阿部サダヲと岡田健史が『孤狼の血』シリーズの白石和彌監督のもとで共演、注目の作家・櫛木理宇の最高傑作と呼ばれた小説を映画化した『死刑にいたる病』が、2022年に公開されることが決定した。理想とは違う大学に通い、鬱屈した日々を送る雅也に、ある日届いた1通の手紙。それは世間を震撼させた稀代の連続殺人事件の犯人・榛村からのものだった。24件の殺人容疑で逮捕され、そのうちの9件の事件で立件・起訴、死刑判決を受けた榛村は、犯行を行っていた当時、雅也の地元でパン屋を営んでおり、中学生だった雅也もよくそこに通っていた。「罪は認めるが、最後の事件は冤罪だ。犯人は他にいることを証明してほしい」。榛村の願いを聞き入れ、雅也は事件を独自に調べ始める。そこには想像を超える残酷な事件の真相があった――。日本史上類をみない数の若者を殺した連続殺人鬼・榛村を演じるのは、大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」で主人公の田畑政治役を熱演し、白石監督とは『彼女がその名を知らない鳥たち』以来のタッグとなる阿部サダヲ。そして収監されている榛村の元に通い事件の真相に迫る雅也には、ドラマ「中学聖日記」で衝撃のデビューを果たして以来、「MIU404」や大河ドラマ「青天を衝け」、『望み』など話題作への出演が続く注目の若手俳優・岡田健史。原作者の櫛木理宇といえば、2012年に学園ホラー「ホーンテッド・キャンパス」で日本ホラー小説大賞・読者賞を受賞してデビュー。同年、少女たちのダークな物語「赤と白」(集英社文庫)で小説すばる新人賞を受賞。本作の原作は初版「チェインドッグ」のタイトルで発売され、文庫化に合わせて「死刑にいたる病」に改題された。脚本は『そこのみにて光輝く』『オーバー・フェンス』などを手掛けた脚本家・高田亮が、白石監督と初タッグを組んでいる。阿部サダヲコメント俳優をやっていて、「1度は手を出してみたい役」を頂けたので楽しんで演じました。白石組、白石監督の想像を超えるアイデア、どう仕上がって来るのか非常に楽しみです。岡田健史くんとのシーンは相当痺れました。岡田健史コメントこんなにも濃密な時間を過ごし、“人”に恵まれ、公開を待っててくださる方々に向けて、伝えたいことが豊富な作品に巡り逢えたという実感に、自分でも驚いています。きっと、今作品で交じり合えた方々との時間は、いつまでも自分の身体に宿り続けることでしょう。勝手ながら一若者として、この方々の魂を受け継いでいきたいと思いました。さて、僕の役柄ですが、筧井雅也という、どこにでもいる男性です。“どこにでもいそう”、なのです。故に、この日本において誰にでも起こりうる機微を雅也は持っています。作品中に過激な表現も含まれてますが、今作品は雅也と同年代の方々にも是非観て頂きたいです。人は人に怯え、傷つけ、傷つけられて、抱きしめられて、救われてるということ。それはつまり何なんだろうと、思春期に考える時間が欲しかったと自分自身がそう感じるからです。公開をお楽しみに。もう少しの間だけお待ちください。白石和彌監督コメント僕自身が10代20代の頃に持っていた鬱屈と、後ろめたい憧れを抱いてしまう殺人鬼。その両方が見事なコントラストで混在している櫛木先生の原作に心を奪われて映画化をお願いしました。阿部さんと岡田さんの邂逅も運命を感じる大きな事件でした。映画を観た後どんな感情が残るのか、僕もとても楽しみです。完成まであと少し。スクリーンでお会いできる日をお待ち下さい。櫛木理宇コメント映画化のお話をいただいたときにまず「やった!」と思い、次に監督が白石和彌さんだとお聞きした瞬間「やった!!!」と感嘆符が三倍になりました。わたしの原作を監督が、このキャストの皆さんが、どう料理してくださったのか想像するだけで胸が高鳴ります。映画館の大スクリーンで拝見できる日を心待ちにしております。『死刑にいたる病』は2022年、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2021年08月24日4月23日に開幕した、稲垣吾郎の主演作『サンソン ─ルイ16世の首を刎ねた男─』。初日前に行われた本作のゲネプロを鑑賞した。18世紀末、フランス革命期に実在した死刑執行人シャルル=アンリ・サンソンの葛藤を、フランス文学者・安達正勝の原作をもとに描いた本作。演出の白井晃、脚本の中島かずき(劇団☆新感線)、音楽の三宅純は、稲垣がベートーヴェン役で主演し、3度の上演を果たした『No.9 ─不滅の旋律─』でもタッグを組んでいる。物語の始まりは1766年、パリの高等法院法廷。世間から忌み嫌われる死刑執行人と知らずに食事を取ったとして市民から訴えられたシャルル(稲垣)は、自身が就いている職務の意義を高らかに説いて裁判に勝利する。弁護人もつかずひとりで立ち向かった息子のもたらした結果に、かつて同じ仕事をしていた父バチスト(榎木孝明)も満足顔だ。やがてルイ16世(中村橋之助)の即位によってフランスは大きく揺れ始める。凶作による飢饉で生活苦にあえぐ庶民は、豪華絢爛な暮らしを謳歌する宮廷や貴族への不満を募らせていく。その鬱憤を晴らす日々の娯楽として台頭したのが罪人の処刑見物。そこに、蹄鉄工の息子ジャン=ルイ・ルシャール(牧島輝)による父親殺し事件が起こって……。国の裁きの代行者として“ムッシュー・ド・パリ”と呼ばれ、誇りを胸に職務をまっとうしてきたシャルル。熱心なカトリック教徒にして死刑廃止論者でもあった彼は、罪を裁く己の職務と処刑が持つ残虐性の間で引き裂かれ、苦しんでいく──。稲垣はこの葛藤を、冷静に努めた演技の中ににじませる。ヒステリックに激情をほとばしらせた『No.9』のベートーヴェンとは正反対の、新たな一面に注目だ。国民に向き合わずパリを脱出して逮捕され、王の権威を失墜させたルイ16世だが、一幕では身分によって異なる処刑法に心を痛める、優しく聡明なキャラクターとして描かれた。演じる橋之助は、気品と貫禄に満ちた立ち居振る舞いとセリフ回しで人物を造形。前段となるこのエピソードがあるからこそ、革命の進行によって袂を分かったシャルルと王の悲劇が際立つ。シャルルの法律観に大きな影響を与える登場人物には、実力派の若手が揃い踏みだ。父親殺しのジャンに牧島、ジャンの恋人エレーヌに清水葉月、断頭台ギロチン開発の道に進むトビアスに橋本淳、粛清を断行した政治家ロベスピエールの右腕と称される革命家サンージュストに藤原季節、若き日のナポレオンに落合モトキがキャスティング。若々しくも情熱的なエネルギーを武器に作品を彩った。ロベスピエール率いる左翼のジャコバン派(山岳派)や出身地コルシカ島の独立を願うナポレオンをはじめ、さまざまな価値観に触れて揺さぶられるシャルルの心情は、決して遠い時代のものではない。市民の手で絶対王政が倒された激動のフランス革命期には、新型コロナウイルス感染症の影響でその姿を大きく変容しようとしている現代社会がどこか重なる。その中で翻弄されながらも罰に対する“平等性”を訴え続けたシャルルの姿から、自粛生活を強いられる観客はどんなメッセージを受け取るだろうか。上演時間は約150分弱(休憩含む二幕)。取材・文:岡山朋代公演情報 舞台『サンソンールイ16世の首を刎ねた男ー』 演出:白井晃 劇作・脚本:中島かずき 音楽:三宅純 原作:安達正勝『死刑執行人サンソン』(集英社新書刊) 坂本眞一『イノサン』に謝意を表して出演:稲垣吾郎 /中村橋之助 橋本 淳牧島 輝落合モトキ藤原季節清水葉月 智順藤田秀世有川マコト松澤一之 田山涼成 / 榎木孝明 他【東京公演】 上演中~2021年4月27日(火) 会場:東京建物ブリリアホール ※政府による緊急事態宣言発令により、4月28日(水)~5月9日(日)東京公演は中止となりました【大阪公演】 2021年5月21日(金)~2021年5月24日(月) 会場:オリックス劇場 ※政府による緊急事態宣言延長により、大阪公演は中止となりました※5/12追記【福岡公演】 2021年6月11日(金)~2021年6月13日(日) 会場:久留米シティプラザ【神奈川公演】 2021年6月25日(金)~2021年6月27日(日) 会場:KAAT 神奈川芸術劇場チケット情報
2021年04月26日俳優の稲垣吾郎が主演を務める舞台『サンソン-ルイ16世の首を刎ねた男-』の公開ゲネプロが22日、東京建物Brillia HALLにて行われた。本作は、フランス革命期に実在した死刑執行人シャルル-アンリ・サンソンを稲垣が演じる新作舞台。マリー・アントワネット、ロベスピエール、ルイ16世らの首を刎ねたサンソンは、現役の医師であり、死刑廃止論者でもありながら、死刑執行人だった。激動のフランス革命期、運命に立ち向かった人物を稲垣が全身全霊で演じる。また、革命の中心とも言うべき国王ルイ16世を中村橋之助、シャルルの父親を榎木孝明が演じ、橋本淳、牧島輝、落合モトキ、藤原季節、清水葉月、田山涼成らも出演する。演出は白井晃氏、脚本は中島かずき氏(劇団☆新感線)、音楽は三宅純氏。この3人のクリエィティブチームは、舞台『ジャンヌ・ダルク』(2010年初演)、稲垣がベートーヴェンを演じた『No.9-不滅の旋律-』(2015年初演)に続き、3度目のタッグとなる。公開ゲネプロでは、群衆をかき分け登場し、マントを翻したサンソン(稲垣)。死刑執行人という生まれた時から決められた運命を受け入れ、悩みながらもその仕事に誇りを持って向き合う。罪や身分によって決められた刑を執行し、処刑台の上に立って大剣を振り下ろす場面も。「死刑制度はなくさなければならない」と自問自答しつつ自らの職務をまっとうするサンソンを稲垣が熱演した。開幕を前に、稲垣と白井氏がコメントを寄せた。■稲垣吾郎久しぶりの新作舞台になり、良い緊張感で稽古を続けることができました。フランス革命期に実在した死刑執行人“サンソン”は、僕がぜひ演じてみたいと思っていた人物でもあります。思い時代の中でも、社会を良くするために職務に忠実に生きた、サンソンという人物を精一杯演じたいと思います。■白井晃当初、このような時世の中で、これほどエネルギーを必要とする作品を作ることが本当にできるのか、大きな不安を持ちながら創作は始まりました。民主政治の源流となったフランス革命の熱と、その時期に実在したサンソンという死刑執行人の苦悩の物語を語るには、余りにも状況が不向きのような気がしたからです。ムッシュー・ド・パリと呼ばれたひとりの男がたどった人生は、今の私たちからはおよそ想像できないほど過酷なものだったはずです。しかし、その人生に迫ろうとキャスト、スタッフが懸命にリハーサルを積み重ねるうちに、人が集まり創造するという演劇の持つエネルギーが、私たちをどんどん前へと引っ張ってくれ、不安は少しずつ消えていきました。そして、今、死神のように恐れられたシャルル-アンリ・サンソンの、心の奥底に流れる優しさに触れることができた気がします。フィクションの中にあるリアルを作り出すために、献身的に惜しみなく力を発揮してくれた、キャスト、スタッフの結束力がもうすぐ実を結びます、きっと。舞台『サンソン-ルイ16世の首を刎ねた男-』は、4月23日~5月9日に東京建物Brillia HALLにて東京公演、5月21日~24日にオリックス劇場にて大阪公演、6月11日~13日に久留米シティプラザにて福岡公演を上演。さらにこのたび、横浜公演が決定し、6月25日~27日にKAAT 神奈川芸術劇場にて上演される。※緊急事態宣言の発出により4月28日~5月9日の公演は中止
2021年04月22日フランス革命の時代に実在した死刑執行人、シャルルーアンリ・サンソンの実話をベースとした舞台『サンソンールイ16世の首を刎ねた男―』。主演・稲垣吾郎、演出・白井晃、脚本・中島かずき、音楽・三宅純の『N0.9―不滅の旋律―』を生み出した最強チームが手がける話題の新作には、人気と実力を兼ね備えた注目の若手俳優が多数、出演する。そのひとり、映像や舞台で放つ独特な個性が気になるこの人、藤原季節に稽古の様子や本作に懸ける思いを聞いた。『No.9~』を観た時、僕は足が震えました――今回のお話を受けて、参加を決めた時のお気持ちから教えていただけますか?僕はもともと演劇を観ることが好きで、小劇場の学生演劇から芝居を始めたんです。当時、いろんなアルバイトをして来た中には商業演劇の演出部のお仕事もあって、いつか大きい劇場に立って台詞を言いたい、そんな目標を持っていました。それ以降、アンサンブルとして出た経験はあるんですけど、今回のようにしっかり役をいただいて大劇場に立つのは初めてで。だから今、本当に毎日が幸せです。作品の内容やキャストの方々など、魅力はたくさんありますけど、まずは「大きな劇場に自分が立てるんだ!」ってことが嬉しかったです。――稲垣吾郎さん主演、白井晃さん演出、中島かずきさん脚本、三宅純さん音楽というと舞台『No.9―不滅の旋律―』という素晴らしい舞台が思い起こされます。はい、僕も拝見しまして、素晴らしかったです。先日も今回の共演者の牧島輝君と『No.9』について話して、牧島君は「すごすぎて手が震えた」と言ってましたけど、僕は足が震えました。――その鉄壁のチームで、また震えるような舞台を立ち上げてくれそうですね。責任感の強い役者さんが集まっていて、一人ひとりの情熱が稽古場に渦巻いているように感じています。皆でコミュニケーションを取り合う、素敵な現場です。――実在した人物を題材としたストーリーですが、脚本を読んで感じたことは?これまでフランスの歴史を深く調べたことがなかったので、知らないことばかりでした。今は寝る時間も惜しいくらい、フランス革命に関する資料を観たり、読んだりしています。歴史を知ることが面白くて、寝られないというか、うなされてますね(笑)。なので、最初に脚本を読んだ時は、歴史をよく知らなかったのでフィクションのように感じたんですよね。スペクタクルで、悲劇的で、なんて興味深い話なんだろうと。それから歴史を詳しく調べていくうちに、その興味がどんどん倍増していって……。パリで死刑執行人がひとりしかいなかったなんて、本当にこんなことがあったんだと。マリー=アントワネットやナポレオンが主役の物語はあるけど、死刑執行人を主役にするという視点がすごく面白いなと思いました。稽古を重ねて見えてきた、過激なだけじゃないサンージュストの一面――藤原さんが演じるのは、革命へとひた走る青年サンージュストです。どんな人物でしょうか。脚本を読んだ時に思ったのは、過激な思想を持っているということ。ルイ16世を処刑台に送ることが市民の平等につながる、その一直線な思いで突き進んで、少し浮き足立っていて……というふうに表面的な部分をとらえることは、ホンを読んだ段階で出来ていたんです。でも稽古をやっていくうちに、その過激さの理由というか、なぜ国王や反革命的な人間たちを次々に処刑台に送っていったのか、時代的背景やその心情を想像するようになりました。ただ過激なだけじゃないサンージュストの純粋すぎる一面が、稽古を重ねていくうちに見えてきて、そこも演じていて楽しいですね。――彼の中の“正義”が突っ走ってしまったと。そうですね。伝説的に有名と言われているサンージュストの演説(編集部注:1792年8月10日の革命後、最年少の25歳で国民公会議員となったサンージュストが国王裁判で行った「処女演説」)があるんですけど、その内容を読むと、すごく説得力があるんですよ。国王の存在自体が自然の摂理に反している、だから市民が平等になるには国王という存在をまず排除しないといけない……と。一度そういう考えに取り憑かれたら、もう進むしかなかったんだろうなと思います。稲垣吾郎さんはやっぱり異次元・・・目が合うと緊張します――先ほども「素敵な現場」とおっしゃっていましたが、演出の白井さん、共演の方々との稽古場の様子などを教えてください。こんなにクリエイティブな空間が生まれるなんて、こんな楽しい現場ってかつてあったかな? と感じるくらい、素敵な現場です。それは白井さんの采配によるものだと思いますね。稽古初日から全員の名前を覚えてくださっていて、一人ひとりに対して敬意を持って接してくださっているのがわかるんです。役も立場も関係なく、この場にいる全員が躍動感を持って、この物語を立ち上げていくんだ、っていう空間になっている。それが白井さんの演出なんだなと思います。――主演の稲垣吾郎さんの印象は?やっぱり異次元と言いますか、違う空間に立っている方といった緊張感がありますね。稲垣さんがいらっしゃる時といらっしゃらない時では、稽古場の空気がガラッと変わるので。しかも稲垣さんって、すごく周りの人のことを見ていらっしゃるんですよ。ホン読みの時とかでも「たまに目が合う」とほかのキャストも言っていました。僕も何度か……(笑)緊張しますね。これは、僕が子供の頃から見ていた方だから緊張するわけではなく、あの方が持っている“何か”だと思うんですよね。―――死刑執行人なんて、精神的にも肉体的にも、とんでもなく大変なキャラクターに感じます。そうですよね、サンソンは処刑だけじゃなく、拷問も担当するんですよ。市民に恐れられている存在なんです。サンソン家についてもいろいろ調べました。フランス革命について調べていくと、本当に面白いんですよ。議員たちは実際に自分の肉体でもって行動して国を変えようとしていたし、市民たちも自分のこととして国を考え、政治に関わっていた。今の日本とは全然違うなと思いますね。――観客もさまざまに思い巡らせ、揺さぶられる体験になりそうです。藤原さんが本作で、一番心に響いた部分は?今、稽古場で見ていて面白いなと感じるのは、ルイ16世とサンソンの悲劇的な関係性でしょうか。ルイ16世を演じる中村橋之助さんの芝居を見ているのも、すごく勉強になります。叙情的な声や仕草、そういうものの一つひとつに、橋之助さんご自身の「こういう俳優になりたい」という思いをひしひしと感じて。本当に、いろんな方から刺激を受ける毎日ですね。キャスト一人ひとりが必死に挑む舞台、お客さんも必死に楽しんで――小劇場での演劇経験とはまた別の、多くの新たな発見をされているように感じます。今までやってきたものとは全然違いますね。全身で舞台に立った時、その重心のかけ方にその人の精神力や意志、生活とか、いろんなものが立ち上がってくるように感じます。舞台って、何を考えているのかがバレてしまう空間なんだなと。これまでいろんな舞台作品を観て来て、どこかで“自分も通用するんじゃないか”と思っていたんですね。自分なりに、それを目標に突っ走って来たところがあって。でも実際にこうして大劇場の舞台に立てる時が来て、自分の考えが甘かったことを痛感しています。センスや感覚はもちろんのこと、しかるべき技術を持っていないと通用しない世界なんだなと。それがわかったうえで、本番までの残りの数週間でどこまで作品世界に近づけるか、僕自身の勝負だと感じています。――藤原さんの“勝負の時”を、観客の皆さんも楽しみにしていることと思います。お客さんには、ただ楽しんでもらいたいという一言に尽きますね。僕も『No.9』を観た時に、舞台芸術の力を実感しました。一人ひとりが躍動感を持ってベートーヴェンの物語を立ち上げている、そのことに深い感動を覚えて。観終わった後、自分の中に少しだけ変化があったというか、自分が信じている世界は間違ってなかった……といった、舞台芸術に対する自信のようなものを、あらためて感じました。『サンソン』は民衆の物語でもあって、キャスト一人ひとりがフランス革命の時代のうねりを体現しようと、必死に旗を振り回しています。その姿を見て、何かを感じ取っていただけたら。お客さんも必死に楽しんでいただきたいですね。取材・文:上野紀子公演情報舞台『サンソンールイ16世の首を刎ねた男ー』演出:白井晃劇作・脚本:中島かずき音楽:三宅純原作:安達正勝『死刑執行人サンソン』(集英社新書刊)坂本眞一『イノサン』に謝意を表して出演:稲垣吾郎 /中村橋之助橋本 淳牧島 輝落合モトキ藤原季節清水葉月智順藤田秀世有川マコト松澤一之田山涼成 / 榎木孝明 他【東京公演】2021年4月23日(金)~2021年5月9日(日)会場:東京建物ブリリアホール※政府による緊急事態宣言発令により、4月28日(水)~5月9日(日)公演は中止となりました(4/25追記)【大阪公演】2021年5月21日(金)~2021年5月24日(月)会場:オリックス劇場※政府による緊急事態宣言延長により、大阪公演は中止となりました(5/12追記)【福岡公演】2021年6月11日(金)~2021年6月13日(日)会場:久留米シティプラザ【神奈川公演】2021年6月25日(金)~2021年6月27日(日)会場:KAAT 神奈川芸術劇場チケット情報
2021年04月16日「木下グループ presents No.9 ー不滅の旋律ー」で天才音楽家ベートーヴェン役を熱演し、感動を巻き起こした稲垣吾郎の新作舞台『サンソンールイ16世の首を刎ねた男ー』が4月23日(金)より、東京・大阪・福岡の3拠点にて上演されることが決定した。本作は、18世紀のパリで4代目の死刑執行人として激動のフランス革命期を生きたシャルル=アンリ・サンソンの実話をベースとした舞台。サンソンは熱心なカトリック教徒であり、「自分の生死を決められるのは神だけではないのか」「死刑制度はなくさなければならない」と自問自答しながら、自らの職務を全うしていたという。当時、死刑は貴族なら斬首、一般庶民なら絞首というように、身分によって死刑の仕方が異なっていた。サンソンは平等思想の観点から、身分の差が苦痛の差に繋がらないようにギロチン(断頭台)の発明に一役買った人物でもある。しかし、サンソンは国王16世の処刑後、秘密裡に命懸けでミサをあげたとも言われ、出自や歴史に翻弄されながらも自らの強靭な精神と心の自由を持っていたのだ。「彼の宿命にこそ、現在の我々の閉塞した社会を打ち砕く希望と光がある」。そんな想いの元でサンソン役に稲垣、ルイ16世役に中村橋之助を迎え、本作を上演する。さらに、橋本淳、牧島輝、落合モトキ、藤原季節、清水葉月、田山涼成、榎木孝明と、期待の新人から実力派まで個性豊かなキャストが集結。白井晃が演出、中島かずき(劇団☆新感線座付作家)が脚本、三宅純が音楽を担当する。この3人は、2010年に英仏の百年戦争を舞台とした「ジャンヌ・ダルク」や、稲垣が出演した「presents No.9 ー不滅の旋律ー」でもタッグを組んでいた。史実や実在の人物を基に、大胆な発想を加えて作品を創り上げる彼らの最新作に期待してほしい。●稲垣吾郎2015年から3度上演した舞台『No.9』に続き、白井晃さん、中島かずきさん、三宅純さんの手掛ける作品に出演できることをとても光栄に思います。『No.9』で演じたベートーヴェン同様、今回も歴史上に実在した人物、シャルル=アンリ・サンソンを演じます。フランス革命期という激動の時代に、“死刑執行人”という生まれた時から決められた決して抗うことのできない運命を受け入れ、悩みながらもその仕事にプライドを持って生きてきた人物です。どれだけの重圧を背負っていたのか、今はまだ計り知れませんが、これから稽古を通して創りあげていくことで新しい自分と出会えることが楽しみでもあります。歴史の中で苦悩したサンソンの気持ちに寄り添い、伝えていきたいと思っています。このような時代だからこそ、サンソンを通じて厳しい運命の中でも目を背けずに希望を見出す姿を皆様にお届けできれば嬉しいです。●中村橋之助白井晃さんの演出、中島かずきさんの脚本でこれだけ大きな舞台に出演できるということで自分自身の熱量が上がっていくのを感じています。そして、子供の頃から「テレビの向こう側の人」として拝見していた稲垣さんとご一緒できることがとても嬉しいです。僕の演じるルイ16世はフランス革命期に王位を継承し、最後は死罪となる人物。白井さんの演出で彼の運命がどのように彩られるのか、そしてそれを演じることを楽しみにしています。自分ならではのルイ16世を演じたいと思っています。●演出:白井晃死刑執行人でありながら死刑廃止論者だったという孤高の人物を通して、稲垣吾郎さんと共に再び新作を創れる喜びでいっぱいです。18世紀末のパリに生きたシャルル=アンリ・サンソンの苦悩は、激動の社会で生きる今の私たちと結びつくものが多いと感じています。歴史の闇で、あまり知られることのなかった彼の人生は、この先、私たちが向かうべき指針を与えてくれるようにも思います。私たちの心の平穏はどこにあるのか。そんなことに想いを馳せながら作品創りができたらと考えています。●脚本:中島かずきのちにギロチンと呼ばれることになる断頭台は、実は人道的で人民に平等な死刑を目指して作られた。しかしそれが結果的に恐怖政治の象徴になってしまう。人のためによかれと思って作られたものが、結果的に人の脅威になる。それは現代にも通じる問題だ。愚直に誠実にパリの死刑執行人を勤め上げたシャルル=アンリ・サンソンという男の人生をたどることで、人はその皮肉とどう対峙できるかを描くことに挑戦してみたい。●音楽:三宅純世襲の『死刑執行人』という宿命、動乱の時代がもたらす過酷な試練、シャルル=アンリ・サンソンンをめぐる数奇な史実を知って、僕は震撼した。パリの街が今までとは違って見えてきた。未完の脚本を道しるべに、サンソンの生きた時代、カオスとデカダンス、彼の美学とリリシズムをどうやって音楽に投影するべきか、試行錯誤を繰り返している。白井晃さんの音楽構成案に繰り返し登場する「重低音」というキーワードを濃密に脳内ループさせながら。【公演情報】「サンソンールイ16世の首を刎ねた男ー」●東京公演公演日:4月23日(金) ~5月9日(日)会場:東京建物 Brillia HALLお問合せ:キョードー東京 0570-550-799(平日11:00〜18:00 / 土日祝 10:00〜18:00)主催: キョードー東京 / TBS / イープラス●大阪公演公演日:5月21日(金)~5月24日(月)会場:オリックス劇場お問合せ:大阪公演事務局 0570-666-163(11:00〜16:00 / 日祝休業)主催:「サンソン」大阪公演製作委員会●福岡公演公演日:6月11日(金)~6月13日(日)会場:久留米シティプラザお問合せ:久留米公演事務局 092-718-4649(11:00〜17:00 / 日祝休み)主催:RKB 毎日放送<チケット>料金:S席 13,500円 / A席 10,000円(全席指定・税込)チケット一般発売: 東京 3月20日(土)10:00 / 大阪・福岡 4月17日(土)10:00<キャスト>シャルル=アンリ・サンソン:稲垣吾郎ルイ116世:中村橋之助トビアス・シュミット:橋本淳ジャン=ルイ・ルシャール:牧島輝ナポリオーネ・ブオナパルテ:落合モトキルイ・アントワーヌ・サン=ジュスト:藤原季節エレーヌ:清水葉月デュ・バリー夫人:智順アントワーヌ・ルイ博士:藤田秀世グロ:有川マコトラリー・トランダル将軍:松澤一之ジョゼフ・ギヨタン:田山涼成シャルル=ジャン=バチスト・サンソン:榎木孝明伊藤壮太郎 / 今泉舞 / 岡崎さつき / 小田龍哉 / 久保田南美 / 熊野晋也 / 斉藤悠髙橋桂 / 内藤好美 / 中上サツキ / 中村芝晶 / 奈良坂潤紀 / 成田けん / 野坂弘畑中実 / 古木将也 / まりあ / 村岡哲至 / 村田天翔 / ワタナベケイスケ / 渡邊りょう
2021年02月18日俳優の稲垣吾郎が主演を務める舞台『サンソン-ルイ16世の首を刎ねた男-』が、4月23日より東京建物Brillia HALLにて上演される。稲垣は、フランス革命期に実在した死刑執行人アンリ=シャルル・サンソンを演じる。ロベスピエール、マリー・アントワネット、ルイ16世……彼らの首をはねたのは、たった一人の男。シャルル=アンリ・サンソンは熱心なカトリック教徒であり「人間の生死を決められるのは神だけではないのか」、「死刑制度はなくさなければならない」と自問自答しつつ自らの職務をまっとうしていた。パリで4代目の死刑執行人として激動のフランス革命期を生きた実話をベースにその舞台化が決定。宿命と戦いながら生き抜いた孤高の物語を描く。稲垣はこの1月に『No.9-不滅の旋律-』で、3度目のベートーヴェン役を演じたが、今度は死刑執行人という新しい役柄を演じる。“死刑執行人”という運命を生きるシャルル=アンリ・サンソンの内面にうごめくのは筆舌に尽くしがたい葛藤。冷静沈着さの奥底で、人間の存在の生死にまつわる葛藤を稲垣吾郎が全身全霊で表現する。フランス革命の中心とも言うべきルイ16世は中村橋之助が演じ、橋本淳、牧島輝、落合モトキ、藤原季節、清水葉月、田山涼成らも出演。そして榎木孝明がシャルルの父親役としての大任を果たす。また、演出の白井晃氏、脚本の中島かずき氏(劇団☆新感線座付作家)、音楽の三宅純氏。この3人のクリエィティブチームは、舞台『ジャンヌ・ダルク』(2010年初演)、『No.9-不滅の旋律-』(2015年初演)に続き、3度目のタッグとなる。稲垣は「2015年から3度上演した舞台『No.9』に続き、白井晃さん、中島かずきさん、三宅純さんの手掛ける作品に出演できることをとても光栄に思います。『No.9』で演じたベートーヴェン同様、今回も歴史上に実在した人物、シャルル=アンリ・サンソンを演じます。フランス革命期という激動の時代に、“死刑執行人“という生まれた時から決められた決して抗うことのできない運命を受け入れ、悩みながらもその仕事にプライドを持って生きてきた人物です。どれだけの重圧を背負っていたのか、今はまだ計り知れませんが、これから稽古を通して創りあげていくことで新しい自分と出会えることが楽しみでもあります。歴史の中で苦悩したサンソンの気持ちに寄り添い、伝えていきたいと思っています。このような時代だからこそ、サンソンを通じて厳しい運命の中でも目を背けずに希望を見出す姿を皆様にお届けできれば嬉しいです」とコメントしている。舞台『サンソン-ルイ16世の首を刎ねた男-』は、4月23日~5月9日に東京建物Brillia HALLにて東京公演、5月21日~24日にオリックス劇場にて大阪公演、6月11日~13日に久留米シティプラザにて福岡公演を上演。
2021年02月18日10月23日から25日まで、東京・松本治一郎記念会館で開催される「死刑囚表現展2020」。16年7月に障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者ら46人を殺傷した植松聖死刑囚の作品も出展されるとして、物議を醸している。神奈川新聞「カナコロ」によると、「安楽死の法制化」「大麻合法化」「美容整形の推進」といった独自の「政策」を角2サイズの茶封筒に書き連ねたものが展示されるという。記事に掲載された写真には「美は善行を産み出すため、整形手術は保険適用します」「地球温暖化を防ぐため遺体を肥料にする森林再生計画に賛同します」など、植松死刑囚のつづった文章が。このような企画を受けて、被害者の遺族からは「何ら贖罪の気持ちがない」と不快感や嫌悪感を表す声が上がっているという。「昨年は08年に秋葉原通り魔事件を起こした加藤智大死刑囚や、15年に寝屋川市で中学生2人を殺害した山田浩二死刑囚も出展。山田死刑囚は、控訴を取り下げたことで死刑判決が確定しました。応募作品は自分の描いたイラストで、『どうして死刑確定者になってしまったんだろう』『助けて下さい!』など後悔を訴えるものでした。山田死刑囚は、今年も出展者として名を連ねています。この展示会は死刑囚の遺族が残した資金をもとに、05年から始まりました。心の内側を表す手段を持たない死刑囚たちに文章や絵画、詩歌などで表現する機会を与えるために開かれています。背景には死刑廃止を訴える意図が込められていますが、被害者や遺族に対する配慮が欠けるとして強い批判も根強くあります。『やまゆり園』の事件に関しては遺族だけでなく、周辺住民からも精神面の相談が寄せられていました」(全国紙記者)ネットでは《興味ある》《見に行きたい》《表現の自由は死刑囚にもある》といった声があるいっぽう、批判的な意見も広がっている。《何のためにやるのだろうか。罪を犯してこういう作品展示とか本にしたりとか、本当に意味がわからない》《死刑囚の思考に興味はあっても理解も共感もできない。作品と呼べる感性も理解し得ない。展示したその先に何があると思っているのか》《被害者遺族の傷口に塩を塗るようなことしないでほしいわ》
2020年10月22日2020年6月15日、元プロ野球選手の清原和博さんが覚せい剤取締法違反罪による4年の執行猶予期間を満了。また、同日『薬物依存症』のタイトルで本を出版したことが発表されました。また、フジテレビューによると、清原さんは文芸春秋を通じて以下のコメントを発表したといいます。ご報告新型コロナ・ウィルスによって社会全体、多くの方々が苦しんでおられる中、私事で恐縮ですが、ひとつご報告をさせていただきます。私、清原和博は本日6月15日をもちまして、覚せい剤取締法違反に対する、懲役2年6ヵ月、執行猶予4年を満了することとなりました。私を支えてくださっていた野球ファンの皆様、野球関係者の皆様、報道関係者の皆様、私に個人的に関わっていただいた皆様に、多大なるご心配をおかけしましたことを、あらためてお詫び申しあげます。逮捕されてから、この4年間で私自身がどのように変われたのか、実感や自信を持てずにいるというのが正直なところです。ただ、自分の行為を悔いる日々の中で、これまで私がいかに多くの人の力によって生かされていたのかという事実に気づきました。薬物依存症の治療を進める中で、薬物の恐ろしさ、この病気の実態を知り、人と繋がっていくこと、人に助けてもらうことの大切さを知りました。生きがいを見つけようとする中で、清原和博という人間がいかに野球によって救われてきたかということを再認識しました。今の私ができることとしまして、この4年間で体験した自分自身の悩みや弱さを隠さずに記すこと、それによって薬物依存症の実態をより多くの方々に知ってもらうこと、これしかないのではないかと考えるに至り、この度、『薬物依存症』 という書籍にさせていただきました。薬物との戦いに終わりはありませんが、私はこれからの人生を薬物依存症で苦しむ人たちと、野球界、とくに私自身の原点でもあります高校野球に捧げたいと考えております。お詫びと感謝を込めまして。フジテレビュー!! ーより引用また、コメントとは別に「不安、絶望、微力な希望。これが今のぼくのすべてです」と書かれた直筆メッセージも公開。ネット上には、清原さんを応援する声が多数寄せられていました。・ここからが本当の薬物との闘いになると思うので、頑張ってください。・立て直せると信じています。応援しています。・もう4年も過ぎたんですね。復帰を期待して待っています。厚生労働省によると、覚醒剤の再犯率は2016年で64.9%とのこと。再び、薬物に手を染めることなく多くの人のヒーローとしてまた輝いてくれることを期待したいですね。[文・構成/grape編集部]
2020年06月16日昨年6月に麻薬取締法違反罪で有罪判決を受け執行猶予中のテクノバンド・電気グルーヴのピエール瀧(52)が、今月下旬から映画のロケに参加し俳優業に復帰することを、一部スポーツ紙が報じた。記事によると、出演するのは、竹中直人(63)、山田孝之(36)、斎藤工(38)の3人が監督する映画「ゾッキ」(来年公開)で、瀧が演じるのは漁師役。近日中にクランクインし、瀧の出演シーンは今月下旬に撮影が行われる予定。昨年3月の逮捕以来、11カ月ぶりの俳優復帰作となる。「コンプライアンスが今ほど厳しくなかった時代は、薬物で逮捕・起訴された大物歌手が判決確定から1年も経たずに復帰していました。しかし、ここ最近は、執行猶予期間が明けてから復帰するというのが“慣例”。瀧さんは懲役1年6月、執行猶予3年の有罪判決を受けていましたから、早くても復帰は21年の7月以降だと思われていました」(芸能記者)記事によると、復帰を後押ししたうちの1人が、監督でプロデューサーにも名を連ねる山田。山田といえば昨年、主演した動画配信サービス・Netflixのドラマ「全裸監督」でも瀧と共演。「さらに、瀧さんが逮捕後の昨年4月、竹中と斎藤と共演した「麻雀放浪記2020」が彼の出演シーンをノーカット公開。その後も出演作何本かが同様に公開されました。もともと逮捕されても、一般社会に比べて復帰が容易と思われている芸能界だけに、彼の早期復帰に疑問符を投げかける人は少なくありません」(前出・芸能記者)実際、ネット上では彼の復帰に《いくらなんでも甘過ぎやしないですか?》《今から復帰は早すぎる》《これでは見せしめにならない》《執行猶予中は少なくとも治療の期間として仕事復帰はあり得ない》など批判が殺到。瀧が復帰への“ハードル”を下げてしまったことが、彼の今後の芸能生活にどのような影響を与えるのだろうか。
2020年02月03日4月26日(金)今夜の日本テレビ系「金曜ロードSHOW!」では、劇場最新作『名探偵コナン 紺青の拳』の公開を記念して、昨年公開された『名探偵コナン ゼロの執行人』をTV初放送する。1994年から青山剛昌による原作が連載開始、96年からTVアニメが放送された「名探偵コナン」。97年から公開がはじまった劇場版シリーズはその後着実に動員を増やし、2017年公開の21作目『名探偵コナン から紅の恋歌』は68.9億円という興行成績を上げ同年の邦画No.1ヒット。続いて昨年公開された劇場版22作目となる本作は前年をさらに大きく上回る興行収入91.8億円を記録。中国や韓国など海外でも公開され全世界興行収入110億円という驚異の成績を樹立した。本作はファンから高い支持をうける超人気キャラ・安室透をメインに据えた物語。東京サミット開催の地となる東京湾の新施設「エッジ・オブ・オーシャン」。サミットが開催される5月1日には、2万2千人もの警察官が出動するというこの超巨大施設で突如大規模爆破事件が発生。そこには全国の公安警察を操る警察庁の秘密組織・通称「ゼロ」に所属する安室透の影が。サミット当日ではなく事前に起きた爆破事件と秘密裏に動く安室の不可解な行動に違和感を感じるコナン。そんななか、現場の証拠物に残された指紋がかつて警視庁に在籍していた毛利小五郎の指紋と一致してしまう。これは何かの陰謀なのか?小五郎の逮捕を巡って敵対し始めるコナンと安室。果たして謎の存在・安室は、敵なのか、味方なのか…というストーリー。安室透の声を担当するのは「機動戦士ガンダム」のアムロ・レイ役などでお馴染みの人気声優・古谷徹。さらに女優・上戸彩と「博多華丸・大吉」の博多大吉がゲスト声優として参加。ドラマ「集団左遷!!」も話題の福山雅治が主題歌「零 -ZERO-」を手掛けたのも大きな話題となった。そして現在シリーズ第23弾にして最新作となる『名探偵コナン 紺青の拳』が大ヒット公開中。劇場版史上初となる海外・シンガポールを舞台に、世界最大の宝石「ブルーサファイア」を巡って、コナン、怪盗キッド、京極真が、殺人事件やシンガポールの巨大な陰謀に巻き込まれていく物語。「三代目 J SOUL BROTHERS」のメンバーで『雪の華』などで俳優としても活躍する登坂広臣が“HIROOMITOSAKA(登坂広臣/三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE)”名義で主題歌を担当している。金曜ロードSHOW!『名探偵コナン ゼロの執行人』は4月26日(金)今夜21時~日本テレビ系でTV初放送。『名探偵コナン 紺青の拳』は全国にて大ヒット公開中。(笠緒)■関連作品:名探偵コナン ゼロの執行人 2018年4月13日より全国東宝系にて公開© 2018 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会
2019年04月26日米国時間24日午後7時過ぎ、テキサス州立ハンツビル刑務所で1人の男の死刑が執行された。BBCアメリカやCNN、FOXなどの複数のメディアの報道によると、44歳でその生涯を終えたジョン・ウィリアム・キングは、史上最悪とも言われる憎悪犯罪の首謀者だった。約20年前の1998年6月、キングと2人の仲間は3人の子どもの父親である黒人男性ジェイムズ・バードJr.さんを誘拐した。人気のない道路へ移動すると、ピックアップトラックの荷台に彼の足首を繋ぎ、約5キロメートルにも渡り彼を引きずって運転した。3キロメートル時点ではまだ生きていたが、その後間もなく絶命。キングらは地元の黒人墓地に彼の遺体の一部を遺棄した。体の残りの部分は墓地の2キロメートルほど手前に無残にも落ちていたという。バードさんが狙われた理由はただ一つ、「黒人であるから」だった。キングは非常に不快な内容の絵柄をタトゥーとして体に刻み、自らレイシストであると公言していた。事件は憎悪犯罪として扱われ、キングは死刑を宣告された。キングは起訴された時から一貫して無罪を主張していたが、最高裁判所により最後の控訴も棄却され、死刑執行が確定した。キングの処刑を見届けたバードさんの妹クララさんは、「あの男は名を上げたかったんです。ジェイムズは選ばれた標的であり、慈悲をかけられることはありませんでした」とコメント。キングは遺族を一顧だにせず、死の間際まで不遜な態度を崩すことはなかったという。その表情に後悔や反省の色は皆無だったとか。キングは薬液を注射されてから12分後に絶命した。バードさんのもう1人の妹ルーボンさんは「恐ろしい罪を犯せば、凄まじいペナルティを受けなければならない、というメッセージを世界に発信できたと思う」と語り、差別や憎悪と闘うために設立されたバード財団を通じて、働きかけを続けていくと決意を新たにした。共犯のローレンス・ラッセル・ブルワーは2011年に既に処刑されており、同じく共犯のショーン・アレン・ベリーは終身刑で服役している。
2019年04月25日「事件から離れて、自由に生きなさい」とは、母心ゆえの言葉だっただろう。だが長男は「そう簡単にはいかないんだよ」。確定死刑囚の母を持つ自分と結婚の約束をした女性もいた。姓を変え、獄中の母を見殺しにして、本当の幸せはつかめるのか。破談になったあとも、長男は「答え」を出せていない――。’98年7月25日。和歌山市園部地区で夏祭が行われ、住民らが協力して作ったカレーを口にした67人が激しい嘔吐や腹痛に襲われ、救急車で病院に搬送。小学生男児を含む4人が死亡した「和歌山毒物カレー事件」。やがて疑惑の中心に据えられたのが、近所に住む元保険外交員で4人の子どもを育てる主婦である林眞須美死刑囚(57)だった。また、夫の林健治さん(72)が元シロアリ駆除業者で、ヒ素を入手できる立場にいたことも報じられた。林死刑囚が、殺人未遂、詐欺容疑で逮捕されたのが同年10月4日。同時に、健治さんも詐欺容疑で逮捕された。残された4人の子どもたちは、このとき、長女は中3、次女は中2、長男が小5、末っ子の三女はまだ4歳だった。全員が、児童養護施設に保護された。その後、林死刑囚はカレー事件の殺人および殺人未遂容疑で再逮捕。さらに、林夫妻が以前より保険金詐欺で億単位の金を手に入れていた事実も判明。弁護側は無罪を主張したが、一審、二審は死刑判決。最高裁でも’09年4月に死刑が確定。同年7月に再審請求を申し立てたが、’17年3月に棄却されている。こうして彼女は、戦後日本で11人目の女性死刑囚となり、裁判を通じてなお、「動機は不明」のままであることも多くの憶測を呼び、事件は、平成の犯罪史に代表するものとなった。「なんとか、ここまで生きてこられました」絞り出すようにして語るのは、林夫妻の長男の信一さん(31・仮名)。身長は182センチあり、男性ファッション誌から抜け出してきたような端正な顔だちをしている。「施設にいたときは、林眞須美の子どもということで、ひどいいじめがありました。父が出所したのが、高校卒業の年。学校までマスコミが押しかけてきましたが、なんとか卒業しました。ただ、卒業後に行くあてがなくて。施設を出たら、寝泊まりする場所がない。駅の障害者用トイレや公園で野宿もしました」やがて姉のアパートに住所を移して、アルバイトを始めた。「居酒屋のバイトで、胸の名札を見て、林眞須美の子どもだと目ざとく気付くお客さんもいました。当然、その場で解雇です。『衛生上よくない』と、解雇理由を告げられたこともありましたね」母に、被害者についてどう思っているのかを尋ねたことがある。答えは、こうだった。「私も子ども持っている。子どもを失った親の気持ちはわかるし、気の毒だと思う。でも憎しみの対象として私に矢を射られても困る。私は、やってないんだから」実はかつて、真剣に結婚を考えたことがあったと、信一さんは記者に打ち明けた。恋人には、林健治、眞須美の長男だと、正直に告げた。相手はすべてを了解して交際が始まったが、一つだけ条件があった。「私の両親には、絶対にその事実を隠し通してほしい」やがて結婚を約束するまで進んだとき、信一さんの心が次第に揺らぎ始めた。婚約者は、「林家から籍を抜き、知らない場所で新たな人生を考えましょう」と言ってくれた。「彼女の気持ちはうれしかった。でも一方で、本当にそれで幸せなのかという悩みが常にあった。そんなとき、先方のご両親に、うちの墓について聞かれたのをきっかけに、『実は』と、すべてを打ち明けました」すると、両親が「もう娘には近づかないでくれ」と言った。婚約者の彼女もまた、「あれほど言わないでとお願いしたのに。なぜ、話したの」と激しく彼を責めた。信一さんは、決して衝動的な行動ではなかったと、2年前の決断をふり返る。「事件から逃げることは可能だと思った。でも、そうすれば、母親がやったんだと、僕自身が認めたことにもつながる。和歌山を離れ、彼女と結婚して、新たな生活を始める。それが、母を見殺しにするような気もして」家族は、今も母親の無実を信じている。しかし、最高裁判決が出た直後、長女は父親の健治さんにこう漏らした。「泥船に乗った林家の6人のうち、1人を船に残せば、あとの5人は助けてやると言われたような気分」泥船に残す1人とは、もちろん林死刑囚を指す。昨年の面会時、信一さんに、その母が言った。「事件から離れて、自由に生きなさい」信一さんは答えた。「離れて自由にと言うけれど、そう簡単にはいかないんだよ」姉や妹にも、母は同じ言葉を伝えていた。姉は長男に言った。「お前も気をつけなさい。深入りすると、人生が台無しになるよ」信一さんは、自問自答する。事件から離れ、違う世界で別人として生きて、本当に幸せなのか。「ずっと考えてきたけれど、答えが出せない」だから、息子として、どうしても母に確かめたかったのだ。「お母さん、僕たち4人の子どもに申し訳ないという気持ちはあるの」母が、面会室のアクリル板の向こうで急に涙を浮かべた。「成長したあなたから、そんなことを言われるのがいちばんイヤだ。もちろん、すまないと思っている、申し訳ないと思っている。でも、もう取り返せない」信一さんは、自分に言い聞かせるように呟いた。「母が無実を訴え続けている以上、最後まで見届けるしかないと思うんです」10年前に母親の死刑が確定した4月21日が今年も訪れた。その数日後には、日本中が「令和」という新しい時代の到来に沸く。そんななか、平成の闇にからめとられたまま、重すぎる荷を背負って生きるしかない家族がいる。
2019年04月25日劇場版『名探偵コナン』シリーズ最高の興行収入を更新中の第22弾『名探偵コナン ゼロの執行人』が、11月9日(金)より中国全土にて7,000~8,000スクリーン規模で公開することが分かった。『ゼロの執行人』は、今年4月に公開され、シリーズ最高の興行収入91億円を記録し、驚異の6作品連続で興行収入最高記録を更新。現在も4D映画が公開中だ。東京サミットの会場を狙った大規模爆破事件を発端に、コナンと公安警察が真っ向から衝突するストーリーとなっている本作には、「私立探偵」「黒ずくめの組織」「公安警察」という“トリプルフェイス”を使いこなす謎の男・安室透がメインキャラクターとして登場していることから、女性を中心に多くのファンを魅了させた。そんな本作が、今回中国公開決定。『名探偵コナン』シリーズの中国における劇場公開は5回目となり、同じく安室が登場した2016年の公開の第20弾『名探偵コナン 純黒の悪夢』に続き、2年ぶりとなった。なお、公開にあたり、字幕版及び吹き替え版が製作された。(cinemacafe.net)■関連作品:名探偵コナン ゼロの執行人 2018年4月13日より全国東宝系にて公開© 2018 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会
2018年11月07日映画音楽の作曲家として活躍する岩代太郎が、企画・原作・音楽を担当し、全編音楽を書き下ろした、奏劇「『ライフ・コンチェルト』ある教誨師の物語~死刑執行までのカウントダウン」が東京・紀伊國屋ホールにて8月29日に開幕した。プレビュー公演前のゲネプロに潜入した。【チケット情報はこちら】死刑囚たちが刑の執行までの残された日々と向き合い、死を語り合うという役目を担う教誨師(きょうかいし)。國村隼演じるベテラン教誨師(きょうかいし)の牧師・元村由紀夫が、自分の後任に、高田翔(ジャニーズJr.)演じる塩野智嗣を選ぶところからはじまる本作。最初こそ死刑囚とのやり取りもぎこちなかった塩野だが、大森博史演じる死刑囚・古戸健治、また長谷川京子演じる死刑囚・大島玲子との交流を重ねることで、教誨師という役割の難しさに気づいていく。そして元村、塩野が出会う、黒川智花演じる死刑囚・大島の娘である瑠璃。大島玲子と瑠璃が抱えるある秘密が、元村、そして塩野の人生についての根幹を揺るがしていく。國村演じる元村は終始静かな口調ながら、塩野、死刑囚ら、瑠璃に語りかけるセリフには、現行の死刑制度、そして自身の死生観までをも考えさせられる。その國村演じる元村から、教誨師の後任に選ばれる塩野という難しい役割を与えられた高田は、演出の深作健太から話し方やタイミング、目線についても細かい指導を受け、体を動かしながら確認し、自身が演じる塩野に落とし込もうとする姿が印象的だった。またこの日、原作の代弁者という立場の語り役を担ったのは、舞台を中心に多岐に活躍する染谷俊之。客席と舞台上をつなぐナビゲーターとしての役割に真摯に取り組んでいた。本作、「奏劇」は今までに無い舞台創造のかたちへの挑戦として岩代が提案する、演奏と演劇を合わせたスタイル。舞台上にはグランドピアノ、また東京フィルハーモニー交響楽団のメンバーによるカルテット(弦楽四重奏団)がシーンにあわせて豊かな音色を響かせるのも見所だ。公演は9月3日(月)まで、東京・紀伊國屋ホールにて。語り役は、8月30日、31日、9月3日(月)を染谷俊之、9月1日(土)13時30分、2日(日)13時30分を伊東健人、9月1日(土)17時30分を石川界人が務める。チケットぴあでは各公演の前日23時59分まで当日引換え券を発売中。
2018年08月31日奏劇「ライフ・コンチェルト」ある教誨師の物語~死刑執行までのカウントダウンが8月29日(水)に開幕する。その稽古初日に潜入した。【チケット情報はこちら】映画音楽の作曲家として国内外で活躍する岩代太郎が企画・原作・音楽を手掛ける舞台。稽古にあたり岩代は「舞台における音楽のあり方にもう一歩挑戦したい。今回、“演奏”と“演劇”で『奏劇(そうげき)』という言葉をつくりました。新たな可能性を探ります」と挨拶した。書き下ろしの音楽と生演奏、そして俳優たちが紡ぐ言葉で構成される本作。描かれるのは、教誨師(きょうかいし)の物語だ。教誨師とは、死刑囚が執行までの日々で、向き合い語り合う役割を担う人物。本作では、國村隼がベテラン教誨師、高田翔(ジャニーズJr.)が新人教誨師、黒川智花が死刑囚を母に持つ大学生、大森博史が高田演じる教誨師が初めて担当する死刑囚、長谷川京子が黒川演じる女性の母親でマスコミでも大きく取り上げられた猟奇的な殺人事件を起こした死刑囚を演じる。そして“語り”として染谷俊之、伊東健人、石川界人が日替わりで出演する。脚本は土城温美、演出は深作健太、演奏は岩代と東京フィルハーモニー交響楽団のメンバー。舞台でまず口を開くのは“語り”(この日は染谷が演じた)。“語り”はいわばナビゲーター的な存在なのだが、すべてが説明台詞で長台詞となる。内容を観客に届くように読むだけでも大変そうだが、深作から「ドラマを見つめる作家が語るイメージで」とのリクエストを受け、染谷は距離感を調整しながらつくりあげていく。本編に入ると、國村の最初の台詞で一気に物語に引き込まれる。彼が演じる教誨師は、我々にはあまり馴染みのない存在。しかし、國村の深い声、包み込むような語りに、どのようなことを行っている人物かが自然と理解できる。そこに新人として登場する高田は、國村とはまた違う存在感。座って読んでいるのに目の前で動いているかのような鮮やかな生命力に、役柄の持つ希望を感じられた。死刑囚を演じる大森と長谷川は、心に抱えたものを大森はストレートに、長谷川は厚いフィルターを通し、台詞に滲ませる。特に長谷川の役柄が抱えるものは難解で、ひとつひとつの言葉を深作と理解を共有しながら進めていた。さらにその娘である女子大生(黒川)もまた複雑。黒川は、時が止まったような幼い語り口のなかに、ふと背筋が冷たくなるようなねじれを見せつけた。初日でこれだけの完成度を見せたカンパニー。これから稽古が進み、さらに音楽が加わるとどうなるのだろうかと、期待が高まる稽古初日だった。公演は、8月29日(水)から9月3日(月)まで東京・紀伊國屋ホールにて上演。取材・文:中川實穗
2018年08月27日W杯やオウム死刑囚の全員死刑執行が大きく報道される陰で、政権による2つの法案が進行中。それは国民のインフラや健康を大きく害する危険が!経済ジャーナリストの荻原博子さんが解説してくれた――。7月22日に国会が閉会しました。モリカケ問題で紛糾していた印象がありますが、実は、政府が先の国会に提出した法案65本のうち、60本が成立しています。なかでも、カジノを解禁する「IR実施法(以下・カジノ法)」や参議院の定数を6増する「公職選挙法の改正」など、議論を尽くしたとは言えない法律が多すぎます。特に、「水道法の改正」は衆議院の委員会で、わずか2日間のべ8時間しか審議されていません。それでも衆議院で可決。参議院では時間切れで継続審議になりましたが、次の国会は、参議院審議から始まります。残念ながら、成立はもう時間の問題でしょう。しかし、改正水道法には、私たちの生活を揺るがしかねない大きな問題が含まれます。これまでは、水道事業を民間に委託することはあっても、主体は自治体にありました。ですが、改正水道法が成立すると、運営権そのものを民間にゆだねる“実質民営化”となってしまいます。私たちの大切な生活インフラを、民間に任せていいのでしょうか。しかも、民営化と聞いて国内の事業者を想定するのは大間違いです。世界には「水メジャー」と呼ばれる大会社が3つあります。その1つフランスの「ヴェオリア」は、浜松市などの下水道運営権をすでに委託されています。水メジャーは、虎視眈々と日本市場をねらっているのです。今、日本では、蛇口をひねれば飲める水が出てきます。改正水道法は、この上質な水道網を失うきっかけになりかねないと、大きな危機感を、私は持っています。さて、先の国会会期中には、大災害が起きました。7月初旬の西日本豪雨です。災害対策は初動が肝心ですが、そんなことはお構いなしに、衆議院では改正水道法を審議。7月5日に可決されました。その後、西日本豪雨による死者が200人を超え、最悪の被害に拡大しても、野党が「災害対策を優先しろ」と訴えても、政府はカジノ法案の審議を譲りませんでした。そして、会期末ギリギリの7月20日に成立させたのです。国民の命より、カジノ解禁を急ぐとは、もってのほかです。安倍政権は、国民のことなど考えていないのだと思います。安倍首相は、トランプ大統領とカジノ法の成立を、約束したのでしょう。その約束のために、カジノを日本で解禁するのです。日本は今でさえ、他国よりギャンブル依存症患者が多いです。入場回数の制限や6,000円の入場料などが、ギャンブル依存症対策になるとは思えません。また、カジノ法は、カジノ業者がお金を貸すことも認めています。貸すお金の利息は、2カ月間はゼロですが、それを過ぎると年14.6%の高金利に跳ね上がります。カジノ客は「所持金が尽きたから」というやめ時さえなくなり、一発逆転を夢見て借金を重ねてしまうのが、当然の成り行きでしょう。国民より、カジノ業者の儲けに配慮したと言わざるをえません。また賃金の上限額など、カジノ法は331項目が未定で、今後、国会審議を経なくてもよい省令で、詳細を決めていきます。カジノ法は成立しても、穴だらけなのです。しかも、成立前の7月14、15日に実施された朝日新聞の世論調査では、「カジノ法は必要ない」が76%。カジノ法の成立は、大多数の国民の声を無視した結果です。さらに、国益も考えていないのでしょう。世界では失敗続きの水道の民営化や、倒産が多く斜陽産業といわれるカジノを、世界の流れと逆行して導入するのですから、安倍首相は日本を滅ぼすつもりなのかと疑いたくなります。こうした政府の動きを、私たちは忘れずに、今後の法律の行方を見定めていきたいものです。
2018年08月17日『名探偵コナン ゼロの執行人』が4月13日の公開から未だにロングランヒットしている。ある事件がきっかけで子どものカラダになってしまった主人公の高校生探偵・工藤新一(声:山口勝平)が江戸川コナン(声:高山みなみ)と名乗り、数々の難事件を解決していく人気シリーズ。彼の命を追う悪の組織にバレないように、賢い子どもコナンくんの顔と、名探偵・工藤新一の顔(声)を使い分けていくところが面白いが、もうひとり名前と身分を使い分けている人物・安室透(声:古谷徹)が人気だ。6月29日からの『リアル脱出ゲーム×名探偵コナン「公安最終試験(プロジェクト・ゼロ)からの脱出」』にも登場し、人気が加速している安室。彼はふだん喫茶ポアロでバイトしていて、探偵・毛利小五郎(声:小山力也)を師と仰いでいるが、じつは公安警察官で、その名は降谷零。潜入捜査のための別の人物になりすますこともする。ミステリアスな設定に加え、金髪で肌は褐色の美形で、さすが公安だからか、いろんなことに長けていて、腕っぷしもかなり強いという非の打ち所のないかっこいいキャラクターで元来人気があったが、『ゼロの執行人』での大活躍により一気にファンが増えた。『ゼロの執行人』の主題歌は福山雅治の『零』で、最後にこれが流れると映画では描ききれなかった安室の複雑な心情を歌ったものではないかとさえ思えてきて、すっかり気持ちは安室一色になってしまう。○映画終了後、女子高生がざわつく安室が大活躍する『ゼロの執行人』の概要はこう。東京湾の巨大施設 エッジ・オブ・オーシャンで大規模爆破事件が発生した。そこで東京サミットが開催される予定だったが急遽会場は変更に。事件の現場から指紋が発見されたため連行されてしまった毛利小五郎を助けるためコナンは捜査を開始する。事件はなぜ、サミット当日ではなく事前に起きたのか? 事件の影には全国の公安警察を操る警察庁の秘密組織・通称「ゼロ」に所属する安室透が関わっていた。コナンと安室は敵味方となるのか……。私が劇場で見たとき、映画が終わるとたくさんの女子高生観客がざわついていた。おそらく例の主題歌と、安室の八面六臂の大活躍の余韻だろう。安室が劇場版に初めて登場したときの劇場版第20作『純黒の悪夢』(16年)でのカーチェイスにも度肝を抜かれたが、とりわけ愛車・マツダRX-7でのカーチェイスは『ゼロの執行人』でさらにスケールアップ、アニメーションだからこそここまで描けるど迫力だった。ふだんはわりと飄々とした表情をしている安室が瞬間、スイッチが入ったかのように悪魔的な顔に切り替わるところもゾクリとした。アニメっていいなあとつくづく思うのは、サイボーグか! と思うような安室の強靭な身体とその能力だ。カーチェイスのみならず、いろんな超人的な力を発揮する。(ここから多少ネタバレします。もうほとんどの方がご覧になったうえでお読みになっていると思いますが念の為)爆発事件の際、かなり現場近くにいたみたいだがそれほどのダメージを受けていないし、愛車のフロントガラスを素手で割っちゃう。『万引き家族』のリリー・フランキーは車上荒らしで窓ガラス割るために道具使ってたぞ、と思うとその凄さにたまげる。前述のカーチェイスも、一瞬表情は変わるものの、あくまでクールに超絶テクを駆使するところがシビれるのだ。○推薦を受けたくなるほどの魅力もし実写化したら誰が演じることができるだろう。工藤新一を主役にしたスペシャルドラマがあったが、コナンくん中心だと、やれる子役がいないだろうから実写化は無理そうだけれど……無理くりあの人かこの人かと妄想した結果、やれるとしたら歌舞伎俳優がいいのではないかという結論に達した。ある場面である人に(一応ネタバレに配慮)つけられた盗聴器を外す動きの派手さが、歌舞伎の所作か! と思ったからだ。おおきく振りかぶって、ためににためた、こういう動きをハイスピードカメラのスローモーションを使わずにやって様になるのは歌舞伎俳優のほかにいない。まあ、ハイスピードカメラを使えば済むけれど。漫画の歌舞伎化は『ONE PIECE』がかなり好評だったし、今度は『NARUTO』をやるし、親和性があるのではないか。いやでも、青山剛昌の絵は独特のデフォルメがされているからやっぱり絵のままがいい。映画では、しびれる決め台詞もあって、あれだけ壮大なことをカラダがむずがゆくならないように言えるのは、声優・古谷徹しかいないだろう。あんな台詞言われたら、全身全霊を賭けて“協力者”(公安が捜査のために秘密裏に採用する人物)になりますと進み出てしまいそうだ。『ゼロの執行人』は公安と“協力者”とのディープな関係性について描かれている。リアル脱出ゲームのほうは、安室透から一般人協力者増員のため、候補者として推薦を受けるという趣向。推薦受けたい。■著者プロフィール木俣冬文筆業。『みんなの朝ドラ』(講談社現代新書)が発売中。ドラマ、映画、演劇などエンタメを中心に取材、執筆。著書『挑戦者たちトップアクターズ・ルポルタージュ』『ケイゾク、SPEC、カイドク』、ノベライズ『隣の家族は青く見える』『コンフィデンスマンJP 』 など。5月29日発売の蜷川幸雄『身体的物語論』を企画、構成した。※木俣冬 俳優レビュー特集はこちら!
2018年06月30日日本で最も重い犯罪といわれているのが、外患誘致罪。その法定刑は、「死刑のみ」と聞きますが、実際のところよくわからない、という人がほとんどではないでしょうか?外患誘致罪に該当する行為や、その法定刑、そして歴史上判例があったのかなど、詳細をあすみ法律事務所の高野倉勇樹弁護士に、解説して頂きました。 ■外患誘致罪とは?高野倉弁護士:「外患誘致の罪は、外国と合意して日本を攻撃させる行為を処罰するものです。日本国外から日本国の存立を危うくする行為を処罰する『外患に関する罪』の一種です。外国と通謀して日本国に対し武力を行使させた者は、死刑に処する。(刑法81条)とされています。ここでいう『外国』は日本が承認していない国でもよいとされていますが、領土・国民といった国家としての実質を備えている必要があります。テロ組織は『国家』にはあたりません。単に外国に『日本を攻めて欲しい』と伝えても外患誘致罪は成立しません。外国との間で、日本に攻め込む決意をすることに積極的な影響を与えるような合意(通謀)をすることが必要です。そして、外国が日本に武力行使をして初めて、外患誘致罪が成立します。ここにいう武力行使とは国際法上の『敵対行為』をいうとされています。例えば、外国の軍隊が日本の領土に不法侵入した場合や日本の領土を爆撃した場合に敵対行為があったといえます。日本に攻め込む合意が成立しても、実際に外国が攻め込まなかった場合には、外患誘致罪の未遂となります(刑法87条)。また、外国との間で合意をするための準備として謀議をしたり計画を立てたりした場合、外患誘致罪の予備または、陰謀として処罰されます(刑法88条)。この謀議・計画も、単に『攻め込んでもらおう』、『日本なんて外国に滅ぼされればいい』と仲間内で話をしていたというだけでは処罰されません。処罰に値する程度の危険性(具体性)をもった謀議・計画である必要があります。」 ■法定刑は死刑のみ高野倉弁護士:「外患誘致罪の法定刑は死刑のみです。日本において法定刑が『死刑のみ』とされているのは外患誘致罪だけ。国家の存立に重大な脅威を与える罪であることから死刑のみという異例の法定刑とされています。もっとも、酌量減軽(刑法66条)によって無期懲役や有期懲役に刑が減軽される可能性はあります。」 ■裁判例はない高野倉弁護士:「現在、外患誘致罪の裁判例はありません。明治時代に制定された旧刑法の時代から外患誘致罪は存在しますが、外患誘致罪で起訴された事件はありません。外患誘致罪の適用が検討された事例にゾルゲ事件というものがあります。ソビエト連邦のスパイとされたリヒャルト・ゾルゲについて、外患に関する罪の一種である間諜罪(刑法85条、現在は削除)の適用が検討されたようですが、見送られたようです。条文上、『敵国』に情報を流す行為が、処罰の対象になっていた日ソ不可侵条約を締結していたソビエト連邦は『敵国』ではないとして適用が見送られたとされています。いずれにせよ、外患誘致罪で裁判になった事件はありません。日本に攻め込むことについて外国との合意をしなければならないことから、外患誘致罪が成立することはまれと思われます。予備・陰謀であっても成立のハードルは極めて高いといえます。」 高野倉弁護士によると、外患誘致罪は日本に居住している人間が外国に対し積極的に『攻め込む』よう影響を与える行為とのこと。このような行動は日本に住むすべての国民に生命の危機を与え、同時に国家存亡にも影響を及ぼすことになりますので、『死刑』という極めて重い罪となるのも、致し方ないように思えます。実際のところ外患誘致罪になったケースはないようですが、今後このような人物が出ないとも限りません。外患誘致罪は『抑止力』として存在している法律なのかもしれませんね。 *取材協力弁護士:高野倉勇樹(あすみ法律事務所。民事、刑事幅広く取り扱っているが、中でも高齢者・障害者関連、企業法務を得意分野とする)*取材・文:櫻井哲夫(本サイトでは弁護士様の回答をわかりやすく伝えるために日々奮闘し、丁寧な記事執筆を心がけております。仕事依頼も随時受け付けています)*画像はイメージです(pixta)【法定刑は死刑のみ】外患誘致罪とは何なのか弁護士が解説はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。【法定刑は死刑のみ】外患誘致罪とは何なのか弁護士が解説はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。
2018年06月06日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する連載「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「死刑制度」です。世界は廃止が主流。加害者の人権をどう捉えるか。1989年~‘95年に起きた一連のオウム真理教事件。関連する刑事裁判がすべて終結し、麻原彰晃死刑囚をはじめ、死刑が確定した13人の刑の執行もまもなく行われるといわれています。日本の死刑の歴史は古く、5世紀の仁徳天皇時代からあり、現在の刑法に定められたのは明治40年です。しかし、世界では死刑制度は廃止の方向に進んでいます。1990年時点で、死刑制度のあった国は96か国、廃止国は80か国。2009年には死刑存置国は58か国に減り、廃止国は139か国に増えました。イギリス、フランス、ドイツなど、ベラルーシ以外の欧州諸国や南米諸国は廃止。アフリカでも廃止国が増えており、アメリカで死刑が存置されているのは一部の州のみです。中国も国際社会からの批判を受け、適用を厳格化することにしました。多くの国が死刑制度を廃止にした主な理由は、人権的な問題と、実は死刑が凶悪犯罪の抑止力にはならないと証明されたからです。国連人権理事会は、日本政府にも死刑制度の廃止や一時停止の勧告を行いましたが、政府は世論が求めていないからと、検討する構えを見せていません。平成26年度の内閣府の世論調査によると、80.3%の人が「死刑もやむを得ない」と答えました。「死刑は廃止すべき」が9.7%、「わからない、一概にいえない」が9.9%。「やむを得ない」と答えた人のうち5割以上の人が、その理由を「被害者やその家族の気持ちがおさまらない」「凶悪な犯罪は命をもって償うべき」としています。そして、「死刑を廃止すると、凶悪犯罪が増える」と考える人が57.7%いました。しかし一方で、袴田事件や名張毒ぶどう酒事件といった死刑判決が確定した事件が、再審でのDNA鑑定により冤罪だったことなど、問題も複数起きており見過ごせません。日弁連は、人権擁護の観点から死刑制度廃止を訴え続けていて、再来年、国連犯罪防止刑事司法会議が日本で開催されるまでに、進展を見せたいと考えています。加害者とはいえ、人が人を殺してもよいのか。終身刑ではなく、死刑でなくてはならない理由は何か?みなさんはどう思いますか?堀潤ジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。新刊『堀潤の伝える人になろう講座』(朝日新聞出版)が好評発売中。※『anan』2018年5月23日号より。写真・中島慶子題字&イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2018年05月16日映画『教誨師』(きょうかいし)が、2018年10月6日(土)より、有楽町スバル座ほかにて公開される。俳優・大杉漣、最後の主演作は死刑囚の改心に尽力する“教誨師”の物語本作の主演とエグゼクティブプロデューサーを務めたのは、2018年2月に惜しくも急逝した俳優・大杉漣。主演の大杉が演じる“教誨師(きょうかいし)”とは、受刑者の心の救済につとめ、彼らが改心できるよう導く人。本作では、主人公の教誨師・佐伯と6人死刑囚たちによる、教誨室という限られた空間の中で展開される会話劇から浮き彫りになる人間の本質を、“死”の側から描き出す。あらすじプロテスタントの牧師、佐伯保(大杉漣)。彼は教誨師として月に2 回拘置所を訪れ、一癖も二癖もある死刑囚と面会する。無言を貫き、佐伯の問いにも一切応えようとしない鈴木。気のよいヤクザの組長、吉田。年老いたホームレス、進藤。よくしゃべる関西出身の中年女性、野口。面会にも来ない我が子を思い続ける気弱な小川。そして自己中心的な若者、高宮。佐伯は、彼らが自らの罪をしっかりと見つめ、悔い改めることで残り少ない “生” を充実したものにできるよう、そして心安らかに “死” を迎えられるよう、親身になって彼らの話を聞き、聖書の言葉を伝える。しかし、意図せずして相手を怒らせてしまったり、いつまで経っても心を開いてもらえなかったり、苦難の日々が繰り返される。それでも少しずつ死刑囚の心にも変化が見られるものの、高宮だけは常に社会に対する不満をぶちまけ、佐伯に対しても一貫して攻撃的な態度をとり続ける。死刑囚たちと真剣に向き合うことで、長い間封印してきた過去に思いを馳せ、自分の人生とも向き合うようになる佐伯。そんな中、ついにある受刑者に死刑執行の命が下される...死刑囚6人との火花散る対話教誨師・佐伯と対話する死刑囚役は、光石研、烏丸せつこ、古舘寛治といったベテラン俳優、五頭岳夫、小川登、映画初出演となる劇団“柿喰う客”の玉置玲央ら若手俳優が担当。「自己中心的な若者」「家族思いで気の弱い父親」「心を開かない無口な男」など、それぞれ様々なパーソナリティーと思いを持つ死刑囚たちが、激しい対話で火花を散らす。また、監督・脚本には死刑に立ち会う刑務官を描いた『休暇』や『アブラクサス祭』の脚本、『ランニング・オン・エンプティ』の監督を務めた佐向大。その膨大なセリフ量とユニークな内容から、主演の大杉に「役者にケンカを売ってるのかと思った」と評された脚本と共に、限りある命を持つ者同士の魂のぶつかり合いを描き出す。作品情報映画『教誨師』(きょうかいし)公開日:2018年10月6日(土) より、有楽町スバル座、池袋シネマ・ロサ他にて全国順次公開出演:大杉 漣、玉置玲央、烏丸せつこ、五頭岳夫、小川 登、古舘寛治、光石 研エグゼクティブプロデューサー:大杉漣、狩野洋平、押田興将監督・脚本:佐向大©「教誨師」members
2018年04月15日劇場版シリーズ22作目となる『名探偵コナン ゼロの執行人』が、4月13日(金)より公開された。5作品連続で興行収入最高記録を更新するという、驚異の成績を樹立している本シリーズの最新作をおさらい!■原作は青山剛昌の言わずと知れた人気作!本作は、青山剛昌による人気コミック「名探偵コナン」の劇場版。1994年から漫画連載がスタートし、1996年からはTVアニメが放送スタート。そしてその翌年からは劇場版シリーズが始動した。また「週刊少年サンデー」(小学館)で連載中の漫画は昨年より休載していたが、つい先日連載再開が発表され、ファンを喜ばせた。昨年公開の21作目『名探偵コナン から紅の恋歌』は、シリーズ最高興収68.9億円という2017年邦画No.1ヒットとなり、5作品連続で興行収入最高記録を更新するという驚異の成績を樹立中の『名探偵コナン』。またこの『から紅の恋歌』は、「第41回 日本アカデミー賞」において優秀アニメーション作品賞にも輝いた。■あらすじ東京サミット開催の地となる東京湾の新施設「エッジ・オブ・オーシャン」。サミットが開催される5月1日には、2万2千人もの警察官が出動するという超巨大施設で、ある日突如大規模爆破事件が発生!そこには、全国の公安警察を操る警察庁の秘密組織・通称「ゼロ」に所属する安室透の影があった。サミット当日ではなく事前に起きた爆破事件と、秘密裏に動く安室の不可解な行動に違和感を禁じ得ないコナン。そのとき、現場の証拠物に残された指紋が、かつて警視庁に在籍していた毛利小五郎の指紋と一致してしまう。これは何かの陰謀なのか…。小五郎の逮捕を巡って敵対し始めるコナンと安室。果たして謎の存在・安室透は、敵なのか、味方なのか?■主題歌はコナンと初タッグの福山雅治! “コナン&安室のバトル”に寄り添う…予告編シリーズ20作目『名探偵コナン 純黒の悪夢』に続き、「私立探偵」「黒ずくめの組織」「公安警察」という“トリプルフェイス”を使いこなす謎の男・安室透がメインキャラクターとして登場することで話題の本作。毎回注目を集める主題歌は、今回「名探偵コナン」と初タッグとなる福山雅治が担当。福山さん自身が脚本を読み込んで書き下ろしたその楽曲のタイトルは「零 -ZERO-」。福山さんは、「真実を追求する者と己の正義を貫く者、それぞれの信念が激突する今作を主題歌で表現できればと思っています」と語っており、“コナンと安室のバトル”というテーマに寄り添い、映画の世界観を色濃く楽曲に反映させた。■毎回話題のゲスト声優! 今年は上戸彩&博多大吉昨年の宮川大輔&吉岡里帆、20作目に登場した天海さんと、こちらも毎回注目を集めるゲスト声優。今作でゲスト声優に決定したのは、女優・上戸彩と「博多華丸・大吉」の博多大吉。レギュラーアニメ放送10周年を応援するスペシャルサポーターとして、“本人役”でTVアニメに登場し、以来12年ぶりの「名探偵コナン」登場となる上戸さんが演じるのは、容疑者となってしまった毛利小五郎を担当する弁護士・橘境子。そして、「名探偵コナン」初参戦となる大吉さんは、かつて境子が所属していた弁護士事務所で裁判官を目指していた司法修習生・羽場二三一役で出演。しかし実は、ある事件をきっかけに命と落としてしまっているという、まさかのすでに“死んでいる”キャラクターだ。■上戸&大吉、気合十分! 「真実はいつも一つ」「とにかく全力で」上戸さんは、「私が演じる“橘境子”は弁護士です。蘭ちゃんのお父さん(小五郎)の弁護人を務めさせていただきます。一見頼りなさそうに見えるかもしれませんが、真実はいつも一つです!私にお任せください!」と言い、「まさか自分が関わるとは」と、最初はドッキリかと思ったと明かす大吉さんは、「もうこの世にいない男なのでどこまで活躍できるのかはわかりませんが、とにかく全力でやらせていただきます!」と意気込みを語っていた。また、先日行われた完成披露舞台挨拶では、レギュラーキャストの高山みなみ、山崎和佳奈、小山力也、古谷徹に「皆さんは一緒(に収録)ですか?ひとりがミスをしたら、やり直しみたいなのはあります?」と大吉さんが素朴な疑問をぶつける一幕も。それに対し、コナン役の高山さんは「実は、あまりミス、ないんです」と言うと、古谷さんも「レジェンドですから!」と。そんなレジェンド声優たちの言葉に、 上戸さんと大吉さんは「すごい」と目を丸くしていた。(cinemacafe.net)■関連作品:名探偵コナン ゼロの執行人 2018年4月13日より全国東宝系にて公開© 2018 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会
2018年04月13日4月公開のシリーズ最新作『名探偵コナン ゼロの執行人』の公開を記念して、「Hulu」にて『名探偵コナン』劇場版シリーズ20作品を配信することが決定。内3作品は本日3月16日(金)から、ほか17作品は、4月2日(月)から配信され、7月1日(日)までの期間限定配信となる。『純黒の悪夢』『異次元の狙撃手』『漆黒の追跡者』先行配信!今回の最新作で劇場版シリーズ22作目となる『名探偵コナン』。本日より先行配信されるのは以下3作品!第20弾『名探偵コナン 純黒の悪夢』最新作でメインキャラとして登場する安室透のスクリーンデビュー作で、記念すべきシリーズ20作目となった『純黒の悪夢』。黒ずくめの組織との戦いが描かれた本作は、その組織の一員である“謎の女性”役で女優・天海祐希がゲスト出演したことでも大きな話題になった。第18弾 劇場版『名探偵コナン 異次元の狙撃手』原作の連載開始20周年となる2014年に公開された『異次元の狙撃手』は、連続して発生する狙撃事件の謎にコナンと仲間たちが挑むというストーリー。ゲスト声優には俳優・福士蒼汰が参加し、英語でのセリフにも初挑戦。また、女子高生探偵・世良真純、沖矢昴など、人気キャラクターが満を持してスクリーンに初登場した。第13弾 劇場版『名探偵コナン 漆黒の追跡者』DAIGOがゲスト声優として参加した2009年公開の『漆黒の追跡者』は、東京を中心に複数の広域連続殺人事件が発生するところからスタートし、さらに本作には宿敵・黒ずくめの組織たちが登場している。このほか、4月2日(月)からは1作目の『名探偵コナン 時計じかけの摩天楼』から19作目『名探偵コナン 業火の向日葵』まで17作品を配信する。安室透登場回のTVシリーズもチェック!さらに「Hulu」では、TVアニメシリーズも807話を配信中。最新作『ゼロの執行人』を劇場に観に行く前にチェックしておきたい、安室透が登場するTVシリーズ“33エピソード”をまとめた特集も実施中だ。◆劇場版『名探偵コナン』配信概要・3月16日(金)~第20弾 劇場版『名探偵コナン 純黒の悪夢(ナイトメア)』第18弾 劇場版『名探偵コナン 異次元の狙撃手(スナイパー)』第13弾 劇場版『名探偵コナン 漆黒の追跡者(チェイサー)』・4月2日(月)~第1弾 劇場版『名探偵コナン 時計じかけの摩天楼』第2弾 劇場版『名探偵コナン 14番目の標的(ターゲット)』第3弾 劇場版『名探偵コナン 世紀末の魔術師』第4弾 劇場版『名探偵コナン 瞳の中の暗殺者』第5弾 劇場版『名探偵コナン 天国へのカウントダウン』第6弾 劇場版『名探偵コナン ベイカー街(ストリート)の亡霊』第7弾 劇場版『名探偵コナン 迷宮の十字路(クロスロード)』第8弾 劇場版『名探偵コナン 銀翼の奇術師(マジシャン)』第9弾 劇場版『名探偵コナン 水平線上の陰謀(ストラテジー)』第10弾 劇場版『名探偵コナン 探偵たちの鎮魂歌(レクイエム)』第11弾 劇場版『名探偵コナン 紺碧の棺(ジョリー・ロジャー)』第12弾 劇場版『名探偵コナン 戦慄の楽譜(フルスコア)』第14弾 劇場版『名探偵コナン 天空の難破船(ロストシップ)』第15弾 劇場版『名探偵コナン 沈黙の15分(クォーター)』第16弾 劇場版『名探偵コナン 11人目のストライカー』第17弾 劇場版『名探偵コナン 絶海の探偵(プライベート・アイ)』第19弾 劇場版『名探偵コナン 業火の向日葵』『名探偵コナン ゼロの執行人』は4月13日(金)より全国東宝系にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:名探偵コナン紺碧の棺(ジョリー・ロジャー) 2007年4月21日より全国東宝系にて公開© 2007 青山剛昌/小学館・読売テレビ・日本テレビ・小学館プロダクション・東宝・TMS名探偵コナン戦慄の楽譜(フルスコア) 2008年4月19日より全国東宝系にて公開© 2008 名探偵コナン製作委員会名探偵コナン漆黒の追跡者(チェイサー) 2009年4月18日より全国東宝系にて公開© 2009 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会名探偵コナン天空の難破船(ロスト・シップ) 2010年4月17日より全国東宝系にて公開© 2010青山剛昌/「名探偵コナン」製作委員会名探偵コナン沈黙の15分(クォーター) 2011年4月16日より全国東宝系にて公開© 2011 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会名探偵コナン11人目のストライカー 2012年4月14日より全国東宝系にて公開© 2012 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会名探偵コナン 絶海の探偵(プライベート・アイ) 2013年4月20日より全国東宝系にて公開© 2013青山剛昌/名探偵コナン製作委員会名探偵コナン 異次元の狙撃手(スナイパー) 2014年4月19日より全国東宝系にて公開© 2014 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会名探偵コナン ゼロの執行人 2018年4月13日より全国東宝系にて公開© 2018 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会
2018年03月16日先日、惜しくも急逝した大杉漣が主演とエグゼクティブプロデューサーを務め、6人の死刑囚と向き合う男を描いた映画『教誨師』が、10月6日(土)より公開されることが決定した。“教誨師”とは、受刑者に対して道徳心の育成や、心の救済につとめ、彼らが改心できるよう導く存在。大杉さん演じる主人公・佐伯は、死刑囚専門の教誨師である牧師。独房で孤独な生活を送る死刑囚にとって、教誨師はよき理解者であり、話し相手。真剣に思いを吐露する者もいれば、くだらない話に終始したり、罪を他人のせいにしたりする者もいる。皆、どこかで道を誤ったり、ちょっとしたボタンの掛け違いによって取り返しのつかない過ちを犯した者たち。佐伯は彼らに寄り添いながらも、自分の言葉が本当に彼らに届いているのか、死刑囚たちが心安らかにその時を迎えられるよう導くことは正しいことなか苦悩する。その葛藤を通して、佐伯もまた、はじめて忘れたい過去と対峙し、自らの人生と向き合うことになる――。全編約2時間、ほぼ教誨室での会話劇ながら、役者たちの緊張感あふれる演技の応酬によって浮かび上がる人間の本質。時にユーモアも交えながら、“死”の側からとらえた強烈な“生”を描き出す物語となる。大杉漣が「役者にケンカを売ってるのか」と評した会話劇佐伯役を務める大杉さんは、その膨大なセリフ量とユニークな内容ゆえ、「役者にケンカを売ってるのか」と評したほどのオリジナル脚本を我がものにし、死刑囚専門の教誨師という複雑な人物像を圧倒的な存在感で体現。本作が最初にして唯一のプロデュース映画にして、最後の主演作となった。また、佐伯が対話する死刑囚役には、光石研、烏丸せつこ、古館寛治といったベテラン俳優や、本作が映画初出演となる劇団「柿食う客」の玉置玲央。監督からコメント到着「全く心の整理がついていません」監督・脚本は、死刑に立ち向かう刑務官を描いた『休暇』や、うつの僧侶を主人公にした『アブラクサスの祭』の脚本、監督作『ランニング・オン・エンプティ』で知られる佐向大。「3年前、小さな喫茶店で、この企画を一番最初に話したのが大杉さんでした」と佐向監督。「『いいね、やろうよ』。そのひと言をきっかけにこの作品が生まれました」と明かし、「私にとって主演俳優以上の存在だった大杉さんの訃報を前に、全く心の整理がついていません。ただ、これだけは言えるのは、人生は限りがある。だからこそ、かけがえのない時間を、かけがえのない仲間とともに、どんなお仕事でも遊びでも手を抜かず、一瞬一瞬を精いっぱい全力でやられていた方だったのではないか。あの優しさ、包容力、エネルギーはそんなところからきていたのではないか。いまはそんな気がしています」とコメント。「この作品で大杉漣という役者の凄みを改めて目の当たりにしました。おそらく皆さんも同じ思いを抱くのではないかと思います」と語っている。『教誨師』は10月6日(土)より有楽町スバル座ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2018年03月15日『焼肉ドラゴン』『パーマ屋スミレ』など時代に翻弄される在日コリアンの姿を描いてきた鄭義信の新作である『赤道の下のマクベス』が3月6日(火)より東京・新国立劇場にて上演される。池内博之、平田満ら実力派俳優がそろった稽古場に足を運んだ。【チケット情報はこちら】『焼肉ドラゴン』などで“家族”を描いてきた鄭だが、本作では終戦から2年後のシンガポールのチャンギ刑務所を舞台に、死刑を宣告され、執行を待つ朝鮮人と日本人BC級戦犯たちの姿を描いている。なぜこの題材を?そんな問いに鄭は「僕の父は戦時中、憲兵をやっていて戦後、対日協力者として村八分にされました。上官の命令に従った朝鮮、台湾出身の軍属がBC戦犯として裁かれ、彼らの遺族も戦後、対日協力者として厳しい扱いを受けたという事実を知り、父と重なる部分を感じた」と明かす。この知られざる歴史が大きなテーマであることは事実だが、舞台上で展開するのはあくまでも、いつ訪れるとも知れぬ死刑を前にした者たちによる徹底した人間ドラマ。朝鮮人の軍属だった南星(ナムソン/池内)、文平(ムンピョン/尾上寛之)に年配の日本人兵士の黒田(平田)、戦時中は大尉として朝鮮出身の軍属たちをしごき、戦後は一転、彼らと同じ獄に繋がれることになった山形(浅野雅博)、その山形らの命令で捕虜を使役したことで戦犯となった春吉(チュンギル/丸山厚人)など、異なる出自や立場の者たちが死を前に同じ刑務所で生活している。静かに死を待つ者、諦めに似た境地でおどける者、絶望する者、自分は助かるはずだと信じる者、死を前になお復讐を企てる者など、彼らの心情は様々…いや、ひとりの人間の心情さえもコロコロと変わっていくし、それぞれの関係性も憎み合ったかと思えば、死という共通の未来を前に共感や同情、赦しを抱くようになるなど、目まぐるしく変化していく。そして、舞台上で登場人物たち以上に強い存在感を放っているのが、絞首刑の台である。「笑わせたい。こんな状況だからって暗く演じる必要はない」という鄭の言葉通り、池内演じる南星を中心に、日々の営みの中に笑いやユーモアが散りばめられながら物語は展開するが、一方で、どんな時も死刑台は常に“神”のごとく彼らを見下ろし、死がいつ訪れてもおかしくないのだと知らしめる。タイトルにある「マクベス」は役者を志していた南星が常に持ち歩いている古い文庫の戯曲。殺さずとも王になれたはずのマクベスがなぜ王殺しに手を染めたのか? 南星はそんな大命題とも言える疑問を抱く。登場人物は全員男。鄭は「更衣室が男臭いらしい」と笑い「男子校の部室みたい」と評するが、稽古場で男たちがぶつかり合う姿からも、南方の太陽や土ぼこり、血と汗のにおい、生への渇望、死の重みがひしひしと伝わってきた。『赤道の下のマクベス』は東京・新国立劇場にて3月6日(火)より開幕。取材・文・撮影:黒豆直樹
2018年02月26日トリプルフェイスを使いこなす謎の男・安室透がメインキャラクターとして登場することで話題の劇場版シリーズ22作目『名探偵コナン ゼロの執行人』。この度、女優・上戸彩と「博多華丸・大吉」の博多大吉がゲスト声優として出演することが明らかになった。昨年は宮川大輔&吉岡里帆が、記念すべきシリーズ第20作目では天海祐希がゲスト声優として参加し大きな話題となったが、今回ゲスト声優に決定した上戸さんが演じるのは、容疑者となってしまった毛利小五郎を担当する弁護士・橘境子。起訴した検察の勝率が99.9%と言われる公安事件を担当することが多く、これまでの裁判ではなんと、全敗…。以前上戸さんは、レギュラーアニメ放送10周年を応援するスペシャルサポーターとして、“本人役”でTVアニメに登場しており、以来12年ぶりとなる今回。出演決定し「本当に光栄」と喜びを語った上戸さんは、「私が演じる“橘境子”は弁護士です。蘭ちゃんのお父さん(小五郎)の弁護人を務めさせていただきます。一見頼りなさそうに見えるかもしれませんが、真実はいつも一つです!私にお任せください!」と気合十分。そして、「名探偵コナン」初参戦となる大吉さんが演じるのは、かつて境子が所属していた弁護士事務所で裁判官を目指していた司法修習生・羽場二三一。実は、ある事件をきっかけに命と落としてしまっているという、まさかのすでに“死んでいる”キャラクター。劇場版1作目からずっと観ているという大吉さんは、「まさか自分が関わるとは思っていなかったですし、共演者が上戸彩さんと聞いてドッキリかと思いました」と不安だったと明かし、故人というキャラクターについては「以前、(別作品で)妖怪役をやらせていただいたことがあったんですけど、やっと人間に出世したと思ったらまさかすでに死んでいるとは…」と言いつつも、「もうこの世にいない男なのでどこまで活躍できるのかはわかりませんが、とにかく全力でやらせていただきます!」と意気込みを語っている。『名探偵コナン ゼロの執行人』は4月13日(金)より全国東宝系にて公開。(cinemacafe.net)
2018年02月08日5作品連続で興行収入最高記録を更新するという驚異の成績を樹立している劇場版『名探偵コナン』。その22作目となる最新作のタイトルが、『名探偵コナン ゼロの執行人』に決定、原作者・青山剛昌描き下ろしのティザービジュアルも到着した。今年4月に公開された劇場版21作目『名探偵コナン から紅の恋歌(からくれないのらぶれたー)』がシリーズ最高興収68.8億円という2017年邦画No.1(2017年11月27日現在)を記録し、5作品連続で興行収入記録を伸ばしている本シリーズ。今回は、東京サミットの会場を狙った大規模爆破事件を発端に、探偵であるコナンと公安警察が真っ向衝突するストーリーとなっており、 20作目『純黒の悪夢(ないとめあ)』に続いて、原作でも人気の安室透がメインキャラクターとして登場する。安室透は、あるときは毛利小五郎に弟子入りした私立探偵として、またあるときは黒ずくめの組織のメンバー「バーボン」として、コナンの前にたびたび顔を見せる謎の男。その正体は、公安警察・降谷零というトリプルフェイスを使いこなす超重要人物。最新作では、不穏な動きを見せる安室にコナンたちが翻弄される中、毛利小五郎が爆破事件の容疑者になってしまうという衝撃の展開に。小五郎の無実を証明するため、身を挺して真実を追求するコナンの前に立ちはだかる安室。果たして安室は敵なのか?味方なのか?そして安室の真の目的とは?それぞれの“正義”を護るため、ぶつかり合うコナンと安室は、どんな結末を迎えるのか気になるばかり。さらに、青山剛昌直筆のティザービジュアルには、コナンたち少年探偵団とともに、決意の表情を浮かべる安室透、涙を手でぬぐっている毛利蘭の姿が。さらに、黒ずくめの組織のNo.2「ラム」なのでは?とファンの間で噂されている警視庁管理官・黒田兵衛も初登場。このことがどういう意味をあらわすのかにも要注目。監督は、劇場版『名探偵コナン』を初めて手がける立川譲。新たな魅力を増した最新作に、引き続き注目していて。『名探偵コナン ゼロの執行人』は2018年4月13日(金)より全国東宝系にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年11月29日Netflixとマーベルの共同製作で生まれた、孤高の“私刑執行人”を描くオリジナルドラマ「Marvel パニッシャー」。ジョン・バーンサルが愛する家族を殺され、“復讐の鬼”と化したパニッシャーを演じる本作から、予告映像が新場面写真とともに到着した。パニッシャーことフランク・キャッスルが主人公となる本作。元軍人であるフランクは、胸に“ドクロ”が描かれたトレードマークともいえるボディアーマーを着用し、悪に対して全く容赦しない“私刑執行人”として、犯罪社会の奥深くに隠された陰謀を暴いていく。“ザ・ディフェンダーズ”の一員であるデアデビルやアイアンフィストたちとはまた違った、アンチヒーローでもあるパニッシャーは、アメコミファンには人気の高いキャラクター。Netflixのマーベルドラマシリーズでは「Marvel デアデビル」シーズン2にも登場し、早くから彼を主人公にした本作の配信が熱望されていた。公開された場面写真と予告映像では、愛する家族を殺されたフランクが“パニッシャー”となるまでの姿や、家族を奪った者たちを追いつめ、問答無用で処刑していく姿があり、いわゆる普通のヒーローとは違う、バイオレンスあふれる“パニッシャー”の哀しき戦いのドラマを彷彿とさせている。パニッシャーを演じるのは、大ヒットドラマ「ウォーキング・デッド」のシェーン役として知られ、『ウルフ・オブ・ウォール・ストリート』や『フューリー』、『ザ・コンサルタント』など映画作品でも見る者に強烈な印象を残してきたジョン・バーンサル。そのほか、「Marvel デアデビル」のヒロイン、カレン・ペイジを演じるデボラ・アン・ウォール、敵役といわれる「ウエストワールド」『ナルニア国物語』のベン・バーンズの姿も。本作について、バーンサルは「まず役作りで大事にしたのはファンを裏切らないこと。彼はある意味自ら進んで闇の世界に入った男なんだ。これこそが自分のやるべきこと、自分のいるべき世界だと思っているんだよ」とコメント。「フランクという人間の核にあるのは、後悔、苦悩、悲しみではなく、消えることのない自身への罪悪感だと思うんだ」と、そのキャラクター像を語っている。Netflix版マーベルシリーズに登場する新たなクライムファイターの活躍は、今後のNetflixのマーベルユニバースにどのような影響を与えてゆくのか。本作にも注目していて。「Marvel パニッシャー」は2017年、Netflixにて全世界同時配信。(text:cinemacafe.net)
2017年09月21日俳優・間宮祥太朗が映画初主演を務め、2004年に発生した「大牟田4人殺害事件」について、自らの殺人を武勇伝として語り、現在も死刑囚として投獄中の次男が記した手記をモチーフに、映画界を揺るがせた26歳の小林勇貴が映画化した『全員死刑』。この度、本作の本予告編とポスタービジュアルが公開された。借金を抱え困窮した生活を送っていた4人のヤクザ一家が、近所の資産家の金を奪おうと、無謀な計画で1人を殺害したことをきっかけに、連続殺人へと狂い咲いて行く様を実行犯の次男の目線で描いた本作。今回到着した予告編では、その次男・タカノリ演じる間宮さんをはじめ、タカノリの彼女役の清水葉月、タカノリの両親役の六平直政と入絵加奈子らが登場。ロープで首を絞めるシーンや車で人をひくシーンなど衝撃的な場面がちりばめられているが、どこかコミカルでスピード感満載の予告編となっている。また、エンディングテーマは映画音楽が初となるメタルコアバンド「HER NAME IN BLOOD」の「Answer」が起用されている。あわせて公開されたポスタービジュアルは、これまで『冷たい熱帯魚』をはじめ数々の“けしからん”ビジュアルを手掛けてきた高橋ヨシキのデザイン。鬼の形相で人を殺める間宮さんの表情は衝撃的なもので、役者としての新たな一歩を踏み出した彼の本気度が伺い知れるようだ。間宮さんは「映画はひとつの娯楽ではありますが、自分にとっては想像力を培う肥料であり、様々な教訓を与えてくれるものでもありました。他人の生きる様を浮き彫りにして、それを観ることに没頭する時間。終わった後は自分の人生やいまの世の中の何かに置き換えたり、時によっては変化のきっかけになったりします。僕は自分の仕事柄以前に映画が有意義な娯楽として必要なものであって欲しいです。多様な価値観が散乱して、多様な映画があって欲しい」と映画自体について熱く語る。本作については「基になっているのが実在の事件ということもあって、お話を頂いたときは自分の中でしっかりと納得出来なければ断ろうとも考えましたが、監督と会って話をさせて頂く内、強い信頼と覚悟を持ってこの作品に参加する意志が固まりました」と、よく考えた上で出演を決定したと明かし、「初商業映画の監督と映画初主演の俳優で戦いました。映画『全員死刑』宜しくお願い致します。この作品で主演させて頂いたことをとても誇らしく思っています」とコメントしている。また胸割りタトゥー姿の間宮さんと、間宮さん&毎熊克哉の凶悪コンビが死体を前に、不敵な笑みを浮かべる撮り下ろしショットがセットになった“けしからん”特製ポストカード2枚組の特典が付いた本作の前売券が、8月26日(土)より発売開始される(数量限定)。なお、26日(土)から1週間、ポレポレ東中野では公開を記念して小林勇貴監督の過去作が一挙上映。劇場では予告やビジュアルがお披露目されるほか、前売券も販売される予定だ。『全員死刑』は11月18日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷・テアトル新宿ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2017年08月25日俳優の間宮祥太朗が主演を務める映画『全員死刑』(11月18日公開)の場面写真が7日、公開された。同作は2004年に福岡・大牟田で発生し、被告である家族4人全員に死刑判決が下った「大牟田4人殺害事件」の次男が記した手記をモチーフに、26歳の小林勇貴監督が映画化。家族想いのタカノリ(間宮)は、借金を抱えた組長の父・テツジ(六平直政)とヒステリックな母・ナオミ(入絵加奈子)、愛する彼女・カオリ(清水葉月)を守る為、姑息な兄サトシ(毎熊克哉)と共に、近所の資産家一家の現金強奪を計画したが、息子を殺してしまったことからエスカレートしていく。間宮は、背中から胸に掛けてパックリと割れたタトゥー姿に挑戦。色気と狂気をたたえた表情で、リアルなタトゥーを再現した。『孤高の遠吠』などで数多くのヤンキーに取材を重ねてきた小林監督のこだわりが詰まっているという。また、銃を手にする姿や、彼女を押し倒す姿など刺激的な場面も多く、爽やかなイメージとは違った姿を見せた。(C)2017「全員死刑」製作委員会
2017年08月07日映画『帝一の國』や『トリガール!』、窪田正孝主演ドラマ「僕たちがやりました」などで活躍する人気若手俳優・間宮祥太朗が映画初主演を務める『全員死刑』。その公開日が11月18日(土)に決定、間宮さんの衝撃タトゥー姿をとらえた場面写真が解禁された。家族想いの主人公タカノリ(間宮祥太朗)は、借金を抱えた組長の父・テツジ(六平直政)とヒステリックな母・ナオミ(入絵加奈子)、愛する彼女・カオリ(清水葉月)を守るため、姑息な兄サトシ(毎熊克哉)と共に近所の資産家一家の現金強奪を計画する。しかし、あまりにもお粗末な強盗の末、資産家の息子を殺害してしまい、事態はエスカレート。ひとり殺すなら全員殺すも同じ!?家族総出の資産家一家狩りがはじまった――。本作は、2004年に福岡・大牟田で発生し、家族4人全員に死刑判決が下ったという「大牟田4人殺害事件」を自らの武勇伝として語り、現在も死刑囚として投獄中の次男が記した手記をモチーフに映画化した問題作。ゆうばり国際ファンタスティック映画祭 2016グランプリ『孤高の遠吠』(’15)で、本物のヤンキーを映画出演させ、映画界を揺るがせた26歳の新人監督・小林勇貴が、『冷たい熱帯魚』『凶悪』の製作陣とタッグ。借金を抱え、困窮した生活を送っていた4人のヤクザ一家が、近所の資産家一家の1人を殺害したことをきっかけに、監禁、暴行、絞殺、毒殺、銃殺と連続殺人へとエスカレートしていった様を、実行犯の次男の目線で描き出した。主演の次男・タカノリ役には、これが映画初主演作となる間宮さん。長男・サトシ役には、第28回東京国際映画祭「日本映画スプラッシュ」部門作品賞『ケンとカズ』で2016年スポニチグランプリ新人賞を受賞した毎熊克哉、その父に六平直政、母に入絵加奈子、タカノリの彼女役に清水葉月と新旧の実力派俳優が小林監督の稀有な才能に惚れ込み結集。わずか3日間の、あまりにも無謀で狂気じみた衝撃の物語が繰り広げられていく。このたび、その本作の最新場面写真が解禁。これまで、イケメンを封印した猟奇殺人犯や凶暴すぎる男から、風変わりなコンビニ店員、漫画から抜け出たような金髪の御曹司など、幅広い役柄をこなしてきた間宮さん。本邦初公開となる場面写真は、彼の背中から胸に掛けて入った見事なタトゥー姿。憂いを帯びた表情には色気とヤバさが漂い、本作が表現する狂気性があらわになった1枚といえる。刺青の入れ方には、『孤高の遠吠』などでこれまで数多くのヤンキーに取材を重ねてきた小林監督のこだわりが詰まっており、リアルさを追求したメイキング写真も合わせて解禁となっている。ヤバ過ぎるヤクザ役でさらなる新境地を見せる間宮さんに、目が釘づけとなりそうだ。『全員死刑』は11月18日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷、テアトル新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年08月07日