漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第58回アクマの辞典ダ行【ド】➤「ドライブデート」(どらいぶでーと)今回のテーマは「ドライブデート」である。都会は交通が発達しているので、車好き以外そんなに車を所有していないと思うが、私の住んでいる村では、車がないのはIQが低いジョブズレベルのヤバさなのだ。もはや一家に一台どころか、大人一人あたり一台がデフォルトなので、男だろうが女だろうが車を所有しており、大正や明治生まれでなければ免許も大体持っている。よって「女子だけでランチしよーよ! 」とガーリーなことを言っても「全員車で現地集合」という走り屋の集会スタイルになるのだが、田舎ではこれが普通だ。したがって、車を持っていることに全く特別感がなく、むしろ持ってないほうが「こいつどうやって生きてるんだ? 」と一目置かれてしまう。それゆえ「車はステータス」と言われてもピンと来ないのだが、ひと昔前には、車は男のステータスで、所有はもちろん、何に乗っているかで男の価値が決まり、そして良い車の助手席に乗せてもらうのが女のステータス、という価値観があったらしい。確かに我が村とて、全員軽トラに乗っているわけではない。むしろ、「女は軽だが男で軽は恥」とか、「ラパンのコフレピンクやフレンチミントは女子らしさをアピりたい雑魚ども全員が乗ってるから、あえてフェニックスレッドで差をつけろ」みたいな田舎特有の車マウントがあるような気がする。ただ、田舎も都会も共通するのは「車にこだわっているのは男」という印象だ。確かに、男女によって「好みがちなもの」というものはある。男は、車や新幹線などの乗り物、怪獣、ロボット、『ダークナイト』を好み、女は『セックス・アンド・ザ・シティ』やセーラーウラヌスを好みがち、というような一般論だ。確かに、男女によって好む傾向に差があるのは否定できない。しかし、その傾向からはずれている者に対して厳しくなりがちなのは良くない風潮だろう。例えば、女でロボットアニメが好きと言えば「どうせ彼氏の影響だろう」「女にロボットの良さはわからんだろう」、「女はリカちゃん人形で昼顔ごっこでもやってな」と言われ、男が魔法少女アニメを好むと、どストレートに「変態」と言われたりするヤツである。その発想は古いとしか表現しようがなく、ツイッターで炎上したくてそう言っているとしか思えない。「車は男のステータス」という価値観を自分が持つのは良いが「よって、女は車を語るべからず」というような否定的価値観を持つのは前時代的である。それゆえ、パートナーが何を好きでも構わないが「この良さは男、もしくは女にしかわからない」という論調の場合は注意が必要である。ただし「風呂場でキンタマの上に座ってしまった」「湯船で股間にメチャクチャ湯が入って時間差で出てきた」など、本当に男や女にしかわからない事象、というものは存在するので、そういう発言はノーカンにしてあげよう。--------------------------■ダ行【ダ】➤「誰でもいい」(だれでもいい)…顔がよくて年収1000万円以上なら誰でもいい、の略なので注意【ヂ】➤「地蔵」(ぢぞう)…周りが、自分には興味のない話題で盛り上がっている時のオタク【ヅ】➤「妻」(つま/づま)…この肩書きを得ることでモテるようになる場合もあるらしいが、それに魅かれて来る男は全員ヤバい【デ】➤「電撃結婚」(でんげきけっこん)…「妊娠○カ月」というオプションがついてない者だけ電撃結婚を名乗りなさい【ド】➤「ドライブデート」(どらいぶでーと)…ドライブデートの時、「私が運転するんですよ。変わってますよね!」とアピる女も同様に古い**************************プロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2020年05月21日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第57回アクマの辞典ザ行【ゼ】➤「絶叫マシン」(ぜっきょうましん)今回のテーマはザ行から「絶叫マシン」だ。私は遊園地に行っても絶叫マシンにだけは乗らない、なぜなら怖いし、怖いことを楽しいとも思わないからだ。一体何が楽しくて乗るのか全く理解できないので、絶叫マシンが好きだという人間に聞いてみた。すると「スピード感がいい」「爽快感がある」「無重力最高」「その後に来るGで絶頂」など、今世ではわかりあえない言葉のみが返ってきた。ただしGがゴリラなら、そこだけはまだ理解の余地がある。このように「絶叫マシン」は人によって好き嫌いがはっきりと分かれるため、「絶叫マシン好きはこういうタイプ」といった心理分析も巷でよく見かける。こういう「赤縁メガネをかけている女は欲求不満だからヤれる」的な「○○な奴は××情報」をなくすのが世界平和の第一歩である。言い切っていいのは「絶叫マシン好きの人は絶叫マシンが好き」ということだけだ。これに関してだけは「オニギリ好き太郎さんについて調べてみました!好き太郎さんはオニギリが好きみたいですね!」のように、わかりきったことしか言わないクソキュレ―ションサイトの姿勢のほうが正しい。よって無根拠なのは前提として、絶叫マシンが好きな人はどんなタイプかというと「スリルを好むタイプ」らしい。何となくそんな気がしていたし、おそらく間違いではないだろうと思う。しかし「恋愛心理学」などと呼ばれる、治安維持のため、一生童貞を誓う者以外には信じることを法律で禁じるしかない心理学によると、絶叫マシンを好む女はスリルを求めるため、口説きやすいらしい。もはや「ヤレる」という結論にもっていければ何でもいいような気がするが、その結論は少し短絡的すぎる。絶叫マシン好きな人は、確かにスリルを好むのかもしれない。しかし、スリルを得るために「絶叫マシン」という、一応安全が保障された乗り物を選んでいるのである。そういうタイプは、むしろ「見ず知らずの男についていく」といったリスクの高いスリルを求めたりしないのではないか。つまり「いきなりトラックの前に飛び出す女は口説きやすい」のほうがまだ理屈が通っている。世の中には生まれ持った性癖が法に反するという人もいるが、その全員が犯罪者になるわけではなく、多くの人は、妄想やフィクションなどで欲求を解消し、ホンモノに手を出すことはないだろう。それと同様に、スリルを求める性格は生まれつきでも、全員がそれを、ワンナイトラブや、浮気、不倫、連続殺人で満たそうとするわけではなく、絶叫マシンのように、合法、安全、人の迷惑にならない行為で満たしている者もいるのだ。よって「絶叫マシンが好きな女はスリルを求めるので、即ヤリしやすい」という結論にはならない。もちろん絶叫マシン好きのヤリマンもいるだろうが、全員がそうではない。過去に偉人がこう言っていた「赤縁メガネをかけている女がドスケベなのではない、ドスケベな赤縁メガネの女がいるだけだ」と。一例をすべてに当てはめようとするから、誤解や、犯罪は起きるのだ。■ザ行【ザ】➤「雑食」(ざっしょく)…何でも食うという意味にされがちだが、我々がそこらへんの草とか食わないように、やっぱり相手も選んでくる【ジ】➤「地味系女子」(じみけいじょし)…男性向け○○女子の説明の最後は必ず、「○○系女子は××だから落としやすい!」になる【ズ】➤「図々しい女」(ずうずうしいおんな)…産休、育休、時短勤務など、与えられた権利を行使しただけで言われる時もある【ゼ】➤「絶叫マシン」(ぜっきょうましん)…乗りたがらない人を乗せようとするのはハラスメントである【ゾ】➤「(ストライク)ゾーン」(ぞーん)…ストライクゾーン広めだからをアピールする奴ほど、死球はきれいに避ける**************************プロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2020年05月05日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第56回アクマの辞典ガ行【ゲ】➤「幻滅」(げんめつ)今回のテーマは、が行から「幻滅」である。「幻滅」とは、イケていると思っていた男の初デート先がポッポだった上、財布がマジックテープで、その場にいたどの中学生よりも軽快なバリバリ音を轟かせた、など「思っていたのと違った」ためがっかりする現象である。しかしこの幻滅は男が悪いというより、勝手にしゃらくさいイタリアンレストランに連れて行ってくれて、会計はこっちが便所に行っている間に済ませてくれるから、仮に財布がマジックテープでもこちらが目にすることはない、と思い込んだほうに非がある。このように幻滅というのは、自分のイメージと実際の相手との差が大きかったときに起こりやすい。よって、相手がいくらイトーヨーカドー前に、ウォレットチェーンをチャカつかせながら参上してもそれがイメージ通りなら幻滅などしないのである。つまり、幻滅しないためには、まず相手に間違ったイメージを持たないことが大事である。私の知り合いに、旦那が金にだらしなく多額の借金すらある、という人がいる。さぞ結婚したことを後悔しているだろう、と思うかもしれないが、少なくともそんなそぶりはなく、旦那の悪口や愚痴も全然言わないのだ。なぜなら、出会ったときから、周りに「あいつは金にだらしないから関わるな」と忠告されていたからである。それを知っていて、つきあって結婚しているので、特に幻滅も後悔もないのだ。そうは言うても家族に借金があるのは困るやろという気もするが、別家計なので今のところ自分に害はないし、害が出ても自分に収入があるのですぐ別れれば良いから、特に不安やストレスはないらしい。このように、幻滅を防ぐためには、過度に相手を美化しないことも大事だが「相手に期待しすぎない」つまり「頼る」という発想を持ちすぎないことが大事である。例えば「この人と結婚すれば一生安泰」と思い込めば、当然そうじゃなくなったときに「思ってたんと違う」となってしまう。「病気」や「失業」など、生きていれば当然起こり得ることすら「裏切り」と感じ、「一緒に乗り切っていこう」という発想すら起こせなくなってしまうのだ。逆に、最初から頼るつもりでなければ、相手が思っていたのと違っても、そこまで動揺することはない。むしろ己に自立心がないから、自分の人生を変えてくれる王子様が現れるのを期待してしまい、相手を過度に美化してしまいがちになるという現象が起こるのかもしれない。よって、まずは、万が一相手が借金モラハラバリ財布野郎でも、なるようになると思えるぐらい己が自立すれば、自然と幻滅という現象自体起こらなくなるのではないだろうか。ポッポが不満なら、自分がイタリアンレストランに連れていけば良いだけなのである。あとポッポもバリ財布も別に悪くない、それで勝手に幻滅したり一喜一憂してしまったりする我々が悪いのだ。■ガ行【ガ】➤「ガラスの仮面」(がらすのかめん)…完結させないと死後勝手にAIに続きを描かせそうなので頑張ってほしい【ギ】➤「ギリイケメン」(ぎりいけめん)…人を「ギリイケメン」「ギリ抱ける」などと言ってくる人間とは付き合うなと、ばあちゃんという概念が言っていた【グ】➤「グルチャ」(ぐるちゃ)…すぐ「俺のいないところでグルチャが行われている」被害妄想が起こるので最初から入らないほうが良い【ゲ】➤「幻滅」(げんめつ)…女にムダ毛が生えていることに幻滅する男は、こちらを人間と思っていないということなので別れたほうが良い【ゴ】➤「ゴールイン」(ごーるいん)…結婚をゴールと考えていると後々問題が起こりやすいので「終わりの始まり」という意味では正しい用法**************************プロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2020年04月21日女優のすみれが20日、自身のインスタグラムを更新。父で俳優の石田純一が新型コロナウイルスに感染したことについて、心境をつづった。すみれは、石田との写真を添えて「たくさんのご心配や応援のメッセージをありがとうございます」と書き出し、「父がコロナに感染してしまったこと、驚きと不安、悲しみと心配でいっぱいです。今回のことで、私自身あらためて、新型コロナウィルスはすぐそこにいる、ということを深く実感しました」と記した。続けて、「今、コロナでつらい思いをしているみんなが絶対に元気になりますように。今は苦しくても、みんなが希望や笑顔を失うことなく、毎日を過ごせますように」と願い、「今、ウィルスと一生懸命戦ってくださっている、医療関係の皆さま、私たちの生活が困らないよう頑張ってくださっている、スーパーやドラッグストア、交通、宅配の皆さまなど、本当にありがとうございます。皆さまに心から感謝しています」と感謝。そして、「私もstayhomeしながら、今の自分にできることを考えて過ごしたいと思います。みんなで力を合わせて戦うことで、1日も早くウィルスに勝てる日が来ることを、そして、みんなの幸せな日々が戻ってくることを願っています」と結んだ。
2020年04月20日女優やタレント、歌手として活躍しているすみれさん。公式インスタグラムには、素晴らしいプロポーションやワークスタイル、プライベートなどがうかがえる写真を多数投稿しています。そんなすみれさんの魅力を、インスタグラムの写真や動画を中心にご紹介します!すみれのインスタグラムには素敵なオフショットが満載母である松原千明(まつばら・ちあき)さんと共に、7歳でハワイに移住したすみれさん。幼い頃から歌やダンス、芝居に親しみ、16歳でモデルデビュー。その後、タレントや女優としても頭角を現しています。そんなすみれさんはインスタグラムを頻繁に更新。2020年2月14日のバレンタインデーの日にはコンサートで着用したという衣装を披露し、そのスタイルで多くのファンをうならせました。 View this post on Instagram A post shared by すみれ (@sumire808) on Feb 13, 2020 at 10:30pm PSTこのほかにも仕事や撮影中のオフショットを多数投稿しており、2020年1月11日にはいつものすみれさんとはひと味違う1枚を公開。 View this post on Instagram It’s a red lip kinda night A post shared by すみれ (@sumire808) on Jan 11, 2020 at 3:58am PST露出度高めな衣装に、赤い唇がセクシーでキュート!色っぽい表情でカメラを見つめています。また、2020年2月2日にはお気に入りの衣装姿を公開。 View this post on Instagram この間のイベントの衣装すごくタイプだった : @tadashishoji : @gianvitorossi A post shared by すみれ (@sumire808) on Feb 1, 2020 at 10:21pm PST椅子を抱きかかえるように座り、長い脚が一段と際立つショットになっています。すみれのインスタグラムでは、美の秘密もちらり…?また、2020年2月7日にはジムで激しいトレーニングに励む様子を投稿。 View this post on Instagram 寒さに負けず、いっぱい汗をかいてきた! みんなもちゃんと暖かくして身体に十分気をつけてね! A post shared by すみれ (@sumire808) on Feb 7, 2020 at 1:24am PST※画像上の矢印をクリックすると、ほかの動画も見ることができます。一生懸命に取り組むすみれさんの姿に、ファンは「このスタイルは努力のたまものだったんだ!」と称賛のコメントを寄せています。さらに2020年2月23日には『My everyday makeup look! 私の普段メイク』と題し、自身初となる『メイク動画』を公開。 View this post on Instagram 私がやるいつもの普段メイクをビデオにしてみたよ!どう思う?もっとこういうのを見たい?コメントで教えて! *商品はPRではなく自分が好きで使ってる物をアップしてます A post shared by すみれ (@sumire808) on Feb 23, 2020 at 4:28am PSTベースメイク中には「ニキビやシミがある」とコンプレックスを告白し、視聴者を驚かせていました。そんなすみれさんのメイク動画に「かわいい」「真似したい」といった声が殺到。さっそく第2弾の公開を待ち望んでいるファンも多いようです。すみれが初のメイク動画ですっぴんを披露!「需要しかない」と次回作を望むファンもすみれがインスタグラムで見せる充実したプライベートに興味津々!すみれさんは2020年1月20日に更新したインスタグラムで、『東京ディズニーシー』をプライベートで訪れた時の写真と動画をアップ。 View this post on Instagram 久しぶりなディズニーシー!今週も頑張ろう!!❤️ A post shared by すみれ (@sumire808) on Jan 20, 2020 at 3:50am PST※画像上の矢印をクリックすると、ほかの写真も見ることができます。人気キャラクター・ミニーマウスのカチューシャを着け、「久しぶりに来た」と笑顔を見せています。そして2020年2月9日には、北海道のニセコでスノーボードに挑戦! View this post on Instagram Moon boots making a comeback ❄️ A post shared by すみれ (@sumire808) on Feb 9, 2020 at 9:08pm PST View this post on Instagram スノボ楽しい〜もっといっぱいすべりたいけどお仕事へ戻ります!w♀️ Snowboarding is so much fun! Wish I could stay but gotta head back to work A post shared by すみれ (@sumire808) on Feb 10, 2020 at 10:05pm PST View this post on Instagram 久しぶりのスノボ!ころばないと上手になれないよね A post shared by すみれ (@sumire808) on Feb 9, 2020 at 12:53am PST派手に転倒してもすぐさま起き上がり、華麗な滑りを披露しています。「もっといっぱい滑りたいけどお仕事へ戻ります」と名残惜しそうなすみれさんでしたが、束の間の休息を満喫できたようですね。すみれインスタグラムで家族との写真も公開!すみれさんは俳優・石田純一(いしだ・じゅんいち)さんと松原千明さんの間に誕生。その後、両親は離婚し、父の石田純一さんはプロゴルファーの東尾理子(ひがしお・りこ)さんと再婚しています。そんな父と東尾理子さんの間には3人の子供が誕生。すみれさんとは異母兄弟になりますが仲がよく、石田純一さんの誕生日には家族そろってお祝いする写真を投稿しています。 View this post on Instagram ちょっと遅いポストだけど、パパの66歳のお誕生日の時の写真! みんなぐちゃぐちゃw A post shared by すみれ (@sumire808) on Mar 3, 2020 at 3:57am PSTすみれさんは「みんなぐちゃぐちゃ」とコメントしており、かなり盛り上がった様子。石田純一さんも愛する子供たちに囲まれ、幸せそうな笑顔を浮かべています。石田純一さんについて詳しく知りたい人は、こちらの記事もあわせてご覧ください。石田純一は息子も『靴下を履かない』!? 娘のすみれから受けた『ダメ出し』とはすみれってどんな人?すみれさんはハワイで育ち、2011年に日本の芸能界でタレントとしてデビューしています。以降はモデルやタレント、女優、歌手とマルチに活躍。また、2017年にはハリウッド映画デビューを果たし、海外での活動にも力を入れています。そんなすみれさんの活躍からますます目が離せません![文・構成/grape編集部]
2020年04月17日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第55回アクマの辞典ワ行【ワ】➤「若作り」(わかづくり)今回のテーマはワ行から「若作り」だ。人間、成人したあたりから、実年齢より若くありたいと思うようになる。なぜそう思うのか、まずは自分の気持ちの問題だ。誰だって、朝っぱらから鏡を見て、お母さんやお祖母ちゃんを越えて「ご先祖様光臨!?」と思いたくはない。自分の顔を見てテンションが下がるという地味なメデューサみたいな目にあわないために、いつまでも若々しく元気な顔でありたいと思うのだ。もう1つは、それによって周囲からの扱いが変わってきたりするからである。若い女はチヤホヤされ、逆に年増は三段オチの三段目にされた上、それを「ヤダ~もう! キンタマもいじゃうぞ! 」と笑って流すのが、正しい職場のババアの姿である、という世界観のもとで生きていかなければならないとしたら、処女の生き血をジャブジャブ浴びてでも若くありたいと思ってしまうだろう。日本は未だに、その世界観寄りなところがある。若さがもてはやされるとは「年を取ると急激にチヤホヤされなくなる」ということでもある、その恐怖が女を処女狩りに走らせるのである。しかし、私は昔、ブスについて研究した自著の中で「ブスは加齢に強い」という話をしたような気がする。ただ、読んだ人間の記憶に残らないのはもちろん、書いた人間の記憶にも残っていないので定かではない。若ければ全員チヤホヤされるわけではない、若くても全く神輿に乗せてもらえない女は存在する、ソースは私だ。よく年を取って「美貌が衰えた」などと言うが、衰える美貌がそもそもない人間だっているのである。そういうタイプは、年を取っても失う美貌もチヤホヤもないため「30を超えてから、周りの対応が急に冷たくなくなった」などと感じることはないだろう。むしろ「30代も20代と変わらず塩、そして40代になってもおそらく塩」なのだ。それがわかっているため「加齢に対する過剰な恐怖」がないのである。美人は失う物が多くて大変デブスなあ、という話だが、加齢によってなくなるチヤホヤなどそんなに惜しむ必要はない。年を取ってチヤホヤがなくなったのは「若さ、一点のみを評価していた勢」が消えたと考えるべきである。逆に言えば、今後評価してくれる人は「若さ」とかいう誰もが一度は持てる物ではなく「君は上手投げの型がすごくキレイだね」など、能力や内面を評価してくれている、とも言える。年を取り、周りの態度が変わることで自分を「オワコン」と感じてしまう場合もあるかもしれない。ただむやみに落ち込み、無理に若さに執着するよりは、「ワンチャン狙われる若い女」という性消費コンテンツとしても終われたのだ、と前向きに考えてみてはどうだろうか。■ワ行【ワ】➤「若作り」(わかづくり)…美容意識が低い中年ほど「中学生みたいな格好で外に出る」といった超若作りをしてしまう【ヲ】➤「ヲタクに恋は難しい」(をたくにこいはむずかしい)…映画版にオタクが軒並み激怒したため「やっぱりオタクは面倒くさい」という偏見を強調することになった、と言われているが、偏見ではなく本当に面倒くさい【ン】➤「ンジャメナ」(んじゃめな)…恒例の「無理やり」としか言いようのない「ん」。今回はアフリカの地名です。お納めください**************************プロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。★オフィシャルサイト★Twitter
2020年04月05日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第54回アクマの辞典ラ行【ル】➤「ルッキズム」(るっきずむ)今回のテーマはラ行から「ルックス(ルッキズム)」だ。コンプラが重要視される現代。意識の高い国では、他人を容姿でからかったり、見た目で差別したりするなんて、もはや原始人のやることであり、ウケるどころか、そんな北京原人はわが社にいらないとさえ言われてしまう。しかし私は、その昔「ブスの本懐」という本を出したことがある。「ブス」なんて「1秒でも早く燃えたい」という自短炎上目的以外、言わないほうが良い言葉である。幸い拙作は、内容があまりにもなさ過ぎたため燃えるところにすら行けなかったのだが、今ならタイトルだけで「ジャケ燃え」できるかもしれない。確かに、全く良い言葉ではないので、見るだけで不快という人がいるのもわかる。そんな攻撃的な言葉を使わずとも「攻めたデザイン」「プロ向け」「時代が追いついていない顔」など、ポジティブな表現はいくらでもできる。しかし「見た目で判断するのは良くない」と頭でわかっていても、われわれ人間は他のお動物様より能力が劣っているため、基本的に判断を「視覚」に頼り切って生きざるを得ないのだ。他のお動物様方なら臭いや鳴き声、ブチャラティなら相手の頬を舐めるなどして、相手が嘘をついているかなどを判断できるが、人間は下等生物なのでそれができない。よって人間のこともとりあえず見た目で判断するしかないのである。だが、この「見た目で判断する」というのは、時に必要なことだ。子どもに「人間は見た目じゃない」と言いながら「怪しい人には近づくな」とも言っているだろう。この「怪しい」というのは明らかに見た目のことを言っている「見た目が何かヤバいヤツには近づくな」ということだ。もちろん、見た目は紳士、中身はゴリゴリのロリコン、という御仁も多くいるので、それで全て判断できるわけではないが、ヤバい見た目の人がマジでヤバいケースももちろんある。「見た目で判断することにより回避できる危機もある」ということだ。「人は見た目じゃない」と言って、全裸に青龍刀、という武器にだけ金をかけすぎたアバターみたいな人に積極的に声をかけていたら命がいくつあっても足りない。見た目で判断することも大事、つまり「見た目も大事」ということである。ただ、ここで大切にすべき「見た目」というのは「パンツを履いている」「洗った服を着ている」「3日以内に風呂に入った痕跡がある髪」などの社会的見た目のほうである。生まれつきの顔の設計やデザイン、耐震強度を見て「基準以下だから不採用」と容姿が関係ない場でビジュアル差別するのは、やはり「㈱北京原人」の人間がやることである。逆に言えば、風呂に入って洗濯された服を着るだけで避けられるマイナス査定があるということだ。見た目で判断するなんてバカらしいと思うなら、逆に「清潔感」という見た目にこだわったほうが良いということだ。ちなみに恋愛対象として「顔が良い人が好き」「ブサイクとは付き合いたくない」というのは差別ではない。これはただの個人の好みの問題であり「無職はちょっと」というのと同じである。つまり、大変遺憾ながら「顔がいい人間がモテる」という現象に不当性はない、ということである。■ラ行【ラ】➤「ランジェリー」(らんじぇりー)…キャラクターパンツは「元カノからのプレゼント」と決めつけられるので履かないほうがいい【リ】➤「リモートワーク」(りもーとわーく)…ただの仕事持ち帰りなら平時でもやっている【ル】➤「ルッキズム」(るっきずむ)…中身を見られたらもっと困るのでむしろ見た目で判断してほしい【レ】➤「令和婚」(れいわこん)…令和離婚のほうが再スタートという意味で正しい【ロ】➤「ロック画面」(ろっくがめん)…ここが無難なヤツほど中身がヤバい**************************プロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2020年03月21日シチズン(CITIZEN)の「ウィッカ(wicca)」から“すみれの花”をモチーフにした腕時計が登場。チックタック(TiCTAC)限定で2020年3月6日(金)より発売される。“すみれの花”モチーフの腕時計ウィッカの新作は、“すみれの花”を文字盤にあしらったロマンティックな腕時計。1時の位置には、小ぶりなフラワーモチーフを2つ、7時の位置にはメタリックカラーのフラワーモチーフをあしらって、フェミニンなデザインに仕上げている。上品すみれ色 or 甘く優しいピンク色カラーは、すみれ色とピンク色の2色。すみれ色にはシルバーを合わせて凛とした印象に、ピンク色にはピンクゴールドを合わせて甘く優しい雰囲気に仕上げている。“アクセサリー感覚”のブレスレットウォッチベースモデルは、ウィッカの中でも人気の高いスクエアソーラーシリーズ。ハーフバングルタイプのブレスレットウォッチで華やかなデザインだが、シンプルなスクエアケースなので“きちんと感”も演出。デイリーからおしゃれに決めたい日まで、シーンを選ばずアクセサリー感覚で楽しめそうだ。【詳細】ウィッカ チックタック別注腕時計発売日:2020年3月6日(金)・シルバー KF7-511-9322,000円+税・ピンクゴールド KF7-562-1324,000円+税仕様:ソーラーテック、ケース素材:ステンレス、風防素材:カーブカットクリスタルガラス、バンド素材:ステンレスケースサイズ:縦30.0mm×横17.5mm×厚さ7.8mm取り扱い店舗:チックタック取り扱い店舗、チックタックオンラインストア【問い合わせ先】NEUVE A リストウェア事業部TEL:03-5428-2630
2020年03月09日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第53回アクマの辞典ヤ行【ヤ】➤「病みアピール」(やみあぴーる)今回のテーマはヤ行から「病みアピール」である。病(ビョウ)には二種類ある、肉体的なものと精神的なもの、そして同じクリアファイルを10枚以上買ってしまうオタクだ。肉体的な病(ビョウ)というのは、精神的なものに比べれば、わかりやすいし、心配もされやすい。骨折している人に「このわざとらしい松葉づえ!」と井之頭五郎の顔で言うヤツがいたら、そっちのほうが何らかの病(ビョウ)に罹っている。しかし、精神的なほうは見た目ではわかりづらく、理解もされにくい、心配どころか「メンヘラ」と揶揄され、ただの面倒くさいヤツ扱いされることさえある。病(ビョウ)が理解されないのは由々しきことである。しかし病(ビョウ)でもないのに、病(ビョウ)みアピールをする面倒くさいヤツが実在するのも事実だ。そういうタイプがなぜ病みアピールをするか、というと、よく言われている通り、人の気を引くためである場合が多い。よって「かまってちゃん」と呼ばれることもある。しかし、かまって氏が求めるかまわれ方は、的確なアドバイス、間違っても厳しいご意見などではない。彼女たちが求めるのは、己から無限に繰り出される「でも」「だって」を全て笑顔で受けきる合気道の達人、そして「私のこと嫌いになったでしょ?」に永遠に「好きに決まってんだろ」と言ってくれる語彙少な目な人間だ。病みアピールをする人とはつまり、他人からの関心がないと不安になるタイプであり、その気の引き方が「心配させること」なのである。どれだけ励ましてもネガティブなことしか言わず、黙ったかと思えば、本文なしで大量の錠剤の写真が送られてきたりするので、結局「面倒くさい」ということになり、人が離れやすくなってしまう。しかし、なぜ世の中にかまって氏が存在するかというと必ず「かまう氏」がいるからである。「マジ…ムリ…リスカしょ…」というつぶやきにリプ0件、いいね1件だったら、二度とそんな投稿はしないし、もちろんリスカもしない。「病みアピールでかまわれた」という成功体験があるから、何度でもアピるのである。人の関心を求めるタイプは、他人を強く必要としているということだ。求めれば「お?俺の出番か?」とベンチコートを脱ぎだすヤツの一人や二人現れるものなのである。よって、他人を全く必要としていない人間より、むしろこっちのタイプのほうがモテてしまう。しかしベンチから出てくるのは、包容力のある男ではなく「こういう女に優しくすればすぐヤレる、という成功体験を得ているおじさん」かもしれないのだ。誰しも、人にかまわれたい、認められたいと思う時はある。しかし「溺れる者はクソリプおじさんにも抱かれる」という。そのたびに誰でもいいから抱きしめてと叫ぶのは非常に危険だ。孤独にさいなまれた時、平成初期の同人便箋でよく見た、自分で自分を抱きしめる「己抱き」のポーズをとることで気持ちを落ち着かせられるよう、日ごろから訓練しておこう。■ヤ行【ヤ】➤「病みアピール」(やみあぴーる)…SNSで繰り返すたびに周囲の人間の質が落ちる逆ふるい【ヰ】➤「ヰトゲンシュタイン」(ゐとげんしゅたいん)…ドイツにある姓それ以上言うことがない【ユ】➤「指毛」(ゆびげ)…第二関節から上に生えていると逆にモテる【ヱ】➤「酔い泣き」(ゑいなき)…本物の泣き上戸と、酔って泣き言を言ったらちやほやしてもらえた体験が死ぬまで忘れられないタイプに分かれる【ヨ】➤「米津玄師」(よねづけんし)…推しカプのイメソンを歌ってくれる人としてオタクにも人気**************************プロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2020年03月05日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第52回アクマの辞典ハ行【フ】➤「不機嫌」(ふきげん)ゲーム「龍が如くシリーズ」には赤ちゃんプレイ好きのヤクザがオムツ姿で出てくる。帰るな、今からすごく大事な話が始まる。登場した時はただの変態という位置づけだったが、最新作ではついに「子どもが生まれてから妻が冷たくなった」と嘆く、男に子育ての大変さを説く存在にまでなっている。保母役の嬢曰く「夜泣きをされても、どうしたら泣き止むのか、どうして泣いているのかさえもわからない」のだそうだ。理不尽ですらある、しかしそれが赤ん坊というものであり、それを育てることがいかに大変かということがよくわかる。最初、坊主頭の強面がオムツ姿で「バブー!」と現れた時は、こんな重要なことを伝える役になるとは夢にも思わなかった。しかし、世の中には赤ちゃんでもないくせに、このような理不尽をやってのける人間もいる。今回のテーマは、は行から「不機嫌」だ。人間、生きていれば不機嫌な時もある。むしろこのストレス社会、機嫌がいい時のほうが☆5のSSレアかもしれない。しかし、大人になったら、どれだけ心のオムツがビショ濡れでも、他人の前では「股間の通気性抜群」という顔をしなければならない。そして一人になってから、ファミチキなどを食って心のオムツを取り換える「自分の機嫌は自分で取る」行為をしていかなければいけないのだ。それにもかかわらず、プレイ料金を払っているわけでもないのに、未だにオムツを他人に取り換えてもらおうとする人間がいる。会社などでも、不機嫌を全く隠さないのに、どうして不機嫌なのか全く説明しない、まさに夜泣きしている赤ちゃんみたいなのが一人はいるのではないだろうか。赤ちゃんでも正直ストレスなのに、大人であればそのウザさは計り知れず、職場の空気は極めて悪くなる。それが上司だったりしたら、周囲は「赤ちゃんプレイの保母嬢」という、求人票に書いてない業務をしなければならなくなってしまう。もちろん、恋人や家族間でもこの「赤ちゃん」は現れる。むしろ、恋人や家族ほど甘えが強くなるので、赤ちゃん出現率が高い。なぜ怒っているのか説明せず、不機嫌アピールをして、相手に機嫌を取らせようとする行為自体が恋人同士の「プレイ」とも言える。だが、この不機嫌赤ちゃんプレイばかり続けるのは自分のためにもならない。怒っている理由を説明せず、ただ謝らせたり機嫌を取らせたりして終わりにすれば、相手はまた同じことをするからである。説明責任を放棄して、ただ「アバー」とおムズがっているだけでは、相手は「これをすれば怒る」ということを学べないままなのだ。乳幼児とお母さんのまま関係性が成長しないのである。最近、ツイッターなどには怒っている人ばかりで、昔の飯と猫とIQ3の下ネタしかなかったころが懐かしいという声も耳にする。しかし、怒りをはっきり表明しなければ何も変わらないという面もあるので、それはそれで必要なことだとは思う。赤ちゃんだって成長して、いつかは自分の要求を言葉で伝えるようになるのだ。恋人同士の赤ちゃんプレイも1年ぐらいで卒業して、後は言語でコミュニケーションを取るべきだろう。■ハ行【ハ】➤「初恋」(はつこい)…一番キレイなのを初恋にしがち、ノーカンにされた初恋が2~3個ある【ヒ】➤「冷え性」(ひえしょう)…すぐに「僕が温めてあげようか? ナンチャッテσ(^_^;)」とLINEが送れないようでは一人前のおじさんとは言えない【フ】➤「不機嫌」(ふきげん)…若いころは機嫌をとってもらえても、そのうち居酒屋の隅に放置されるようになる【ヘ】➤「ヘイシリ」(へいしり)…シリと二人きりじゃない時に言える人間は稀【ホ】➤「包容力」(ほうようりょく)…ただ「丈夫」と思われている節がある**************************プロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2020年02月21日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第51回アクマの辞典マ行【メ】➤「目が合う」(めがあう)今回のテーマはマ行から「目が合う」だ。昔「目と目で通じ合う」というような歌もあった。知らない? あの『闇金ウシジマくん』1巻で、風俗に沈められて妖怪人間ベラみたいになったOLが歌ってたやつだよ、と力説しても仕方ないのだが、目が合うことで始まる恋もあるらしい。一度目が合っただけで「俺に気がある」などと思うようなヤツは完全に危険人物なのでGPSを埋め込むべきだと思うが、俺に気があるのではと思うことで、逆に相手のことが気になり、いつの間にか好きになっている、ということもあるようだ。しかし、元来人間は、自分の見たいものを見ようとする生き物である。コンサートでアイドルがアリーナ2階席に視線を向けたら150人ぐらいが「自分を見た」と感じるだろうし、推しカプが同じコマにいたら「付き合っている」ように見えるのだ。よって「よく目が合う」というのも、既に相手に好意を持っているがゆえの錯覚である場合も多い。そもそも、よく目が合うのは、自分も相手をよく見ているからなのだ。もしくは、自分か相手が「後頭部に目がある系女子」の時だけである。たかが「目が合う・合わない」で、恋愛にまで発展するものかと疑問が生じるかもしれない。しかし、何とも思ってなかった人が夢に出てきたり、好きなガンダムが自分と同じGだったりしただけで相手のことが気になりだすように、人間は割とちょっとしたことで相手に興味を持つものなのだ。相手の気を引くために、頻繁に目を合わせる、というテクニックがないこともないだろう。それに「目を合わせない」というのは、常にコミュ症あるあるランキングのトップに食い込んでくる条件である。コミュ症あるある全部当てるまで帰れま10でも大体最初に出てくる。ちなみに当てづらいのが「『フヒっ』ではなく、よく聞いたら『ンフっ』が多い」だ。つまり、コミュニケーションにおいて「目を合わせる」ことが重要であることは否定できない。逆に言えば、コミュ症と目が合うようになったら相手はかなり自分に心を開いている、もしくは相手が「目を合わせたまま完全に心を手放す術」を習得したかである。そういう相手にムリに視線を合わせようとしてはいけない「コミュ強がマウントをとってきている」としか思われないので、ますます閉じてしまう。野生動物がいきなり人間の手から餌を食ってくれないのと同じだ、まずは100メートルぐらい離れるか、壁を3枚ぐらい隔てて目を合わせることから始めよう。なぜコミュ症が人と目を合わせないかというと、恥ずかしい、緊張する、怖い、など様々理由もあるが、じっと見られることにより悪事を見透かされそうで嫌というのもある。これは、コミュ症が全員時効待ちの連続殺人犯というわけではない。特に悪い事もしていないのに、交番の前で早足になってしまうように、コミュ症やネガティブな人間は「見られる」=「悪いところを見られる」と思ってしまうのだ。よって目を合わせたり、見つめたりすることで相手の気を引く方法というのは、それなりにポジティブで自分に自信のある人間にしか通用しない。ネガティブな人間を見つめても「格好がダサいと思われている」「そんなに俺がPIKOを着ているのがおもしろいか」という被害妄想を爆発させてしまうだけだ。郷に入れば郷に従えだ、もしコミュ症の気を引きたいという奇特な方がいたら、まず目を全く合わさずに会話するところから始めよう。そうすれば「珍しく話しやすい人に会った」と思われるだろう。■マ行【マ】➤「マクラ営業」(まくらえいぎょう)…すぐ相手がSNSに書くので減ったらしい【ミ】➤「見合い結婚」(みあいけっこん)…そのうちマッチング結婚と言われるかもしれない【ム】➤「無人島」(むじんとう)…「無人島に持って行くなら何?」という質問、「宝くじ当たったら…」に次ぐ虚無【メ】➤「目が合う」(めがあう)…コミュ症は大体、襟あたりを見ているので、胸元が開いていない服を着て来てくれるとありがたい【モ】➤「モブキャラ」(もぶきゃら)…モブおじさんのように主役と絡めるモブもいるので希望を捨ててはいけない**************************プロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2020年02月05日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第50回アクマの辞典ナ行【ニ】➤「肉じゃが」(にくじゃが)今回のテーマは、ナ行から「肉じゃが」だ。それとは直接関係ないのだが、先日テレビでローカル番組を見ていたところ、どこかの市町村が「イクメン表彰式」をした、というニュースが流れてきた。その地域で育児を頑張っている男性に表彰状を送ったのだという。てっきり壇上に上がっている男性たちは、赤の他人の子供の世話を無償で頑張ったに違いない、それは偉い、表彰状の一つや二つくれてやるべきだろう、と思ったのだが、どうやら頑張ったのは「自分の子供の育児」のようである。つまり、当たり前のことをしているだけなのに「偉い」と表彰状を貰っているのだ。これは我が地域、納得の過疎化、限界集落待ったなしと言ったところである。おそらく、妻のほうも同じぐらい育児をしているだろうに、表彰されるのは男だけだという。父親の育児が表彰されるなら、我々全員「息してる」という理由で金一封を貰っていいはずである。なぜ男が、己の子供を育てただけで讃えられるのかというと、今でも「育てないヤツ」のほうが多いからだ。つまり「珍しい」という理由で褒められているのだ。希少価値で褒めるなら、もっとイリオモテおキャット様や、マヌルおキャット様とかを讃えるべきだろう。それと同じように「料理ができる男」も、未だに「すごーい」と合コンに住んでるサーバルちゃんに褒められていたりする。「得意」とかいうレベルではなく「できる」だけで褒められる対象なのだ。片や女は「料理ができる」というのは、それこそ「息ができる」と同じぐらいできて当たり前と思われているので「毎日人間が食えるものを作っている」という偉業を成し遂げていても、全く褒められない。だが昔から、男は胃袋と玉袋をつかめ、お袋(おふくろ)はこっそり殺せ、と言うように「料理上手」は現在でも女のチャームポイントの一つとされている。そして「肉じゃが」というのは、男が喜ぶ料理の鉄板と言われていた。なにゆえ「肉じゃが」なのかは諸説ある。もちろん芋と肉が甘辛く煮てあれば、誰でも泣いて喜ぶに決まっているのだが、それに加え「肉じゃが」が「おふくろの味」という人が多かったからではないか、とも言われている。今では、おふくろの味もハンバーグやグラタン、ハッピーセットなど多様化しているので、肉じゃがはすでに男ウケメニューとは言えなくなっているのかもしれない。料理上手をセールスポイントにするのは悪くない。飯というのはマストなため、それが毎日致命的に不味いと、すぐに精神に異常をきたすので美味いに越したことはない。しかし、料理ができない女がダメというわけでもない。ひと昔前まで「嫁がメシマズで」というと、嫁のほうが悪く、夫は同情される側であった。だが、今ではもう「じゃあ、なんで自分で作らないの」と言われてもおかしくない。料理ができないなら他のできることを担当すれば良い。仕事も家事も、得意な人がやるほうが効率も良くなるに決まっているのだ。性別で役割を決めて、ムリヤリ苦手なことをさせるから、メシマズ女や甲斐性なし男という悲しきモンスターが爆誕するのである。■ナ行【ナ】➤「涙袋」(なみだぶくろ)…たまに目よりでかくなっていることに気付いてない人がいる【ニ】➤「肉じゃが」(にくじゃが)…好みのタイプ「家庭的」「肉じゃが をおいしく作れる人」は「処女一択」と同じレベルの地雷になりつつある【ヌ】➤「濡れ髪」(ぬれがみ)…見るだけならセクシーだが、髪を拭かずにウロウロするヤツとは結婚しないほうがいい【ネ】➤「ネット婚活」(ねっとこんかつ)…ネットで出会った人なんて、というが現実で出会うヤツも結構ろくでもない【ノ】➤「ノーメーク」(のーめーく)…化粧動画は、いかにノーメーク状態がブスか、にかかっている**************************プロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2020年01月21日声優で歌手の上坂すみれが11日、東京・秋葉原の:AKIHABARAゲーマーズ本店で写真集『すみれいろ』(発売中 2,727円税抜 東京ニュース通信社刊)の発売記念イベントを行った。現在放送中のTVアニメ『スター☆トゥインクルプリキュア』でキュアコスモ役の声を担当するなど多数の人気作品に出演し、アーティストとしても活躍している上坂すみれ。そんな彼女が初めてとなる完全撮り下ろしの写真集を出版した。等身大でナチュラルなスタイルから王道のロリータファッション、そして貴重な水着姿やランジェリーカットなど、上坂の魅力が詰まった1冊となっている。写真集について上坂は「撮り下ろし写真集は初めてだったので、オールロケをしてスタリストさんが全部コーディネートしてくれました。芸術性の高い感じだと思います。水着もやっていますが、めちゃくちゃ露出がある感じでもなくお洋服的に着られました」と満足げで、お気に入りのカットについて「先輩の声優さんがこれが良いんじゃないかと言われたカットです。頑張ってはないとは思いますが、照明が良いですね(笑)」と説明し、「表紙は横顔っぽいカットですが、自分の横顔を見る機会ってないので、こんな横顔しているんだと思いました」と再確認したという。さらに「初めての撮り下ろし写真集で私的には色々な挑戦をした一冊になりました。人がお洋服を着ることで人は変化するんだなと思うので、その変化を見ていただけたらと思います。元気がない時に見ていただけたらうれしいですね」とアピールした。アイドル好きという上村は、推しのアイドルでもあるJuice=Juiceの植村あかりの写真集を見て元気をもらっているという。特に女体を見ると落ち着くというが、自身の女体は「女体は疲労回復に良いと思います。私の写真集も滋養強壮に使っていただきたいです」と胸を張った。水着姿やランジェリー姿を披露してことについては「仕事を始めたばかりの時は(水着の撮影が)あり得ないと思っていましたが、不思議な体型を見るにつれて意外にイケるんじゃないかと。みんなに偽乳とだと思われていないだろうか? みたいな(笑)。偽乳ではないことを証明する意味合いもありまして」と笑いを誘いつつ、「デザインも可愛いのを選びましたし、スタイリングやお化粧、髪の毛も可愛くしていただいたので際どいな~という感じはありませんでした」と水着姿を披露することに抵抗感はなかったという。
2020年01月12日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第49回アクマの辞典タ行【チ】➤「遅刻癖」(ちこくへき)今回のはタ行から「遅刻癖」である。まず、この原稿が締切りを3日過ぎている。だが私はこれでも編集者から「締め切りを守るほう」と言われているのだ。それ以外褒めるところがないので消去法で言っているのかもしれないが、裏を返せば、他の作家がいかに締め切りを守っていないか、という話である。どのぐらい守っていないか、というと私が聞いた最長は「半年」だ。しかしこの業界の特殊なところは、人気作家、作品であれば、出版社も読者も半年どころか18年ぐらい待ち続けてしまうという点である。しかも、ようやくやって来た時のコメントは「遅えよ」ではなく「ありがとう」なのだ。だが、これは本当に特殊な世界で、さらに選ばれた者のみが持つ異能力である。赤子が絶対夜泣きしないベビーベッドがあったとしても、納期を18年も遅らせるようでは商売にならない。確かに夜泣きは18歳どころか40近くなった今でもするのだが、さすがに体のサイズが合わないだろう。このように「時間を守らない」というのは、ほとんどの仕事で致命的なのである。いくら他の仕事ができても、遅刻癖があったり納期が守れなかったりすると全てが台無しなのだ。そういう人は作家のように「全員守らない」世界に行くことをお勧めする。恋愛面でも、遅刻というのは大きなマイナスである。デートに遅刻してくることの何がマイナスかというと、遅れてきたことよりも「軽んじられている」という印象を相手に与える点だ。誰だって、石原さとみとのデートだったら、遅刻などしないだろう。むしろ3日前から待っても遅いぐらいだ。つまり、初デートで遅刻をするというのは、“ディナーの店がサイゼリア”よりも明確に「自分に気がない」と思われてしまうのだ。本当に気がなくても、時間を守らないのは人間的信用も落とすため、遅刻はサイゼリアのハイグレード版と言って良い。また遅刻というのは、相手を軽んじているだけでなく「このぐらい遅刻しても相手は待つし、怒りもしない、なぜなら俺のことが好きだから」という、何様感の演出にも一躍買っている。逆に言うと、相手がいつもデートに遅刻するという場合は、相手に軽く見られているか、何をしても怒らないと思われている可能性が高いだろう。だが、決して相手を軽視しているわけではないが、遅刻してくる人というのもいる。「待ったら死ぬ病患者」はそれにあたる。世の中には生まれつき1分待つごとに寿命が1年縮むという、病(ビョウ)に罹っているものがいるのだ。待ち合わせでも待ちたくないため、「ちょっと遅れていく」という行動を取りがちなのだ。このタイプは、3時間など派手な遅刻はしない、毎回きっかり5分遅刻してくるなど、むしろ誰よりも時間を守った遅れ方をしてくる。病(ビョウ)なので、自信過剰系の遅刻魔よりある意味矯正が難しい。これはもう難病のパートナーを支えていると思って我慢するしかないだろう。また先天的特性上、どうしても遅刻してしまうという人もいるので、頭ごなしに怒るのではなく、一緒に原因を究明してあげることも必要だ遅刻というと軽く聞こえるが「約束を守る」というのは、信用問題であり、相手へのリスペクトの表れでもある。これから付き合いたい、長く付き合いたいという相手にはするべきではないだろう。もしくは、1時間とかぬるい遅刻はせず18年待たせたほうが良い。そうすれば相手は怒りなど超えて「来てくれてありがとう」という感謝と感動に変わっているはずだ。■タ行【タ】➤「タイミング」(たいみんぐ)…運の次に失敗責任をなすりつけられている存在【チ】➤「遅刻癖」(ちこくへき)…じっとしていられないので予定を入れまくり、それがちょっとずつズレることで遅刻するというヤツもいたので理由は様々【ツ】➤「妻スタグラム」(つますたぐらむ)…他人の写真をネットに載せる以上、俺スタグラムも並行してやるのが平等だと思う【テ】➤「てへぺろ」(てへぺろ)…「殴ってください」という意味【ト】➤「トリセツ」(とりせつ)…カナさんが激怒する男を見ながらワインを飲むために作った曲**************************プロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2020年01月05日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第48回アクマの辞典サ行【ス】➤「好きのサイン」(すきのさいん)今回のテーマはサ行から「好きのサイン」である。結論から言うとこういった「サイン文化」はあまりよろしくない。人差し指と中指の間に親指を握りこむとか、親指と人差し指で作った輪っかに、もう片方の人差し指をぶっ刺すとか、単純明快でわかりやすいサインならよい。しかし「部屋に来たということはOK」「スカートをはいて来たからヤッてよい」など、相手が全く出してないサインを勝手に受信するのは犯罪のもとである。逆に「察して」ではなく、ちゃんと言葉で伝える習慣もつけなければいけない。何事もサインではなく明確な意思表示が大事なのだ。しかし「やらないか」「スケベしようや」と、なかなか言葉で言えないのが我々である。サインを読んだり読ませたりする文化は今後も続くだろう。「好きのサイン」が使われるのはどんな時であろうか。時に我々は、どんなに魅力的でも「無理め」な相手より「イケそう」な相手を選んでしまうことがある。これは致し方ない。素人がエベレストに挑んで遭難死したら「無謀」と呆れられ「高尾山にしておけば…」と言われるだろう、それと同じだ。山は無難なのにしとけという癖に、恋愛は死を覚悟で過酷なエベレスト級の相手に挑むべき、というのはおかしい。そして「イケそう」かどうかを判断する材料が、相手が自分に「好きのサイン」を発しているかどうかである。また、自分からは告りたくない時に「好きのサイン」を発して、相手から告らせようという時にも使う。この「好きのサイン」の出し方だが、昔であれば、でかいネズミを捕まえて来たり、相手の前で石を遠くに投げたりする 、という方法が取られていたが、今では専ら「LINE」だという。恋愛記事でも「相手の気を引くLINEテク」などの記事をよく見かけるだろう。しかし、LINEでもサインの読み違いは起こる。「LINEを送ると必ず返事が来る」というだけで「イケる」と勘違いしてしまう人間もいるのだ。これはよくネットに晒されている「痛いLINEを送ってくるおじさん」にありがちなことだという。相手が「痛いLINEを送ってくる知らないおじさん」だったら無視できる、それ以前に貴様は誰だ、という話だ。しかし、その「おじさん」というのは、客だったり、上司だったり取引先だったり「立場上無視はできないおじさん」というケースがあるのだ。よって、たとえ嫌でも返事だけは返すため、おじさんはそれを「好きのサイン」と勘違いし、「ちゃんづけしてくる」「下ネタを入れてくる」からの「なんちゃって」とエスカレートしていってしまう。つまり、おじさんに限らず「返事が必ず返ってくる」だけで「イケる」と思うのは事故のもとだ。せめて相手のほうから業務連絡以外の「無意味なLINE」が来るようになってから、登る準備を始めたほうがよい。ネットで自分の出したLINEが晒されているのを発見したくはないだろう。■サ行【サ】➤「サプライズ」(さぷらいず)…フラッシュモブプロポーズを断られてびっくりすること【シ】➤「塩顔」(しおがお)…さっぱり系の美形、それ以外は「モブ」と呼ばれる【ス】➤「好きのサイン」(すきのさいん)…「気づいてくれない」ではなく「無視されている」可能性も考えよう【セ】➤「整形美人」(せいけいびじん)…整形は嫌と言う癖に「天然ブス」も嫌だと言う【ソ】➤「ソウルメイト」(そうるめいと)…「うちらソウルメイトじゃん?」は「絶対お前とは付き合わない」の意**************************プロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年12月21日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第47回アクマの辞典カ行【ケ】➤「倦怠期」(けんたいき)今回のテーマはか行から「倦怠期」だ。倦怠期とは、セックスさえしていれば二人の時間はあっという間という頃を過ぎ、やっと相手の全体像が見えるようになって「あれ、こいつこんなエロ大根みたいな形してたっけ?」と思う時期である。大体、付き合いたての頃というのは、ときめきで目が眩んでいるので、視力が0.03、視野が2度ぐらいしかなく、相手の良いところしか見えず、悪いところはぼやけて見える。その霧がだんだん晴れて、当初から薄々気になっていた違和感が浮き彫りになり始めるのが、付き合いだして3ヶ月頃だと言う。それに加えて「飽き」や「慣れ」も起こっているため、ここで最初の「こいつのこと本当に好きなのか」「このまま付き合って良いのか」のシンキングタイムが始まるという。「どう見ても働いてない」「とても殴ってくる」「独身と言っているが子連れ」「犬だ」などの、でかすぎる違和感は3日ぐらいで気づくはずだ。気づくのに3ヶ月かかる違和感というのは「別れる決定打になるほどの違和感」でないことが多いため、逆に悩ましいとも言える。完璧な人間などいない、大体完璧な相手なら自分と付き合うはずがない、今頃石原さとみと付き合っているだろう。むしろ、自分と付き合っている時点で「見る目がない」という欠点があるのは明らかではないか。よって、ある程度、我慢も妥協も必要である。しかし、その違和感が“今は許せても、今後絶対許せなくなる”というような「悪性」のものだったとしたら、病気と同じで、時間が経てば経つほど良くなるどころか病状が悪化していくだろう。さらに、時が過ぎるほど別れるのも難しくなっていく。初期症状のうちに「別れ」という名の根絶治療をしたほうが良い場合もあるのだ。このように、相手への違和感に気づいた場合は、それが良性か悪性かの見極めが重要になる。だが、倦怠期には「相手に不満があるわけではないが、ときめきもない」という状況も含む。このような倦怠期の解消については、すでにベストアンサーが出ている。「相手を変える」ことだ。どれだけマヨネーズやトリュフ塩で味変しても、カレーはカレーであり、「カレー味のウンコに変える」以上の抜本的改革にはならないのだ。それを承知の上で、味変でなんとかやり過ごしていくのが、長く交際することであり、もう味変すらすることなく同じものを食い続けるのが結婚だ。ここで、我慢できずに、家にカレーがあるのに、こっそりウンコを食いに行ってしまったりするタイプは、一人の相手と長く付き合うこと自体に向いていない。そう言うと、一人の相手と長く付き合ったり、結婚したりすることは、味気なくつまらないことのように思えるかもしれないが、飽きを超えると「食い飽きたが、これさえ食っていれば死なないし、腹は壊さない」という「安心感」や「信頼感」に変わったりもする。ときめきや、刺激は、長く付き合えば、確実に失われていく。だが、その分「寝ゲロを一緒に掃除してくれる相手」など、得ているものもあるはずなのだ。【カ】➤「隠れメンヘラ」(かくれめんへら)…最近は、逆に「見せるメンヘラ」というファッションがある【キ】➤「筋肉フェチ」(きんにくふぇち)…よく聞くと「痩せすぎで筋肉が浮き出ている細身の男が好き」だったりする【ク】➤「口説き文句」(くどきもんく)…「猫見にくる?」と言われたら、断れる自信がない【ケ】➤「倦怠期」(けんたいき)…感じているのが「飽き」なのか「嫌悪」なのかが重要【コ】➤「婚活」(こんかつ)…ベテランになるほどダメ、という珍しい業界プロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年12月05日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第46回アクマの辞典ア行【エ】➤「映画デート」(えいがでーと)今回のテーマはあ行から「映画デート」だ。私の住んでいるような村で、交際1年以上のカップルが行くところと言ったら、カラオケ、ネカフェ、ラブホテルのフリータイムぐらいしかない。つまり、簡易ラブホに行くか、ラブホに行くかの二択になるのだが、そんなただれたカップルにとって「映画」というのは比較的、健康的なデートである。しかし、映画がカップルにとって決定的な破局原因につながることもある。選んだ映画が「巨乳ドラゴン温泉ゾンビVSストリッパー5」だったから、というわけではない。上映中、やたらしゃべりかけてきたり、スマホをいじったり、果ては終盤で「ゲッツ!」という着信音を鳴り響かせてくるなど、センスを含めて相手に「ないわ」と思わせる行動が山ほどあるからだ。モラルとマナーの問題であるから、デートにサイゼリヤ云々如きより、よほど速やかに相手を萎えさせることができる。逆に、そういうことさえしなければ、無難なデートとも言えるだろう。だが、もちろん観た映画の内容がその後に無影響というわけではない。今、公開中の映画『ジョーカー』では、上映後どんよりしているカップルが散見されており「むしろそれがジョーカーの見どころ」と言っても過言ではないようだ。このように「デートに向かない映画」というものも存在する。一番向かないのは「鬱になる映画」だ。人間は、これだけ現実に嫌なことしかないのにフィクションでさらに嫌なことをするという変態生物なので、何故か結末がバッドエンドになる「鬱映画」が普通に出回っている。そういうものを事故ってデートで観てしまうと、その後の「夕食後ホテル」という完璧な流れが「そんな気分じゃない」になりかねない。ホテル前の時間つぶしで観た映画でそんなことになったら「痛恨」としか言いようがない。しかも「鬱映画」というジャンルはどこにでも潜んでおり、恋愛映画だからと言って油断できない。『タイタニック』と思って観たら『レボリューショナリー・ロード』だった、という大惨事もあるのだ。次に避けたいのは「よくわからない映画」だ。もはや、つまらないのかどうかさえわからない映画を観てしまった時、人は無口になる。つまり盛り下がってしまい、これもまたホテルが危うい。デートで一番観るべきは当然、おもしろい映画だが、つまらない映画が悪いかと言うと場合による。つまらなすぎると、逆に盛り上がるということもあるからだ。そこでオススメしたいのが映画『デビルマン』だ。この映画を観て、盛り上がれるかどうかで、感性が合うかどうかの12割がわかる。私は『デビルマン』を、デートで初めて観たのだが、鑑賞後、数々のツッコミどころでその相手と話が盛り上がることなく、その後破局した。あの時『デビルマン』のことで話が盛り上がっていたら、私の運命も変わっていたかもしれない。映画『デビルマン』は人の運命を変える最高のデートムービーである。【ア】➤「悪妻」(あくさい)…自称「悪妻」の女は自分のことをデキる嫁と思っている【イ】➤「犬派猫派」(いぬはねこは)…愚かな人間の好みなど、おドッグ様もおキャット様も興味ないと思う【ウ】➤「ウエディングハイ」(うえでぃんぐはい)…巨額の金を使いがちなのでマリッジブルーより結婚生活に影響が出やすい【エ】➤「映画デート」(えいがでーと)…何だかんだで「火薬の量が多いほど偉い」みたいな映画が一番無難【オ】➤「奥手」(おくて)…自分に興味を持ってくれない人間を、奥手や草食系と言いたがるプロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年11月21日俳優の堤真一、安田顕、中井貴一、レースクイーンの沢すみれらが13日、都内で行われたセガゲームス『龍が如く7 光と闇の行方』完成披露会に出席した。セガゲームスは、PlayStation4用の新作ソフト『龍が如く7 光と闇の行方』を2020年1月16日に発売予定。この日の発表会では主人公・春日一番役の中谷一博をはじめ、堤真一、安田顕、中井貴一らが出演陣が登壇し、同ゲームの感想や収録エピソードを語った。主人公の春日一番が所属する荒川組の若頭・沢城丈を演じた堤真一は「僕はゲームをやらないので、よく分からない状態でお話をいただき、貴一さんもやると聞いたのでやると言いました」と明かしつつ、「台本がダンボールで届いたんです。何だこれ? と思って(笑)。舞台のセリフも覚えないといけなかったので、自分だけのセリフを覚えようと思ったらあまりに面白くて、全部読んじゃいました。お陰で舞台のセリフがなかなか覚えれませんでしたよ(笑)」と苦笑い。春日一番が恩人と感じている荒川組組長の荒川真澄を演じた中井貴一も「僕もゲームはよく知らなくて『龍が如く』は何で俳優さんがお出になるんだろうと思っていました。それこそ台本がダンボールで届き、読ませていただいたら完成度が高いんです」と台本を絶賛しつつ、「堤くんも僕の役も途中で止められると誤解されたまま終わっちゃうので、最後まで(ゲームを)やって欲しいですね」とアピールした。主人公の春日一番がどん底から這い上がっていく"成り上がり"をテーマにした同ゲーム。それにちなみ、成り上がりのエピソードを問われた中井は「僕は大学を卒業してから俳優になりましたが、勉強しなくて済むと思ったし、怒られないで済むと思ったんです。でもこの仕事はいつまでも宿題があるし、出来るまでやらされるんですよ。いつまで俺こんな人生送るんだろうと思いながらやっていますよ」と笑いを誘う場面も。また、俳優として食べられるようになった頃のエピソードとして「吉野家で味噌汁とお新香や卵など全部フルセットを食べた時、店の全員が俺を見ていた気がして、羨望の眼差しを受けた時に軽く『だいぶやったな俺』という気はしましたけどね」と明かしていた。
2019年11月13日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第45回アクマの辞典パ行【ポ】➤「ポジティブ」(ぽじてぃぶ)今回はパ行から「ポジティブ」だ。ひと昔前なら、ポジティブシンキングこそ人類にとって不可欠なものであり「ネガティブは治してポジティブになりましょう」という「ネガティブが病(ビョウ)かよ」という暴論が平気で跋扈していた。だが最近は「ネガティブで何が悪い」という開き直りや「ネガティブこそ良いんだ」という逆張りも珍しくなくなってきた。自分を変えるより、頭をゾウさんに踏まれるなどして、今の自分を認め、好きになるよう意識を変えたほうが、手っ取り早い、ということである。実際ポジティブとネガティブ、どちらが良いかというと「どちらも良い所と悪い所がある」としか言いようがない。おそらく、野生動物などに不用意に近づいてランチになってしまう人というのはポジティブなのではないか、と思う。そういう人間はヒグマに遭っても「ぬいぐるみみたい!」というポジティブシンキングをしてしまううえ「これはバズりまっせ」と事態を前向きに捉えすぎてしまうのだ。さらに「少しぐらい近づいて写真撮っても大丈夫だろう」と楽観的ゆえに軽卒な行動を取ることも多い。その結果ゴールデンカムイ2巻、みたいなことになってしまうのだ。その点ネガティブな人間はヒグマを見た瞬間「死んだ」と、全てを諦め、声一つ出さずに食べられることが可能だ。もちろん、これはネガティブを極めた人間にしかできない偉業であり、少しネガティブなぐらいの人間なら、すぐに危険を察知し逃げる、程度が関の山だが、生存率が高いのはこちらである。このようにネガティブな人間はポジティブな人間に比べ、慎重さはあるのだ。しかし、逆に「常に最悪の事態を想定する」ため、行動力が著しく低いという欠点も持ち合わせている。私がひきこもりなのも、外に出たら、トレーラー、隕石、通り魔、いずれかに当たって死ぬに決まっているからだ。あらゆるリスクヘッジをした結果のひきこもりなのである。その点ポジティブな人間は、行動力やチャレンジ精神は高い。このように一長一短なのだから、どっちが良いわけでも悪いわけでもないのだ。だが、個人は良いとして、パートナーとして一緒にいるとしたら、多くの人は「ポジティブな人のほうが良い」と答えるのではないだろうか。しかし、考えてみてほしい。パートナーが怪しい商材を片手に「絶対儲かるから」とポジティブなことを言い、あなたが何を言っても聞く耳持たず、結果大損しても「これは勉強代!」とさらにポジティブ波状攻撃をされたら「やっぱポジティブな人とつきあって良かった」と思うだろうか。だからと言って、ネガティブな相手に何を言っても「でも」「だって」「そんなの無理」で返されるのも腹が立つだろう。パートナーとして大事なのはポジティブかネガティブかではない。「人の話を聞くか、聞かないか」である。【パ】➤「パジャマ」(ぱじゃま)…パジャマと部屋着の境界線がなくなり、そのうち外出着とも一体化する【ピ】➤「ピンキーリング」(ぴんきーりんぐ)…クリスマス後のメルカリのエース【プ】➤「プーチン」(ぷーちん)…「塩対応」は彼の表情をマスターすることからはじまる【ペ】➤「ペット」(ぺっと)…ペットを飼うと婚期を逃すという人間は、なぜペットより結婚のほうが上と思っているのか【ポ】➤「ポジティブ」(ぽじてぃぶ)…何も考えてない奴をどうしても褒めなければいけない時に使う言葉プロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年11月05日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第44回アクマの辞典バ行【ベ】➤「ベッドテク」(べっどてく)今回のテーマはバ行から「ベッドテク」だ。若者のセックス離れ、草食化などと言うが、今でも男性誌からベッドテクページが消えることはない。もし本当にセックスに興味を失っているなら、このページはポメラニアンとかの写真になっているはずだ。むしろ女向けのベッドテクについては、情報が増えている。昔から存在してはいたのだろうが、一般誌で「女のお前ら! セックス特集だぞ! 集まれ! 」とやりだしたのは割と最近な気がする。「男に逃げられないようにつかむのは胃袋ではなく玉袋」と言えば語呂は良いが、そこは好みが分かれると思うので、まずは「その上にあるスティック状のもの」をつかみにいくべきだろう。しかし、ベッドテクで男の心をつかめ、と言われると「え~それだと~セフレとかにされちゃうじゃん~」と言葉より語尾のほうが長いんじゃねえの、といったような文句を垂れがちな我々だ。確かに、ベッドテクよりもっと大事なことあるだろ、という気がするが、諸外国から言わせると逆に「日本人はおセックス様を軽視しすぎ」だそうだ。実際、年間セックス回数は、おそらく日本がワースト1だった気がする。何故かというと、日本人は「明日仕事だから」と言ってセックスを控えたりするからだ。もうこの時点で、セックスがお盛んな国の人は「神よ…」とつぶやいて卒倒してしまうレベルだという。何故、楽しくない仕事のために、楽しいおセックス様を諦めなければいけないのか、という話だそうだ。そう言われてみれば、好きな食べ物を差し出されているのに「いや、これから嫌いな食い物を食うから、腹を空かせておかないと」と言って辞退するようなものである。意味がわからない。このように、日本はセックスに興味はあっても優先順位が低いので「ほかに大事なことがある」と何がほかに大事なのかわからぬまま、ベッドテクを学ぶということが後回しにされてきたのかもしれない。確かに女のほうも「観音様や! 」と拝まれるレベルのテクはなくて良いが、男同様、マナーレベルのベッドテクは「でも~セフレに~」などと言わず学んでおくべきだろう。しかし、女が男に求めるマナーと言ったら、避妊してほしい、乱暴にしないでほしい、ワキ毛をチェックする時間を与えろ、などいろいろあるが、男が女に求めるマナーとはなんだろうか。まず思いつくのは「噛まずにお舐めください」という、薬の用法によく書いてあるやつだが、それ以外あまり思いつかない。だが、もしかしたら男は女に「自分でオメガに気づいてほしい」と思っているのではないだろうか。オメガというのは股間が臭い女のことだ。あの部分はワキ同様、体質的にニオイがキツイ場合があるのである。しかし、0.01ミリ、サガミオリジナルレベルでも愛があれば、そんなことを男から女に伝えるのは憚られる。よって「我慢」するしかない。それを本人が気づき、自分で対策してくれたら、これほどありがたいことはない。もちろんこれは私の妄想であり、男が実際どう思っているかはわからない。このようにセックスマナーというのは「言ってくれなきゃわからない」の世界である。直接は言えなくても、どこかで言い続けていれば、いつかおセックス特集様が女に伝えてくれるだろう。【バ】➤「バイブス」(ばいぶす)…パリピにだけ「高まっている」ことを感じられる、謎の単位【ビ】➤「ビフォーアフター」(びふぉーあふたー)…美人にブスメイクをして「ビフォー」だと言っている説がある【ブ】➤「文学系男子」(ぶんがくけいだんし)…メガネをかけているイケメンのことちなみに理系男子はメガネをかけているイケメンのこと【ベ】➤「ベッドテク」(べっどてく)…知らなきゃ人体を破壊しかねないので、最低限知っとくべき【ボ】➤「ボディタッチ」(ぼでぃたっち)…セクハラをなくしたいなら、女のモテテクからもボディタッチを外すべきプロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年10月21日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第42回アクマの辞典ダ行【ダ】➤「だめんず好き」(だめんずずき)今回のテーマはダ行より「だめんず」だ。「だめんず」とは「ダメな男」を指すわけだが、「だめんず」はそれそのものより「そういう男が好きな女」を語る時に出てくることが多い。まず、だめんずの「だめ」とは何がダメかというと、ブサイクとかデブとか、ハゲとか、ハゲなのにまつ毛が長くてその割にスネ毛が薄いとか、そんな文字通り表面上の話ではない。だめんずの定義に外見的ダメさが入ってくることは滅多にない。そう言った意味では公平な世界である。「だめんず」の条件はいろいろあるが、いつの世も不動のトップ3である、イカれたメンバーを紹介するぜ。「DV(モラハラ)野郎」「金銭感覚崩壊太郎」「全身下半身」とても「だめんず」などというかわいい表現では収まりきらない、せめて「堕免豆」と漢字表記して、注意喚起すべきだろう。だが、そういう男とつきあったり結婚してしまったりした女を単純に「見る目がない」「選んだほうも悪い」と責めることはできない。そういう男は、交際や結婚した瞬間「リボーン」する場合も多く、ラーの鏡でも持ってないと見破れない、ということもあるのだ。しかし、普通の女なら「こいつボストロールやんけ」とわかった瞬間に逃げ出したり、倒して経験値を2500くらい手に入れた後は、同じ過ちを繰り返さなかったりするものである。それに対し「だめんず好き」と言われる女は、ボストロールだとわかった後も、正体がバレる前の姿を「本物のカレ」と自分に言い聞かせてつきあい続ける。もしくは正体がわかった上で「こんな緑色の紫ワンショルダー野郎とつきあってあげられるのは私だけ」と思い込んで離れられないのだ。そして別れたとしても、何度も狙って同じ犬のクソを踏むというより、踏み出したところに犬のクソが滑り込んでいるのか、というぐらい、自然に同じタイプとつきあってしまうのである。たまたま、つきあった男がダメだったり、支配されて別れられなくなったりすることは、誰にでもあり得ることだ。しかし、何度も同じようなタイプとつきあってしまうとは何事だろうか。理由としては「だめんずに目をつけられやすい」もしくは「だめんず(とつきあっている自分が)好き」もしくはその両方が挙げられる。自分に自信がない女はだめんずにつけこまれやすく、そして自信がない女はだめんずとつきあっている時だけ「普通の女なら逃げだしている男と私は互角にやりあっているんだ」という「自信」を持てるのではないか。そうだとしたら、別れた時に再び「自信喪失」してしまうので、また自信をつけにいってしまっても不思議ではない。だめんずに3千円渡すくらいなら「プロテイン一袋」買って、とりあえず「肉体的自信」でもつけたほうが良い。DV野郎に殴られても、殴り返せるようになって一石二鳥である。【ダ】➤「だめんず好き」(だめんずずき)…なぜ自慢げに言う女がいるかというと「手に負えない男と私はつきあえてる」という自負があるからだが、手に負えている時点でそんなにダメな男ではない【ヂ】➤「地雷」(じらい/ぢらい)…好きなものより「これが許せない」という話ばかりする人間がいる、もはや好きなのか【ヅ】➤「○○疲れ」(づかれ)…むしろなぜ疲れないのか不思議な生活をしているのがオタク【デ】➤「デート商法」(でーとしょうほう)…ターゲットが若者より、若者と話したい高齢者になりつつある、要注意【ド】➤「鈍感力」(どんかんりょく)…敏感や繊細を自称する人間ほど、他人の痛みへの鈍感力が凄まじいプロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年10月05日小田急電鉄は、小田急小田原線の東北沢駅から世田谷代田駅間までの1.7kmにわたる新たな開発エリアを「下北線路街」として2020年度までに整備する。下北沢エリアの街づくり「下北沢線路街」小田急電鉄は、小田急小田原線の代々木上原駅から梅ヶ丘駅間において、鉄道地下形式での連続立体交差事業(事業主体:東京都)と、複々線化事業により創出された鉄道跡地の開発計画である「下北沢地区上部利用計画」に取り組み、世田谷区・京王電鉄とともに下北沢エリア一帯の街づくりを遂行していく。小田急電鉄の開発は、「BE YOU. シモキタらしく。ジブンらしく。」をコンセプトに、個性にあふれるシモキタの魅力をのばしつつ、街に不足している緑を増やし、街とのつながりを意識して回遊性を高める空間と賑わいづくりを推進する。「下北線路街」には、新たなコミュニティを創出する商業施設を設けるほか、日々の疲れを癒してくれる温泉宿泊施設、地域とつながる保育園、出会いと学びを提供する学生寮、新たなチャレンジや個人の商いを応援する長屋などの施設も開業。さらに、“みんなでつくる自由なあそび場”をコンセプトとする「下北線路街 空き地」には、トライアルでお店を開けるレンタルキッチンや、さまざまな活動ができるイベントスペースが設けられる。主な商業施設と宿泊施設商業施設「シモキタエキウエ」「シモキタエキウエ」は、生活雑貨やグリーンショップ等の販売店、カフェをはじめ大衆居酒屋や立ち飲み屋などの飲食店が集まる商業施設。シモキタの街中のような雑多な雰囲気で、あらゆるシーンに沿う店舗が軒を連ねる。2019年11月に開業予定だ。商業施設1(名称未定)“コミュニティをつくるライフスタイル提案型”の新商業施設には、グローサリー、 喫茶、ミニシアター、ラウンジ、宿泊施設などを併設する。駅前広場や施設内でさまざまなイベントを開催し、新たなコミュニティが生まれる場を目指す。2020年12月開業予定。商業施設2(名称未定)“洗練された個店が集まる次世代型の商業ゾーン”も誕生。セレクトショップやこだわりの食材を使ったレストランなどが路面店のように集う。2020年12月開業予定。商業施設3(名称未定)ちょっとしたライブや演劇など、パフォーマンスができる設備を兼ね備えたシモキタらしい“エンタメカフェ”も、2020年12月よりオープン予定。一般の人も、レンタルスペースとして貸し切り利用が可能となっており、カルチャーの街・シモキタの魅力をさらに盛りあげる。宿泊施設1(名称未定)温泉付きの宿泊施設は2020年9月オープン。都会の喧騒を忘れさせ、日々の疲れを癒す温泉旅館は、箱根から運ぶ温泉露天風呂のある大浴場のほか、レストランや茶寮&BAR、ボディケアサービスなど、宿泊客以外の方も利用できる設備が揃う。宿泊施設2(名称未定)国内外のさまざまな旅行者のため都市型ホテルも「下北線路街」に完備。個室仕様の客室に加え、ホテル内に併設のカフェバーもあり、一般の方も利用可能。音楽やイベントの発信も行っていく見込み。2020年12月より開業予定となっている。KALDINO世田谷代田が発祥の「カルディ」によるテストキッチン&カフェ「KALDINO」が、2019年12月にオープン。商品開発 キッチンと事務所&カフェを併設するほか、 試食会など地域に開く不定期イベントも開催する予定だ。【詳細】下北線路街整備完成予定:2020年度対象エリア:小田急小田原線 東北沢駅~世田谷代田駅敷地面積:約27,500平方メートル
2019年10月03日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第42回アクマの辞典ザ行【ズ】➤「ズルズル」(ずるずる)今回のテーマはザ行から「ズルズル」だ。人間の人生の3分の1は「睡眠」だと言うが、それよりも長い時間、この「ズルズル」をやっているヤツもいる。物事というのは「はじめる」「つづける」「おわる」で1セットである。私ほどのスゴ腕無職になると「なにもしていない」が一番長くなるのだが、大体の人は上記の流れを繰り返しながら生きていると思う。その中でも「おわる」が苦手な人間は「ズルズル」しやすい。よく、ジムなどに会費だけ払って行かない、という慈善事業に従事している人がいる。普通の人から見れば、もったいないから早く退会すれば良いのにと思うかもしれない。しかし「おわる」が苦手な人間からすると、まず退会を伝えにいく「手間」が面倒、そして退会を伝える「勇気」が出ない。そして「ああ、こいつ続かなかったんだな」と思われるのが嫌という「見栄」がある。それらのコストを考えると退会より会費を払い続けたほうが「安い」と感じてしまうのが「おわれない人」である。おわれない人はとにかく「終わり」をマイナスなことと思っている。よって恋愛もなかなか終わらせることができない。恋愛には、愛情もなければ未来もない、バッグでずっとセックスピストルズが「ノーフュ―チャー ノーフュ―チャー」と歌っているような状況に陥るときがある。そういうときに限って、愛も未来もなければ「別れる理由もない」。つまり真の意味での「虚無」であり、この関係がラブホのポイントカード以外なにも生み出さないのは明白だ。これ以上の時間的損失を出さないために、多くの投資家が「損切り」のサインを出すところである。しかし、おわれない人は未来の時間より「これまで使った時間」が無駄になることを厭う。そして「こいつと別れても、次が見つかる気がしない」など終わることによるデメリットばかりに目を向け、「つきあい続ければ好転の可能性がある」と続けることのメリットを無理にでも作り出そうとする。つまり、終わることにより次が始められる、というポジティブな気持ちになれない、己の未来に悲観的でネガティブな人が「おわれない人」になりがちなのだ。だが、これは短所でしかないとも言い切れないだろう。続けられること自体が才能だし、続けることで上向く可能性もなくはない。それに、次の新しい相手がリアルセックスピストルズ、シド・ヴィシャスからカリスマとセンスを取ったような男で、前の相手のほうが5兆倍マシだった、ということもある。また「はじめる」が苦手な人は慎重だが、慎重すぎると「なにもしてない時間」だけが過ぎ、「慎重なだけの無職」になってしまう。「はじめる」のも「おわる」のも得意だが「つづける」が壊滅的に苦手というのは、ただの「飽きっぽい人」だ。「ときめき」が重要視される恋愛の場合、「ズルズル」は悪いことかもしれないが、結婚となると、良い事もないが悪い事もない状態は「ズルズル」ではなく「安定」と言われたりする。「ズルズルできる関係」というのも決して悪い事ではないのだ。【ザ】➤「残念男子」(ざんねんだんし)…他人に「残念」「惜しい」と言われるのは、告ってないのにフラれるに等しい【ジ】➤「ジェンダーレス男子」(じぇんだーれすだんし)…指毛や腕毛が生えていてもガタガタ言われない「ジェンダーレス女子」も認めてほしい【ズ】➤「ズルズル」(ずるずる)…継続は力なり、主に「忍耐力」がつく【ゼ】➤「前世」(ぜんせ)…前世恋人同士だったより、前世王族とカナブンだったものが、今世結ばれるほうがロマンチック【ゾ】➤「増税」(ぞうぜい)…「増税前に買っとこう浪費」を今すぐやめろプロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年09月21日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第41回アクマの辞典ガ行【グ】➤「偶然(運命)の出会い」(ぐうぜんのであい)今回のテーマはガ行から「偶然の出会い」だ。日本には根強い「天然信仰」がある。養殖より天然、どんな美人でも整形とわかるや否や、皆「これは偽物ですよ」と美味しんぼの山岡の顔になる。よって「出会い」も天然、つまり自然なほうがよいとされてきた。ベストなのは、学校や職場などの出会うことが一番の目的ではないコミュニティでの出会いである。それに対し「インターネットで知り合った」というのは、私たち世代では養殖の出会いであり、結婚式などでは「(出会い系の)紹介で知り合った二人」と、そこは省略されることが多かった。しかし、そう言った自然な出会い、つまり偶然の出会いにこだわり過ぎると、針に何も引っかからないまま、人生の日が暮れてしまう、というリスクがある。それに「偶然の出会い」と言っても、実は必然要素もあるのだ。魅力的な人間であれば、周りが勝手に「これは運命(偶然)の出会い」と感じて近づいてくるので「偶然発生率」が高くなる。だが、そうでない人間だと、自分が「ペロッ!これは運命!」と思わなければ、偶然の出会いは発生しないし、自分はそう思っていても相手は「この合コンが終わったら二度と会うことはないだろう」という別の運命を感じている可能性もある。偶然の出会いを発生させるにも成立させるにも、それなりの魅力が必要なのである。あまりそれがない人間は、「偶然の出会いが起こるのをひたすら待つ」のみで時間ばかりが過ぎ去っていき「お客さんそろそろ閉店時間なんで」と言われてしまうだけなのだ。偶然の出会いが勝手に起こらない人間が偶然を起こそうと思ったら、出会いがありそうな場に積極的に出向き、進んでコミュニケーションをとる。偶然発生率を高める努力が必要となってくるのだ。つまりやる気と行動である。しかし最近は、そういったやる気と行動力があるなら「出会いに繋がるかもしれない人と出会えるかもしれない場」のような「友達のいとこの夫の愛人である義父」のごとき遠い場所で無駄撃ちするより「出会いを求めている人が集まる場」で的確に狙ったほうがよいだろう、という風潮が強まってきている。つまり、本気で出会いたければ、むしろ早めに信用のおける出会いアプリや結婚相談所などの、ネットや業者を挟めということである。確かに、職場のような「自然な出会いの場」にだって、妻子持ちなのに恋愛しようとする人間は潜んでいるものである。自然な出会いの場のほうが、養殖場より魚の質がよい、なんてことはないのだ。そして、天然物より美味い養殖物はいくらでもある。よい出会いを求めるなら、逆に漁場にはこだわらないほうがよいだろう。【ガ】➤「学歴」(がくれき)…これと年収の落差がひどいと、ないほうがマシなぐらいモテない【ギ】➤「義父母」(ぎふぼ)…夫ガチャで引くと強制的に引かなければならないガチャ、1つでも爆死すると死につながる【グ】➤「偶然(運命)の出会い」(ぐうぜんのであい)…ライブで「俺のほう見た」と思うのと同じ、思うことが幸せ【ゲ】➤「下戸」(げこ)…酒が飲めるヤツがやる失態を犯さずに済む、むしろ得な人【ゴ】➤「誤送信」(ごそうしん)…「あえて誤送信」というLINEモテテクがある。お母さんにエロ画像を送ってしまったときも「あえて」と思おうプロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年09月05日人気声優の中村悠一と沢城みゆきが、エリザベス女王の愛犬をモデルにしたアニメーション映画『ロイヤルコーギー レックスの大冒険』の吹き替えを担当することが決定。併せてメインビジュアルも到着した。ストーリーバッキンガム宮殿に住むロイヤルコーギーのレックスは、エリザベス女王のトップドッグとして、贅沢でわがまま放題のセレブ生活を送っていた。ある日、大事な晩餐会を台無しにしてしまったレックスは、仲間のチャーリーと共に宮殿を抜け出すことに!しかし、トップドッグの座を狙うチャーリーの裏切りによって、池に落とされてしまう…。初めての外の世界、家を失った犬たちが住むシェルターに保護されたレックスは、様々な問題に直面しながらも、仲間の力を借りて宮殿へ戻ろうと計画する。ところが、彼らの前にシェルターのボス・タイソンが立ちはだかる!レックスは無事女王の元へ戻ることが出来るのか――。本作は、英国のエリザベス女王が幼いころより飼育していた愛犬、ロイヤルコーギーを主人公のモデルに、わがままに育ったレックスが宮殿を飛び出し、初めて外の世界と出会う物語が描かれる。中村悠一、セレブな主人公に「生命力にあふれた作品」本作の主人公は、ロイヤルコーギーのレックス。エリザベス女王一番のお気に入り犬としてわがままに育ったセレブな犬だ。このレックスを演じるのは、「マクロスF」「曇天に笑う」「おそ松さん」などのアニメ作品をはじめ、クリス・エヴァンス演じるキャプテン・アメリカなどの吹き替えも担当する中村悠一。中村さんは「映像の中には『まるで本物のような』沢山の命があります。表情のひとつをとっても本当に生きているかのような、生命力にあふれた作品です」と作品について明かし、「時には本物の犬の様に、時には人の様に…?色々な面を見せてくれるコーギーたちのドラマを、是非劇場で楽しんでいただけると嬉しいです」とコメントしている。沢城みゆき「レックスは必聴」「ルパン三世」の峰不二子役などでお馴染み、『ペット』シリーズでもかわいい犬を演じた沢城さんが担当するのは、美しいペルシャ・グレイハウンドのワンダ。レックスが外の世界で出会うヒロインだ。沢城さんは「本当に1匹1匹、個性の違う魅力的なキャラクター達を、日本語版でも個性豊かなメンバーが集まり吹き替えています。“あの”悠一君のとっても可愛いレックスは必聴です…!お楽しみに!」と期待を煽るコメントを寄せている。ほかにも犬たちがたくさん!レックスと共に宮殿に住むコーギー役に落合弘治、岩崎ひろし、清水はる香。トランプ大統領夫妻が飼うコーギー役をたかはし智秋。レックスが外の世界で出会うシェルターに住む犬たちを、佐藤せつじ、後藤光祐、菊池通武らが務める。『ロイヤルコーギー レックスの大冒険』は10月25日(金)よりイオンシネマほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2019年09月04日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第39回アクマの辞典ワ行【ワ】「割り勘」(わりかん)今回のテーマはワ行から「割り勘」だ。同性同士が集まった場合、そこに石油王でもまざっていない限り、会計はほぼ自動的に割り勘になる。しかし、石油王がまざっていたとしても、実はおごってやる必要などないのだ。石油王だって、誰よりも早くスマホの電卓で1円単位まで割りにかかったり、レジ前で「別々でお願いします!」とコールしても良いのである。このように、女だろうが男だろうが、年が上だろうが金を持っていようが「おごる義務」というのは誰にもないはずなのである、そうじゃないと自分が万が一金を持った時に困る。しかし、その場にいる人間は全員こう言うのである「石油王のくせに」と。そしてその内の半分がツイッターに書くはずだ。このように、おごる義務は誰にもないはずなのに「おごる、おごらない」は定期的にツイッターなどで話題になる、鉄板学級会ネタである。議題に挙がるのは大体「デートでのおごる、おごらない」だ。勢力は主に「デートでおごらない男ってなんなの?」派と「おごられて当然と思ってる女どうなん?」派に分かれる。ちなみに私は「部屋で一人で食うペペロソチーノ最高原理主義過激派」だ。だいぶ薄れてきたものの、未だにデートは「男がおごるもの」という風潮がある。だからこそ、おごられなかった女が「初デートなのにおごってくれなかった、ないわ」などと言う「開戦の詔」をツイッターに書き込み、議会が開廷されてしまうのだ。おごる、おごらないの話だけなら、「男だからといっておごらなければいけないということはない」というのが、ジェンダーフリー社会には相応しいのだろうが、そこに「恋愛」が絡むとそう簡単ではなくなる。単に、おごった、おごらなかっただけではなく、その「真意」を考えてしまうのだ。おごらなかった場合「お前に投資するつもりはない」つまり、つきあいたいとか、ヤリたいと思っているわけではない、と捉えることができる、つまり「脈なし」である。しかし、恋愛対象の女にしかおごらない、ということは「おごることに性的な見返りを求めている」ということでもある。こういうタイプにおごられると逆に厄介なことになるかもしれない。一方で、長く真剣につきあいたいからこそ、最初からおごらないことで「対等な関係」であると表明している、という説もある。それは良いのだが「わかりづれえ…」という欠点がある。なかなかそこまで読み取ってくれる女はいないだろう。また、おごらないことで反応を確認し、その女の“人となり”を見ている、という者もいる。それも、最初から「試し」をいれてくれる男はどうなんだ、という気がする。そこで「合格」したとしても、今後あらゆる面で「試される」ことは容易に想像がつくからだ。そして、おごられた場合も、ただ単におごってくれたのか、自分に気があるのか、もしくはヤりたいのか、などの可能性を考えないといけない。このように、おごられようがおごられまいが、モヤモヤしようと思えばいくらでもできる。つまり、これは「落ちている一円玉」なのだ。落ちている一円玉を拾うと、一円以上のエネルギーを使うから損、というように、おごる、おごられないでモヤること自体、たとえおごられていたとしても赤字なのではないだろうか。どんな高い飯でも最終的にウンコになる。たかだかウンコの素を1回おごられなかったぐらいでモヤる相手とは最初から食事に行かなければ良いのだ。高い飯をおごられるのではなく、他人にガタガタ言わずに自分の金で美味い飯をスカッと食えるのが良い女なのではないか。【ワ】➤「割り勘」(わりかん)公平なようで、酒を飲まない奴が根に持つシステム【ヲ】➤「ヲタ卒」(おたそつ)オタクは病(ビョウ)なので卒業はない、寛解と再発だけがある【ン】➤「んちゃ」(んちゃ)子どもだけでなく、30年前の不思議ちゃんも使ってたのではないかプロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年08月21日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第39回アクマの辞典ラ行【レ】「(セックス)レス」(れす)今回のテーマはラ行より「レス」だ。何がレスかというと「セックス」に決まっているだろう、言わせるな。セックスレスとは、単に個人がセックスしていないという意味ではなく、配偶者や恋人など、セックスしてしかるべき相手がいるはずなのに、長期間セックスしていない状態のことを指す。よって「セックスレス歴=年齢」みたいな使い方は正しくない。一般的に「セックスレス」とは、あまり良くない意味で使われている。「仲が悪いからセックスレスなのだ」もしくは「セックスレスが原因でこれから悪くなる」といったイメージがあるからだ。しかし「円満離婚」などの言葉がまかり通るなら「仲良しセックスレス」も十分通るはずだ。どこを、と言われたら困るが、お互いが「セックスするより犬に顔を舐められていたほうが良い」と思っていれば、それは「円満セックスレス」である。何事も「する」「しない」が問題ではない、そこで意見が割れてしまうのが問題なのだ。よって「深刻なセックスレス問題」とか「セックスレスは不和の原因」などというのは、顔を犬のツバだらけにして仲良くやっているレスカップルを「脅迫している」とも言える。そういうカップルが無理してセックスしても、多分良いことにはならない。セックスだろうが綱引きだろうが、やりたくないことを無理にやっていたら、仲良くなるどころか、悪くなるに決まっているのだ。パートナー間だけではなく、女性誌などの「セックス特集」は評価される一方で、「セックスしないとあっという間に更年期ヒスババアになっちゃうぞ」と、セックスしない女を脅す内容であるといった批判もある。娯楽やコミュニケーションが多岐に渡る現代において、セックスとは、人生をより良くするための選択肢の一つでしかなく、魅力を感じなければ無理に選ぶ必要はない。クリスマスイブはセックスしている人間が一番偉く、1人で明石家サンタを見ているヤツはかわいそう、という発想はすでに前時代的なのだ。人によっては、セックスより優れた明石家サンタがそこにあるのである。だが、片方は猛烈にセックスしたいが、もう片方は痛烈にしたくないといった「セックスレス」は確かに深刻な問題だろう、折衷案が見いだせない場合は「別れ」もやむなしかもしれない。性の不一致で離婚、などと言うと、カップルならともかく、セックスで離婚までするなよ、と言われてしまうかもしれないが「とにかくセックスが一番大事なんだ」というのも個人の大事な価値観である。負けないこと、投げ出さないこと、逃げ出さないこと、そしてセックス、相手が何を「それが一番大事」と考えているか、せめて結婚する前に確認しておくべきかもしれない。【ラ】➤「(一緒にいて)楽な人」(らくなひと)…好きなところは一つもないが、この一点だけで別れられないことがある【リ】➤「リバウンド」(りばうんど)…むしろダイエットはリバウンドするための「助走」【ル】➤「ルマンド」(るまんど)…「ブルボン界のセンター」というと、多数の中年から反論の声が上がる【レ】➤「(セックス)レス」(れす)…パートナーに「よそでしてきてよ」と言われても真に受けてはいけない【ロ】➤「ロリータ」(ろりーた)…高齢化社会、90歳で60歳とつきあうのはロリコンになるのだろうかプロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年08月05日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第38回アクマの辞典ヤ行今回のテーマはヤ行から「余計な一言」だ。余計な一言とは「逆画竜点睛」。バトル漫画としては最高なのに、作者がサービスのつもりで入れているパンチラシーンが邪魔すぎる、という「それのおかげで全部台無し」というヤツである。「余計な一言」は文字通り、一言でなければいけない。ベラベラと余計なことしか言わないヤツというのは逆に印象に残らないものだ。「立てば菜々緒、座ればガッキー、投げる姿は吉田沙保里」と途中までパーフェクトに褒めておいて、最後に一言「なのになんで嫁にいけないのかな~」でキメるのが正しい余計な一言である。こうすることにより、途中の褒めまで最後の落としを引き立てる「前フリ」でしかなくなり、相手に「すごく嫌なヤツ」と、より強い印象を与えることができるのだ。もちろん恋愛関係でも、余計な一言が発射されて空気がヒリつくことはよくあるが、その場合の余計な一言は「照れ隠し」のつもりで言われているケースもある。今は大分違ってきていると思うが、昔から日本人、特に男は欧米諸国に比べて、パートナーの女性のことを素直に褒めない傾向にあると言われていた。それどころか、人前で自分の妻を褒めるなんて恥ずべきこと、という風潮すらあり、その結果「うちの愚妻がお恥ずかしい」などという、悪い日本語が生まれてしまったのだ。ちなみに良い日本語は「小生の愚息も昇天」などである。その名残なのか「今日カワイイじゃん」と褒めた後でも照れ隠しかなんなのか「服が(笑)」というギャグとしても全く面白くない余計な一言を口にして「おっとやんのか?」という空気にしてしまうのである。ここで注目したいのが「ツンデレ」だ。既に消費し尽くされた古の萌えキャラという印象があるかもしれないが、これこそが「余計な一言」の逆の存在なのだ。ツンと言うのはいわば「嫌な態度」だ、これだけだと当然悪い印象を与えたままになる。だが、ツンを積み重ねた最後に「デレ」を繰り出すことにより、今までのツン全てがデレを輝かす布石となる。もちろんツンデレは二次元のみで許される存在であり、現実でやるとツンの時点で周りから人がいなくなるのだが、「最後はデレ(褒め)で締めるよう心がける」というのは現実でも使える。前述の会話で言うなら「今日服じゃん」からの「カワイイ(笑)」だ。このように全く意味不明なのだが、最後「カワイイ」という褒め言葉で締めるだけで、相手は少なくとも嫌な気にはならないはずである。照れ隠しというのは、相手が「照れ隠しだな」と気づいてくれるケースは稀で、大体は「余計な一言」なのだ。それを言わずにいられないなら「なにも言わない」という良い手段があるので試してみると良いだろう。【ヤ】➤「ヤフー知恵袋」(やふーちえぶくろ)…発言小町が胃にもたれてきたら、こっちを見る【ヰ】➤「ゐろは」(ゐろは)…ほへと、以外言うことが思いつかない【ユ】➤「百合」(ゆり)…「間に入りたい」と言った瞬間殺害されるジャンル【ヱ】➤「ヱロチック」(えろちっく)…自分をこう表現する女はエロいかもしれないが、面倒くさそう【ヨ】➤「余計な一言」(よけいなひとこと)…言葉をちょうどいいところで止められず必ず溢れさせるタイプ、無口のほうがマシプロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年07月21日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第37回アクマの辞典マ行【ム】「ムラムラ」(むらむら)今回のテーマはマ行から「ムラムラ」だ。その前にこの言葉は若人に通じているのだろうか、言葉と私の作る弁当は一瞬でも目を離すと腐っているので気が抜けない。「ムラムラ」とは、エロい気分になること、大塚明夫の声で言うなら「性欲を持て余す」状態のことである。つまりムラムラしたらそれを解消したくなる。その方法は、ソロやペア、団体戦までいろいろあるが、とりあえず満足いくまでエロいことをすればムラムラは消え去り、どこかのCEOかと見紛うばかりの「賢者タイム」が訪れる。今でこそ、女にも性欲があることは有名な話であり、女性向けAVや、オシャレなソロライブグッズなど、女の性欲に向けたコンテンツも多くあるが、それでも「女が性欲を他人に見せる」ことは未だに憚られる風潮がある。男がスケベなのは当たり前とされているが、女が性欲を前に出すと「ふしだら」「淫乱」「さかりのおつきになった女性のおキャット様」など、言われてしまうことがある。これらはある意味全部褒め言葉だが、そう言われたくないあまり、性に対し抑圧的になり、男任せにせざるを得ない日本女性は依然として多い。このように、性欲に関しては何かと女のほうが不利を被っているように見えるが、逆に男が不利な点はないのだろうか。あるとしたら「性的目線」に関しては明らかに男のほうが配慮されていない。「女性の性的消費」が問題になっているように、「女をエロ目線で見ること」は、どんどん大っぴらにはできないことになってきている。片や「女が男を性的に見ること」は割と堂々と行われているのだ。わかりやすいのは「抱かれたい男性芸能人」ではないだろうか、あれは「女が男をほぼ100%エロ目線で選ぶ」という行為だ。それが割と大々的に発表されているのである。一方「抱きたい女性芸能人」のほうは、そういった企画が皆無ということはないだろうが、上記の理由からか男性芸能人に比べればひっそりとしている。女が男に性的視線で見られるのが嫌だとするなら、男だって不特定多数の女に「ヤりたい」と思われるのは不愉快かもしれないのだ。しかし、男の場合、女に「抱かれたい」と思われているのは「栄誉」と喜ばないといけない、というような風潮がある。これが「抱きたい女性芸能人」で、一位に選ばれた人に「みんなお前とヤリたいと思っているぞ、光栄に思え」と言ったら、おそらく炎上する。「男はみんなスケベ」と思われているが故の無遠慮さを、男は向けられているのである。ちなみに「抱かれたい男性芸能人は?」と聞かれた時の女の回答は「半分以上フェイク説」がある。本心では「森山直太朗」とか真に抱かれたい男はいるが「なんで?」と聞かれるのがウザいのでとりあえず「福山雅治」など、万人が納得しやすい回答をしており、それが上位に来ているのだという。確かに自分の性的嗜好を他人にカミングアウトする義務などないし、抱かれたいと言われたほうが不愉快に思う可能性だってあるのだ。そろそろこの質問もやめるべき時代なのかもしれない。【マ】➤「負け組」(まけぐみ)…自称して他人を油断させるための言葉。他人に使ってはダメ【ミ】➤「ミニマリスト」(みにまりすと)…片づけられない奴が真似すると、必要なものがなくゴミだけある部屋になる【ム】➤「ムラムラ」(むらむら)…元は「群群」で人が集まる様という意味、それが何故か性欲になるのだから言葉は不思議【メ】➤「女々しい男」(めめしいおとこ)…そろそろ差別表現として怒られそうなので「男の腐ったヤツ」と言ったほうが無難【モ】➤「モテ期」(もてき)…運が良ければ、生まれた時と葬式で二回あるプロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年07月05日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第36回アクマの辞典ハ行【ヘ】➤「部屋に行く」(へやにいく)今回のテーマはハ行から「部屋に行く」である。最近また「性合意」についての話題をよく聞くようになった。性犯罪などが起こると「はっきり拒絶しないほうが悪い」と何故か被害者側が責められるという構図がよく見られるが、拒絶したら殺されるかもしれない、自分より強い相手に「NO」と言うのは至難の業である。弱い側に「NO」と言わせるより、全ての人間に「犯罪者になりたくなければ、相手がYESと言わない限りNOと思え」と自分が加害者にならないための性合意を教えたほうが簡単なのではないだろうか。だが、もともと日本人はYES、NOをはっきり言わない民族であり、性のことになると殊更それが顕著である。よって「女が男の部屋に1人で来たらOK」など、相手の行動でYESかNOかを推し量る風潮ができてしまったのだ。「OK」の意味で男の部屋に行く女もそれはいるだろう。しかし、それはその女にその時のみ適用されるワンタイムルールである。それがまるで全国統一ルールのように信じられてしまうから事件、事故が起こるのだ。YES、NO以外の性合意表現とは、「大富豪」級のローカルルールありすぎ問題なのである。前の相手がそのルールだったからと言って、別の相手にもそれを使おうとしたら「革命」という名の「犯罪」になる可能性が高い。そんな迷信を信じて犯罪者になるのもバカらしい、やはり「相手がYESと言う以外、合意ではない」と思ったほうが無難であり、自分のためになるのだ。◎相手にYESと伝えること「YES以外はNO」というのが共通認識になると今度は「YESの時はYESと言う」ことが義務になってくる。言わなくてもわかってほしい「察してちゃん」では許されない。セックスしたいなら「したいです」と安西先生、もしくは相手にきちんと伝えることが重要なのだ。そうでなければ相手は「YESと言ってねえからNOだ」と判断して、永遠にセックスできない。自分の意志を言葉にできず、相手に察してもらうしかできないのは乳幼児なので「乳幼児にセックスは早い」ということである。◎しかし、用心するに越したことはない何か起こった後で「部屋に行ったほうが悪い」と被害者を責めるのは論外だが、「外出する時は家に鍵をかけるのが当たり前」であるように、確信犯的に隙を狙って悪いことをしようとする人間が存在する以上、用心するに越したことはない。全くそんな気がない相手と会う時は、イトーヨーカドーのポッポなど、密室よりも人のいる開けた場所にしておくのが無難だろう。またそんなつもりはなくても、場の雰囲気でそういうことになる可能性もあるので、後悔しそうな相手とは、ハプニングバーなどにも行かないほうが良いのだ。【ハ】➤「ハウツー本」(はうつーぼん)…それが全女、もしくは男に通じると思うことから犯罪が起きる【ヒ】➤「火遊び」(ひあそび)…家庭持ちがやると家が全焼するおそれがある【フ】➤「老け顔」(ふけがお)…一定の年齢を越えると逆に不老になるので後半に強いタイプ【ヘ】➤「部屋に行く」(へやにいく)…「そんなつもり」がなくても「スマブラやろう」と言われたら、行っちゃうだろう【ホ】➤「本妻」(ほんさい)…本妻と思っている人が数人いて本妻不在の場合もあるプロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年06月21日