげ、「感情を伝えつつも、音楽の力に少し寄り添えたらなというのが発見であり、目標です」と公演へ意気込んだ。東京公演は帝国劇場にて2017年5月25日~7月17日、福岡公演は博多座にて8月1日~26日、大阪公演はフェスティバルホールにて9月2日~15日、名古屋公演は中日劇場にて9月25日~10月16日を予定している。
2017年05月25日1987年の帝劇日本初演以来、30周年となる『レ・ミゼラブル』の制作発表記者会見が帝国劇場で行われた。オーディエンス800人と記者たちが見守る中、まず橋本じゅんと鈴木ほのか、アンサンブル48名が「宿屋の主人の歌」で場を盛り上げる。その後、男性アンサンブル&女性アンサンブル、子役キャストをひとりひとり役名とともに紹介。そしてプリンシパルが登場し、意気込みを語った。ミュージカル『レ・ミゼラブル』チケット情報特別ゲストとして登場したのは、1987年日本初演のオリジナルキャスト、エポニーヌ役の島田歌穂。「帝劇のこの舞台に立たせていただくと、初演初日の幸せな緊張感とカーテンコールの大感動が一気に蘇ってきて感無量です。レミゼとの出会いは生涯の宝物。40周年、50周年に向かって、どこまでも大きな感動の輪を広げ続けてください」(島田)。6月11日(日)~17日(土)は日本30周年スペシャルウィークとして、特別カーテンコールがあり、歴代のキャストや海外ゲストが登場するという嬉しい発表も!キャストの質疑応答では、作品の魅力について問われると、「まず音楽。スコアが深く、台本を読み、映画を読んでいるような気持ちに。原作数巻を3時間に濃縮している、その濃厚さを食らう感じはクセになるのでは?」(吉原光夫)。「一気に作品世界に誘う音楽。またユゴーのメッセージ、蔑まれた弱き者たちに焦点を当てた点はいつの時代も共感できると思います。登場人物誰かしらに感情移入できますし、キャストが変わればまた新たな発見がある」(福井晶一)。「ドラマと音楽。中でも、最後、バルジャンが天に召されるシーンの『誰かを愛することは神様のおそばにいることだ』という台詞には、全ての登場人物の魅力が込められていると思います」(ヤン・ジュンモ)。「主役は民衆で、実はアンサンブルの皆さんが主役。「民衆の歌」を力強く歌ってくださることで、私たちは生きることの素晴らしさを感じられます。生きるというテーマ、そして愛なくして生きることは成立しないと教えてくれます」(森公美子)。またコゼットとして初出演となる生田絵梨花は、稽古の感想を聞かれ、「すごい迫力で、鳥肌が立つぐらいの素晴らしい歌声が集まっています。私もそこにしっかり乗っていけるように頑張ります」と語った。歌唱披露では、まずは新キャストがレ・ミゼラブルの数々の名曲をパフォーマス。皆、役にハマる美声で、堂々とした歌いっぷり。最後には全員で「ワン・デイ・モア」。30周年にふさわしい。ダイナミックな多重唱に引き込まれ、心が躍った。ああ、幸せなレミゼの季節がもうすぐやってくる!『レ・ミゼラブル』は2017年5月25日(木)から7月17日(月・祝)まで、東京・帝国劇場にて。プレビュー公演5月21日(日)から24日(水)まで、日本初演30周年スペシャルウィーク6月11日(日)から17日(土)まで。全国ツアー公演あり。取材・文/三浦真紀
2017年03月06日アイドルグループ・乃木坂46の生田絵梨花が28日、東京・帝国劇場で行われたミュージカル『レ・ミゼラブル』の製作発表記者会見に出席した。同作はフランスの作家・ヴィクトル・ユゴーの同名小説を原作に、1985年ロンドンで初演。以来、世界中で上演されており、日本では1987年の初演から公演数は3,006回を数える。19世紀初頭のフランスを舞台に、社会情勢や民衆の生活を描いていく。日本初演30周年の記念公演に、コゼット役として初参加する生田は「コゼットとして30周年を盛り上げていけたら」と意気込む。歌唱も初披露となるが、「今日初めて帝国劇場に立たせていただくので、その幸せをかみしめながら臨めたらと思います」と謙虚に語り、「プリュメ街」、「心は愛にあふれて」(生田&内藤大希&唯月ふうか)を披露した。マダム・テナルディエ役の森公美子は、「生田さんがすごいきれいな声をしてて」と歌声に感じ入った様子。生田は「すごく緊張していたんですけど、『不思議ね 私の人生が始まった そんな感じ』と歌っているときに、いよいよ始まるんだなと、いい意味で無心で歌うことができた」と振り返った。また「オーディションに受かったときも、今も、いつもそのフレーズが頭の中を回っている」と明かした。生田が「客席にいたときは、すごくステージが遠く感じたんですね。でもここから見ると(客席が)すごく近い」と言うと、森が「ここ、オケピ(オーケストラピット)だから!」とツッコミ。他の先輩陣も実際の舞台はもっと後ろだと指摘すると、生田は「そうか! だから近いのか!! すみません間違えたみたいです!」と慌てた様子で謝っていた。森は、改めて生田について「堂々としてさすがですよね。歌いながら踊ってるのをいつもやってらっしゃるから、本当にミュージカルに向いているんですよ」と称賛。「音大出てらっしゃるからすごくいいピッチで音程がよく、きっと性格もいいんでらっしゃるから。本当にすばらしいと思いました」と感想を述べた。特別ゲストの島田歌穂も「(生田は)ミュージカルをやるために生まれてきた」と絶賛し、「なんて素敵な方が出てこられたんだろう」と喜ぶと、生田は恐縮した姿を見せた。さらに森が「乃木坂の活動をしながら稽古も?」と記者のように問いかけると、生田は「基本的には『レ・ミゼ』を優先しながら、行けるときに乃木坂の活動も」と回答した。森は「行けるときに一緒にいってもいいですか?」「一度見たいんです」と頼み込み、生田も「ぜひ! 皆でお待ちしています」と頭を下げあっていた。東京公演は帝国劇場にて2017年5月25日~7月17日。8月に福岡公演(博多座)、9月に大阪公演(フェスティバルホール)、9~10月に名古屋公演(中日劇場)を予定している。
2017年02月28日“フランスのヒッチコック”と呼ばれ、映画『8人の女たち』の原作戯曲でも知られる劇作家・脚本家のロベール・トマ。推理劇のようなスリリングな物語と小粋な会話、散りばめられた笑いに、あっと驚くどんでん返し。そんな彼の作風をたっぷりと味わえる舞台『一人二役』が、東京・北千住のシアター1010で幕を開けた(以降、全国で巡演中)。主人公の女性資産家フランソワーズに扮する大地真央と家政婦ルイーズ役の森公美子は、言わずとしれたミュージカル界のスター。だがストレートプレイである本作では、コメディの才能を存分に発揮、息の合ったコンビぶりを見せている。舞台『一人二役』チケット情報1960年代、パリ郊外の屋敷。膨大な遺産を相続して暮らすフランソワーズ(大地)は、半年ほど前に知り合ったリシャール(益岡徹)と結婚したばかりだ。しかし彼が酒と賭博に明け暮れる浪費家と知り、今では穏便に離婚する方法を探っていた。そんなある日、気のいい家政婦のルイーズ(森)の元に、恋人のミシェルから手紙が届く。ミシェルがリシャールに瓜ふたつの弟で、彼の罪を背負わされて投獄されていることを知ったフランソワーズは、ある計画を思いつき……。洗練された物腰の、有産階級の女性が主人公であることが多いトマの作品。本作でもその設定は同様で、古き良き時代の女優のような装いが大地にピタリとはまり、まずは目を楽しませてくれる。だがルイーズと結託してからが、本作での大地の真骨頂。小気味いい会話の応酬と芝居の妙とで、観客を笑いの渦に巻き込んでゆく。一方の森も、女主人にちゃっかりと報酬を要求する憎めない家政婦役がまさに適役。キャラクターの異なる大地とのやりとりも楽しく、終盤まで目が離せない存在だ。また、最初からリシャールとミシェルの“一人二役”の益岡は、早い役替わりもこなし大健闘。同じ長髪のまま、野性味あふれるラテン男と内気な文学青年のようなたたずまいとを演じ分けてみせた。リシャールの賭博仲間サルトーニ役の山崎一、警察署長役のおかやまはじめら、手練のキャスト陣も舞台を盛り上げる。初日前の囲み会見では、大地と森、益岡が登場。「ハラハラしながら笑って、途中に何度も謎解きがあり、最後はさらに大どんでん返し。説明できるのはここまでなので(笑)、ぜひ実際に観ていただきたいですね」と大地が語れば、益岡も「劇場でお客様に助けて(観て)いただいて、完成する作品」と同意。森も「騙して騙して、騙されて……ですね。一度観た方はネットには結末を書かないでください(笑)」と語り、大地と益岡の笑いを誘っていた。なお東京・シアタークリエでの公演中は、アフタートークショーも決定。肩の力を抜いて楽しめる、上質な娯楽作。世知辛い昨今だからこそ楽しみたい、貴重な1本である。公演は10月22日(土)から11月8日(火)まで東京・シアタークリエにて。その後、大阪・新歌舞伎座ほか、全国を巡演。取材・文佐藤さくら
2016年10月12日日本を代表するコメディエンヌ・大地真央が主演を務めるサスペンス・コメディ『一人二役~殺したいほどジュテーム~』が10月に上演される。その製作発表が8月1日に都内で行われ、大地、森公美子、益岡徹、上演台本・演出を手がける福島三郎が登壇した。舞台『一人二役~殺したいほどジュテーム~』チケット情報本作は、“笑いとサスペンス、そして幕切れのどんでん返し”が特徴の作風で、フランスのヒッチコックと称されるロベール・トマが原作のサスペンス喜劇。1970年にパリで初演された。伯父の莫大な財産を相続したフランソワーズ(大地)は、結婚したばかりのリシャール(益岡)が実は財産目当ての乱暴な放蕩者であると分かり、離婚を考え始める。ある日、家政婦のルイーズ(森)の恋人がリシャールと瓜ふたつの弟・ミシェル(益岡/二役)だと知り、彼を利用して離婚の手続きをしようと謀る。ところがミシェルは兄と正反対な臆病者で――。果たしてフランソワーズの逆転劇は成功するのか?会見で大地は、自身がロベール・トマの作品は2作品目、森、益岡、福島との共演も2作品目であることに触れ、「2、2、2、2、って続いて、猫好きの私としては『にゃん、にゃん、にゃん、にゃん』って感じで、とっても縁起がいい作品になるんじゃないかと期待しております」と笑顔で挨拶。福島が演出プランに関して「みなさんコメディに関しては、放っておいてもおもしろいことをやってくださる方々。気をつけるとしたら、シリアスにいかないといけないところでどうしてもダジャレを言ってしまう真央さんが…(笑)」と話す通り、会見中にも大地は自身の役がスイス人だという話から「なんでも“スイス”イといく」とダジャレを言うなどし、会場を盛り上げた。また、「ストレートプレイですが、大地さんと森さんが出演するので、不自然じゃない形で歌のシーンを入れたい」(福島)と、大地と森によるデュエット曲があることも明らかに。大地の大ファンである森は喜びをあらわにした。森は「今、大人がやるお芝居が少なくなっているような気がして。(本作は)今年一番じゃないかと思うくらい平均年齢が高いお芝居になっておりますが(笑)、がんばらせていただきたい!」と抱負を、益岡は「(物語の)最後は、アゴがはずれるような、『これありか!?』という印象を持ちました。稽古に入るのも、お客様に観てもらうのも楽しみ」と話した。舞台『一人二役~殺したいほどジュテーム~』は、10月7日(金)から10日(月・祝)まで東京・THEATRE1010にて。その後、12月まで全国15会場で上演。取材・文:中川實穗
2016年08月02日ウーピー・ゴールドバーク主演の大ヒット映画『天使にラブ・ソングを…』をミュージカル化した『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』が、5月22日(日)に東京・帝国劇場で開幕。前日に、主役のデロリス・ヴァン・カルティエをWキャストで演じる森公美子と蘭寿とむ、デロリスを匿う修道院のシスターを演じる春風ひとみ、浦嶋りんこ、宮澤エマ、修道院長を演じる鳳蘭が会見を開いた。舞台『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』チケット情報本作は、殺人事件を目撃してしまったことで命を狙われるハメになった破天荒な黒人クラブ歌手・デロリス(森/蘭寿)がカトリック修道院に囲われ、そこで暮らすシスターたちと聖歌隊の特訓を通じ友情を育んでいく物語。2009年にウーピー自身のプロデュースでミュージカル化。2014年に日本初上陸し、今回はその大ヒットを受けての再演となる。会見にはそれぞれ役衣裳で登場。前作に続きデロリスを演じる森は「素晴らしいミュージカル。五月病の方でも、本当に明るく、明日を生きる力になるのではないかと思います!」と挨拶。Wキャストでデロリスを演じ、初参加となる蘭寿は「私は帝国劇場に初めて立たせていただける喜びをかみしめながら、この超ハッピーなミュージカルでお客様と一緒に盛り上がっていきたいと思います」と笑顔を見せた。2014年からの再演について森は「2年経って少しは覚えているかと思いましたが、ゼロの状態から始まりました(笑)。でも今回はまたさらにグレードアップして素晴らしいものになったと思います」。蘭寿は「難しいところはたくさんありますが、アラン・メンケン氏の曲が本当に素晴らしくて心躍るものなので、それが歌える喜びを感じながらできたら」と語る。そんな蘭寿を宝塚歌劇団の先輩・鳳は「宝塚で培われた華やかさとか、大劇場に負けない大きさがあるので私は安心しています」と評価した。仙台出身の森は、東北公演に懸ける想いを聞かれ思わず涙を浮かべる場面も。「初演でも盛岡と宮城に行かせていただいて、みなさんからの『元気になった』『素晴らしかった』って言葉に、私たちはこの仕事やっててよかったねって。私たちが元気をもらった作品でもある。来年は九州公演もあるので、ぜひ観て頂きたい。復興にはまだまだいろんな問題がありますけども、心は楽しく、前にいくように。この作品で少しでもみなさんの心の中に温かいものが生まれれば」と話した。ミュージカル『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』は、5月22日(日)から6月20日(月)まで東京・帝国劇場にて。その後、大阪、愛知、岩手、北海道、宮城を巡回。2017年には福岡、静岡、長野での公演も決定。取材・文:中川實穗
2016年05月24日舞台『天使にラブソングを~シスター・アクト~』(5月22日開幕)の取材会が21日、東京・帝国劇場で行われ、森公美子、蘭寿とむ、春風ひとみ、浦嶋りんこ、宮澤エマ、鳳蘭が出席した。同作は1992年にウーピー・ゴールドバーグ主演でヒットした映画『天使にラブソングを…』を2009年にミュージカル化した作品で、日本では2014年に上演された。元宝塚男役トップスターの蘭寿と森はWキャストで同じ役を演じるが「ライバルではなく、一緒に作り上げていこうねというスタンス」(蘭寿)と語る。森は蘭寿とのWキャストについて、「かぼちゃが踊ってるのと、ダンサーが踊ってるのの違い」と表現して周囲を笑わせ、「本当に蘭寿さんの存在が綺麗なので、同じ振り付けなのに同じに見えないという面白さがあります。ぜひ2回見ていただきたい」と公演のアピールをした。一方、蘭寿は森に「この明るさとパワー、そして歌唱力。いろいろと歌に関しても教えてくださって」と感謝の言葉を贈る。帝国劇場でのミュージカル公演は初となるが、宝塚OGの鳳は蘭寿を「培われた華やかさは大劇場に負けない」と太鼓判。春風も「宝塚のトップの男役は組の一番上にいらっしゃったわけですから、心配り、愛情、自然に出る」と、後輩の姿に宝塚時代のことを思い出していた。また、7月に予定されている岩手・宮城での公演について、仙台出身の森は「前回行った時は、皆さんからの『本当に元気になった、素晴らしかった』という言葉に、この仕事やっててよかったと……」と涙を見せた。さらに、2017年1月の九州公演も含めて「心は楽しく前に行くように、皆さんにあったかいものが生まれればなと思っています」とメッセージを送っていた。
2016年05月21日アイドルグループ・嵐がメインを務める日本テレビ系バラエティ番組『嵐にしやがれ』(毎週土曜22:00~22:54)では、きょう7日の放送で、ジャニーズ事務所の後輩・Hey! Say! JUMPをゲストに迎え、再びガチンコバトルを繰り広げる。Hey! Say! JUMPは、昨年8月にも同番組に登場。"メンバーの絆が強いのはどちらか"をかけて、嵐に体を張った三番勝負を挑んだが、3戦全敗でクリーム砲を顔面に浴びるという屈辱を味わった。そこで今回は、「リベンジを果たしに来ました」(中島裕翔)ということで再登場。前回の完敗に懲りない後輩たちに、大野智からオープニングにもかかわらず「もう帰った方がいいんじゃないか?」と諭されてしまうが、森公美子・渡辺直美・高橋真麻の"美食女子BIG3"が出題する、人生で最もおいしかったというグルメにまつわるクイズに、おなかが鳴るのを我慢しながら挑んでいく。最後は、昨年の対決でも行われた「浮き島飛び乗りバトル」。小麦粉に囲まれた小さなステージに、それぞれ5人のメンバーが飛び乗り、より多くのメンバーが乗れたチームが勝利するという対決だ。前回Hey! Say! JUMPは、伊野尾慧が足を引っ張ってしまったが、今回は代わりに、メンバーの中で最も運動神経がいいという知念侑李を投入。JUMPチームの岡本圭人が予想外の動きを見せる中、両チームともに大健闘するが、果たして粉まみれになってしまうのは…?嵐は昨年5人だけのグループメールを開始しており、Hey! Say! JUMPもメンバー間で連絡先を知る仲で、ともにジャニーズの中でも仲が良いと知られるグループ。今回の対決でも仲の良さが表れる場面がたびたび見られるが、特に最後の「浮き島」ゲームでは、小さなスペースから落ちないようにメンバー間で抱き合う姿が、その象徴的なシーンとなっている。きょうの放送ではほかにも、二宮和也が、東京のど真ん中にある「大手町温泉」で今月9日のオープン前に一番風呂に入りたいという野望をかなえるために奮闘する企画や、櫻井翔が俳優の佐藤健とともに、お忍びで埼玉を再発見していく旅企画を放送。櫻井はこのロケの終了後、「今日という今日は、長年たまったこの話をしなきゃならないな…」と神妙な面持ちで話を切り出し、ある構想を提案する。
2016年05月07日観客も世代を問わずこぶしを振り上げジャンプ! という大熱狂のカーテンコール。好評を博したミュージカル『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』が、2014年の日本初演に続き早くも再演される。主人公デロリス役は待望の続投となる森公美子と、新キャストの元宝塚歌劇団花組トップスター・蘭寿とむ。持ち味の異なるふたりを中心としたカンパニーが、帝国劇場公演を皮切りに全国を興奮の渦に巻き込む。ミュージカル「天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~」のチケット情報蘭寿は「初のアフロヘアです! 扮装した瞬間からテンションが上がりました」と、新しい分野への挑戦に目を輝かせる。破天荒な黒人クラブ歌手デロリスは、マフィアから逃れるために飛び込んだ修道院で、規律正しいシスターたちと次第に心通わせてゆく。「歌手として輝きたいと自分のことだけを考えていた彼女が、初めて自分を必要としてくれる人と出会い信頼関係を築いていきます。シスターたちとの絆、彼女のピュアさを出してゆきたい」。本作はウーピー・ゴールドバーグ主演の大ヒット映画を、ウーピー自身のプロデュースで2009年にミュージカル化し大成功した作品。蘭寿は招聘公演を観劇、「見た目はキュートなデロリスなのに、ダンスを踊りながら長いナンバーを歌って本当にパワフルでした。私も女性のキュートな面も表現できたら」と話す。『アラジン』『美女と野獣』などのアラン・メンケンが音楽を担当し、ソウル、ゴスペル、ディスコミュージックなど幅広いジャンルの楽曲が詰まっている。「素敵な曲ばかりですけど音域も広いし挑戦です。ゴスペルではリズムをしっかり出し、よりパンチのある声を出せるようお稽古していきたいです」。先頃出演した地球ゴージャス『The Love Bugs』でも、大劇場を埋める歌声で進化を見せた蘭寿。「退団後ボイストレーニングを続け、発声の仕方を変えています。自分の声がどんどん変わってくるのが楽しくて」。歌う喜びを全身全霊で伝えるデロリスはまさにぴったりだ。「自分自身も心をバーンと開いて歌えるんじゃないかな。そこに至るまでは大変だと思いますが、森公美子さんも“一緒に作っていこうね”と言って下さっていて心強いです」。デビュー20周年を迎えた今年、本作が転機になるのを予感している。「一つひとつ全力でやってきて今があるのを感じます。初めての帝国劇場で主演をさせて頂けるなんて本当に嬉しい。最後は歌って踊れる最高にハッピーな作品なので、アフロの鬘を持ってきていただいてもいいですし(笑)、皆さんと一緒に盛り上がりたいです!」。男役時代からの“熱い血”と、最近とみに増すキュートさが合わさり新境地の舞台となりそうだ。5月22日(日) ~ 6月20日(月)の東京・帝国劇場を皮切りに、7月2日(土)・3日(日)の大阪・梅田芸術劇場 メインホール、その後、愛知・北海道・宮城などを廻る。東京・大阪・愛知公演は発売中。北海道・宮城公演は4月23日(土)から一般発売。取材・文:小野寺亜紀
2016年04月20日森公美子、蘭寿とむがWキャストで主演するミュージカル『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』の製作発表会見が1月18日、都内にて行われた。ウーピー・ゴールドバーグ主演の大ヒット映画を、ウーピー本人がプロデューサーとなりミュージカル化、ブロードウェイほか世界で上演されている人気作。日本では2014年に初演され、今回は待望の再演となる。物語は、黒人クラブ歌手のデロリスが、ある殺人事件を目撃したことでマフィアに追われ、修道院に逃げ込んだことから起こる大騒動を描くもの。俗っぽさ全開のデロリスとお堅い修道女たち……水と油のような両者の交流が、笑いあり涙ありで綴られていく。ディスコブーム華やかなりし70年代風の、きらびやかでノリのよい、しかし少し懐かしさもある音楽が全編に散りばめられているのも魅力だ。2年弱という異例のはやさでの再演となったが、2度目のデロリスに挑む森は「“早く再演しないと、歳とって足が動かなくなっちゃう!”と言ってましたが、こんなに早く再演できるとは」と驚きながらも喜ぶ。一方で初参加の蘭寿は「このハッピーな作品に参加できること、そして格式ある帝国劇場に初めて立たせて頂ける喜びを、驚きとともに感じています」と話した。親しみやすいキャラクターで人気の森、元宝塚トップスターの蘭寿という異色のWキャストになるが、「もうひとかたが蘭寿さんになると訊いて“おぉ、ぴったり!”と思いました。そして私は、(初演の瀬奈じゅんに引き続き)Wキャストの相手からダンスを教えていただくのが定番になっています、と蘭寿さんにお伝えしました(笑)。同じ踊りをしても同じに見えないんですが…(苦笑)」(森)、「森さんのデロリスは本当に素敵。盗みたいところだらけ」(蘭寿)とお互いについて語り、「(それぞれを観るために)最低、2回は観ないと!」とアピール。会見には他に石井一孝、大澄賢也、石川禅、今井清隆、鳳蘭、演出の山田和也が出席。大澄が「昨年、来日版も日本で上演されましたが、正直僕たちの方が勝ってるぜ、と思いました!」と強気のアピールをするなど、出演者自身がこのカンパニーに自信を持ち、公演を楽しみにしている様子。作品の魅力を問われた山田も「ストーリーの美しさ。加えて素敵な音楽、シリアスだけでなく笑いもふんだんに盛り込んだ作り。劇場に行く楽しみと喜び、ショービジネスのすべてが最高のクオリティで詰まっている」と話していた。この日は事前公募で約1500名の応募の中から当選した一般オーディエンス150名も参加。アフロヘアのかつらを被り、衣裳姿で登壇したキャストとともにカーテンコールナンバー『レイズ・ユア・ヴォイス』を歌い踊った。当日の都心はこの冬初めて本格的な雪に見舞われたが、雪をも溶かす熱いダンスと笑顔が弾け、会見場は大いにもりあがっていた。公演は5月22日(日)から6月20日(月)まで、東京・帝国劇場にて上演される。チケットは2月27日(土)に一般発売を開始する。東京公演後、大阪、愛知、岩手、北海道、宮城、福岡、静岡、長野の各地でも上演される。
2016年01月18日ミュージカル『レ・ミゼラブル』が、9月20日の夜公演をもって国内上演回数3000回に到達した。日本では1987年に初演。2015年公演は4月に東京・帝国劇場で開幕し、愛知、福岡、大阪、富山公演を経て、静岡市清水文化会館マリナートにてこの日、3000回の大台に達した。当日は特別カーテンコールが行われ、主人公ジャン・バルジャンをトリプルキャストで演じている福井晶一、吉原光夫、ヤン・ジュンモらが挨拶をした。ヴィクトル・ユゴーの同名小説を原作とし、19世紀初頭のフランスの動乱期を舞台に「無知と貧困」「愛と信念」「革命と正義」「誇りと尊厳」といったテーマを荘厳な楽曲に乗せ描き出す作品。ミュージカルの金字塔と呼ばれるほど、幅広い層に愛され続け、28年という長きにわたり上演を重ねている。この日のカーテンコールでは「ミュージカル『レ・ミゼラブル』日本上演通算3000回達成!」という文字がスクリーンに大写しになると、客席からは大きな歓声と拍手が沸いた。その中で、マダム・テナルディエ役、森公美子の進行で特別カーテンコールはスタート。「3000回とひと言で言っても、本当にたくさんの出来事があって、たくさんの努力があって、この回数を重ねてこれたのだと思う。初演からたくさんの方々がこの作品に携わって、作り上げてきた3000回。僕たちはその気持ちを受け継いで、明日の3001回目からまた毎日、1回1回を大切に演じていきたい」(福井晶一)、「3000回という歴史的な瞬間を皆さんと一緒に過ごすことができ、光栄です。これからも続く『レ・ミゼラブル』の歴史が楽しみです」(ヤン・ジュンモ)、「28年間で3000回と訊いて「重いな」と思った。このお芝居に役者として立つということは、すべての役において、非常に重いこと。そして今までその重みを背負って、ずっと繋げてきてくれた人たちがいるんだなと思うとすごく感慨深くなります」(吉原光夫)と、口々に支えてくれたファンや、これまで作品に携わったキャスト・スタッフへの感謝を述べていた。2015年公演は9月24日に大千秋楽を迎えたが、さらにその千秋楽の場で、2017年春の再演が発表に。日本初演30周年記念公演としての上演になるとのこと。これからも重ねられていく『レ・ミゼラブル』の歴史をお楽しみに。
2015年09月24日フランス文学の巨匠ヴィクトル・ユゴーの小説が原作。1985年のロンドン初演を皮切りに各地で上演され続け、全世界での観客総数は6500万人突破。世界の演劇史を代表する作品のひとつとなった『レ・ミゼラブル』。一昨年に大好評を博した“新演出版”が、新たなキャストも加わり更に進化。東京・帝国劇場公演を経て、現在は名古屋で上演中。以降も福岡、大阪、静岡公演が決定。その合間を縫って、福井晶一、知念里奈、森公美子、上原理生が福岡で会見とトークショーを開催した。『レ・ミゼラブル』チケット情報「人生には選択を迫られる時がある。ジャン・バルジャンは最初こそ過ちを犯してしまいましたが、悔い改めてからは神の御心に沿い正しく生きようと選択してきた。彼の生き様を通して、生きる力や愛する力を汲み取っていただけたら」と語ってくれたのは福井晶一。2015年バージョンでは丸坊主頭になり、さらに迷いがなくなったと晴れやかな笑顔。そして、これまで三役(コゼット、エポニーヌ、ファンテーヌ)を演じてきた知念里奈は「レミゼ歴10年。この作品と共に、私自身の人生もありましたし、どんな時もレミゼのキャラクターたちが『明日が来れば』と言ってくれていたような気がします。愛する娘をバルジャンに託し、病に倒れたファンテーヌ。彼女は『人生はやり直せる』『明日は必ず来る』という大きなメッセージを伝える大事なピースのひとつ。今回もきちんと伝えたいですね」と力強いメッセージを。知念を上回る「レミゼ歴18年」の森公美子は「マダム・テナルディエは、貧困の中でも生きる強さを持った女性。『人のものは私のもの』というような酷いところもありますが(笑)、そうでないと生きていけなかった時代背景も。大切な事はお金のあるなしではなく、生きる事。その強さを感じてほしいですね」と語りつつ「実は他の場面でも、ちょこちょこ出てます。探せば解るかもしれませんが、探さないで」と笑わせた。革命を志す青年・アンジョルラスを演じる上原理生は「観る時々で、感情移入する役柄や共感できる部分が変わって、いろいろな見方ができる事も人気の理由なのかな。オリジナルの演出家が『日本のレ・ミゼラブルは世界レベルだ』と言ってくれたんです。どんどん演出も変わったりしてるので、世界最新の『レ・ミゼラブル』を観ていただけると思います」とアピール。世界が認める注目ミュージカルを、ぜひこの機会に体感したい。公演は6月30日(火)まで愛知・中日劇場、7月8日(水)~8月1日(土)福岡・博多座、8月8日(土)~29日(土)大阪・梅田芸術劇場メインホール、9月17日(木)~24日(木)静岡・静岡市清水文化会館(マリナート)大ホールにて。チケットは発売中。なお、博多座公演は『レ・ミゼラブル』観劇券に、中洲地区を中心としたBarで使えるクーポンがついたお得なチケットも発売中。
2015年06月17日ヴィクトル・ユゴーの大河小説をもとに、崇高なテーマ性と壮大な音楽で綴るミュージカル『レ・ミゼラブル』。日本初演から28年たってもなお観る者の心を掴んで離さないミュージカルの金字塔が、今年もまたやってきた。プレビュー公演を経て4月17日に東京・帝国劇場で開幕、初日に先駆け同日、主人公ジャン・バルジャンをトリプルキャストで演じる福井晶一、吉原光夫、ヤン・ジュンモらが取材に応じた。ミュージカル『レ・ミゼラブル』チケット情報日本での上演回数は2800回を超え、今回の上演中に3000回を迎える見通し。「歴史のある作品で、偉大な先輩方が築き上げてきたもの。(3000回は)通過点に過ぎないとは思いますが、その責任をひしひしと感じ、1回1回を大切に、誠心誠意やりたい」と福井。バルジャンと、相対するジャベールのふた役を演じる吉原は「去年に引き続きふた役をやらせていただくので、自分なりに重大に受け止め、いい効果が出るように稽古してきた。(大千秋楽の)9月まで、気を引き締めて真剣に実直に作品と役に向き合えていけたら」と話した。また言葉の壁を越え、韓国からこのカンパニーに初参加するヤン・ジュンモは「この日本での『レ・ミゼラブル』に対する情熱や熱狂を、ひしひしと感じています。歴史のある作品で、この場にいられることが光栄。稽古も、NYやイギリスでやっているような感覚の、クオリティの高いものでした。プライドと緊張感を持って、観客の皆さんに感動をお届けできるよう頑張りたい」と意気込んだ。会見にはほかにジャベール役の川口竜也、エポニーヌ役の笹本玲奈、ファンテーヌ役の知念里奈、マダム・テナルディエ役の森公美子が登壇。「前回は(新演出版に)変わったこということでお客さまに観ていただけましたし、映画の影響もありました。今回はある意味真価が問われる。カンパニー一丸となって真摯に作っていきたい」(川口)、「キャスト、演出含め、毎回新しく変わっている。今回も新作だと思い、気を引き締めて最後までやりたい」(笹本)、「何度もこの作品に出させていただいていますが、毎回、観ていても演じていても、新たな発見があって感動しています」(知念)、「今まで色々な方がこの作品に携わってきた。28年の歴史とともにこの舞台を観ていただくと、また未来の『レ・ミゼラブル』も発見していただけると思う」(森)とそれぞれ話していた。またこの日は、先月開催された「『レ・ミゼラブル』のどじまん・思い出じまん大会」に出場した8歳と4歳の姉妹がサプライズで登場、3人のバルジャンに花束を渡した。その愛らしさにキャストも目尻をさげ、和やかな空気での会見となった。東京公演は6月1日(月)まで。チケットは発売中。その後、愛知、福岡、大阪、富山、静岡でも上演される。
2015年04月20日1983年にブロードウェイで幕を開け、人生のほろ苦さを描く芝居と華やかなレビューシーンでトニー賞6部門を受賞した名作ミュージカル『ラ・カージュ・オ・フォール』。ジョルジュとアルバンというゲイ夫婦の哀歓は、現在にも通じる人間ドラマとして2005年と2010年にもリバイバル上演、再びトニー賞を受賞している。日本初演はブロードウェイからすぐの1985年で、こちらも現在まで再演を重ね大ヒット。日本初演30周年を迎える今年、キーパーソンとなるジュルジュの息子ジャン・ミッシェルを演じることになった相葉裕樹に聞いた。「ラ・カージュ・オ・フォール」チケット情報「ラ・カージュ・オ・フォール」は南仏サントロぺの大きなゲイクラブ。オーナーであるジョルジュ(鹿賀丈史)と華やかな“美女ザザ”として大人気のアルバン(市村正親)は、20年間、夫婦として生活してきた。ジョルジュは息子ジャン・ミッシェル(相葉)を溺愛し、アルバンも母親がわりとなってジャンを大切に育ててきた。そんなある日、ジャンが突然結婚したいと言い始める。相手はよりによって、保守派の政治家として知られるダンドン議員(今井清隆)の娘アンヌ(愛原実花)。ダンドン夫人(森公美子)も伴い挨拶に来るというジャンに、ジョルジュとアルバンは慌てるが…。鹿賀と市村という、日本ミュージカル界の双璧ともいえる“夫婦”の息子役。多くの舞台作品で安定した実力と華やかなたたずまいを見せる相葉だが、今回はさすがに「日生劇場の舞台に立つのも初めてで、出演が決まった時は本当に僕でいいのかな?と正直思いました」と率直な心境を語る。過去の上演も記録映像で鑑賞済みだが「薄めでチラチラと見るようにしました」という。その理由は「素晴らしい俳優さんばかりですし、見たら話し方や歌い方に影響されてしまいそうで(笑)。でもせっかく僕を選んでいただいたのだから、歴代の方たちとはまた違う、自分なりのジャンを作れたらいいなと思います」と笑顔で話した。とはいえ『PIPPIN』や『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』など、ブロードウェイ製ミュージカルには、メインキャストで出演済み。「でも僕は、特に“ブロードウェイミュージカルだから”とか意識したことはないんですよ。作品の大小に関わらず、まず役として生きること、そしてカンパニーでの自分の役割をまっとうすることを第一に考えます。今回も光栄だという気持ちは保ちつつ、それには振り回されないでいたいですね」と相葉。ちなみにセリフを覚える時は、しばしば公園に行くのだとか。「子供たちのキャッチボールの声を聞きながら台本を読むのが心地よくて」と相葉は話す。ブレない軸をもって、一歩ずつ前へ。そんな彼の、大舞台での姿を期待したい。公演は2月6日(金)から28日(土)まで東京・日生劇場、3月6日(金)から8日(日)まで大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて。両公演ともにチケット発売中。取材・文佐藤さくら
2015年01月19日2015年4月17日(金)より東京・帝国劇場で上演されるミュージカル『レ・ミゼラブル』の制作発表が、11月17日に都内で行なわれ、キャスト73名が出席した。1985年にロンドンで初演の幕が開いた、ミュージカル『レ・ミゼラブル』。同作の日本版は、1987年の初演以降、これまで2817回の上演を記録。2013年には20年以上引き継がれていた演出を一新。舞台装置、照明、音響、衣装、登場人物のキャラクターの描き方などを変えて上演し、大きな話題となった。今回の公演は、その再演となる。会見で、作品に対しての意気込みを聞かれると、ジャン・バルジャン役を務める福井晶一は「前回はジャベールとの2役だったのですが、今回はこの役のみなので、ジャン・バルジャンの生き方をより掘り下げて、良いお芝居ができればと思います」と話した。ジャン・バルジャン役とジャベールの2役を演じる吉原光夫は「出演する喜びはもちろん、同じくらい体力的にも精神的にも苦しみが大きい作品です。日々精進して、作品に対して誠実に、役に対して実直に向き合いたい」と決意を述べた。同作は一部のキャストをオーディションで選定。そこから選ばれ、今回初めてジャン・バルジャンを務める韓国ミュージカル界のトップスター、ヤン・ジュンモは「日本では新人俳優のヤン・ジュンモです」と日本語で笑いを交えて自己紹介。続けて「日本語はまだまだ足りない部分があると思いますが、横にいらっしゃるジャン・バルジャン役の先輩である福井さん、吉原さんに沢山学んで、一生懸命頑張りたいと思います」と語った。また、この制作発表の場で出演が明らかになった、アンジョルラス役の上山竜治は「8年前にロンドンでレ・ミゼラブルを見た時に凄く感動したんですが、それと同時に、ミュージカルの世界は凄く敷居が高いものだと感じていたので、アンジョルラス役をいただけて本当に感激です。うちの母がレ・ミゼラブルにハマっていたので、電話で報告すると喜んでいました」とコメント。また、1997年よりマダム・テナルディエ役を務めている森公美子が、「一番の心配事はこの後にある採寸。少々太りましたので(笑)。ちなみに、フォンテーヌ役を狙っています。いつでも歌える準備はできています」と語ると、それを受けてフォンテーヌ役を演じる知念里奈が「森公美子さんに役を取られちゃわないように頑張ります」と返し、会見場は笑いに包まれた。ミュージカル『レ・ミゼラブル』は東京・帝国劇場で2015年4月17日(金)から6月1日(月)まで上演され、その後、名古屋、福岡、大阪、富山、静岡を周る。
2014年11月18日堂本光一主演の人気ミュージカル『Endless SHOCK』が10月31日、福岡・博多座公演の千秋楽を迎え、2000年の東京・帝国劇場での初演から数え通算上演回数1214回に。単独主演記録で松本幸四郎主演『ラ・マンチャの男」の1207回を上回り、日本のミュージカルで1位に輝いた。千秋楽の特別カーテンコールでは「博多座は立見もあると聞いて驚いた。立見でも観たいと思ってくれるのが本当に嬉しい。スタッフ、キャスト含め最強のカンパニーだし、お客様も最強。お客様あっての舞台なので、また上演できるように応援してください」と笑顔で挨拶。今年の公演でオーナー役を演じた森公美子は時折涙を見せながら「まさか自分が(「SHOCK」に)出られるとは思っていなかった。本当に楽しい時間だった」と語り、他の共演者も口々に「素晴らしいカンパニーだった」と別れを惜しんでいた。その後は内博貴ら共演者が駆け寄り、突然の胴上げで祝福。前日10月30日に日本一に輝いた福岡ソフトバンクホークスの秋山幸二監督が10回胴上げされたことを意識してか、なんと16回も胴上げ。「張り合わんでええわ!申し訳ない気持ちです」と照れ笑いを浮かべる一幕も。大変な記録樹立ではあるが、「回数は特に数えてなかったですね。とにかく一公演一公演、常にベストであるようにと心がけてきたのみ。体調が悪かろうが何だろうが、そこだけは絶対にちゃんとしないといけない、というのをサボらずやれたと思います」と淡々と語る。ここまでハードな舞台に挑み続ける原動力は「お客様に喜んで頂くことが、まず第一。そして自分との勝負もあるかな」と晴れやか。大仕事をやり遂げ、今一番したいことは「お風呂に入って、氷水につかりたい!(笑)」
2014年11月04日ロングレスダイエットで成果歌手でタレントの森公美子。そのビッグボディぶりは誰もが知るところだが、彼女がダイエットに励んでいるという。地道に積み重ねてきた結果、これまでは着られなかった、ユニクロのXLサイズが着られるようになったと、オフィシャルブログで語っている。以前にも流行した「朝バナナダイエット」にチャレンジし、90kg台にまで減量していた彼女だが、その後リバウンドしてしまっていたらしい。それが、美木良介が提唱している「ロングブレスダイエット」にこの夏から挑戦し始め、徐々に成果があらわれてきているのだそうだ。オフィシャルブログに掲載された画像でも、ややほっそりとした顔立ちになっているように見受けられる。ユニクロが着られる喜び!?以前はメンズのXLダウンも入らず、という状況だったため、既成サイズとして販売されているユニクロのXLが着られたことは、とても大きなことだったようで、「ありがたや」「ユニクロが入る人生は楽しいかも~」と、ノリノリでその喜びをつづっている。TBS系テレビ番組「中居正広の金曜日のスマたちへ」のなかでも、美木の指導を受ける森の様子が伝えられてきているが、美木は25日放送の「火謡曲!SP」でも、森公美子のダイエットの成果を近々“金スマ”でお見せできそうだと発言しており、その大きな成果ぶりが近日放送の番組でも紹介されることとなりそうだ。呼吸することでインナーマッスルを鍛え、脂肪を燃焼しやすい体質にするという「ロングブレスダイエット」。書籍でも注目されているが、彼女の成功でより話題を呼びそうだ。元の記事を読む
2012年12月28日日本でも1987年の初演以来上演を繰り返しているミュージカル『レ・ミゼラブル』。ミュージカルの金字塔とも呼ばれ、大作ミュージカルの代名詞ともなっているこの作品が、来年の上演から装いも新たに“新演出版”として登場する。10月15日、山口祐一郎らその新『レ・ミゼラブル』に出演するキャスト68名が一堂に会し、製作発表を行った。ヴィクトル・ユゴーの原作を元にした本作は、19年の刑に服したのち脱獄、次第に善に目覚めて行く主人公ジャン・バルジャン、彼を追い続ける刑事ジャベール、さらにその日生きるのもやっとの民衆たちや、革命に燃える学生たちの姿を流麗な音楽で紡いでいく群像劇。1985年のロンドン初演から全世界で上演され、世界での観客総数は6000万人に迫るという、まさに演劇史を代表する名作だ。この作品が舞台装置、照明、音響、衣裳からキャラクターの描き方まで一新、新演出として生まれ変わる。新演出にともない、全キャストがオーディションで決定。この日は応募総数15000人という激戦の中、役を勝ち取った出演者が披露された。ジャン・バルジャン役は、同役を1997年から務めている山口祐一郎と、劇団四季で多くの主要キャラクターを演じた後、母国韓国のミュージカル界で華々しく活躍しているキム・ジュンヒョンのダブルキャスト。山口は「まったく新しい演出家の方で、どうすればオーディションを突破できるのか、当日は(役に合わせて)髭はあった方がいいのか剃った方がいいのか、にこやかにしていた方がいいのか真面目な顔をしていた方がいいのかと迷うくらいに、ドキドキして受けました」とその厳しさを振り返り、キムは「日本の『レ・ミゼラブル』に参加できて本当に嬉しい。難しい役だと思いますが、みんなで力をあわせてお客さんに感動を与えられる作品を作るために頑張ります」と喜びを語った。また革命運動に身を投じる学生マリウスに恋をする少女エポニーヌ役で本作に初参加する平野綾が「この場に立てる喜びと緊張で、泣いてしまいそう。ミュージカル出演は2作目で圧倒的に経験値が足りないので、まわりのみなさんに食らいついていきたい」と語るなど、感無量のコメントを口にする出演者も多数。出演者全員の『レ・ミゼラブル』という作品への思いがひしひしと伝わってくる製作発表だった。このメンバーで贈る新生『レ・ミゼラブル』の誕生を楽しみに待ちたい。出演はほかに吉原光夫、川口竜也、知念里奈、笹本玲奈、山崎育三郎、森公美子ら。すべての役がダブルキャスト、トリプルキャストになっている。公演は5月3日(金・祝)から7月10日(水)まで東京・帝国劇場(4月23日(火)よりプレビュー公演あり)、8月3日(土)から31日(土)まで福岡・博多座、9月7日(土)から23日(月・祝)まで大阪・フェスティバルホール、10月1日(火)から20日(日)まで愛知・中日劇場にて行われる。東京公演のチケットは4・5月分が2月9日(土)、6・7月分が3月16日(土)に一般発売を開始する。
2012年10月16日“超ど級・パワフルミュージカル”と銘打つ宮本亜門演出の舞台『ウィズ-オズの魔法使い-』が、KAAT 神奈川芸術劇場 ホールで9月28日(金)に開幕する。主役のドロシーを演じるのは、AKBプロジェクトメンバー186名の中からオーディションで同役を勝ち取ったAKB48の増田有華。前日27日には同劇場にて公開リハーサルが行われ、宮本、増田のほか、キャストのISSA、森公美子、小柳ゆき、陣内孝則が囲み取材に応じた。大竜巻によって魔法の国・オズに飛ばされてしまったドロシー(増田)は、優しいおじさんとおばさんの待つカンザスに帰るべく、脳がないかかし(ISSA)、心がないブリキ男(良知真次)、勇気のない弱虫ライオン(エハラマサヒロ)とともに、何でも願いを叶えてくれるという魔法使いのウィズ(陣内)に会うため旅立つ。ウィズに出会った4人は、願いを叶えるためにある条件を出される。それは西の悪い魔女イブリーン(森)を退治すること。見事、イブリーンを退治した一行が喜び勇んでウィズのところに戻ると、そこにはドロシーたちの期待を裏切るような事実が待っていた。「稽古場で、もっともっとおもしろくと追求していったら、想像以上のエネルギーが出てしまった。自分でも驚いているくらい」と宮本が語るように、舞台には喜びや楽しさといった前向きなエネルギーがあふれている。特筆すべきは歌とダンスだ。1曲1曲から壮大さが感じられ、たとえ楽しい曲であっても胸にグッとくる感動がある。このパワーと感動の源泉は、出演者たち自身が、何より作品を楽しんでいるからだろう。きゃりーぱみゅぱみゅなどを手がける増田セバスチャンが美術監修した世界観は、まさに魔法の国。ISSAが「誰もが楽しめるテーマパーク」と言うように、照明や舞台装置、衣裳など、舞台上のありとあらゆるものがカラフルで、とにかくかわいい。次から次へと、見る者を飽きさせない展開もまさにテーマパークだ。増田は「演じていて毎回、新鮮な気持ちでドキドキできる。カンパニーの仲の良さや活気が舞台に出ていると思う。ぜひこのパワーを皆さんにぜひ伝えたい」と意気込みを語った。森が「子どもミュージカルというより完全に大人用。というか、ちょっと落ち込んでる人用ですよね。これを観たら一気に気分が上がりますから」と言うように、老若男女、とにかく元気になりたい人は必見の舞台だ。KAAT 神奈川芸術劇場 ホールにて9月30日(日)まで上演された後、10月6日(土)・7日(日)に大阪・梅田芸術劇場 メインホール、10月18日(木)から28日(日)まで東京国際フォーラム ホールC、11月3日(土・祝)から5日(月)まで愛知・中日劇場にて上演。取材・文:大林計隆
2012年09月28日岸谷五朗と寺脇康文が主宰する演劇ユニット・地球ゴージャスの新作舞台『海盗セブン』が3月8日(木)、東京・赤坂ACTシアターで開幕する。東京公演を皮切りに全国5か所を巡り12万人動員を図る超話題作には、大地真央、三浦春馬、森公美子らトップスターが集結。7つの海を盗んだ7人の“海盗”たちが繰り広げる、歌と踊りと笑いに満ちた大冒険活劇だ。地球ゴージャスプロデュース公演Vol.12「海盗セブン」チケット情報開幕直前の7日、公開舞台稽古と記者会見が行われ、主要キャストがキャラクターの個性を表す艶やかな衣裳に身を包んで登場した。「遊園地のような舞台になっています。力いっぱい遊んで、また明日から頑張ろうと思えるように」と岸谷が挨拶すると、2度目の地球ゴージャス参加となる三浦は「いまだ見せたことのない三浦春馬を見せたい」と自信たっぷりに宣言した。そんな三浦について大地が「こんなに踊れる人なの!?ってくらいスゴイんです!」と絶賛し、森も「歌もスゴいの!」と太鼓判。女優陣の熱烈な後押しを受けた三浦は「メッチャ嬉しい!」と晴れやかな笑顔を見せていた。総勢37名によるステージは、スタイリッシュなダンスシーンで妖しげにスタート。謎の男フィクサー・ジョー(小野武彦)の招集により“海盗セブン”たちが続々と姿を現わしていくが……。登場人物の個々の魅力が存分に詰まったダンスナンバーやアクションシーンが次から次へと飛び出して、コミカル&スリリングな展開に目が離せない。三浦のキレのある動きは前評判以上に精度が高く、パワー全開のダンスとともに涼やかな歌声でも魅了する。大地の登場は舞台の妖しげな空気を一気に華やかに転換。キュートな笑顔とスターの貫禄が観る者に充足感を与えてくれる。“笑い”を主導する岸谷と寺脇も、いざダンスナンバーがかかれば鮮やかなステップで見事な身のこなしを見せていた。ほかにタップダンスやアクロバットなど見どころは満載。日本全国に元気を届けてくれる、ゴージャス&ダイナミックな夢のワンダーランドが誕生した。地球ゴージャスプロデュース公演Vol.12『海盗セブン』は同劇場で4月22日(日)まで開催。その後、愛知、新潟、福岡、大阪と各地を回る。チケットは一部を除き発売中。大阪公演は4月21日(土)より一般発売する。取材・文:上野紀子
2012年03月08日今夏に公開されるディズニー/ピクサーの最新作『メリダとおそろしの森』の最新予告編がこのほど公開された。『メリダとおそろしの森』予告編『メリダとおそろしの森』は、自由を求めるあまり、王家の伝統をうとましく思っている赤毛の王女メリダが、太古から続く森の呪いを目覚めさせてしまったことを機に、王国にかけられた呪いを解くために壮大な冒険を繰り広げるアドベンチャー大作。このほど公開された予告編でまず登場するのは、物語の主要な舞台となる“森”だ。ナレーションでは「森と人間たちは共存してきた」と語られるも、王女メリダが“人間は森の魔法を使ってはならない”という掟をやぶったことで、両者の共存関係に大きな問題が生じる。予告編は、森で青く光る鬼火に誘われて掟をやぶってしまうメリダと、そのことによって大混乱に陥る王国の人々、そして国を守るために過酷な試練に立ち向かい、森の謎を解き明かそうとするメリダの姿が描かれる。美しくもおそろしい森には一体、どんな秘密が隠されているのか? 予告編にはメリダの冒険と試練を想像させるカットが多く盛り込まれており、数分間の映像ながら、繰り返し何度も観たくなる内容に仕上がっている。『メリダとおそろしの森』※同時上映『ニセものバズがやって来た』7月21日(土) TOHOシネマズ日劇ほか全国公開
2012年03月05日岸谷五朗と寺脇康文による演劇ユニット・地球ゴージャスが、3月から5月にかけて全国5都市にて新作『海盗セブン』の公演を行う。本格的にスタートしたその稽古場に潜入し、キャストのひとりである三浦春馬にインタビューを行った。『海盗セブン』公演情報この日は台本の読み合わせが行われ、ロの字に並べられた長机には出演者が座っている。軽快なテンポでセリフの応酬が続くかと思えば、細かいニュアンスを時折指示していくのは演出を務める岸谷だ。「ちょっと自分だけでしゃべりすぎ。セリフをもっと大きく、外へ」という岸谷の言葉に、三浦春馬は「はい」とうなずく。また、セリフのイントネーションに苦労する俳優がいれば、淡々としたテンションのまま、さりげなくギャグを飛ばす岸谷。その言葉に空気が一気に和む。『海盗セブン』は、かつて7つの海を盗み出したと言われる7人の大怪盗の物語だ。その怪盗のひとりを演じる三浦にとって、地球ゴージャスへの参加は2度目。前回出演した『星の大地に降る涙』(2009年)では初舞台にして主人公という大きなプレッシャーを課せられたが、それを乗り越えてきた経験からか「地球ゴージャスというカンパニーに少しは慣れたつもりなので、稽古場でも最初からコミュニケーションもとれましたし、自信を持って稽古することができているかなと思います」と語る。彼にとって地球ゴージャスは、ダンス、殺陣など様々なジャンルの“プロが集まっている場”で、その中で揉まれるうれしさは一塩らしい。さらに今回は、大地真央、森公美子、小野武彦らそうそうたるベテラン俳優との共演となった。「一緒に稽古するだけで、先輩たちがたどってきた“山”を感じます。多分、必死に時間をかけて練りあげてきたものですよね。それを毎日実感してます」。読み合わせの後はダンスシーンの稽古に。地球ゴージャスには欠かせない大がかりな群舞、その振付が行われていく。そして稽古場の後ろでは、鏡の前でひとりでダンスを黙々と練習し続ける三浦春馬の姿があった。「前回はどストレートな役柄だったんですけど、今回はいろいろ試せる役柄。稽古場では、恥をかくことを恐れず、色々な演技パターンを試していきたいなと。今まで見せたことのない自分を見せたいですし、カッコ良く演じられたらうれしいです」。そう語った三浦だが、ダンスも歌も彼のスキルは相当なもの。映像では見られない、立ち姿、動き、表情、声の三浦に出会えることを期待したい。地球ゴージャスプロデュース公演Vol.12『海盗セブン』は、3月8日(木)から4月22日(日)まで東京・赤坂ACTシアターにて上演された後、名古屋、新潟、福岡、大阪にて公演を行う。取材・文:川口有紀
2012年02月06日長野県軽井沢を拠点に森や野鳥といった自然の道先案内人をしてくれるピッキオ。冬から春にかけては、クロスカントリーやスノーシュー(西洋かんじき)で森を散策する『雪の森ハイキング』ツアーを開催している。徒歩では困難な雪の上も、クロスカントリースキーやスノーシューを使えば泳ぐようにスイスイ進める。普段は行けないような場所まで、森のことを熟知したガイドが案内してくれるので、きっと野生の生き物たちとの思いがけない出会いが待っているはず。例えば冬になると遥かシベリアからやってくるという渡り鳥。森の奥に佇む樹齢何百年という巨大なトチノキ。雪の上に残されたかわいらしいウサギの足跡。キツネの足跡を見かけることもあるらしい。『雪の森ハイキング』は小学生から参加可能なので、親子で自然に触れてみたい人には絶好の機会だ。ピッキオでは「森本来の姿を未来の森に」という理念の下、自然の不思議を解き明かすさまざまなエコツアーを行っている。日々の喧騒を離れ、冷たく澄んだ空気の中で冬の自然を満喫しよう。お問い合わせ:ピッキオ 公式サイト ~動物の足跡を追って白銀の世界へ~ 雪原ピクニック開催日:12月23日(金・祝)~2012年3月15日(木)時間:13:00~16:00 小学生~大人(小学生は保護者同伴)料金:\7,000(スキーまたはスノーシューレンタル代込)
2011年12月28日岸谷五朗と寺脇康文が主宰する演劇ユニット、地球ゴージャスの最新作『海盗セブン』の製作発表会見が11月24日都内で行われ、岸谷と寺脇と共に出演者の大地真央、三浦春馬、森公美子、施鐘泰(JONTE)、小野武彦が出席した。地球ゴージャスプロデュース公演Vol.12「海盗セブン」のチケット情報本作は、作・演出を岸谷が担当。物語はかつて7つの海を盗み出した7人の大怪盗“海盗セブン”による大冒険活劇。生きる伝説となっていた海盗セブンのもとに、フィクサー・ジョーと呼ばれる謎の男からの招待状が届く。初めて一堂に会した海盗セブンだったが、ジョーからのとんでもない依頼より事態は思わぬ方向へ向かい……。会見は一般のファンも招き、シークレット・パーティのスタイルで行われた。司会進行役を岸谷が担当。シャツを着ずにネクタイを締めたファッションで登場した寺脇に対し「今日はワイシャツ忘れたんですか?」とつっこむと、間髪入れず「アイロンが間に合わなくてね、こら!チャボ頭」と反対に寺脇が岸谷の髪型を茶化すなど、ふたりの絶妙なやりとりで場内を湧かせていた。地球ゴージャスに初参加する大地は「ふたりの漫才みたいなノリが好きで楽しくて。どんな風になるのか、まだ台本ができていないのですが、私の力を全部出してゴージャス(な舞台)になるよう頑張りたい」と岸谷の執筆の遅れをやんわり指摘しながらも、リラックスした様子で抱負を語った。また、2009年に地球ゴージャスの『星の大地に降る涙』で初舞台を踏んだ三浦は「こんなに早くここ(地球ゴージャス)に戻って来られてすごく嬉しいです。前回はみなさんに支えてもらってましたが、噂によると今回はイジメてやると訊いているので。大先輩方とも一緒ですし、死ぬ気でやらないと輝けないなと思うので一生懸命やらせていただきます」と力強くコメント。前回の舞台ではまだ19歳だったが、今回は酒が呑める三浦に対し岸谷が「最近いろんな酒場で大暴れしてるでしょ?」と話を振ると「どこからの情報ですか?」と焦り、「春馬が酔っ払って、店の人に無理矢理きつねうどんを作らせて。30分くらい経ってからまたきつねうどんを頼んで。2杯もスナックで食べた男ですから」と暴露していた。またタイトルに因んで盗みたいものはという質問に三浦は「レバ刺し」と即答。横から森が「あたし知ってる店沢山ある」と囁くと、「一緒に連れて行ってください。レバ刺しだとついて行っちゃう」と若者らしい一面も見せていた。公演は来年3月8日(木)から東京・赤坂ACTシアターで開幕し、4月22日(日)まで上演。その後、名古屋、新潟、福岡、大阪と各地を回る。東京公演のチケットは11月26日(土)より発売する。
2011年11月25日村上春樹の大ベストセラーを映画化した『ノルウェイの森』の主題歌に、タイトルの由来にもなっているザ・ビートルズの「ノルウェーの森」の原盤が使用されることが決まった。世界配給の日本映画で、ビートルズの原盤が主題歌として提供されるのは初めてのこととなる。1987年に刊行されて以来、日本のみならず世界中で出版されている村上さんの代表作を映画化した本作。原作では、学生運動が盛り上がりを見せていた時代、主人公であるワタナベと彼の死んだ親友の恋人であった直子、同じ大学に通う緑らを中心に、若者たちの喪失や再生、青春の苦悩が綴られる。デビュー作『青いパパイヤの香り』以来、常に質の高い作品を送り出しているトラン・アン・ユン監督の下、松山ケンイチ、菊地凛子、玉山鉄二といった俳優陣で映画化されることが2008年に発表され、注目を集めてきた。原作の「ノルウェイの森」というタイトルは、ザ・ビートルズが1965年に発表した名盤「ラバー・ソウル」に収められている「ノルウェーの森」に由来しており、劇中でも登場人物が同曲を弾き語りで演奏するなど、作品の中で重要な役割を果たしている。一見、同曲を主題歌で使用することは当然のことのように思えるが、さにあらず。ビートルズの楽曲の原盤をこうした形で使用するのは容易ではなく、撮影前の段階から交渉は難航。本作の小川真司プロデューサーは、一時、原盤ではなく「ノルウェーの森」のカヴァー曲を主題歌にすることも検討したというが、同曲を仮あてした編集を見て、やはり原盤以外にありえないと思い直し、1年以上の交渉を経てようやく使用許諾を得たとのこと。ビートルズのカヴァー曲が映画に使用されることは多々あるが、彼らの演奏による原盤の使用許可が出るのは非常に稀なことで、日本での窓口であるEMI MUSIC JAPANのシニアプロデューサーである藤村美智子さんも「1999年にザ・ビートルズの制作担当になって以来、様々なビートルズ楽曲使用に関するオファーをいただきましたが、実現したことも、実現に近づいたことさえもなかったので今回の主題歌使用に許諾が出たことは、正直大変驚きました」と驚きを隠さない。さらに藤村さんは「交渉を始めた時点で、(本国)EMI-UKの担当者は既に原作を読んでいたようで、“『ノルウェイの森』は素晴らしい作品だ”とコメントしていたので、村上春樹さん、そして彼の小説の素晴らしさがイギリスでも知られているのだと思ったのを記憶しています。楽曲使用の許諾にもきっと大きな影響があったのではないでしょうか?」とも語っている。トラン・アン・ユン監督は「原作における『ノルウェーの森』という曲の重要性から、原盤を起用するのは必然的な事でした。映画をご覧になった観客が、たったいま体験したドラマの余韻に浸るための空間作りが出来るように、特定の場所にこの曲を使用しました」とファンの期待をあおる。小川プロデューサーも「まだ村上さんから映画の許諾をいただく前、一番最初にトラン監督にメールを送ったときに、原作映画化の許諾と同じぐらいビートルズの原盤を使うのは難しいよ、と書いたのを覚えています。自分の中ではそれぐらい、この曲と原作が分かちがたい印象を持っていたので実現できてよかったと思っています。原作では冒頭でビートルズの曲が流れ、主人公のワタナベはそれまでの出来事の全てをふり返り、時の流れを思い起こします。映画で生のビートルズのメロディを聞くと、原作の大人になったワタナベのかき乱されるような感情を実感できると思います」と監督同様、自信をうかがわせるコメント。果たしてどのシーンでどのように使用されているのか――?そのシーンがもたらすのは寂寥感か?青春の苦味か?それとも…。映画『ノルウェイの森』は12月11日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:ノルウェイの森 2010年12月11日より全国東宝系にて公開© 2010「ノルウェイの森」村上春樹/アスミック・エース、フジテレビジョン■関連記事:高良健吾初のフォトブックが発売撮影現場&箱根プライベート旅行の様子も!あのシーンも原作の種田そのまま!『ソラニン』高良健吾の落書き顔公開2010年、最も活躍すると思う俳優は?1位は不動のジョニー・デップ!2010年、最も活躍する俳優は?『かいじゅうたちのいるところ』Tシャツを3名様プレゼント“堕天使”ジョシュ・ハートネットが語る『アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン』
2010年07月14日