■白髪になるメカニズムはじめて白髪を発見したときのショックといったら……。しかも、分け目付近の白髪は他人に発見されやすいため、より気になってしまうのではないでしょうか。そもそも白髪は誰にでも起こり得る、ごく自然な老化現象です。完全に防ぐことはできません。しかし、近年では遺伝的な要素以外でも、無理なダイエットや慢性的な睡眠不足などによって白髪が増えてしまうことがあるといわれています。増えてしまった白髪の場合、正しい対策を行うことで、その後の白髪を予防・改善できます。白髪対策のためには、まずは白髪のメカニズムを理解することから始めましょう。白髪とは「メラニン色素」を持たない髪のこと私たちの髪色はそれぞれが持つ「メラニン色素」によって決まっています。メラニン色素には、黒色メラニンとも呼ばれる赤みを強く持つ「ユーメラニン」と、黄色メラニンとも呼ばれる「フェオメラニン」からできています。「ユーメラニン」を多く含む髪色は暗く、「フェオメラニン」を多く含む髪色は明るくなります。日本人の多くは「ユーメラニン」がメインの髪色です。つまり、白髪とは、そのどちらの色素も持たない髪のこと。白髪は酵素「チロシナーゼ」の量や働きと深く関係それではなぜ、白髪ができてしまうのでしょうか。そもそも髪は作られてすぐの段階では白い毛です。髪が生えていく過程でメラニン色素が混ざることで、色がついて生えてきます。このメラニン色素を持たないまま生えてきた毛が、白髪と呼ばれるもの。髪のメラニン色素は「メラノサイト」という、毛根付近にある細胞で作られています。ただ、メラニン色素が作られるには、メラノサイトがあるだけでは不十分で、「チロシナーゼ」といわれる酵素の働きが必要になります。白髪の発生は、このチロシナーゼの量や働きに深く関係があるといわれています。老化により、酵素「チロシナーゼ」は減少する前述したメラニン色素を作るときに必要な酵素「チロシナーゼ」は、加齢とともに体内から減っていきます。そうなると、どれだけメラノサイト細胞が健康なままであったとしても、メラニン色素をスムーズに作り出せなくなってしまいます。最も一般的な老化による白髪はこのチロシナーゼが減少し、十分に働かないことで起こるものであり、いわゆる若白髪がある人は、主に他の原因があると考えられています。■遺伝だけではない?白髪になってしまう原因昔から、白髪は「遺伝するものだから仕方がない」といわれてきました。確かに遺伝的要素は外せない原因のひとつですが、実際にはさまざまな要因が重なっているとされ、遺伝だけで諦めてしまうのは早合点かもしれません。ダイエットなどによる栄養の偏り白髪には食生活も大きく関わってきます。健やかな髪にはミネラルやビタミン、アミノ酸、タンパク質などが欠かせません。この中でも特にミネラルはチロシナーゼが働くためには欠かせない要素です。偏った食生活や急なダイエットなどで栄養分が十分に行き渡らないと年齢に関係なく、白髪ができる原因になります。生活習慣の乱れやストレス不規則な生活や、喫煙、睡眠不足、ストレスなどは、自律神経のバランスを乱してしまいます。自律神経は成長ホルモンの分泌や全身の血行などをコントロールしていて、ここが乱れると新陳代謝や血行が悪くなり、白髪の原因となってしまうことも。メラノサイトは神経細胞に似た性質を持っているため、ストレスがかかっていると正常な働きがされず、これも白髪ができる原因となります。薬の副作用など胃腸の疾患や甲状腺の疾患といった一部の病気でも、白髪が増える場合があります。また、さまざまな薬の副作用で白髪になる、なんてことも起こり得ます。短期間で急に白髪が増えた場合には、このケースに該当する可能性があります。必要がありそうならばただの白髪と侮らず、医師の診断も必要です。■白髪のケアは体の内側から!ここまで白髪のメカニズムについて紹介してきましたが、そもそもの解決策はないのでしょうか?やはり、髪は体の内側から生えてくるもの。そのケアには体の中からの改善が必要不可欠です。髪は血液から作られている髪の主成分はたんぱく質ですが、さらに元となっているのは血液です。体内のさまざまな細胞は、血液から栄養をもらいながら、成長しています。もちろん髪の毛も細胞でできているため、作られる際には血液が使われます。しかし、髪の毛は内臓などに比べて、命にかかわるほど大切なものではないので、栄養が届くのが、かなり後回しになっています。さまざまな細胞の修復などに血液の栄養が使われた後、最後の余った血液で髪は作られるのです。細胞に栄養価の高い血液を送る白髪は、まず血液中の栄養が足りなくなることから始まります。血液の栄養が足りなくなれば、メラノサイトまで栄養が行き届かなくなり、色をつける指令が出なくなってしまいます。白髪をもう一度色素のある髪に戻すためには、メラノサイトまで質のいい栄養を運び、細胞の働きを元気にしてあげることが重要です。そのためにはやはり、偏った食生活の改善、質の良い睡眠、細かな生活習慣を改善することから始まります。そんなに簡単に白髪が減るの?と思われるかもしれませんが、基本的なことがどれだけできているかが問われます。良質な食事・睡眠・運動。これらは、健康な体を作り上げる上で、とても大切な要素です。忙しさなどからつい忘れていた、当たり前だけど大事なことをしっかり見直すことで、新たにできる白髪の予防策になります。良質な栄養素を食生活からしっかりメラノサイトを若々しく元気にするために、栄養価たっぷりの野菜や、ミネラルの多い海藻類、良質なたんぱく質が摂れる豆類など、バランスのとれた食事が大切です。頭皮の細胞にも栄養素をきちんと届けることができます。白髪の改善は、食事の改善から始まることは間違いありません!質の良い睡眠を体中の細胞は約1年間でほとんどが生まれ変わっているといわれています。古い細胞を排泄し、新しい細胞を作ることで体をフレッシュに保っています。そのターンオーバーが活発に行われているのが睡眠中です。7時間前後の睡眠をコンスタントにとり、睡眠前にはきちんとシャンプーなどを済ませた上で、頭皮環境を清潔で血行の良い状態に保つことも大切です。適度な運動で全身の血流アップ睡眠がしっかり取れたら運動も大切です。大人になるとついつい運動不足になりがちです。ウォーキングや水泳、ストレッチなど体を大きく使って運動をすることで、筋肉のポンプ作用から、血流が良くなり、良質な血液が多く、メラノサイトに行き届くようになります。色素を作ることをやめてしまったメラノサイトに再アプローチして、黒髪に戻していくためには運動も大切な要素です。■これ以上白髪を増やしたくないなら、日々のケアはマストここまで白髪が作られるメカニズムについて説明してきました。遺伝的な要素は当然あるわけですが、日々の心がけで肌と同じく若々しく保つこともできると思います。規則正しくストレスを溜めない生活栄養バランスに気をつけたバランスの良い食事運動する時間を設け、全身の血流を良くすることで血液から栄養を届ける。頭皮のマッサージなどによって頭皮の血流もアップ色素を作る細胞を活性化させることで、新たな白髪の発生を抑制する効果があります。まだまだ諦めずに日々のケアを続けることが大切です。
2017年08月29日<ドクターズインタビュー>睡眠中に叫んだり暴れたりする症状がみられるレム睡眠行動障害という疾患があります。疾患の特徴やその治療法について東京女子医科大学病院睡眠科の鈴木真由美先生にお話をうかがいました。【鈴木真由美先生】東京女子医科大学病院睡眠科 レム睡眠行動障害とは?睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠の2種類があります。レム睡眠のときには身体の筋肉が弛緩してまったく動きません。もしそこで起こされたとしても、いわゆる金縛りの状態になっているのがレム睡眠です。ところが、レム睡眠行動障害(REM sleep behavior disorder; RBD)の場合には、その時見ている夢の内容に応じて、身体を動かしたり大声を出したりします。夢の内容はほとんどが悪夢で、たとえば大量の虫や象に襲われるなど非現実的な夢や、泥棒に襲われたり、昔の上司との口論など現実に近いものもあります。レム睡眠行動障害は、年の単位で症状が出現してくることが多いです。まず、悪夢を見るようになり、その後夢の内容に応じて声を出すようになり、そのうちに夢と一致して手や足を動かす(多くは夢の相手と戦ったり、追い払うしぐさをする)ようになります。さらにエスカレートすると隣で寝ているベッドパートナーに手が当たったり、ベッド柵などに手をぶつけて傷めてしまうこともあります。あるいはベッドから転落したり、壁にぶつかってけがをするということもあります。一緒に寝ていた奥様が「あなた、どうしたの」と訊いてみると、「こんな夢を見ていたんだ」と話した内容から、夢の中と同じ行動をしていたということがわかって、これはおかしいということで睡眠科へ来られるというのがひとつの典型例です。レム睡眠行動障害とパーキンソン病など脳の変性疾患との関係レム睡眠行動障害は脳の変性疾患(レビー小体型認知症やパーキンソン病、多系統萎縮症など)の一部分症状、もしくはそれに移行する前駆症状ではないかと捉えられています。実際にレム睡眠行動障害が見つかった方は、その後10年ほど経過するとこれらの神経変性疾患に移行していく割合が一般の方に比べると多いことは事実です。私が、レム睡眠行動障害の方に必ず確認するのは、嗅覚障害がないかということです。嗅覚障害はパーキンソン病などの非運動症状の中でも早くからみられる症状なので、嗅覚障害とレム睡眠行動障害の両方があるとパーキンソン病などのごく初期もしくはパーキンソン病などに進展する可能性が考えられます。その場合には同じ大学病院の中にある神経内科と連携して診てもらうようにしています。東京女子医科大学病院では、他の診療科との間でも同じ電子カルテの中でデータを共有することができます。たとえば脳のMRIなどの場合、私が検査を依頼した結果について、神経内科医が見ることができますし、逆に神経内科医がもう少し高度な脳の機能についても調べてみた場合も、私がそのデータを見られるという形になります。睡眠医療と神経内科領域の連携で対応難病であるパーキンソン病は高齢化にともなってますます増え、レビー小体型認知症もアルツハイマー病の次に多い認知症となっています。睡眠医療と神経内科領域がタイアップして診療を行うことで、日本の高齢社会で大きな課題となる疾患を将来的に予防できるようになるかもしれません。話がずれますが、睡眠領域はいくつもの診療科にまたがっているため、神経内科領域との連携だけではなくいろいろな診療科との連携が必要です。睡眠時無呼吸であれば呼吸器内科や循環器内科も関係してきます。また、うつによる不眠であれば精神科に紹介する必要があります。不眠の原因が鼻づまりなどであれば耳鼻科、マウスピースを作るときには口腔外科と、さまざまな診療科との連携が必要です。レム睡眠行動障害の治療法は?まず、患者や家族に病態を十分理解させ、暴力的行為がもとで家族関係が悪化するのを防ぐことが重要です。ついで、患者自身や配偶者など同室家族に対する傷害を減らすよう寝室の環境調整をします。レム睡眠行動障害と診断されたからといって、患者さん全員に治療が必要なわけではありません。症状出現の頻度が少ない場合、実はそれがレム睡眠行動障害という病気のせいだということがわかると、それだけで安心されて案外落ち着くこともあります。また、仕事のストレスが誘引になっているという方もいます。忙しく働いていたビジネスマンの方たちで、退職したと同時にレム睡眠行動障害が現れなくなったという方もいらっしゃいます。頻繁に悪夢を見、大暴れするなど、症状出現頻度が高い場合、薬物治療を行います。クロナゼパムが有効です。頻度が少なくても継続的にフォローするご本人が通院の必要性を感じなくなっても、年1回程度は来ていただくようにしています。最初脳のMRIを撮らせていただき、前回から、症状出現頻度など変わりないか、神経変性疾患の兆候が出てきていないかなどをチェックしています。レム睡眠行動障害はない方に比べれば、脳の変性疾患を将来発症する率が高いということを認識していただく必要はありますが、兆候が見つかった場合には早めに治療をスタートできるという面で、ある程度安心感につながっているのではないかと考えます。
2017年08月29日睡眠不足と肌あれの関係ポーラ・オルビスグループのポーラ化成工業株式会社は睡眠不足と肌あれの因果関係を解明し、睡眠不足で荒れた肌を健やかにするスキンケア製剤を開発した。同グループのディセンシア(decencia)が623名の30~40代女性を対象に行った調査から、全体の93%が睡眠不足による肌あれに悩んでいることがわかった。しかし、その原因は明らかではなかった。肌を守る機能に必要な構造今回、同社は、肌のバリア機能には角層のバスケットウィーブ構造が必要で、睡眠不足がこれを損なうことを発見した。バリア機能は体内の水分を外に逃がさず、雑菌や乾燥などの外部刺激からも肌を守ってくれる。健やかな状態の角層は上下の細胞同士がカゴ(バスケット)の目のように離れている。その空間にセラミドなどの細胞間脂質が満たされると、バリア機能が効果的に働く。バスケットウィーブ構造の形成を促進するには、角層細胞同士を接着させるタンパク質(コルネオデスモゾーム)の分解が必要になる。同社はこの成果をもとに、バスケットウィーブ構造の形成を助けるスキンケア製剤を見出した。このスキンケア製剤は特定の条件をもつもので、これを活用した化粧品の発売を2017年の秋に予定している。(画像はプレスリリースより)【参考】※ポーラ化成工業株式会社ニュースリリース
2017年07月17日くせ毛は、種類や対策法によっては改善できるかもしれません。ここでは、くせ毛の原因や改善法などについて見てみましょう。くせ毛の原因くせ毛の原因について詳しく見てみましょう。髪の悩み髪の悩みで多いのは、くせ毛や薄毛、剛毛、そして細毛などです。中でも、くせ毛に悩んでいる人は非常に多いといわれています。くせ毛には、個人差があるものの、くせ毛になる人のほとんどはその度合が強いと感じている傾向があるようです。くせ毛は遺伝か自分の身内を眺めていると、似たような髪質が多いような気がすることがあります。日本人は、直毛であるというイメージがありますが、ある報告によると、およそ9割の日本人がくせ毛だというデータもあるようです。特に波状毛と呼ばれる、波打ったような髪質が日本人の中でもっとも多いといわれています。波状毛には、ウェーブが大きい場合と小さい場合があります。普段、なかなか髪がまとまらないと悩んでいる場合は、波状毛であることが多いでしょう。くせ毛というのは、ほとんどが遺伝によって出ると考えられています。両親のどちらかがくせ毛である場合、およそ7割の確率でくせ毛になるという報告があります。また、親がくせ毛でなくても歴史をさかのぼっていく過程で、くせ毛の人がいる場合は、発現する可能性があります。さらに、くせ毛は優性遺伝であるため、発現しやすいともいわれています。そのほかの原因であることもくせ毛は、遺伝以外が原因となっていることもあります。たとえば、ホルモンバランスが変化してしまったり、ダイエットやストレスなどが要因になったりすることが多いようです。また、近年増えているといわれている原因が、シャンプーやトリートメント、スタイリング剤の成分に含まれている添加物やコーティング剤によるといわれています。添加物やコーティング剤が毛穴の中に詰まってしまい、髪が成長していく過程で邪魔をして結果として髪が曲がって伸びていき、くせ毛になるようです。くせ毛対策シャンプー方法くせ毛を改善させるためには、正しいシャンプー法を身につける必要があるといわれています。ブラッシングシャンプー前に、ブラッシングをしておくことで、汚れを浮かすことができたり、絡まった髪をほどくことができ泡立ちやすくなるようです。ただし、ブラッシングをする際には頭皮を強くこすってしまうと傷つきやすくなりますので気をつけるようにしましょう。シャンプーの仕方シャンプーをする際には次のことに気をつけるようにしましょう。シャンプーをする前に水だけで汚れなどを洗い落とします。この時に、頭皮をマッサージするように丁寧に洗います。シャンプーをしっかり泡立てて、頭皮を傷つけないように洗います。すすぎをする際には、洗髪したときの倍の時間をかけて洗い流すようにする。毛穴の汚れをシャンプーで落とすことはもちろんのこと、洗った後のシャンプーの成分が毛穴に残らないようにしっかりとすすぐことが大切だといわれています。ドライヤーの当て方にもひと工夫くせ毛を改善させるためには、ドライヤーの仕方も重要です。くせ毛は水分の影響を受けやすいくせ毛の場合、髪の内部のタンパク質線維が不均一につまっていることが原因であることがあります。通常であれば複数のタンパク質が均質に含まれており直毛になるのですが、タンパク質が不均一であることから水分バランスが崩れてうねりが引き起こされやすくなるようです。水分をしっかり飛ばすくせ毛の髪をドライヤーする場合は、髪の斜め上から頭皮と適度な距離を保ちながら熱を当てて、髪の水分が無くなるまで乾かすとよいでしょう。そうすることで、キューティクルがしっかりと閉じて、サラサラになりやすいようです。くせ毛を改善する生活習慣後天的にくせ毛になった場合は、生活習慣が影響していることがあります。生活習慣の改善健康に悪い影響を及ぼす生活習慣になっている場合には、そのほとんどが髪にも悪いといわれています。特に次のような生活習慣をしている場合は、改善をする努力が必要であるといえるでしょう。脂っこいものを食べる食生活が多いストレスを感じやすい生活睡眠不足運動不足これらの生活習慣は、くせ毛以外にも体に悪影響を及ぼしている可能性が高いです。できる限り不健康な生活環境をなくしていくようにしましょう。これらの生活習慣を改善しても、くせ毛が治らない場合は、そのほかの要因を考えながら対応されていくとよいでしょう。監修:馬渕知子
2017年05月04日アトピーになりやすい人はアトピー素因を持つことが特徴とされています。皮膚を清潔に保ち、保護や保湿をすることに加え、食事を見直すことで改善が見込めるといわれています。アトピーを改善する食事や皮膚への対策について見てみましょう。アトピーになりやすい人の特徴アトピーになりやすい人の大きな特徴として、アトピー素因を持つことがあげられます。アトピー素因とは、家族や本人にアレルギー皮膚炎や気管支喘息、アレルギー性結膜炎の既往歴があることや、両親にアトピー性皮膚炎の既往歴があるなどの遺伝的要素を持つこと、IgE 抗体を生成しやすい要素を指すといわれています。IgE 抗体とは、アレルゲンと結合することによって、肥満細胞から炎症を生じさせる化学伝達物質を放出させてアレルギー反応を発症させるタンパク質とされています。アトピーを改善する食事アトピーの改善には、油の摂り方が重要と考えられ、摂取する油の種類に注意が必要です。アトピーに影響をおよぼす油や食品には以下のものがあります。αリノレン酸αリノレン酸を多く含む食品には、えごまなどの野菜や果物、青魚や海草類などがあります。油では、あまに油やエゴマ油、しそ油などがあり、αリノレン酸の油にはアトピー抑制効果を持つと考えられます。また、DHAやEPAのサプリを摂取することも、アトピー性疾患の改善に効果があるとされています。オレイン酸調理油にはアトピー性疾患において中立で酸化しにくい、オレイン酸を含有しているオリーブオイルを使用しましょう。しかし、オリーブオイルの加熱使用にはアトピー性疾患を悪化させるトランス脂肪酸が発生することがあるため天ぷらなどの揚げ物での調理は控えて、できるだけ少なめに使用することをおすすめします。動物性の食品魚魚に含まれるEPAやDHAはアトピー喘息の抑制や改善効果があると考えられます。特に、EPAの摂取によってアトピー性の疾患の予防や改善に期待が持てます。EPA、DHAの作用アトピー性皮膚炎や喘息、花粉症などの抑制や脳の活性化、血液さらさら効果、脳血栓や動脈硬化の予防、コレステロール低下作用などが考えられます。EPA、DHAを多く含む魚は主に青魚であり、いわしやサバ、アジなどがあります。玄米アトピー性の疾患の改善や予防効果が期待できる主食として玄米があげられます。玄米は体内の酵素を豊富にすることや白米よりもマグネシウムは6倍、ナイアシンは14倍多く含まれておりアトピー性疾患の予防や改善に有効であると考えられます。アトピーを改善するために避けたい食事リノール酸必須脂肪酸であるリノール酸は、大豆油、コーン油、ベニ花油などに含まれています。酸化しやすくアトピー性疾患を悪化させる危険性もあるため調理油としての使用は控えましょう。リノール酸は、通常の食事で不足になることはなく、必要量の約6倍摂っているといわれます。マーガリンマーガリンは、化学溶解剤のヘキサンによって抽出されてトランス脂肪酸が大量に含有される油に水素を添加し、固体化させた消化に悪く身体にとって危険な油と考えられます。欧米諸国では、マーガリンは毒物の扱いを受けており、食べ続けることでアトピー性皮膚炎や喘息の発症が悪化する可能性があります。また、最近の研究において、トランス脂肪酸はアトピーを含むアレルギー性の疾患だけでなくさまざまな健康被害への関与が明らかになっています。動物性の食品肉肉に含まれるアラキドン酸には、アトピー性皮膚炎や喘息を悪化させるといわれています。アトピーの改善策アトピー性皮膚炎の改善策として、皮膚を清潔に保ちスキンケアなどで保湿することによって皮膚の機能異常を正すことが大切です。毎日の入浴やシャワーで皮膚を清潔に保つ強くこすらないように気をつけて、汗や汚れをすみやかに落としましょう。清潔といっても、石けんの使用する程度で十分とされています。消毒薬などによる清潔と誤解しないようにしましょう。皮膚に付着しているさまざまな物質や真菌、細菌などを取り除くためにも入浴やシャワーは有効とされています。石けんやシャンプーは洗浄力の強いものは避け、洗い残しのないように十分にすすぐことが大切です。しかし、タオルなどでゴシゴシと擦りながら洗うことは皮膚を刺激するため控えましょう。また、高い温度のお湯はかゆみを誘発することがあるので避け、入浴後にほてりを生じさせるような入浴剤や沐浴剤を使用しないように心がけましょう。肌の保湿や保護皮膚の保湿や保護を目的とした外用薬は皮膚の乾燥を防止することに有効とされています。必要に応じて入浴やシャワーの後に塗布しましょう。その際の外用薬は使用感が好みのものを選んでも構いませんが、製品によって接触性皮膚炎を引き起こすことも考えられるため、症状の経過を注意し観察しながら使うことが大切です。また、軽い皮膚炎は、保湿や保護を目的とした外用薬の使用だけでも改善することがあります。その他の改善策新しい肌着を着用するときは、使用する前に洗濯をしましょう。洗濯の際の洗剤はできるかぎり界面活性剤の含有率が低いものを使用しましょう。患部を掻かないように短く爪を保つことや、包帯や手袋などで保護することも有用だと考えられます。また、適温や適湿などの室内環境を整えることもアトピー性皮膚炎の改善に大切な要素といえるでしょう。監修:小谷和弘
2017年05月01日【2017年4月23日更新】<ドクターズインタビュー>ストレス社会の現代では、不眠など睡眠に関する症状が他の精神的な症状の一部として現れていることも少なくありません。精神科領域の病気や睡眠障害を幅広く専門的に診断・治療している新橋スリープ・メンタルクリニック院長の佐藤幹先生に、ストレスとうつ病、不眠症の関係、特に職場のメンタルヘルスと不眠の問題についてお話をうかがいました。【佐藤 幹(さとうみき)先生】新橋スリープ・メンタルクリニック院長東京慈恵会医科大学付属病院本院精神神経科外来非常勤勤務睡眠障害を中心に精神科領域全般における診療を行なう。睡眠学を専門とし、過眠症(ナルコレプシー等)、不眠症、睡眠時無呼吸症候群、時差ぼけなどの研究を行う。特に不眠症に関しては認知行動療法を取り入れた治療法を研究。精神保健指定医、日本精神神経学会専門医日本睡眠学会認定医不眠が「うつ病」のリスクとなるストレス性障害は、精神医学的には適応障害といいます。その症状のひとつに不眠があります。原因のストレスがなくなれば睡眠がよくなる方もいますが、不眠だけが残る方たちもいます。また、ストレスがなくなってうつ症状はよくなっても、不眠症状だけが残る方たちもいます。そういう方たちは再びうつ病になりやすいといわれています。つまり、不眠症がうつ病を再発させるリスクファクターになるということです。ストレス性障害では、まずストレスの原因をはっきりさせる必要があります。ストレスの原因が明確な場合、例えば、上司との関係など職場の人間関係でうつ状態になっている方のケースは、配属を変えてもらうことが、症状を改善するためのひとつの選択肢になります。症状がうつ病もしくは適応障害の診断基準を満たした上で、患者さん本人が仕事を休みたいと思っている場合は、自宅静養することをお勧めしています。うつ症状が軽度であれば、仕事をしばらく休むだけで症状が改善し、抗うつ剤や睡眠薬などの薬を使わずに済むことがよくあります。ところが、もし休まずにうつ状態のまま会社に行き続けると、結果的に抗うつ剤などの薬が必要になるケースが多くみられます。いったん抗うつ剤を使い始めると、ある程度継続して抗うつ剤を使って行く必要があります。脳の機能が低下すると、主観的に頭が働かなくなって回転が悪くなったような感じがします。この症状をインヒビション(inhibition:抑制制止症状)といいます。たとえばメールがすぐ返せなくなる、簡単な指示が理解できない、などといったことが起こります。また、仕事中だけではなく、家でTVを観ていても内容が頭に入ってこないといったこともそのひとつです。これらはうつ病の兆候でもあります。「適応障害」と「うつ病」の違いは?inhibition(抑制)は、かつては「適応障害」ではなく、内因性のいわゆる「うつ病」だと捉えられていました。しかし、現在は必ずしもそうではないと考えられています。ストレスが強くかかって頭が働かなくなり、うつが疑われるようなケースでも、実際に仕事を休んで一週間もすると改善する方がいらっしゃいます。その場合はうつ病ではないと考えられるのです。臨床の現場では「適応障害」と「うつ病」の線引きは、難しいケースも少なくありません。例えば、24時間ずっと落ち込んでいるかどうか、ということは「うつ病」のひとつの目安になります。ほとんどのストレス性障害の場合は家に帰ればリラックスできるので、そのような場合はうつ病とは診断しません。しかし、ストレスが強すぎて家でもずっと仕事のことを考えて落ち込んでいるようであれば、適応障害も訴えによってうつ病に見えてしまいます。適応障害とうつ病が連続した病態なのか、二つの疾患を区別すべきなのか、現在の診断基準だけを元に考えると明確な線引きが困難になります。治療経過の中で、時間をかけて複合的に診断をつけてゆくことが必要です。「適応障害」は誰でもなりうるものです。たとえば恋人に振られるなど、今の状況に適応できず気持ちがついていかなくて予想を超えて落ち込んでいる、というのが「適応障害」です。ただし、その中でもうつ病の遺伝負因(いでんふいん)がある方、つまり脳の脆弱性を持っている方はうつ病に移行していくこともあります。内因性の「うつ病」の場合には、それまで楽しい気分であってもいきなり脳にスイッチが入ったように落ち込み、状況が良くなっても落ち込んだままの状態が続きます。クリニックに来られる方の多くは非常に多忙で時間がない方たちなので、いったん仕事を休むとそれだけでよくなる適応障害のことが多い傾向があります。しかし、何回も気分の落ち込みを繰り返している方、若い頃からうつ症状を認める方は、うつ病の可能性があります。また、少し判断が難しいケースとしては躁うつ病(双極性障害)のうつ状態である可能性もあります。そのため、うつ状態だけでなく躁状態があるかどうかの確認も必要です。こういったことをしっかりと見極めていかなくてはならないため、初診ではすぐに診断を決められないことも少なくありません。「うつ病」と不眠は切っても切れない関係脳にストレスがかかると生理的には覚醒度が上がるため、多くの例では不眠がつきまとうことになります。しかし、最近はうつ病で過眠を訴えて来る方もいらっしゃいます。精神的なストレスが、様々な形で睡眠の異常として表現されるのです。精神的な疾患がある場合には、睡眠だけを取り出してよくするということはできません。脳の状態全体をよくしていき、日中からのストレスを取り除くことによってようやく夜眠れるようになります。あるいは夜の睡眠をよくすることによって日中のストレスを少なくしていくことにもつながります。睡眠薬を上手に使い、夜にゆっくり休むことができると、日中の抑うつ気分も少なくなります。そのため、うつ状態の時には、睡眠薬は積極的に使うことが推奨されています。不眠とうつ病の関係についてはさまざまな方向から研究されています。たとえば不眠があるとうつ病がどれくらい再発するか、その逆にうつ病がよくなって不眠が残っていない人はどれくらいうつ病が再発していないか、また不眠が最初にあってうつ病になる人がどのくらいいるのか、といったことについて検討されています。今のところまだ結論は出ていませんが、どうやら不眠とうつ病は互いに移行するものだと考えられています。つまり、不眠があってもうつ病になるし、うつ病があっても不眠になりやすいということです。ビジネスマンの不眠には職場のサポートが大切ビジネスマンの方も含め、不眠で悩んでいる方にとっては、周囲からのサポートがとても重要です。会社から仕事を休んでもいいと言ってもらえたり、医療機関から診断書を出してもらえたりすると、患者さんはそれだけで楽になります。当院では、患者さんは会社のほうから病院に行って来てくださいといわれることも多く、ご本人がひとりで悩んで診断書をもらいに来るというようなケースはむしろ少ないです。最近では、職場のメンタルヘルスチェックをきっかけに受診をすすめられることもあるようで、紹介状にもメンタルヘルスチェックの結果について触れられていることがあります。単なる不眠ではなく、自分で何かおかしいと気づくきっかけには次のようなものが挙げられます。仕事上のミスが増えている遅刻が増えてきた仕事中に寝てしまうぼんやりしているしかし、自分で異変に気付かないうちに、症状が悪化していく方も少なくありません。若い方の場合は自分から不調を訴えて来ることが比較的多いのですが、年齢的に上の世代になるとなかなか自分からは言い出せず、むしろ周りから言われて病院に来ることが多くなります。キャパシティのある会社ならば「仕事を休みなさい」と言えるかもしれませんが、ある程度無理をしても仕事をしてもらわなければならない状況の会社も多いので、雇用側も従業員側もどちらからも言いにくいところがあるようです。しかし、睡眠時間が短いとどうしてもうつ状態などになるリスクが高くなる印象があります。雇用する側でも従業員の睡眠時間が6時間未満にならないように配慮すべきです。睡眠時間が6時間を切り、5時間台の状態が一定期間続くと、ひと晩徹夜をしたときと同じ程度に仕事の効率が落ちてしまうといわれています。毎日の勤務状況を改善することが難しくても、せめて週に2日ぐらいは7時間以上の睡眠が確保できるよう早く帰宅させるなどの工夫をすれば、うつ状態になるリスクを減らすことができるはずです。睡眠時間は1日に30分〜1時間程度長くするだけでもかなり違いますので、30分でもいいので早く帰って寝られるようにしてみてください。仕事上、帰宅時間が遅くなることが避けられない方は、フレックス・タイム制を利用するなどして出勤時間を遅くするのもひとつの方法でしょう。睡眠衛生と現代のライフスタイル不眠にはいろいろな理由があります。睡眠衛生が守られていない方に対しては、まず睡眠衛生を守ってもらうようにして、それでも眠れないという方が「不眠症」ということになります。仕事上、睡眠衛生を守ることが難しいという方も多くみられ、本質的な「不眠症」かどうかの判断は難しいところです。睡眠衛生を守るといっても、本来はそれほど難しいことではなく、すでに仕事をリタイヤした方などであれば健康を主体にした生活が可能ですが、現役で働いているとなかなか難しいところがあります。就寝1時間前ぐらいからTVやスマートフォンなどを見ないようにするのが睡眠にとっては理想的ですが、実際には就寝直前までパソコンでメールの返信をしていたり、TVでニュースをチェックしたりしている方が大勢いらっしゃいます。また、布団の中に携帯端末を持ち込んで見ていることも多いのですが、これもよくありません。このようにひとつひとつみていくとなかなか守るのが難しいところもあり、こうした睡眠衛生は、もはや現代社会では現実的ではないのかもしれません。社会や生活の変化に合わせて、睡眠衛生指導の内容もカスタマイズする必要があると思います。医療者側が、一方的に守れと指示するだけでは治療効果が少ないと感じています。不眠の背景にある長時間労働の影響多くの方は帰宅してから寝るまでの時間が短いため、生理的に睡眠の方向にシフトダウンすることが難しくなっています。たとえば、お風呂から上がって2時間ぐらい経たないと脳や内臓などの深部体温が下がらないため、その間は覚醒度が高く寝つきにくくなります。深部体温が下がれば眠りが深くなるので、入浴自体は眠りのためによいことなのですが、帰宅時間が遅いと食事や入浴を短時間で済ませなくてはなりません。また、仕事のことなどで神経が興奮している状態で床につくことも、不眠になりやすい要因のひとつです。帰宅時間が毎日遅くなるような生活では理想的な睡眠の確保が難しくなってきます。夜遅く帰宅したとき、お風呂に入る?入らない?夜遅くに帰宅して翌朝早く起きなければならないようなときには、寝る前にお風呂に入るよりも朝起きてからシャワーを浴びることをおすすめします。眠りに関しては、本来はバスタブに入って深部体温を上げないとあまり意味がありません。もちろん、汗を流さないとさっぱりしないという意味での寝苦しさはあるかもしれませんが、それが気にならないのであれば、朝起きてからシャワーを浴びると覚醒度は上がります。睡眠には気分的なものも関係するので一概には言えませんが、バスタブに入って深部体温を上げ、睡眠の2時間以上前に出られるという条件がクリアできるときにはバスタブに入るようにすればよいでしょう。また冷え性の方の場合は、体の末端が冷えていると体温が放出しにくくなり、深部体温が下がりにくいので、靴下を履いて寝ることをおすすめします。エアコンをつけたまま寝ることもよくないと思われがちですが、寒いと覚醒度が上がってしまうので就寝中はエアコンを使って構いません。休日の睡眠不足解消にもコツがある休日の前の日など、翌朝に起きる時間を気にしなければ眠れるという方は多いのですが、その場合にも注意しなければならない点があります。起きる時間が遅くなり午前10時〜11時ぐらいまでずれ込んでしまうと、週明けに時差ぼけのような状態となり月曜日の朝がつらくなってしまいます。また、午後3時以降に昼寝をするとその夜に眠りにくくなり、寝不足な状態から一週間が始まってしまうことになります。ですから、休日でも遅くても9時ごろまでには起き、いったん外に出るなどして日光を浴びるとよいでしょう。その後、午前11時〜午後2時ぐらいの時間帯であれば夜の睡眠には影響しないので二度寝をしてもかまいません。しかし、11時〜お昼頃までずっと寝てしまうと翌日の午前中に眠気が残りやすくなります。仕事中にどうしても眠いときは無理をせず仮眠をとる寝不足による眠気は寝ること以外では解消できません。眠らないでいると睡眠圧(すいみんあつ)というものがどんどん高くなります。お腹の中でガスがたまって便を我慢できなくなることをイメージしてみて下さい。睡眠も同様に圧力が高まってくると、最終的には気がつかないうちに眠ってしまうようなことになります。特に、車の運転中に眠ってしまったりすると生命に関わります。昼食後の眠気は、サーカディアンリズムや概日(がいじつ)リズムとも呼ばれる体内リズムのピークがお昼と夜中に2つあることが主な理由であると考えられます。もし食事によって眠くなるのであれば、朝食後や夕食後にも眠くなるはずです。よくいわれている血糖値の上下もある程度影響はあるにせよ、眠気の体内リズムのピークが二峰性(にほうせい)になっているということのほうが要素としては大きいでしょう。仮眠の前にカフェインを摂るとよいとされていますが、それはカフェインを摂った後30分ほどするとその効果が立ち上がってくるからです。ですから、カフェインを摂った直後に昼寝をして、昼寝が終わった頃にカフェインが立ち上がってくるとちょうどよいのです。ただし、寝不足だとカフェインを摂ってもあまり効きはよくありませんし、摂りすぎは夜の睡眠を悪化させてしまうので注意が必要です。仮眠をするときは、横になれなくてもイスに座ったまま目を閉じているだけでも効果があります。目や耳からの情報がなくなると睡眠に似た状態に入りやすくなります。どうしても眠気に耐えられないときは、トイレの個室などで5分ほど目を閉じるだけでも効果的でしょう。忙しい日々においても、ちょっとした工夫でより良い睡眠を手に入れることが出来ます。ぜひ実践してみてください。 佐藤 幹先生のその他の記事を読む■不眠症対策の悩みを解消!病院の選び方から睡眠薬まで
2017年04月15日睡眠不足に伴う健康被害は以前より指摘されており、ご存じの方も多いだろう。睡眠時間が不足すると、頭がボーっとして記憶力が低下するほか、ニキビやしわなどのスキントラブル、便秘、肩こり、腰痛、免疫力の低下、アレルギー症状の悪化、月経異常などのトラブルに悩まされるようになる。また、睡眠時間が短くなるほど糖尿病やガンの発病率が高まるなど、疾患の発症リスクとなることを示す研究も多々発表されている。そんな中、「睡眠時間が不足すると太りやすい」ということを聞いたことがある人も多いのではないだろうか? 一見、睡眠時間と体重は関係がないように思われるが、寝不足がどのように影響するのか、その原因に迫る。○寝不足で食欲に影響するホルモンバランスが変化食欲に関係するホルモンは多数あるが、その代表例として満腹ホルモン「レプチン」と空腹ホルモン「グレリン」がある。レプチンは満腹中枢を刺激して食欲を抑制する作用があり、自律神経などを介してエネルギー代謝の更新に作用するホルモンである。ギリシャ語で「やせる」という意味を持つ「レプトス」に由来するが、まさにやせを促すホルモンである。一方のグレリンは、空腹で体内のエネルギーが不足するときに分泌される食欲を刺激するホルモンである。睡眠不足や睡眠障害がある人は、そうでない人と比べてレプチンの血中濃度が少なく、グレリンの血中濃度は高いことが明らかにされている。つまり睡眠時間が短い人はそうでない人よりも食欲を感じやすく、食べ過ぎになりやすいということだ。○レム睡眠が不足すると甘いものが欲しくなる睡眠不足になると、高カロリーの「太りやすい」食べ物が欲しくなることも以前より知られている。ただ、なぜそうなるのか、そのメカニズムについては明らかになっていなかった。筑波大学の国際統合睡眠医科学研究機構はこのメカニズムについて究明し、脳の「前頭前皮質」という部分が関係していることを2016年12月に発表した。ヒトの睡眠は「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」を90分周期で繰り返している。研究チームの実験では、このレム睡眠が不足したマウスは、ショ糖(砂糖)や脂質といったいわゆる「太りやすい」食べ物の摂取量が増えた。その一方で、脳の前頭前皮質の活動を抑制したマウスは、レム睡眠が不足してもショ糖の摂取量が増えなかった。睡眠不足になると高カロリーのものを食べたくなる欲求は前頭前皮質によってコントロールされており、レム睡眠と前頭前皮質、太りやすい食べ物を好むといった食物の嗜好性が直接関係しているということが実験により明らかになったのだ。つまりレム睡眠が不足すると、甘いものや脂っぽいものを食べたくなるのである。○自身に適した睡眠時間確保の道を探る現代人の睡眠時間が以前よりも短くなっていることが指摘されてから久しいが、昨今では短い睡眠時間でも効率よく疲れが取れるよう、睡眠の質を高めるためのさまざまな取り組みが行われている。ショートスリーパーという言葉をよく耳にするようになったが、どうしたらショートスリーパーになれるのか、その方法を紹介するサイトなども存在する。より快適な睡眠を得るために、あるいは睡眠不足による弊害を防ぐために、いずれも必要なことかもしれない。だが、睡眠不足を補完するための方法を模索するのではなく、健康を維持するために不可欠な、その人に適した睡眠時間を確保する方法を今一度見直す必要があるのではないだろうか。※写真と本文は関係ありません○記事監修: UHC東京日本橋にあるベンチャー企業のユナイテッド・ヘルスコミュニケーション(通称UHC)。健康増進アプリ「Wity(ウィティ)」を開発する一方、大手製薬企業のコンテンツ開発を担うなど幅広く活動。社員は心理学、看護学、ロボット工学などの研究者・専門職が多数を占める。皆個性が強く不思議な空気感が漂うが、今日も仲良くお仕事中。
2017年04月11日<ドクターズインタビュー>東京疲労・睡眠クリニック院長の梶本修身先生は、長年にわたり疲労の研究を進め、東京・新橋のクリニックで疲労と睡眠に特化した診療を行っています。梶本修身先生に疲労のメカニズムと睡眠との関係についてお話をうかがいました。【梶本修身(かじもと おさみ)先生】大阪市立大学大学院疲労医学講座特任教授東京疲労・睡眠クリニック院長大阪大学大学院医学研究科卒業。医学博士・医師産官学連携「疲労定量化および抗疲労食薬開発プロジェクト」統括責任者著書『すべての疲労は脳が原因』(集英社新書)、『仕事がはかどる! 超高速脳のつくり方』(宝島社)など脳を疲れさせる寝汗といびき疲労回復に大切なことは、夜中に脳の自律神経が活動するような状況を避けることです。そのためには、ノンレム睡眠の深さを表す4つのステージでいえば3または4に相当するような深い睡眠を周期的に取る必要があります。まず悪い例として挙げられるのは、熱帯夜にエアコンをかけずに汗をびっしょりかくような寝方です。寝汗をかいているということは、体温調節のためにそれだけ自律神経が頑張っているという何よりの証拠です。いびきは睡眠中に運動をしているようなものそして、そのほかにもうひとつ、私たちが疲労の原因として、もっとも注目しているのは「いびき」です。睡眠中のいびきや無呼吸によって血液中の酸素飽和度が80%ほどに低下する方は多く、酸素が足りなくなると脳へ酸素を供給するために血圧を上げ、心拍を速くする必要があります。息を止めると心臓がドキドキしてきますが、それと同じことが深夜に起こっているのです。そうすると、眠りながら運動をしているような状況になり、自律神経は非常に疲れてしまいます。いびきをかいて眠っている人を見て、よく寝ているなというのは大間違いです。無呼吸はもちろんですが、いびきをかいているだけでも実は非常に自律神経を疲れさせているのです。女性はいびきに注意が必要女性の方の場合、男性に比べるといびきの音はそれほど大きくないことが多いのですが、むしろ自律神経へのダメージは深刻であるケースが少なくありません。女性は男性に比べて肺活量が少ないので、結果としていびきの音が小さい傾向がありますが、肺活量が小さいということは酸素を吸い込める量も少なくなります。また、女性の場合は貧血と低血圧を合併している人が多くみられます。貧血や低血圧があると脳に送られる酸素量はもともと少ない状態にあります。その結果、ちょっとしたことで酸素量が不足するので、脳に十分酸素を送るためには自律神経により負担がかかることになります。女性のいびきはホルモンの減少と関係また、女性の場合には更年期にさしかかる35歳から45歳の年代で、それまでほとんどいびきをかいてなかった方にいびきがみられるようになることがわかっています。これは女性ホルモンの減少と関係しているといわれています。一方、男性の場合にはいびきが気になりはじめるのはもう少し遅く、45歳から55歳の年代に多いという傾向があります。男性は豪快ないびきが多いため気づきやすいのですが、女性の場合はいびきの音が小さいことが多く、寝息といびきの区別がつかないような方が35歳から45歳の年代でだんだん増えてきます。ですから、女性の場合は少し寝息が大きいかもしれないという段階から注意していただいたほうがよいでしょう。いびきには簡易型PSG検査を睡眠や疲労を扱っているクリニックでは、簡易型PSG(睡眠ポリソムノグラフィー)という検査を行なっています。いびきが気になる方はまずこの検査を受けていただくことをおすすめします。簡易型PSG検査では病院に泊まって検査をする必要はありません。検査機器を宅配便でご自宅にお送りし、測定後に送り返していただくという形で検査が可能です。この検査を行うことによって睡眠時の無呼吸や低呼吸状態はもちろん、酸素飽和度や睡眠の時間や深さ、つまり睡眠の質がわかります。その検査結果は、ご本人が朝起きたときに疲れがとれている(あるいは疲れがとれていない)という感覚と非常によく相関しています。あなたのお疲れ度がすぐにわかる検査私たちのクリニックで実施している自律神経機能疲労度検査は、自律神経がどれだけ疲れているということがわかる検査です。自律神経機能検査で疲労度をみる方法は大きく2つあります。ひとつは交感神経と副交感神経のどちらがどれだけ優位になっているかという比をみるもので、もうひとつは交感神経と副交感神経を足した合計のトータルパワー値をみています。検査結果は縦軸と横軸で表されます。横軸はLF/HF(LF:交感神経系成分、HF:副交感神経系成分)と呼ばれるもので、交感神経と副交感神経の比を表しています。右に行くほど交感神経が優位なのでストレスが高いということになります。一方、縦軸はトータルパワー値を表していますので、上に行くほどほどトータルパワー値が高いということになります。縦軸のトータルパワー値は、年齢とともに顕著に低下します。また、年齢の平均値に比して下がっていると慢性的に疲労が強いということを意味します。一方、横軸のLF/HFの比は何か緊張するようなことが起こると高くなるので、日によって変わります。一般には、ストレスが高いと右にシフトし、交感神経が相対的に有になりますが、典型的な慢性疲労症候群の方のような場合には交感神経すら上がってこないことがあります。つまり、緊張した状況が作れないほど疲れているということがわかるのです。疲労の原因は、昼間の疲れか?夜間の睡眠か?私たちのクリニックには慢性的な疲労や、寝ても疲れがなかなかとれないという悩みを抱えた方が来られています。中には全国の大学病院からの紹介で来られる慢性疲労症候群の患者さんもいらっしゃいますが、こうした患者さんはすでに診断がついてから長い時間が経っていることが多く、治療も容易ではありません。しかし、そうではない方の場合にはまず疲れの原因を探り、それが昼間に起こっている原因なのか、それとも夜に起こっている原因なのかに分けて治療方針を決定します。夜に起こっている原因の可能性があるときには検査をして、実際にいびきがあればいびきを治していきます。それによって疲労が改善する方はかなり多くいらっしゃいます。いびきや睡眠時無呼吸に有効性が証明されているCPAPとは?いびきや睡眠時無呼吸の治療にはCPAP(持続的自動気道陽圧ユニット)という医療機器を使います。CPAPはきちんと装着すれば100%有効であることが証明されています。睡眠効率や中途覚醒など、睡眠の質を評価するパラメーターでみると100%の方に効果が出ていますし、疲労に関しても、疲れがとれた・軽くなったと感じている方が85%となっています。ただし、CPAPを装着すると圧迫感や違和感があるため、使うのをやめてしまう方も3〜4割おられます。そのため、私のクリニックではまずは1週間使っていただき、使用感に問題がないときに継続使用を勧めています。CPAPの保険適用基準は見直すべきCPAPを保険診療で使っていただくためには、PSG(睡眠ポリソムノグラフィー)という検査の結果が一定の条件を満たしている必要があります。現在の基準では1時間あたりの無呼吸・低呼吸の回数を示すAHI(Apnea Hypopnea Index)が簡易型PSG検査で40以上、終夜ポリソムノグラフィー検査で20以上となっています。しかし、実際にはAHIが5〜20の方であっても昼間の眠気による事故が通常より多いということはデータ上でも明らかであり、軽度だからといって治療をせずに放っておいてもよいということにはなりません。特に職業ドライバーの方が事故を起こすリスクを放置することは、社会的にも問題があると考えます。そして、いびき自体もやはりきちんと改善してさしあげたいということがあります。たしかにいびきだけの患者さんをすべて保険適用としてしまうと、対象となる方はかなりの人数になってしまうので健康保険財政上、厳しいところがあります。現在、私たちのクリニックでは、CPAPがいかに有効かということを多くの方に試していただくために、自費診療でも使っていただけるようにCPAPをご提供しています。軽度の患者さんにも有効な疲労回復CPAPの開発私自身、今よりも太っていた頃にいびきがあって調べてみたことがあるのですが、検査の結果無呼吸がそれほど多くなかったため、やはりCPAPの保険適用基準には該当しませんでした。しかしその当時、同じだけ寝ても以前に比べて疲れがとれなくなってきたという自覚があったのです。そこで自分でもCPAPを試してみたところ、それまでの目覚めと全く違ってスッキリとした朝を迎え、昼間の眠気も全く感じなくなったことは驚きでした。その後、自分でCPAPを購入していろいろ使い方を試してみましたが、それまで8時間は寝なければ疲れが取れなかったのが、今は5時間ぐらいの睡眠時間でも一日中仕事が出来るようになりました。こうした経験から、CPAPは睡眠の質を高め、結果的に疲れをとるという意味で優れているということを確信し、何人かの方に試していただいたところ、やはり非常によい結果が得られました。ただし、その当時のCPAPは無呼吸を検知して空気を送る圧を調整するような仕組みであったため、いびきを検知できるようなシステムに改良を加える必要があると考えました。そこで医療機器メーカーと相談して、現在はいびきによって送り出す空気の圧を調整する特殊なプログラムを組み込んでもらっています。疲れをとる自然な目覚め方とは?睡眠で重視すべきなのは時間ではなくて「質」です。そして、その「眠りの質」というのはまさに、自律神経をいかに休めるかということにポイントがあります。自律神経を疲れさせないという意味では、朝の目覚まし時計もできればやめておいたほうがよいでしょう。大きな音は人間に対しても動物に対しても恐怖心を呼び起こすものであり、強いストレスとなります。実際に目覚まし時計の音で起きたときの自律神経の働きを調べてみると、副交感神経から交感神経に一気に上がっていきます。その結果、心拍や血圧も15〜20%ぐらい上昇します。これでは朝一番でいきなり自律神経を疲れさせているということになってしまいます。理想的な起き方は、朝、少しずつ明るくなってきて自然に目が覚めるというものです。実は、私の自宅では照明とカーテンに少し仕掛けをしてあります。起床時間になると、最初の5分間は暗いところから桜色のライトがだんだん明るくなっていき、少しずつまぶたの上で光をゆっくり感じるようにしています。そして次にカーテンを自動で少しずつ開けていくという仕掛けになっています。この起き方をしていると自然に目覚めたような感じがするので、起こされたという感じがしません。まるで休日の朝のような目覚め方で毎朝起きることができます。そうすると、不思議なことに同じ時間でも熟睡感がかなり違ってきます。あくまでもよく眠った気がするだけなのですが、不快感なく起きるということは自律神経を疲れさせないためにも非常に大切であると考えます。そうした知見から、現在、このシステムはエコナビスタ株式会社から「快眠健康ナビ」というシステム名で商品化されています。自律神経が休まるには、「ゆらぎ」が必要眠るときの明るさについても、よく3ルクスの明るさがよいといわれています。真っ暗でもなく明るすぎるのでもなく、月明かり程度の明るさがちょうどよいというところから来ているのかもしれません。そういったこともすべて含めて、自律神経が一番休まる空間が望ましいのです。完全に締め切られた空間、まったくの無風で環境の変化がないところは動物にとって居心地がよくありません。たとえば家の中で飼っている犬は、どれだけ居心地がよくても2時間ぐらいで寝る場所を変えます。それは、家の中という「ゆらぎ」がない環境ではそよ風で匂いが運ばれることもなく、敵の侵入に気づくことができないからです。同じように、人間も環境が統一されて一定の状態にいることはリスクになります。ゆらぎがない空間というのはあまりに人工的すぎるため「何が起こっているのかわからない」と不安になり、ゆらぎがあるほうがむしろ安心できます。ですから、寝室もリビングもゆらぎを取り入れたほうが心地よく過ごせます。理想をいえばエアコンをつけて窓を開けるぐらいの感覚のほうがよいのですが、そういった自然なゆらぎの心地よさは、たとえば森の中であればお金をかけなくても手に入りますから、その意味では森林浴などはとてもよいと思います。リラックスのためには「五感が一致すること」が大切五感を一致させるということはとても重要です。たとえばスパやエステなど、リラクゼーションを提供する場所では、入った瞬間にたいてい少し暗くなっていて涼しいというつくりになっています。暗いところをあえて涼しくしているからこそ心地よく感じるのですが、それは私たちが経験上、日陰に入ると涼しい、つまり暗くなると涼しくなるということを知っているからです。逆に日陰に入って蒸し暑さを感じたら、それは近くに誰かがいるということを意味しています。このように、五感が一致していることは自然な状態であるという認識につながり、それがくい違っていると気持ちが悪いと感じます。たとえば海の香りは海の近くで感じるからこそ心地よいのであって、山で嗅ぐとあまりいい香りだとは思えないでしょう。コーラだと思って飲んだものが実はコーヒーだったら、普段好きで飲んでいるものでも一瞬吐き出したくなったりします。それと同じように、五感は常に一致していないと気持ちが悪いと感じてしまうのです。こうした感覚の一致というのは、過去の自分の体験や、もっと遡ればDNAに刻み込まれた記憶に由来するものです。それがずれているということは、何か普通ではないことが起こっていてその状況を本能的に怖がっているのだと考えられます。不自然な状態は、動物はとってはもちろん、人間に対してもリスクを与える可能性があります。ですから、不自然な状態が生じていると感じ取ったときには、自律神経が交感神経優位になって興奮する方向に働き、休まることができません。自律神経が休まるためにはむしろ副交感神経が優位になるような状況が理想的なのです。夕焼け色の照明は眠りにつくのを早める皆さんが仕事を終えて家に帰る頃、夕方の6〜7時になると空が夕焼けで赤い色に染まっていき、そして夜になります。多くの家庭ではリビングなどの照明に電球色が好まれますが、夕方の空があの色だということを遺伝子のレベルで知っているからこそ、家で過ごすときには無意識のうちにリラックスできる色を選んでいるのです。私たちも家に帰ったときに夕焼け色の照明を使うことを推奨していますし、実際に眠るときにも、あの夕焼け色からだんだん暗くなっていくようにすると寝つきが良くなります。眠る前にそうした夕焼け色の照明を2時間ぐらい浴びていると、入眠潜時(にゅうみんせんじ)といって、ベッドに入ってから眠るまでの時間が早くなるということも論文として発表しています。自然界に起こっていることを再現すると私たちは心地よいと感じます。電気のない時代には人も動物と一緒に自然のサイクルに従って生活をしていました。その記憶は遺伝子の中に深く刻まれているため、それに反することをしていると不安を自覚し、自律神経が交感神経優位に高ぶってしまうこともあるのです。自律神経をいたわるモニタリングが大切睡眠だけでなく、昼間の生活においても自律神経をいたわることは大切です。特に日本では、毎日の習慣だからといって疲れているときにも運動を欠かさないという方は多いのではないでしょうか。しかし、本来は疲れを自分でモニタリングして行動することがとても重要です。たとえば朝、ベッドから出た第一歩で疲れているな、足が重いなと思ったら、それは前日の疲れがまだ残っているという証拠です。日中の負荷が強ければ翌日に疲れが残りやすく、また睡眠の質が悪くても疲れが残りやすくなります。そのどちらかが(あるいは両方が)起こっているわけですから、その日は運動を控えるというようなことを考えてもいいはずです。また、本来は朝起きてから4時間後が一番覚醒している時間だといわれています。朝7時に起きる方なら11時、朝6時起床なら10時がもっとも覚醒した状態にあるというわけです。ですから、その時間に眠さを感じているようであれば、睡眠が足りていないか、あるいは前の日の疲れが過剰であったということになります。もし睡眠がちゃんととれているとしたら、前の日の運動や作業の負荷が普段より強かったのかもしれません。「なんとなく」の衝動を大切に患者さんへのアドバイスとして私がいつもお伝えしているのは「衝動を大切にする」ということです。「なんとなくしんどい」「なんとなく今日は歩きたくないからタクシーにしよう」「今日はなんとなく会社に行きたくないな」などと思うことは誰にでもあるのではないでしょうか。この「なんとなく」という、どこからともなく浮かんでくる衝動は、実は全身から上がってくるデータ集計であり、統計解析の結果なのです。私たち人間が実際に意識できることはごく一部であり、ほとんどのことは無意識のところで行われています。たとえば、「今日、カレーが食べたいな」と思っても、それがどこから浮かんできたのかわからないということはよくあります。人間のひらめきや行動の多くはそうしたものですが、実はこの「衝動」を無視し続けることは健康を害する恐れがあります。「今日はなんとなく運動したくないな」というときには、はっきりとした自覚がなくても疲れていたりするので、そんなときにはトレーニングジムに行かないほうがよいのです。これは怠け者の方がいいと言っているわけではありません。自分の感性に正直であるべきであり、その感性を隠してしまうことが一番危険だということです。意欲や達成感、楽しいことがあると隠れてしまうので、自分でモニタリングした感性はもっと大事にするべきですし、根拠がわからなくても、衝動として上がってくるものには実は意味があるのです。自分の体の状態を意識的にモニタリングすることはなかなかできません。たとえば熱っぽいかなということぐらいは感じ取れても、血圧すら自分ではわかりませんし、同じように疲労も自分ではよくわからないことがあります。「今日はなんだかやる気が出ない」というときには、体が何らかの警告を発しているのだから無視してはいけないという意識を持つべきでしょう。
2017年03月13日良質な睡眠を体験できる「ネスカフェ×フランスベッド 睡眠カフェ」が、2017年3月16日(木)から26日(日)の期間限定で「ネスカフェ 原宿」にオープンする。日本人の平均睡眠時間は世界各国と比べて少なく2014年のOECD調査で28カ国中27位、また日本人の5人に1人が睡眠で休養が十分に取れていないと回答するなど、睡眠不足は社会的に大きな課題となっている。このような背景の中、3月18日の「睡眠の日」にちなみオープンする「ネスカフェ×フランスベッド 睡眠カフェ」は、世界で栄養・健康・ウェルネスのリーディング企業であり続けることを目指すネスレと、より快適で健康的な睡眠を届けるための商品開発に取り組むフランスベッドが、睡眠前や起床後も含めた良質な睡眠体験を提供することを目的として、期間限定でオープンするコラボカフェだ。「睡眠カフェ」では、最長で2時間、店内の「フランスベッド」の最新の電動リクライニングベッドで睡眠をとることができる。さらに、睡眠前にくつろいでもらうために、「ネスカフェ ゴールドブレンド カフェインレス」を1杯無料で提供。快適な睡眠環境を実現するために、店内には、シーンに応じてスマートフォンで色や明るさをカスタマイズできるスマートIoT照明「フィリップス Hue(ヒュー)」や、ソニーのハイレゾ対応ウォークマン、ヘッドフォンを設置。最後に、起床後には「ネスカフェ ゴールドブレンド」を1杯無料で提供してくれるという、至れり尽くせりのイベントだ。ただし、利用条件として「睡眠カフェ」を利用するには、ネスカフェ 原宿でフードメニュー1品以上の注文が必要だ。【概要】「ネスカフェ×フランスベッド 睡眠カフェ」 期間:2017年3月16日(木)~3月26日(日) 11時から21時 (ラストオーダー20時30分)場所:ネスカフェ 原宿住所:東京都渋谷区 神宮前1-22-8※3月16日のみ13:30からオープン。※店内での飲食やベッドで睡眠をとることができる時間は最長2時間。利用条件:「睡眠カフェ」を利用するには、ネスカフェ 原宿でフードメニュー1品以上の注文が必要。
2017年03月12日<ドクターズインタビュー>東京疲労・睡眠クリニック院長の梶本修身先生は、長年にわたり疲労の研究を進め、東京・新橋のクリニックで疲労と睡眠に特化した診療を行っています。梶本修身先生に疲労のメカニズムと睡眠との関係についてお話をうかがいました。【梶本修身(かじもと おさみ)先生】大阪市立大学大学院疲労医学講座特任教授、東京疲労・睡眠クリニック院長大阪大学大学院医学研究科卒業。医学博士・医師産官学連携「疲労定量化および抗疲労食薬開発プロジェクト」統括責任者著書『すべての疲労は脳が原因』(集英社新書)、『仕事がはかどる! 超高速脳のつくり方』(宝島社)など疲れをとるには、睡眠が最適の手段私たちは疲労の専門家として、睡眠を専門としている先生方とは違う方向から睡眠の研究をしています。私はもともと大阪大学の精神神経科で睡眠を専門としていましたが、その後、疲労に関することをテーマに研究を行う中で、睡眠はあくまでも疲れをとるための「手段」であると考えるようになりました。したがって「よい睡眠とは何か」といえば、前の日の疲れがとれるということが私たちにとってのよい睡眠の定義となります。一般的に「今日はよく眠れた」という言い方をしますが、その場合の「よく眠れた」というのは、朝起きたときに前の日の疲れがとれているということであり、それがすなわち、多くの人々にとっても一番よい睡眠であるといえます。ですから、たとえば睡眠の質を調べるPSG(睡眠ポリソムノグラフィー)検査でまったく問題がなかったとしても、朝になって疲れが残っていたとしたらそれはよい睡眠とはいえません。私たちは疲労回復物質や疲労を起こしにくくする物質の研究をしていますが、もしも疲れをまったく起こさないようにできれば、あえて睡眠をとる必要はありません。しかしそうした夢のような物質が見つかるまでは、疲れをとるために睡眠は不可欠であり、できるだけ効率のよい睡眠をとることが最も適切であるということになります。私はちょうど今、寝てもなかなか疲れがとれない方のための本を書いています。これは、いわゆる不眠に関する本ではありません。実は、寝ても疲れがとれないと感じている方は非常に多くいます。もちろん、よく眠れないという方や不眠症の方のための情報も大切なのですが、今回は、「寝ても寝ても疲れがとれない方はいったい何を改善したらいいのか?」ということを中心にお話ししていきたいと考えています。慢性的な疲労の2つの要因慢性疲労を起こす理由は2つあります。ひとつは睡眠では回復できないほど日中の疲労の負荷が強すぎること。もうひとつは睡眠の質が悪く前日の疲労を十分に回復できないことです。つまり、慢性的な疲労を蓄積させないためには、昼間の疲労を軽減するか、夜に疲労の回復を促すか、この2つしか克服法はありません。一度起こってしまった疲労を昼間のうちに回復させることはできません。日常生活で疲れにくくするための方法はさまざまなものがありますが、それらは疲労を回復させているのではなく、それ以上悪化することを防いでいるだけです。つまり、疲労を回復させる手段は睡眠しかないのです。すべての疲れは脳が感じている「自律神経の疲労」だった私たちの研究の結果、運動疲労(肉体疲労)だけでなく、精神作業疲労と呼ばれるデスクワークの疲労や眼精疲労も含めて、昼間に起こっている疲れは自律神経の疲労であるということが明らかになってきました。たとえば運動をしたときには心拍や呼吸が早くなりますが、それを調節しているのは脳の中にある自律神経の中枢であり、汗を出して体温を調節しているのもまた自律神経です。ゴルフであれマラソンであれ、真夏の炎天下と11月では同じ時間・同じ距離であってもその疲れ方は大きく異なります。行動量には差がないのに、温度や湿度などの気候の差、すなわち体温コントロールを行う自律神経が疲れてしまうのです。自律神経は、発汗、心拍、呼吸、血圧などを秒単位で調整して、身体を常に安定した状態にする働きを司っています。真夏の場合にはその負荷が非常に強くなることから、自律神経が疲れると考えられています。もしも運動疲労の原因が筋肉そのもののダメージであるならば、真夏でも11月でも疲れは変わらないはずです。運動疲労というと体の疲れのように思われがちですが、実は体ではなく脳の中にある自律神経の中枢が疲れているのです。自律神経の疲れは活性酸素による細胞のサビ自律神経の疲れは活性酸素(かっせいさんそ)によるものです。私たちが何らかの作業をして自律神経の細胞が一生懸命働くときには酸素を消費します。すると、その過程で活性酸素が発生して神経細胞自体を錆びさせてしまいます。そしてその神経細胞が錆びると、全体を構成する自律神経の中枢自体の機能が落ちてしまいます。これが自律神経の疲れのメカニズムです。この自律神経の機能低下が起きると、その情報はちょうど眉間の裏側に位置する眼窩前頭野(がんかぜんとうや)という脳の部位にサイトカインという物質を通じて伝えられます。これがいわゆる「疲労感」として認識されます。そのときにあえて「体が疲れた」と感じさせることによって、これ以上作業をさせないようにして体を酷使することを防いでいるのです。ですから、本当は自律神経が疲れているにもかかわらず、私たちは「自律神経が疲れた」とは感じず、「体が疲れた」というように誤解させられているのです。そうしなければ作業をやめることなく、もっと頑張ろうとしてしまうからです。つまり、疲れは防御反応から来るアラート(警報)なのです。疲労と老化のメカニズムは同じもの疲れと老化は基本的には同じものです。細胞が活性酸素で一時的に錆びた状態が疲労。そのサビが固まってしまって取れなくなった状態が老化です。つまり、疲労と老化の違いは、サビが一過性かそうでないか、可逆的か不可逆的かということになります。これは脳の中の神経細胞で考えるとわかりにくいかもしれませんが、肌の変化を考えていただくとわかりやすいでしょう。たとえば海水浴などで日焼けをしても、それは一時的なものですぐに元に戻ります。日焼けした肌は疲れている状態ですが、それは数日経てば元の状態に回復します。言ってみればこれが肌の疲労ということになります。沖縄に住んでいる人や、さらにいえば東南アジアの赤道に近いところに住んでいる人たちは一年中強い日差しにさらされて生活しています。このように毎日肌を紫外線などによって疲れさせていると、結果的に肌のダメージが可逆的なものから不可逆的なものになり、単に色が黒くなるだけでなくシミやしわとして定着します。これが肌の老化です。つまり、可逆的な範囲にとどまっているのが「疲労」であり、それが不可逆的な段階に至ると「老化」となります。ですから、その意味では老化を防ぐアンチエイジングのもっともよい方法は疲れないようにすることであるといえます。疲れも老化もまったく同じ酸化ストレスが原因であり、その酸化ストレスがこびりついて取れなくなった状態が「老化」となっていくのです。「活性酸素がたまる」というのはウソ?よく「活性酸素がたまる」と言いますが、活性酸素の寿命は長くても数十秒です。その一瞬で細胞を錆びさせてしまうのです。周りのものを酸化して錆びると活性酸素自体は還元してなくなってしまうので、長い間とどまっていることはありませんし、それ自体を測ることもできません。酸化ストレスマーカーといって、尿の中に出てくる8-イソプラスタンや8-OHdGなどの物質を酸化ストレスの指標にすることがありますが、それらは酸化ストレスの結果代謝されたものが尿中に含まれる値をみています。ですから、ストレスマーカーはあくまでも活性酸素が悪さをした結果出てきた錆(サビ)を測っているようなものであり、活性酸素自体を測っているわけではありません。活性酸素に抗酸化物質は有効か?疲れの原因が活性酸素による酸化ストレスであるならば、抗酸化物質によってこれに対抗するということが考えられます。活性酸素が発生しては消えていくので常に抗酸化物質がそこに存在しなければならないということです。ビタミンCは強力な抗酸化物質のひとつですが、摂取してから体の中に滞在している時間は1〜2時間といわれています。いったん活性酸素をきれいになくすことができたとしても、ビタミンCが代謝されて体の中からなくなってしまえば、そのあとは効力がありません。抗酸化作用を持続させるためには、たとえば点滴のような形で体に入れるような工夫が必要となります。ブルーベリーに含まれるアントシアニンやリンゴに含まれるアップルフェノンなどのポリフェノール、そしてカテキンなども非常に優れた抗酸化物質ですが、やはり同様に2時間以内にほとんど消えてしまうといわれています。たとえばアントシアニンなどは代謝が早く、体内に取り入れてから30分ほどでピークになるといわれています。ですから、もしもサプリメントとして摂るのであれば、少量ずつこまめに摂るほうがよいかもしれません。抗疲労物質イミダペプチドのメリット私たちが推奨しているイミダペプチドという抗疲労物質がなぜいいかというと、先にお話しした脳の自律神経の中枢にそのイミダペプチドを合成する酵素、すなわちイミダペプチドを作る工場があるからです。つまり、材料さえ供給すれば自律神経の中枢で作ってはそこで効果を発揮するということをおよそ8時間にわたって継続することができます。実際の抗酸化力そのものは、先ほど挙げた抗酸化物質の中ではイミダペプチドは決して強力とはいえません。しかし、それが自律神経の中枢で作用するということが非常に重要なポイントです。イミダペプチドを作っている工場は骨格筋と自律神経中枢にあります。脳と血管の間には血液脳関門というものがあり、血管から脳への物質の移動を制限して分子量の大きい物質を通さないようにしています。イミダペプチドは体内に摂取した後アミノ酸に分解されるので、最小単位のアミノ酸の状態で関門を通過し、脳へ到達することができます。しかし他の抗酸化物質の場合は、比較的通過しやすいポリフェノール以外は関門に引っかかってしまって脳には届きません。疲れの原因は自律神経の中枢ですから、脳に届かなければ肝心の自律神経にはまったく作用しないということになります。眼精疲労も自律神経の疲労眼精疲労については90年代頃からさかんに研究されてきました。その結果、目や視神経の疲労だと思われていた眼精疲労も実は自律神経の疲労であるということがわかってきました。動物の脳は、活発に活動をしているときには交感神経優位の状態にあり、リラックスしているときには逆に副交感神経優位となります。自律神経はこのように交感神経と副交感神経がうまく拮抗してバランスをとっています。ですから、私たち人間も仕事をしているときには交感神経優位の状態を保っています。動物が、獲物を追いかけるときや逆に敵に襲われる危険があるときなどは、交感神経が優位となります。このようにリスクが高い状況では、遠くを見る必要があるため、目に交感神経の刺激が伝わると、眼球内の水晶体を薄くして屈曲率を下げ、遠くがよく見えるように調整されます。このことは私たち人間も含めて全動物に共通する仕組みです。一方、お母さんのおっぱいを飲んでいる赤ちゃんや、その赤ちゃんを抱いているお母さんが見ている対象はおおむね70cm以内のごく近い距離にあります。このように脳がリラックスしている場合には、副交感神経が高まります。目に副交感神経の刺激が伝わると水晶体のレンズが分厚くなって近くがよく見えるようになります。つまり、基本的にすべての動物は、仕事モードのときには交感神経優位でレンズを薄くして遠くを見るようにし、安心できるときはレンズを厚くして近くを見ているのです。50万年の人類の歴史の中でこの数十年だけは、仕事や勉強などで集中して近くを見る時間が多くなりました。その場合、脳は交感神経優位となっているにもかかわらず、目には副交感神経の刺激を出さなければ近くを見ることができません。この矛盾が眼精疲労を引き起こしているのです。眼精疲労は筋肉が痙攣しているときのような状態眼精疲労を起こしている方を調べてみると、実際、目のレンズの厚さを調節する毛様体筋が痙攣(けいれん)を起こしているときのような状態になっていることがわかりました。こむら返りで足がつったときなど、筋肉が痙攣しているときには、関節を曲げるように働く筋肉と伸ばす側の筋肉が同時に収縮しているということがみられますが、眼精疲労でもそれと同じようなことが起きていたのです。眼精疲労を起こしている方のほとんどは、パソコンのディスプレイなど近くを見て仕事をしています。逆にいえば、遠くを見て仕事をしていると眼精疲労を起こしにくいと考えられます。3D(三次元映像)などの技術を用いることによって、近い距離にあるディスプレイを見ていながら、たとえば3m先などもっと遠くに目の焦点距離を合わせることがごく自然に実現できれば、眼精疲労を軽減できるようになるかもしれません。慢性疲労は自律神経失調症と同じ症状が出る眼精疲労が進行すると自律神経失調症と同じ症状が出てくることはよく知られていますが、眼精疲労に限らず運動疲労も徹夜による疲労も、慢性化した疲労はすべて結果的には自律神経失調症と同じ状態になる可能性があります。頭が痛い・重い体がだるい耳が遠く感じる目がしょぼしょぼする・目が乾くろれつが回りにくくなるふらつく汗が止まらなくなるこれらはすべて自律神経失調症の症状に共通していますし、徹夜明けなどにも同じような症状がみられます。つまり、自律神経失調症と慢性疲労とはほぼ同じ状態が表れるということです。こうした疲労は自律神経の疲労によるものがほとんどですから、その自律神経の疲労を睡眠によっていかにとるかということが非常に重要なのです。
2017年03月12日睡眠が健康や美容に大切なのはわかっていること。でも、残業があったり、飲み会でついつい飲みすぎてしまったりと、睡眠に良くないことをどうしてもしてしまうことも!今回は、忙しい人でもそんなアクシデントにも対応できる美容と健康の為の睡眠法を紹介します。”寝る前”から「明日」は始まっている!朝起きて、さぁ1日が始まるぞ!そんなふうに思うかもしれません。しかし、1日は寝る前から始まっているんです。というのは、その日1日が、どんなパフォーマンスが出せるかは、睡眠で決まっていると言っても過言ではないからです。つまり、どんなに気合が入っていても、前日の睡眠が満足いくものでなかったら最高のパフォーマンスが出せないんです。それくらい大切な睡眠。しっかり眠りたくても、見たいドラマや飲み会などでなかなか満足のいく睡眠が毎日とれないことも。今日は、そんな忙しい現代人にぴったりの、状況別の睡眠方法を紹介したいと思います。1. 愛する人と二人で寝たいけど、睡眠の質は…好きな人といつも一緒に寝たい!しかし、睡眠に関しては、一緒に寝ると、相手の寝相や寝返りが、睡眠の妨害になってしまいます。もちろん、気にならない場合はそのままで大丈夫です。しかし、相手の寝相などで気になってしまう場合は、キングサイズのベッドがオススメです。これくらいのサイズになると、よほどでもない限り相手から睡眠の妨害がありません。でも、それって一緒に寝ている意味ないよね…そんな声も聞こえてきます。なかなか難しいですね。2. 飲み会で飲みすぎた!そんな時は…急な飲み会。場の雰囲気で、ついつい飲みすぎてしまうことも!お酒を飲むと寝つきが良くなるから、お酒は睡眠にいいのではないか!?そんな風に思う方もいるかもしれませんが、確かにお酒を飲むと寝つきは良くなります。しかし、お酒を飲んで寝ると、眠った後の睡眠の質が下がってしまうんです。なので、睡眠の為にはお酒はあまり良くないですね。飲まないと眠れない。そんな方でも3日に1回飲んで寝るくらいにしておきましょう。ところで、飲み会にいったときは、特に飲んだ後が大切です。シメにデザートなど食べる方も多いと思います。さらには、お店を変えてラーメン!そんなこともありますよね?確かに飲んだ後はラーメンが食べたくなりますが、ここは我慢しましょう!ここでラーメンの代わりになるのが『うどん』です。もちろん、肉うどんなどは避け、素うどんにしましょう。ラーメンを食べて寝ると、逆流性食道炎の手前のような状態になってしまうこともあります。うどんなら、食べたい欲求を満たしつつ、いい睡眠にもっていってくれるので、現実的ではないでしょうか!?他にも、ヨーグルトやバナナも飲み終わった後にいいです。デザートにヨーグルトがあったら、選んでもいいですね!3. 毎晩の食後のドリンクは…飲み会だけでなく、毎晩の食後の一杯、何を飲んでいるでしょうか?コーヒー好きの方はに、食後のコーヒーはたまりませんよね!他にも、緑茶など、食事に合う飲み物もたくさんあります。しかし、これらはカフェインが入っているので、寝る前の時間や、夕食後の飲み物にはオススメできません。ここでオススメなのが、ハーブティーです。香りも良く、ノンカフェインなので、その後の睡眠を妨害することもありません。さらに、ハーブティーは種類が豊富なので、味に飽きることなく楽しめます。他にも麦茶もノンカフェインなので、オススメです。麦茶というと、夏のイメージがありますが、一年中楽しめる飲み物です。冬はホット麦茶にすると、体も温まり、とても美味しいです。ちなみに、眠気覚ましにコーヒーなどのカフェインを摂る方もいますが、睡眠とセットにするとさらに効果が上がります。お昼寝する直前直後のコーヒーは眠気を取る効果がさらにアップしますよ!4. 辛い朝、起きる時に役立つアイテム睡眠不足で起きる朝、前日飲んだ日の朝は辛いもの。そんな朝を、できるだけ快適に起きる為のアイテムを紹介します。『めざましカーテンmornin’』です。これは、カーテンのレールに付ける機械なんですが、スマートフォンと連携して、目覚ましをセットすると、その時間にカーテンが開いて、光で目を覚ましてくれるものです!ロビット/めざましカーテンmornin’出典:Amazonより音で起きるより快適で、起きた後の日光は、体内時計をリセットしてくれる効果もあります。もちろん、音の鳴る目覚ましも必要ですが、その5分前にカーテンが開き、起きやすい状態にしてくれると、快適な目覚めが訪れやすくなってくれます。価格も1個4,000円弱とそこまで高くなく、2つあるといいですが、最低1つでも十分に効果があります。試しに買ってみるのもいいですね!これは筆者も持っているアイテムですが、かなり買ってよかったものの一つになりました。いかがでしたか!?ただの睡眠法というより、現代の生活にあって、かつ実践しやすいものだったと思います。もちろん、毎日同じ時刻に、同じ時間の睡眠を取るのが一番いいのですが、なかなかうまくいかないもの。睡眠は健康にも、美肌にも大切な要素です。やりたいことをしつつ、ちょっとしたコツを掴んで、最高の睡眠をとって、人生を楽しみましょう!
2017年02月22日世界で一番睡眠不足な国の一つである日本。残業など、忙しい毎日の方が多いのではないでしょうか!??今日は、そんな忙しいあなたをお助けしてくれれる、睡眠を最大限に引き出すアイテムを紹介したいと思います。日本人は、寝不足の人が多い米ミシガン大学が、100カ国の数千人以上の就寝時刻や起床時刻を収集し、国別の平均睡眠時間を比べたところ、日本とシンガポールが7時間24分と最も短いという結果になりました。その研究によると、国ごとの社会的なプレッシャーによる影響が強く、体内時計の働きが弱まることで就寝が遅くなり、睡眠時間の減少につながるということが原因にありました。つまり、日本人の平均睡眠時間が最も短いことが分かった研究でした。そう、日本人は睡眠不足な人が非常に多いんです。と言われても、毎日の仕事や残業や通勤など、なかなか睡眠時間が確保しにくいのが現実です。今までは、寝る前にご飯を食べない。寝る前にお風呂に入らない。などの方法が一般的でしたが、なかなかライフスタイルを変えるのは大変なこと。今日は、そんなあなたでも導入しやすい、睡眠アイテム家電を紹介したいと思います。一度買ってしまえば、あとはライフスタイルを変えなくても、あなたの睡眠をお助けしてくれます。では、注目の商品を紹介していきましょう!!こんなものあったんだ!オススメアイテムSense快眠サポートシステム出典:Amazonよりこの商品は、快適な睡眠に必要な状態をチェックしてくれる商品です。タマゴみたいな形ですが、USBでつなぐことができ、光、音、温度、湿度、微粒子、近接センサーを搭載する本体と、枕に装着する睡眠トラッキング用の小さなSleep Pillがあり、iPhone、Androidアプリで睡眠の状態をチェックすることができます。本体にはスピーカーとLEDライトも搭載しており、快眠をサポートする音を出したり目覚ましを鳴らしたり、寝室の環境を色で示したりしてくれます。目覚ましは機能には、ユーザーの睡眠サイクルに合わせ、浅い眠りのタイミングで鳴るようになっていて、本体の上で手を振ればアラームが止まる仕組みです。さらに、Senseのスマホアプリは、ユーザーの睡眠の状況を記録し、眠りの質を評価してくれて、就寝中に眠りが浅くなったりした場合、その原因についても説明する機能があります。毎日の睡眠にスリープスコアという点数が付くので、なんとなく今日はよく寝れた気がするではなく、数字として良く寝れたというのがわかります。つまり、このアイテムは睡眠に適した状態であるかや、睡眠中の状態を記録したりしてくれ、改善策まで出してくれるんです。すごいですね。ちなみに、この商品は129ドルですが、日本で買う場合は輸入するので注文してから少し時間がかかるのと、購入するサイトによって値段が2倍近く違うこともありますので、よく探してから買いましょう。スマホアプリの表示も英語なので、英語が苦手でも使いたい場合は、簡単な単語だけでもいいので覚えましょう!フィリップス hue出典:Amazonよりこの商品は、スマホで自由に電気が操れる商品です。スマホで電気の色を変えたり、消したり点けたりできます。ここまではただのハイテク家電ですが、実はかなり強い睡眠の味方なんです。安らかな睡眠を約束するメラトニンの分泌は、光の影響を受けると言われていて、スムーズに睡眠に入るためには、暖色系で、暗めの明かりにするといいということがわかっています。hueを使うと、簡単に暖色系の暗めの光にできます。さらに、タイマー機能もあるので、徐々に暗くしていき、睡眠に向けて、光で準備ができるんです。hueは朝の目覚ましにも最適です。スケジュール機能で決まった時間にじわじわと部屋を明るくしていくこともできるので、目覚まし時計のうるさい音で無理やり起こすのではなく、カーテンを開けなくても自然光で起きるように演出ができるんです。これは凄いですよね!!気になる価格ですが、初心者向けのスターターセットは20,000円前後で販売されているみたいです。LEDなので、電球の持ちも良く、20,000円で自然な睡眠に入れて、自然光で起きれる感覚が得れるのは、安いのではないでしょうか!?オムロンねむり時間計出典:Amazonより寝つきをスムーズに、スッキリ目覚めをサポート、毎日の眠りをチェック。という3つのコンセプトのもとにできたこの商品。使い方はすごく簡単で、枕元に置くだけで、寝返りなどの寝具の動きから、寝つき時間、睡眠時間、起床にかかった時間を測定してくれます。さらに、起きやすいタイミングに、好きな音楽で起こしてくれたり、ねむり時間計というアプリを使って、昨夜の睡眠時間や1週間の眠りを振りかえって、1ヵ月ごとの眠りのバラつきなどを記録してくれます。温度と湿度から睡眠環境も判断可能。価格も5,000円くらいと、前の2つに比べるとお手頃価格なので、自分の睡眠が知りたい!なんて場合はまずこの商品から入ってみるのもいいと思います。日本企業の商品というのも安心材料の一つですね!!いかがでしたか?普段見ない商品だったのではないでしょうか?最近は、睡眠状態がしっかり研究されたり、スマホの進化に伴って色々な商品が発売されています。上の3つの商品はどれも使いやすく、かなり便利な商品だと思います。なかなかライフスタイルは変えにくい。そんな方は、自然に眠りに導いてくれるライトや、睡眠状態を教えてくれるアイテムを使ったりして、快適な睡眠を目指してみてはいかがでしょう?※筆者の個人的見解です。効果・効能を保証するものではありません。
2017年01月31日睡眠を甘く見ることなかれ!手間もコストもかけず、美肌を作り出す秘訣。それはズバリ「睡眠」。人は眠っている間に成長ホルモンを多く分泌させ、それによって肌のターンオーバーを促す。良質な眠りは肌の生まれ変わりを引き起こしてくれるのだ。しかしもうすぐ、鼻炎や花粉で寝苦しさを感じる季節がやってくる。睡眠不足や、それによるストレスが及ぼす肌の影響は大きいだろう。寝る前のスプレーが美肌への近道そんな時に便利なのが、アース製薬から発売された新商品『アレルブロック おやすミント スプレー』。寝る前に布団や枕に吹き付けると、ミント成分がスーッと鼻を抜ける爽快感を与えてくれる。さらに「ゆめみるアロマ」と名付けられた7つの天然ブレンド精油も配合されており、リラックスや安らぎを与えてくれるアロマ効果も。これなら鼻がつまって寝苦しい夜も、ゆったりした気分で眠れそう。家族みんなで使える!弱酸性の成分で、肌についても安心。こどもと一緒に(6歳くらいから)使えるのも嬉しい。爽やかに眠ってスッキリ目覚めた朝は、肌の調子も良くなるはず。ストレスのない眠りで、お手軽に美肌美人になろう。(画像はプレスリリースより)【参考】※アース製薬おやすミントスプレー
2017年01月08日昨今、睡眠の質への関心が高まっていますが、従業員向けに良質の睡眠をとるための研修を実施する企業がじわじわと増えています。研修を提供するのは、「眠りは技術である」をモットーに、筑波大学との産学連携で睡眠を解析し、そのスキルを伝授している株式会社ニューロスペース(東京都千代田区、代表取締役社長:小林孝徳)。 メンタルヘルスの向上、精神病の予防にも研修会では、社員へのヒアリングを基に解析した、その企業特有の問題のある睡眠パターンを紹介し、それが起きる睡眠のメカニズムを説明。そのうえで、具体的な解決方法を示してくれます。従業員の生産性を高めるだけでなく、メンタルヘルスの向上、精神病の予防にもつながるということです。 多くの業種、企業が睡眠研修を採用同社は2003年創業のベンチャー企業。これまでに、外食、IT、物流、鉄道、寝具など多くの業界企業が、同社の睡眠研修を採用しています。 実践しやすく、従業員の生活習慣が改善たとえば、2006年11月に研修会を実施した株式会社クボタでは、恩加島事業センターの従業員約300名が参加=写真=。「これまで実施してきた基礎的なメンタルヘルス研修はマンネリの感があったが、今回はより具体的、実用的な内容で、実践しやすく、役に立つものが多かった。生活習慣改善につながる」と好評だったとのこと。 多くの睡眠の改善や行動変容2016年6月に実施した株式会社ディー・エヌ・エーでは、約100人の社員が参加。その後に実施したアンケートでは、多くの社員に睡眠の改善や行動変容が見られたということです。2016年3月には、株式会社吉野家の店長集会(計2日間)で計約900人が受講しました。 睡眠体験施設の運営もニューロスペースでは、企業向けの睡眠研修のほか、睡眠計測機器の製作・販売、睡眠ノウハウ・システムの開発なども行っています。
2016年12月18日夕方以降に食べたものは睡眠の質、体型 に直接つながります。でも、特にこの時期は、ついつい夕食を食べ過ぎたり、自分で食べ物が選べなかったり調整が難しいですよね。付き合いで外食が増える時期でも、体型維持するために手をつけてはいけない食材を見てみましょう。1.豚肉と牛肉この時期ステーキなどを食べる機会が増えますが、夕食に避けたいどころか、睡眠のことを考えると、出来るだけ完全に止めたい食材です。これらの肉は、アミノ酸を含んでいて、チロキシンという目覚めと眠気を調整するホルモンを刺激し、ズレを生じさせ、不眠につながってしまいます。睡眠を改善させるためには、タンパク質を摂るなら豆類からがオススメです。鶏肉、ウサギ肉、魚などは消化を助け、内臓をリラックスさせて、良い眠りにしてくれます。2.デザートこれも食べる回数が増えますよね。デザートの中には驚く量の砂糖が含まれています。寝る前の時間帯にとってはカロリーが高すぎてしまいます。夕方以降に食べた砂糖はすべて脂肪に変わることを忘れてはいけません。特に内臓脂肪へとつながります。夜以降の時間にとってデザートのような甘い食べ物は、カロリーがあまりにも多すぎるのです。3.アーモンド、クルミ、ピスタチオは7個までもし、おつまみであったら食べたくなる食材ですよね。新陳代謝を高め、ダイエット効果は抜群です。ドライフルーツも積極的に食べたい食材です。不飽和脂肪酸がたくさん含まれていて、良質な脂肪分をとることができ、血中コレステロール値を整えます。でも、メンタルや身体をアクティブにさせる効果があるので、夜よりもお昼までの時間が理想です。食べる時間を調整すると美しくなれる食材です。塩味がついている物はムクミ予防に塩を落としながら食べるとさらに「きれい」に近づけます。4.パン、ピザおいしいピザやパンを食べることもあると思います。イースト菌を含む食材は腸内菌にダメージを与える可能性があります。そのため消化を悪くさせます。夜の時間の睡眠を妨げ、腹部を膨らませ、次の日もお腹がぽっこりしてしまいます。同じようなことがビールを飲んだ時にも起こります。ビールでなくても「ビール腹」になってしまいます。5.チョコレート、カフェ夕方以降に食べると夜の睡眠がゆっくりできなくなります。体が少し興奮してしまうからです。もし、チョコレートを食べたのなら寝る前に少しだけお酒を飲むと眠りやすくなります。60~80分前にワインを少し飲むと良い睡眠をとることができます。時々、食べたくなる時もありますが、もしスケジュールの上にこの食材を食べそうな予定やデートがあるなら、一人の食事の際は避けるようにするなど、計画を立てていくことが大切です。一人で食事をする時は自分で食べ物を決めることができますよね。その時に、正しい食材を選んでおくことを習慣にすることが、ダイエット、美容を成功させるきっかけになります。
2016年11月26日睡眠不足で眠たくてしょうがないというとき、コーヒーを眠気覚ましに飲む人は多いはずだ。ただ、最新の研究によると寝不足の人はソーダやエナジードリンクを飲む傾向があることがわかった。海外のさまざまなニュースを紹介する「LiveScience」にこのほど、「睡眠と飲み物」に関するコラムが掲載された。睡眠不足になると、より多くの糖分を欲するようになるのはなぜだろうか。米国で2005年から2012年まで実施された国民健康調査から得られた約1万9,000人のデータを分析すると、睡眠時間が5時間以下の人は、7~8時間の人に比べてソーダやエナジードリンクなどの糖分入り飲料を平均21%も多く飲んでいることが判明した。「糖分が含まれている飲料と短い睡眠時間の間には、互いに補強しあう正のフィードバック・ループがあるのかもしれません。そのため、人々は不健康な糖分を摂取する習慣を断ち切ることが難しくなっているのです」とカリフォルニア大学サンフランシスコ校精神医学分野講師で今回の共同研究者であるアリク・プラザー氏は語る。特に5時間以下の睡眠の人は、十分に睡眠をとった人と比べて、カフェインと糖分の両方が入った飲料を33%も多く飲んでいた。一方で、睡眠時間の長さとジュースやティー、ダイエット飲料の消費量には有意な差がなかった。この研究グループによると、「カフェインと糖分の両方が入った飲料を飲むこと」と「睡眠時間が短いこと」のどちらが原因で、どちらが結果かは不明だという。だが、もしかするとこの両方が絡み合った姿が"正解"かもしれない。すなわち、睡眠時間が短いためカフェインと糖分の両方が入った飲料を飲むようになり、そのような飲料摂取の習慣化が早い時間帯の就寝の妨げになるという悪循環に陥っているのではないか――。研究者グループはこのように考えている。「このデータは、睡眠を改善すればこの悪循環を断ち切り、糖分の摂取を抑えられることを示唆している」とプラザー氏は語る。研究グループが年齢や世帯所得、結婚歴、身体的活動レベル、睡眠障害の有無など要因を考慮に入れても、研究結果は変わらなかったとのこと。今回の研究では、睡眠時間は自己申告なので、正確に把握できていない可能性もある。「人々の睡眠習慣と飲み物の選択がどのように影響し合うのかを探るためには、より長期間の研究が必要だ」とプラザー氏は話している。※写真と本文は関係ありません○記事監修: 杉田米行(すぎたよねゆき)米国ウィスコンシン大学マディソン校大学院歴史学研究科修了(Ph.D.)。現在は大阪大学大学院言語文化研究科教授として教鞭を執る。専門分野は国際関係と日米医療保険制度。
2016年11月24日「デブ菌」を減らす体質改善モニター募集ダンワールドが全国で展開している「イルチブレインヨガ」のスタジオで11月1日~30日の間、体質改善モニターを募集している。キャンペーン期間中の入会で1ヶ月以内に体重マイナス3kg、腹周りマイナス5cm、体温プラス0.5℃以上のいずれかの変化が見られたら、クリスタルマッサージバーや今治タオルなどのプレゼントが用意されている。「イルチブレインヨガ」は、東洋の伝統的なトレーニングと最新脳科学を統合した脳ヒーリングヨガを行っている。初心者・上級者関係なく同じレッスンを行い、自分の状態を意識することで、バランスや不調を整え、自然に健康な状態に戻すヨガプログラムが組まれている。また東洋医学を取り入れたエクササイズは、腸の動きを活発にしてデトックスを促すので「デブ菌」を減らし、腸からの体質改善が期待できる。「デブ菌」とは2006年に米国ワシントン大学の研究チームが行った「肥満と腸内細菌の関係」の調査で判った「ファーミキューテス類」の細菌のこと。調査で肥満の人の腸内細菌には、「ファーミキューテス類」が多いことが判明。また、カロリー制限で体重を減らすと減少することも判明した。さらに肥満の人には「バクテロイデス類」の細菌が少なく、体重を減らすと「バクテロイデス類」の細菌が増えることから「バクテロイデス類」は「やせ菌」と呼ばれている。デブ菌撃退デブ菌を減らしやせ菌を増やす第一歩は、腸内環境を整えること。自律神経のバランスを整えて腸をリラックスさせると理想的な状態へ近づける。「イルチブレインヨガ」は、腸周りの筋肉を刺激し、血液と気エネルギーの流れ(気血循環)をスムーズにすることで腸の働きを活発にするエクササイズを実践している。下半身や下腹部を内側から温めることで、腸をリラックスさせデブ菌を撃退する。秋から冬にかけての時期は、基礎代謝が活発になるためダイエットに最適なタイミング。イルチブレインヨガで腸内環境を整えてやせ体質を手に入れたい。【参考】※イルチブレインヨガキャンペーン
2016年11月12日「定期的に睡眠外来へ行ったほうがいいですよ」とだれかから言われても、すぐに行く気にはなれないですよね。でも「睡眠に問題があるとガンになりやすいらしいですよ」と言われたら、どうでしょうか? 一度、睡眠状態をチェックしてもらおう、と思いますよね。今回は、ガンと睡眠の関係のちょっと“衝撃”の内容です。公約は「ガン検診受診率100%」?東京都知事に立候補したジャーナリストの鳥越俊太郎氏が、都政の政策を問われて、答えたのは「ガン検診受診率100%」。鳥越さん自身も闘病経験がありますが、数人に1人はガンになると言われるほど、日本人にとっては厄介な病気です。ガンについて調べてみると、さまざまな調査データがあります。たとえば、地域別で発症率が異なるというもの。国立がん研究センターが公表したデータによると、胃ガンは東北と日本海側、肝臓ガンは山梨県と西日本での発症率が高いそうです。その原因はまだ明らかになっていませんが、塩分の摂取量やウイルスの感染率と比例するという説もあるので、今後はさらなる研究が進み、新たなガンの予防策が生まれるかもしれませんね。睡眠時無呼吸症候群とガンの関係は?今回「ガン」を取り上げたのには理由があります。それは睡眠時無呼吸症候群という睡眠障害がガンと関係があるという説が、米国のウィスコンシン大学のザビエル・ニエト氏らによって、米国胸部学会国際会議 2012 で発表されたからです。こんな人は早めに睡眠外来へ睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が止まってしまう病気です。止まると言っても長時間ではないため、本人には自覚症状がないことも多くあります。つまり「まさか自分の呼吸が止まっているなんて……」という人が数多くいるということです。“隠れ睡眠障害”とも呼ばれる状態ですが、この状態を放っておくと危険なことがたくさんあります。たとえば、日中の事故に繋がる可能性。睡眠時無呼吸症候群の患者は、夜間に呼吸が止まり熟睡できていない状態なので、日中に突然強烈な眠気に襲われることがあります。これが車の運転中だったら……と、考えると怖いですよね。もしも家族や友人に睡眠状態の違和感を指摘されたら、早めに睡眠外来に相談しましょう。ガンと睡眠時無呼吸症候群の関係本題の「ガンと睡眠時無呼吸症候群の関係」について説明します。睡眠時無呼吸症候群が、不眠に繋がる可能性はよく指摘されます。夜間に熟睡できていないため、睡眠サイクルが乱れ、少しずつ眠れない状態になるというわけです。この不眠の状態は、私たちの免疫力を低下させ、さまざまな病気を引き起こしやすくさせます。風邪はその最たるものですが、ガンもその例外ではありません。通常であれば、免疫機構がウイルスから体を守ってくれるレベルでも、免疫が低下している状態では“防御レベル”が下がってしまうのです。低酸素状態だとガン細胞が……また、睡眠時無呼吸症候群の患者は、呼吸が止まっている間は「低酸素」状態にあります。マウスを使った実験では、低酸素状態ではガン細胞に入る血管が増えることがわかっています。その結果、低酸素状態にある人はガン細胞に対して、より多くの血液=栄養を送り込んでいることになります。そうなると、ガンは成長=悪化してしまうというわけです。日本のガン死亡者が減らない理由日本は「先進国の中でガンによる死亡者数が増加を続ける唯一の国」と言われています。なぜ、最先端医療が受けられる日本でガンによる死亡者は減らないのでしょうか?治療法や食事内容など、いろいろと指摘はあるようですが、1つだけ言えるのは「日本の高齢化が急速に進んでいる」という現実が深く関わっているようです。ガンは長生きするほど発症する確率がアップする病気なので、4人に1人が65歳以上になった日本は、まさにガン予備軍が多数いるという状態です。それに真面目な日本人は、自分の時間も顧みずに働く人がたくさんいるので、睡眠時間も十分にとれず、それがガンを呼び起こす原因になっている可能性もあります。私たちができることは、まずは睡眠を見直すこと。今日からたっぷり寝て、免疫力をアップさせるようにしましょう。<出典>F.J. Nieto, et al.Obstructive Sleep Apnea And Cancer Mortality: Results From The Wisconsin Sleep Cohort StudyATS 2012, Session A18, May 20, Abstract 30627photo by Varvara
2016年10月10日寝言や寝相の悪さなど、睡眠中の行動はその人の“個性”が強く現れるものです。歯ぎしりも同様で、する人としない人がハッキリと分かれます。みなさんは、睡眠中に歯ぎしりをする人ですか? この質問にはなかなか答えられないと思います。なぜなら、自覚症状がないものだから。でも、歯ぎしりを放っておくと、怖いことになってしまうかも……。睡眠と歯ぎしり今回は、睡眠と歯ぎしりの関係について調べてみました。睡眠中の歯ぎしりには主に3つのタイプがあるそうです。①上下の歯を横に擦り合わせるグラインディングと呼ばれるもの、②強く噛みしめるクレンチングと呼ばれるもの、③2つの混合タイプです。歯ぎしりの原因はまだ詳しくわかっていないようですが、ストレスや遺伝、飲酒、喫煙などが考えられるといわれています。私たちは浅い睡眠(レム睡眠)と深い睡眠(ノンレム睡眠)を交互に繰り返していますが、歯ぎしりは浅い睡眠のときに起こることが判明しています。眠りが浅くなると筋肉の抑制が解かれ、日本人では全体の5~15%の人達が睡眠中に歯ぎしりをするといわれています。ただ、睡眠中の歯ぎしりは自覚症状がないものなので、周囲から指摘されないとなかなか気づきません。もしかしたら、あなたが睡眠中に歯ぎしりをしている可能性も?歯ぎしりが与えるダメージ睡眠中の歯ぎしりは、歯に相当のダメージを与えるといわれています。毎日ちゃんと歯を磨いているのに歯や歯茎が痛い、顎が疲れているなどの症状がある場合は“歯ぎしり”のせいかもしれません。一晩の歯ぎしりは咀嚼一生分のダメージ?睡眠中の歯ぎしりの度合いが激しい人は、一晩で一生分の咀嚼と同等のダメージを歯や顎が負っている可能性もあるといわれています。一生分=数十年分の咀嚼と同等とは怖いものがありますよね。歯ぎしりを続けると、歯がすり減る、歯が欠ける、噛み合わせが悪くなるなど、口腔内のトラブルを招く原因になるので、「たかが歯ぎしり」と放っておいてはいけません。疑いがある場合は、周囲の人に睡眠中の状態を聞いてみましょう。一度、歯科医に相談を!歯ぎしりをしていることがわかったら、一度、歯科医に相談してみるとよいでしょう。歯科では歯や顎の状態、または問診から、睡眠障害の可能性など歯ぎしりの原因を調べてくれます。睡眠中の歯ぎしりを防止するためには、スプリントと呼ばれるマウスピースのようなものを装着して眠ることが効果的といわれています。ただ、原因を見極めずにスプリントを装着して、一時的に歯ぎしりが治ったとしても、根本的な解決にはならないので、スプリントをやめればまた歯ぎしりが再発するという結果にもつながりかねません。大切なのは、素人判断をするのではなく、歯科医などのプロに相談し、原因を突き止めて、正しい対処法をとることです。睡眠障害の可能性もある睡眠障害の1つである睡眠時無呼吸症候群の患者にも歯ぎしりが多く見られるといわれています。ある実験では、患者の7割に歯ぎしりがあったという報告もあるほどです。厄介なのは、睡眠時無呼吸症候群も歯ぎしりと同様に自覚症状がほとんどないということです。つまり、「自分では気づいてない人」が多いので、知らないうちに体にダメージを与えている場合があります。家族や友人と定期的に睡眠中のチェックを行うことが大切かもしれませんね!歯ぎしりは毎日頑張っている証?睡眠中の歯ぎしりが起こる原因はまだ解明されていないと、冒頭でお伝えしました。それを踏まえたうえで、1つのある実験を紹介します。マウスを仰向けに固定して、動けない状態を続けると、100%のマウスが胃潰瘍になってしまうそうです。ところが、木片を口にくわえさせて、食いしばれる状態にすると、胃潰瘍になるマウスは7割弱にまで減少したのだとか。つまり、食いしばる(歯ぎしり)=ストレスを軽減させる効果があるということ。ここから逆算して考えると、睡眠中に歯ぎしりをしている人は、日中に一生懸命働いて、毎日大きなストレスと戦っている人ともいえるかもしれません。もっといえば、歯ぎしりをしなかったら、その人はストレスをためて重大な病気になっている可能性があるかもしれません。とはいえ、激しい歯ぎしりはダメージが大きいので、適切な処置をとることをオススメします。photo by acworks
2016年09月20日睡眠時間をきちんと確保しているはずなのに「寝起きが悪い」あるいは「眠りが浅い」といった、悩みを抱えている人はいませんか?睡眠不足が続けば、ご存じの通り、肌荒れや体重増加の原因に。美しさの根源ともいえる「睡眠」。今一度、見直してみませんか?以前のように眠れない・・・原因とは?眠りを妨げる要因には、生活リズムや環境の変化、寝る直前までのスマホやテレビ、悩みごとなど、さまざまな事柄が考えられます。実は腸内環境の悪化も、要因のひとつ。とはいえ、これらは努力次第で改善できるものです。スマホやテレビをなるべく寝る前に見ないようにしたり、自分なりのストレス解消法を見つけたりするなど、工夫してみてはいかがでしょう?真夏であれば「寝苦しさから快眠できない」ということも考えられますが、それほど暑いわけでもないのに、体がほてって眠りにつけない場合は、アラフォーでもなりうる「プレ更年期」の前兆かも。眠りのカギを握るのは「女性ホルモン」更年期障害やPMS(月経前症候群)は、女性ホルモンの低下が主な原因です。女性ホルモンのひとつ「エストロゲン」は年齢によって分泌量が変化し、30代後半から下り坂に。40代に入ると急激に低下していきます。「普段通りの生活をしているはずなのに、心身の不調を感じやすくなった」のであれば、女性ホルモンバランスの崩れが原因かもしれません。女性ホルモンのバランスを整えるには、ホルモン治療をはじめ、さまざまな方法がありますが、できればライフスタイルの改善など身近なところからはじめたいですよね。そこで、キーワードとなるのが、テレビや雑誌などで話題の「エクオール」です。エクオールは女性ホルモンに似た働きをする成分で、更年期障害やPMS(月経前症候群)の症状を緩和する働きがあります。その効果はなんと、ホルモン治療にも匹敵するほどだとか!不眠対策は、腸内環境の改善から!不眠の要因のひとつでもある、腸内環境の悪化。実は、女性の心身トラブルを解決してくれる「エクオール」と関連性があるんです。ストレスを感じると胃腸の調子が悪くなることがありますよね。すると、お通じに影響が出てくることも。あるいは肉中心の食生活で野菜を食べる機会が減り、便秘がちということもあるでしょう。いずれにせよ、便秘がちになるのは腸内環境が良くないから。腸内に悪玉コレステロールが増えると、睡眠ホルモン「セロトニン」の分泌量が減少します。腸内環境が悪化すると不眠になりやすくなる、という理由がお分かりいただけましたか?セロトニンを増やすために、日中は陽を浴びる機会を増やしたり、適度な運動をしたりといった方法が挙げられます。また、野菜や発酵食品で腸内環境を整えるのも効果的。腸内環境を整えることで、セロトニンだけでなく、エクオールの働きもアップさせることができるのです。今すぐ腸を整えて、安眠をゲットしましょう!ところが腸内で「エクオール」を作り出せる人は、日本人女性の50%程度だといわれています。腸内環境を良くすることで改善は見込めるものの、もともとエクオールを産出できないタイプの人には、効果的に補えるサプリなども出回っているようです。気になる方は、調べてみてはいかがでしょう?現在はエクオールを産出することのできる人も、腸内環境が悪化するとエクオールを作り出せなくなる可能性もあります。安眠を確保するためにも、食生活を見直したり、ストレスを溜め込まないようにするなど、腸内環境の改善を目指してみてはいかがでしょう。※参考:ホルモンケア推進プロジェクト
2016年08月26日マーゴット・ロビー(26)が、バランスのとれた体を保つためには睡眠が大事だと語った。9月に日本公開を控える『スーサイド・スクワッド』に出演している女優マーゴットは、ジムで長時間エクササイズするよりも、ちゃんと睡眠をとるほうが見た目がよくなると米版ハーパーズ・バザー誌に強調する。「1時間ジムに行くよりも睡眠をとったほうが私の体はよく見えるみたい」とはいえ、なかなか実際には十分な休養を取ることが難しいそうで、「できるだけ長い睡眠をとることが最優先だから急いで家に向かうのよ。不眠症気味だから、アイマスク、睡眠のための音楽、メラトニン、たくさんの落ち着く香りを持っているの。質のよい睡眠をとるためにはできることはなんでもやるわ。家に帰ってすぐに寝ることができないの。私の脳を切り替えるのに時間がかかるのよね」とマーゴットは続ける。さらに、体を動かすなら、ジムよりもスポーツやダンスレッスンなどのほうが肌に合っているそうだ。「もし時間があったら、ダンスクラスがいいわね。エクササイズって気がしないからね。もしくは、スポーツを友達とするかな。ときどき、得意ではないけど、テニスをするわ」「ロサンゼルスにいるときは、アンディ・ヘッカーに会いに行くわ。彼女は元バレリーナで、ピラティスの器具、ウェイトにバレエのテクニックを取り入れているの」また、役作りをする際に香水が一役かってくれるのだという。マーゴットは「キャラクターを切り替えるためにいつも新しい香水を選ぶの。幸運なことにこの映画に入る前にカルヴィン・クラインの広告の撮影をしていて、私に9月発売の『ディープ・ユーフォリア』のサンプルをくれたのよ」「オーマイゴット、私がこれから演じる役にぴったりじゃないって感じだったわ。『ディープ・ユーフォリア』は強さがありながらもフェミニンな香りなの。魔性の女的なキャラを演じているから、セクシーな香りが必要だって思ってたの」と説明する。(C)BANG Media International
2016年08月23日睡眠の浅い息子に付き合うも、寝不足で辛い…出典 : 乳幼児を育てていると、夜なかなか寝てくれなくて困る、というお母さんもいると思いますが、息子の寝付きの悪さは、困るというレベルではありませんでした。現在発達障害と診断されている息子は、小さい頃から眠りが浅く、ドアを閉める音や、別の部屋で使用しているドライヤーの音でも、目を覚まして泣いてしまうことが多かったです。随分敏感だなぁとは思いましたが、第1子だったのもあり、乳幼児なんてそんなものだろう、と思っていました。ところが、成長しても寝付きの悪さは変わらず、付き合わされる方の私も、寝不足で辛かったので、児童館・ショッピングモールの赤ちゃん育児相談・市の親子イベントなど、色々なところの育児相談で睡眠の改善について相談する回数が増えていきました。「朝起きたら日光を浴びましょう」「日中体をたくさん動かしたら、夜は眠くなるわよ」「毎日朝起きる時間を決めましょう」などなど、思いつく限りのアドバイスをもらっては、全て実践してきましたが、なかなか効果はみられず…。昼寝などの寝かしつけは、多動の傾向が出ていたのか、お布団に一緒に入っても動いたり、脱出したり、上手に寝かしつけるという感じにはなりませんでした。子どもも親も辛い。些細なことで涙がでるほど精神的に不安定に。出典 : 歳頃までは、夜泣きも2,3時間に1度のペースあり、1度起きると、30分以上泣くこともあったので、私もきちんとした睡眠が取れず、疲れ果てていました。息子も夜うまく眠れないせいか、日中はいつも不機嫌で、しょっちゅう泣いては、あやしてもなかなか泣き止まず、親子でしばらく辛い日々が続きました。私自身も朝起きると、気分が落ち込み、ほんの少しのことでも涙が出るなど、精神面も少し不安定な状態だったと、今振り返ってみて思います。悩んだ末に始めた服薬は、息子が2歳のとき。その決め手は医師の一言。出典 : そんな日々の中、2歳のときに小児精神科のお医者様に、睡眠の診察をして頂く機会がありました。診察の結果、息子は睡眠障害であることがわかりました。先生からは、人間の体の中で作り出されるホルモンで、睡眠導入の効果がある薬を処方しましょうか?とご提案がありました。お話を伺うと、睡眠のリズムが整うと、脳の発達にも良いということだったので、幼児の睡眠薬については服用を悩みましたが、処方してもらうことにしました。息子が処方してもらった薬は、睡眠薬と違い、人の体内でも作られるホルモンと同じ物質なので、お医者様の処方の量をきちんと守れば、副作用もほとんどないそうです。処方の量が多いと、翌日眠くなる副作用もあるそうですが、適量で処方してもらったので、息子に関しては、副作用は感じられなかったです。こちらの薬は保険適用外でしたが、通院していた病院では、自費で3ヶ月1,500円弱と、それほど高額ではありませんでした。就寝前の1時間ほど前に飲用すると、ぐずりはするものの、眠気が早く来るようで、夜中まで寝付けず辛そうな様子がなくなり、早めに寝てくれるようになりました。夜泣きも0にはなりませんでしたが、回数が減っていき、まとまって眠れる時間が長くなりました。飲み忘れると11時くらいまで起きてしまうこともあるので、息子には確かに効果があったようです。睡眠時間が増えると共に、日中の不機嫌も減っていき、親子で穏やかな時間が増えていきました。睡眠薬の適正な使⽤と休薬のための診療ガイドライン息子が眠れるようになったら、子育てが変わっていった出典 : 処方されてしばらしくし、また診察に行った時のことです。「薬を飲んでから、夜しっかり眠れる分、息子さんの顔つきが良くなってきた」と、お話がありました。私も息子の睡眠改善により、夜しっかり眠れる分、精神的にも元気になっていきました。療育に通っていたこともあって、子育てを少しづつ楽しめるようになってきました。保育園に通うようになった3歳頃からは、上手にお昼寝もできるようになりました。小学2年生の現在も、転院して薬は変わりましたが、保険適用の睡眠導入剤を服用しています。困っていたら、まずは相談だけでも!親子の時間がきっとラクになっていく出典 : 生まれたときから眠りが浅い、睡眠リズムが整わない、上手く寝付けないなど、睡眠の問題がありましたが、小さい頃なら誰でもそうだろう思い、息子の辛さに長い間、気が付くことができませんでした。小さい頃から睡眠の問題で困っている場合、もし大きくなっても問題が改善されないときは、一度小児精神科で睡眠について、相談するのも1つの方法かもしれません。
2016年08月23日同じ睡眠中でも、周りの音がよく聞こえるとき、聞こえないときがありませんか?じつは聴覚は、睡眠中も常に働き続けているのですが、同じ睡眠中でも音が聞こえやすい時間帯と聞こえにくい時間帯があるのです。今回は、睡眠と聴覚の関係性について解説します。睡眠中でも「レム睡眠」だと音がよく聞こえる人間の耳には「有毛細胞」という、感知した周囲の音を電気信号に変換して脳に送る、センサーの役割を果たしている細胞が約1万5,000個あります。この有毛細胞は睡眠中でも常に活動していて、周囲の音を自動的にキャッチして脳に信号を送っているのですが、それを認知できるかは、その人の睡眠の深さに左右されます。人間の睡眠パターンには熟睡状態の「ノンレム睡眠」と半覚醒状態の「レム睡眠」の2種類があり、後者のレム睡眠の状態だと聴覚は起きているときと変わらないくらい鋭くなります。つまり同じ睡眠中でも、ノンレム睡眠のときは音があまり聞こえず、レム睡眠のときはよく聞こえるというわけなのです。聴覚のことを考えた快眠の方法質の良い睡眠をとるためには、就寝前や睡眠中に「どのような音を聴くか」ということも重要です。ぜひ、以下の方法を試してみてください。・耳栓をする旅行先で耳栓を使用する人はいても、家で寝るときまで使っている人はなかなかいないと思います。しかし気付いていないだけで、自宅の寝室でも睡眠中には周りでたくさん音が鳴っているものです。耳栓をしながら寝ることでそういった周囲の小さな雑音も聞こえなくなるので、レム睡眠のときでも音が気にならなくなることでしょう。・夕方以降は激しい音楽は聴かない聴覚への刺激を弱くして眠りやすい環境をつくるために、音楽にも気を付けてみましょう。たとえば東京・大阪・鹿児島に計4店舗を展開している「レム」というホテルでは、夕方以降はロビーで流す音楽をスローテンポの曲に変えて、聴覚から眠りを誘うように演出しているそうです。アップテンポの音楽が好きな方は、夕方以降にそれを聴かないようにするだけでもだいぶ熟睡しやすくなることでしょう。・歌詞の付いた曲を聴かない同じように夕方以降に聴く音楽は、できるだけ歌詞の付いていない曲を選ぶようにしましょう。もちろん内容にもよりますが、色々考えさせられるような歌詞の付いた曲を寝る前に聴くと、布団に入ってからも考え事をして、熟睡しにくくなってしまうおそれがあるからです。・睡眠中に波の音を流すこちらは人によって向き不向きがあると思いますが、リラックスできるようなヒーリング効果のある音を睡眠中に流すことで、快眠に導くという方法もあります。波の音や川の流れる音など、自分がリラックスできるような音を、布団に入ってから30分~1時間後くらいまで流れ続けるようにセットしておくと、布団のなかで落ち着けるでしょう。耳の疲れは睡眠中に回復するこのように質の良い睡眠をとるためには、寝る前にできるだけ刺激の強い音を聴くのを避けて、脳がリラックスできる音だけを聴くことが大事です。なかには「テレビを点けていないと眠れない」という方もいるのではないかと思いますが、それでは睡眠中も有毛細胞を常に酷使し続けてしまうことになるので、オススメはできません。耳の疲れは体の疲れと同じように、睡眠中に回復するようにできています。一生使い続ける耳のことを大事にしながら、毎日ぐっすりと眠れるように、工夫をしてみましょう。photo by Carmens
2016年08月21日みなさんは今までに、質の良い睡眠をとるために「部屋の香りに気を付けてみよう」と考えたことはありますか?じつは嗅覚は睡眠中でも常に働き続けているため、寝室の匂いを変えるだけでも睡眠の質を良くすることができるかもしれないのです。今回は、睡眠と嗅覚の関係性について解説します。嗅覚は五感のなかで最も原始的な感覚!?テレビを点けたまま寝ていると、テレビから聞こえてくる情報が、そのまま夢に反映されたりすることがありますよね?では、嗅覚でも同じようなことは起こるのでしょうか?ドイツではそれを確かめようと、被験者である若い女性を2つのグループに分けて、それぞれに「人工的に作ったバラの香りと「腐った卵の臭い」のどちらかを睡眠中に嗅がせるという実験が行われました。すると、どの被験者も嗅いだにおいがそのまま夢に反映されることはなかったのですが、その代わりに笑ったり怒ったりと夢のなかで感情的な変化を体験したのだそうです。なぜこのようなことが起こったのかというと、視覚・聴覚・味覚・触覚の刺激が脳の「視床」という部分を通して「大脳皮質」に届くのに対し、嗅覚への刺激だけは、直接大脳皮質と一緒に「大脳辺縁系」という、本能に基づく行動や感情を支配している皮質にも伝わるからなのだそうです。アロマテラピーにリラックス効果がある、とよく耳にしますが、これは嗅覚が直接大脳辺縁系に信号を送って、その人の感情に働きかけるからなのです。このことから、嗅覚は五感のなかでも「最も原始的な感覚」といわれているのです。アロマテラピーで質の良い睡眠をとる方法普段なかなか寝付けないという方は、アロマテラピーを実践してみてはいかがでしょうか。アロマテラピーに使用されるオイルにはたくさんの種類がありますが、特に以下のものが睡眠の質を良くするといわれています。・ラベンダーイライラした気持ちを抑えてくれるだけでなく、深い眠りを誘って翌日の目覚めをスッキリさせてくれます。・ローマンカモミール民間療法に古くから使われているオイルで、不安や緊張、恐怖、トラウマといったマイナスの感情に働きかけて、癒やす効果があるといわれています。・シダーウッドシダーウッドに含まれている「セロドール」という成分には、入眠をスムーズに導く効果があることが分かっています。・サンダルウッドほかのアロマオイルと同じようにリラックス効果があり、さらに揮発性(液体の蒸発しやすい性質)が低いので、効き目が長時間にわたって続きやすくなっています。これらのアロマの香りを就寝前や就寝中に嗅ぐようにして、質の良い睡眠がとれるようにしてみましょう。嗅覚を刺激して質の良い睡眠をとろう「睡眠中に嗅覚を刺激すると目が覚めてしまうのではないか」と思う方もいるかもしれませんが、嗅覚は五感のなかでも特に覚醒反応を起こしにくい感覚であるため、心配する必要はありません。部屋の明るさや静かな環境、布団の寝心地の良さなども快眠のためにはもちろん大事ですが、より質の良い睡眠をとりたいという方は、ぜひ「寝室の香り」についても考えてみてください。寝室をリラックス効果のある香りで満たすだけでも、寝心地は大きく変わることでしょう。photo by Edward Piasecki
2016年08月17日日本には古くから伝わるたくさんの「ことわざ」がありますが、なかには睡眠に関するものもあります。そのことわざと意味を知れば、もしかしたら睡眠の本質が見えてくるかもしれませんよ。そこで今回は、睡眠に関することわざをいくつかご紹介していきたいと思います。「睡眠と子ども」に関することわざ・寝る子は育つ意味=よく眠る子は元気に育つ。今までの記事で何度もお伝えしている通り、睡眠は子どもだけでなく大人が健康な生活を送るためにも必要不可欠なものです。1日のうちで成長ホルモンが特に多く分泌されるといわれている時間帯が、午前0時~2時の間です。そのため日付が変わるまでには布団に入るようにして、1日の疲労から回復できるように努めていきましょう。・寝た子を起こす意味=静かに収まっている物事によけいな手出しをして問題を起こすことのたとえ。寝ている子どもを起こすと騒がしくなることから生まれたことわざですが、実際に騒がしくなるのは大抵の場合「さっき寝たばかりの子ども」を起こしたときです。いくら可愛い我が子とはいえ、寝ているところの近くに行って音を立てると起きて騒いでしまうおそれがあるので、一度寝たら朝までそっとしておいてあげましょう。人生の役に立つかもしれない睡眠のことわざ・果報は寝て待て意味=幸福の訪れは人間の力ではどうすることもできないから、焦らずに時機を待て。現代でたとえるなら「恋人からのメールの返信」や「受験の結果などが当てはまるかもしれませんね。何かの知らせや結果を待っているときは、あまりハラハラしても仕方がないので、大人しく寝ながら待っていたほうがよいこともあるのです。・早起きは三文の徳意味=早起きをすると健康にもよく、また、そのほか何かとよいことがあるものであるということ。朝起きは三文の徳。対義語のことわざに「朝寝八石の損(あさねはちこくのそん)」というものもあるので、一緒に覚えておきましょう。・春眠暁を覚えず意味=春の夜はまことに眠り心地がいいので、朝が来たことにも気付かず、つい寝過ごしてしまう。気温20~22℃は、脳と体が緊張しにくく最も熟睡しやすいといわれています。・起きて半畳寝て一畳意味=人間が必要な広さは、起きているときが半畳で、寝ても一畳あれば足りる。贅沢 (ぜいたく) は慎むべきであるという教え。確かに寝るだけなら一畳分のスペースがあれば足りますが、大の字になったり寝返りをうったりするのは難しそうです……。睡眠のことわざは、ほかにもたくさん!ほかにも、睡眠に関することわざには以下のようなものがあります。・叩かれた夜は寝やすい・盗人の昼寝・宵っ張りの朝寝坊・寝耳に水・王様は仰向けに眠り、賢者は横向きに眠り、金持ちはうつぶせに寝る古くから語り継がれてきたことわざには、現代の生活にも通用するものがたくさんあります。特に睡眠は人間の生活と切り離せないものですから、長い年月のなかでこれだけのことわざが使われるようになったのでしょう。今回ご紹介した睡眠に関することわざは今後の人生で役に立つかもしれないので、ぜひ覚えておいてください。※今回ご紹介したことわざの意味は、すべて「goo辞書」を参考にしています。photo bay Arnis Gashi
2016年08月11日まとまった時間がとれなかったり、夜中に何度も目を覚ましてしまったりして、十分な睡眠時間がとれないと悩む人は多いのではないでしょうか。しかし人によっては、まとめて長時間の睡眠をとることが必ずしも正しいとは言えないことも。短い睡眠時間でも日中の活動に悪影響がなければ問題ありませんが、不都合を感じているようであれば、睡眠時間を分けてとる『二相性睡眠』 を試してみてはいかがでしょうか。●二相性睡眠とは実は、現在のように一度にまとまった睡眠をとる『単相性睡眠』が一般的になったのは、産業革命後のこと。照明機器が発明される前までは、日が暮れるころに寝始め、夜中に目を覚ましてから短時間の活動をし 、その後再び朝まで眠る『二相性睡眠(多相性睡眠)』が一般的だったようです。自然界の生物においてもこの多相性睡眠は一般的な睡眠方法であることから、人間にとっても決して珍しいこととは言えないでしょう。夜中に目を覚まして「寝なきゃいけないのに!」とプレッシャーを感じてしまうぐらいであれば、思い切って起きて、また眠気がくるのを気長に持ってみてもいいかもしれません。●二相性睡眠を試してみた人の声『赤ちゃんとかは昼夜関係なく寝てるわけだし、大人になっても2回、3回と寝ていいと思いますよ。実際に試してみたんですが、日中に眠気に襲われることが少なくなって快適です』(20代女性/大学生)『今までは最低でも6時間の睡眠をとらなきゃいけないと思って無理やり布団に入ることもあったけど、目が覚めたときは起きればいいと開き直ってからは、プレッシャーを感じることがなくなりました。そのせいか、寝付きも良くなった気がしますね』(30代男性/営業職)『生活が不規則なこともあり、質の良い睡眠がとれているとは言いがたい部分があったのですが、二相性睡眠を試すようになってからは気にならなくなりました。起きていなければならない時間に眠気がでてくることも減ったと思うので、続けたいと思います』(30代男性/編集者)もちろん、人によっては「まとめて8時間とる方がいい」ということもあるでしょうが、不満を抱えているのであれば試してみる価値はありそうです。睡眠に対するプレッシャーがやわらぐ ということだけでもメリットはあるでしょう。----------ネットが発達し、「こうすると健康にいいよ」という情報が溢れる現代。一般的に健康と言われることであっても、人によっては正反対のことが体に適していた ということも少なくありません。万人に当てはまるものではないかもしれませんが、今の睡眠環境に不満を抱える人は、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。●文章/パピマミ編集部●モデル/SAYA
2016年08月04日これから色々な資格を取得しようと考えている資格マニアの方は、今回ご紹介する「睡眠健康指導士」の取得を目指してみてはいかがでしょうか?睡眠健康指導士を取得するための講座を受講すれば、所有する資格がひとつ増やせるだけでなく、人間の生活と切っても切れない睡眠に関する知識を身に付けることができるのでオススメです。今回は、睡眠健康指導士の概要や取得方法について、詳しくご紹介します。睡眠健康指導士とはどんな資格なの?睡眠健康指導士とは「一般社団法人 日本睡眠教育機構」が認定する、「正しい睡眠知識を社会の人々に伝え、国民の健康増進に寄与することのできる人材」を養成するために設けられた資格制度です。睡眠健康指導士には「初級と「上級の2つのランクがあり、2016年5月21日現在で日本全国には初級認定者が1,461名、上級認定者が381名いるそうです。睡眠健康指導士の資格を取得して登録された人は、同時に日本睡眠教育機構の「賛助会員」としても登録されることになります。資格を取得した人の職業は医師や寝具販売をはじめとして、看護師、介護士、薬剤師、市町村保健課職員、トレーナー、整体師、鍼灸師、保育士、臨床検査技師、教職員、塾講師、学生、主婦など、実に多岐にわたっています。睡眠健康指導士になるには睡眠健康指導士の初級を取得するためには、全国各地で定期的に開催されている「初級講座」を受講する必要があります。初級講座では、日本睡眠教育機構の会員や大学教授といった専門家を招いての講義が1日かけて行われ、最後に資格の取得をかけた認定試験が実施されます。初級講座の受講料は、Web申し込みの場合は学生(大学生、大学院生、専門学校生、社会人大学生など)が11,000円(税込)、一般が22,000円(税込)となっています。定員は1回の講座につき100名までとなっていますが、これは睡眠に関する講座のなかでも、かなり規模の大きいものであるといえるでしょう。例として2016年8月7日(日)に東京で行われる初級講座では、以下の講義が行われる予定となっています。・睡眠の基礎知識・睡眠の役割とメカニズム・睡眠と環境・睡眠健康のポイント・特別講義:「眠り上手」は人生を豊かにする講義を受けても最後の認定試験に合格をしなければ、資格は取得できません。そのため日本睡眠教育機構は受講前の勉強・試験対策として、先に「睡眠検定『入門編』もしくは『3級』」へのチャレンジをすることを勧めています。なお、上位資格である上級講座をいきなり受けることもできますが、合格するためには「睡眠検定『2級』もしくは『1級』」程度のレベルが求められるので、当然ながら難易度は初級よりも高いようです。睡眠の大切さをたくさんの人に広めよう人生では約3分の1の時間を睡眠に使うことになるため、睡眠に関する知識を身に付けておくことは誰にとっても重要です。睡眠健康指導士の上級の取得者のなかには、睡眠のメッセンジャーとして「十分な睡眠時間を正しい方法で確保することがどれだけ大事か」ということを、講義やブログで多くの人に伝えている方もいます。睡眠健康指導士の受験資格は、講座受講以外には特にありませんので、睡眠に関する知識を身に付けてそれをたくさんの人に伝えたいという方は、ぜひ資格の取得を目指してみてはいかがでしょうか?photo by UBC Learning Commons
2016年07月31日睡眠時無呼吸症候群という睡眠障害をご存知ですか? 読んで字の如く、睡眠中に呼吸が止まってしまう病気です。この状態を放っておくと、日中に強烈な眠気を引き起こして、事故の発生原因になる可能性もあります。実際に、それが原因で起こる交通事故のニュースは後を絶ちません。今回は睡眠時無呼吸症候群に注目します。話題になったお笑いタレントのインスタグラム先日、あるお笑いタレントのインスタグラムが話題になりました。睡眠時無呼吸症候群の検査を受けたという内容で写真をアップしていたのですが、その写真が顔にたくさんのセンサーを取り付けられているユニークなものだったからです。この検査法は「終夜睡眠ポリグラフ検査」と呼ばれるもので、具体的な方法は病院に一晩泊まり、脳波や心電図、呼吸の状態などを計測するセンサーを取り付けて眠るというもの。痛みなどの体への負担はなく、ただ眠るだけで検査をすることができるので、睡眠時無呼吸症候群が気になっている方は、ぜひ一度、専門の病院やクリニックで受けてみてください。とはいえ、睡眠時無呼吸症候群は自覚症状がないとされているので、自分ではなかなか気づかないかもしれません。でも、この状態が続くと、さまざまな負担がかかるようです。睡眠時無呼吸症候群と眼圧の関係睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に呼吸が一時的に止まってしまう病気です。ただ、すぐに呼吸が再開するので、息苦しくなって起きることなどはあまりないため、自分では気づきにくいと言われています。無呼吸中に眼圧が低下していた最近の研究では、睡眠時無呼吸症候群の患者は呼吸が止まっているときに眼圧が低下していることが判明しました。北海道大学の研究チームがスイスの会社が開発したコンタクトレンズ型の眼圧計を使って、睡眠中の眼圧を計測するという実験を行ったそうです。同時に睡眠ポリグラフ検査で睡眠の状態も観察し、呼吸と眼圧の関係をチェックしたところ、無呼吸の状態では眼圧が低下することがわかったと言われています。視覚神経障害も……通常、呼吸を止めると眼圧は上昇すると言われています。ところが、今回の研究では、無呼吸の発作が起こると胸腔内の圧力とともに眼圧が低下するということを突き止めたと言います。北海道大学の研究チームは、眼圧が下がることの弊害についても触れています。無呼吸発作のときには血中酸素飽和度が低下するため、脳内の酸素が少なくなります。その結果、視覚神経障害が引き起こされる可能性があるそうです。緑内障との関係は?じつは、睡眠時無呼吸症候群の患者は目の病気である緑内障になるリスクが10倍も高いという報告があります。緑内障とは、眼圧などが原因で、暗点と言われる見えない場所が発生するなどの症状が出る病気です。これまでは睡眠時無呼吸症候群の患者は、無呼吸発作によって眼圧が高くなるので、緑内障になるリスクが高くなるという見方がありましたが、今回の研究では異なる見解が報告されました。この研究結果によって、今後は睡眠時無呼吸症候群と緑内障の関係が解き明かされる可能性があるとして、期待を集めています。子どもも睡眠時無呼吸症候群に……睡眠時無呼吸症候群は大人だけでなく、子どももなる可能性がある病気です。その遠因になるのが、子どもの口呼吸という指摘があります。口を開けて呼吸をする子どもは下アゴが狭くなり、それによって舌が喉を圧迫することがあります。結果として、睡眠時無呼吸症候群に繋がる場合も考えられるのだとか。口呼吸をしている子どもがいたら、鼻呼吸を促すようにしましょう。鼻呼吸がうまくできない場合は、鼻づまりなどの問題があるかもしれないので、一度病院に連れていってあげてください。睡眠時無呼吸症候群は深い睡眠を妨げます。子どもが満足に睡眠をとれないと、成長ホルモンの分泌量が少なくなり、成長を遅らせる原因にもなりかねません。大人がしっかり見守ってあげたいですね!photo by acworks
2016年07月18日体を壊しやすい人と、とても丈夫な人がいます。この違いは先天的な要因もあるので断言はできませんが、睡眠が大きく影響しているかもしれません。みなさんも、睡眠時間がいつもよりも短いときに体を壊しやすくなるという経験がありませんか? それは気のせいではなく、アメリカの大学による研究では証明されているのです。それって夏風邪?これから本格的に暑い夏がやってきます……。心の準備や覚悟はできていますか?最近、特に暑くなった日本の夏で私たちが注意したいことは、体調管理にほかなりません。よく言われるのが「夏風邪」ですが、みなさんは夏風邪をひいてしまったことはありませんか?夏風邪は夏に活動的になるアデノウイルスやエンテロウイルスなどが引き起こすもので、症状は発熱のほかに腹痛や下痢、喉の痛みなどがあると言われています。夏風邪をひいてしまったら、できるだけ早めに医師に診てもらい、水分をしっかり摂って、睡眠環境を清潔に整えるようにしましょう。下痢になると脱水症状を起こす可能性がありますし、夏のウイルスは特に多湿で不潔な環境を好むものです。睡眠不足と風邪夏の暑さも体を壊す原因になりますが、睡眠不足も同様です。今回は、睡眠と風邪の関係に注目してみましょう。睡眠時間で4.5倍もリスクが高まるアメリカの大学が行ったある研究をご紹介します。実験を開始する前に1週間、被験者の睡眠データを測定し、本番でも1週間、風邪のウイルスを鼻から投与し、粘液サンプルを摂取しました。その結果、睡眠時間が5時間未満の人は7時間以上の人と比べて4.5倍も風邪をひくリスクが高いことが判明しました。ちなみに、6時間未満の人は4.2倍だったそうです。このことから、睡眠と健康には大きな関連があることが明らかになりました。ストレスと睡眠不足に注意巷でよく「ストレスがたまると風邪をひきやすくなる」と言いますが、この実験ではストレスと風邪をひくことには関連性はみられなかったそうです。ただ、ストレスが健康と無関係かと言えばそうではありません。過剰なストレスが慢性的にかかった状態では、免疫力が低下すると言われています。免疫はウイルスから体を守ってくれる機能なので、風邪をひきやすくなることもあるでしょう。健康に毎日暮らしたい人は、ストレス過剰な状態と睡眠不足を招かないことを意識しましょう!昼寝を導入しよう「最近、睡眠不足だな」「夜眠れていないな」と悩んでいる方は、日中に少し昼寝をするようにしましょう。目安は15分程度。これ以上寝ると、夜の睡眠に悪影響が出る可能性があります。ビジネスマンだから昼寝は難しい、と考える人もいるかもしれませんが、昼休みを有効活用すれば無理なことではありません。事前にお弁当などを買っておいて、30分で食べれば、1時間休みと仮定すると残りの30分は自分でコントロールすることができるはず。昼寝をすることで風邪をひきにくくなり、午後の仕事も快活にこなせれば、まさに一石二鳥! ぜひ昼寝を導入してみてください。エアコンの上手な使い方日本の夏に欠かせないものになっているのがエアコンです。「エアコンは体に悪い」と思いこんで、無理して使わずに慢性的な寝不足になり、かえって体を壊してしまう人が少なくありません。エアコンを使うことよりも、無理をして睡眠不足になるほうが大きな問題に繋がりかねません。エアコンは上手に使うようにしましょう。最近は「エアコンは止めずにつけっぱなしにしたほうが電気代が安い」という噂が流れているので、常時オンにしている家も多いかもしれませんが、冷やしすぎは脱水症状を起こすリスクもあります。できればタイマーなどを利用して、体の冷やしすぎにならないように注意しましょう。何でもtoo muchは禁物です。暑すぎるのがイヤだからと、その逆に振り切ってしまっては元も子もありません。photo by acworks
2016年07月10日皮脂が多く分泌しやすい夏場は、肌荒れに悩まされる人が増えてくる季節です。食生活や睡眠時間の改善はもちろん、サプリメントの摂取やスキンケアの見直しなど、たくさん工夫を凝らしたのになかなか治らない・・・。夏って肌荒れする割には肌を露出することが多い季節。冬はあんなに綺麗なお肌だったのに!!とお悩みの方は、もしかしたら、毎日使うアレとアレを変えたら、改善の糸口が見つかるかも!?いつも使っているタオルや衣服の素材をチェックお風呂で身体を洗っているタオル、「ナイロン」と書いてはいませんか?今着ている服のタグに、「レーヨン」や「ポリエステル」と記載されていませんか?これらは全て「化学繊維」と呼ばれる繊維であり、キメが荒いのです。ゆえに、ナイロン製のタオルで身体を洗うと皮膚に傷がつきやすくなってしまいます。また衣服も、汗の吸収が悪いため汗疹やかぶれが発症することもありますし、肌と擦れることで赤味や炎症を引き起こす可能性があります。これらは全て、肌荒れの原因に。 即刻使用をやめましょう。改善策は?では、どうしたら良いのでしょうか?対策は簡単です。これまで化学繊維を使用していたものを、天然繊維にチェンジしましょう。夏場の衣類やタオル類に多く使用されている天然繊維は「綿」「コットン」 「シルク」です。寝具やバスタオル、直接肌に触れるアンダーウェアなどから優先的に素材を入れ替えていってください。お風呂で使うボディータオルは使用をやめ、手を使って洗うのも一つの手。また、お気に入りのファッションを楽しみたい時は、天然素材のインナーを着用するのが良いでしょう。意外と簡単に解決できるかもしれません。思い当たるものがあったら、試してみてください。そして、肌悩みに別れを告げ、夏を思いっきり楽しみましょう!
2016年07月10日