清水崇監督が、満島ひかり、香川照之、大森南朋らを起用して最新作となる3D作品『ラビット・ホラー3D』を製作!その一部映像が開催中の第67回ヴェネチア国際映画祭にて上映されることが明らかになった。“3D元年”と言われる2009年、アジア圏初の長編デジタル3D作品となる『戦慄迷宮3DTHE SHOCK LABYRINTH』を世に送り出した清水監督。その功績もあって現在開催中のヴェネチア国際映画祭の「3D映画部門」の審査委員長を務めることが先日発表されたが、このタイミングで3Dによる最新作のニュースが飛びこんできた。主演を務めるのは昨年、各映画賞における新人女優賞を総なめにし、今年に入っても次々と話題作への出演が続く満島ひかりと、言わずと知れた日本映画界を代表する演技派・香川照之。さらに、大森南朋、緒川たまきらが癖のある役どころで登場するという。気になるストーリーだが、物語自体が“3D”をモチーフにしている。流行りの3D映画を鑑賞しているとなぜか突然スクリーンからウサギのぬいぐるみが飛び出してくる。それを受け取ってしまったことから始まる“恐怖”が描かれる。本作では、つい先日パナソニックが出荷を開始したばかりの一体型二眼式3Dカメラレコーダー「AG-3DA1」を使用。そして、作品の映像美を担うカメラマンとして、『恋する惑星』など一連のウォン・カーウァイ作品や『レディ・イン・ザ・ウォーター』に参加し、世界的な名声を集めるクリストファー・ドイルが参加している。本作の撮影は9月8日(水)まで続けられ、その後、清水監督はヴェネチアへと出発。映画祭の「3D映画部門」のセレモニーの場で、本作のフッテージ上映が行われる。なお、このイベントには映画祭の審査委員長を務めるクエンティン・タランティーノ監督も出席するとのこと。清水監督の『呪怨』のファンを公言するタランティーノはどのような感想を漏らすのか――?旬の俳優陣と最高の機材、一流のカメラマンを得て、ジャパニーズ・ホラーの旗手がどのような恐怖を3Dで描き出すのか?注目が集まる。『ラビット・ホラー3D』は2011年公開予定。■関連作品:戦慄迷宮3DTHE SHOCK LABYRINTH 2009年10月17日新宿バルト9、梅田ブルク7ほか全国にて公開© ショック・ラビリンス・フィルム・コミッティ2009第67回ヴェネチア国際映画祭 [映画祭]■関連記事:『ノルウェイの森』に強敵出現ソフィア・コッポラ新作に喝采!現地紙は最高点『ノルウェイの森』にスタンディング・オベーション松山ケンイチ「確信」得た!『ノルウェイの森』に質問続出! 凛子、松山ケンイチと「楽屋にこもって話し合った」ヴェネチア国際映画祭開幕!ナタリー・ポートマン、過激なシーンも「覚悟してたわ」ヴェネチア国際映画祭、「ヴェネチア3Dアワード」審査委員長に清水崇が就任
2010年09月05日2007年から2008年にかけて放送され、その後、スペシャル版も製作されるなど大人気を博したTVドラマの続編として前後編2部構成で映画化される『SP THE MOTION PICTURE』のスペシャル・イベントが8月9日(月)に東京・台場のフジテレビにて開催され、主演の岡田准一、共演の真木よう子、松尾諭、神尾佑が出席。映画ばりのアクションを生で披露し喝采を浴びた。前日の8月8日(日)はフジテレビが独自に制定した“フジテレビの日”ということで、同社の豊田皓社長が黒塗りのVIP車で登場。岡田さんらは、豊田社長の“SP”としてスーツ姿の“本番モード”で姿を現した。そこへ、客席から暴漢2名が現れるが、ひとりを神尾さんらが押さえ込んで確保。もう一人は武器を所持していたが、岡田さんが見事な投げ技で取り押さえ、会場は拍手に包まれた。要人警護のプロフェッショナルたちの活躍を描いた本作。挨拶に立った岡田さんは「異例の8か月もの撮影でしたが、みんな、素晴らしいチームワークで『チャレンジしよう!』という気持ちでやりました。変化球ではなく真っ直ぐなボールを投げよう、ドラマでできなかったことをやろうという気持ちで挑みました」と充実した表情を見せた。ドラマ版は、岡田さん演じる井上の上司である、堤真一さん扮する尾形の謎めいた行動と2人の対峙で幕を閉じ波紋を呼んだが、岡田さんは「『野望篇』と『革命篇』でみなさんの謎に答えて完結します」とニヤリ。人気キャラクター、女SPの笹本を演じる真木さんは「女一人で“男アクション祭り”の中で、私のアクション魂にも火がつきまして…(笑)。男性を殴る、蹴るというのがだんだん快感になってきました」と告白。劇中、かなり痛めつけられるシーンもあるようだが「日常生活の中で味わうことのない痛みでして、どうリアクションとっていいものかと困りました」と苦笑交じりに明かして会場の笑を誘った。続いてマイクを握った山本役の松尾さんは「真木ちゃんにいっぱい殴ってもらった幸せ者の松尾です(笑)」と挨拶。イベント冒頭のアクションについて「真面目にやれと言われてたのでそのつもりでしたが、なぜか笑いが起こっていて…」と複雑そう。さらに、岡田さんから「(松尾さんに)『かっこいいポーズやって!』と言うと、やってくれますよ」とムチャぶりが。観客が声を揃えて「かっこいいポーズやって!」とお願いすると、壇上で華麗に蹴りの型を披露し…足を滑らせて尻餅!客席からは温かい拍手がわき起こった。いまだ、作品の詳しい内容が明らかになっていないこともあって、ファンの期待は高まるが、劇場版では香川照之さんが与党幹事長の役で出演。これについて岡田さんは「鍵を握る人物です」とだけ明かした。また、クールなSP・石田を演じる神尾さんも「尾形vs井上の関係性の中で、自分は尾形に代わって井上をフォローするという責任が…」と物語や役柄の一端を明かし、ファンの期待を煽った。さらに、アクションシーンの撮影について岡田さんは「現場ではみんな、アザは当たり前。怪我と呼ぶのは骨折から」と説明し、その激しさをうかがわせた。『SP THE MOTION PICTURE 野望篇』は10月30日(土)より、『革命篇』は2011年春、全国東宝系にて公開。■関連作品:SP 革命篇 2011年春、全国東宝系にて公開©2011「SP」プロジェクトチーム SP 野望篇 2010年10月30日より全国東宝系にて公開© 2010「SP」プロジェクトチーム
2010年08月09日お笑い芸人、カンニング竹山が6月12日(土)、東京・新宿区のシネマスクエアとうきゅうで行われた、主演映画『ねこタクシー』の初日舞台挨拶に、共演の鶴田真由、山下リオ、亀井亨監督と共に出席した。奇しくも隣の映画館、新宿ミラノでは約1時間後に北野武監督が最新作の初日舞台挨拶を行う予定とあって、竹山さんは鑑賞前の、満場立ち見の観客を見渡しつつ、開口一番「隣の映画館では間もなく武さんが舞台挨拶をされるのに、なぜみなさん、『ねこタクシー』に来たんですか! 俺だったら『アウトレイジ』を観に行きますよ」となぜかキレキャラモード。「僕の気持ちとしては、一刻も早く『アウトレイジ』を観に行きたい」と北野監督へのリスペクトをにじませ、観客の笑いを誘った。同作は、甲斐性なしで妻子からも愛想を尽かされている中年タクシー運転手(竹山さん)が偶然出会ったマイペースな野良猫・御子神さんを乗せて“ねこタクシー”を開業したことから、行き詰っていた人生を変化させていく姿を描くハートフルドラマ。サプライズゲストで御子神役の三毛猫、ミースケが登場。竹山さんは手慣れた様子で抱っこすると「出会ったのは去年9月ですが、それ以来、馬券が当たりまくり。福猫ってやつです」と愛おしそうにナデナデ。「芝居も上手くて、『龍馬伝』とかにも出ているので、僕は猫界の香川照之、もしくは猫界の西田敏行と呼んでいます」と紹介。会場の笑いを誘った。締めでも竹山さんは「幸せな気持ちになれる映画。観終わった後も1日、新宿の街を楽しんで」と呼びかけつつ、「もしくは『アウトレイジ』を観に行ってください」。他作品のタイトルを3連呼し、観客を笑わせていた。。『ねこタクシー』はシネマスクエアとうきゅうほか全国にて公開中。■関連作品:ねこタクシー 2010年6月12日よりシネマスクエアとうきゅうほか全国にて公開© 2010「ねこタクシー」製作委員会アウトレイジ 2010年6月12日より丸の内ルーブルほか全国にて公開© 2010『アウトレイジ』製作委員会■関連記事:苦情続出のキャスト陣に北野監督毒っ気回答連発北野武監督インタビューキタノはいかにして加瀬亮を“ヤクザ”に仕立て上げたのか?モナもシビれた!北野監督作『アウトレイジ』女性座談会ランキング企画!シネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5社長になってほしい俳優といえば?【カンヌレポート 最終回】バルデム受賞にペネロペ涙!最高賞はタイ作品
2010年06月12日今年6月に公開され、25億円を超える興行収入を記録し、およそ230万人を動員した『劔岳 点の記』。本作のDVDがまもなくリリースされるが、それに先駆け、監督の木村大作に密着し、本作のクランクインの前から200日を超える過酷な撮影の様子などを記録したドキュメンタリー『劔岳撮影の記―標高3000メートル、激闘の873日』(大澤嘉工監督)が先日より新宿バルト9ほか全国にて公開されている。これを記念して11月16日(月)、木村監督を迎えてのトークイベントが行われ、過激な“木村節”に満員の劇場は大いに沸き立った。舞台上に登場するやいなや、マイクなしで「(本作の)宣伝担当、撮影監督もしています!」と大声で挨拶した木村監督。今回のドキュメンタリーは、映画の撮影に同行したディレクター・大澤嘉工によって記録されたものだが「(大澤さんに)おれをもっとインテリ風に見せろって言ったんです。怒鳴ってばかりじゃねぇか!って。でも、(大澤さんは)いても直しやしねぇ」と早速、怒り始める。本作は、都内での上映に加え、映画の舞台である北陸の富山県、石川県ほか大阪や福岡で公開されている。1館あたりの動員はかなり好調のようで「『なくもんか』といい勝負で、おれより下の作品は…」と言い掛けてあわてて司会者に制止される一幕も!また、主演の浅野忠信さんが、木村監督の姿を見て漏らした言葉として「人間は70歳近くまでワガママでいいと思いました。撮影中はすごくアタマにきたけど、それがなければこんな体験は出来なかった」という言葉を紹介。ワガママの“お墨付き”をもらったということで、この日の会場を訪れていた就職活動中の学生たちにも「世間など気にせずに、風に吹かれて気の向くままにやれ!」とワガママの秘訣を伝授。さらに「一所懸命にやっていれば、誰かが必ず見ている。命を懸けるべきものをこれから見つけながら生きていくんですよ!」と木村流の激しいエールを贈った。ちなみに、12月11日(金)に発売されるDVDとブルーレイには、監督がこれまでに撮りためていた、自然の風景などを収めた「木村ライブラリー」が特典として付いてくるとのことでこちらも要チェック!『劔岳撮影の記―標高3000メートル、激闘の873日』は新宿バルト9ほかにて限定公開中。『劔岳点の記』DVD&ブルーレイは12月11日(金)より発売開始。■関連作品:劔岳点の記 2009年6月20日より全国にて公開© 2009『劔岳点の記』製作委員会劔岳撮影の記―標高3000メートル、激闘の873日 2009年11月14日より新宿バルト9ほかにて限定公開■関連記事:『劔岳』木村大作監督が語る!「劇的3時間SHOW」に5組10名様ご招待これぞ映画だ!木村大作、香川照之ら男泣き「劔岳が見守ってくれてる」【どちらを観る?】男たちの不屈の魂、激突!『劔岳点の記』VS『蟹工船』浅野忠信&香川照之を9時間歩かせた鬼監督を宮崎あおいがつぶらな瞳で骨抜きに!男たちの熱き大和魂がここにシネマライブ!『劔岳点の記』試写会に30組60名様ご招待
2009年11月17日まもなく公開を迎える話題の韓国映画『母なる証明』を携えて来日中のキム・へジャ、ウォンビン、そしてポン・ジュノ監督が10月27日(火)、本作のプレミア上映会の舞台挨拶に登壇し、およそ500人のファンの歓声を浴びた。殺人容疑で逮捕された息子(ウォンビン)の無実を信じる母(キム・へジャ)の戦いを描いた本作。今年度のアカデミー賞外国語映画賞の韓国代表作品にも選出されている。兵役を経て、実に5年ぶりの来日となったウォンビンが姿を見せると、黄色い声援はほとんど悲鳴に!「お久しぶりです。この作品で、みなさんとこうしてお会いできて嬉しいです。“母”という言葉から多くのことを感じられると思います」と優しい微笑を湛えて観客に呼びかけた。続いてキム・ヘジャが、マイクの電源がオフのまま挨拶しようとすると、ウォンビンはすぐにスイッチを入れて手渡す。キム・へジャは「うちの“息子”は全てやってくれるんです」と満面の笑みを浮かべ、会場は温かい拍手で満たされた。2人は現場では、互いをどのように呼び合っていたのか?と尋ねると「役のまま『トジュン』と呼んでました」(キム・ヘジャ)、「撮影中も『お母さん』と呼んでいました」(ウォンビン)と明かしてくれた。さらに、撮影中の思い出としてウォンビンは「鶏肉を食べるシーンと、母が漢方を飲ませてくれるシーンがあるんですが、撮影を通じて鶏8羽、(鶏の)足だけで16本くらいは食べたと思うし、漢方の飲み過ぎで胃もたれにもなりました」と苦笑交じりに語り、会場は笑いに包まれた。こうして並ぶと、外見も含めて本当の親子のように見える2人。監督は「2人の写真を見ると、目がそっくりなんです。日本の少女マンガに出てくる、目の中に星が5つぐらい入っているような輝きをリアルに見ることができました」と語った。さらに監督はこの2人の起用について「とにかく、キム・ヘジャさんと一緒に仕事がしたくて、この企画が始まったんです。彼女が母として狂気の疾走を繰り広げるという話で、いったい誰が息子だったら母として狂気を持ちうるか?と考えたらウォンビン以外にいなかった」と語った。舞台挨拶の終盤、司会者から「そろそろお時間ですが…」という言葉が出ると、会場はお昼の某番組のごとく「えーー!」という心の底から残念そうなため息の大合唱。すると監督は「私は立ち去りますが、ウォンビンくんだけ置いてきましょうか(笑)?」と提案。会場は再び大歓声と拍手に包まれた。そして、この日はスペシャルゲストとして、ポン・ジュノ監督が名を連ねたオムニバス作品『TOKYO!』に出演した香川照之と、日本でいま最も注目を浴びる“妻”であり“母”である鳩山由紀夫首相の妻・幸(みゆき)さんが登場し、3人に花束を手渡した。香川さんは自身の出演作(『カイジ〜人生逆転ゲーム〜』)が先日公開されたばかりだが「悔しいけど、『母なる証明』が今年のNo.1」と称賛を贈った。『母なる証明』は10月31日(土)よりシネマライズ、シネスイッチ銀座、新宿バルト9ほか全国にて公開。■関連作品:母なる証明 2009年10月31日よりシネマライズ、シネスイッチ銀座、新宿バルト9ほか全国にて公開©2009 CJ ENTERTAINMENT INC. & BARUNSON CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED■関連記事:韓国四天王・ウォンビン「自分の母も全てを投げ出すと思う」と故郷の母に思い馳せる韓国の鬼才ד母”×四天王が見事に融和最後まで目が離せない『母なる証明』最も浴衣が似合うと思う俳優は?「MTV」オリジナル携帯ストラップを10名様プレゼント【カンヌ現地レポ 04】スクリーン復帰のウォンビン、拍手喝采に涙!
2009年10月28日映画『カイジ 〜人生逆転ゲーム〜』の初日舞台あいさつが10月10日(土)、東京・TOHOシネマズ日劇スクリーン2で行われ、主演の藤原竜也、香川照之らが出席した。漫画家、福本伸行による累計1,300万部突破の人気コミックの実写映画化で、その日暮らしの自堕落な生活を送る26歳の青年・カイジ(藤原さん)が、友人の借金の保証人になっていたせいで背負った多額の借金返済のため、人生の逆転を賭けて数々のゲーム挑む姿を描くサバイバルストーリー。劇中にちなみ、初めての給料の使い道を司会者から聞かれた藤原さんは、「15歳くらいだったと思いますが、(所属事務所の)ホリプロから少量の金額をもらいました。母親に少し渡して…あとは好きなものを買ったと思います。15の夏だったかなぁ」と懐かしげ。宝塚歌劇団出身の天海祐希は「19か20のときだったと思います。何も買っていないですね、貯金しちゃったんです」と答えつつ「宝塚ってアルバイト禁止なので親の仕送りをしてもらっていて、初任給をもらったときに金額を見て『もう結構です』と大見得切って仕送りを止めてもらったんです。でも1か月分だと思っていた金額が3か月分だと後から分かり、『しまった!』と思いましたが、そのままやりくりしました」と苦い思い出を吐露。さらに香川さんは、回答から脱線して「俳優になる前、TBSの緑山スタジオで2か月間、ADのアルバイトをしていて、すごく大変でみなさんからものすごい怒られていました。コードを巻いたりお弁当を配ったり…。僕の後に、のちの行定勲監督が入ってきて、僕はどうもデカい顔して弁当の配り方とかを行定監督に教えていたらしいんです。キッチリ復讐されましたけど」と意外なエピソードを告白。会場を大いに沸かせた。一方で続編の話題に、カイジを苦しめる狡猾な男・船井を演じた山本太郎は「僕の撮影は1日半くらいで終わってしまったので、次はもっと長く出たい」とおねだり。今作で映画初監督を務めた佐藤東弥監督は「また僕をご指名いただけると…」と今作への思い入れタップリの様子。すかさず香川さんから「次はねぇ、(東弥監督の実父の)佐藤純彌さんに決まっているらしいよ」とツッコミを食らったが「いや別の大作が控えていますから」と笑顔で切り返していた。『カイジ 〜人生逆転ゲーム〜』は全国東宝系にて公開中。■関連作品:カイジ 〜人生逆転ゲーム〜 2009年10月10日より全国東宝系にて公開© 福本伸行・講談社/2009「カイジ」製作委員会■関連記事:天海祐希、“結婚”に関する問いを力技で封印?「逆転など必要ない!」
2009年10月10日人気漫画を原作にした『カイジ 〜人生逆転ゲーム〜』の完成披露が15日(火)に行われ、上映前の舞台挨拶に主演の藤原竜也を始め、天海祐希、香川照之、光石研、佐藤東弥監督、そして原作者の福本伸行が上映前の舞台挨拶に登壇。タイトルに因んで“人生逆転”や“ゲーム”についてトークを繰り広げた。開口一番、「よろしくお願いします!」と絶叫した藤原さん。すばり、藤原さんにとって、人生逆転の転機となった出来事は?と尋ねると「僕は15歳で演劇の道に引っ張られたんですが、そうじゃなきゃ秩父の山奥で畑仕事してたと思います(笑)。それがいま、こうしてみなさんとご一緒してる。そう考えると、15のときが人生の転機だったのかな、と思います」との答えが返ってきた。香川さんは、自身のことはそっちのけで、高校時代はサエなかったパソコン好きの同級生が、自慢のパソコン技術で同級生たちの間でいまや“神”のように崇められている現実を語り「人生ってわかんないな、と思ってます」とコメント。「ちなみに僕は、その同級生たちの間でも細々と生きてます…」とポツリ、会場の笑いを誘った。光石さんは、小さい頃の「こどもの日」の思い出を披露。「抽選で当たるとお餅がもらえるんですが、僕は外れてあめ玉をもらって帰りました。次の日に学校行くと、お餅をもらった人があたって休んでまして…。小さな逆転劇を味わいました(笑)。全く“大逆転”とは言えないんですが…」と少し恥ずかしそうにふり返った。人生の大逆転(小逆転?)を告白する男性陣をよそに、天海さんは「私には、逆転しなきゃいけないことなど何ひとつございません!いまの状態で本当に幸せです」と力強く宣言。続けて「まだまだ、コン…いつかまた大逆転狙いたいかなと…。ううん、しなくても全然OK!」とやや不自然な笑みを浮かべながら答え、恐らく会場にいた多くの人の頭をよぎったであろう「結婚は?」という無言の問いかけを封じた。続いて映画に関連して、得意なゲームは?という質問が出ると、天海さんは「香川さんは、きれいなお姉さんたちとやる王様ゲームがお得意だそうです」と香川さんに代わって回答。監督は「ドラクエです」とかなり具体的な答えで会場の笑いを誘った。最後にマイクを握った藤原さんは観客に向けて「やれるかどうかじゃない、やらなきゃいけないんだ!」と絶叫して映画をアピール。会場は歓声に包まれた。『カイジ 〜人生逆転ゲーム〜』は10月10日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:カイジ 〜人生逆転ゲーム〜 2009年10月10日より全国東宝系にて公開© 福本伸行・講談社/2009「カイジ」製作委員会
2009年09月16日2007年のクランクインから、立山連峰にて200日を超える日々の撮影を敢行。優に3,000メートルを越える標高での撮影も行われ、そのときの最低体感温度は氷点下40℃という、まさにスタッフ、キャスト陣の苦労の結晶として誕生した『劔岳点の記』が6月20日(土)、ついに全国公開を迎えた。初回上映後には舞台挨拶が行われ、木村大作監督を始め、主演の浅野忠信、香川照之、松田龍平、宮崎あおい、仲村トオルが登壇した。木村監督は開口一番、映画を観終わったばかりの観客に向け「いま、山を登り、降りてきたみなさんは我々の仲間です!本当に本当にありがとうございました」と力強く呼びかけた。この監督の言葉に会場は感動ムード…と思いきや監督はすぐに「しかし、朝9時半に映画を観に来るという神経が分かりません」と語り、会場は爆笑に包まれた。主人公の柴崎芳太郎役の浅野さんは「やっと、こうして初日を迎えることが出来て嬉しいです。男としても、俳優としてもいろんなことをこの作品を通じて学びました」と充実した表情で語った。さらに、撮影中に山で監督と語らった思い出を披露。「夜9時消灯、朝4時起床で山に登るという毎日の中で、自分と向き合う時間が多くなりました。そんな中で眠れない夜に、タバコを吸って考えごとをしている監督に自分のことを話したい気持ちになりまして…。人生のヒントをいただきました」とふり返った。測量案内人・宇治長次郎に扮した香川さんは、「舞台袖で待ちながら、神聖な気持ちになりました。毎日見ていた…いや、我々を見下ろしていた劔岳が後ろにある気がして、この映画は劔岳そのものが見守ってくれているのだと強く感じます。山を下りているときに監督がおっしゃった『お前らいま、楽だろう?それは下りているからだ。登っているときは辛く、落ちていくときは楽なものなんだ』という言葉が忘れられません」と時折、声を詰まらせながら語った。松田さんは、測量を通じて成長を遂げていく生田を演じた。「二度とない一瞬を切り取った、木村監督の映画に出演できて幸せです。監督は、すごく素敵な方でした」と笑顔で語った。紅一点、柴崎の妻・葉津よに扮した宮崎さんは「私は数日間の参加で、この場にみなさんと一緒に立たせていただき幸せです」と挨拶。木村監督が現場で唯一、怒鳴らなかった俳優、と言われる宮崎さんだが、木村監督について尋ねると「すごく優しくしてくださいました。これから先も、大作さんに気にして見てもらえる役者でいられたら、と思います」と決意を語った。これには69歳・木村監督、「僕も男ですから、クラクラっときます」と照れ笑いを浮かべ再び会場は笑いに包まれた。柴崎のライバルである日本山岳会の小島烏水役の仲村さんは「傑作、超大作(だいさく)に携われて嬉しいです。烏水(うすい)という名前ですが、存在が薄いと言われないようにがんばりました」と感動的な雰囲気の中でダジャレを連発しながら挨拶し、観客の笑いを誘った。さらに会場には、監督、キャスト陣と苦楽を共にしたスタッフ陣も駆けつけ、初日を祝った。スタッフの一人は「20年経っても、30年経っても、監督が亡くなられても歴史に残る作品が出来たと思っている」と一同の気持ちを代弁し、客席からは大きな拍手がわき起こった。『劔岳点の記』は全国にて公開。■関連作品:劔岳点の記 2009年6月20日より全国にて公開© 2009『劔岳点の記』製作委員会■関連記事:【どちらを観る?】男たちの不屈の魂、激突!『劔岳点の記』VS『蟹工船』浅野忠信&香川照之を9時間歩かせた鬼監督を宮崎あおいがつぶらな瞳で骨抜きに!男たちの熱き大和魂がここにシネマライブ!『劔岳点の記』試写会に30組60名様ご招待『劔岳』木村監督全国制覇も、出迎え仲村トオル失言「遺作にならないか心配してた」?日本地図完成のために命を懸けた男たちの記録『劔岳点の記』試写会に30組60名様をご招待
2009年06月22日“諦めないこと”。日本地図を完成させるため前人未踏の山・劔岳に挑んだ男たちの物語『劔岳点の記』、劣悪な環境で働く出稼ぎ労働者たちの闘争を描いた『蟹工船』。毛色の違うこの2本の映画に共通するのは、そんなメッセージだ。『劔岳点の記』は、『八甲田山』、『駅 STATION』、『鉄道員(ぽっぽや)』など日本映画史に残る名作・話題作の映像を生み出してきた名カメラマン・木村大作が、50年のキャリア、50本目の映画にして初めてメガホンを取った記念すべき作品。見どころは何と言っても映像の素晴らしさ。大自然の厳しくも美しい姿をフィルムに焼き付けるため、実際に劔岳・立山連峰各所で撮影を敢行。主演の浅野忠信をはじめ香川照之、松田龍平、仲村トオル…という実力派俳優たちも3,000m級の劔岳に登り、本物の映像と共にその場に行くことでしか生み出せない台詞と表情をカメラに向けた。いまから100年前に険しい山中に三角点を設置した明治人の真実の物語を本物の映像で描く──CGが当たり前になったこの時代に敢えて危険な撮影に挑んだ本作には“本当に撮影したのか?”と疑いたくなるほどの驚きの映像が詰まっている。そして、『劔岳点の記』で陸地測量部測夫を演じた松田龍平が『蟹工船』では労働者のリーダーとして登場する。カムチャッカ沖で蟹を獲り、船上で缶詰に加工する蟹工船を舞台に、安い賃金で過酷な労働を強いられていた労働者たちが奮起するこの物語の原作は、いまから80年前に小林多喜二が発表しプロレタリア文学の最高峰と賞賛された同名小説。それを『弾丸ランナー』、『ポストマン・ブルース』など疾走感ある作風で知られるSABU監督が大胆なアレンジを施し映像化。「パンクに!」という監督の要望のもとに作られたSFムード漂う蟹工船のセット、労働者たちのコスチュームも見どころだ。逃げ場のない蟹工船という地獄のなかでただ生きるのか、それとも立ち上がるのか──世界的不況が続くこの時代だからこそ、絶望的な環境から再生していく人間たちの生きざまに共感する。測量という仕事に誇りを持ち、命を賭けて険しい山に挑んだ男たちと、希望を持って生きるために立ち上がろうとした労働者たち。どんな状況でも諦めないこと、挑戦することを熱く伝える『劔岳点の記』と『蟹工船』。いまの自分に必要なのはどっち?(text:Rie Shintani)■関連作品:劔岳点の記 2009年6月20日より全国東映系にて公開© 2009『劔岳点の記』製作委員会蟹工船 2009年7月4日よりシネマライズ、テアトル新宿ほか全国にて公開© 2009「蟹工船」製作委員会■関連記事:SABU、大学生たちに『蟹工船』パワーを指南「借金踏み倒してでも生きろ!」TKO、松田龍平にあやかり俳優の座狙い?『蟹工船』全国キャンペーン中いざ、反撃!男たちの熱き闘いを見よ『蟹工船』試写会に10組20名様をご招待浅野忠信&香川照之を9時間歩かせた鬼監督を宮崎あおいがつぶらな瞳で骨抜きに!男たちの熱き大和魂がここにシネマライブ!『劔岳点の記』試写会に30組60名様ご招待
2009年06月19日『ゆれる』が絶賛を呼んだ西川美和監督の元に、笑福亭鶴瓶、瑛太に香川照之、余貴美子、八千草薫ら芸達者、演技派の面々が集結!ある過疎の村を舞台に、一人の医者の存在、そして不在にまつわるドラマを通じて、現代社会が抱える様々な医療問題を浮かび上がらせる『Dear Doctorディア・ドクター』が、6月27日(土)より公開される。これに先駆け、本作の医療監修を務める太田祥一教授が在籍し、撮影も行われた東京医科大学病院にて、大学と大学病院の職員、ドクター、研修医、学生を招いての試写会が開催された。上映前には舞台挨拶が行われ、西川監督、鶴瓶さん、瑛太さん、余さんが登壇した。鶴瓶さんは満面の笑みを浮かべ、開口一番「ドクターの伊野でございます」と劇中と同じ自己紹介。今回、初主演となったが「(撮影の)2か月の間、医者になれて、手術のシーンも楽しかったです」とふり返った。報道陣から次はハリウッド進出?と問われると「それそれ!デ・ニーロやモーガン・フリーマンと共演したい」とニンマリと笑って答えた。今回の試写会について「僕はここから歩いて2分ぐらいのところに住んでるんです。ここで、こうして試写会が行われること、特にお医者さんや看護師さんに観てもらえるのが嬉しいです。(映画の中には)看護師のすごさが出てますから!」と猛アピール。鶴瓶さんが「すごいですよ、あの人の看護師役」と絶賛するのが、余さんが演じた、伊野に付き従う看護師・大竹。余さんは「先生方に医療のお話を伺い、いろいろ教えていただいたおかげで役作りが出来ました。それから、私は5月に急性腸炎になって救急車でこちらに運ばれまして。いろいろとお世話になっております(笑)」と語り、会場は驚きに包まれたが、余さんはけろりとした表情で「救急車の中で『東京医科歯科大学病院!』と指定しました」と明かした。西川監督も「こちらの病院の先生方に映画のために全面的なご協力をいただきました」とお礼を述べ、「みなさん、この企画に対して非常に熱心に取り組んでくださりました。様々な医療の問題や患者さんとのコミュニケーションについて、医師と患者双方の視点で見て、理解し合うための橋渡しが出来ればという思いでこの映画を作りました」と映画に込めた思いを吐露した。瑛太さんは東京の大学出身の研修医・相馬を演じた。大ヒット公開中の『余命1ヶ月の花嫁』に続いて、生と死に関わる作品に出演して、命の尊さなどについて考えることは?と突然尋ねられ「そうですね…(事前の)段取りと違うんですが」と困惑した様子。これにすかさず鶴瓶さんが「考えとけ!」とツッコミを入れ、会場は笑いに包まれた。鶴瓶さんがそのままの勢いで「統計的に見て、お医者さんはすごく酒好きな人が多いんですよ。(瑛太さんを指し)そういう意味でもぴったりの役やな。めちゃめちゃ酒飲むんですよ。4〜5日目には2人とも飲みすぎて倒れたもんな」と瑛太さんの方ををふり返ったが、瑛太さんは「ダメです、明日の新聞(の見出し)が…」と慌てて制止する場面も。先ほど余さんが急性腸炎で倒れたという話が出たが、鶴瓶さんも、瑛太さんも別の時期に倒れたことがあるということで鶴瓶さんは「倒れトリオや」とおかしそうにふり返っていた。「それぞれの職業で、自分はホンマもんか?ということを問いかける作品。ラストシーンの八千草さんが素晴らしいんです!」と鶴瓶さんが胸を張って送り出す『Dear Doctorディア・ドクター』。6月27日(土)よりシネカノン有楽町1丁目ほか全国にて公開。■関連作品:Dear Doctorディア・ドクター 2009年6月27日よりシネカノン有楽町1丁目ほか全国にて公開© 2009『Dear Doctor』製作委員会余命1ヶ月の花嫁 2009年5月9日より全国東宝系にて公開©“April Bride”Projectガマの油 2009年6月6日より全国にて公開© 2008「ガマの油」製作委員会■関連記事:誰しもが抱える“嘘”から見る人間の“揺れ”西川美和最新作『ディア・ドクター』“父子”対談!監督・役所広司×俳優・瑛太『ガマの油』の効用やいかに?役所「クセがあるけど、かわいがってほしい」“願掛けカエル”で初監督作のヒット祈願初主演・笑福亭鶴瓶×瑛太!『ディア・ドクター』試写会に10組20名様ご招待西川美和監督最新作『ディア・ドクター』で鶴瓶が世界デビュー!いざモントリオールへ
2009年06月16日人は多かれ少なかれ嘘をついて生きている──。数々の映画賞を総なめにした『ゆれる』(’06)に続いて西川美和監督が描くのは、そんな誰もが生きていく上でひとつは抱えている“嘘”をテーマにした人間ドラマ。ある小さな村で起きた医師の失踪事件から物語は始まり、彼の素性が徐々に浮かび上がっていく。真実と嘘、善と悪、生と死の間で揺れ動く人々の心情がリアルに映し出されるが、結末に用意されているのは否定でも肯定でもない何ともあやふやなものだ。しかしながら、何故かほっとさせられるのは私たち自身があやふやな存在だからゆえ。境界線がないからこそ、白黒はっきりしない余韻が心地よく感じられる。そして、原作・脚本・監督の全てを手がける西川美和が本作の主役に選んだのは、その名前と顔を知らない日本人はいない男・笑福亭鶴瓶。芸歴37年目にして主役を張り、致命的な秘密を抱えながらも僻村の唯一の医師として人々に慕われる伊野を演じている。さらに、彼のもとに転がり込む研修医の相馬役の瑛太をはじめ、八千草薫、余貴美子、香川照之といった日本映画界屈指の実力派たちが顔を揃えているのも見どころ。ハリウッド超大作のように派手な映像も仕掛けもないが、現代に生きる人々の心の処方箋になりうる作品であることは確か。主人公の心の揺れを感じることで、自分自身の中にある揺れを受け入れられる…小さな感動を与えてくれる本作のような映画こそが悩める現代人にとって必要な映画と言える。また、原作ありきの映画が当たり前の昨今、これだけ興味深いオリジナル・ストーリーを観ないなんて損!(text:Rie Shintani)■関連作品:Dear Doctorディア・ドクター 2009年6月27日よりシネカノン有楽町1丁目ほか全国にて公開© 2009『Dear Doctor』製作委員会■関連記事:初主演・笑福亭鶴瓶×瑛太!『ディア・ドクター』試写会に10組20名様ご招待西川美和監督最新作『ディア・ドクター』で鶴瓶が世界デビュー!いざモントリオールへ
2009年06月10日