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ジョージア出身の世界的名匠オタール・イオセリアーニの劇場初公開を含む全監督作21本をデジタル・リマスター版にて一挙上映する「オタール・イオセリアーニ映画祭~ジョージア、そしてパリ~」が2月17日(金)より開催。そこで劇場初公開となる『月の寵児たち』の本編映像と、同作が役者デビューとなった、『007慰めの報酬』や『グランド・ブダペスト・ホテル』、昨年公開された『彼女のいない部屋』では監督も務めたフランスの名優マチュー・アマルリックのコメントが到着した。『月の寵児たち』はイオセリアーニ監督が故郷ジョージアを離れ、パリに拠点を移して初めて手がけた長編作品で、ヴェネチア国際映画祭審査員大賞を受賞。『月の寵児たち』パリの画廊主と愛人の技師、鉄砲店主、美容師、警視、空き巣の父子、過激派の音楽教師、娼婦、暗殺者のアラブ人、ホームレスなど、彼らの行動が主役、脇役の区別なくポリフォニックに描かれ、とぼけた味わいのある奇想天外な群像劇となっている。今回解禁となった本編映像は、正装に着替えた金持ち一家が車に乗り込み、出かける様子からはじまる。その後、出かけるのを待っていたかのように向かいのカフェで様子を見ていた空き巣親子が目を合わせて家に忍び込んでいく。マチューはその息子役を演じている。親子は、周りに留意しながらも鍵を開けようと試している。その後、ピアノの音が流れる中で、隣人がドア越しに様子を伺う。そのまま空き巣親子は鍵を開けることに成功し、部屋に忍び込む。金目になりそうなアクセサリーを次から次へと手に取っていき、ロック歌手が歌うテレビには目もくれず、部屋を散らかしながらも高価な鞄を手に取り、洋服からアクセサリーまで鞄や風呂敷に包みこんでゆく…。併せて解禁された場面写真では、イオセリアーニ監督作品の特徴である食事シーンや窓の外で何かを見つめるマチュー演じる空き巣親子と隣人女性シーン、そしてテレビの映像に釘づけになる子どもたちの姿がとらえられている。マチュー・アマルリックよりコメント到着みなさんは何と幸運なのでしょう!あなたたちは一人の映画作家を発見することになるのです。彼のおかげで世界は再び、生きていてよかったと思えるもので一杯になる。彼は皮肉屋だけれど心根はやさしく、不条理かと思えば音楽性に富んでいて、そして可笑しい。まずは彼が故国で撮ったジョージア映画から見始めてください。それから彼がフランスで撮った映画。ぼくはオタールのおかげで映画の世界に入ることができて、とんでもなく幸運でした。彼がぼくの人生を見つけ出してくれたのです。彼は子供の頃からぼくを知っており、ピアノの練習を助けてくれたし、もっと後では、映画の編集を手伝ってくれました。毎日彼のことを思います。彼の精神の気高さ、遊びを許す正確さ、人やものに投げる優しい、いたずらっぽい視線。今ほど彼が求められる時代もありません。お楽しみください。マチュー・アマルリックまた、いち足早く劇場初公開となる作品を観たイラストレーター・たなかみさきによる『月の寵児たち』のイラストが到着。「歴史、生活の中で繰り返される愛おしさと繰り返してしまう愚かさの同居に、悲しさがコメディになる事を思い出していました。場所や音、モノ、動物達がそれを関係ないみたいに側で見ている事で、その哀愁漂う人間臭さが強調されていたのが印象的でした」と、たなかさんはコメントを寄せている。オタール・イオセリアーニ映画祭とは?「まさに、ジャック・タチやチャップリンのよう!」(テレラマ)と評される名匠オタール・イオセリアーニ監督。ジョージア(旧ソビエト連邦グルジア共和国)に生まれ、映画制作を行うも上映禁止など制限を受け、故郷を離れパリへと移り住んだ経歴をもつ。オタール・イオセリアーニ監督それでも映画を制作し続け、カンヌ、ヴェネチア、ベルリンなどで数々の賞を受賞、日本でも『月曜日に乾杯!』や『皆さま、ごきげんよう』などのヒットで熱狂的なファンが多い。時代や場所が違えど、変わることなく繰り返される日々の営み、争いや略奪、犯罪は決してなくならないが、あふれるほどの愛や友情、希望は必ずあるー。観る者に、そんな人生の豊かさを気づかせてくれる人生の達人、オタール・イオセリアーニの全監督作品をたどることができる貴重な映画祭だ。『月曜日に乾杯!』長編は、1作目にしてジョージアでは公開禁止となったがカンヌ国際映画祭国際批評家連盟賞を受賞した『落葉』をはじめ、各国でロングランヒットとなった『素敵な歌と舟はゆく』や、ベルリン国際映画祭にて銀熊賞(監督賞)を受賞し世界の名匠としての地位を確立した『月曜日に乾杯!』、またレトロスペクティブが開催され、再評価が高まるピエール・エテックスや、『アメリ』などジャン=ピエール・ジュネ監督作品でおなじみのリュファスが出演していることも話題となった集大成的傑作『皆さま、ごきげんよう』など。さらに、マチュー・アマルリックの役者デビュー作となった『月の寵児たち』、全編アフリカ・セネガルで撮影が行われた『そして光ありき』が日本初上映。いずれもヴェネチア国際映画祭にて審査員特別大賞を受賞した作品だ。そのほか、本国ジョージアにて上映禁止を受けたものの、2000年にはカンヌ国際映画祭で復元版による特別上映が行われた中編『四月』、現在の世界情勢にも通ずる、ジョージアの映像資料を用いて歴史・文化を紹介した三部構成となる日本初公開のドキュメンタリー三部作『唯一、ゲオルギア』なども上映。ノンシャランと笑い飛ばし、自由で独創性あふれる作品づくりで世界中の映画ファンを魅了し続けているオタール・イオセリアーニ監督の全作品に触れられる貴重な映画祭となっている。「オタール・イオセリアーニ映画祭~ジョージア、そしてパリ~」は2月17日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、シアター・イメージフォーラムにて上映。(text:cinemacafe.net)
2023年02月05日東京のシネマヴェーラ渋谷で3月7日(土)から4月3日(金)まで「ソヴィエト&ジョージア映画特集」が開催される。当館では昨年にソヴィエト映画の特集が開催されたが、今回はその第2弾。かつてソヴィエト連邦の構成国でもあったジョージア(グルジア、ゲオルギア)の作品も上映になる。巨匠オタール・イオセリアーニ監督の『田園詩』、現在も語り継がれるエレム・クリモフ監督の傑作『『炎628』、セルゲイ・エイゼンシュテインがドキュメンタリー形式で撮りあげた『メキシコ万歳』、アレクセイ・ゲルマン監督の『戦争のない20日間』などの有名作から上映される機会のあまり多くない作品まで多彩な作品が揃う。『スヴァネティの塩+映像+西暦2015年』『大いなる緑の谷』『少年スサ』『ブラインド・デート』『他人の家』はデジタル上映、残りの作品は35ミリ・フィルムでの上映を予定している。ソヴィエト&ジョージア映画特集『ボルシェヴィキの国におけるウェスト氏の異常な冒険』『チャパーエフ』『女狙撃兵マリュートカ』『誓いの休暇』『一年の九日』『タシケントはパンの町』『想い出の夏休み』『処刑の丘』『戦争のない20日間』『モスクワは涙を信じない』『メキシコ万歳』『新しい家族』『絆』『炎628』『メッセンジャー・ボーイ』『悪党』『私はモスクワを歩く』『怒りのキューバ』『戦火を越えて』『嘆くな!』『ルカじいさんと苗木』『田園詩』『秋のマラソン』『転回』『結婚+傘+ピロスマニのアラベスク』『スヴァネティの塩+映像+西暦2015年』『大いなる緑の谷』『少年スサ』『ブラインド・デート』『他人の家』3月7日(土)から4月3日(金)までシネマヴェーラ渋谷
2020年03月07日カンヌ、ヴェネチア、ベルリンなどで数々の賞を受賞してきたオタール・イオセリアーニ監督が、81歳にして軽やかに謳いあげた最新作『皆さま、ごきげんよう』が、12月17日(土)より全国順次公開される。本作は、悪友同士のおじいちゃん2人が醸し出す、極上のワインのような豊かな人間賛歌。ほかにも、この冬はパワフルなシニアたちが主人公となる映画が続々と公開!いまの世の中、若者よりも元気なのはおじいちゃん、おばあちゃん?人生の酸いも甘いも経験してきたゆえの型破りで破天荒な行動、どんな時でもユーモアの心を忘れない精神、その言動が時に可愛らしくもある人生の大先輩たちに注目した。●センスの良いユーモアで笑い飛ばす、軽やかな人間賛歌!『皆さま、ごきげんよう』(12月17日公開)現代のパリ。アパートの管理人にして武器商人の男と骸骨集めが大好きな人類学者は、切っても切れない縁で結ばれた悪友同士。路上に暮らすホームレス、そして、お構いなしに街を闊歩する野良犬たちの大掛かりな取り締まりがはじまり、ホームレスたちが追いやられてしまうことに。街の住人たちは緊急事態発生とばかりに立ち上がるが…。混沌とする社会の不条理を、反骨精神たっぷりのセンスの良いユーモアで、ノンシャランと笑い飛ばす名匠“イオセリアーニ・マジック”が炸裂。良い年をして口喧嘩ばかりしているおじいちゃん2人組のやり取りは、クスッと笑えて、とてもチャーミング!お酒とたばこを愛し、歌を口ずさみ、一緒に怒って笑える友を持つ。ある意味、本作はおじいちゃんが教えてくれる素敵なライフスタイルの提案!?またホームレスや没落貴族など個性豊かなキャラクターたちが入れ替わり立ち替わり登場し、境遇は違えど、それぞれの場所で人生を謳歌している姿はまさに人生の達人ばかり。忙しく暮らす私たちが忘れていた、何気ない日常に隠された幸せの大切さを教えてくれる作品となっている。●名女優マギー・スミスが茶目っ気たっぷりに演じる、ユーモアたっぷりの感動作!『ミス・シェパードをお手本に』(公開中)ロンドンのカムデン。誇り高き淑女“ミス・シェパード”は、路上に停めたオンボロの黄色い車で自由気ままに暮らしていた。近所の住人たちは、年老いた彼女を心配し親身に世話を焼くが、彼女はお礼を言うどころか悪態をつくばかり。ある日、路上駐車をとがめられている姿を見かけた、作家のベネットは親切心から自宅の駐車場をひとまず避難場所として提供するが…。謎のレディと劇作家の15年にわたる奇妙な共同生活を描いた本作。風変わりなレディ “ミス・シェパード”を演じるのは、英国女王からデイムの称号を授与され、英国アカデミー賞など数々の受賞歴を持つ名女優マギー・スミス。最近ではドラマ「ダウントン・アビー」の“バイオレットおばあさま”としても知られている。彼女が演じるミス・シェパードの、ちょっぴり辛辣だけど真実をついた発言と人間関係のしがらみや物欲にとらわれない自由な生き方は、きっと私たちの心も豊かにしてくれるはず!●気難しい頑固おじいちゃんの心がほっこり温まるスウェーデン映画『幸せなひとりぼっち』(12月17日公開)愛する妻を亡くした孤独な男オーヴェ。かつて町内の自治会長を務めたこともあり、近所では規律に厳しい人間として知られていた。年齢を重ねてからはさらに気難しさに拍車がかかり、いつしか鼻つまみ者でしかない厄介なおじさんに。しかし、隣に2人の子どもを持つパルヴァネ一家が引っ越してきて…。スウェーデンで約5人に1人が観たという国民的映画になっている注目作。希望を見出せなくなった頑固な老人が、新しい隣人を迎えいれることで再び生きる希望に恵まれ、自分の人生を見つめ直していく姿を、ユーモラスかつ詩情たっぷりに描くヒューマンドラマ。次第に近所の人たちの交流を機に心を広げていく姿にジーンとしてしまいます。主人公オーヴェの孤独や悲哀を感じさせつつ、ふとした時に微笑みを垣間見せるなど、頑固さのすき間からこぼれだすチャーミングさは必見。ベテラン俳優たちが織りなす、年を重ねてきたからこその味わい深い演技。自由で茶目っ気溢れるユーモアの数々には、より豊かに人生を謳歌するヒントが隠されているはず。心がほっこりすること間違いなしの3作品をお見逃しなく。『皆さま、ごきげんよう』は12月17日(土)より岩波ホールほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:皆さま、ごきげんよう 2016年12月17日より全国にて公開(C) Pastorale Productions- Studio 99
2016年12月12日6月23日(木)より開催されるフランス映画祭の映画祭団長がリュック・ベッソンに決定!フランス人アーティストたちを引き連れて来日することも発表され、原作・脚本・監督を手がける人気の『アーサー』シリーズの第3弾となる『アーサー3』(仮題)も同映画祭で上映されることが明らかになった。1993年に始まり、今年で19回目を迎えるフランス映画祭。日本初公開となる作品が上映され、毎年多くのゲストが来場し日仏の掛け橋の役目を担ってきた。近年ではカトリーヌ・ドヌーヴ(’07)、ソフィー・マルソー(’08)、ジュリエット・ビノシュ(’09)、ジェーン・バーキン(’10)と大物女優が団長を務めてきたが、今年はフランスの娯楽映画を牽引するベッソン監督がその任に就くことに。東日本大震災および、その後の原発問題でハリウッド、ヨーロッパを問わず、プロモーションなどで来日を控える動きが強まっていたが、フランスが世界に誇る大監督が来日!オープニング作品としてベッソン監督が実写と3DCGアニメーションを組み合わせて製作した、『アーサーとミニモイの不思議な国』、『アーサーと魔王マルタザールの逆襲』に続くフレディ・ハイモア主演の『アーサー』シリーズ第3弾となる『アーサー3』(仮題)が上映される。ベッソン監督以外にはオタール・イオセリアーニ、ジャン=ポール・ジョー、レベッカ・ズロトヴスキ、ファブリス・ゴベールなどが来日する予定となっており、長編作品12作品と短編6作品が上映される。注目はヴァネッサ・パラディとロマン・デュリス共演の『ハートブレイカー』。凄腕の別れさせ屋・アレックスは、結婚式を控えるあるカップルの花嫁の父親の依頼を受けて2人を分かれさせるべく式場となるモナコへ。だが、ターゲットの花嫁は難攻不落の完璧なレディ!アレックスは彼女のボディガードとして仕事の遂行をうかがうが…。ジョニーのパートナーであるヴァネッサと、日本でも大人気のデュリスが繰り広げる、スリリングな恋の駆け引きの行方は――?ほかにもジェラール・ドパルデュー、イザベル・アジャー二が出演するロードムービー『マムート』など話題作がズラリ。アニメや短編作品の上映に加え、今年は東日本大震災の復興支援としてオリジナルTシャツを制作するという取り組みも。フランス映画祭2011は6月23日(木)から26 日(日)の日程で東京・有楽町朝日ホールおよびTOHOシネマズ 日劇にて開催。公式サイト:■関連作品:ゲンスブールと女たち 2011年5月21日よりBunkamuraル・シネマ、新宿バルト9ほかにて公開© 2010 ONE WORLD FILMS-STUDIO37-UNIVERSAL PICTURES INTERNATIONAL FRANCE - FRANCE 2 CINEMA - LILOU FILMS - XILAM FILMSアーサー3 (仮題)© 2010 EUROPACORP - TF1 FILMS PRODUCTION - APIPOULAI PROD- AVALANCHEPRODUCTIONS Images et Effets 3D - BUFアーサーとミニモイの不思議な国 2007年9月22日より丸の内プラゼールほか松竹・東急系にて公開©2006 EUROPACORP - AVALANCHE PRODUCTIONS - APIPOULAI PRODアーサーと魔王マルタザールの逆襲 2010年4月29日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2009 EUROPACORP–TF1 FILMS PRODUCTION–APIPOULAÏ PROD- AVALANCHE PRODUCTIONSImages et Effets 3D–BUF photos:Daniel Smith © 2009 EUROPACORP – TF1 FILMS PRODUCTION – APIPOULAÏ PROD- AVALANCHE PRODUCTIONS■関連記事:バーキンにブリジット・バルドー、ヴァネッサ…ゲンスブールに魅せられた女たちの想い数々の美女を虜にした伝説の男『ゲンスブールと女たち』試写会に10組20名様ご招待GACKTがアニメ版「SUPERNATURAL」のボイスキャストに!“選ばれた子供”演じるデ・ニーロやビノシュらが、石打ち死刑宣告を受けたイラン女性釈放を訴える書簡に署名IMALUインタビュー身長2ミリになったら「人の生活を覗き見してみたい(笑)」
2011年05月23日