女優の天海祐希(52)が20年1月から放送されるドラマ「トップナイフ ―天才脳外科医の条件―」(日本テレビ系)で主演を務めると発表された。初の脳外科医役を演じる天海。ネットでは早速、その期待値が高まっている。各メディアによると本作は脳外科医たちの姿を描いた群像劇。天海は「脳外科医役は、初めてです」と述べ、「今、色々と調べている最中なんですが、少し調べただけでも長時間労働、勉強と緊張の連続、熟練した脳外科医の余命はとても短いなど、厳しい現状が浮かび上がりました」と明かした。そして「様々を踏まえ、お芝居に活かせたらと思っています」「心を込めて、全力で頑張ります。ぜひ、楽しみにして頂けたらと思います」と意気込んでいるという。同作の脚本はドラマ「コード・ブルー」や天海が主演を務めた「離婚弁護士」、「BOSS」シリーズ(3作ともフジテレビ系)も手がけた林宏司が。また演出は05年のドラマ「女王の教室」(日本テレビ系)で天海とともに社会現象を巻き起こした大塚恭司が担当する。Twitterでは「トップナイフ」への期待の声が上がっている。《天海祐希 × 林宏司 って離婚弁護士にBOSS…!この組み合わせは期待大》《鳥肌もんなんだけど!?コード・ブルーのあの脚本家が作るドラマとか最高じゃぁん!!!》《あまみさんが脳外科医!てことは白衣姿が見られるのね!楽しみー!》さらに《トップナイフの共演者はどなたですか!?》《トップナイフ、他のキャストが気になりすぎる》と共演陣に期待を寄せる声も上がっている。「女王の教室」の最終回で視聴率25.3%を叩き出した天海にくわえて、ヒットメーカーたちも集結した「トップナイフ」。ドラマの公式サイトには「ヤバイ奴らに翻弄され、振り回される女帝・天海祐希見てみたくないですか?」との謳い文句もあり、制作側の気合が伺える。「日本テレビはかねてから米倉涼子さん(44)のドラマ『ドクターX』のようにシリーズ化の見込める医療作品を企画し、“米倉さんに匹敵するインパクトのある女医”として天海さんにラブコールを送り続けていました。そこで今回、1話250万円という破格の出演料を提示。さらに『ドクターX』と比較されることを予想していた天海さん側を局の上層部が何度も説得したそうです。その熱量を目の当たりにした天海さんの気合も相当なものだと聞いています」(テレビ局関係者)天海の新挑戦から目が離せない!
2019年11月05日こんにちは、東京衛生病院小児科の保田典子です。私生活では7歳、5歳、3歳の子育て中です。生後半年をこえてくると、赤ちゃんはママの免疫がなくなり風邪をひきやすくなります。うちの3人の子どもたちも、たくさん風邪をひいてきました。でも、ほとんど“風邪薬”を飲んだことはありません。その理由を今回はお伝えします。 “風邪の薬”はない病院に行くともらう風邪薬。風邪薬は”風邪を治すもの”ではありません。風邪による鼻水を出しやすくしたり、咳を少し緩和したりする薬です。風邪の症状を無理やり押さえつけているだけなので、結局は子どもの免疫で風邪のウイルスをやっつけて、症状を良くしていくしかありません。 風邪薬に劇的な効果はない【風邪薬に主に含まれているもの】咳止め:チペピジン、デキストロメトルファン痰切り:カルボシステイン、アンブロキソール鼻水止め:抗ヒスタミン薬(たくさんの種類があります) 2004年にアメリカのピッツバーグで行われた研究によると、咳止めのデキストロメトルファンとプラセボ(偽薬)では、子どもの夜の咳への効果は変わらなかったという結果が出ています。痰切りのカルボシステインは、発症後4〜7日くらいの痰に、いくらか効果があるとされています。(※1)抗ヒスタミン薬に関しても、先ほどのピッツバーグの研究では、プラセボと比較して咳止め効果はありませんでした。2010年のイランの研究でも、抗ヒスタミン薬はプラセボよりは少し効果があるが、ハチミツよりも効果が劣るという結果が出ている研究もあります(※2)。どちらにせよ、劇的な効果はないようです。 副作用にも注意が必要ですまた、副作用にも注意しなくてはいけません。今でも外来で普通に大量に処方され、市販のお薬にも入っているチペピジンやカルボシステインでも、副作用の報告があります。抗ヒスタミン薬は、昔から熱性痙攣を誘発する可能性があると言われており(※3)、抗ヒスタミン薬が熱性痙攣の持続時間を長くすることが研究で言われています(※4)。 なので、薬を使うときは「眠れない、咳が止まらないなどで生活に支障が出るときに、つらい症状を緩和してくれるもの」と考えましょう。 市販の薬をオススメしないワケ市販のかぜ薬は昔から成分が変わっていないものが多く、抗ヒスタミン薬が入っているものが多いです。抗ヒスタミン薬のなかには小児では禁忌(使ってはいけない)と言われている薬もあり、安易に使っていいものではないので、きちんと病院で診察してもらい、処方された薬を使うようにしましょう。 抗ヒスタミン薬はアレルギーの時によく使う薬です。アレルギー性の鼻炎などにはよく効きますが、風邪の鼻水には効きにくいため、少し鼻水がでているくらいなら、薬を使うのではなく、鼻水吸引器などでまめに吸い取ってあげるといいと思います。一概に「抗ヒスタミン薬は悪」とするのではなく、必要な時に適切なお薬を使いましょう。 風邪をうまく乗りきるために2003年のLancetに出た研究によると(※5)、6歳未満の子どもは平均して年6-8回風邪になり、1回の風邪が完治するのに2週間かかると言われています。1年でかなりの期間、風邪症状があると言えます。子どもが風邪をひいて苦しそうにしていると、ママたちは早く治してあげたいと思うでしょうが、本来、風邪は子ども自身の免疫で治るものです。副作用のない薬はほとんどありませんし、内服しなくていいものは、内服せず済んだら嬉しいですよね。風邪薬を必要のないものと決めつけるのではなくうまく利用して、お子さんが風邪をひきやすいこれからの時期を乗り切ってもらえたらと思います。 (※1)コクランシステマチックレビューに基づく(※2-※5)国立生物工学情報センター 著者:医師 医療法人アドベンチスト会東京衛生病院 小児科医師 保田典子 先生医療法人アドベンチスト会東京衛生病院小児科医師。株式会社メドイース代表取締役。2003年筑波大学医学部卒業、国立国際医療センター、大阪市立総合医療センター小児循環器内科勤務を経て、2014年東京女子医科大学大学院博士課程修了後現職。小児科専門医。一般診療、小児循環器診療に加えて、漢方治療や発達相談にも対応している。Twitter:@kanoppeInstagram:@atama4970_yasuda
2019年10月29日ウーマンエキサイトをご覧のみなさま、はじめましての方も、そうでない方もこんにちは! ありまと申します。今回は、かかりつけの先生についてのエピソードです。■生後2週間頃から乳児湿疹が出始めた新米ママのほとんどがぶつかる壁であろう「乳児湿疹」。私も例にもれず、とても悩みました。ぶつぶつだけではなく、乾燥で顔がひび割れ、赤く腫れ、粉をふき…さらに、血が出ていることに気がついたときは、あまりにもかわいそうで思わず泣いてしまいました。■病院へ行った! けれど、不安がなくならない…「病院でもらえる保湿剤がよい」との情報を得た私は、さっそく娘を出産した大きな病院の小児科へ。しかし大きな病院だったためか、診察時間が短く、ぶっきらぼうな印象でした。あの先生、むすめっこの顔をチラッて見ただけだった。触りもしなかった…頂いた保湿剤で、少し改善したように見えましたが、先生に対する不信感でいっぱいになった私は病院を変えることにしました。■友人に教えてもらった小さな小児科へ「優しくて丁寧な先生がやっているクリニックがあるよ」と友人に教えてもらい、さっそくそこへ行きました。むすめっこの目をしっかり見て、あいさつをしてくれた先生。「こどもが大好きな先生」といううわさは本当のようでした。そして、保湿剤の塗り方だけではなく、お風呂の入れ方まで丁寧に教えてくださいました。■このクリニックをかかりつけにしようと決めた日数日ですっかりよくなり、経過を見せに再度クリニックへ。その一言を聞いて、思わず涙ぐんでしまいました。湿疹が出てからずっと「私のせいで」という気持ちがあったので、心がふっと軽くなったのを覚えています。あのまま、最初に行った病院でもらった保湿剤を使い続けていても、もしかしたらよくなっていたのかもしれません。しかし、娘を治してくださっただけではなく、私の心のケアもしてくださった先生に、これからもついていこうと決めたのでした。
2019年10月04日わが家の2人の子どもたちは気管支が弱く、咳が続いて小児科にかかることが度々ありました。重症化したことはなかったのですが、できる限り予防をしたい。そこで、何か咳を防ぐ方法はないか、かかりつけの小児科の先生に相談しました。 「“ある遊び場”に気を付けて」小児科の先生からは、「“ある遊び場”に気を付けて」とのアドバイスがありました。 その遊び場とは「ボールプール」。カラフルなボールがたくさんあって、見ただけでもウキウキしますよね。ボールを投げたり、たくさんのボールの中を泳ぐようにして遊んだりと、子どもたちが思いっきり楽しめるスポットです。わが家の子どもたちも、2人ともボールプールが大好きだったのでちょっとショックでした。 ボールプールに注意が必要な理由ボールプールのボールは材質的にどうしてもホコリを引き寄せやすく、そのボールを投げたり、ボールの中をかき分けるようにして動き回ったりすることで、どうしてもホコリを吸い込みやすいのだそうです。 いつもたくさんの子どもたちで賑わっている場所とあって、目には見えないけれど、思った以上にホコリが多い場所なのかもしれません。子どもたちが大好きな遊び場なので思いもよらないことでした。 利用するのは体調がいいときに週末によく行くショッピングモールにもボールプールで遊べる場所があり、買い物帰りによく子どもたちを遊ばせていました。 ただ、小児科の先生に「気管支が弱い子はボールプールに注意」と聞いてからは、遊ばせるのは体調がいいときに限定し、なるべく短時間にするなど、今までよりも子どもたちの体調を考慮して利用するようにしています。 また、以前は買い物帰りに寄ることが多かったボールプールですが、午前中のほうが空いているので、ホコリも少ないのではないかと考え、先に遊ばせてから買い物に行くことも。思いっきり楽しんだあとは子どもたちも機嫌よく買い物に付き合ってくれるようになり一石二鳥でした。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:奥田美紀二児の母。IT企業にてSE・プログラマーとしてシステム開発やWEBサイト運用等をおこなう。夫の転勤や子育てのために退職し、現在は妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2019年09月09日東京衛生病院小児科の保田典子です。私生活では7歳5歳3歳の子育て中です。夏も本番、本格的な暑さが続いていますね。今でも十分多くいますが、8月後半になるともっと増えてくる「蚊」。子どもは蚊に刺されやすいので、憂うつな季節ですよね。今回は赤ちゃんと虫よけについて解説したいと思います。 虫よけの種類を知りましょう虫よけには大きく分けて3種類あります。 1. ディートディートは昔から使われている虫よけです。蚊が嫌がる成分で、塗ったところに蚊がとまれないので刺すことができません。塗っていないところには蚊がとまれちゃうので、まんべんなく塗るとより高い虫よけ効果が得られます。神経毒性があるため、使うことを躊躇される方も多いですが、昔からさまざまな毒性の研究がされていて、決められた使用法を守れば安全に使えると私は考えています。ディートは生後6カ月未満の赤ちゃんには使用できず、生後6カ月以上でも使用量に気をつけなければいけません。 2. イカリジンイカリジンはここ数年前から日本で使われるようになった虫よけです。新しいイメージですが、ドイツでは20年ほど前から使われています。ディートは虫よけとしてかなり万能な効果がありますが、イカリジンは効果がある虫の種類がディートより少ないですが、イガリジンは使用制限がなく、ディートと同様の効果が得られると研究結果が出ています。 3. ハーブハーブ系の薬は虫が嫌がる匂いのハーブをいくつか組みわせて作ってあります。商品によってハーブの組み合わせが違うので、好きな香りのものを選んで使うというのも良いでしょう。「虫が嫌いな匂い」というものなので、使ったら確実、というほどではないと思っていてください。 赤ちゃんに虫よけを使うときはディートは生後6カ月未満の赤ちゃんには使えませんが、ハーブだからといって赤ちゃんに安全というわけではありません。私はアロマテラピーアドバイザーの資格を取ったことがあるのですが、生後6カ月未満の赤ちゃんはアロマも大人と違う濃度で使用します。イカリジンは生後6カ月未満でも使用可能です。 たとえば、ベビーカーで外出するときは蚊よけカバーをつけたりするなど物理的に防御したり、服の上に虫よけを使うなど工夫しましょう。 また、赤ちゃんに限らず、虫よけはスプレータイプよりもミストタイプがおすすめです。スプレーは口から吸入してしまいやすいので、喘息のある子などは特に避けたほうが良いでしょう。 蚊に刺されると怖いのは"感染症"蚊に刺されることで心配なのは、デング熱や日本脳炎などの感染症になること。デング熱は今のところほとんどが輸入感染症(海外から病原体が持ち込まれる感染症)で、日本脳炎はブタから蚊を介して感染する病気です。どちらも日本で今流行している訳ではないので、過度な心配は無用です。 シーンに合わせた使用方法で、安心の蚊対策を!わが家では、保育園の行き帰りなどはハーブの虫よけを手軽にシュシュッと使っています。週末のお出かけでは自然に触れ合うことが多いこともあり、ディート10-12%の濃度のものを使っています。 虫刺されの薬は、虫刺されを治すものではなく、かゆみを抑えたりするものなので、かゆみが強くなければ基本的には使わなくていいと思っています。子どもたちが薬を塗りたがるときは、かゆみが強そうであれば虫刺されの薬を、そうでないところ(もうそこはずっと前に刺されたやつでしょ、みたいなところ)には保湿剤を塗ってあげています(笑)。虫刺されの薬は市販のもので十分ですよ。 著者:医師 医療法人アドベンチスト会東京衛生病院 小児科医師 保田典子 先生医療法人アドベンチスト会東京衛生病院小児科医師。株式会社メドイース代表取締役。2003年筑波大学医学部卒業、国立国際医療センター、大阪市立総合医療センター小児循環器内科勤務を経て、2014年東京女子医科大学大学院博士課程修了後現職。小児科専門医。一般診療、小児循環器診療に加えて、漢方治療や発達相談にも対応している。
2019年08月26日東京衛生病院小児科の保田典子です。私生活では7歳5歳3歳の子育て中!猛暑の季節になりましたね。先日、熱中症対策について質問されたので、私の見解をお伝えします。 熱中症チェックポイントまずはじめに、熱中症チェックポイントをお伝えします。 第1段階●汗だくになる●水分を欲しがるこの段階であれば、水分をとって体を冷やしてあげれば、熱中症というほどにはなりません。 第2段階●発熱したみたいに体が熱をもってくる●機嫌が悪い●少しぐったりしてくる屋外でこの状態に気がついたら、すぐに涼しい場所へ移動し、水分がとれそうならしっかり水分補給をします。また同時に、脇の下や首のうしろを、氷枕などを使って冷やしてあげてください。 第3段階●汗も出なくなることがある●ぐったりしている●意識が低下することも熱が高くこの状態になっていたら、赤信号です。すぐに病院を受診しましょう。赤ちゃんは大人よりも脱水になりやすいので、急激に症状が出ることもあります。暑い日はこまめに状態をみてあげてください。 熱中症対策には「水分補給」が一番有効です!水分補給するとどうなる?水分補給をすると、水分が体を冷やしてくれるだけでなく、 体内に吸収される↓汗やおしっこで体から出る↓出るときに熱を持っていってくれる 汗だと、蒸発するときにさらに熱を持っていってくれますし(気化熱)、おしっこも体温の温度がある水分を多量に出してくれ、水分補給をすることで多方面から体の熱を出してくれます! ひんやりグッズ、その効果は?熱中症対策としていろいろなグッズが発売されていますが、だいたいのひんやりグッズは「あー、ちょっと気持ちいいかも」と感じるくらいの効果で、体を冷す効果はあまりないと考えます。お熱のときも一緒ですが、額などに貼る冷却ジェルシートなどは、体を冷やしてくれません。 ベビーカーで外出する際、ベビーカーに取り付ける保冷シートなどのひんやりグッズを使用するのも悪くないですが、それよりもベビーカーの風通しを良くして、気温が上がりすぎないようにするほうが大事です。 夏もおっぱい、ミルクだけでいいの? 夏になるとよく「おっぱいやミルク以外のものをあげたほうがいいですか?」と質問されます。 おっぱいやミルクだけでも全然大丈夫です。 外出時にすぐおっぱいやミルクをあげられない環境だったり、飲ませすぎが気になる方は、これを機会に白湯や麦茶にトライしてみてはいかがでしょう? 哺乳瓶でもいいですし、コップから少しずつあげるもいいですよ!キンキンに冷えてなくてもいいですし、わざわざ経口補水液にしなくても大丈夫です。だだし、脱水っぽくなったら経口補水液が飲みやすいかもしれません。 わが家の熱中症対策休日は外に出かけることが多いわが家。猛暑だと、水分をとらないとすぐ熱中症になってしまうので麦茶をメインで準備しています。(そもそも猛暑の日の午後は、屋外での活動はあまりおすすめできませんが……!) ジュースを欲しがることもありますが、水分をとってほしいので、ジュースもある程度あげてます。スポーツドリンクは、1Lの水を入れて作る粉の製品で若干水多めで(味を薄めにして)作り、大きな水筒に入れてあげたりもしています(※1)。夏の屋外の活動時は、2Lの水筒がすぐなくなってしまいます。 家の中では、エアコンで快適にこの前、乳幼児健診にいらっしゃったママさんで「30度以上あってもエアコンはつけません」という方がいました。しかし、現在の猛暑環境の中では、ドライだけでもつけた方がいいです。(緑がたくさんでさわやかな場所なら要らない…のかも。) エアコンの温度設定は高めでもいいです。熱中症にかかると大変つらいので、熱中症にならないように水分補給をしっかりおこない、今年の夏も乗りきりましょう! (※1)金属製の水筒に酸性飲料を長時間保管したり、容器内部に傷があると、金属成分が飲料内に溶け出し、中毒などの事故につながるおそれがあります。金属製水筒に飲み物を入れる際は取扱い説明書をよく確認し、正しく使用してください。 著者:医師 医療法人アドベンチスト会東京衛生病院 小児科医師 保田典子 先生医療法人アドベンチスト会東京衛生病院小児科医師。株式会社メドイース代表取締役。2003年筑波大学医学部卒業、国立国際医療センター、大阪市立総合医療センター小児循環器内科勤務を経て、2014年東京女子医科大学大学院博士課程修了後現職。小児科専門医。一般診療、小児循環器診療に加えて、漢方治療や発達相談にも対応している。
2019年08月01日東京衛生病院小児科の保田典子です。診療では、風邪などの一般診療に加え、循環器の病気や漢方治療、発達の相談などをしています。ママやパパたちが安心してお子さんのケアができるような診療を心がけています。 私生活では7歳5歳3歳の子育て中で、毎日ドタバタな生活をしています。これからベビーカレンダーでコラムを書かせていただくことになりました。よろしくお願いします! まず初めにお話ししたいこと。それは、「小児科医は安心できる子育てに必要な”サービス”のひとつ」だということです。 初めてのお子さんであれば、育児は誰でも初めてです。初めての経験は、誰でもすぐうまくいくとは限りません。さまざまなツールやサービスをうまく使って、育児を乗り切ってもらえたらと思います。 わたしは、安心できる育児に大事なサービスのひとつ、「小児科医」をうまく利用していただきたいなと思っています。 小児科は病気の時だけじゃない病院というと「病気を治すところ」ですが、小児科の役割はそれだけではありません。乳幼児健診なども行っていて、「赤ちゃんの健やかな成長を見守り、支える」役目もになっています。 そのため、多くの小児科医は「子育てで悩むパパママの助けをしたい」と思っています。 夜泣き、離乳食、疳の虫、イヤイヤ期… 「小児科で相談すること?」と思えることが、意外に小児科で解決することもあるので、予防接種のついでや風邪の診療のついででも、子育ての悩みをちらっと相談してみるのもいいと思います! どんな小児科医がオススメ?初めてのママパパにオススメなのは、「とにかく話を聞いていて、信頼できると思える先生」がいいと思います。 でも、それってすごく曖昧…クリニックの外観を見ても良く分からないし。 とりあえず、ぱっと探せる指標としては ●小児科専門医であること●行きやすい場所であること●(新しい古いではなく)ぱっと見て清潔感があること●ある程度ホームページがしっかりしていること が分かりやすい指標でしょうか。 そんなクリニックを探して一度受診してみて、子育ての疑問なども質問してみて「いいな」と思ったらそこに通った方がいいと思います。 とはいえ、小児科専門医であるというのは1つの指標にすぎません。 実はわたしの場合、今の場所に引っ越してきて、近所の人におすすめされてかかりつけにしている先生は小児科専門医ではありません。 上記の指標のほかにも、しばらく通って「信頼できる先生だと思えたこと」「小児の患者さんが多く経験豊富であること」がわかったので、そのまま通っています。何より、月曜日~土曜日毎日やっているので、他にかかる必要がないのも気に入ってます。 小児科受診。ここは気をつけて!時々来られる患者さんで「3つ病院にかかったけど、良くならなかったので、うちに来ました」という方がいます。 でも、個人的には何度も病院を変えるのはオススメしません。特に小児はどこにいっても出すお薬はそんなに変わりません。そして、経過をみてこそ、分かることがたくさんあります。 「後医は名医」という言葉があり、後で診た医師の方が経過が長い分、事前に治療をされて効果判定ができる分、正確な診断ができます。 そもそも、初診での正診率(正確に診断できる)は15%とも言われています。 なので、この前なかなか治らなかった風邪が、このお医者さんに行ったら治ったから名医!という訳ではないのです。 合うお医者さんは人それぞれ口コミで「良い」と言われている先生でも、「自分には合わないな…」と思うこともあると思います。ママやパパの性格も人それぞれですし、小児科医の先生もそれぞれだからです。 私みたいに、「ママパパたちをとにかく支えたい」と思っている医師もいれば、「とにかく病気をきっちり治すことだけを大事にしたい」と思っている医師もいます。 ぜひ、1つだけでも「自分が行くと安心できる小児科医」をつくってみてください。これからの子育てライフ、心がグッと軽くなると思います。 著者:医師 医療法人アドベンチスト会東京衛生病院 小児科医師 保田典子医療法人アドベンチスト会東京衛生病院小児科医師。株式会社メドイース代表取締役。2003年筑波大学医学部卒業、国立国際医療センター、大阪市立総合医療センター小児循環器内科勤務を経て、2014年東京女子医科大学大学院博士課程修了後現職。小児科専門医。一般診療、小児循環器診療に加えて、漢方治療や発達相談にも対応している。 経歴2003年筑波大学医学専門学群卒業大阪市立総合医療センター小児循環器内科研究医国立国際医療センター小児科臨床研修指導医東京女子医科大学大学院2014年より東京衛生病院勤務2019年株式会社メドイース創業 専門領域小児科専門医子どもの心相談医所属学会日本小児科学会日本小児循環器学会日本小児科医会日本周産期新生児学会ブログ忙しくても健康と発達を伸ばす子育て
2019年06月20日わが家の娘の背中には「いちご状血管腫」があります。大きさは5mm程度と小さいのですが、真っ赤で目立ちます。そこだけ皮膚が盛り上がり、血豆のよう。今回は、受診の様子と治療に踏み切るか悩んだ体験談をお伝えします。 娘の背中に「いちご状血管腫」娘が生後2カ月のころに気付いた、血豆のような背中の皮膚。痛くはなさそうな様子でしたが、その正体を知るために小児科を受診しました。かかりつけ医に診せたところ、「いちご状血管腫です。未熟な毛細血管が増殖してできる皮膚の変化で、良性なので放っておいても大丈夫です。たいていは子どもが成長していくうちに消えます」とのことでした。 いちご状血管腫は、将来、娘がウエディングドレスを着たときには高確率で露出すると思われる場所にできていました。とても心配でしたが「良性であること」「消える可能性が高いこと」を聞いて少し安心しました。 1歳半健診の小児科医「そのまま残るかも」娘の1歳半健診のころ、背中のいちご状血管腫は大きさも色もまったく変わらず、まだそこにありました。健診を担当していた小児科医には「これまでに小さくなったり薄くなったりしていないなら、これはそのまま残るかもしれません。取るなら手術が必要です」と言われました。 投薬治療もあるようなのですが、それには副作用もあるようです。そのうち消えると信じて疑っていなかったため、突然の宣告にとても驚きました。 「いちご状血管腫」の治療、わが家の選択娘のいちご状血管腫を取ってあげたい。でも、手術にも投薬にも少なからずリスクがある。いちご状血管腫を取るために、リスクを犯すべきか。悩みに悩んで、結局わが家では様子見を続けることにしました。7歳までには70%の確率で消える、というデータもあるようなので、それに賭けてみようと考えたのです。 娘が成長しても、いちご状血管腫がもし消えていなかったら……。そのときは、成長した娘にもどうしたいか聞きたいと思っています。 今は、背中のいちご状血管腫を「娘の目印」だと考えるようにしています。そのため、消えることを願いながらも、いざ消えてしまったらさみしい気持ちになるような、なんだか複雑な気持ちになっています。著者:丸川朋一女の母。出産を機に仕事を退職。子育てのかたわら、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。現在二人目妊活中。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年05月07日三女が2歳1カ月のとき、緊急入院しました。最初は「風邪をひいたかな?」と思う程度で、病院に行ったあとは、家で安静にしていました。ところが……。そのときの体験談をご紹介します。 風邪? かかりつけ医のいる病院に行く三女は気管支が弱いのか、風邪をひくと呼吸がゼーゼーヒューヒューする子でした。4月のある金曜日、37.8℃の熱が出て「風邪をひいたかな?」と思い、土曜日にかかりつけ医のいる病院に行きました。 いつもと同じように風邪との診断で、風邪薬をもらって帰宅。それほど高い熱でもなかったので、「安静にしていれば治るのでは?」と思っていたのですが、日曜日も熱が下がらず、38.7℃と上がる一方。いつもと比べて呼吸が苦しそうだなとは思ったものの、それ以外の症状がなかったので月曜日に再びかかりつけ医の元に行き、「熱が下がらなければ明後日また来て」と言われて帰り、自宅で安静にしていました。 「何か違う気がする」ママの勘が当たるそのまま自宅で安静にしていましたが、「よくひく風邪とは何か違う気がする」と思っていました。熱も下がらず呼吸が苦しそうで、胸全体でゼーゼーと呼吸をしているようなイメージ。そのうえ、よく寝るのでしんどかったのだろうと思います。水曜日の朝、ようやく熱が下がってひと安心。ところが、昼ごろになって体が熱い気がして、熱を測ってみると38.9℃。「これはやばい」と思ったものの、個人病院はお昼休憩の時間で開いていません。かかりつけの病院も午後から休みだったので、開いている病院を探して、午後一番で行きました。 そこで測ったサチュレーション(血中酸素飽和度)は93%。あとで医師から聞きましたが、元気な場合の基準値は96~100%という数値だそうです。レントゲンを撮り、血液検査もおこないました。医師に「肺炎を起こしているから、総合病院を紹介します」と言われました。何か違う気がするというママの勘が当たってしまったのです。 緊急入院! つらい思いをさせてごめんね……紹介状をもらって総合病院へ直行し、再び診察や検査。点滴のルートを取るときは病室から出ていましたが、三女の泣き声が響き渡っていました。呼び出されて三女の元に戻ると、ぐったり茫然としています。「つらい思いをさせて、痛い思いをさせてごめんね」という気持ちで、胸が張り裂けそうでした。 緊急入院し、点滴、酸素投与や吸入などの治療を受け、翌日には呼吸状態も落ち着き、熱も下がりました。熱が下がって元気になるにつれ、ストレスが溜まって暴れる三女に、「風邪をこじらせてごめんね」と思う日々。肺炎になる前に、もう一度病院に行けばよかった、セカンドオピニオンとして異なる病院に行ってもよかったのかなと思います。 幸い肺炎はひどくならず、7日間の入院で無事退院することができました。肺炎を防ぐことはできなかったかもしれませんが、もっとできることはあったのではないかと後悔しています。今回の緊急入院で、ママの勘は侮れないと思いました。著者:小林更紗中1・小4・2歳の三姉妹の母。通関士資格保有。長女が小学生になるタイミングで、勤めていた通関業者を退職。自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年04月25日「女性は40歳をすぎると、体のあちこちに不調が出やすくなります。しかし、いざ受診するとなると、何科に行けばいいのか迷う人も少なくありません。大きな病院をいくつも回って検査を受けたけど、原因がわからず不調も治らない。悩みに悩んだ結果、うちに駆け込んでくる患者さんもいます」そう話すのは、ローズペインクリニック(愛媛県松山市)の院長、亀井倫子先生。このような経験をしたことのある読者の方も、少なからずいるだろう。こうした事態に陥らないために、持っておきたいのが信頼できる“かかりつけ医”だ。かかりつけ医とは、予防も含めてふだんから体の不調について、なんでも相談できる医師のこと。そこで本誌は、女医50人にアンケートを実施。いいかかりつけ医の見つけるのに重視すべきことを聞いた。アンケートの結果は次のとおり。□「治療がうまくいかないとき、患者の訴えを否定しない」12人□「人脈が広くセカンドオピニオンを拒まない」12人□「問診のとき、パソコンではなく患者の目を見て話を聞いてくれる」9人□「定期的に専門外の学会にも出ている」8人□「患者が希望する薬を出してくれる」2人□「大学病院の勤務経験がある」2人【その他】□傾聴ができる。患者の話をじっくりと聞ける余裕がある先生。□ひとつの病気だけではなく心身の状態を相談できる。□患者が納得できるまで説明をしてくれる。□思ったことを口に出せる、友人のように話をできるかどうか。□その医師の専門である科を受診する(専門ではない科を標榜している場合も)。12人が挙げた“治療がうまくいかないときに、患者の訴えを否定しない”という回答などが上位に選ばれた。どれも、患者の気持ちや希望に寄り添うのが、いいかかりつけ医の要件だという。亀井先生は、こう指摘する。「かかりつけ医を選ぶときにいちばん大切なのは、友人と話をするように気兼ねなく話ができる医師かどうか。医師との相性もあるので、話しやすい医師を選びましょう。過度なストレスからくる不調の場合は、医師がじっくり患者の話に耳を傾けるだけで、痛みが緩和されることもあります」また、自身が好酸球性多発血管炎性肉芽腫症という難病認定されている病を患った経験がある、みやさきクリニック(兵庫県尼崎市)の副院長、宮嵜美津穂先生はこう語る。「最初に診断をつけてもらった病院には1年ほど通ったのですが、治療方針の決定に時間がかかり、変更も多かったです。また、症状がさらに悪化したときも、なぜかと質問しましたが、以前の治療を否定され、それ以外の説明はありませんでした。そのうち質問しにくくなり、治療に対し不信感を持つようになってしまいました」宮嵜先生は、結局病院を変えたという。「かかりつけ医を決めるうえで大切なことは、患者さんの話をしっかり聞いてくれることだと思います。今診ていただいている先生はよく話を聞いてくださいます。診察の時、自分の病気について気になることや、その他の不調についてまで質問します。先生は私が納得するまで治療方針などを話してくださいます。同じ医師として見習うべき先生だと思います」(宮嵜先生)医師が総合的に診察できるようになるためには、相応の努力が日常から必要になる。「定期的に専門外の学会にも出ている」のがいいかかりつけ医の条件だと答えた女医が8人いた。亀井先生はこう語る。「私は痛みを診る医者ですが、泌尿器科の薬の勉強会や循環器や便秘の勉強会など、学ぼうと思えばほかの専門医の先生と話もできます。そういう会に積極的に参加している先生方は、総合的に診ることができています」医師がどのような会に出席しているかはわかりづらいが、その医師のSNSなどをチェックしてみてほしいという。かかりつけ医がいても病気を見落としてしまう可能性は、ゼロではない。最後に「病気を見逃さないための、かかりつけ医との付き合い方」を、女性クリニックWe! TOYAMA(富山県富山市)の医師、濱田えりか先生に聞いた。「40歳過ぎは自分の弱いところがわかってくる世代。弱いところに強い医師をかかりつけ医にしましょう。たとえば消化器と婦人科系が弱いということなら、その専門の医師2人をかかりつけ医に。総合的に診るのがかかりつけ医ですが、より効果的な医療を求めるならかかりつけ医は複数あっていいと思います」医師への“アピール”も重要になる。「診察時、最初に何がいちばん困っているかを医師に伝えてください。薬の副作用があるなどストレートに伝えたほうがいい。遠慮をする患者が多いのですが、医師からしたらはっきり言ってくれたほうが診断しやすい」(濱田先生)治療の結果がおかしいなと思ったら「先生、これ治らないけど大丈夫でしょうか」と率直に聞くことが病気を手遅れにしない秘訣。「家族で同じ先生に診てもらうのもいいでしょう。親子で片頭痛やアレルギー体質があるとか。家族性のある疾患が見つかりやすかったりします」(亀井先生)いいかかりつけ医が見つかったら良好な関係を築いて、病気の悪化を防ごう。
2019年03月07日「女性は40歳をすぎると、体のあちこちに不調が出やすくなります。しかし、いざ受診するとなると、何科に行けばいいのか迷う人も少なくありません。大きな病院をいくつも回って検査を受けたけど、原因がわからず不調も治らない。悩みに悩んだ結果、うちに駆け込んでくる患者さんもいます」そう話すのは、ローズペインクリニック(愛媛県松山市)の院長、亀井倫子先生。このような経験をしたことのある読者の方も、少なからずいるだろう。こうした事態に陥らないために、持っておきたいのが信頼できる“かかりつけ医”だ。かかりつけ医とは、予防も含めてふだんから体の不調について、なんでも相談できる医師のこと。そこで本誌は、女医50人にアンケートを実施。“かかりつけ医”を持つメリットを聞いた。アンケートの結果は次のとおり。【早期発見】何でも相談できる医師がいると、疾患が重症化する前に発見できる。【治療で遠回りしない】あちこち受診していると、検査・投薬が重複するとこがある。【医療費が安くすむ】専門医は限られた病気しか診ないが、かかりつけ医が総合的に診療したほうが、治療もスムーズにでき医療費が安くすむことも。【再発予防効果】その人の性格や認知傾向などを把握して診断すると、病気予防だけでなく再発予防効果も。【病気の悪化を防ぐ】ある病気の治療がほかの病気に悪影響を与えてしまうことがあり、総合的に判断する必要があるため、全身の状態をきちんと把握しているかかりつけ医の存在が重要。【その他】家族関係、趣味、仕事など、患者の情報を細かに知っているほど治療に役に立つので、かかりつけ医を持つことは大事。手に負えないときは適切な治療をしてくれる専門医を紹介してくれる。アンケートに記入してくれた医師の意見を総合的に考えると、かかりつけ医を持つことで、いくつものメリットがあることがわかる。■病気の早期発見につながる「めまいで耳鼻科を受診したけど耳には異常がないといわれ、今度は頭痛で脳神経外科に行きMRIをとったけど異常はなく、結果、悩んだあげく当院を受診されるような方がいます。ほかにも精神科に長くかかって薬をたくさん飲んだけどよくならない方もいらっしゃいました。その方の不調はビタミンや亜鉛、鉄などの栄養素不足が原因でした」亀井先生はこう話す。「専門医では各臓器は調べられますが、検査結果に異常がない場合、それで診察が終了してしまうことがあります。かかりつけ医のように、総合的に判断して原因を突き止めることをしないことがままあります。結果、診断が遅れ、患者さんがつらい思いをします」また、みやさきクリニック(兵庫県尼崎市)の副院長、宮嵜美津穂先生は、こんな発見をしたこともあった。「以前の勤務先に、長年通っている年配の患者さんが、短期的に何度も『点眼がもうなくなった』と言って来院されたのです。疑問に思ったスタッフがご家族に連絡して調べてもらったところ、認知症であることがわかりました」日々患者の様子を診ているからこそ、できる発見だ。■検査や投薬の重複が避けられ、医療費も安くすむ「かかりつけ医を持たず、さまざまな病院を渡り歩いていると、治療の経過がわかりづらくなり、検査や投薬が重複してムダになることがあります。コストを考えてもかかりつけ医を持つことは大切」(宮嵜先生)経過が思わしくないと、あちこちドクターショッピングして遠回りしてしまう。しかし、そうなる前に、きちんとかかりつけ医に相談し、紹介状を書いてもらうこと。そうすれば治療の経緯や、これまでの検査結果がわかり、無駄な検査や治療が避けられる。アンケートに答えてくれた医師自身はかかりつけ医として、どう患者に接するのが望ましいと考えているのか。「患者さん自身がどのような人生を送ってきて、どんな性格をしているか。物事に対してどのようにとらえ行動するのかを把握する姿勢が重要です」こう答えた医師は、患者を知ろうという姿勢が病気を治すことだけでなく、再発予防にもつながる診療が可能になるという。「頼れるかかりつけ医を持っていると、患者の状況に応じて、いちばんいい治療が受けられる専門医を紹介してくれます」と話すのは、女性クリニックWe! TOYAMA(富山県富山市)の医師、濱田えりか先生。「紹介状を持たずに大病院に行くと、初診料が病院によっては5,000円以上かかります。また、研修医がいるような大病院だと、まだ深刻な病気でない場合、若手が担当になってしまう可能性も。大きな病院に行ったために主治医のレベルが低くなってしまうこともあります」かかりつけ医に選別してもらった医師を、紹介してもらったほうがよさそうだ。
2019年03月07日寒い日が続き、我が子のまわりでも風邪が流行っています。みなさんはいつ頃、どのようにかかりつけ医を決めましたか?今回は、わたしがかかりつけ医を選んだポイントをまとめてみました。小児科デビューは、地元で人気のクリニック人の病院の付き添いなんてあまりしたことがなかった私。自分自身も特にかかりつけ医がいるわけではなく、ましてやまだ自分で症状の説明もできない赤ちゃんのお医者さん探しとなるとより慎重に…。息子の産まれた産院では、すぐにかかりつけ医を決めるよう指導していたので、出産後すぐ近くの小児科の場所や数、評判をチェックしていました。実は、息子の初めての小児科受診は、退院して二日後のお昼頃。検温すると、なんだか熱が高い…!リサーチしておいたなかから、急遽一番近所にある小児科に行ってみることに。急な病気の時に頭に浮かぶ病院がいくつかあるのはとても心強かったので、妊娠中や産後すぐに小児科のリサーチをしておくことは大切だなぁと実感しました。息子が診てもらった先生は、感じがよく信頼できそうな印象。新生児~低月齢のうちは病院にかかる基準がわからない新米ママの私に、「心配しすぎくらいでいいですよ」と言ってくれたのも安心できました。結局、この小児科がそのままかかりつけ医に。通うようになって後から知ったのですが、ここの小児科地元では超人気。病児保育やおでかけ広場も併設していて、地元の人の小児科検診やワクチン接種はだいたいここなんじゃないかというくらい。風邪が流行っている時期などはすごく混みますが、何人か先生がいるし、ネット予約も出来るので長時間は待ちません。どの先生も感じがよいから質問しやすいし、親身に向き合ってくれることが一番の良いところでした。立地や設備も、病院を選ぶ条件に先生の印象のほかに、病院を選ぶ基準となるのは、通いやすい立地と、院内の設備。距離が近いというだけでなく、アクセスが良い立地であることも大事。私にとっては保育園の帰りにサクッと寄れる場所にあるというのもポイントでした。また、院内の設備も病院の心遣いの表れのひとつ。月齢が低いうちは少し離れたところの待合を使わせてくれるのは、伝染する風邪が流行っている時期などには有難かったです。もちろん、オムツ替えシートも完備、清潔なキッズスペースもあり、待合ベンチの配置や院内の雰囲気は総じて心地よいものでした。最近では、ワクチンや検診の予約がネットでできるかどうかも、病院選びのポイントに。具合の悪い赤ちゃんを抱えて電話するのは大変だし、診療時間外に調子が悪くなったときにもネットで予約すれば安心できます。いざという病気のときに、大型病院への連携は?また、いざという病気が判明した場合や、風邪が悪化して入院が必要な症状になってしまった場合など、その小児科がどういった大病院と連携しているかも大事です。小児科のサイトに、地域連携医の登録などが記載されていると知ることができます。息子を出産した病院は小児分野が専門の大病院で、自宅からバスで30分ほどかかりますが、救急もやっているので心配な症状の時は足を運んでいます。最新の研究も行ってるので、マイナーな病気を見逃してしまうなんて可能性も低い気がするので、地域の総合病院を知っておくのはリスクヘッジにつながると思います。かかりつけ医が、なかなか見つからない場合は?私の知人には、通っていた小児科が閉院になったり、「なんだか先生と合わない…」と感じているママも。そんなときに何よりタメになるのが、やっぱりご近所ママたちの声。児童館や地域の子育てセンター、保育園や幼稚園ママたちに話を聞いてみて。また、乳幼児家庭訪問で来た保健師に、地域のママたちが通っている小児科を聞いてみてもいいかもしれません。でも一番はやっぱり、自分と自分の赤ちゃんが、その小児科に合うかどうか。小児科難民だからっていろいろなところを転々とするのはおすすめできませんが、小さなうちは予防接種項目が続くので、数院回ってみるのも手。納得できるかかりつけ医選びのためにも、かかりつけ医が休診だったときのためにも、いくつかの小児科を知っておく方がいいと思います。保育園生活スタート、鼻水の症状は耳鼻科に!保育園入園前は、前述した小児科だけに通っていた息子。しかし、入園後は治れども治れどもちょっとした風邪をうつしあってしまい、鼻水がだらだら出ている状態が続いたことも。基本は家の自動吸引器で吸ってるのですが、あまりにひどい時は病院に行きます。鼻水の症状が強い場合は、小児科ではなく耳鼻科に連れて行くように。耳の中を細かく見たり、薬をつけたりする機械などが耳鼻科のほうが充実しているからです。こちらも、近所の耳鼻科が一児のママである先生がやっていて、子どもを診せやすかったのでかかりつけに。待合にキッズスペースもあったり、ネットで順番待ちも出来るので助かっています。小児科以外の病院にかかる場合、子供歓迎の雰囲気があると◎。風邪から中耳炎になりかけてしまったときにもすぐに見つけてくれて薬もよく効いたのでこれからも耳や鼻の症状はこちらにかかろうと思っています。最近では、なんだか耳を気にしているなと思って耳鼻科に連れて行ったらものすごく大きな耳垢が!綿棒ではとれない耳垢ってよくあることらしく、いつでも来てくださいねと言ってくれました。お子さんの様子が気になったら行ってみてくださいね。1歳を過ぎた頃から…、歯医者さんの選び方は?息子は、1歳ではじめての歯医者さんを経験。歯磨きが苦手な息子に悩んでいたので指導を受けたかったことと、フッ素塗布がきっかけです。歯医者さんは口の中を長時間診るため、こどもが嫌がってしまうと診察にらないので、お医者さんとの相性はとっても大事。赤ちゃん慣れしていて優しい先生のところに通うことにしました。それでもやはりグズりますが、なんとか診察できています。小児専門歯科もたくさんありますが、虫歯や病気などでない場合は、検診やフッ素塗布がメインなので、近所で通いやすく雰囲気の良い歯科で十分かなと思います。病院へ行く時の注意点!診察時の吐き戻しの心配があるので、診察の30分~1時間前までには食事や授乳を済ませておきましょう。熱を測ったり、防寒やマスクも忘れずに。病院へいくときは、保険証、乳児医療証、診察券、お薬手帳、この4点セットは、母子手帳ケースにまとめて!それと子どものことに気を取られて忘れがちですが、感染予防にママ用マスクも必須です。キッズスペースや絵本がない病院では、おもちゃや絵本があると待ち時間に退屈させずに済みます♪着替えやオムツなども適宜持参して。子どもが風邪や病気、ケガなどでつらいときにママが焦ってしまっては本末転倒。信頼できるかかりつけ医さんにを見つけて、親子で安心して診てもらえるといいですね。
2019年01月11日先日、7才の娘が朝起きてリビングに来た途端、驚きました。ほっぺたが真っ赤っかだったのです。心当たりは何もなく、かかりつけ医を受診したところ「典型的なりんご病ですね」という診断。聞いたことはあっても意外と知らない「りんご病」。今回は我が家の体験も含め、現在流行の兆しを見せているりんご病についてお伝えしたいと思います。そもそもりんご病とはりんご病は、ヒトパルボウイルスB19という原因ウイルスにより引き起こされる病気です。10~20日の潜伏期間の後、両頬に紅い発疹が現われ、その様子が“りんご”のようだということで通称「りんご病」と呼ばれるようになったとのこと。赤みは、数日かけて手足にも広がり、1週間程度で消失します。頬に赤みがでる頃、病気自体は収束段階のためほとんど感染力はなく、小学校や幼稚園も出席停止扱いにはなりません。かかりつけ医によると「りんご病は、頬に赤みが現われる7日前頃が一番感染力が強いと言われていますが、ほとんど症状がないか軽い風邪症状だけの子が多く、普通に過ごしてしまうために感染が広がってしまう」ということでした。実は周囲にも感染していた子が複数いた!?確かに、我が家の娘の経過を振り返ってみても、赤みが現われる1週間前も含めずっと熱も風邪症状もなく元気に過ごしていたため、いきなり両頬が真っ赤になり驚いたものです。また、頬に続いて手足にもまだら模様の赤みが広がりましたが、終始元気に過ごしていました。周囲に聞いてみると「うちの娘も同じ時期に感染していたのかも。元気だったから頬の赤みも日焼けかなと思っていた」という声が続々と出て、実は感染が広がっているのではないかという話になりました。大人が感染するとひどくなるケースもりんご病の感染が広がっているかも!? という話が出た頃に、娘の友だちママが原因不明のひどい関節痛と高熱で苦しんでいることを知りました。結局、3日3晩のたうちまわり、熱が引いたと思ったら手足にまだらの紅い発疹が現われ「りんご病」と診断されたのです。「インフルエンザを超える苦しみだった」ということで、かかりつけ医には「大人は頬に赤みが出ないことが多く、大人が感染するとひどくなるケースがある。特に妊婦さんは胎児に影響が出るケースもあるため、感染が疑われる場合は早めの受診が望ましい」と言われたそうです。りんご病は感染に気づきにくい病気ですが、”我が子が感染した”場合や”周囲で流行っているかどうか”に気を配っておくことが診断を早める対応策の1つと言えそうです。静かに、しかし着実に感染を広げるりんご病。確実な予防法や感染してからの特効薬もないということですが「りんご病かな!?」と疑える情報や知識は持っておきたいですね。
2018年08月16日先日、筆者のかかりつけ小児科医から『2歳まではテレビを消してみませんか?~赤ちゃんとのすてきな時間のすごしかた~』というパンフレットを渡されました。そこに書かれていたのはテレビ視聴が子どもの成長に悪影響を及ぼすというもの。さらに、テレビと同様、スマホについても子どもに安易に与えないようにと書かれていました。そのパンフレットの発行元であるNPO法人「子どもとメディア」は、子どもとテレビ・ゲーム・スマホ・パソコンといったメディアの関わり方について調査研究し、フォーラムなどを行っている団体です。テレビやスマホが子どもに良くないと考える理由と子どもとメディアの関わり方について、「子どもとメディア」専務理事・筑紫女学園大学教員(准教授)の原陽一郎さんに話を聞きました。筆者のかかりつけ小児科で配布された「子どもとメディア」が発行しているパンフレット子どもにテレビを見せないほうがいい理由「子どもにテレビを見せることで危惧されるのは、体験機会の損失です。指先を使ってオモチャで遊んだり、ママとコミュニケーションを取る機会を奪われてしまう。テレビは一方的なものであり、リアクションがありません。そのためテレビばかり見せていると、相手が何を考えているのか分からず、人との付き合い方が苦手な大人になってしまう恐れがあるのです」原さんは「子どもは人との関わりによって成長する」と強調して言います。パンフレットの中でも赤ちゃんにとって大切なものは「人を信じる心、親子の絆」であり、メディアがそういった親子の時間を奪っていると書かれています。さらに、子どもの言葉の発達とテレビ視聴との関係について原さんは、「アメリカ小児科学会や日本小児科医会は、テレビの視聴時間が長いほど2歳までの子どもの言葉の発達に遅れが出る、との研究報告を出しています。私たちは、“2歳までのテレビ・ビデオ視聴を控えるように”という日本小児科医会の提言に賛同し、活動しています」テレビの視聴は子どもの言葉の発達だけでなく、身体の発達にも悪影響を及ぼす危険性があると、原さんは警鐘を鳴らします。テレビはじっと止まって見ることが多いので、ほとんど筋肉を使いません。たっちやあんよといった生得的と言われるものの発達については特に遅れはないとされているものの、筋肉を使わないことで転びやすくなったり、骨に負担がかかってしまうリスクが高まるそう。子どもが体を動かせる遊びをして、筋肉を育てることが大事とのことでした。例えば、赤ちゃん向けの教育テレビ・ビデオは15分程度で終わる短い内容がほとんどです。しかし、繰り返し再生によってテレビが流れっぱなしになり、無意識のうちに子どもに長時間視聴させてしまう危険性もあります。スマホで遊ばせるのは特に危険?いまやテレビ以上に身近な存在と言っても過言ではないスマホ。大人がみんな触っているせいか、赤ちゃんのころから興味を持つ子も多いですよね。子ども向けの知育アプリなども数多く出ていますが、こちらも原さんに話を聞きました。「テレビと違ってスマホにはリアクションがありますが、子どもの脳内システムである『報酬系』を強烈に刺激するのが問題です。スマホから強い快楽を得ることで他のことが面白くなくなり、対人関係にも興味を持てなくなる恐れがある。子どものころから接触していることで、将来『ゲーム依存症』になりやすくなるという指摘もあります。『ゲーム依存症』はWHOが正式に疾病指定すると発表していて、とても深刻な問題になっているんですよ」家にしかテレビがなかった昔と違って今はスマホがあるので、家でも外でもずっと映像が流れたり、ゲームをすることができる環境にあります。それも問題だと、原さんは言っていました。家事が大変なときは、おんぶが一番!パンフレットでは家事をするときのママたちのアイデアとして、おんぶが推奨されていました。原さんによると、「最近の子どもはおままごとをするとき、赤ちゃんやペットになりたがるそうですよ。ママがしていることを見ていないので、赤ちゃんやペットになった方が楽だと言うんです。おんぶは日本が誇れる育児文化です。おんぶすることで、ママと同じ目線からものを見て学ぶことができるでしょう」パンフレットではおんぶ以外にも家事をするときのアイデアとして、1歳くらいの子どもなら「小麦粉ねんど」や不要な空き容器や道具を利用した「ままごと」、2~3歳くらいになれば物を運んだり並べるなどの簡単なお手伝いをおすすめしています。テレビやスマホに関する意見を知った上で、ママ自身が子どもとメディアをどう関わらせていくか、一度ゆっくり考えてみませんか?<文:フリーランス記者奥 汐紀取材協力:NPO法人「子どもとメディア」>
2018年05月09日皆さんこんにちは。ママライターのあしださきです。2017年も終盤に差し掛かり、小さいお子さんを育てているパパママはこれからの季節は「風邪・インフルエンザ・胃腸炎」などなど子どもの体調管理に非常に気を遣う時期ですね。わが家は3人の子どもを育てていますから、これから4月くらいまでの長い期間、小児科通いが欠かせないと思います。1人が体調を崩すとそれが家族みんなに蔓延してしまうので時には自分の具合が悪い状態で、子どもの看病をしていることもあるんですよね。皆さんはお子さんのかかりつけ医との関係、良好ですか?幼稚園や小学校でリサーチすると、元通っていた病院をあるとき変えた という話をとてもよく耳にします。それには、やはり”きっかけ”があるのです。そこで今回は中でも特徴的なエピソードを3つご紹介したいと思います。●話を全く聞いてくれない先生『とにかく厳しくて、怖くて。行くといつも緊張してしまう小児科の先生でした。少しの発熱で連れて行くと、「そんな症状くらいで来ないで!」と言われ、私が大したことないと思って1日家で様子を見てから病院に行くと「お母さんの自己判断なんか当てにならない。なんでもっと早く連れてこないの?」と怒られる。心配なことを聞きたくて、話そうとしても迷惑そうに遮られることが多々有り、ついにかかりつけ医を変えました。子どもの風邪が移って自分も具合が悪い時に、余りにもひどい物言いに耐えきれませんでした。(40代小学5年生の男の子の母)』●子どもの身長、体重についてしつこく注意された『子どもが小さい頃から検診でお世話になっていた小児科の先生は、私の子の身長や体重が標準よりも小さい事をいつも指摘してきました。「チビ」「痩せ」という言葉を連発してくるので、その度にストレスがたまって仕方がありませんでした。親だって気にしていますし、それが悩みなのに。傷をえぐられて辛い気持ちにさせる先生に、こちらから見切りをつけましたね。(30代4歳男の子の母)』●看護師をいびっている医師に幻滅『子どもに対してはいつも笑顔で優しい先生でした。そんな先生があるときご自分の足の怪我で松葉杖をついて診療しなくてはならない状況で、いつもよりイライラした様子だったことがあります。子どもには笑顔で話しかけていた先生が、内線電話で看護師さんに指示をだしていたのを偶然聞いてしまいました。「こんな初歩的な事、自分で判断しろよ、ボケ。」と言っていたのです。もう、それ以来その小児科には行くのをやめました。(20代0歳と3歳の姉妹の母)』子どものかかりつけの先生。そのお付き合いはとても長期的なものになります。子どもが10代半ばまでは何かにつけてお世話になりますし、兄弟・姉妹がいればそれ以上の期間、お会いしていかなくてはなりません 。信頼し、尊敬できる先生が理想ですが、必ずしも身近にそういう小児科があるとは限りません。「一度かかったから・家から近いから・親の知っている病院だから」など、しがらみにとらわれずに一度違う場所を試してみることも大切かもしれませんね。ちなみにわが家の子どもたちのかかりつけ医は、とても威厳のある先生です。どんな方か、簡単に紹介します。「母親のプライド」……もしそんなものを少しでもお持ちの方がいればそれをことごとく打ち砕くような発言で、母親たちを奈落の底へ突き落としてしまうような、そんな先生です。私にはデビルのように見える時もあるのですが、それでも私はその先生をとても信頼しています。デビルなのは母親に対してだけ。子どもにとっては、神様のような存在だからでしょうか。ちゃんと言うことを聞いていれば必ず体調が回復するんです。子供にとってはもちろんですが、親にとっての良し悪しも考えてみても良いかもしれません ね。----------いかがでしたか?今回実例を紹介してくれた方々は、勇気ある行動でかかりつけ医を変えて今はとても満足していると答えています。そのまま我慢していなくて良かった。自分を偽らず、子どもと自分のために踏み出すことが大切ですね。●ライター/あしださき●モデル/赤松侑里
2017年11月13日斎藤工が、小さないのちに極限まで向き合う小児外科医を演じてきたドラマ「最上の命医」。そのスペシャル「最上の命医2017」が、いよいよ8月23日(水)21時より放送されることに合わせ、本ドラマではお馴染みの斎藤さんの被りものシーンが初公開された。本作は、“無限の樹形図”=子どものいのちを救うことは、たくさんの未来を救うこと、という信念を持つ若き小児外科医・西條命が、小さな生命を救うために挑む姿とその奇跡を描く本格医療ドラマ。2011年1月期に連続ドラマとして放送され、斎藤さんのブレイクの礎となった。実はこれまでのシリーズで、連続ドラマではカブトムシの“カブトマル”、昨年2月放送のスペシャルではキリンの“ジラフマン”に扮していた、斎藤さん演じる命。子どもたちの笑顔のためにヒーローになりきる命の被りもののシーンは、本ドラマシリーズ恒例の、ホッとする名場面の1つ。イケメンながら、こうした被りものにも喜々としてチャレンジする、斎藤さんの魅力あふれる姿には注目だ。今回のスペシャルには、妊娠が判明する女子中学生・萌絵(桃果)の厳格な母親・萩尾一路役に大塚寧々。そして、命の恩師である小児外科医・手塚義富役に草刈正雄、その娘で視覚障がいを持つ里香役に志田未来と実力派が参戦。さらに、連ドラ時代から命を尊敬し、淡い恋心を抱いていた小児外科医・瀬名マリア役の比嘉愛未、連ドラ、昨年スペシャルに続き、斎藤さんと共にシリーズ全作品に出演してきた泉谷しげるという豪華出演陣が再結集している。ドラマスペシャル「最上の命医 2017」は8月23日(水)21時~テレビ東京系列にて放送。(text:cinemacafe.net)
2017年08月23日斎藤工がゴールデン連続ドラマ単独初主演作を務めた「最上の命医」が、8月に「最上の命医 2017」として特別編が放送されることが決定。斎藤さんが主人公の小児外科医・西條命を演じるほか、今回は小児外科医の世界的権威として、草刈正雄が命の前に立ちふさがるという。西條命(斎藤工)は、アメリカの最優秀若手医師賞を受賞するほどの技術を持ち、患者を救うためにはリスクを顧みず困難な手術に挑む小児外科医。一時は肝臓癌からの多発的転移で 手の施しようのない状態に陥ったが、アメリカで最先端医療の治験者となり、奇跡的に生命をつなぐことができた。いまは病院を転々としながら小さな生命を救い続けている。ある日、命は呼吸困難に陥った中学生・萩尾萌絵の応急処置を施すが、原因が妊娠高血圧症だと気づき、近くの病院に飛び込む。そこはアメリカで命と師弟関係にあった小児外科の権威・手塚義富(草刈正雄)が勤める病院だった。術後、手塚に「うちで働け」 と誘われた命は、萌絵の担当を条件に承諾する。実は萌絵のある症状が引っかかっていた。 父親不明の子を宿した14歳の萌絵を、母・一路は激しく追及する。名門中学の教頭で、幼少から厳しかった一路を恨む萌絵は、出産は一路から逃げるためと豪語。しかも、産まれてくる赤ちゃんを一路が里子に出そうとしていることを知った萌絵は…。一方、命は手塚の娘・里香と出会う。視覚に障害を持つ里香は、アメリカで障害者支援の技術を研究中だが、手塚のある変化が気になって帰国したという。「200%の準備をしてオペに挑め」という手塚の教えに背中を押されてきた命。子どもを救うことは、その子を助けるだけじゃない――。“無限の樹形図”への想いを胸に、命は次々と“奇跡”を起こしていく。2011年1月クールに連続ドラマとして放送され、昨年にドラマスペシャルとして5年ぶりに放送された「最上の命医」。自ら病に冒されながらも、消えそうな小さな生命に極限まで向き合う小児外科医・西條命を斎藤さんが演じるのはもちろん、本作には小児外科医の世界的権威・手塚義富が登場。手塚を演じるのは、大河ドラマ「真田丸」の出演が記憶に新しい草刈さんが演じる。アメリカ時代の命に、小児外科医のあるべき姿を叩きこんだ恩師でもある手塚との再会は、思いもよらない“生命を巡る対立”に発展し、不屈の小児外科医・西條命を窮地に追い込んでいくという今回。本作でも、小児医療の現実、最先端医療のリアリティをテーマに“生命”をめぐる“究極の人間ドラマ”を描く。今回の放送決定に斎藤さんは、「非常に嬉しかったです。というのも、この作品を続けたい気持ちが僕の中では強くて…」と話し、命というキャラクターについては、「最初は原作のキャラクターがあって、模索しながら、命というイメージ図を監督やプロデューサーたちと練ってきましたが、去年のスペシャルから『命はどうだろう?』ということに、“命”としての僕に意見をくださる現場の態勢になっていて。僕の中でも『命だったらどうするか』と、ひとつの人格として自分の中に命があるし、それをチームの方たちが監督はじめみんな委ねて下さって。僕にとって大事な、たぶん途切れることのない、ひとつの人格になっています」と思いを明かす。草刈さんは、「とても脚本がいいですね。僕ら役者は、なんといっても脚本なんですね。脚本で決まります。それにちょっとハマりましてね。久々にいい役を頂いて、楽しんで演じています」とコメント。そんな草刈さんについて斎藤さんは、「インテリジェントで、全てに説得力があります。たたずまいだったり、目線ひとつだったり。近づくという動作も一歩ではなく半歩、という細かいところだけでも、すごく意味深いというか。存在感がとんでもなくある方だなと改めて思いました」と印象を話し、「それでいて、ものすごく優しい方なので、今回の小児外科医という、子どもや若い命と接する人として、とてもふさわしい方とご一緒出来たと思いました」とまさに適役だと語る。一方草刈さんは斎藤さんについて「いいですね。彼は、独特の雰囲気を持っていますね。あの雰囲気はなんともいえないです」と共演した感想を語っている。また今回の見どころについては、「大きなオペが劇中に何度かありますが、世代を紡ぐ大きなオペもありますし。環境の整っていない場所で行なわれるオペで、何を優先するかという想いが、それぞれ交錯するんです。自分の命より大事にするものを見つけた人たちの想いがぎゅっと詰まっているオペのシーンなので、僕も感情が溢れてしまって。連ドラのときもありましたが、予想だにしない自分の感情が、命として今回の作品は随所に溢れてしまって。草刈さんとのシーンでも、何故かわからないけれど、感情が一気に高まってしまったシーンもありました。本当に心を動かす作品になって いると思います」(斎藤さん)、「脚本がとてもヒューマンな本になっています。ここのところ、医者モノでは珍しいのではないでしょうか。非常に感動します。演じている僕ら役者もみんなノリノリで演じています。スタッフもキャストも。幸せです」(草刈さん)とコメントしている。ドラマスペシャル「最上の命医 2017」は8月、テレビ東京系にて放送予定。(cinemacafe.net)
2017年07月07日『100歳の精神科医が見つけた こころの匙加減』(髙橋幸枝著、飛鳥新社)は、数えで100歳になるという精神科医が語る人生訓。といっても、単に「100歳だから」という数字の問題だけではありません。高等女学校卒業後に海軍省のタイピストとして勤務したのち、中国・北京で日本人牧師の秘書として勤務。そうした経緯を経て医学部受験を決意し、勤務医としての経験を積んだあと、1966年に「秦野病院」を開院し、院長に就任したという人物なのです。そのぶん、私たちに学べることが多々あるということ。そしてタイトルにもあるように、人生について考えるうえで著者が重視しているのは「匙(さじ)加減」です。■人生は匙加減を見極めることが大事どんなことにも適度な塩梅、つまり「匙加減」というものが存在すると著者はいいます。それは人生にも当てはめることができるもので、つまりそれらをひとつずつ見極め、把握していくことこそが、「生きる」という営みだというのです。そもそも匙加減とは繊細なもので、そこには難しさがつきまとうことになるそうです。そればかりか、人それぞれ微妙に異なってもくるため、二重に複雑になるということ。だから「匙加減をうまく見極めようと思ってもお手本などはないだけに、誰かを真似ることはできない。けれども、自分の軸が1本しっかり貫かれていたなら、言動も一貫してくるものだ」と著者は主張します。■昔のがん告知はかなり苦労があったところで近年は、日本人の2人に1人が、がんで逝く時代となっています。そうであるだけに、ますます大切になっているのは、がん患者さんへの心のケアです。ましてや著者が若かったころは、治療法がまだ少なかったこともあり、「がん=死」というイメージが強かったといいます。そのためか、「がん告知」はいまよりデリケートな問題だったのだそうです。著者が医師の仲間に聞いた話によれば、昔は「患者さんご本人に、がん告知をしない」のが常識だったというのです。そこで医師は患者さんのご家族と綿密に打ち合わせをして、「いかに本人にがんであることを悟らせないか」、心を砕いていたのだそうです。もちろんいまでは、患者さんご本人にきちんとがんの種類などについて説明し、治療方針を決めることが常識になっています。とはいえそれは、がんの治療法が進歩したことの裏返し。昔とくらべれば「ありがたい」というだけのことです。ただし、いくら「時代が変わって医療が進歩した」と説得されたとしても、「がん」と診断されれば、不安や恐怖を伴う大きなストレスになったとしてもそれは当然のこと。そこで著者が引き合いに出しているのは、知人についてのエピソードです。■がんと仲よく生きれば気持ちも楽!その人は「がんの治療を10年続けてきたけど、大きくもならず、特別変わりないので、薬も治療もやめた」と話してくれたというのです。著者は「私はがん治療が専門ではありませんが」と前置きしたうえで、その知人の気持ちは勇気ある素晴らしいものだと感じたのだそうです。がんに無闇に抗わないことで、がんが静かになるかもしれないということ。事実、その知人は、まさにそんな状態なのでしょう。がんと仲よく生きることも大切ですし、そうすることで患者さんの気持ちも楽になるということです。著者の専門分野である精神科の治療においては、「苦しみをよく聞いてあげること」がなにより大切なのだといいます。たしかにそれは、医学的には正しい態度なのでしょう。しかし、そのことを認めたうえで、著者は実際には「苦しみをよく聞いてあげる」だけでは足りないと指摘してもいます。なぜなら、ひとつひとつ異なる問題すべてを「こういう場合はこうしましょう」というようなマニュアルで解決できるはずがないから。■心の匙加減は百人百様なので難しいそこで、「匙加減」を意識することが大切だというわけです。ご存知の方も多いと思いますが、「匙加減」とは、もともと薬の「分量」を測るときに用いた言葉が転じて、あらゆる場面で使われるようになったもの。細かな配慮や集中力などが求められるということで、だから「心の匙加減ほど、難しいものはない」もの。100歳を超えるいまも、「心は百人百様である」と痛感しているのだそうです。*柔らかな言葉で綴られているものの、そこに深みを感じずにはいられないのは、根底に100歳の人生の重みがあるからなのでしょう。人生に迷ったとき、ふとページを開いてみるといいかもしれません。(文/作家、書評家・印南敦史) 【参考】※髙橋幸枝(2016)『100歳の精神科医が見つけた こころの匙加減』飛鳥新社
2016年09月26日子供のかかりつけの病院っていつ頃、どうやって決めたらいいのでしょう。3歳までは予防注射もたくさん受けますし、病気も多い時期。どんな事に気をつけて選んだらいいのか、これからかかりつけの病院決めや予防接種デビューするママの参考になったら嬉しいです。我が家の場合は…最寄り駅に小児科はあるのですが、任意の予防注射が受けられなかったため、任意の予防注射などもしっかり受けられる、隣駅の小児科に。担当の先生や助手・受付のお姉さんもとても感じが良く、何度か通ううちに信頼のおける先生だと感じたので、そこに決めました。時間帯も午前は朝8時半〜12時、午後は15時半〜18時までやっており、午前中の診療なら日曜日以外全てやってるので、急に熱が出た時にも助かります。人気があって混んではいますが、ネット予約システムも導入されているのも助かるポイント。当日診療開始15分後以降にネットで予約して、自分の番が近づいた頃に向かえばいいので、長時間待つ事もなく、とても便利なシステムです。かかりつけ医を決める時の3つのポイント1、クリニックor総合病院?まずは周辺の情報収集を!周辺に住んでいるママや保育園の先生などから、小児科の情報を色々聞いておくと良いです。周囲の口コミ情報は、かかりつけを選ぶときに役立ちます。転勤など引っ越しをされる際は、現在のかかりつけの先生に、その地域で知っている小児科が無いか聞いてみると良いですよ。街のクリニックは先生がほぼ固定されていて、行けばいつもの先生に診てもらえます。まずは近くのクリニックをかかりつけ医に選んでみてから、セカンドオピニオンとして地域の総合病院を利用したらいいんじゃないかと思います。2、何かあったときに行きやすい所がベスト!働くママならなおのこと、いくら評判が良い病院であっても、家から遠いと通うのは大変!小児科が開いている時間や曜日は勿論のこと、駐車場やエレベーターはあるのかなど、子どもを連れて行きやすいかも、しっかりチェックしておきましょう。3、最後の決め手は、診察&説明が丁寧か!先生によっては対応も異なります。説明が丁寧だったり、不安なことなど質問しやすい医師だと、ママも少し安心できますよね。なかなか一回の受診ではわからなかったりするで、何度か受診してみて決めてみるのが良さそう。少しでも不安を感じたら、別の小児科を受診してみるのも大切です。赤ちゃんは痛みや症状など自分で伝えることができないので、ママの状況判断も大事ですね。ただし、あっちこっち小児科を変えて診てもらえばいいという訳ではありません。長い目でみて、子どもの健康と成長に寄り添ってもらえる小児科を選びましょう。予防接種はどこで受けたらいい?病気の診察と予防接種を受ける病院を使い分けているママもいるようですが、できることなら予防接種は、ふだんから診てもらってるかかりつけの小児科で受けるのがベスト。予防接種前に体調崩をしてしまっても、予定通り予防接種を受けられるかなど、かかりつけの先生に直接質問できる点は大きいです。小児科によっては、母子手帳をもとに予防接種のスケジュールなどの予約や相談にものってくれますよ。忘れやすい、予防接種はアプリで管理!小児科でも予防接種のスケジュールなどをたててくれる場合もありますが、予防接種を受け忘れてしまっては大変です。ママ自身もしっかり管理した方がいいですね。我が家はまだアナログに紙で管理してます(笑)普段必ず見る冷蔵庫の扉に貼ったり、ホワイトボードに書いたりしてます。お兄ちゃんと妹のがごっちゃにならない様に気をつけています。でも、最近では便利な予防接種アプリがあるそう。調べたら、ここの予防接種のスケジュールアプリ「 予防接種スケジューラーアプリ」が良さそうでした。予防接種お知らせメールなどが届いたり、使い勝手が良さそうです。赤ちゃんの予防接種って種類も回数も多く、スケジュール管理が大変。アプリなど上手く活用して、少しでも管理しやすいように工夫していきましょう。
2016年09月16日【ママからのご相談】引っ越してきたばかりで、まだ子どもの“かかりつけ医”が決まっていません。0歳児なのでまだ予防接種のスケジュールがたくさんあります。家の近所に小児科があり、一度予防接種に行きました。とても混んでいて待ち時間が長く、途中でぐずって大変でした。今度から、予防接種だけはもっと空いているところにしようかと悩み中です。わが子は突然の発熱や皮膚のトラブルなど心配が多いため、早くかかりつけ医を決めたいです。子育て中のお母さん方はどのようにしてそれぞれの“ホームドクター”を見つけているのでしょうか。また、ホームドクターを選ぶときに重要なポイントや注意したほうが良いことなどあればアドバイスをお願いします。●A. 信頼できて、“いつでも行ける”距離と安心感を重視して選んでみては。ご相談ありがとうございます。ママライターのあしださきです。ホームドクターの大切さを実感したのはやはり、自分が母親になってからという方が多いと思います。赤ちゃんは元気にしていたかと思うと夜中に急に高熱を出すこともあり、「よくわからないけれどとにかく泣き止まない」とか、ひどいあせもができてかゆみで全然寝てくれないなど、とにかく母親になってからというもの小児科にかかる回数がこんなに多いものだということは、私にはちょっとした驚きでした。そんなわが家のホームドクターは、家から一番近くにある小児科専門医です。自転車で5分、歩くと10分、駐車場も完備で言うことなしです。先生との関係性も良好ですし、どんなに軽い症状でも心配ならすぐに見てもらうことができます。今回はどのようにして自分と子どもにとってベストな“かかりつけ医”を見つけたらいいかお悩みのママたちに向けて、3つのポイントをご紹介したいと思います。●(1)通いやすい距離から探していく0歳児の赤ちゃんを連れて行く病院が、あまりにも遠いというのはママにとってもお子さんにとっても大変です。具合の悪い赤ちゃんはいつも以上にグズグズしますし、天候が悪いとベビーカーに雨カバーをつけて、傘をさして歩くことも考えなくてはなりません。まずは通いやすい距離にある小児科 はどんなところがあるかをチェックするといいと思います。地方自治体にもよりますが、転入届けや子育て支援の申請で区役所などへ行った際に、予防接種を実施している医療機関(主に小児科)の一覧表をいただけると思うので、それを参考に近所のお医者さんを探してみてください。車を普段からよく使っているママで、お子さんも自動車の移動に慣れているという方は、少し探す範囲を広げてみてもいいと思いますよ。この時点でいくつかの候補がピップアップされることでしょう。『株式会社オウチーノ』が2015年に、首都圏在住の20歳から39歳までで子どもがいる既婚女性534人を対象に行った『子育てと病院に関する調査』にも、このような結果が出ています。まず、「お子さんにはかかりつけ医がいますか」という質問に対して、「いる」と答えたのが79.0%。一方、「いない」は21.0%であり、約8割のお母さんはお子さんの“かかりつけ医”を見つけているということですが、「いる」と答えた人に「そのかかりつけ医を選んだ理由は?」という質問をしたところ、一番多かった回答は「家が近かったから」というものでした。●(2)経験者の声も聞いてみよう次にご紹介したいホームドクター探しのポイントは、地域密着の口コミ 。実際に口コミを得る方法は、家の近所の幼稚園などに近い公園へ遊びに行き、そこで出会ったママとお話をするというもの。『ベネッセコーポレーション』が2015年に実施した『かかりつけの小児科ってどう選ぶ?重視することを教えて!』というアンケート調査でも、1位は「ママ友の口コミ」という結果が出ているくらいですから、ぜひ参考までに考えてみてください。時間は幼稚園の登園時間後の午前9時半くらいから、もしくは幼稚園降園時間後の午後の2時半ごろが狙い目です。その時間の公園は子どもを遊ばせているママさんたちでいっぱいでしょう。幼稚園ママたちは地域に密着した生活をし、日々情報を更新しながら子育てしています。上に小学生の兄弟がいるママさんは子育てのベテランですし、下のご兄弟がいるママは「小児科通いは日常茶飯事」という方が多い。あなたがもし、「引っ越してきたので小児科を探しています」と相談したら、通っている小児科や他にも知っていることを教えてくれるはず。ただし、実際に通っている人の話というのは私見が入ってしまう危険性もありますから、できれば何人かに聞いてみることがオススメです。このあたりで、だいぶ候補が絞り込まれることでしょう。●(3)先生との相性は大切、しかしそれだけでない部分も要チェックよく人間関係では「相性が合う、合わない」という言い方をすることがあります。かかりつけ医との“相性”に関しては、ほとんどがお子さんとお医者さんではなく、母親とお医者さんのことを指している場合が多いのですね。人は、誰かと接するときには相手に優しくしてもらいたいと思います。しかしながら、評判の良い小児科は混み合っていることが多いので、お医者さんも看護師さんも気持ちの余裕がなく、冷たい態度で接してくることはよくあることです。アドラー心理学というユニークな心理学の提唱者、アルフレッド・アドラーはこのように述べています。**********『他者は、あなたの期待を満たすために生きているのではない』**********つまり、相手には相手の価値観があることを否定することなく、自分と相手との人間関係に光を見出すことを重要と考える、ということではないでしょうか。何が言いたいのかというと、評判の小児科を実際に受診してみたときに見るべきは、先生の態度や物の言い方ばかりではない 、ということです。「お子さんを診ているとき、聴診によく時間をかけているかどうか」や、「発熱の時間や気になる症状の有無について質問してくれていたか」といったポイントを重視してみてください。「子どもの小さな異変も見逃したくない」という気持ちでいるお医者さんはとても信頼できると思いますよ。----------いかがでしたか?この3つのポイントを参考に、良いホームドクターとの出会うことができますように!【参考リンク】・約8割もの母親が、子どものかかりつけ医を決めている! | 株式会社オウチーノ()・かかりつけの小児科ってどう選ぶ?重視することを教えて! | ベネッセコーポレーション()●ライター/あしださき(元モデル)
2016年06月27日子どもが小さいうちは、予防接種やちょっとした体調の変化などで病院にかかる回数も多いものです。日常的に病気を診てもらったり、気軽に相談に応じてくれたりする病院があればママも心強いですよね。「子育てと病院」に関する調査結果では、そんな乳幼児の病院事情が詳しく紹介されています。子どものかかりつけ医を「決めている人」は全体の約8割医師・病院検索サイトのドクター・オウチーノが行った「 『子育てと病院』に関するアンケート調査 」によれば、「月に1回以上、子どもを病院に連れて行く」という人は48.4%と約半数の結果に。また、「子どものかかりつけ医はいますか?」という質問に79.0%の人が「いる」と答え、約8割もの母親が子どものかかりつけ医を決めていることがわかりました。かかりつけ医を決めた理由には「家から近いから」という意見がもっとも多く、先生が丁寧に話を聞いてくれるなど「信頼できる先生だから」という意見も多いようです。また、かかりつけ医を決めていない人の中には「その時の症状や時間帯によって使い分ける」「1ヵ所では不安」という意見も挙げられています。子どもを病院に連れて行く時に「困っていること」子どもを病院に連れて行く際、困るのは「待ち時間の長さ」ではないでしょうか。私も子どもが小さかった頃は、「いつ泣きだすか」とヒヤヒヤしたことがありました。今回の調査でも「待ち時間が長い」が36.3%、「他の子どもの菌をもらう」が20.2%、「予約が取りづらい」が9.7%など、子どもを病院に連れて行く際のお悩みが明らかになっています。絵本やおもちゃが常備してある医院でも、時間が長いと子どもが飽きてしまうことも多く、おお腹が空いたり、眠くなってぐずったり…と「どうしようもない」状態に陥ってしまうママも多いよう。「連れていくのはしんどいけれど、きちんと診てほしい」というママの心の葛藤が見え隠れしているようです。子どもが病気になった時の対処法また、仕事をもつワーキングマザーを対象に「仕事がある日に子どもが病気になった場合、どう対処していますか?」と質問すると「自分が仕事を休む・早退する」という人が72.0%、次いで「両親・義親に頼る」が28.0%、「夫が仕事を休む・早退する」が13.3%という結果となりました。自分が仕事を休む・早退するのは「融通がききやすい職場だから」とする人が多く、子育てに理解のある職場も多いようです。ただ、自分で解決できない場合は夫よりも自分や義理の両親にお願いする場合が多く、夫婦で仕事と育児を両立させることは難しい現状も明らかになっています。子どもの体調変化は、ママの不安の種になってしまうことも。頼れる病院がある、という支えはとても心強いものです。各家庭に合った良い病院選びも、子育てにおいて重要なことのひとつといえそうです。(すだあゆみ)
2015年12月10日子どもが病気になった時、病院に連れて行くのはママの役目、という家庭も少なくないのでは? 育児や家事については夫婦で分担できていても、看病となると女性が担当するケースが多いのではないでしょうか(病気になると子どものほうから「ママがいい…」と、ご指名があることもありますよね)。しかし、ママだってスーパーマンではありません。どんなに気をつけていても病気になってしまったり、やむを得ない事情で看病ができなかったりすることもあるでしょう。パパは子どものかかりつけ医を知っている?ママが子どもの病気対応をするのが難しい時、パパがカバーできるよう、情報共有はできていますか? たとえば、・園や学校を休む時の連絡先・かかりつけ医や薬局の場所・病院を受診する時に持って行くものこれらの情報は大切なのに、意外と見落としがち。そこで今回は、子どもの病気に関する情報を夫婦で共有するためのツールをご紹介します。アナログ派におすすめ「からだを大事にするノート」コクヨS&T株式会社から発売されている「からだを大事にするノート」は、健康管理に特化したノート。 ・検査、検診、通院の記録・予防接種の記録・病気とけがの記録・飲んだ薬を記録できる、お薬メモ・かかりつけ医を記録する、病院リストなど、14項目を5年分記録できるようになっているそう。親族の既往歴を記録するページもあり、遺伝しやすい病気についても把握できます。これ1冊にまとめて記録ができるので、家族間での情報共有もしやすいですね。・ からだを大事にするノート - ライフイベントサポートシリーズ - コクヨ ステーショナリー スケジュールと病気の情報をまとめて管理+豆知識も身につく「トモバタ伝言カレンダー」大阪のNPO法人ノーベルから発売されている「トモバタ伝言カレンダー」は、子どもの病気の情報共有という点から見ると、かなり優秀で役立つアイテムです。トモバタ=共働き家庭の悩みのひとつである「子どもの急な病気」に焦点を当て、夫婦で助けあって生活を乗り切るための仕掛けを散りばめたカレンダーで、生活リズムが異なる夫婦でも、カレンダーと伝言板を利用して、予定やメッセージの共有が可能。カレンダーには毎月、子どもの病気に関する豆知識が載っており、なにげなく眺めているだけで自然と頭に入ってきそうです。特に便利だと感じたのが、この「うちの子のこと」というページ。子ども3人までの学校や園の連絡先、かかりつけ医などを記録できます。このページだけをカレンダーから外して、目立つところに貼っておけるのも便利です。・ トモバタ伝言カレンダー2016 デジタル派には、無料で使えてToDoや情報が共有できる「Wunderlist」Wunderlist(ワンダーリスト)は、PCやスマホ、タブレットなど、さまざまな端末から利用でき、同期、共有もできるToDoリスト。タスク管理がメインですが、ToDoリストごとにメモやコメントを追加できるので、固定の情報共有も可能。〆切のあるものについてはアラートやリマインダーを設定することもできて、「今日は子どもの予防接種を予約してたの忘れてた!」という事態も防げます。家族や子どもの予定、通院記録のほか、買い物メモも共有しておくと、「今日は早く帰れるので、リストにあった牛乳を買って帰るよ」なんてことがあるかも。・ Wunderlist | To-do リスト、リマインダー、タスク管理 - App of the Year! 家族の生活スタイルに合わせて情報共有の方法を選び、スムーズに子育てをしていけるとよいですね。(Woman.exciteママ編集部)
2015年11月25日チャーリー・シーンが歯科医アシスタントに訴訟された。原告マルガリッタ・パレスティーノによると、先週、歯科医を訪れたシーンに、治療用のマスクをつけようとしたところ、シーンは怒鳴りながら椅子から飛び上がり、パレスティーノの胸をつかんだということだ。その他の情報さらにシーンは、彼女の服を脱がそうとし、ブラの紐を下げようとしたらしい。またシーンは、歯科医のひとりにナイフを突きつけたとも語っている。帰り際にシーンのアシスタントは、お詫びとして500ドルを置いていったという。シーンは治療室に入ってきた時から様子がおかしかったということで、パレスティーノは、おそらく彼はコカインをやっていると歯科医がコメントしていたと述べている。一方で歯科医は、警察の調べに対し、パレスティーノはウソをついていると語り、患者のプライバシーを侵害したパレスティーノを非難している。シーンの弁護士も、「一瞬でも有名になろうとする人が起こした、まったくばかばかしい訴訟」とコメントしている。文:猿渡由紀
2014年10月06日歯科医でモデルという異色キャラ“美しすぎる~”というフレーズが各所で聞かれる昨今だが、今度は「美しすぎる歯科医」が話題を集めている。話題の人物は、東京歯科医科大大学院に在学する歯科医でモデルの関有美子。日本テレビ系「踊る!さんま御殿!!」などバラエティ番組にも積極的に出演し、知名度を上げてきている。歯科医として、同大学の歯学部付属病院で診察にたずさわるかたわら、人気ファッション誌「AneCan」などで、7年前から読者モデルとしても活躍している。現在では、このほかにも各メジャー誌から引っ張りだことなっている。やはり歯の美しさにはひときわプロ!歯科医ということもあって、やはり歯の美しさ、口元の美しさは、ひときわプロ級だ。本人も美しい白い歯が印象的で、9月には、自身が監修した「音波式電動歯ブラシセット D-beaute」(角川書店)を発売している。こちらはコスメ感覚のデザインでコンパクトな本体となっており、携帯にも便利な電動歯ブラシ。いつでもケアができ、歯の美しさと健康を保つことができるという。関は今後モデル業のみならず、女優にも挑戦したいと考えているとか。多彩に活躍の場を広げる彼女の今後に注目が集まる。元の記事を読む
2012年10月10日いい歯科医に巡り合いたい……と思う人は多いのではないでしょうか。いっそ、歯科医に聞いてみようと、歯学博士で歯科・口腔衛生外科の江上歯科(大阪市北区)院長・江上一郎先生に「歯科医から見たよい歯科医」についてお話を伺いました。■治療中心系、わくわく系、専門系……タイプがある「口コミや近所で評判の歯科医院があればまず訪れてみるとよいと思いますが、やはり、いい歯科医かどうかを決めるのは、患者さん自身です。『自分で確かめよう』と、積極的な気持ちで探しましょう」と江上先生。「われわれの業界では、歯科医院をタイプ別に分類しています。口コミがなく探すときには、まずどのタイプの歯科医院にかかりたいかを想定してからホームページや電話帳などで探してください」と、江上先生は、歯科医院を次のようにタイプ分けします。・治療中心系……一般的な「歯科」。一番多いタイプ。・わくわく系……子どもやファミリーを対象にしている。スタッフが白衣ではなくエプロンを着用したりと、歯科医院らしくない雰囲気を出している。・専門系……「歯科」一般のほか、子どもの治療を専門的に行う「小児歯科」、親知らずを抜く、歯根のうみの袋の摘出など、手術を含めた外科的処置の技術を持つ「歯科口腔(こうくう)外科」、歯並びや噛(か)み合わせを整える「矯正歯科」、インプラントを主流に扱う「インプラント科」、口臭を気にされる方を対象とした「口臭外来」など、専門性を掲げている。・予防系……歯周病予防に力を入れている。定期的に美容院感覚で通う人が多い。自費診療。・審美系……歯と口の美を追究し、美容目的の整形を行う。自費診療。・エンド系……根管治療に特化。抜歯をせずに、完全無菌状態で歯の神経が入っていた管(根管)、または歯根部の嚢胞(のうほう。分泌液がたまり袋状になったもの)の治療を行い、歯の保存を目的とする。自費診療。江上先生は、こう説明を加えます。「それぞれの専門に特化している場合と、複数の専門科を掲げている医院とがあります。歯科口腔外科は大学病院や総合病院にはありますが、個人のクリニックでは全体の1割ぐらいでしょう。審美系は都会に多いタイプです。具体的には、例えば、『親知らずに虫歯ができた。どうも抜いた方がよさそうだ。仕事が忙しい』場合は、ホームページで、『職場から通いやすい距離で、歯科口腔外科を専門にしている医院をピックアップする』と探してみましょう」■治療予算を相談できる医師を見つける次に、訪れたときのチェックポイントについて、江上先生に教えていただきましょう。・初診時、いきなり訪れるのではなく、電話をして、「歯ぐきのうずきが市販の鎮痛薬を3日ほど飲んでも治らないのですが、診てもらえますか」などと、症状を具体的に伝えてください。その対応によって訪れるかどうかを判断します。・受付のマナーが良い、全体に明るい雰囲気というのは、感じが良いだけではなく、経営に余裕があり充実したスタッフ教育を反映していると考えられます。・ある程度新しい設備がそろっていること。治療時間や治療中の痛みなど、患者さんの負担を軽減します。・いきなり治療を始めず、治療方法について説明をしてくれるかどうか。また、質問がしやすい雰囲気であるかどうか。患者さんが急いでおられたとしても、医師はきちんと説明をして同意を得てから治療にかかるべきです。・治療の予算を聞いてくれるかどうか。聞いてくれつ場合は、予算内で最大限の治療効果について考えてくれるでしょう。自費診療の場合は価格表示がされているかどうかも重要です。・子どもや学生、高齢の患者さんが多いと、優しく丁寧な治療を心がけているのだな、と推察できます。・清掃が行き届いている、薬のにおいが充満していない(空気清浄ができている)、スリッパが抗菌であるなど、院内の清潔度合いを見ます。清掃状態は、感染症の予防から、クリニックとしての心構えが反映されています。ありがとうございました。これからは積極的にこれらをチェックし、自分に合うかかりつけの歯科医を自らの判断で見つけたいものです。監修:江上一郎氏。歯学博士。専門は口腔(こうくう)衛生。歯科・口腔外科の江上歯科院長。江上歯科大阪市北区中津3-6-6阪急中津駅から徒歩1分、御堂筋線中津駅から徒歩4分TEL:06-6371-8902藤井空/ユンブル)
2012年09月22日体に不調を感じたとき、ふと頭をよぎる健康診断や人間ドック。ちまたに情報があふれるこのごろ、なんだか自分の身が気になります。そこで、内科医で大阪府内科医会副会長・泉岡医院院長の泉岡利於(いずおか・としお)先生に詳しいお話を伺いました。■健康診断にはない消化器官、がん検査がある始めに、健康診断と人間ドックの違いについて、泉岡先生はこう説明します。「どちらも体に異常がないかを確認するための検査です。『健康診断』は学校や職場、自治体で行われ、法令によって実施が義務付けられています。これに対し、『人間ドック』は任意で行う、つまり、希望する人が自分で医療機関を選んで受けに行く、という違いがあります。人間ドックは、『個人的に、健康診断より一歩踏み込んだより詳しい検査』だと言えます」具体的に、健康診断や人間ドックではどんな検査を行うのでしょうか。「健康診断では、主に心臓病、肺疾患、糖尿病などを対象に7~24項目の検査を行います。血液検査をすることがありますが、それで体のことがすべて分かる、と勘違いをされている方が多いように感じます。分かるのは、貧血、コレステロール値、肝臓や腎機能、糖尿病、痛風についてです。胃や腸などの口から肛門までの消化器官の異常やがんについて、詳しい症状までは分かりません。人間ドックでは、半日、一日、1泊2日など、費用や時間面で選択するコースによりますが、例えば、一日ドックでは約30項目を調べることになります。健康診断には含まれない、胃カメラ検査、腹部のCTやエコーによる検査、膀胱(ぼうこう)のエコー検査などを行います。がんのごく初期を発見するなど、健康診断では見つからない病気が分かる場合もあります。希望に応じて、医師の紹介なども行います」(泉岡先生)■事前に、自分に合う検査を医師に相談する人間ドックの初心者は、医師に何を質問すればいいのか分からないと思いますが。「人間ドックを受ける前に、自分に合っているのはどのような検査なのかを率直に尋ねるといいでしょう。『まあ、いいか』などと思わないで、自分が気になっている症状を細かく伝え、『この検査で不安を解消しよう』という姿勢で受けてください。また、検査結果の説明にはもちろんですが、結果を記した書面には、医療に関する専門用語が羅列されています。分からないこと、納得ができないこと、不安に思うことは、遠慮せずに担当医に質問しましょう」(泉岡先生)費用面の心配もあります。「患者さんから『家族が健康保険で検査を安く受けられたので、私もお願いします』と言われることがありますが、健康保険とは、本来『病気の人』への治療や検査に対して、医療費を保険者が一部負担する制度です。ですから、健康な方が体のチェックを行う場合、健康診断も人間ドックも、保険は適用されません。人間ドックは現在(2012年5月)、半日コースでおよそ3万円ぐらいからでしょう。職場で団体割引などがある場合もあります」(泉岡先生)人間ドックには、いつ、どのようなタイミングで行けばよいでしょうか。「体に異変を感じたら、年齢にこだわらず、より早く自分の体を見つめ直す機会だと考えて受けることをお勧めします。日本人男女の悪玉コレステロールの平均値は、欧米諸国の平均値をすでに上まわっている、という報告をご存知ですか。日本では今、ファストフードや肉食など食事の欧米化によって、肥満、メタボリックシンドローム、糖尿病など、生活習慣病の若年化が急速に進んでいます。また、乳がんや子宮がん、胃がんなどのように20代の女性の発症率が高いがんもあります」(泉岡先生)人間ドックが身近に思えてきました。人間ドックで健康意識が高まった、という声も耳にします。そろそろ考えるべきかもしれません。監修:泉岡利於氏。医学博士。内科医、大阪府内科医会副会長。医療法人宏久会泉岡医院院長。泉岡医院大阪市都島区東野田町5-5-8JR/京阪電鉄京橋駅中央出口から徒歩7分TEL:06-6922-0890岩田なつき/ユンブル)
2012年08月18日最近、「かかりつけ医」という言葉をよく耳にします。何やら「気楽に行けそうな近くの診療所」という響きですが、「意外にどういう存在か知られていない」と言うのは、大阪府内科医会(大阪府下の内科診療所の医師が集まる団体)会長で、糖尿病専門医の福田正博(ふくだ・まさひろ)先生。医療の連携システムなども含め、詳しいお話を伺いました。■かかりつけ医の紹介だと、大病院での検査や入院の予約が早い――「かかりつけ医」とは、何をする医師なのでしょうか。福田先生「大病院志向」と言って、どんな病気でも大きな病院の方が安心だという風潮があります。しかし大病院では、「待ち時間があまりに長い」、「いつの間にか担当の医師が変わっていた」、「3時間待って診察は3分だ」などのデメリットも少なくありません。また大病院とは、より重症の、より専門的な治療を必要とする入院患者さんに対応することが本来の役割ですが、軽症の外来患者さんが多いと業務に支障をきたします。それをできるだけ解消しようと、現在は国の施策で医療機関の機能分担が進み、「病院は入院診療を受け持ち、外来の診療は診療所が受け持つ。その上で、病院と診療所が連携してネットワークを整える」というシステムができつつあります。日ごろは近所のかかりつけ医で健康の管理をしてもらい、検査や入院が必要なときは、どの科の専門医に受診するのがよいのか、どの専門病院、総合病院が良いのかが相談でき、紹介してもらえるというわけです。病院での検査や入院が終了すれば、またかかりつけ医で診療や薬の処方、管理を行います。――それは便利ですね。何かがあれば、まずは、かかりつけ医に駆け込むことによるメリットはたくさんありそうです。福田先生風邪をひいて熱がある、じんましんが出た、胃の不調が続く、不眠症かも?ねんざをしたなど、いろいろな体調不良のときにまず相談できるのがかかりつけ医だと考えてください。それに、街の開業医であるかかりつけ医は、待ち時間が少ない、医師とのコミュニケーションが成り立ちやすい、過去のいろいろな症状を把握されているなど、患者さんにとって安心、便利な点は多いでしょう。入院や検査が必要となった場合でも、かかりつけ医からの紹介で大きな病院へ行くほうが、その病院に直接行くよりも早く予約が入る、待ち時間が少ないということも多いようです。これはよく不思議に思われますが、「医療連携システム」上、連携している診療所からの紹介の場合は、予約の枠が別に設定してあり、通常より早くなることが多いのです。――かかりつけ医の上手な探し方を教えてください。福田先生家族や近所、周囲の人が通っている診療所の評判を聞く、いわゆる口コミ情報で探されるのが一番手軽でよいでしょう。しかし注意点が一つ、やはり医師と患者さんにも相性というものがありますので、その点は一度訪れてみて、ご自分で確かめることが大切です。病気でないとき、例えばインフルエンザの予防注射や健康診断などで受診してみるというのもいいでしょう。ポイントは、その医師が自分にとって話しやすいこと、話を聞いてくれること、丁寧に説明してくれることでしょう。ただし、にこにこと優しいだけでは不十分です。医師は患者さんのためにならないときは厳しく指導しないといけないこともあります。ご自分の健康にとって、本質的に良いアドバイスをくれる医師かどうかが重要でしょう。一方で、かかりつけ医が何でもできるスーパードクターである必要はありません。それよりも、健康管理について何でも相談に乗ってくれる、守備範囲以外の症状を発見した場合はすぐに適切な専門機関を紹介してくれる医師が理想です。また、大阪府内科医会では、会が市民の皆さまに推薦できる医師を認定する「大阪府内科医会推薦医」の制度を独自に設けていて、ホームページに一覧を掲載しています。そういう活動をしている地域もあると思いますので、インターネットなどを活用し、積極的に情報を探してください。――ありがとうございました。体調が悪いなと思ったときは家族や友人に相談しますが、その延長で、健康管理や薬について専門的な相談をすることができる、いざ病気というときに頼りになるのがかかりつけ医のようです。早速探してみてはいかがでしょうか。監修:福田正博氏。大阪府内科医会会長。医学博士。糖尿病専門医。ふくだ内科クリニック(大阪市淀川区)院長。名医として数々のメディアで紹介され、著書に『糖尿病は「腹やせ」で治せ!』(アスキー新書)、『専門医が教える 糖尿病ウォーキング!』(扶桑社新書)、『専門医が教える5つの法則「腹やせ」が糖尿病に効く!』(マガジンハウス)、最新刊の『専門医が教える 糖尿病食で健康ダイエット』(アスキー新書)は、一般の人対象のヘルシーダイエットの実践法が分かりやすく述べられていて話題になっている。(品川緑/ユンブル)
2012年08月02日便秘や下痢のときになってしまう痔(じ)……。事前に防ぎたいけれど、なかなか人には相談しにくいものです。そこで、内科医で大阪府内科医会副会長・泉岡医院院長の泉岡利於(いずおか・としお)先生に、痔(じ)の原因と予防法についてお尋ねしました。■便秘や下痢は肛門に大きな負担がかかる――便秘や下痢のときに痔(じ)になりやすいのは、どうしてでしょうか。泉岡先生痔(じ)は、一言で言うと血流障害、血管のトラブルです。便秘や下痢になると肛門の血流、血管に大きな負担がかかり、痔(じ)になる確率も高くなります。例えば、便秘などで便が硬くなると、排便のときに肛門に圧力がかかり、出口が切れて「きれ痔(じ)(裂肛)」になります。下痢の場合は粘膜に便がたまっている状態なので、普段より肛門が刺激されて細菌感染を起こしやすくなります。また、肛門付近にある静脈叢(じょうみゃくそう)と呼ばれる毛細血管が集まった部分がうっ血してはれ上がり、「いぼ痔(痔核)」になることもあります。■アルコールや香辛料は痔(じ)の大敵――痔(じ)の予防法を教えてください。泉岡先生痔(じ)の症状が出るかどうかは、普段の生活習慣が大きくかかわります。薬や手術で治ったとしても、生活習慣を見直さなければ同じ症状を繰り返してしまいます。薬を使うことも大切ですが、何より「生活習慣を改善すること」が基本となります。また、アルコールや辛い食べ物をとりすぎると下痢や腸の炎症悪化につながることがあります。痔(じ)が気になる人は、過度の飲酒や香辛料の強い食べ物を控えるようにしましょう。ほかに、立ちっぱなし、座りっぱなしなど長時間同じ姿勢でいると肛門に圧力がかかり、血行不良を招くことから痔(じ)になりやすいと言えます。同じ姿勢を避け、血流をよくするために軽い運動やストレッチなどを心がけるようにしましょう。予防の方法を整理すると、次の6つです。痔(じ)予防のための6か条1.便秘や下痢にならないようにする2.適度な運動をする3.大量の飲酒は控える4.辛いものを頻繁にとらない5.立ちっぱなし、座りっぱなしなどの同じ姿勢を続けない6.規則正しい生活をする■痔(じ)と大腸がんでは、血の色が違う――痔(じ)と間違えやすい病気はありますか。泉岡先生痔(じ)というと、「痛い」、「血が出る」といったイメージを浮かべる方も多いのですが、実は出血もなく、痛みもない痔(じ)というものもあります。「ご本人に痛みなどの自覚症状がなく、排便時に突然、大量の血が出た。何か重大な病気かと思いあわてて来院されたが、検査の結果、体の内側にできるいぼ痔(内痔核)だった」というケースもありました。ただ、出血、腫れ、痛みなど、痔(じ)と思うような症状のなかには、大腸のトラブルが原因となって起こっている場合もあります。例えば、肛門からの出血は、「いぼ痔(じ)」や「きれ痔(じ)」のときに多い症状ですが、大腸ポリープや大腸がんの可能性もあります。それらの病気でも肛門からの出血や血便が見られることから、痔(じ)と間違いやすい疾患です。見分ける目安として、血の色があります。痔(じ)は肛門近くで出血するために採血をしたときのような鮮血になります。大腸がんなどのケースは内臓での出血のために暗い赤色になります。――ありがとうございました。痔(じ)を肛門の問題と考えるのではなく、自分の生活の根本的な生活の問題としてとらえることが、完治への近道と言えそうです。監修:泉岡利於氏。医学博士。内科医、大阪府内科医会副会長。医療法人宏久会泉岡医院院長。泉岡医院:大阪市都島区東野田町5-5-8JR/京阪電鉄京橋駅中央出口から徒歩7分TEL:06-6922-0890岩田なつき/ユンブル)【関連リンク】【コラム】ドキドキ、汗、便秘、頭痛……ストレスと疾患の境目は?【コラム】漢方医が教える。便秘プラス「ほかの何か」を治す方法【コラム】からし、ワサビ、ショウガ、ネギ。薬味には「腹やせ」効果が!
2011年12月31日