しりあがり寿の美術館での初個展となる「しりあがり寿の現代美術 回・転・展」が、7月3日から9月4日まで、東京・中村橋の練馬区立美術館で開催される。しりあがり寿は、『弥次喜多 in DEEP』や朝日新聞に連載中の『地球防衛家のヒトビト』など、独特の批評精神に満ちたギャグ漫画で知られる漫画家。その仕事は、文藝春秋漫画賞や手塚治虫文化賞・優秀賞を受賞するなど高い評価を得ており、最近では、東日本大震災後の日本をテーマにした漫画集『あの日からのマンガ』が大きな話題を集めた。また、日本大学芸術学部や神戸芸術工科大学では、長年に渡り学生の指導にあたっている。本展では、これまでの多様な仕事に触れつつ、回転インスタレーションを中心に新作を展開。絵画作品やジオラマ、日用品から映像まで、あらゆるものが展示室内で回転する。回転とは?芸術とは?“漫画家しりあがり寿”とは一味違う、新しい“しりあがり寿ワールド”を体感する展覧会だ。会期中には、しりあがり寿とデザイナーの祖父江慎をゲストに迎えた対談をはじめ、鑑賞プログラムやワークショップなどが開催される。イベントのスケジュールや詳細は、練馬区立美術館のオフィシャルサイトで確認出来る。【イベント情報】「しりあがり寿の現代美術 回・転・展」会場:練馬区立美術館住所:東京都練馬区貫井1-36-16会期:7月3日~9月4日時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)料金:一般800円、高・大学生および65~74歳600円、中学生以下および75歳以上無料、その他各種割引制度あり※要証明書休館日:月曜日(7月18日は開館)、7月19日
2016年06月19日舞台『天使にラブソングを~シスター・アクト~』(5月22日開幕)の取材会が21日、東京・帝国劇場で行われ、森公美子、蘭寿とむ、春風ひとみ、浦嶋りんこ、宮澤エマ、鳳蘭が出席した。同作は1992年にウーピー・ゴールドバーグ主演でヒットした映画『天使にラブソングを…』を2009年にミュージカル化した作品で、日本では2014年に上演された。元宝塚男役トップスターの蘭寿と森はWキャストで同じ役を演じるが「ライバルではなく、一緒に作り上げていこうねというスタンス」(蘭寿)と語る。森は蘭寿とのWキャストについて、「かぼちゃが踊ってるのと、ダンサーが踊ってるのの違い」と表現して周囲を笑わせ、「本当に蘭寿さんの存在が綺麗なので、同じ振り付けなのに同じに見えないという面白さがあります。ぜひ2回見ていただきたい」と公演のアピールをした。一方、蘭寿は森に「この明るさとパワー、そして歌唱力。いろいろと歌に関しても教えてくださって」と感謝の言葉を贈る。帝国劇場でのミュージカル公演は初となるが、宝塚OGの鳳は蘭寿を「培われた華やかさは大劇場に負けない」と太鼓判。春風も「宝塚のトップの男役は組の一番上にいらっしゃったわけですから、心配り、愛情、自然に出る」と、後輩の姿に宝塚時代のことを思い出していた。また、7月に予定されている岩手・宮城での公演について、仙台出身の森は「前回行った時は、皆さんからの『本当に元気になった、素晴らしかった』という言葉に、この仕事やっててよかったと……」と涙を見せた。さらに、2017年1月の九州公演も含めて「心は楽しく前に行くように、皆さんにあったかいものが生まれればなと思っています」とメッセージを送っていた。
2016年05月21日HKT48の指原莉乃(23)が、1日に放送されたフジテレビ系トーク番組『ワイドナショー』(毎週日曜10:00~10:55)で、社会学者・古市憲寿氏(31)との"トークバトル"で感情をあらわにする場面があった。この回は先月14日に収録され、同月17日に放送予定だったが地震の報道特番に差し替えられたことで延期に。安倍晋三首相がゲスト出演することでも話題になり、松本人志(52)、東野幸治(48)といったレギュラー陣のほか、指原、古市氏、南海キャンディーズ・山里亮太(39)といったゲストも討論に加わった。今年、芸能人ら1万6,000人が招かれた安倍首相主催の「桜を見る会」。冒頭でこのことが話題になり、指原が2年前に出席した当時を思い返すと、一方の古市氏は今年招待されていながら「朝が早くて……」という理由で欠席したことを報告した。「朝が早い。9時とか9時半とか」と不満気な古市氏を、指原は驚きの表情で「マジでやべえヤツですよそれ」とバッサリ切り捨て、スタジオは爆笑。山里もあきれはて、すかさず「バイトのシフトじゃないんだから!」とツッコミを入れた。その後、待機児童の話題で、安倍首相は山崎夕貴アナと指原を見ながら「お二人のように(女性が)輝く社会を作りたいと思っています」とコメント。これに古市氏は「指原さんが輝いているか分からないですけど」と前置きをして意見を述べようとするも、指原は「いいじゃないですか別に」と割って入り、古市氏を指差して「マジでやばいっすよ。やばいよー! ヤダー! 超やべえじゃん」と"やばい""やべえ"を連呼した。そんな2人に挟まれていた山里は「やめなさいよ。総理の前でケンカはやめて」と仲裁に入って笑いを誘い、指原の左に座っていた安倍首相は苦笑いを見せながらも温かく見守っていた。
2016年05月01日赤塚不二夫の生誕80周年を記念し、その生涯を本人の映像や関係者からの証言などで追ったドキュメンタリー映画『マンガをはみだした男~赤塚不二夫~』が、4月30日よりポレポレ東中野、下北技トリウッド他全国で公開される。『おそ松くん』、『天才バカボン』、『ひみつのアッコちゃん』、『もーれつア太郎』など数多くの傑作を生み出してきた国民的マンガ家、赤塚不二夫。今回公開される映画は、そんな赤塚不二夫の最高傑作とも呼ばれる『レッツラゴン』のキャラクターが案内役を務める異色のポップ・ドキュメンタリー映画となっている。日本中で親しまれている彼の漫画作品にも負けないダイナミックに生き抜いた赤塚不二夫の人生を、アニメーションを軸に関係者インタビュー、秘蔵写真、プライベート映像、幻のテレビ番組などの膨大な素材で再構築。本人の残された肉声と複数の視点によって、赤塚不二夫の知られざる姿が綴られた。監督を務めたのは、15年キネマ旬報第10位を獲得した『ローリング』の冨永昌敬。企画・プロデューサーは『ジヌよさらば~かむろば村への』坂本雅司が手掛ける。その他、映画を支える豪華アーティスト陣として、ナレーションに青葉市子、音楽にU-zhaan&蓮沼執太、2Dアニメーション演出に室井オレンジ、3Dアニメーション制作にアニマロイドを起用。パンフレットなどのビジュアルデザインには、これまでに『おそ松くん』全22巻、『天才バカボン』全21巻、『これでいいのだ。赤塚不二夫対談集』のブックデザインをはじめ、展覧会「追悼 赤塚不二夫展」や「赤塚不二夫のビチュツ展」の会場デザインも手掛けた祖父江慎が担当する。さらに、エンディング曲のボーカルにはタモリを起用。エンドロールで流れる約100体の赤塚キャラクターのダンスアニメシーンに流れる主題歌『ラーガ・バガヴァット』を「ヨルタモリ」で共演したU-zhaanとのコンビで歌い上げる。実は当初、タモリには出演者としての声が掛けられていたが、赤塚への言葉はあの有名な白紙の弔辞で語り尽くしたため改めて語ることは難しいとの返答だったそう。この主題歌のタイトルはタモリが命名し、「バガヴァット」はサンスクリット語で“聖者”、“悟りを開いた人”を意味し、またバカボンの語源となった言葉とも言われている。劇場公開に先駆け、U-zhaanと蓮沼執太によるサウンドトラックCD(1,667円)が4月23日に発売された。また、作中にも登場するグラフィックデザイナーの祖父江慎デザインの64ページの豪華パンフレットも販売される予定。さらに劇場公開を記念し、ゴールデンウィーク期間中に豪華ゲストを招いたトークイベントをポレポレ東中野他で開催。ゲストは、赤塚不二夫が最も信頼した当時の編集担当・武居俊樹や、漫画家のしりあがり寿、作家でコラムニストの泉麻人、同作の音楽を担当したU-zhaan&蓮沼執太、でんぱ組.incプロデューサーを務める“ふくちゃん”こと福嶋麻衣子など。それぞれのゲストが、当時、そして現代から見た赤塚不二夫を、同作の企画者であるプロデューサーの坂本雅司と語る。なお、上映会場は、ポレポレ東中野、下北沢トリウッド、アップリンク、横浜シネマリン、ディノスシネマズ札幌劇場、プレビ劇場、川越スカラ座、ニュー八王子シネマ、長野松竹相生座・ロキシー1・2、高田世界館、シネウインド、十日町シネマパラダイス、名古屋シネマテーク、フォルツァ総曲輪、シネモンド、第七藝術劇場、京都みなみ会館、元町映画館、横川シネマ、シアターシエマ、ガーデンズシネマ、桜坂劇場など。
2016年04月27日「あがりや緊張を克服したい」「ここぞという場面で力を発揮できるようになりたい」「大勢の前でも堂々と話せるようになりたい」というような望みは、誰の心のなかにもあるものなのではないでしょうか?しかし、わかってはいても、なかなかうまくいかないものでもあります。そこで手にとってみたいのが、上記のように願っている「人たちに向けて書かれたという『本番に強い人は、ヤバいときほど力を抜く 人前で話すのが劇的にラクになる7つの技法』(森下裕道著、清流出版)。接客、営業、人材育成、人間関係のコミュニケーション問題の観点から幅広く活動する著者が、円滑なコミュニケーションを実現するための術を明かした書籍です。本書において著者は、いま感じている緊張は、3つに分けられると主張しています。はたして、どういうことなのでしょうか?■著者が教える「緊張の公式」とはどんなにあがり症の人でも、ちょっとのことで緊張してしまう人でも、その緊張度合いを1/3以下に減らすことができるのだと著者はいいます。なぜなら緊張は、次のような公式で表すことができるから。「自分が感じている緊張度合い」=「自分の過去の体験やトラウマからくる緊張」+「自分のいまの実際の緊張」+「自分が勝手に想像してつくった未来の緊張」「自分が感じている緊張度合い」は、3つの要素の複合体だということ。本来は「現実問題の緊張」だけでいいにもかかわらず、そこに「過去の体験からくる勝手な思い込みによる緊張」と「勝手につくった未来の不安や被害妄想からくる緊張」とを合わせ、3倍以上にふくれあがらせてしまっているということ。だとすれば、たとえ緊張したとしても、本来感じるべき緊張は、いま感じている緊張の1/3以下にはなるという考え方です。犬が苦手で、犬を怖がる人の例で考えてみましょう。■緊張度合いを構成する3つの緊張(例)「自分が感じている緊張度合い」……友人の家に遊びに行ったら、部屋のなかに苦手な犬がいた。その犬が近くにいる緊張度合い。たとえばこの緊張度合いは、次の3つの緊張によって構成されているということです。「自分の過去の体験やトラウマからくる緊張」……幼いころ、親戚の犬にしつこくちょっかいを出していたら、いきなりガブッと手を噛まれた。そのときの「いきなり噛みつかれた恐怖」と「痛かった体験」からくる緊張。「また噛まれるに違いない」という勝手な思い込みからくる緊張など。+「自分のいまの実際の緊張」……犬が近くにいる、その実際の緊張。+「自分が勝手に想像してつくった未来の緊張」……幼いころの犬に噛まれた経験から、「また噛まれたらどうしよう」「また急に襲ってきたらどうしよう」「こっちに向かってきたらどうしよう」など、自分で勝手につくった未来の不安や恐れからくる緊張、自分で勝手につくった妄想からくる緊張など。■過去に起きた悪いことは続かない当たり前の話ですが、幼いころ犬に噛まれたからといって、今度もまた噛まれるとは限りません。それに目の前にいる犬は、幼いころに出会った犬とは違う犬です。だからこそ、そこまで怖がる必要はないということ。「こうなったらどうしよう」という「未来の緊張」など、他人からすれば理解不可能なことでしかないでしょう。それに、ある人が恐怖心を感じる犬も、犬好きな人にととてもかわいく映る可能性があります。そんなとき「犬を怖がっている」と伝えたりしたら、「大の大人なのに」と驚かれるかもしれません。緊張や不安、恐れなどを感じたら、次のように考えるべきだと著者は提案しています。「ちょっと待てよ。これって、本当にそこまで怖いものなのだろうか?」たしかに、自分の過去の嫌な体験やトラウマから緊張してしまうことは十分に考えられることではあります。しかし問題は、「過去の悪いこと」がずっと続くものだと思い込んでいるということ。そして、なぜかそういう人は、悪いことは続くのに、よいことは続かないと思っているものだと著者は指摘します。でも、そんなことがあるはずもありません。なぜなら、未来は“現在”の延長線上にあって、よいことは続くものだから。*当たり前のことなのですが、そこに立ち戻ると、たしかに緊張を緩和することができそうでもあります。本来あるべき原点に立ち戻るためにも、目を通してみる価値はあるのではないかと思います。(文/書評家・印南敦史) 【参考】※森下裕道(2015)『本番に強い人は、ヤバいときほど力を抜く 人前で話すのが劇的にラクになる7つの技法』清流出版
2016年03月08日PiTaPa記憶イラストリレー広報事務局は、1月11日より関西主要駅で順次公開していた、10人の著名クリエイターが1分で記憶した広告イラストを"伝言ゲーム"式に描いて再現する「PiTaPa記憶イラストリレー」に関して、本日2月8日、全10作品が出そろったと発表した。実施期間は2月28日まで。この試みは、関西の交通系ICカード「PiTaPa」のサービス内容の理解促進を目的に、しりあがり寿氏、寺田克也氏、森田まさのり氏ら作家陣が、広告イラストを伝言ゲームのようにして描きつないでいく"イラストリレー"を、駅貼りポスタージャックにて展開するもの。ルールは、「1分間」という制限時間内に前の作家のイラストを覚えて、あやふやな記憶でそれを再現していくというものだ。10名の作家がリレー形式で"記憶"だけを頼りに描きつなぐことで、最初はまともな広告イラストだったものが、次第に崩壊していく過程が見てとれる。例えば、PiTaPa の公式シンボルキャラクター「ぴたまる」は途中で忍者やクマ、ロボットなどに姿を変えたり、舞台も駅の改札がいつの間にかライブ会場やお菓子パーティーなどへと替わったりと、各作家の苦悩を想像しながら楽しめる。参加クリエイターは、JUNBOw氏(デザイナー・イラストレーター・立体クリエイター)、山根慶丈氏(イラストレーター)、せきやゆりえ氏(イラストレーター)、藤井亮氏(アートディレクター)、スージー甘金氏(マンガ イラストレーター・コミック画家)、フカヒレ氏(イラストレーター)、森田まさのり氏(漫画家)、しりあがり寿氏(イラストレーター・漫画家)、寺田克也氏(イラストレーター)、100%ORANGE氏(イラストレーター)の10名(リレー順)。また、掲出場所は、大阪市営地下鉄各駅、北大阪急行ハーフジャック / 阪急電鉄 梅田駅 / 阪神電鉄 梅田駅 / 近畿日本鉄道 大阪難波駅 / 南海電気鉄道 なんば駅 / 京阪電気鉄道 各駅 / 京都市営地下鉄 各駅 / 神戸市営地下鉄 各駅。なお、本日より公式Webサイトでは、メイキングムービーが公開されている。
2016年02月08日森公美子、蘭寿とむがWキャストで主演するミュージカル『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』の製作発表会見が1月18日、都内にて行われた。ウーピー・ゴールドバーグ主演の大ヒット映画を、ウーピー本人がプロデューサーとなりミュージカル化、ブロードウェイほか世界で上演されている人気作。日本では2014年に初演され、今回は待望の再演となる。物語は、黒人クラブ歌手のデロリスが、ある殺人事件を目撃したことでマフィアに追われ、修道院に逃げ込んだことから起こる大騒動を描くもの。俗っぽさ全開のデロリスとお堅い修道女たち……水と油のような両者の交流が、笑いあり涙ありで綴られていく。ディスコブーム華やかなりし70年代風の、きらびやかでノリのよい、しかし少し懐かしさもある音楽が全編に散りばめられているのも魅力だ。2年弱という異例のはやさでの再演となったが、2度目のデロリスに挑む森は「“早く再演しないと、歳とって足が動かなくなっちゃう!”と言ってましたが、こんなに早く再演できるとは」と驚きながらも喜ぶ。一方で初参加の蘭寿は「このハッピーな作品に参加できること、そして格式ある帝国劇場に初めて立たせて頂ける喜びを、驚きとともに感じています」と話した。親しみやすいキャラクターで人気の森、元宝塚トップスターの蘭寿という異色のWキャストになるが、「もうひとかたが蘭寿さんになると訊いて“おぉ、ぴったり!”と思いました。そして私は、(初演の瀬奈じゅんに引き続き)Wキャストの相手からダンスを教えていただくのが定番になっています、と蘭寿さんにお伝えしました(笑)。同じ踊りをしても同じに見えないんですが…(苦笑)」(森)、「森さんのデロリスは本当に素敵。盗みたいところだらけ」(蘭寿)とお互いについて語り、「(それぞれを観るために)最低、2回は観ないと!」とアピール。会見には他に石井一孝、大澄賢也、石川禅、今井清隆、鳳蘭、演出の山田和也が出席。大澄が「昨年、来日版も日本で上演されましたが、正直僕たちの方が勝ってるぜ、と思いました!」と強気のアピールをするなど、出演者自身がこのカンパニーに自信を持ち、公演を楽しみにしている様子。作品の魅力を問われた山田も「ストーリーの美しさ。加えて素敵な音楽、シリアスだけでなく笑いもふんだんに盛り込んだ作り。劇場に行く楽しみと喜び、ショービジネスのすべてが最高のクオリティで詰まっている」と話していた。この日は事前公募で約1500名の応募の中から当選した一般オーディエンス150名も参加。アフロヘアのかつらを被り、衣裳姿で登壇したキャストとともにカーテンコールナンバー『レイズ・ユア・ヴォイス』を歌い踊った。当日の都心はこの冬初めて本格的な雪に見舞われたが、雪をも溶かす熱いダンスと笑顔が弾け、会見場は大いにもりあがっていた。公演は5月22日(日)から6月20日(月)まで、東京・帝国劇場にて上演される。チケットは2月27日(土)に一般発売を開始する。東京公演後、大阪、愛知、岩手、北海道、宮城、福岡、静岡、長野の各地でも上演される。
2016年01月18日モンテールは9月1日、砂糖に比べ血糖値があがりにくい糖質を使用したスイーツ「6P なめらかプチシュー・ミルクショコラ」と「ティラミス」を発売する。同社ではこれまで、カロリーや甘さを控えた商品を要望する消費者の声に応えるため、野菜や全粒粉、豆乳を使った商品を企画、販売してきた。健康志向の高まりにあわせ、カロリーを抑えた商品開発にも取り組んできたが、満足のいく商品ができず商品化には至らなかったという。今回は、おいしさを最も重視し、健康志向も併せ持った企画として「糖質」に注目して商品開発を行った。食・楽・健康協会の山田悟代表理事が提唱する「緩やかな糖質制限」に基づき、砂糖と比べ血糖値があがりにくい糖質の「エリスリトール」や全粒粉を用いるなど、原料を工夫した。「6P なめらかプチシュー・ミルクショコラ」(151円/税込)は、一口サイズのシューにホイップクリーム、シリーズ専用に作った自家製のカスタードなどをあわせたなめらかなミルクショコラクリームを入れた。自家製カスタードとミルクショコラクリームにエリスリトールを使用している。北海道を除く全国で販売。「ティラミス」(237円/税込)は、粗びきの全粒粉を使ったスポンジ生地にコーヒーシロップを染み込ませ、シリーズ専用に作った自家製カスタード入りのなめらかなチーズクリームを重ねた。上にはコーヒーパウダーをトッピングしている。自家製カスタードとチーズクリーム、スポンジ生地にはエリスリトールを使用した。全国で販売する。両商品は、9月30日店着までの期間限定で販売する。なお、「2P なめらかシュークリーム」など3品は9月より販売エリアを拡大し、「スイーツプラン」シリーズとして計5品を展開していく。
2015年08月26日阪神電気鉄道とそのグループ会社である六甲山観光は、六甲山の土地柄や景観をいかした現代アートの展覧会「六甲ミーツ・アート 芸術散歩2015」を開催する。合わせて、3月1日~5月5日にかけて募っていた「公募アーティスト」が決定したことを発表した。会期は9月12日~11月23日。会場は「六甲ガーデンテラス」、「自然体感展望台 六甲枝垂れ」、「六甲山カンツリーハウス」などの六甲山上にある各施設。料金は、4つの有料会場に入場できる「鑑賞チケット」が大人1,850円 / 小人930円(当日券の価格。前売り券、早期割引券あり)同展は、六甲山の土地柄や景観をいかした現代アート作品を通じ、六甲山の魅力を再発見することをテーマにした展覧会で、2010年秋の初開催から今回で6回目を数える。招待アーティストと公募によって選出されたアーティストが、展覧会の開催に合わせて新たな作品を制作・展示するという。また、公募アーティスト(公募作品プラン)は、2015年3月1日から5月5日にかけて募集され、応募総数202作品の中から審査員による1次審査(書類選考)と、キュレーターによる実現性の確認を経て15組が決定した。公募アーティストに選ばれたのは、北川純、齋藤隆太郎(DOG)+東大計画系研究室、笹原晃平、進藤篤、スガショウタロウ+SA、千田泰広、趙ウリ、月原麻友美、遠山之寛、中川浩佑、中村将志、西村正徳、深尾尚子、水野勝規、森太三。作品の完成後、9月11日に審査員が改めて2次審査を行い、公募大賞をはじめ、各賞を決定するとのこと。なお、招待アーティストは青山悟、usaginingen、大岩オスカール、篠原奈美子、宿題工作展(安齋肇)、朝倉世界一、白根ゆたんぽ、しりあがり寿、高橋キンタロー、薙野たかひろ、なんきん、パラダイス山元、ミック・イタヤ、高橋匡太、高橋信雅、竹久万里、林和音、原高史、久門剛史、日野田崇、三宅信太郎、八木良太、山下拓也、淀川テクニック。また、ワークショップ出展アーティストとして、靴郎堂本店、新聞女、マキコムズ、山村幸則が、会期前のプレイベントでワークショップを行うという。同展の会場は、六甲ガーデンテラス、自然体感展望台 六甲枝垂れ、六甲山カンツリーハウス、六甲高山植物園、六甲オルゴールミュージアム、六甲ケーブル、天覧台、六甲有馬ロープウェー(六甲山頂駅)、旧六甲オリエンタルホテル・風の教会、グランドホテル 六甲スカイヴィラ、[プラス会場]TENRAN CAFE。開催期間は9月12日~11月23日の10時~17時(会場により21時30分まで、土・日・祝日は22時まで鑑賞できる作品あり)。自然体感展望台 六甲枝垂れ / 六甲山カンツリーハウス / 六甲高山植物園 / 六甲オルゴールミュージアムの4つの有料会場を巡ることができる「鑑賞チケット」の料金は、現在販売中(7月16日まで)の「早期割引券」が大人1,350円 /小人680円、7月17日~9月11日に販売される「前売券」が大人1,550円 / 小人780円、そして会期中に販売される当日券が大人1,850円 / 小人930円となっている(中学生以上は大人料金、4歳から小学生は小人料金。六甲ケーブルおよび六甲山上バスの運賃は含まれない)このほか、「旧六甲オリエンタルホテル及び風の教会」会場の単独入場券は大人、小人ともに500円。プラス会場「TENRAN CAFE」の展示作品鑑賞については、カフェの飲食利用が必要となる。
2015年07月02日いとうせいこうが総合プロデュースを務める「第8回したまちコメディ映画祭in台東」が、9月18日(金)~22日(火・祝)に開催されることがこのほど決定。併せて本映画祭のメインビジュアルを、「ゲゲゲの鬼太郎」でお馴染みの水木しげるが担当していることが明らかになった。「したまちコメディ映画祭in台東」は、文化芸術の街「上野」と喜劇発祥の地「浅草」を舞台に繰り広げられるコメディ映画の祭典。「映画(Cinema)」「したまち(Down town)」「笑い(Comedy)」をキーワードに、東京随一の下町(したまち)の魅力をコメディ映画を通じて味わうことができる住民参加型の映画祭だ。これまで、第1回:しりあがり寿、第2回:五月女ケイ子、第3回:吉田戦車、第4回:リリー・フランキー、第5回目:みうらじゅん 、第6回:辛酸なめ子、第7回:安齋肇と、名だたる漫画家、イラストレーターが担当してきた「したコメ」のメインビジュアル。第8回目を担当する水木氏が「夢に見た楽しげな情景です」と語るビジュアルには、レッドカーペット上で雷門の提灯を大玉運びする妖怪たちの姿や、風神・雷神さまが飛び出してきている様子が、楽しく賑やかな雰囲気で描かれている。カーペットの先頭を歩くカエルは、映画関係者の参拝も多いという本覚寺蟇大明神のカエルを表現。右下の狸は、狸を守護としてまつっている浅草寺鎮護堂の狸をイメージしたものとなっている。そして右下のやかんには、水木しげる氏のサイン“MS”が。今回のビジュアルに関して、総合プロデューサーのいとうせいこうは「送られてきた完成品を目にして、思わず手を合せました。ありがたや!笑いの力であらゆる厄を祓って下さる縁起のいいビジュアルです。どうぞみなさんも笑いと合掌を!」と歓喜のコメントをしている。国内外の新作を始め、旧作・名作・珍作・異色作が上映されるという「したコメ」。「心に元気を!」のキャッチフレーズの通り、元気がもらえる本映画祭をぜひチェックしてみて。「第8回したまちコメディ映画祭in台東」は9月18日(金)~22日(火・祝)まで開催。(text:cinemacafe.net)
2015年06月12日慶事で使われるご祝儀袋の表書きは、大きく分けて「寿」と「御祝」の2つがあります。どちらを使えばよいのか迷う人もいるのではないでしょうか。ここでは、それぞれの意味を理解しておきましょう。○結婚祝いでは「寿」が一般的地方によって使い分けが異なる場合がありますが、「寿」はお祝いのなかでも、特におめでたいことの際に使う表書きです。そのため、一般に結婚祝いの際には「寿」を使用します。○そのほかの祝いごとは「御祝」でOK出産、入学、新築、成人など、結婚以外の祝いごとについては、基本的に表書きが「御祝」になっているご祝儀袋を使用しましょう。「御祝」は、うれしいこと全般に対して使うことができますが、ご祝儀袋の表書きには以下のような種類がありますので、ご祝儀袋を選ぶ際の参考にしてください。ご祝儀袋の表書きの種類・出産御出産祝、御誕生祝福など・初節句祝御初節句、御祝など・七五三七五三御祝、御祝など・入園、入学御入学御祝、合格御祝など・卒業御卒業御祝、祝御卒業など・成人御成人御祝、祝御成人など・長寿御長寿祝、寿など・新築御新築御祝、祝御新築など・引っ越し御餞別など○金額によってデザインを選ぶ一般的に、包む金額が高額な場合には、それにあわせて豪華なご祝儀袋を選ぶようにしましょう。例えば結婚祝いで5万円以上の金額を包む場合などは、それなりに豪華なご祝儀袋にしたほうがベターです。逆に、出産祝いや入学祝いで1万円を包む場合などは、シンプルなご祝儀袋にします。執筆:野村佳代株式会社アスラン編集スタジオ 代表取締役。編集・ライター。一般社団法人日本ビジネスメール協会認定講師。Webサイト「ビジネス文章力研究所」を運営している。
2015年05月26日東京都・大手町のSPACE NIOにて、現代アーティストとしても活躍する漫画家・しりあがり寿の作品展示「崩と回」を開催している。開催期間は4月24日まで、開場時間は10:00~18:00。入場無料。同展では、しりあがり寿が発祥から400年を迎える琳派を意識して制作した新作の大型墨絵と、旧作の“回転する絵画”を合わせて展示。後者は、2013年末の個展で発表した、絵画やオブジェを「回転させる」ことで新たな視点を見出すインスタレーションになっている。
2015年04月22日アイドルグループ、Kis-My-Ft2の藤ヶ谷太輔と、女優の蘭寿とむが主演を務める舞台『TAKE FIVE』が5月13日(水)より東京・赤坂 ACT シアターで上演される事が決定した。【チケット情報はこちら】同作は2013年にTBSで放送されたドラマ『TAKE FIVE~俺たちは愛を盗めるか~』の舞台版。同ドラマは大学教授、警察官、警備員などの表の顔を持った泥棒軍団が活躍するアクション作品として人気を博した。初の続編となる舞台版では、ドラマの爽快かつ派手なアクションをそのままに、映像を効果的に使い、“演劇”と“映像”を融合した新たなエンターテインメント作品にしあげているとのこと。舞台版の主人公はドラマ版で唐沢寿明が演じた帆村正義の子孫・帆村 守。そのほか魅惑的な女泥棒、ブルー・バタフライなど個性豊かな舞台版オリジナルキャラクターが登場し、物語を盛り上げる。同作について、帆村 守を演じる藤ヶ谷は「経験豊富な共演者、スタッフの皆さんに混ぜて頂きながら、日々刺激をもらいチーム一丸となっています。ドラマの『TAKE FIVE』を見ていましたが、絡まる人間模様、そして心理戦にすごく高揚したのを今でも思い出します。今回はLEDを多数使って映像とのリンクがあります。すごい迫力になるはずだと今からとても楽しみにしています。今までにない共演者さんとの絡みもたくさんあります。新しい愛のある泥棒達、そして、新しい『TAKE FIVE』を楽しみに待っていてください」とコメント。またブルー・バタフライを演じる蘭寿とむは「ドラマ『TAKE FIVE』の世界を未来に広げて、新しく展開する舞台版『TAKE FIVE』が生まれます!出演させていただける喜びを感じています。女泥棒ブルー・バタフライを、格好良く、大人可愛くセクシーに演じられたらと思っています。楽しくて、愛の残るステージをどうぞお楽しみに!!」と意気込みを語っている。舞台『TAKE FIVE』は5月13日(水)から21日(木)まで東京・赤坂 ACT シアター、28日(木)から31日(日)大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて上演。東京・大阪公演ともに、チケットぴあにて4月18日(土)昼12時から4月22日(水)午後11時59分まで2次電話先行抽選のエントリーを受付中。受付電話番号は東京公演が0570-02-9518、大阪公演が0570-02-9967。抽選結果は4月25日(土)昼12時から28日(火)午後6時まで同電話番号にて確認可能。
2015年04月13日ビームス(BEAMS)が展開するファミリー向けショップ「ビーミング ライフストア バイ ビームス(B:MING LIFE STORE by BEAMS)」が、東日本大震災の被災地復興支援プロジェクト「KENDAMA TOHOKU」を4月20日から5月24日まで開催する。昨年よりスタートした同プロジェクトでは、話題のクリエーターやブランドのデザインを元に、東北での復興を目指して活動する団体や工房がオリジナルのけん玉を製作している。今年は新たに競技用けん玉生産で日本一を誇る「山形工房」と、4 組のクリエーターによるコラボレーションが実現した。子育てママたちによる被災地支援団体「東北ちくちくプロジェクト」による「けん玉&チャームセット」(5,500円)は、漫画家のしりあがり寿が朝日新聞で掲載中の4コマ漫画『地球防衛家のヒトビト』をモチーフとしたもの。一方、地域の伝統工芸「会津木綿」を素材とした雑貨などを提供している「IIE」は、香港出身の俳優でファッションブランド「Subcrew」を手掛けるサム・リー(SAM LEE)とコラボした「けん玉セット」(6,500円)を発売する。また、塩害に強い綿を有機栽培して製品化している「ふくしまオーガニックコットンプロジェクト」は、脱力ギャグコメディ漫画『秘密結社鷹の爪』とコラボレーション。人気キャラクターの吉田くんとレオナルド博士をモチーフに、「けん玉&手ぬぐいセット」(6,500円)を製作した。その他、被災地の女性たちが立ち上げた「南三陸ミシン工房」は、昨年に引き続き「ミナ ペルホネン(mina perhonen)」とのコラボレーションによる「ケース付けん玉」(5,000円)、「ケース付カップボール」(5,000円)を展開。両者はこのイベントをきっかけに、その後もブランドが工房の拡張資金を出すなど良好な関係を続けているという。今年は新たにパリを拠点に個性的なグラフィックを発信するクリエーターユニット「パピエ・ティグル(PAPIER TIGRE)」とコラボした「ポーチ付けん玉」(5,500円)を発売した。また、ゴールデンウィークにはファッションブランド「430」のBMXライダーのNOBが「ビーミング ライフストア」の各店に登場。けん玉ブームの火付け役でもある彼が直接指導を行う「KENDAMA ワークショップ」を開催する。
2015年04月09日有限会社さるやまハゲの助は、漫画家・しりあがり寿が描き下ろしたオリジナルキャラクターが登場するLINEスタンプ「しりあがり寿のオメデタすぎるスタンプ!!」の販売を、LINE Creators Marketにて開始した。価格は100円。このLINEスタンプは、しりあがり寿が新たに描き下ろした、おじさん、おばさん、オタク、古代人、宇宙人、羊、ロボット、オオサンショウウオなどのキャラクターがハイテンション気味にお祝いする、年末年始や新春の挨拶にぴったりのオリジナルスタンプ。あえて"描き込み系"にすることで、お祝いの気持ちが前のめり気味で伝わる感情豊かな表現になっている。また、かねてよりスタンプ制作に興味を持っていたというしりあがり寿は、自身が「元旦生まれ」であるうえに名前もお正月や新春にぴったりの「寿」であることから、2015年の新春向けに制作を行うことを決意したということだ。作品について同氏は「ハイテンションなキャラクターで新年を祝いたい人にピッタリで、あなたのおめでとうを"スーパーめでたく!"するスタンプです」とコメントしている。同スタンプは、LINE Creators Marketのこちらのページから購入できる。なお、しりあがり寿は、1958年静岡市生まれ。1985年に単行本「エレキな春」で漫画家としてデビュー。パロディーを中心にした新しいタイプのギャグマンガ家として注目を浴びる。一方で、近年では映像、アートなどマンガ以外の多方面に創作の幅を広げている。2000年「時事おやじ2000」、「ゆるゆるオヤジ」で第46回文藝春秋漫画賞、2011年「あの日からのマンガ」で第15回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞など多数の受賞歴を誇り、2014年の春の叙勲では紫綬褒章も受章している。
2014年12月26日作・演出の藤原文翁が2009年にスタートさせた、新感覚・音楽朗読劇「SOUND THEATRE」。その新作『eclipse』に、声優の寿美菜子と豊崎愛生が初参加する。そこで藤原含めた3人に、本作への思いを訊いた。SOUND THEATRE 『eclipse』チケット情報「SOUND THEATRE」が“新感覚”と称されるのはなぜか。すると藤沢は、ふたつの理由を挙げる。「まず僕たちは“音楽”をすごく大事にしています。これほど完全にストーリーと演出と音楽が融合している朗読劇は、ほかにはなかなかない。またSOUND THEATREでは、“聴く”とか“観る”ではなく、“体感”という表現を使っています。そしてお客さんそれぞれに、自分だけの舞台を持って帰って欲しい。その人たちだけの宝物をつくる、そんな余地のある舞台をつくりたいと思っているんです」。また藤沢が「世界トップクラスの文化であり、そのスキルを最大限に生かしたい」と語るのが、声優の存在。寿と豊崎は声優界の中でも特に人気の高いふたりだが、今回任されたのはWキャスト。その点について寿は、「逆に相手が愛生ちゃんで安心しました」とひと言。豊崎も「やっぱり一番好きで、魅力的だと思っているのは、自分がやらせていただくキャラクター。それを他でもない美菜ちゃんと共有出来るのは、とても楽しみです」と続ける。本作では、歌舞伎『蘆屋道満大内鑑』と能『殺生石』をベースに、安倍清明と“鬼”について描かれる。その中で寿と豊崎が演じるのは、藤沢によるオリジナルキャラクター・朱華(はねず)。すでに台本を読んだというふたりだが、あまり内容については話し合っていないらしい。というのも、「あまり先入観を持って、共通したキャラクター像をつくり出さない方がいいんじゃないかなと思って」とは豊崎。寿も「たぶん読み方次第、受け取り方次第で、何通りもの朱華がいるはず。だからそこまでの過程は知らずに、むしろ出来上がったものをお互いに観たいなと思います」と明かす。Wキャストというのは、藤沢にとっても新しい試み。「きっと性質の違うふたりがWキャストをやることで、他の方々の芝居も変わっていくと思うんです」と期待感を表すと、「共演者の皆さんとかけ合う中で、自分の答えも見つかると思います」と寿。その一方豊崎は、「私は匂いとか色、思い出とかから役を引っ張るタイプかな」と、寿とは違う、感覚派な一面を見せる。まったく異なるふたりが演じる、ふたつのキャラクター。劇場でその違いを見比べる、いや感じ比べてみてはいかがだろうか。公演は9月23日(火・祝)から29日(月)まで東京・シアタークリエにて。チケット発売中。取材・文:野上瑠美子
2014年09月22日宝塚歌劇花組の男役トップスター、蘭寿とむのサヨナラ公演が2月7日、兵庫・宝塚大劇場にて開幕。フィッツジェラルドの未完の長編小説をミュージカル化した『ラスト・タイクーン-ハリウッドの帝王、不滅の愛-』とショー『TAKARAZUKA∞夢眩』の2本立てで上演中だ。宝塚歌劇花組公演『ラスト・タイクーン-ハリウッドの帝王、不滅の愛-』/『TAKARAZUKA∞夢眩』のチケット情報『ラスト・タイクーン』は、1930年代のハリウッド映画界が舞台。タイクーンと呼ばれる若き天才映画プロデューサー、モンロー・スターは、女優ミナ・デービスと婚約していたが、突然の事故で彼女を亡くしてしまう。心に大きな傷を抱えながらも、映画創りにさらなる情熱を傾けていくが、スタッフたちはモンローの強引なやり方に次第に反発するようになる。そんな中、モンローは亡きミナと瓜ふたつの女性キャサリンと出会い……。宝塚歌劇団入団から20年、男役ひと筋で生きてきた蘭寿のラストステージ。その集大成となるモンローは、セクシーで大人っぽく、強引な中にも情熱と温かい愛情を持った男。蘭寿の魅力をたっぷりと感じられる役柄だ。スタッフたちを先導切ってまとめる姿や、モンローの映画にかける想いや夢を綴った曲を歌う場面は、トップスターとしての蘭寿、そして宝塚歌劇で生きてきた蘭寿の姿に自然と重なり、“ラスト”を感じさせる。次期トップスターとなる明日海りおは、モンローを育て上げた映画プロデューサーのブレーディ役。モンローの活躍に嫉妬し、モンローをおとしめようとする憎まれ役だ。フレッシュな印象の明日海が、年配の男性を声のトーンや佇まいなど、深みのある表現で演じているのにも注目だ。第二幕のショーは、幕開きからリズミカルで勢いのある印象。怪しげな雰囲気からスタートし、一瞬にして、宝塚歌劇ならではの煌びやかな空間へと変わる。スターが歌い継ぎ、それぞれの個性が観客に届くような演出で楽しませる。また、KENTO MORIの振付によるシーンでは、銀狼に扮した蘭寿が独特のステップや表現で魅せる。ラストを思わせる演出も見どころで、蘭寿がひとり銀橋に立ち、組子一人ひとりを見渡していく姿には、胸に熱いものがこみ上げてくる。男役の真骨頂である大階段での黒燕尾は、ため息が漏れるほどに美しく、蘭寿を始めとする花組の力を見せつけられる。新しさとクラシックな宝塚歌劇の魅力、そして蘭寿の美しいダンスをたっぷりと堪能できるステージだ。兵庫公演は3月17日(月) まで上演中。取材・文:黒石悦子
2014年02月12日優しく包み込むような温かなオーラを持つ、宝塚歌劇団花組トップスター・蘭寿とむ。歌、ダンス、演技の3拍子が揃った蘭寿のサヨナラ公演が、2月7日(金)、兵庫・宝塚大劇場にて開幕する。演目は、ミュージカル『ラスト・タイクーン-ハリウッドの帝王、不滅の愛-』とショー『TAKARAZUKA∞夢眩』の2本立て。創立80周年の年に宝塚音楽学校に入学し、20年間タカラヅカひと筋で生きてきた蘭寿に、ラストステージにかける想いを訊いた。宝塚歌劇花組『ラスト・タイクーン-ハリウッドの帝王、不滅の愛-』チケット情報『ラスト・タイクーン』は、アメリカの作家フィッツジェラルドの未完の大作をベースにした物語。1930年代のハリウッド映画界を舞台に、大物プロデューサーの栄光と挫折や、亡き先妻と瓜ふたつの女性とのロマンスを描いたミュージカル。「強引にも周りをまとめて映画を作り上げていく大物プロデューサーを演じます。映画に魅せられて面白い映画を作ろうと集まってきた人たちは、タカラヅカの舞台に立ちたいと思って集まってきた私たちに重なるものがあり、共感できる部分が多いです。その気持ちを反映しながら、役を作り込んでいます」本作は演出家・生田大和の大劇場デビュー作でもある。生田の熱意と愛情を感じながら、日々稽古を重ねていると話す。「稽古をしながらも台詞を変えたり、新場面が増えたり、すごく熱意を感じます。私としては、遠慮なくぶつかっていけるのがとても嬉しいです。それに、「迷わず歩んだ、ただひとつの道を」というような、私のタカラヅカ人生と重ね合わせた歌詞や場面を作ってくださり、生田先生の愛情を感じます」。ショーでは「花組の男役の魅力を最大限に見せたい」と意気込む。「幕開きからかなりアップテンポで、花組のパワーがいきなり炸裂します(笑)。前半ではリズミカルでスピーディな場面を展開しつつ、ラストは男役全員で大階段での黒燕尾を。大好きな黒燕尾で、思い残すことなく踊りきりたいです」。20年間の集大成だからこそ、感傷に浸る暇はない。「本当に最後まで挑戦だなと思います。“これぞ蘭寿とむ!”というものを残したいですし、花組が最高に活気づいた状態でバトンタッチしたい。そして、ずっと応援してくださり、支えてくださった方々への感謝の気持ちを舞台で返したいと思います」。公演は宝塚大劇場にて2月7日(金)から3月17日(月)まで上演。東京宝塚劇場では4月10日(木)から5月11日(日)まで上演され、3月9日(日)より一般発売を開始。取材・文:黒石悦子
2014年02月03日芸能界における幼なじみ。こちらのそんな指摘に神木隆之介はチラリと隣りの大後寿々花を見やり「そうなんです。珍しいでしょ?」とニッコリと笑う。共に1993年生まれで役者としてのデビューの時期もわずか1年違い。ドラマ「あいくるしい」や映画『遠くの空に消えた』など、これまでもたびたび共演してきた2人がまもなく公開される『桐島、部活やめるってよ』で高校のクラスメイトという間柄を演じている。この春、高校を卒業した2人だが、撮影が行われたのは在学時。彼らの生の息吹が映画に焼きつけられていると言える。高校生活ならではの葛藤、気持ちの変化原作は朝井リョウが大学在学中に著した同名処女小説。バレー部のキャプテンで人気者の桐島がバレー部を退部したといううわさが校内を駆け巡る。彼の周囲の人間がこのうわさに翻弄されていく過程で若者たちの心の内が鮮やかに浮かび上がっていく。「脚本を読んで、高校生活独特の複雑な気持ちや葛藤、心の些細な動きが文面からだけでもひしひしと伝わってきた」と神木さん。大後さんも「本当に何気ない高校生活を描いているんですが、学生にとっては本当に共感できる物語だなと思いました」と頷く。多くの若い俳優陣が出演しているが、吉田大八監督の下で撮影の1か月ほど前からワークショップを実施。劇中のクラス内のグループや所属する部活ごとに分かれて行動し、さらに監督からは自分の役柄の生い立ちや性格といった“裏設定”をレポートとして提出するように指示されたという。原作小説をヒントに自分の役を作り上げていく者もいれば、神木さんのように「全くゼロから前田涼也という役の歩んできた道をオリジナルから考えて作った」という者もいた。「前田はヘタレで臆病者なのですが、実はすごく我慢強くて熱いものを内に秘めていて意志も人一倍強い子だと思います。それは脚本を読んだときやレポートを書いたとき、それから演じているときも強く感じていました」。大後さんが演じた沢島亜矢は吹奏楽部の部長。決して目立つ存在ではないが、前田同様に芯の強さを持った女の子であり、自らに重なる部分もあったようだ。「女子がまとまって騒いでてもそれを遠目に見てるタイプです。でも、すごく純粋で好きな男の子の方を思わず見ちゃうところなんかはかわいいですよね。心の中で思っていることはたくさんあるけど、勇気がなくて言えないところは私と似てます(笑)。沢島が感情を高ぶらせるシーンは、まさに私自身と重ねて言葉にならない思いを感じながら演じました。それから吹奏楽のシーンは音楽の力にすごく助けられましたね」。2人の間で役作りは必要なかった?冒頭で2人の劇中での関係をクラスメイトと書いたが、前田と沢島は決して仲が良いわけではない。そんな2人がそれぞれの“事情”を抱えて少しずつ交差していく。幼い頃から互いを知り尽くしている神木さんと大後さんが、恋愛感情も友情もない何とも微妙な前田と沢島の関係性を作り上げているところがおもしろい。神木さんは「あのシーンについて、2人で事前に演技について話をすることは全くなかったんですよ。ね?」とイタズラっぽい笑みを浮かべる。「噛み合わない前田と沢島だけど、どこかで互いに分かり合える部分を持っていると思うんです。だからこそ前田の沢島に対する最後の言葉が出てきたんだろうな、と。大後さんとは何度も共演して、互いにお芝居の仕方だけでなくひとりの人間としての中身もよく知っている。それがあったからこそ、あのどこかで繋がっている2人の関係性をきちんと表現することができたんじゃないかなと思うんです。逆に、例えば橋本(愛)さんのことは僕はほとんど知らなくて、一緒のシーンがある最終日まで『おはよう』しか会話を交わしたことがなかった。実際にぎこちなくて、映画の中の前田とかすみ(橋本)の関係そのままなんです(苦笑)。芝居をしていても互いに距離感が掴めずにズレをすごく感じる。撮影後にようやく喋れるようになったのですが、そういう意味でこの映画はキャスト同士の距離感が絶妙だったと思います」。安心感がある。心地よい幼なじみの関係幼なじみにして、同じ俳優としての道を歩んできた同志でもある2人。この機会に改めて互いの性格や魅力についてマジメに語ってもらおう。神木さん、ずばり大後さんはどんな人?「すごく頭がいいです。とにかく回転が速い!周りに気を遣えるし、しっかりしています、近寄りがたいくらいに(笑)。それが、芝居となるとフワーっと優しく包み込んでくれるんです。僕のイメージでは、黄緑色の薄いカーテンに包まれるような心地いい感じ(笑)。あの感じはいつも共演しながら『すごいな』と思って尊敬してます」。そんな神木さんの言葉に大後さんは頬を赤らめながら、神木さんが共演者にもたらす「安心感」を語ってくれた。「神木さんとは本当に小っちゃい頃から一緒なので、私もリラックスして気負いなく現場にいられます。どんな芝居をしても受け止めてくれる安心感があるんです。普段の神木さんは…すごく優しいですよ(笑)。本当にそのひと言に尽きます。お芝居のことでもそれ以外のことでも、私が考え込んでいるときにその空気を察してフッと温かいひと言をかけてくれる。それがすごく嬉しくて、悩んでたことも『そんなに悩まなくていいんだな』って思えたり。ひと言で私を変えてしまうくらいすごく影響を与えてくれます」。これからも幾度となく共演することになるであろう2人だが、この作品に閉じ込められている感情は間違いなくあのとき、あの場所でしか表現することができなかったものである。懐かしさを感じるもよし、胸の痛みにのた打ち回るもよし、モヤモヤとした何とも言葉にできない、だが限りなく美しい感情を2人の姿を通じて感じてほしい。(photo/text:Naoki Kurozu)■関連作品:桐島、部活やめるってよ 2012年8月11日より新宿バルト9ほか全国にて公開© 2012「桐島」映画部©朝井リョウ/集英社
2012年08月08日「ショーツの着くずれ」に対する悩みが多いことに着目ワコールは、マチ部分からしっかりおしりを包み込むワコール独自の立体設計で、動いても、ショーツのすそがズレあがりにくい「すそピタショーツ」を、6月20日より順次発売する。ワコールによるショーツに関する意識調査で、「ショーツで不満に思うこと」は、“すそズレによる不快感(45%)”、“パンティラインのひびき(33%)”、“すそのくいこみ(22%)”と、「ショーツの着くずれ」に対する悩みが多いことに着目したもの。*画像はニュースリリースよりブラジャーの発想で、おしりの底からしっかり包み込む「すそピタショーツ」は、動いたときに体表面変化の激しい、太ももとおしりの境目の溝付近をしっかり包みこむ立体的な構造。バストを下から支えるブラジャーの発想で、おしりの底からしっかり包み込む。歩いたり、かがんだりしたときなどの動きにも無理なく追随し、おしりのはみだしや段差が出にくい、快適な着用感を実現するという。「シンプルタイプ」「レーシィタイプ」「おなかすっぽりタイプ」「プリント柄タイプ」での展開となっている。元の記事を読む
2012年06月20日歌舞伎座の改修に伴うさよなら公演において、最も高い注目を集めた作品のひとつ、宮藤官九郎作・演出による『大江戸りびんぐでっど』がシネマ歌舞伎としてスクリーンに登場!その予告編が到着した。江戸の街に出現したぞんびを“派遣社員”として人間の代わりに働かせるという、奇抜なアイディアで注目を浴びた本作。劇作家、脚本家、映画監督として日本のエンターテイメント界の先頭を走り続ける宮藤官九郎が脚本、演出を担当し、これまで歌舞伎を見たことのない若い層も歌舞伎座を足を運び、連日大盛況となった。衣装を人気スタイリスト・伊賀大介、道具幕デザインをしりあがり寿が担当するなど各界の才能が歌舞伎座に集結!流行りのネタからヒップホップまでも加え、歌舞伎に新しい息吹を吹き込んだ。今回到着した予告編からも、その異色ぶり、そして何より役者たちの楽しげな様子が伝わってくるはず!上演当時、どうしてもチケットが取れずに涙を呑んだ…という人も多いが、大きなスクリーンで楽しめるシネマ歌舞伎にいよいよこの異色作が登場!『大江戸りびんぐでっど』は10月16日(土)より東劇ほか全国にて公開。※こちらの特別映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:大江戸りびんぐでっど 2010年10月16日より東劇ほか全国にて公開© 松竹株式会社
2010年09月14日「人のために優しくなれる女優になりたい」──大人顔負けのセリフをさらりと語るのは、弱冠16歳にして数多くの映画やドラマに出演する大後寿々花。今年だけでも『おっぱいバレー』や『カムイ外伝』など、話題作への出演が続く売れっ子女優だ。本作『女の子ものがたり』は「毎日かあさん」のテレビアニメ化、「いけちゃんとぼく」の実写映画化が記憶に新しい漫画家・西原理恵子の自叙伝的漫画が原作。西原の分身とも言えるヒロインの菜都美(なつみ)を深津絵里、その高校時代を大後寿々花が演じている。「その場で自分が感じ取ったまま動いてみよう、と」子役として多くの役を演じてきた彼女だが「子供から大人に変わる瞬間を演じるのは初めてだった」と、これまでとは一味違う挑戦があったと話す。「小学生、高校生、現在──なつみは3世代に分かれていて、私はその真ん中の時代を演じました。大人になっていく変化を演じるのは初めてでしたが、原作のなつみと、映画のなつみの両方を大切にすることで、その繋がりをうまく演じられるのかなと思いました」。11歳のときに出演した『SAYURI』でハリウッドデビューを果たしているだけあって、役に対するアプローチも子役の域を優に超えている。そんな彼女があえて深く考えずに演じたシーンがあると言う。それはずっと仲良くしてきた3人に訪れる、別れの瞬間。女の子の喧嘩とは思えない取っ組み合いの大喧嘩が描かれる、何とも印象的な一幕だ。3人それぞれの感情も高まる緊張感あるシーンで、きみこ役の波瑠はあまりにも感情移入し過ぎて撮影が終わるまでほかの2人と距離を置いたというほど。だが、大後さんはその逆。考えずに挑んだその理由は?「なつみはきいちゃんから“この街から出て行け”なんて言われるとは想像していなかった。だから、その場で自分が感じ取ったまま動いてみようと思ったんです。最初は男の子の喧嘩みたいにお腹を蹴ったりするシーンが多くて、前日にはスタントの人を交えてリハーサルをしたりしました。でも、女の子の喧嘩はもっとこうなんじゃない?ああなんじゃない?と、現場で意見を出し合ってシーンが変わっていきました」。脚本を読んだときから、とても大切なシーンになると思ったと言う。また、3人の感情を高めるために監督は、現場でそのシーンに合った音楽を流すことがあり「音楽でイメージをつかむという演出は初めてだったけれど、音楽を聴いていると自然に涙が出てきたりして…言葉に表せないものを感じることができました」。新しい感覚を手にしたと語る。「大抵は“大丈夫”と言って隠してしまう性格」楽しいことも、辛いことも、情けないことも、全てを受け入れてくれる友達の存在は何にも代え難い宝物。大後寿々花もなつみを演じながら「この3人の、自分をさらけ出せる関係が羨ましい!」と思ったそう。「なつみが泣きながら“何も知らないことは恥ずかしいことなんだよ…”って自分のことを話すシーンがとても印象的で。というのは私自身、友達に相談をしたり、友だちの前で泣いたりしたことはあるけれど、大抵は“大丈夫”と言って隠してしまう性格なんです。だから、なつみを通じて感情をさらけ出したことが思い出深いんです」。ちょっぴり遠慮がちなその性格も彼女の個性のひとつ。けれど、今回の現場では「撮影をしていくうちにどんどん仲良くなっていくのが嬉しくて。私が一番年下なので、しばらくは敬語でしたけど(笑)」。やはり彼女らしい。新しい友情を得た16歳の女優が今後どんな一面を見せてくれるのか楽しみで仕方ないが、まずはいくつもの変化をもたらしたという『女の子ものがたり』の大後寿々花を見てほしい。(text:Rie Shintani/photo:Yoshio Kumagai)「シネマカフェsweet」『女の子ものがたり』特集 interviewvol.1 波瑠vol.2 高山侑子vol.3 大後寿々花■関連作品:女の子ものがたり 2009年8月29日よりシネクイントほか全国にて公開© 2009西原理恵子・小学館/「女の子ものがたり」製作委員会■関連記事:「明るくて変な子なんですよ、みさも私も(笑)」『女の子ものがたり』高山侑子の素顔持田香織が熱唱も、だんだん足が開いてしまう?“女子力”の低さに苦笑波瑠、大後寿々花と本気で取っ組み合い!?「あんなに感情的になったのは初めて」女子の友情は最強!『女の子ものがたり』ノベライズ版を3名様にプレゼント大後寿々花ら女友達3人、浴衣姿で『女の子ものがたり』×「毎日かあさん」コラボ
2009年08月25日