第90回アカデミー賞の授賞式が5日(現地時間4日)、アメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』のゲイリー・オールドマンが主演男優賞を受賞した。ゲイリー・オールドマン(C)BANG Media Internationalゲイリーは「深く感謝します。この素晴らしい賞をいただき、ありがとうございます。多くの方々に感謝しています」と思いを伝え、長年住んでいるアメリカにも感謝。「映画はものすごい力を持っています。映画で夢を感じることができました」と映画への思いも語った。同作の舞台は、ナチス・ドイツの勢力が拡大し、フランスは陥落間近、イギリスにも侵略の脅威が迫っていた1940年の第二次世界大戦初期。ヨーロッパの運命を委ねられた英国首相ウィンストン・チャーチルを、ゲイリー・オールドマンが特殊メイクによる驚異の"変身"で熱演した。主演男優賞は、ゲイリー・オールドマンのほか、『君の名前で僕を呼んで』のティモシー・シャラメ、『ファントム・スレッド』のダニエル・デイ=ルイス、『ゲット・アウト』のダニエル・カルーヤ、『ローマン・J・イスラエル・エスカイヤ(原題)』のデンゼル・ワシントンがノミネートされていた。WOWOWプライムでは、3月5日21時から同授賞式の字幕版を放送。3月10日20時からダイジェスト版も放送する。
2018年03月05日第90回アカデミー賞授賞式が3月5日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』のゲイリー・オールドマンが「主演男優賞」に輝いた。2度目の同賞ノミネートで、今回が初受賞となる。■“いぶし銀”名優が念願のオスカー像を手に!数々の作品に出演し“いぶし銀”の魅力を放ち続けたオールドマンがついに、アカデミー賞主演男優賞を受賞!その名優ぶりはもちろん、日本では『ハリー・ポッター』シリーズのシリウス・ブラック役、『ダークナイト』三部作のゴードン本部長役でも知られる人気スターだ。そんな彼が本作で、ウィンストン・チャーチル英首相を演じているのだが、何と言っても、その“なりきり”ぶりが大きな話題。持ち前の演技力に加えて、今回「メイクアップ&ヘアスタイリング賞」を見事受賞した辻一弘氏による特殊メイクが、超リアルなチャーチル像を作り上げた。総メイクアップ時間はなんと200時間以上!辻氏は2012年に現代美術家に転向したが、オールドマンから直接「あなたが引き受けてくれたら、私はこの映画に出る」と熱烈なオファーを受けて、久しぶりに映画の特殊メイクを担当することになった。■『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』とは?1940年、第2次世界大戦初期。ナチス・ドイツの勢力が拡大し、フランスは陥落寸前という絶体絶命のタイミングで、英国首相に就いたのは、「政界一の嫌われ者」ウィンストン・チャーチルだった。最大の国難に直面しながら、彼はいかにして国民に勇気と希望を与え「伝説のリーダー」になったのか?実話を基に、チャーチルの首相就任からダンケルクの戦いまでの知られざる27日間を描き出す歴史エンターテインメント。『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』は2018年3月30日(金)、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。■受賞者コメント2度目のノミネーションで初受賞となったゲイリーは感極まった面持ちで「深く感謝いたします。アカデミーの皆さん。素晴らしい賞をいただきましてありがとうございます。アメリカには永く住んでいますが、愛情や友情を受けることができて感謝いたします。いろんな恵みをいただきました」とこれまでを振り返って感謝をコメント。そして「映画は物凄く力を持っています。サウスロンドン出身の私としては夢を感じることができました。夢を実現するためにもいろんな人が助けてくれました」「辻さん、デイビットさん、芸術に感謝いたします」と様々なスタッフや共演者、同じノミニーに感謝。最後には自身の母親へ「(Oscar像を持ち)これを持って帰るから待っていてください」と微笑んでスピーチを終えた。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男 2018年3月30日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開© 2017 Focus Features LLC. All Rights Reserved.
2018年03月05日第90回アカデミー賞の授賞式が5日(現地時間4日)、アメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』で特殊メイクを担当した日本人の辻一弘氏が、デビッド・マリノフスキ、イバナ・プリモラック、ルーシー・シビックとともにメイク・ヘアスタイリング賞を受賞した。ゲイリー・オールドマンがウィンストン・チャーチルを熱演した同作において、ハリウッドで活躍しながら2012年に現代美術家に転向した辻氏が、ゲイリー・オールドマン直々のオファーにより数年ぶりに特殊メーキャップアーティストとして参加。合計200時間以上もかけてゲイリー・オールドマンをウィンストン・チャーチルへと"変身"させた。辻氏はスピーチで「心からゲイリー・オールドマンに感謝したいと思います。このすばらしい旅にご一緒することをうれしく思いました。ゲイリーさんのおかげです。素晴らしい役者です。素晴らしいアーティストでもあり、友人です。感謝しています」とゲイリー・オールドマンに感謝。さらに、キャスト、スタッフ、アカデミーに感謝し、「全員にとって夢がかなえられました」と喜びを語った。メイク・ヘアスタイリング賞は、『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』のほか、『ヴィクトリア・アンド・アブドゥル(原題)』、『ワンダー君は太陽』がノミネートされていた。WOWOWプライムでは、3月5日21時から同授賞式の字幕版を放送。3月10日20時からダイジェスト版も放送する。(C)2017 Focus Features LLC. All Rights Reserved.
2018年03月05日第90回アカデミー賞授賞式が3月5日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、メイクアップ&ヘア賞に『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』でゲイリー・オールドマンを大変身させた辻一弘が選ばれた。辻さんは、日本人初のアカデミー賞メイクアップ&ヘアスタイリング賞受賞の快挙を成し遂げた。■過去2回ノミネート経験がある辻一弘、10年ぶりのノミネートで悲願の受賞主人公ウィンストン・チャーチルを演じるのは、抜群の演技力で多くの俳優仲間からも尊敬を集める名優ゲイリー・オールドマン。本作では、姿形、声、話し方に加え、まとう空気までもチャーチルになりきった超絶の演技を披露。これまでの賞レースでは他を寄せ付けない勢いで「主演男優賞」を受賞し、今回のアカデミー賞でも「主演男優賞」にノミネートされ大本命視されている。そんな彼の特殊メイクを手がけたのが、ハリウッドで活躍しながら、2012年に現代美術家に転向した辻一弘さん。ゲイリー・オールドマン直々のオファーにより数年ぶりに特殊メーキャップアーティストとして本作に参加した。合計200時間以上もかけて作り上げたゲイリー・オールドマンの“変身”ぶりは、ぜひ劇場でチェックしてほしい。■『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』とは?1940年、第2次世界大戦初期。ナチス・ドイツの勢力が拡大し、フランスは陥落寸前という絶体絶命のタイミングで、英国首相に就いたのは、「政界一の嫌われ者」ウィンストン・チャーチルだった。最大の国難に直面しながら、彼はいかにして国民に勇気と希望を与え「伝説のリーダー」になったのか?実話を基に、チャーチルの首相就任からダンケルクの戦いまでの知られざる27日間を描き出す歴史エンターテインメント。『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』は3月30日(金)よりTOHO シネマズ シャンテほか全国にて公開。■受賞コメント「まず最初にゲイリー・オールドマンに感謝をしたい。本当に素晴らしい旅にご一緒することを嬉しく思いました。本当に素晴らしい役者さんです。アーティストでもあり、本当に友人です。感謝致します」。そして監督やキャスト、スタッフへ感謝を伝え、最後に「アカデミーの皆さんへ。ありがとうございました。全員の夢が叶いました」とコメントした。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男 2018年3月30日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開© 2017 Focus Features LLC. All Rights Reserved.
2018年03月05日映画界最大の祭典である第90回アカデミー賞が3月5日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催される。昨年は「作品賞の発表ミス」という前代未聞のハプニングがあったが、記念すべき第90回授賞式では、どんなドラマが生まれるか?GG賞、英アカデミー賞に続き、アカデミー賞でも「黒の抗議」となるか例年であれば、女優たちが最新トレンドのドレスに身を包み“美の競演”を繰り広げるレッドカーペットだが、今年は黒一色になる可能性が高い。その理由はもちろん、長年映画業界に横行したセクハラを含めた、女性への性暴力撲滅を訴える「#Me Too」及び「Time’s Up」キャンペーンへの賛同だ。すでに第75回ゴールデングローブ賞、第71回英アカデミー賞で同様の現象が起こっており、この流れはアカデミー賞にも引き継がれるはず。授賞式では、オスカーを手にした受賞者がスピーチの際に、セクハラ問題に対し自分なりの主張を述べるかもしれないし、昨年に続き、司会を務めるジミー・キンメルがこの件をいかに“料理”するかも注目だ。ガル・ガドット、プレゼンターとして授賞式に参加すでに、過去のセクハラ疑惑が表面化しているオスカー俳優のケイシー・アフレックが、今年のプレゼンターを辞退したばかり。アカデミー賞では伝統的に、前年の主演男優賞受賞者が、主演女優賞のプレゼンターを務めてきただけに、「今年は誰がオスカー像を手渡すのか?」と憶測が飛び交っている。そんななか、『ワンダーウーマン』の主演ガル・ガドットが、プレゼンターとして授賞式に登場することが発表された。現時点でどの部門かは不明だが、力強い女性賛歌を体現した彼女は、主演女優賞のプレゼンターに適任かも。ほかにも、2月21日(現地時間)アカデミー賞の公式Twitterにて、マーク・ハミル、アーミー・ハマー、オスカー・アイザック、リン=マニュエル・ミランダ、ジーナ・ロドリゲス、エヴァ・マリー・セイント、ウェス・ステュディ、ケリー・マリー・トラン、ゼンデイヤがプレゼンターとして参加を発表した。人種差別・DV・セクハラ…“ハリウッド事情”が波乱を起こすか今年は主要部門の受賞結果に、大きな波乱はないと予想する。作品賞は『スリー・ビルボード』で決まり(加えて主演女優賞、助演男優賞、オリジナル脚本賞も大本命)。監督賞は13部門にノミネートされた『シェイプ・オブ・ウォーター』のギレルモ・デル・トロが輝くはず。番狂わせがあるとすれば、主演男優賞か。現時点では『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』のゲイリー・オールドマンが本命だが、ここに来て元妻からのDV告発が…。影響は未知数だが、ぜひとも、同作でメイクアップ賞候補に挙がっている辻一弘氏とのダブル受賞を願いたい。本命が強すぎて、受賞には至らないかもしれないが、『ゲット・アウト』のジョーダン・ピール監督がアフリカ系アメリカ人として、史上初めて、作品賞、監督賞、オリジナル脚本賞の3部門に同時ノミネートされたことは、かつて「白すぎる」と批判されたアカデミー賞の歴史をふり返ると、非常に意味深い。メアリー・J・ブライジ、オクタヴィア・スペンサーが候補に挙がる助演女優賞は、主要部門で唯一の混戦だ。(text:Ryo Uchida)
2018年02月25日「平昌オリンピック」での羽生結弦選手&宇野昌磨選手の金銀メダル獲得などで大いに盛り上がる“フィギュアスケート”界が物語の舞台となる『アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル』をはじめ、今年のオスカー候補作は、実話をもとにした作品が多数!俳優部門でも実在の人物を演じた5人がノミネートされた。そこで、今回は5人の“なりきり演技&役作り”のエピソードを一挙紹介する。■主演女優賞マーゴット・ロビー/トーニャ・ハーディング役『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』1994年のリレハンメル冬季オリンピック直前、オリンピック出場権を得るためにアメリカのフィギュアスケート界で起きたライバル襲撃事件。首謀者では?という疑惑の視線を浴びながら、アメリカ代表選手として出場したトーニャ・ハーディングを演じたマーゴット・ロビーは今回が初ノミネート。1990年生まれでオーストラリア出身の彼女は本作の脚本を読むまで、トーニャについて何も知らず、フィクションだと思ったそう。貧しい生い立ちや不遇に苦しんだトーニャに惹かれ、自身の製作会社でプロデュースも決意した。トーニャについてのドキュメンタリーやYouTube上の映像をくまなくチェックし、米北西部訛りや特徴ある笑い方を身につけた。撮影開始4か月前から、クリスマスも自分の結婚式前日も、1日4時間/週5回のスケートの猛特訓。顔立ちはむしろ、襲撃されたナンシー・ケリガンに似ているくらいだが、徹底した役作りで内面からトーニャになりきった。メリル・ストリープ/キャサリン・グラハム役『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』本作でなんと21度目のオスカー候補となったメリル。12度候補になったキャサリン・ヘップバーンとジャック・ニコルソンを大きく引き離す前人未到の記録だ。今回演じたのは、女性としてアメリカ史上初のワシントン・ポスト紙の社主・発行人で、1972年のウォーターゲート事件報道に踏み切る英断を下したキャサリン・グラハム。フェイクニュースという言葉が飛び交ういまの時代、報道の自由や女性の活躍を描くスティーブン・スピルバーグ監督の姿勢に共感し、出演を決意したメリルは、外見を似せることよりもグラハム自身の気品を表現することを心がけた。ピューリッツァー賞を受賞した自伝「キャサリン・グラハムわが人生」を熟読し、2001年に亡くなった本人をよく知る家族や友人たちから話を聞いた。当時グラハムが着ていたワードローブを忠実に再現した衣装も大きな助けになった。■主演男優賞ゲイリー・オールドマン/ウィンストン・チャーチル役『ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男』第二次世界大戦中、そして戦後と2度イギリスの首相を務めたウィンストン・チャーチル。1度目の首相就任からダンケルクの戦いまでの27日間を描いた作品に主演したゲイリーの素の外見は、全くと言っていいほど似ていないが、姿形や身のこなし、声も「チャーチルそのもの」と言いたくなるなりきりぶり。外見も声色も、自分自身が納得出来るレベルを目指し、試行錯誤を重ねた。名演を支えた特殊メイクを担当したのは日本出身の辻一弘。ハリウッドで活躍した後、現代美術のアーティストに転身していたが、「彼しかいない」と言うゲイリーの熱烈なラブコールに応えて数年ぶりに復帰。毎日3時間以上かけて、伝説の政治家の変身を支えた。ゲイリーは受賞スピーチやテレビ出演の際、しばしば辻氏の名前を出して讃えている。意外にもゲイリーがオスカー候補になるのは今回が2度目。2012年『裏切りのサーカス』以来の主演男優賞候補。ゴールデン・グローブ賞、SAG賞など前哨戦でも圧倒的な強さ。アカデミー賞では、辻氏をはじめとするメイクアップ・ヘア担当スタッフとW受賞に期待がかかる。■助演女優賞アリソン・ジャネイ/トーニャの母役『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』トーニャ・ハーディングの人格形成に大きく影響したのが、娘に愛情をかけることなく、貧困から抜け出す手段として娘の才能だけを利用しようとした母のラヴォナ。押しが強く、娘を罵倒し、暴力もふるう非情すぎる母を演じたアリソンは、脚本のスティーヴン・ロジャースが彼女をイメージしながら執筆した。実物のトーニャは現在母親と絶縁状態で、ロジャースが尋ねても母の生死さえわからないと答えたそう。製作側が調べても消息はつかめなかった。自分が演じたのは、脚本とトーニャから聞いた話から想像で作り上げたラヴォナ像だと、アリソンは「Vulture」のインタビューで語っている。唯一の手がかりと言うべきは、80年代に作られた学生映画のドキュメンタリー中のインタビュー映像。ファーコートを着て、肩に小鳥を乗せたラヴォナを完全再現したなりきりぶりは必見。アリソンはマーゴット同様、今回がアカデミー賞初ノミネート。SAG賞、ゴールデン・グローブ賞助演女優賞など前哨戦の主要な賞をほぼ独占していて、オスカー受賞も大本命と目されている。■助演男優賞クリストファー・プラマー/ジャン・ポール・ゲッティ役『オール・ザ・マネー・イン・ザ・ワールド』原題昨年10月、過去に未成年男性に対するセクハラ行為をしたことが発覚、その後も次々に被害者が名乗りを上げたケヴィン・スペイシー。12月に全米公開を予定していたリドリー・スコット監督の『オール・ザ・マネー・イン・ザ・ワールド』(原題)で大富豪のジャン・ポール・ゲッティを演じ、アカデミー賞助演男優賞ノミネート間違いなしの呼び声が高かったのだが、ケヴィン自身が行為を認めて謝罪文を発表したことから、製作側はケヴィンの出演した全シーンの削除を決断。公開が迫る中、急きょ行われた再撮影で代役を務めたのが、2011年、史上最高齢の82歳で第84回アカデミー賞助演男優賞(『人生はビギナーズ』)したクリストファー・プラマーだ。スコット監督によると、実はスペイシー以前にプラマー起用を考えたこともあったというから、期せずして理想のキャスティングが実現したことになる。監督から連絡が来たのは、休暇でフロリダへ行こうとしていたときだったとプラマーは「Hollywood Reporter」のインタビューで語った。準備期間もなく、脚本と監督の指示通りに演じた。そして、ゲッティならどう行動するか?と自身の想像力もフル稼働。9日間で全シーンを撮り、ゴールデン・グローブ賞に続いてアカデミー賞助演男優賞候補に。ノミネートでもオスカー史上最高齢(88)となり、自ら記録を塗り替えた。(text:Yuki Tominaga)
2018年02月22日『スリー・ビルボード』が英国アカデミー賞で5部門に輝いた。マーティン・マクドナーが監督を務めた同作は、 18日夜、同賞式典にて作品賞、脚本賞、英国作品賞、そしてフランシス・マクド―マンドが主演女優賞、サム・ロックウェルが助演男優賞をそれぞれ受賞した。マーティン・マクドナー(C)BANG Media International脚本も担当したマクドナー監督は、受賞スピーチの中で「タイムズ・アップ」運動についてこう触れている。「この映画は、たくさんの意味で、希望を持ったものであり、かつ怒りを持ったものでもあります。怒りが、人々に耳を傾けさせ、変えさせる唯一の手段になることがあるということを私たちは今年目の当たりにしています。このことを英国映画テレビ芸術アカデミーが認めてくれたことに興奮しています」と話した。昨年起きたハリウッドのセクハラ騒動に即して始まった「タイムズ・アップ」運動だが、マクドナー監督は今回、女性の強い部分を描くことに意欲的だったと明かしている。「それがこの映画でフランシス(マクド―マンド)と一緒に作り上げたものです。今年公開できたのは嬉しいです。『ミー・トゥー』運動や『タイムズ・アップ』運動にとっても素晴らしい出来事ですし、この運動の一部を担ったことを誇りに思っています」一方で、助演賞受賞のサムはマクド―マンドに敬意を表した。「これは、今まで出演した中で、最高のうちの1つだね。舞台で演じることに匹敵するよ。マーティンはこの役を俺のために創ってくれたんだ」他にも、『シェイプ・オブ・ウォーター』がギレルモ・デル・トロの監督賞を含む3部門で受賞。受賞スピーチの中で、ギレルモ監督はイギリスの文学史に輝く小説家メアリー・シェリーに敬意を表した。「私にとってイギリス史の中で最も重要な人物は、メアリー・シェリーという名のティーンエージャーです」「彼女は、私の人生にとって家族同様に大切な人物のままなのです。諦めそうになったり、私が夢見る映画は実現不可能だと言われる度に、彼女のことを何度も考えます」一方で、『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』は、ロンドン出身のゲイリー・オールドマンが主演男優賞を含む2部門を受賞。ゲイリーは、受賞スピーチで「1940年の暗い時代に、チャーチルは祖国や世界のため尊厳や自由などといったものを貫いた。サー・ウィンストンに感謝しています」と自身が演じたウィンストン・チャーチルに敬意を表した。表彰式の最後には、映画監督巨匠のリドリー・スコットがフェローシップ賞をプレゼンターのジョアンナ・ラムレイから贈られ「この受賞の真の理由は、遅すぎる前に何かあげておいたほうがいいということだと思います」と冗談を飛ばしていた。(C)BANG Media International
2018年02月20日第71回英国アカデミー(BAFTA)賞が18日(現地時間)に発表され、マーティン・マクドナー監督の『スリー・ビルボード』が作品賞、フランシス・マクドーマンドが主演女優賞など5部門で最多受賞を果たした。『スリー・ビルボード』は英国映画賞、サム・ロックウェルが助演男優賞、監督であるマーティン・マクドナーが最優秀オリジナル脚本賞も受賞。マクドナー監督は受賞スピーチで「私たちの映画は多くの意味で希望に満ちたものですが、同時に怒りに満ちてもいます。そしてこの1年、我々が見てきた通り、時には怒りだけが、人々に耳を傾けさせ、何かを変えることができる方法なのです。BAFTAがそのことを評価してくれたのを非常にうれしく思います」と語った。オスカー前哨戦レースでも快進撃中の『スリー・ビルボード』はイギリスの製作会社「Film4」も出資しており、15日(現地時間)には昨年6月に多くの犠牲者が出たロンドン西部の高層住宅「グレンフェル・タワー」の火災について「71人死亡」「まだ誰も逮捕されない?」「なぜ?」と映画を模した看板が事故現場の前の通りに並べられ、ニュースになった。これは市民団体「Justice 4 Grenfell」が企画したものだ。同様に、アメリカでは14日(現地時間)にフロリダ州の高校で起きた銃乱射事件を受けて「学校で殺戮が起きた」「銃規制はまだ?」「どうしてなの、マルコ・ルビオ?」とルビオ上院議員に宛てた3枚の看板が17日(現地時間)にマイアミ市内に登場したのも伝えられている。最多12部門で候補になった『シェイプ・オブ・ウォーター』はギレルモ・デル・トロ監督が監督賞を受賞したほか、作曲賞、美術賞に輝き、同じく3部門を受賞。次いで2部門で受賞したのは『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』。ゲイリー・オールドマンが主演男優賞、メイクアップ&ヘア賞を受賞し、デヴィッド・マリノウスキーとイヴァナ・プリモラック、ルーシー・シビックとともに日本出身の辻一弘が受賞した。助演女優賞は『アイ,トーニャ史上最大のスキャンダル』のアリソン・ジャニーが受賞し、受賞者は主演も助演もすべて、ゴールデン・グローブ賞や映画俳優組合(SAG)賞、クリティックス・チョイス賞などオスカー前哨戦で影響力大の映画賞と同じ結果。3月4日(現地時間)の第90回アカデミー賞の俳優部門の結果がほぼ固まったと見る向きも多い。一般投票による、新人賞に当たる「EE ライジングスター」賞は『ゲット・アウト』のダニエル・カルーヤが受賞した。今年の授賞式は、「Time’s Up」運動に賛同した多くの出席者が黒を着用。特に女優たちのドレスはほぼ黒一色の中、BAFTA会長でもあるウィリアム王子と一緒に出席したキャサリン妃はダーク・グリーンをチョイス。イギリス王室の人々は、社会問題などについて特定の立場を表明しないのが決まりであり、キャサリン妃は胸元に黒いリボンを巻いていた。主な受賞結果は以下の通り。■最優秀作品賞『スリー・ビルボード』■英国映画賞『スリー・ビルボード』■最優秀男優賞ゲイリー・オールドマン(『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』)■最優秀女優賞フランシス・マクドーマンド(『スリー・ビルボード』)■助演男優賞サム・ロックウェル(『スリー・ビルボード』)■助演女優賞アリソン・ジャネイ(『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』)■最優秀監督賞ギレルモ・デル・トロ(『シェイプ・オブ・ウォーター』)■最優秀オリジナル脚本賞『スリー・ビルボード』マーティン・マクドナー■最優秀脚色賞『君の名前で僕を呼んで』ジェームズ・アイヴォリー■最優撮影賞『ブレードランナー2049』ロジャー・ディーキンス■最優秀外国語映画賞『お嬢さん』(韓国)■最優秀作曲賞『シェイプ・オブ・ウォーター』アレクサンドル・デスプラ■最優秀アニメ映画賞『リメンバー・ミー』(text:Yuki Tominaga)
2018年02月19日「日本、大好き」と親日家を名乗る俳優や監督は数多いが、ギレルモ・デル・トロはガチ。しかも筋金入りの“オタク”。ウルトラマンや怪獣たち、「マジンガーZ」などのロボットアニメを愛するあまり、2013年『パシフィック・リム』を製作・監督、日本のファンの心を鷲づかみにした。そしていま、その続編『パシフィック・リム:アップライジング』(製作)の公開も控える中、原案・脚本から手がけたファンタジックなラブストーリー『シェイプ・オブ・ウォーター』が映画賞レースを牽引、第90回アカデミー賞にも作品賞・監督賞ほか最多13部門でノミネートされている。先日、同作を引っさげての来日では、日本のお菓子を食べ過ぎて「ジャケットのボタンが閉まらないよ」とお茶目な姿も披露。『パシフィック・リム』出演者・菊地凛子との再会や、怪獣ピグモンとの対面に歓喜し、ゲームクリエーター・小島秀夫氏のもとを訪れたり、神保町の古書専門店に出没したりと日本を満喫していた様子のデル・トロ監督。日本滞在中はいつもゴキゲン、というより、終始ニコニコと愛嬌たっぷりで穏やかなイメージがあるが、会心作『シェイプ・オブ・ウォーター』には真摯な思いが込められているという。■『パシフィック・リム』『パンズ・ラビリンス』の鬼才は“トトロ”!?「私の太ったハート(fat heart)に、ここ日本はとても近しい場所」と、先日の来日記者会見で日本愛を語ってくれたデル・トロ監督。特に2013年に公開されたKAIJU(怪獣)vs巨大ロボの激アツバトル『パシフィック・リム』は、「怪獣映画、ロボ文化を生み出した日本へのラブレター」と当時も語るほど思い入れたっぷり。同作は、『バベル』でアカデミー賞ノミネート経験がある菊地さんが主演の1人を務め、その幼少期を“天才子役”として注目を集めていた芦田愛菜が演じ、日本でも熱狂を持って迎えられた。デル・トロ監督は公開時9歳だった芦田さんについて「天才」と断言しており、「本当は50歳くらいなんじゃないかというくらい、賢く、準備が整っている」と絶賛。撮影中、芦田さんが「デル・トロ」とうまく発音できなかったことから「トトロって呼んでいいよ」と話したという、宮崎駿ファンで知られる監督らしいエピソードも知られている。また、過酷な撮影に臨んでいた菊池さんには、集中力が途切れないよう、監督自ら「日本語で『トトロ』の歌を歌ってくれた」(!?)のだとか。そんな日本愛にあふれるデル・トロ監督を一躍、世界的に有名にしたのが、2006年にスペインで製作されたダーク・ファンタジー『パンズ・ラビリンス』だ。アカデミー賞オリジナル脚本賞や外国語映画賞などにノミネートされ、撮影賞、美術賞、メイクアップ賞を受賞。各国で高い評価を受けて、気鋭の鬼才監督として広く知られるようになった。独裁政権下、孤独な少女が迷宮の守護神“パン”に誘われ、地底の国のプリンセスとして3つの試練に挑んでいく映画は、ダークでおどろおどろしくも独特の色彩に貫かれた幻想的な映像美と、特殊メイクや着ぐるみによるどこかリアルなクリーチャーたち、現実世界とつながる切実で残酷なストーリーが映画ファンを魅了した。■時にはスタジオと対立も…そのこだわりが愛される作品を生み出す1964年10月9日生まれ、メキシコ出身のデル・トロは、大学卒業に渡米し、特殊メイクアップ界の巨匠である故ディック・スミス(『エクソシスト』『ゴッドファーザー』)に師事、特殊メイク技術を学んだ。ちなみに、『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』でゲイリー・オールドマンをチャーチル元英国首相に変身させ、アカデミー賞にノミネートされている辻一弘氏もスミスに師事した1人だ。メキシコに帰国後のデル・トロは特殊メイクと造形の会社を立ち上げ、短編やTVシリーズをへて1992年『クロノス』で劇場長編監督デビュー、97年にSFホラー『ミミック』でハリウッド・デビューを果たす。その後、スペインの巨匠ペドロ・アルモドバル製作のもと『デビルズ・バックボーン』(01)、ハリウッドで『ブレイド2』(02)を送り出す一方、昔からファンだったアメコミの実写映画化『ヘルボーイ』(04)を実現させた。しかし、『パシフィック・リム』にも出演している盟友ロン・パールマン(ハマリ役!)の主演をめぐっては、より知名度の高いスター俳優を起用したいスタジオ側と長年対立。製作費の大幅削減の中で何とか作品を完成させた彼は、結果的には続編『ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー』(08)も製作される大ヒットに導いた。いまもカルト的人気を誇る作品だけに、第3弾が長らく期待されていたが、やはり独自の構想があるデル・トロとプロデューサー側が折り合わず、彼やパールマンが参加しない形でリブートされることが決まっている。また、多くの映画監督たちが製作の場を求めてTV界に進出しているように、デル・トロもTVシリーズ「ストレイン」やNetflixアニメ「トロールハンターズ」を手がけている。「ストレイン」ではヴァンパイアものが流行する中で、寄生虫によって感染する驚異のヴァンパイア世界を生み出したが、これも元々TVシリーズ用に準備していた企画に局側からあれこれと要望を出されたため、一度断念した経緯があったという。そして小説(共著)という形で発表したところ、映像化のオファーが殺到、デル・トロ自ら製作総指揮・脚本といくつかのエピソード監督を務めあげることになった。さらに、『ロード・オブ・ザ・リング』の前日譚にあたる『ホビット』シリーズでも、監督を担当するはずだったデル・トロ。ピーター・ジャクソンとともに脚本を手がけていたが、スケジュールの遅延により監督をやむなく降板、脚本としてそのままクレジットされている。■「ここまで来るのに25年かかった」渾身の『シェイプ・オブ・ウォーター』1月に行われた第75回ゴールデン・グローブ賞で監督賞を手にし、受賞スピーチで「(デビュー作『クロノス』から)25年かかった」「怪物たちに感謝を」と語っていたデル・トロ。本作『シェイプ・オブ・ウォーター』は、政府の極秘研究機関で清掃員として働く、声を発することのできない女性イライザ(サリー・ホーキンス)と、アマゾンで捕らえられた“彼”が運命の愛を織りなす、切なくもファンタジックな大人のラブストーリーだ。“オタク”のデル・トロ監督としては異色作に見えるかもしれないが、決してそんなことはない。思い入れの強い『ヘルボーイ』では、情に厚い異形のヒーロー・ヘルボーイと自然発火能力を持つ女性リズとのロマンスは重要な要素であるし、前作『クリムゾン・ピーク』も幽霊屋敷がアピールされたが、自ら「最も美しい映画」と称しているように、ミア・ワシコウスカ、トム・ヒドルストン、ジェシカ・チャステイン、チャーリー・ハナムという人気実力派によって抗えない愛を描いたゴシックロマンスでもあった。『クリムゾン・ピーク』や『パンズ・ラビリンス』の主人公の一途な純朴さや疎外感は、本作のイライザにも通じる側面だ。しかも、『ヘルボーイ』シリーズで知能が高く、特別な力を持つ半魚人エイブ・サピエンを演じていたダグ・ジョーンズが、再びアマゾンからの不思議な生きものに扮している。『パンズ・ラビリンス』でもパンとペイルマンを演じていたダグもまた、デル・トロ監督の思い描く愛すべき“怪物”を体現してくれる貴重な俳優の1人なのだ。実は本作は、舞台こそ米ソ冷戦時代だが、国同士が牽制しあう様子や、人種差別や性差別など描かれていることは現在と何ら変わりはない。そんな不寛容ないまだからこそ、声を上げられない“陸にあがった人魚姫”のような女性と神秘的な存在である“彼”という“異形の者”同士のロマンスを通じて、デル・トロ監督は実に彼らしいやり方でメッセージを送っている。思えば、デル・トロ監督の作品には、入り組んだ迷宮のような建物やどこに辿りつくか分からない長い廊下が頻繁に登場するが、主人公は、最後には意を決してそこから飛び出していく。一見非力に見えても、とてつもない意志と勇気を内に秘めた彼らは、デル・トロ監督そのものといえるかもしれない。第74回ヴェネツィア国際映画祭・金獅子賞(最高賞)を皮切りに世界各国の映画賞を総なめにし、賞レースのトップを走る本作。2007年に『バベル』『レヴェナント:蘇えりし者』のアレハンドロ・G・イニャリトゥ、『ゼロ・グラビティ』のアルフォンソ・キュアロンとともにメキシコ出身監督3人で製作会社「チャチャチャ・フィルム」を設立しているデル・トロ監督だが、今回もしアカデミー賞に輝けば、彼ら全員がオスカー像を手にすることになる。集大成ともいえる『シェイプ・オブ・ウォーター』で、ついにその栄誉を手に入れるのか。もっとも彼の最大の関心は、日本や世界の人々に“2人の究極の愛”が受け入れられることにほかならないだろうけれど。(text:cinemacafe.net)
2018年02月04日3月4日(現地時間)に開催される第90回アカデミー賞のノミネートが22日(現地時間)に発表。『シェイプ・オブ・ウォーター』が最多13部門で候補に選出された。長編アニメーション部門には日本から5作が候補対象作になっていたが、残念ながら最終候補5作には残れなかった。また、『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』で主演のゲイリー・オールドマンの特殊メイクを担当した日本人アーティスト、辻一弘がメイクアップ部門で候補になった。授賞式は3月4日(現地時間)、ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催される。主要部門候補は以下の通り作品賞『君の名前で僕を呼んで』『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』『ダンケルク』『ゲット・アウト』『レディ・バード』『ファントム・スレッド』『ペンタゴン・ペーパー /最高機密文書『シェイプ・オブ・ウォーター』『スリー・ビルボード』主演男優賞ティモシー・シャラメ(『君の名前で僕を呼んで』)ダニエル・デイ・ルイス(『ファントム・スレッド』)ダニエル・カルーヤ(『ゲット・アウト』)ゲイリー・オールドマン(『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』)デンゼル・ワシントン(『Roman J. Israel, Esq.』原題)主演女優賞サリー・ホーキンス(『シェイプ・オブ・ウォーター』)フランシス・マクドーマンド(『スリー・ビルボード』)マーゴット・ロビー(『アイ, トーニャ史上最大のスキャンダル』)シアーシャ・ローナン(『レディ・バード』)メリル・ストリープ(『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』助演男優賞ウィレム・デフォー(『The Florida Project』原題)ウディ・ハレルソン(『スリー・ビルボード』)リチャード・ジェンキンス(『シェイプ・オブ・ウォーター』)クリストファー・プラマー(『All the Money in the World』原題)サム・ロックウェル(『スリー・ビルボード』)助演女優賞メアリー・J・ブライジ(『マッドバウンド哀しき友情』)アリソン・ジャネイ(『アイ, トーニャ史上最大のスキャンダル』)レスリー・マンヴィル(『ファントム・スレッド』)ローリー・メトカーフ(『レディ・バード』)オクタヴィア・スペンサー(『シェイプ・オブ・ウォーター』)監督賞クリストファー・ノーラン(『ダンケルク』)ジョーダン・ピール(『ゲット・アウト』)グレタ・ガーウィグ(『レディ・バード』)ポール・トーマス・アンダーソン(『ファントム・スレッド』)ギレルモ・デル・トロ(『シェイプ・オブ・ウォーター』)脚色賞『君の名前で僕を呼んで』ジェームズ・アイヴォリー『The Disaster Artist』(原題)スコット・ニュースタドター、マイケル・H・ウェバー『ローガン』スコット・フランク、ジェームズ・マンゴールド、マイケル・グリーン『モリーズ・ゲーム』アーロン・ソーキン『マッドバウンド哀しき友情』(原題)オリジナル脚本賞『ビッグ・シック』エミリー・V・ゴードン、クマイル・ナンジアーニ『ゲット・アウト』ジョーダン・ピール『レディ・バード』グレタ・ガーウィグ『シェイプ・オブ・ウォーター』ギレルモ・デル・トロ、ヴァネッサ・テイラー『スリー・ビルボード』マーティン・マクドナー撮影賞『ブレードランナー 2049』ロジャー・ディーキンス『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』ブルーノ・デルボネル『ダンケルク』ホイテ・ヴァン・ホイテマ『マッドバウンド哀しき友情』レイチェル・モリソン『シェイプ・オブ・ウォーター』ダン・ラウス作曲賞『ダンケルク』ハンス・ジマー『ファントム・スレッド』ジョニー・グリーンウッド『シェイプ・オブ・ウォーター』アレクサンドル・デスプラ『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』ジョン・ウィリアムズ『スリー・ビルボード』カーター・バーウェル主題歌賞「Mighty River」(『マッド・バウンド哀しき友情』)「Mystery of Love」(『君の名前で僕を呼んで』)「Remember Me」(『リメンバー・ミー』)「Stand Up for Something」(『Marshall』原題)「This Is Me」(『グレイテスト・ショーマン』)長編アニメーション映画賞『ボス・ベイビー』『The Breadwinner』(原題)『リメンバー・ミー』『Ferdinand』(原題)『ゴッホ最期の手紙』外国語映画賞『ナチュラル・ウーマン』(チリ)『The Insult』(原題)(レバノン)『心と体と』(原題)(ハンガリー)『ザ・スクエア思いやりの聖域』(スウェーデン)『ラブレス』(ロシア)(text:Yuki Tominaga)■関連作品:ダンケルク 2017年9月9日より全国にて公開(C) 2017 Warner Bros. All Rights Reserved.
2018年01月23日1月23日22時頃(日本時間)、第90回アカデミー賞のノミネーションが発表。日本人からは、ゲイリー・オールドマンを伝説リーダーのウィンストン・チャーチルに見事“変身”させた特殊メイク担当の辻一弘氏が、『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』でメイクアップ&ヘアスタイリング賞にノミネートされた。驚異の“変身”で主演ゲイリー・オールドマンが、第75回ゴールデン・グローブ賞、第24回全米映画俳優組合賞(SAG)でも主演男優賞を受賞し、第90回アカデミー賞にも主演男優賞にノミネートされ、作品賞にもノミネートされた本作。予告編の解禁では、一般のユーザーから「本当にゲイリー・オールドマン?」「特殊メイク!?別人やん!」など、その特殊メイクに多くの注目が集まっていた。この度、見事その特殊メイクが高く評価され、『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』がアカデミー賞メイクアップ&ヘアスタイリング賞のノミネート3作品に選出が決定。主演ゲイリー・オールドマンの特殊メイクを担当したのは、日本人の辻一弘氏。ゲイリーは、「理解するだけでなく、肉体的にも彼(チャーチル)を感じることができなければいけない。空間を彼のように動き、自分が鏡を覗いた時にそこに彼を見つける、少なくとも彼の精神が自分を見つめ返してこないことには、この役をできない」と感じ、「辻一弘が、私をその境地へと連れていってくれる唯一の人物だと思いました。彼はピカソのような人物です」と直々にオファーしたという。また同作からは辻氏と共に、David MalinowskiとLucy Sibbickがノミネートに名を連ねている。授賞式は3月4日(現地時間)、アメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターにて開催される。(text:cinemacafe.net)
2018年01月23日今年のアカデミー賞主演女優賞レースは、ベテラン女優の間で接戦が繰り広げられている。現時点で主演女優賞ノミネーション必至と見られているのは『スリー・ビルボード』のフランシス・マクドーマンド。娘の殺人犯を見つけることができない地元警察を見限り、自ら3つのビルボードを駆使して地域社会とともに犯人探しを始めて悲喜劇を巻き起こす怒りに燃える母親を演じて絶賛されている。本作は2017年度トロント映画祭の最高賞に当たる観客賞を受賞しており、マクドーマンドのみならず劇中で人種差別警察官を演じた助演男優サム・ロックウェルも助演男優賞候補で有力視されている。フランシスほかシアーシャ・ローナン&マーゴット・ロビーもこのほか、主演女優カテゴリーで恐らくノミネートされるであろう女優として、青春映画『レディ・バード』で破天荒なティーンエイジャーを好演するシアーシャ・ローナンと、ギレルモ・デル・トロ監督の期待作『シェイプ・オブ・ウォーター』で悪者科学者に捕らえられて生体実験されつつある人魚男と恋に落ちてしまう口の不自由な女性を切なくも愛らしく演じて大評判のサリー・ホーキンスがあげられる。前出の3名はノミネーションが確実視されているが、残る2つのスポットにはいったい誰が収まるのだろう?今年は特にデッドヒートの主演女優レースと言われており、前回の特集記事でご紹介した『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』のメリル・ストリープが4つめのスポットを占めるのではといううわさが高い中で、5つめのスポットを巡ってのデッドヒートが繰り広げられている。『スーサイド・スクワッド』で悪魔的カワイさが印象的なハーレイ・クインを演じたマーゴット・ロビーが、一昔前にオリンピックでライバルの選手を故意に傷つけ大会棄権に追い込むという大事件を起こしたトーニャ・ハーディングの実話を基にした『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』で主人公を赤裸々に演じており、ノミネーションの呼び声が高い。だがそれを追い上げているのが、こちらも実在の堕ちたハリウッド女優を題材にしたドラマ作品『モリーズ・ゲーム』のジェシカ・チャステインも批評家たちの間で人気である。そのほかにも『オール・ザ・マネー・イン・ザ・ワールド/All the Money in the World』(原題)のミシェル・ウィリアムズ、『ワンダー・ウィール/Wonder Wheel』(原題)のケイト・ウィンスレットなどが待機しているが、主演女優カテゴリー5つめのスポットを目指して、マーゴット vs. ジェシカのバトルになる気配が濃厚。それにしても、今年も見事なまでに白人女優で固められたノミネーション予想図となっている。マイノリティ女優たちが良質の役柄を得ることがどれだけ難しいかという事実を証明しており、まだまだ白人そして男性優位のハリウッド映画業界がこのバランスの悪い状況に対してこれからどのような策を講じていくのか、その動向に注目が集まる。ジェームズ・フランコ『ザ・ディザスター・アーティスト』賞レースに話を戻そう。今年の主演男優賞レースには意外な新顔が参戦している。マリファナを吸わせる役をやったらこの人の右に出る者はいないと言われている(笑)、ジェームズ・フランコである。これまでシリアスな俳優として見られていなかった彼が、「ついに本領を発揮した!」と絶賛されているのが『ザ・ディザスター・アーティスト/The Disaster Artist』(原題)という実話を基にしたコメディ・ドラマ作品だ。ジェームズが製作・監督・脚本・主演を兼ね、“史上最低の最高カルト映画”こと、『The Room』の破茶滅茶なメイキングが物語の中心だ。ジェームズは、『The Room』を作ったエキセントリックな人物トミー・ウィソーを演じているのだが、ジェームズの役にはまり切った見事なパフォーマンスには感動すら覚える。共演でトミーの友人を演じる弟デイヴ・フランコとの息も絶妙で、ハリウッドの有名業界誌「バラエティ」、「ハリウッド・レポーター」などがこぞってジェームスの業績を絶賛しており、初のオスカー像も夢ではないとささやかれている。ゲイリー・オールドマン『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』だがそんなジェームズの前に立ちはだかるのが、今年こそは主演男優賞を受賞すると言われているアノ人。「え~?まだアカデミー賞とったことなかったっけ?」と、よく意外がられるその熟年俳優は、ゲイリー・オールドマンだ。日本では3月公開予定となっている『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』でチャーチル元英国首相を演じている彼は、映画のオープニングでひと目見ただけではわからないほどで圧巻。首相に就任した当初は、自分の所属する党からも疎んじられるほどの異端児だったチャーチルは、厳格な面構えと歯に衣を着せぬ物の言い方で、周囲からは尊敬の念というよりは“コワい偏屈ジジイ”に近い目で見られていた。エリザベス二世の波乱万丈の若かりし日を描いて大人気のNetflixオリジナル・シリーズ「ザ・クラウン」では、チャーチルが首相として尊敬されエリザベス女王からも一目置かれている存在として描かれていたが、この映画では第二次大戦開戦直後のヒトラーが猛威を振るう怒涛の時期に首相となるチャーチルが描かれている。今年アカデミー作品賞にノミネートされるであろう映画『ダンケルク』をイギリス政界の内部から描いたのがこの作品というとわかりやすいかもしれない。英国議会がナチス・ドイツとの平和交渉を望む状況下で唯ひとり反旗を翻し四面楚歌だったチャーチルは、あくまでもヒトラーを信用せず、自分の直感と英国の民たちの声を代表すべく、議会からの平和交渉提案を却下し続けた。窮地に追い込まれつつも自信を持って正義を貫くチャーチルを演じるゲイリー・オールドマンの演技は素晴らしい。まさにオスカー像に値するパフォーマンスであり、アカデミー賞予想サイトで彼の主演男優賞受賞確率が最も高いことにも納得がいく。界隈の下馬評でトップ5のギリギリをさまよっている『ゲット・アウト』のダニエル・カルーヤが、大先輩トム・ハンクスかダニエル・デイ・ルイスを差し置いてノミネートされるというドンデン返しのシナリオも見てみたい気がするが、果たして今年のアカデミー賞ノミネーションの行方はいかに!?ノミネーション発表は、米国西海岸時間1月23日早朝、日本時間1月23日22時頃に行われる。(text:Akemi K. Tosto)(text:明美・トスト/Akemi Tosto)
2018年01月22日21日夜(現地時間)、第24回全米映画俳優組合賞の授賞式(SAG賞)が開催された。今年のSAG賞では現在ハリウッドで騒動となっているセクハラ問題が色濃く影響し、さまざまな伝統を打ち破る変化がみられた。まずは、いままで司会者を立ててこなかった同賞でクリスティン・ベルが初の司会を務めた。受賞者を発表するプレゼンターたちもそれまでは男性と女性がペアで行うのが慣習だったが、今回はすべてのプレゼンターたちが女性のペアに。そして、この夜最初に賞を獲得したのは、女性がメガホンをとり、主役が女性のスーパーヒーローである『ワンダーウーマン』(スタント・アンサンブル賞)。例年より女性にスポットライトが当たった授賞式であった。受賞リストは以下の通り。【映画部門】キャスト賞『スリー・ビルボード』主演男優賞ゲイリー・オールドマン 『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』主演女優賞フランシス・マクドーマンド『スリー・ビルボード』助演男優賞サム・ロックウェル 『スリー・ビルボード』助演女優賞アリソン・ジャネイ 『I, Tonya』(原題)スタント・アンサンブル賞『ワンダーウーマン』【テレビ部門】男優賞(テレビ映画・リミテッドシリーズ部門)アレクサンダー・スカルスガルド 「ビッグ・リトル・ライズ~セレブママたちの憂うつ~」女優賞(テレビ映画・リミテッドシリーズ部門)ニコール・キッドマン 「ビッグ・リトル・ライズ~セレブママたちの憂うつ~」アンサンブル賞(ドラマ部門)「THIS IS US 36歳、これから」男優賞(ドラマ部門)スターリング・K・ブラウン 「THIS IS US 36歳、これから」女優賞(ドラマ部門)クレア・フォイ 「ザ・クラウン」アンサンブル賞(コメディ部門)「Veep/ヴィープ」男優賞(コメディ部門)ウィリアム・H・メイシー 「シェイムレス 俺たちに恥はない」女優賞(コメディ部門)ジュリア・ルイス=ドレイファス 「Veep/ヴィープ」スタント・アンサンブル賞「ゲーム・オブ・スローンズ」(Hiromi Kaku)■関連作品:ワンダーウーマン 2017年8月25日より全国にて公開(C) 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.AND RATPAC-DUNEENTERTAINMENT LLC
2018年01月22日先日の第75回ゴールデン・グローブ賞に初ノミネートされたアンセル・エルゴートが主演を務める『ベイビー・ドライバー』。1月24日(水)よりブルーレイ&DVDがリリースされることに先駆け、ブルーレイに収録の映像特典から主人公ベイビー役を演じたアンセルの貴重なオーディション映像の一部が公開された。本作で監督を務めるのは、『ショーン・オブ・ザ・デッド』や『ホットファズ 俺たちスーパーポリスメン!』などで多くの熱烈なファンを持つエドガー・ライト。『きっと、星のせいじゃない。』でブレイクしたアンセルをはじめ、『シンデレラ』『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』のリリー・ジェームズら注目の若手俳優に加え、アカデミー賞俳優のジェイミー・フォックスといった豪華なキャストが集結。カーアクションや登場人物の動作と音楽が見事に融合した、前代未聞のアクション・エンターテインメントとして話題を集めた。映画批評No.1サイト「ロッテントマト」では驚異のフレッシュ度100%を獲得し、全米で2億ドルを突破する大ヒットを記録。日本でも小規模公開ながら口コミで人気が加速し、スマッシュヒットとなった。そんな本作から今回公開されたのは、ベイビー役を演じたアンセルのオーディション時に撮影された貴重な映像の一部。オーディションでスタッフから「いますぐ歌える曲は?」と質問され、「コモドアーズ」の「イージー」と答えたアンセルが、エアボーカルで曲を歌う様子が収められている。曲が始まると前奏のリズムも口ずさむノリノリなアンセル。サビの直前には、一度画面から退場すると、曲に合わせて壁からゆっくりサングラスをかけて再登場するというおちゃめな演出も披露している。それを見たスタッフからは笑いが起こり、オーディションは好感触の様子。その後も、エアボーカルやエアベースをノリノリで披露するアンセルの音楽好きの一面が映し出され、ベイビー役に抜擢されたことが映像から見てとれる。彼がエアボーカルで歌った「イージー」は実際に劇中にも登場しており、本編での演技とも比較して楽しむことができそうだ。ブルーレイにはこの映像のほか、カーチェイスの撮影方法に迫った舞台裏映像や、エドガー・ライト監督らのインタビュー映像など、2時間を越える映像特典が収録されている。『ベイビー・ドライバー』のブルーレイ&DVD&UHD は1月24日(水)に発売&同時レンタル開始。デジタルは先行配信中。(text:cinemacafe.net)
2018年01月16日アメリカの放送映画批評家協会(BFCA)が選ぶ第23回クリティクス・チョイス賞が発表され、映画の部は『シェイプ・オブ・ウォーター』が作品賞ほか最多4部門を受賞した。監督賞とともに作品賞を受賞したギレルモ・デル・トロ監督は、主演女優のサリー・ホーキンスと助演女優のオクタヴィア・スペンサー、脚本を手がけたヴァネッサ・テイラーと一緒に登壇、「女性たちとの仕事を不公平にしてきた全ての人たちへ、私たちとこの場に立ち、この映画を実現させた人たちを紹介させてください」「1つ言わせてください。あなたたちが気づかずにいるものは大きい」と語った。テレビの部ではリミテッド・シリーズの「ビッグ・リトル・ライズ ~セレブママたちの憂うつ~」が最多4部門を受賞。ゴールデン・グローブ賞で最多4部門受賞作『スリー・ビルボード』は最優秀女優賞、同助演男優賞、アンサンブル演技賞と俳優たちが評価された。ドラマとコメディのほか、アクション、SFホラー、と細かくジャンルが分けられ、『ワンダーウーマン』(アクション)や『ゲット・アウト』(SFホラー)といった2017年に大きな話題となった作品も評価された。最優秀アクション映画賞に輝いた『ワンダーウーマン』に主演し、映画での女性の地位を向上させたことで「#SeeHer」賞も受賞したガル・ガドットは「過去数週間、数か月間、私たちは業界や社会に起きたムーブメントを見てきました。この賞を、正しいことのために立ち上がる全ての女性、男性と分かち合いたいです」とスピーチした。「The Florida Project」(原題)で最優秀若手男優/女優賞を受賞したブルックリン・プリンスは6歳の女の子。授賞発表直後に、同部門で候補になっていた『ルーム』で知られるジェイコブ・トレンブレイ(『Wonder』原題)がブルックリンのもとに行って祝福していた。主な受賞結果は以下の通り■映画の部最優秀作品賞『シェイプ・オブ・ウォーター』最優秀監督賞ギレルモ・デル・トロ『シェイプ・オブ・ウォーター』最優秀男優賞ゲイリー・オールドマン『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』最優秀女優賞フランシス・マクドーマンド『スリー・ビルボード』最優秀助演男優賞サム・ロックウェル『スリー・ビルボード』最優秀助演女優賞アリソン・ジャニー『I, Tonya』(原題)最優秀若手男優/女優賞ブルックリン・プリンス『The Florida Project』(原題)アンサンブル演技賞『スリー・ビルボード』最優秀脚色賞『君の名前で僕を呼んで』ジェームズ・アイヴォリー最優秀オリジナル脚本賞『ゲット・アウト』ジョーダン・ピール最優秀撮影賞『ブレードランナー 2049』ロジャー・ディーキンス最優秀衣裳デザイン賞『ファントム・スレッド』マーク・ブリッジス最優秀編集賞『ベイビー・ドライバー』ポール・マクリス、ジョナサン・エイモス『ダンケルク』リー・スミス最優秀ヘア&メイクアップ賞『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』最優秀美術賞『シェイプ・オブ・ウォーター』ポール・デナム・オースターベリー、シェーン・ヴィオー、ジェフ・メルヴィン最優秀作曲賞『シェイプ・オブ・ウォーター』アレクサンドル・デスプラ最優秀主題歌賞“Remember Me”(『リメンバー・ミー』)最優秀視覚効果賞『猿の惑星:聖戦記』最優秀長編アニメ賞『リメンバー・ミー』最優秀アクション映画賞『ワンダーウーマン』最優秀コメディ映画賞『ビッグ・シック』最優秀コメディ映画男優賞ジェームズ・フランコ『The Disaster Artist』(原題)最優秀コメディ映画女優賞マーゴット・ロビー『I, Tonya』(原題)最優秀SFホラー映画賞『ゲット・アウト』最優秀外国語映画賞『女は二度決断する』■テレビ部門最優秀ドラマシリーズ賞「ハンドメイズ・テイル」ドラマシリーズ最優秀男優賞スターリング・K・ブラウン「THIS IS US 36歳、これから」ドラマシリーズ最優秀女優賞エリザベス・モス「ハンドメイズ・テイル」ドラマシリーズ最優秀助演男優賞デヴィッド・ハーバー「ストレンジャー・シングス未知の世界」ドラマシリーズ最優秀助演女優賞アン・ダウド「ハンドメイズ・テイル」最優秀コメディシリーズ作品賞「マーベラスミセス・メイゼル」最優秀コメディシリーズ男優賞テッド・ダンソン「The Good Place」(原題)最優秀コメディシリーズ女優賞レイチェル・ブロズナハン「マーベラス・ミセス・メイゼル」最優秀コメディシリーズ助演男優賞ウォルトン・ゴギンズ「バイス・プリンシパルズ」最優秀コメディシリーズ助演女優賞メイム・ビアリク「ビッグバン★セオリー/ギークなボクらの恋愛法則」最優秀リミテッド・シリーズ「ビッグ・リトル・ライズ~セレブママたちの憂うつ~」最優秀TV映画賞「嘘の天才~史上最大の金融詐欺~」最優秀TV映画またはリミテッド・シリーズ男優賞ユアン・マクレガー「FARGO/ファーゴ」最優秀TV映画またはリミテッド・シリーズ女優賞ニコール・キッドマン「ビッグ・リトル・ライズ~セレブママたちの憂うつ~」最優秀TV映画またはリミテッド・シリーズ助演男優賞アレクサンダー・スカルスガルド「ビッグ・リトル・ライズ~セレブママたちの憂うつ~」最優秀TV映画またはリミテッド・シリーズ助演女優賞ローラ・ダーン「ビッグ・リトル・ライズ~セレブママたちの憂うつ~」(text:Yuki Tominaga)■関連作品:ワンダーウーマン 2017年8月25日より全国にて公開(C) 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.AND RATPAC-DUNEENTERTAINMENT LLC
2018年01月12日第71回英国アカデミー(BAFTA)賞のノミネーションが9日(現地時間)、発表され、ギレルモ・デル・トロ監督の『シェイプ・オブ・ウォーター』が最多12部門にノミネートされた。ゴールデン・グローブ賞ドラマ部門でゲイリー・オールドマンが主演男優賞を受賞した『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』は作品賞、主演男優賞など9部門に。ゴールデン・グローブ賞で最多4部門を受賞した『スリー・ビルボード』は作品賞、監督賞、脚本賞、主演女優賞、助演男優賞など8部門9ノミネート、クリストファー・ノーラン監督の『ダンケルク』も作品賞、監督賞ほか8部門で候補になった。英国映画の『パディントン2』、『Film Stars Don’t Die in Liverpool』(原題)は3部門、『The Death of Stalin』(原題)は2部門でノミネート。スティーヴン・スピルバーグ監督の『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』が完全無視される一方、興行面では苦戦した『ブレードランナー2049』は監督賞、作曲賞ほか8部門で候補になるなど、アメリカの映画賞とは異なる姿勢がはっきり表れた。英国アカデミー賞授賞式は2月18日(現地時間)、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで開催される。主なノミネーションは以下の通り。■最優秀作品賞『君の名前でぼくを呼んで』『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』『ダンケルク』『シェイプ・オブ・ウォーター』『スリー・ビルボード』■英国映画賞『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』『The Death of Stalin』『God’s Own Country』『Lady Macbeth』『パディントン2』『スリー・ビルボード』■最優秀男優賞ダニエル・デイ=ルイス(『ファントム・スレッド』)ダニエル・カルーヤ(『ゲットアウト』)ゲイリー・オールドマン(『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』)ジェイミー・ベル(『Film Stars Don’t Die in Liverpool』原題)ティモシー・シャラメ(『君の名前で僕を呼んで』)■最優秀女優賞アネット・ベニング(『Film Stars Don’t Die in Liverpool』原題)フランシス・マクドーマンド(『スリー・ビルボード』)マーゴット・ロビー(『I, Tonya』原題)サリー・ホーキンス(『シェイプ・オブ・ウォーター』)シアーシャ・ローナン(『レディ・バード』)■助演男優賞クリストファー・プラマー(『All the Money in the World』原題)ヒュー・グラント(『パディントン2』)サム・ロックウェル(『スリー・ビルボード』)ウィレム・デフォー(『The Florida Project』原題)ウディ・ハレルソン(『スリー・ビルボード』)■助演女優賞アリソン・ジャニー(『I, Tonya』原題)クリスティン・スコット・トーマス(『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』)ローリー・メトカーフ(『レディ・バード』)レスリー・マンヴィル(『ファントム・スレッド』)オクタヴィア・スペンサー(『シェイプ・オブ・ウォーター』)■最優秀監督賞ドゥニ・ヴィルヌーヴ(『ブレードランナー2049』)ルカ・グァダニーノ(『君の名前で僕を呼んで』)クリストファー・ノーラン(『ダンケルク』)ギレルモ・デル・トロ(『シェイプ・オブ・ウォーター』)マーティン・マクドナー(『スリー・ビルボード』)■最優秀オリジナル脚本賞『ゲットアウト』ジョーダン・ピール『I, Tonya』(原題)スティーヴン・ロジャース『レディ・バード』グレタ・ガーウィグ『シェイプ・オブ・ウォーター』ギレルモ・デル・トロ、ヴァネッサ・テイラー『スリー・ビルボード』マーティン・マクドナー■最優秀脚色賞『君の名前で僕を呼んで』ジェームズ・アイヴォリー『The Death of Stalin』(原題)アーマンド・イアヌッチ、イアン・マーティン、デヴィッド・シュナイダー『Film Stars Don’t Die in Liverpool』(原題)マット・グリーンハイ『Molly’s Game』(原題)アーロン・ソーキン『パディントン2』サイモン・ファーナビー、ポール・キング■最優秀外国語映画賞『エル ELLE』(フランス/ドイツ/ベルギー)『最初に父が殺された』(カンボジア)『お嬢さん』(韓国)『ラブレス』(ロシア)『セールスマン』(イラン)■最優秀作曲賞『ブレードランナー2049』ハンス・ジマー『ウィンストン・チャーチル』ダリオ・マリアネッリ『ダンケルク』ハンス・ジマー『ファントム・スレッド』ジョニー・グリーンウッド『シェイプ・オブ・ウォーター』アレクサンドル・デスプラ■最優秀アニメ映画賞『リメンバー・ミー』『ゴッホ最期の手紙』『ぼくの名前はズッキーニ』(text:Yuki Tominaga)
2018年01月09日第75回ゴールデン・グローブ賞が1月7日(現地時間)、ロサンゼルスで発表され、『スリー・ビルボード』が作品賞ほか4部門で最多受賞を果たした。テレビ部門では「ビッグ・リトル・ライズ ~セレブママたちの憂うつ~」が圧勝、ハリウッドにおける女性のパワーが大きく印象づけられた。マーティン・マクドナー監督が脚本賞を受賞したほか、女優賞(フランシス・マクドーマンド)、助演男優賞(サム・ロックウェル)に輝いた『スリー・ビルボード』は、アメリカ南部のミズーリ州の小さな町を舞台に、娘を殺された女性が地元警察に抗議する3枚の広告看板を立てる物語。2月1日(木)から日本公開される。最多7部門にノミネートされていた『シェイプ・オブ・ウォーター』(3月1日(木)より公開)は監督賞(ギレルモ・デル・トロ)と作曲賞(アレクサンドル・デスプラ)を受賞した。ハリウッド外国人記者協会(HFPA)の投票によるゴールデン・グローブ賞は、映画とテレビの部をドラマ部門とミュージカル/コメディ部門に分けて選出。2月のアカデミー賞の行方を占う前哨戦のハイライトの1つだ。今年の最多受賞作はテレビ部門のリミテッドシリーズ/テレビムービー部門 の「ビッグ・リトル・ライズ ~セレブママたちの憂うつ~」。作品賞ほか女優賞、助演男女優賞とノミネートされた全4部門を制覇。一見幸せそうな家庭を築く女性たちの隠された苦しみを描き、ハラスメントや虐待といったテーマに切り込んだ同作が大きく支持された。最初に発表された同女優賞受賞のニコール・キッドマンは「これは友情の物語です。団結し、支え合いました」とスピーチで女性のパワーを強調。活動家だった母についてふれ、「これは虐待を扱った作品です。私たちの作品を通して変革をもたらしたいです」と語った。ミュージカル/コメディ部門も、高校生の少女と母親を描いたグレタ・ガーウィグ監督の『レディ・バード』が作品賞と主演女優賞(シアーシャ・ローナン)を受賞。女優であるガーウィグの監督デビュー作だ。セシル・B・デミル賞を受賞したオプラ・ウィンフリーは「あまりにも長い間、女性たちの話に権力を持つ男性たちは女性たちの話に耳を傾けず、彼女たちは信頼されずにいました。でも、彼らの時代は終わるのです(Their time is up)」と高らかに宣言した。映画の部ドラマ部門作品賞のプレゼンターに登場したのは、ゴールデン・グローブ賞監督賞で唯一の女性受賞者のバーブラ・ストライザンド。「私が受賞したのは1984年です。34年も前?みなさん、Time is upよ」と語った。授賞結果は以下の通り。<映画の部>■ドラマ部門作品賞『スリー・ビルボード』女優賞フランシス・マクドーマンド『スリー・ビルボード』男優賞ゲイリー・オールドマン『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』■ミュージカル/コメディ部門作品賞『レディ・バード』女優賞シアーシャ・ローナン『レディ・バード』男優賞ジェームズ・フランコ『THE DISASTER ARTIST』(原題)助演女優賞アリソン・ジャニー『I, TONYA』(原題)助演男優賞サム・ロックウェル『スリー・ビルボード』アニメ作品賞『リメンバー・ミー』外国語映画賞『女は二度決断する』(ドイツ/フランス)監督賞ギレルモ・デル・トロ『シェイプ・オブ・ウォーター』脚本賞マーティン・マクドナー『スリー・ビルボード』作曲賞アレクサンドル・デスプラ『シェイプ・オブ・ウォーター』主題歌賞“THIS IS ME”『グレイテスト・ショーマン』<テレビ>■ドラマ部門作品賞「THE HANDMAID’S TALE」(原題)女優賞エリザベス・モス「THE HANDMAID’S TALE」(原題)男優賞スターリング・K・ブラウン 「THIS IS US 36歳、これから」■ミュージカル/コメディ部門作品賞「マーベラス・ミセス・メイゼル」女優賞レイチェル・ブロズナハン「マーベラス・ミセス・メイゼル」男優賞アジズ・アンサリ「マスター・オブ・ゼロ」■リミテッドシリーズ/テレビムービー部門作品賞「ビッグ・リトル・ライズ ~セレブママたちの憂うつ~」女優賞ニコール・キッドマン「ビッグ・リトル・ライズ ~セレブママたちの憂うつ~」男優賞ユアン・マクレガー「FARGO/ファーゴ」助演女優賞ローラ・ダーン「ビッグ・リトル・ライズ ~セレブママたちの憂うつ~」助演男優賞アレクサンダー・スカルスガルド「ビッグ・リトル・ライズ ~セレブママたちの憂うつ~」(text:Yuki Tominaga)
2018年01月08日ゲイリー・オールドマンが伝説リーダー、ウィンストン・チャーチルを演じ、クリスティン・スコット・トーマス、リリー・ジェームズ、ベン・メンデルスソーンら実力派たちが脇を固める『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』。チャーチル没後に公開された戦時内閣の閣議記録によって明らかとなった実話を基に描く本作から、この度90秒予告編が到着した。1940年、第二次世界大戦下のイギリスを舞台に、チャーチルの首相就任からダンケルクの戦いまでの知られざる27日間を描く本作。このほど公開された予告編は、“政界一の嫌われ者”チャーチルが、ダンケルクの戦いの裏で「道理が通じる相手ではない」ヒトラーを相手に苦悩しながらも、決断を下そうとしている緊張感あふれる様子映し出される。一方で、「とても怖い」と本音を漏らす姿、「欠点があるから強くなれる。あなたなら世界を救えるわ」とチャーチルの妻クレメンティーン(クリスティン・スコット・トーマス)に励まされ、背中を押される姿なども登場。ゲイリー演じる人間味あふれるチャーチルの姿に、目が離せなくなる映像となっている。『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』は2018年3月、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2017年12月27日12月13日朝(現地時間)、女優のオリヴィア・マンとニーシー・ナッシュがウェストハリウッドのパシフィック・デザイン・センターより第24回全米映画俳優組合賞(SAG)のノミネーションを発表した。授賞式は2018年1月21日に開催。同授賞式は24回目にして初めて司会者を起用することとなり、その大役をクリスティン・ベルが務める。アカデミー賞を予想する上で最も重要だと位置づけされているSAGの映画部門のノミネーションはこちら。■主演男優賞ティモシー・シャラメ (『Call Me by Your Name』)ジェームズ・フランコ (『The Disaster Artist』)ダニエル・カルーヤ(『ゲット・アウト』)ゲイリー・オールドマン(『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』)デンゼル・ワシントン(『Roman J. Israel, Esq.』)■主演女優賞ジュディ・デンチ(『Victoria & Abdul』)サリー・ホーキンス(『シェイプ・オブ・ウォーター』)フランシス・マクドーマンド(『スリー・ビルボード』)マーゴット・ロビー(『I, Tonya』)シアーシャ・ローナン(『Lady Bird』)助演男優賞スティーヴ・カレル (『Battle of the Sexes』)ウィレム・デフォー(『The Florida Project』)ウディ・ハレルソン(『スリー・ビルボード』)リチャード・ジェンキンス (『シェイプ・オブ・ウォーター』)サム・ロックウェル (『スリー・ビルボード』)助演女優賞メアリー・J・ブライジ (『マッドバウンド 哀しき友情』)ホン・チャウ(『ダウンサイズ』)ホリー・ハンター(『ビッグ・シック』)アリソン・ジャニー(『I, Tonya』)ローリー・メトカーフ(『Lady Bird』)キャスト賞『ビッグ・シック』『ゲット・アウト』『Lady Bird』『マッドバウンド 哀しき友情』『スリー・ビルボード』(Hiromi Kaku)
2017年12月14日ゲイリー・オールドマンがゴールデン・グローブ賞主演男優賞に初ノミネートされた『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』(原題:Darkest Hour)。このほど、驚異の変身でチャーチルになり切ったゲイリーの姿を収めた予告編とメインビジュアルが公開された。1940年、第2次世界大戦初期。ナチス・ドイツの勢力が拡大し、フランスは陥落寸前。そんな絶対絶命の危機で英国首相に就いたのは、政界一の嫌われ者ウィンストン・チャーチルだった。最大の国難に直面したそのとき、彼はいかにして人びとに勇気と希望を与えたのか?実話を基にした本作は、チャーチルの首相就任からダンケルクの戦いまでの知られざる27日間を描き出す歴史エンターテインメント。アカデミー賞の前哨戦といわれる第75回ゴールデン・グローブ賞では主演男優賞(ドラマ部門)にゲイリーがノミネートされたほか、「ハリウッド・リポーター」のオスカー主要賞予想では、作品賞、主演男優賞、監督賞(ジョー・ライト)ほか、助演女優賞(クリスティン・スコット・トーマス)、助演男優賞(ベン・メンデルソーン)などに名前が挙げられている。今回公開された30秒予告編では、クリストファー・ノーラン監督の『ダンケルク』でも描かれた壮絶な撤退作戦に直面するチャーチルのシーンから始まっている。ヒトラーに対して「独裁者め」と呟く、政界一の嫌われ者チャーチル。また、妻(クリスティン・スコット・トーマス)から「あなたなら世界を救える」と励まされて前へと進む様子や、チャーチルの秘書エリザベス(リリー・ジェームズ)の姿も。混沌とした時代の中で、突如首相となったチャーチルが苦悩しながらも国難に直面していく物語を期待させる本映像。そのラストは、「我々は決して降伏しない」という伝説の演説で締めくくられている。また、合わせて解禁されたメインビジュアルでは、トレードマークとなっている葉巻をくわえ、腰に手をあてて何かを考え込むような仕草をしているチャーチルの姿を、特殊メイクで本人になりきったゲイリーが表現。シンプルでありながらも、彼の想いが透けて見えるような力強いビジュアルに仕上がった。『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』は2018年3月、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年12月13日いよいよ第90回アカデミー賞に向けた映画賞レースがスタートした。前回の作品賞『ムーンライト』と同じく、前哨戦の1つ「ゴッサム賞」を獲得し、「ゴールデン・グローブ賞」では主要3部門にノミネートされるなど、いま賞レースでひと際注目を集めているのが、80年代の北イタリアを舞台に、思春期の少年とアメリカ人青年とのひと夏のラブロマンスを描いた『Call Me by Your Name』(原題)だ。そして同作で主演を務め、すでにいくつもの主演男優賞や新進俳優に与えられる賞を手にしているのが、現在21歳のティモシー・シャラメ。「ヴァラエティ」誌が選ぶ「2017年の観るべき10人の俳優たち」の1人にも選ばれ、今後、日本でも大きな関心を集めるに違いない若手俳優にいち早く注目した。■若きクリスチャン・ベイル×ダニエル・デイ・ルイス+ディカプリオ!?1995年、ニューヨークのマンハッタン生まれのティモシー。父親はフランス人でUNICEFの職員、母親はダンサーでもあったニコール・フレンダー、姉ポーリーンも女優で、おじはホラー・コメディ『アイドル・ハンズ』(’99)などの監督ロッドマン・フレンダー、義理のおばは「マスターズ・オブ・セックス」などのクリエイター、エイミー・リップマン。母方の祖父は『パリの旅愁』(’61)の原作者として知られる作家ハロルド・フレンダーという超がつくサラブレッドだ。ニューヨークの名門芸術専門学校ラガーディア高校を卒業し、フランス語も堪能だとか。また、最終的にはトム・ホランドに決まったが、新生スパイダーマン候補の1人でもあったという。現在は髪を伸ばしていることもあってか、まもなく22歳というのに、すでにこの色気!日本人俳優でいえば、どことなく高杉真宙や山田涼介にも似た物憂げな雰囲気を醸し出しており、若いころのアラン・ドロンやジュード・ロウにも似ているような…。『Call Me by Your Name』とともに賞レースで高い評価を受けている『Lady Bird』(原題)にも出演しており、同作で初監督を務めた女優グレタ・カーウィグが「GQ」誌に語ったところによれば、「若き日のクリスチャン・ベイルとダニエル・デイ・ルイスに、レオナルド・ディカプリオをまぶした感じ」という絶賛ぶり!そんな彼は短編映画で俳優デビューし、人気TVシリーズ「LAW&ORDER」にゲスト出演した後、2012年、かつてエズラ・ミラーが注目されるきっかけの1つとなった高視聴率ドラマ「ロイヤル・ペインズ 救命医ハンク」に、主要キャラクターの女医ジルの甥っ子ルーク役でゲスト出演、ちょっと気弱なチェスの達人を演じた。続いて、エミー賞&ゴールデン・グローブ賞などを総なめにした「HOMELAND/ホームランド」シーズン2では、ウォルデン副大統領の息子フィン役で準レギュラーに。実生活さながらの(?)セレブの若者らしい葛藤を繊細に演じ、2013年俳優組合賞(SAG)アンサンブル賞にノミネート。ちなみにこの頃、同じ高校に通うマドンナの娘ローデス・レオンとの交際報道でゴシップ欄を騒がせたこともあった。■ケイシー・アフレックやジェームズ・フランコの少年時代も好演スクリーンデビューは、クリストファー・ノーラン監督の2014年の大ヒット作『インターステラー』。日本公開時は、人気子役マッケンジー・フォイ&ジェシカ・チャステインが演じた娘とマシュー・マコノヒーが演じた主人公との絆が話題を呼んだが、その兄で農場を継いだケイシー・アフレック演じるトムの少年時代を演じていたのがティモシー。その一方、『マイレージ、マイライフ』『JUNO』のジェイソン・ライトマン監督が彼らしい視点でSNS社会に斬り込んだ『ステイ・コネクテッドつながりたい僕らの世界』(劇場未公開)にも出演。2017年『ベイビー・ドライバー』でブレイクしたアンセル・エルゴートとひと悶着あるアメフト部員を演じていたが、アーティストタイプかと思いきや、意外にもアメフトのユニフォーム姿もお似合いだった。意外といえば、日本で2016年に公開されたクリスマス・ムービー『クーパー家の晩餐会』での彼も、いま思い返せば、かなり衝撃的だ。演じたのは、ダイアン・キートン&ジョン・グッドマン夫妻の孫息子で、絶賛反抗期中のチャーリー。口下手で、いまにも繋がりそうなゲジ眉に、脇汗…と、まるでイケてない高校生となって不器用な恋を展開しており、彼の見るに堪えない(?)初々しいキスシーンは笑いを誘う。そんな彼が、すっかり大人びて、『Call Me by Your Name』ではアーミー・ハマー演じる年上の青年に思いを募らせ、危うい少年ぽさと儚げな色気を感じさせるほどになったとは…。ちなみに、劇場未公開だが、ジェームズ・フランコが共同製作も兼ねて主演を務め、アンバー・ハード、クリスチャン・スレイターらが共演した『サスペクツ・ダイアリーすり替えられた記憶』(’15)では、ドラッグに溺れ、父(エド・ハリス)から虐待されていた主人公の壮絶な少年時代を熱演しており、ここでも若きカメレオン俳優ぶりを見せつけている。■セレーナ・ゴメスとキスも!今後の待機作がスゴすぎ!!そして『Call Me By Your Name』だ。1983年夏、陽光輝く北イタリアの避暑地で夏を過ごす17歳のエリオは、大学教授の父が招いた24歳の大学院生オリヴァーと出会い、ともに時間を過ごすうちに、激しい恋に落ちていく。ティモシーはイタリア語をマスターし、ピアノやギターも披露、かつてないセクシャルなシーンにも挑んだという。サンダンス映画祭で絶賛を浴び、ゴッサム賞ブレイクスルー俳優賞ほか、LA、NYと2大都市の映画批評家協会賞で主演男優賞を獲得。主演男優枠は、早くから『ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男』(原題:Darkest Hour)でのゲイリー・オールドマンが話題となっていたが、英国のベテランの初オスカーを阻むのはティモシーだったりするのかも。また、『フランシス・ハ』のグレタ・カーヴィグが初監督した自伝的作品『Lady Bird』は、『ブルックリン』のシアーシャ・ローナンが主演、『マンチェスター・バイ・ザ・シー』の新鋭ルーカス・ヘッジズも共演する。本作では一転、チャラいミュージシャンを演じているようで、シアーシャ演じる主人公のヴァージンを奪う(!?)相手だとか!おそらく両作品とも、ゴールデン・グローブ賞やアカデミー賞にノミネートされるはずなので、詳細を楽しみにしておきたい。さらには、クリスチャン・ベイル主演『Hostiles』、スティーブ・カレルの息子役を演じる『Beautiful Boy』、ウディ・アレン監督最新作『A Rainy Day in New York』(いずれも原題)など、話題作が続くティモシー。特にウディ・アレン作品ではセレーナ・ゴメスとのキスシーンもあり、エル・ファニング、スキ・ウォーターハウス、ジュード・ロウら共演者がとにかく豪華。まさに、名優・名監督に恵まれ続けている若き実力派。彼が映画界に巻き起こす新風を、見逃さないで。(text:Reiko Uehara)
2017年12月12日アカデミー賞の行方を占う前哨戦の目玉の1つ、ゴールデン・グローブ賞のノミネーションが12月11日(現地時間)に発表され、第75回となる今回は『シェイプ・オブ・ウォーター』が最多7部門でノミネートされた。次いで『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』『スリー・ビルボード』が6部門でノミネートされた。ハリウッド外国人記者クラブ(HFPA)の投票によって、ドラマ部門とミュージカル・コメディ部門に分けて、作品賞と主演俳優賞、両部門から助演俳優賞が選出される。授賞式は来年1月7日(現地時間)に開催され、セス・マイヤーズが司会を務める。映画部門のノミネートは以下の通り。映画の部映画の部/ドラマ部門作品賞『Call Me by Your Name』(原題)『ダンケルク』『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』『シェイプ・オブ・ウォーター』『スリー・ビルボード』主演女優賞ジェシカ・チャステイン(『Molly’s Game』原題)サリー・ホーキンス(『シェイプ・オブ・ウォーター』)フランシス・マクドーマンド(『スリー・ビルボード』)メリル・ストリープ(『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』)ミシェル・ウィリアムズ(『All the Money in the World』原題)主演男優賞ティモシー・シャラメ(『Call Me by Your Name』原題)ダニエル・デイ・ルイス(『Phantom Thread』原題)トム・ハンクス(『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』)ゲイリー・オールドマン(『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』)デンゼル・ワシントン(『Roman J. Israel, Esq』原題)【ミュージカル・コメディ部門】作品賞『The Disaster Artist』(原題)『ゲット・アウト』『グレイテスト・ショーマン』『I, Tonya』(原題)『Lady Bird』(原題)主演女優賞ジュディ・デンチ(『Victoria&Abdul』原題)ヘレン・ミレン(『ロング, ロングバケーション』)マーゴット・ロビー(『I, Tonya』原題)シアーシャ・ローナン(『Lady Bird』原題)エマ・ストーン(『Battle of the Sexes』原題)主演男優賞スティーヴ・カレル(『Battle of the Sexes』原題)アンセル・エルゴート(『ベイビー・ドライバー』)ジェームズ・フランコ(『The Disaster Artist』原題)ヒュー・ジャックマン(『グレイテスト・ショーマン』)ダニエル・カルーヤ(『ゲット・アウト』)助演女優賞メアリー・J・ブライジ(『マッドバウンド 哀しき友情』)ホン・チャウ(『ダウンサイズ』)アリソン・ジャネイ(『I, Tonya』原題)ローリー・メトカーフ(『Lady Bird』原題)オクタヴィア・スペンサー(『シェイプ・オブ・ウォーター』)助演男優賞ウィレム・デフォー(『The Florida Project』原題)アーミー・ハマー(『Call Me by Your Name』原題)リチャード・ジェンキンズ(『シェイプ・オブ・ウォーター』)クリストファー・プラマー(『All the Money in the World』原題)サム・ロックウェル(『スリー・ビルボード』)外国語映画賞『ナチュラルウーマン』『最初に父が殺された』『女は二度決断する』『ラブレス』『The Square』(原題)監督賞ギレルモ・デル・トロ(『シェイプ・オブ・ウォーター』)マーティン・マクドノー(『スリー・ビルボード』)クリストファー・ノーラン(『ダンケルク』)リドリー・スコット(『All the Money in the World』原題)スティーヴン・スピルバーグ(『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』)脚本賞『Lady Bird』(原題)『Molly’s Game』(原題)『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』『シェイプ・オブ・ウォーター』『スリー・ビルボード』作曲賞『ダンケルク』『Phantom Thread』(原題)『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』『シェイプ・オブ・ウォーター』『スリー・ビルボード』主題歌賞「リメンバー・ミー」(『リメンバー・ミー』)「This Is Me」(『グレイテイスト・ショーマン』)「Mighty River」(『マッドバウンド 哀しき友情』)「Home」(『Ferdinand』原題)「The Star,」(『The Star』原題)アニメ映画賞『ボス・ベイビー』『The Breadwinner』(原題)『リメンバー・ミー』『Ferdinand』(原題)『ゴッホ最期の手紙』(text:Yuki Tominaga)
2017年12月11日映画『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』が、2018年3月30日(金)に全国で公開。トロント国際映画祭で絶賛を集め、アカデミー賞では主演男優賞、メイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞した。名優ゲイリー・オールドマンがチャーチルに主演は、クリストファー・ノーランによるバットマンシリーズでもお馴染みの、名優ゲイリー・オールドマンだ。ストーリーは、実話を元にしており、チャーチルの首相就任からダンケルクの戦いまでの知られざる4週間を描いていく。ノーラン監督の映画『ダンケルク』とセットで見るとより楽しめるかもしれない。ゲイリー・オールドマンは、『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』での演技が認められ、ゴールデン・グローブ賞のドラマ部門の主演男優賞を受賞し、次のようにコメントした。「ウィンストン・チャーチルは"自分の好みはとても簡単だ。最高のものさえあててくれれば満足する"と言いましたが、クリスティン・スコット・トーマス、リリー・ジェームズ、ベン・メンデルソーンをはじめ、私は最高な人々に囲まれました。素晴らしいメイクアップチームにも感謝します。あなたの芸術は誰にも真似するができません」なお、ゲイリー・オールドマンは、アカデミーで主演男優賞を受賞した。30年以上にわたってハリウッドの一線で活躍し名優と言われてきたが、アカデミー賞の受賞は初めてとなった。アカデミー賞では6部門にノミネート第90回アカデミー賞では、ゲーリー・オールドマンの主演男優賞、メイクアップ賞、作品賞、美術賞、撮影賞と計6部門にノミネートされ、主演男優賞、メイクアップ賞を受賞した。チャーチルそっくりの特殊メイク - 立役者は辻一弘『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』では、ゲーリー・オールドマンが、特殊メイクでチャーチル首相に変身。本人そっくりに見えると話題になっている。特殊メイクでチャーチル首相に変身させたのは辻一弘だ。彼は、『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』『メン・イン・ブラック』などの人気作品のメイクを手掛けてきたほか、アダム・サンドラーの『もしも昨日が選べたら』、エディ・マーフィーの『マッド・ファット・ワイフ』ではアカデミー賞にノミネートされている特殊メイクの実力者。なお、本作では、3度目のノミネートにして初めて、アカデミーメイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞した。メイクアップ賞を受賞したのは日本人初のこと。脇を固める豪華キャストチャーチルを支える妻クレメンティーンはクリスティン・スコット・トーマス。『イングリッシュ・ペイシェント』『フォー・ウェディング』が代表作で、演技派女優だ。秘書エリザベス役は、『ベイビー・ドライバー』『シンデレラ』と話題作に出続けるリリー・ジェームズ。国王ジョージ6世にベン・メンデルスゾーン(『名もなき塀の中の王』)を配役。監督はジョー・ライト監督は、若くして手掛けたした『プライドと偏見』で一躍脚光を浴びその後、『つぐない』『アンナ・カレーニナ』などでメガホンをとったイギリスの秀才ジョー・ライト。脚本は、『博士と彼女のセオリー』でアカデミー賞候補となったアンソニー・マクカーテンが担当した。あらすじ第二次世界大戦の初期。ナチスドイツの勢力は拡大し、フランスは陥落するのではないかという状況になっていた。イギリスにも侵略の脅威が徐々に迫る。連合軍がダンケルクの海岸で窮地に追い込まれる中、ヨーロッパの運命は新たに就任したばかりのイギリス首相のウィンストン・チャーチルの手にゆだねられた。ヒトラーとの和平交渉か、あるいは徹底抗戦か?この時、チャーチルは究極の選択を迫られる。議会の嫌われものだったチャーチルは、どう選択したのか?いかに世界の歴史を変えたのか?作品詳細『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』公開日:2018年3月30日(金)原題:Darkest Hour監督:ジョー・ライト出演:ゲイリー・オールドマン、クリスティン・スコット・トーマス、リリー・ジェームズ、スティーヴン・ディレイン、ロナルド・ピックアップ、ベン・メンデルソーン2017年/イギリス/125分配給:ビターズ・エンド/パルコ(C)2017 Focus Features LLC. All Rights Reserved.
2017年12月03日ゲイリー・オールドマンが特殊メイクによって、英国首相チャーチルを熱演する『Darkest Hour』が『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』として、2018年3月に日本公開されることが決まった。第2次世界大戦初期、ナチスドイツの勢力が拡大し、フランスは陥落間近、英国にも侵略の脅威が迫っていた。連合軍がダンケルクの海岸で窮地に追い込まれる中、就任したばかりの英国首相ウィンストン・チャーチルの手に彼らの運命は委ねられる。ヒトラーとの和平交渉か、徹底抗戦か。チャーチルは究極の選択を迫られる。議会の嫌われものだったチャーチルは、いかに世界の歴史を変えたのか――。実話を元に、ウィンストン・チャーチルの首相就任からダンケルクの戦いまでの知られざる4週間を描く感動の歴史エンターテインメントとなる本作。英国の名優ゲイリー・オールドマンが特殊メイクによって完璧な変身を遂げ、チャーチルを熱演、米テルライド映画祭、トロント国際映画祭で絶賛を集め、「これこそが最高峰の演技だ!」(ローリング・ストーン)「今年一の名演!」(アクセス・ハリウッド)などメディアも絶賛。『裏切りのサーカス』(‘11)以来となるアカデミー賞主演男優賞ノミネートが確実視されている。チャーチルを支える妻クレメンティーンには、『イングリッシュ・ペイシェント』のクリスティン・スコット・トーマス、彼の秘書エリザベスに『ベイビー・ドライバー』『シンデレラ』のリリー・ジェームズ、吃音を克服した英国王ジョージ6世には『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』『名もなき塀の中の王』のベン・メンデルソーンが脇を固め、見事なアンサンブルを見せている。監督は、『プライドと偏見』『つぐない』などで知られる英国の俊英ジョー・ライト。脚本は、『博士と彼女のセオリー』でアカデミー賞候補となったアンソニー・マクカーテン。ハリウッド・リポーターのオスカー主要賞予想では、作品賞、主演男優賞、監督賞、脚本賞、助演女優賞、助演男優賞、作曲賞で名前が上がっており、賞レースを騒がす1作とされている。『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』は2018年3月、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年11月29日『ハリーポッターと秘密の部屋』から『ハリーポッターと不死鳥の騎士団』までの4作に魔法大臣コーネリウス・ファッジ役で出演したロバート・ハーディが亡くなった。享年91。8月3日(現地時間)、老人ホームにて息を引き取ったという。『ハリーポッター』シリーズ著書のJ.K.ローリングは「ロバート・ハーディが亡くなったと聞いて本当に悲しいです。彼は素晴らしい才能を持つ俳優で、『ハリー・ポッター』で一緒に働いた人たちはみんな彼のことが大好きでした」とツイッターで追悼している。「BBC News」によると、ロバートは24歳のときに「シェイクスピア・メモリアル・カンパニー」(現「ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー」)に入団し、舞台「コリオレイナス」で俳優人生をスタート。約70年に渡り、主に故郷イギリスの演劇界、テレビ界、映画界で活躍し、1981年には大英帝国勲章を受章した。特に「アガサ・クリスティー ミス・マープル」などざまざまな作品でイギリスの元首相ウィンストン・チャーチル役を演じた俳優として有名だ。ロバートが俳優を目指したきっかけは、小さい頃に結婚式でページボーイを務めたときだったそうだ。「胸を張ってヴァージンロードを歩いていると、みんなが僕に注目しているのがわかった。それで思ったんだ。『そうだよ。みんなの注目を集めなきゃ!』ってね」と目立つことに味を占めた子ども特有のかわいらしい理由を語っていた。(Hiromi Kaku)
2017年08月04日現イギリス女王エリザベス2世の愛と葛藤を描くNetflixオリジナルドラマ「ザ・クラウン」。シーズン1の撮影も終盤にさしかかった今年2月、ロケが行われるロンドンのランカスター・ハウスで、主要キャストたちへのインタビューを敢行した。アクアブルーのワンピース姿(撮影用衣装)で、最初に現れたのはエリザベス女王役のクレア・フォイ。BBCドラマ「ウルフ・ホール」のアン・ブーリン役などでも知られる彼女が、25歳で即位し、家族や国民の愛を勝ち取っていくエリザベス女王を演じる。誰もが知る人物を演じるにあたり、何冊かの本を読んでリサーチしたというクレアだが、「結局、密室で何が起きているかは分からない」とも。「大勢のイギリス人と同じく、私も人生のかなりの時を女王と共に過ごしている。でも、それはあくまで公共の面のこと。私たちのドラマでは、彼女の人生のとても小さな部分なの。だから、私はピーター(・モーガン)の脚本を読んで、“これが彼女なのね。じゃあ、私はこれを演じるわ”という感じだった」。プロデューサーのアンドリュー・イートンも、「彼女のオーディションは本当に素晴らしかった」とクレアを絶賛。大役をつかみ、シーズン1の撮影を間もなく終えるいま、彼女の中では「女王への尊敬の念が明らかに大きくなっている」そうだ。「いまも生存している人で、彼女ほど政治的、経済的、社会的変化を経験してきた人はほとんどいないと思う。彼女はすべてを見てきたし、すべての物事の真っ只中にいる。一方、人として同情し、理解できる部分もあるの。彼女はとても若いときに父親を失い、ものすごい責任と仕事を負うことになった。世界の重荷が突然肩にのしかかり、父の死を嘆くことすらできなかったの。多くの人々が『あなたは英国女王になったんですよ。万歳!』と言う中でね」。人間ドラマの主人公としての女王は、夫フィリップとの結婚生活を通しても描かれる。フィリップ役のマット・スミスは「最高」とのこと。「彼のことが大好き。彼以外のフィリップは考えられないわ。このドラマで描かれているのは、“結婚”なの。それは時にとてもタフになり得るもので、愛し合う2人はとても大きなプレッシャーをかけられる。子どもたちの両親としてもね。すごく複雑で、素晴らしく、興味深い物語になっているはずよ」。一方、英国君主たる女王を描く上では、この人物が鍵を握る。首相のウィンストン・チャーチルを演じるジョン・リスゴーが、続けてインタビューに応えた。シーズン1では、傲慢なチャーチルと女王の関係も描かれていく。アメリカ人であるジョン・リスゴーにとって、チャーチル役のオファーは意外なものだったようだ。「(監督の)スティーヴン・ダルドリーに会ったとき、真っ先に訊ねたよ。『なぜ僕なんだい?』とね。でも、ある意味独創的な選択だし、イギリスの歴史全体の中でも際立ったイギリス人を演じるのに、アウトサイダーを雇ったのは興味深いことだと思う。チャーチルみたいな人はほかにいないからね」。「とても気難しく、とても繊細で、勇気があり、時にはほとんど感傷的。彼を描写する形容詞を10個は言えるよ。様々な面があって、演じがいのあるキャラクターなんだ」というチャーチルは、物語の中でコミックリリーフ的な役割も果たすそうだ。「彼は素晴らしいウィットの持ち主であると同時に、無意識の可笑しさも備えている。彼の癇癪さえもコミカルだったんだ。もちろん、『ザ・クラウン』はシリアスなドラマだし、チャーチルもシリアスなキャラクターだけどね。素晴らしいキャラクターだからこそ、どんな人と組み合わせても、すぐに興味深い関係が出来上がるのだと思うよ」。「ザ・クラウン」は11月4日(金)より全世界同時オンラインストリーミング開始。協力:Netflix(text:Hikaru Watanabe)
2016年10月12日クリストファー・ノーラン監督の最新作、映画『ダンケルク』が2017年9月9日(土)に公開される。ダンケルク とは映画のタイトルにもなっているダンケルクとは、ドイツ軍に侵攻されたフランス北部の都市のこと。1940年、イギリス軍とフランス軍の兵士、約40万人は危機的状況にあった。背後はドイツ陸軍、前方の海からはUボート、空にも戦闘機。80万人という圧倒的な数のドイツ敵軍が完全に包囲し、”全滅”が迫る望みの無い状態だった。こんな絶対絶命の状況下、イギリスからはあらゆる手段を動員して兵士を救おうとする“史上最大の作戦”が動き出す。軍の船のみならず、漁船やヨットなどを含む民間船までもが動き出す。700隻の船乗りたちがそれぞれの想いのもとダンケルクへ向かった。映画『ダンケルク』では、兵士たちをこの都市から救出した実話である「ダンケルクの戦い」の模様が描かれる。相手を打ち負かす「戦い」ではなく、生き残りをかけた「撤退」の物語となっている。映画『ダンケルク』のポイント絶体絶命の窮地の中いかに撤退するか?走るか、潜むか。前か、後ろか。秒単位で状況が変わる緊張感、そして神経を研ぎ澄まされる状況の中、若き兵士トミー(フィオン・ホワイトヘッド)は、生き抜くことが出来るのか?監督はクリストファー・ノーラン監督は『ダークナイト』3部作や『インセプション』、『インターステラー』などで、斬新なアイデアと他の追随を許さないビジュアルセンス、そして徹底したリアリティへのこだわりを見せてきたクリストファー・ノーラン。今回の撮影は、IMAX65ミリとラージ・フォーマット65ミリ・フィルムと呼ばれる手法を組み合わせて、陸海空3つの視点で五感をゆさぶる“究極の映像体験"ができるそう。「ダンケルクの戦いはイギリス国民のDNAに埋め込まれている」と話すノーラン監督。イギリスでは“ダンケルク・スピリッツ"という、国民が一丸となるといった言葉があるそうだ。『ダンケルク』は、彼にとって初の実話映画となる。今までとは異なる形で多くの観客を感動に誘うことになるだろう。公開に先駆け、ノーラン監督から特別メッセージが到着した。「『ダンケルク』は従来の戦争映画とは異なるもの。海辺での兵士たちの戦いそのものよりも、戦争という絶体絶命の状況と混乱のなか、追いつめられ、葛藤し、生き抜いていこうとする物語を伝える」と作品についての思いを話す。初めて実話が描くことに関しては「時代を超えた普遍的なテーマであり、日本の映画ファンにも共感していただけるのではないか」と、その胸のうちを語った。ノーラン最高傑作との呼び声も…『ダンケルク』の評価は一般及び批評家ともに高い。試写を見た人がブログで絶賛していたり、批評家サイト"Rotten Tomatoes"では『ダークナイト』と同じ数字94%を叩き出している。アカデミー賞有力作品として報じるメディアも出始めている。新人フィオン・ホワイトヘッドを大抜擢、ワン・ダイレクションのハリーも出演トミー:見る者の案内人とも呼べる兵士で彼の視点を中心に描かれる。新人フィオン・ホワイトヘッドが大抜擢された。ファリア:英国の秘密兵器スピットファイアを駆るパイロット。演じるのは『マッドマックス 怒りのデス・ロード』、『レヴェナント 蘇りし者』などで迫真の演技を魅せたトム・ハーディ。ボルトン中佐:ダンケルクの埠頭で若き兵士40万の状況に危機感を募らせる軍人。演じるのはケネス・ブラナー。『シンデレラ』『オリエント急行殺人事件』など監督、俳優ともに目覚ましい活躍ぶり。ドーソン:自分には果たすべき使命があると、武器を持たずにドーバー海峡を渡りダンケルクへと船で向かう。演じるのはマーク・ライランス。そのほか、実力派俳優キリアン・マーフィーや、自らオーディションに参加し、映画初出演となるワン・ダイレクションのハリー・スタイルズにも注目したい。陸・海・空それぞれにフォーカスした特別映像また、ノーラン監督のコメントにあわせて、陸・海・空それぞれのシーンにフォーカスした特別映像が公開。絶体絶命の地ダンケルクで、生き抜くことを決意したそれぞれ3人の登場人物の姿をとらえたものだ。陸では、敵軍に包囲され見えない敵に追いつめられる兵士たち。フィオン・ワイトヘッドが演じるトミーが、民家の壁をよじ登って身を隠す。しかし敵の弾丸が容赦なく襲いかかり、ライフルに銃弾を装着しようとするのだが、その先に待っているのは…。空では、ダンケルクに向かう二機のスピットファイアに焦点を当てた。「敵が後ろに」と交信するパイロットにはトム・ハーディ。刹那、敵機からの襲撃によって火花が散る。「墜落する」と言葉を残して一機の戦闘機が海面に吸い込まれていく…。海では、帰国線に乗り込んだ若き兵士たちがつかの間の休息にホッとした矢先、船腹が敵の襲撃に晒される。海に投げ出された兵士を演じてるのは、俳優デビューを果たしたハリー・スタイルズだ。映画『ダンケルク』あらすじ1939年に開始された第二次世界大戦で、ドイツ軍はポーランドへ侵攻・勝利し、5月にはその勢力を北フランスにまで広げていた。敵対する英仏連合軍に対し、ドイツ軍は戦車・航空機など新兵器を駆使した電撃戦を展開、その火力・機動力を集中して運用する新スタイルの戦法で連合軍を圧倒、彼らをダンケルクに追い詰めた。危機感を募らせたイギリス首相ウィンストン・チャーチルはダンケルクに取り残された兵士40万の救出を命じ、1940年5月26日、英国内から軍艦だけでなく民間の漁船やヨットを含む、あらゆる船舶を総動員するダイナモ作戦を発動。奇跡の展開を迎えることになる、不可能と思われた作戦の行く末とは。これは人的資源の保全と、未来を担う数多くの若者を帰還させた意味で、世界の歴史を変えた作戦と言われている。作品詳細『ダンケルク』公開日:2017年9月9日(土)監督・脚本・制作:クリストファー・ノーラン出演:トム・ハーディ、マーク・ライアンス、ケネス・ブラナー、キリアン・マーフィー、ハリー・スタイルズ原題:『Dunkirk』©2017 Warner Bros. All Rights Reserved.
2016年08月27日ハリー・ウィンストン(HARRY WINSTON)から最新のエンゲージメントリングをご紹介。一輪の花を贈るように捧げる、永遠の愛の証。このウィンストン・ブロッサムは、モダンに表現された花のモチーフをダイヤモンドで象ったデザイン。16枚の小さな花びらの一枚一枚は、真実の愛の究極的なシンボルであるダイヤモンドで表現されており、中央にセッティングされたラウンド・ダイヤモンドを優雅に取り囲んでいる。さらにアームにまで細やかにセッティングされたパヴェ・ダイヤモンドまでも、ハリー・ウィンストンの厳しい品質基準をクリアした特別な石を惜しげもなく使用。このウィンストン・ブロッサムは、0.5ct台(173万円~)、0.7ct台(203万円~)、1.0ct台(321万円~)と3種のセンターストーンから選ぶことができる。【問い合わせ先】ハリー・ウィンストン カスタマーインフォメーションデスクTEL: 0120-346-376
2015年11月17日ハリー・ウィンストン(HARRY WINSTON)は、独自の美しさと厳格な品質の基準を満たす、選び抜かれたダイヤモンドだけをブライダルジュエリーに使うことを信条としている。今年、そのハリー・ウィンストンのブライダルコレクションに新しく5種類のバンドリングが仲間入りした。それぞれに特徴的な美しいカーブを持ち、エレガントかつ個性的な印象のバンドリング。プラチナ台に上質なラウンドダイヤモンドをあしらった新作は、エンゲージメントリングの美しさを引き立てるマリッジリングとしてだけでなく、デザイン性も高いので数本を重ねづけしてファッションリングとしても楽しむことができる。また、ウェーブしたデザインが指先を美しく見せてくれるのも嬉しい。ラインアップは、パヴェツイスト・バンドリング(87万円~)、パヴェウェーブ・バンドリング(82万円~)、ツーロウパヴェ・バンドリング (62万円~)、ワンロウパヴェ・バンドリング (45万円~)、ラウンドウェーブ・バンドリング (41万円~)。【問い合わせ先】ハリー・ウィンストン カスタマーインフォメーションデスクTEL:0120-346-376
2015年11月16日JT(日本たばこ産業)は12月上旬より、アメリカのたばこブランド「ウィンストン」のメンソール4商品を販売する。同ブランドは1954年にアメリカで誕生したグローバルブランドで、世界第2位のシェアを誇る(Euromonitor調べ / 2015年10月時点)。なお今年8月には、キャビン、キャスターをウィンストンブランドへと統合し、10月よりパッケージを新デザイン体系へと刷新した。"新生ウィンストン"は、レギュラー商品ではビター系・ストレート系・スイート系の3つの味わいが楽しめるラインアップとなっている。今回はメンソール商品でも同様に、メンソール新ジャンルのビター系「XS・スピリッツライン」より3商品を投入。また、現在発売中のストレート系「XS・イナズマライン」からも、新たに1商品を同時発売する。「メンソール商品でもお客さまの多様な嗜好(しこう)にお応えし続けることを目指します」と同社。「XS・スピリッツライン」はフィルター部分にカプセルを搭載した商品。カプセルをつぶす前は強メンソールの爽快感を、つぶした後は爽快感とともにビターでコクのある芳じゅんな味わいと香りを楽しめるとしている。パッケージは、深い緑のベースカラーと、カプセルから広がる香りをイメージしたという暖色系のグラフィックとなっている。商品は、「ウィンストン・XS・スピリッツメンソール・8・ボックス」「ウィンストン・XS・スピリッツメンソール・5・ボックス」「ウィンストン・XS・スピリッツメンソール・ワン・100’s・ボックス」。「XS・イナズマライン」からは「ウィンストン・XS・イナズマメンソール・5・ボックス」が登場。イナズマの閃光(せんこう)のような強メンソールの味わいが特徴で、突き抜ける爽快感とスッキリとした味わいを楽しめるという。パッケージは、黒のベースカラーと緑のXSモチーフで、同商品の爽快な味わいを表現したとのこと。すべて1箱20本入りで価格は各420円(税込)。商品サイズは「XS・スピリッツメンソール・ワン・100’s・ボックス」以外はフィルター付キングサイズ、「XS・スピリッツメンソール・ワン・100’s・ボックス」はフィルター付スーパーキングサイズ。
2015年10月26日