カシオ計算機は5月25日、オリジナルスタンプメーカー「pomrie」向けの新しいイラストやフレーム素材として、ショップをテーマにしたスタンプ絵柄「ショップ」の無料ダウンロード提供を開始した。pomrie(ポムリエ)は、パソコンやスマートフォンを使ってさまざまなオリジナルスタンプを手軽に作れるスタンプメーカー。印面を作るアプリには、ベーシックなスタンプ素材が約700種類も内蔵されており、好きな絵柄を選ぶだけで簡単にスタンプを作成できる。さらに、手描きのイラストや、顔写真をエフェクト変換して、オリジナルスタンプを作ることも可能だ。ラインナップとして、Wi-Fi(無線LAN)接続とUSB接続に対応した「STC-W10」、USB接続に対応した「STC-U10」の2モデルを用意している。今回のダウンロード素材では、食べ物や動物、雑貨などショップをテーマにした全84種類のデザイン素材を追加。ラッピングやショップカードにpomrieで作成したスタンプを加えることで、手作りならではの温かみのある彩りを添えられるとしている。
2015年05月25日カシオ計算機は21日、耐衝撃性ウオッチ「G-SHOCK」の新製品として、ベゼル部分に軽量かつ堅牢な64チタンを採用した「GPW-1000T」を発表した。6月12日から発売し、税別価格は140,000円。GPW-1000Tは、2015年3月にスイスのバーゼルで開催されたウオッチ&ジュエリーの祭典「BASELWORLD 2015」において、カシオブースでお披露目されたモデルだ。日本での発売時期と価格は未定となっていたが、このたび正式に発表された。GPS電波と標準電波の受信に対応したハイブリッドGPS時刻修正システムを搭載し、ベゼルに64チタン、主要パーツにチタンを用いることで、軽量化と堅牢性を実現した。チタンは軽量かつ堅牢な金属であり、64チタンはチタン合金の一種。64チタンの構成は、質量に対して、チタン90%、アルミニウム6%、バナジウム4%となる。今回のGPW-1000Tは、ハイブリッドGPSを備えた「GPW-1000」がベースモデルだ。主要パーツにチタンを採用することで、GPW-1000に比べて約10%の軽量化を実現した。ベゼルの64チタンは硬度が高く(キズが付きにくい)、さらにDLC処理によって耐摩耗性を高めている。
2015年05月21日カシオ計算機は5月20日、レンズ部分と液晶モニタ(コントローラ)が分離・合体するデジタルカメラ「EXILIM EX-FR10」の最新ファームウェアを公開した。バージョンは2.00。カシオ計算機のホームページにて、無料でダウンロードできる。ファームウェアVer.2.00では、インターバル撮影機能の改良や、Wi-Fiでスマートフォンやタブレットと接続する際の手順の簡便化などが図られている。主なバージョンアップは以下のとおり。インターバル撮影に5秒・30秒・1分の撮影間隔を追加インターバル撮影中、モニターを確認しながら手動で静止画・動画の撮影が可能にインターバル撮影に「スポーツモード」を搭載。画像サイズを抑え、速い動きでも歪みにくい動画撮影時の手ブレ補正機能を強化ダイナミックレンジの改善により白とび・黒つぶれを抑制より被写体をキャッチしやすいよう、顔検出時のフォーカス精度を向上撮影した静止画を使って時短ムービーを作成するタイムラプス機能を追加彩度・輝度のバランス調整により液晶モニターの画質をアップコントローラ部のアイコン操作だけでスマートフォンやタブレットとWi-Fiで接続可能に再生モードでの連続画像削除に対応ハイライトスコアの連続アップ・ダウンに対応コントローラー部がスリープモードになるまでの時間が設定可能にアップデートは、ユーザーが自分で行うことが可能。EX-FR10に同梱されるUSBケーブルが必要となる。詳細はカシオ計算機のWebサイトを参照のこと。
2015年05月20日スイスのバーゼルで開催されたウオッチ&ジュエリーの祭典「BASELWORLD 2015」。カシオブースの様子とバーゼルスペシャルモデルの時計に関する情報は、すでにお伝えした通りだが、実はまだ公開していない情報と写真があったのだ。それは、金色に輝くG-SHOCK「DW-5000」。なんと、ケースもバンドも18KTという、文字通りのゴールドモデルなのである!○「永遠の価値」を追求した究極のG-SHOCK「発売する予定はないのですが……」といいながら、カシオの広報担当者が厳重に施錠されたセキュリティボックスから取り出してきたのが、ゴールドのDW-5000だった。開発のキーワードは「永遠の価値」。究極のメタル素材である「金」と、究極のタフネス・ウオッチ「G-SHOCK」。その融合をコンセプトに、G-SHOCKの生みの親である伊部菊雄氏が自ら陣頭指揮を執り、開発を行った。なお、設計には女性の技術者を起用。女性らしい細やかな配慮と感性で、素材の持つ高級感や美しさ、強度などを最大限に生かしつつ、G-SHOCKとして成立するための仕様と構造を再検討したという。機能面では、「金」の重量に耐えられる新しい耐衝撃構造を新たに開発。G-SHOCK独特の中空構造はもちろん、世界6局の標準電波を受信する「マルチバンド6」に対応、太陽光で発電駆動するタフソーラーも搭載されている。ただし、「金」という電波を遮蔽しやすいケース素材のため、アンテナの感度は通常製品より高い(1点モノのため、評価はしていない)。裏ぶたがビス留めのDW-5000に対して、こちらは高級感のあるねじ込み式を採用。完全な一品物であり販売される製品ではないため、製品番号やシリアルはなく、大きく「伊部菊雄」「DREAM PROJECT」、その下方には「18KT」「2015」と刻まれている。バンドも、パッと見の印象こそDW-5000のそれを思わせるが、素材特性の違いから構造は完全に別物。しかも、あらためて考えてみるとDW-5000のメタルバンドモデルは存在しない。その視点からも、これは初にして現在唯一のアイテムなのだ。究極×究極。伊部氏によれば、それは新しい可能性の発見でもあるとのこと。今回はメタル素材としての究極の形をテーマとしたが、別の考え方をするなら「構造面の究極の形」もあるかもしれないという。18KTのゴールドモデルと聞くと、どんな成金趣味のお遊びかと思わず苦笑いする方もいるかもしれない。が、写真を見ていただけばひと目で分かるように、実物は非常に上品で美しく仕上げられており、まさしく「究極の」G-SHOCKに相応しいタイムピースだった。当然ながら非売品で、「もし価格を付けるとしても、使用されている原材料費だけでとんでもない額になる」(カシオ広報)とのことだが、世界は広い。このクオリティならそれでも欲しい、という声は少なからずあるに違いない。
2015年05月17日●自動送信機能「オートトランスファー」ってどんな機能?カシオ計算機から、光学18倍ズームレンズを搭載したコンパクトデジタルカメラの新製品「EXILIM EX-ZR1600」が登場した。自分撮りに適したチルト液晶や前面のフロントシャッターなどに加え、Bluetooth Smartと連携した画像の自動送信機能「オートトランスファー」を搭載している点が特徴だ。今回、この自動送信機能を中心にEX-ZR1600の使い勝手をチェックしてみた。まずはEX-ZR1600の仕様を簡単に紹介しておきたい。有効画素数1610万画素の1/2.3型の高速CMOS(裏面照射型)を搭載し、レンズ構成は非球面レンズを含む10群11枚。焦点距離は約24~450mm(35mm判換算)、F値は2.8~5.9。最大1,920×1,080ドット(フルHD)/30fps動画撮影にも対応する。コンパクトデジタルカメラとしは、申し分ないスペック。詳細はマイナビニュースの別稿で確認いただきたい。○オートトランスファーってどんな機能?それではさっそく、EX-ZR1600の最大の特徴である「オートトランスファー」ついて解説していく。オートトランスファーは、EX-ZR1600で撮影した写真を自動で専用アプリをインストールしたスマートフォンに送信できる機能。スマートフォンの操作をしなくても自動的に撮影後に画像が転送される仕様となっており、普通にカメラを操作しているだけで、いつのまにか写真がスマホに転送されている―― という体験をユーザーに提供する。同機能は、Bluetooth Smartの採用により実現した。Bluetooth Smartは、消費電力を抑え、長時間のバッテリ駆動を可能とする通信機能で、元々カシオらの時計メーカーが主導して「Bluetooth Low Energy(BLE)」として規格化されたもの。腕時計で利用することを前提に開発されたため、とにかく消費電力が少ない。よって、「常時機能をオンにしてスマートフォンと接続していてもバッテリをほとんど消費しない」というのがメリットのひとつだ。EX-ZR1600のオートトランスファーでは、 EX-ZR1600とスマートフォンをBluetooth Smartで常時接続。撮影が行われると、カメラの無線LANアクセスポイント機能が起動し、スマートフォンと接続し、無線LANを使って画像をスマートフォンに送信するという仕様となっている。一般的な無線LANを利用した転送機能を備えるデジカメと異なり、撮影後すぐに画像を転送したり、スマートフォンからEX-ZR1600の電源をオンにしてカメラ内の画像を確認することが可能だ。さらに、一般的な無線LAN内蔵デジカメは、カメラの無線LANを起動してスマホと接続、その後に転送するといった操作が必要だが、そういった面倒な操作は必要ないところもポイントだ。特筆すべきは自動転送がオフの状態で、スマートフォンからEX-ZR1600の電源を入れてカメラ内の画像をチェックして転送することができるという点。カメラ本体に触れずにリモート操作でスマートフォンに写真を転送できるのだ。このほか、リモート撮影も可能で、スマートフォンからカメラを起動し、写真を撮影することもできる。オートトランスファー関連の設定は、カメラ背面に設置された無線ボタンから簡単に行える。このボタンを押すと液晶ディスプレイに設定画面が表示されるかたちだ。●ストレスフリーで転送可能! 実際の使い勝手をチェックしてみた (1)オートトランスファーを利用する際は、まずBluetoothのペアリングを行う。スマートフォンにインストールした専用アプリ「EXILIM CONNECT」から「カメラとペアリングする」をタッチ。ペアリングボタンを押してしばし待つと、アプリ画面に型番が表示されるので、こちらをタッチすればいい。ペアリングが成功すると、スマートフォンに無線LANの接続設定が送信され、無線LANの設定も完了する。ただし、この一連の接続設定はAndroid端末のみ。iOSの場合は無線LANのプロファイルが送信されるので、これをインストールする作業が必要だ。通常の無線LAN内蔵デジカメだと、無線LANのパスワードを入力するなどの操作が必要だが、EX-ZR1600ではこういった手間は発生しない。スマートフォンとの接続作業が完了したら、前述の「普通にカメラを操作しているだけで、いつのまにか写真がスマホ転送されている」という体験ができる。さて、便利なオートトランスファー機能だが、気になるのは、やはりバッテリ消費だ。だがご安心あれ。試用期間中、スマートフォンとカメラをBluetooth Smartで常時接続していたが、バッテリ消費が極端に減ったという印象はない。ただし、無線LAN(Wi-Fi)で画像を送受信するため、頻繁に写真を転送するとバッテリ消費は大きくなる。1日に200枚程度の撮影と転送を繰り返していると、スマートフォンとカメラ、双方のバッテリがかなり影響を受ける。そこで筆者は、転送時間やバッテリ消費を考え、スマートフォンに転送する画像は縮小画像にした。EX-ZR1600の設定では3Mサイズに縮小した画像を転送することもでき、これなら転送も速い。SNSに投稿するのなら、このサイズでも十分だ。日々の気になった風景や食事を撮影してスマートフォンからSNSにアップロードする、という使い方の場合は自動転送にして、旅行時などのたくさん写真を撮るときは自動転送をオフにして使うというのもよいだろう。いずれにしても、オートトランスファーの設定は簡単。Bluetooth Smartにより、スマートフォンとの連携がより楽になったことで、無線LANでのデジカメ転送がより現実的な機能になったと感じた。●ストレスフリーで転送可能! 実際の使い勝手をチェックしてみた (2)前述の通り、カメラ自体のスペックも十分だ。35mm判換算25~450mmの18倍ズームレンズを採用し、レンズのF値はF3.5~F5.9。コンパクトかつ高倍率ズームを備えているので、使い勝手はいい。無線LANでの画像転送を行いながら写真を撮影する――といったマルチタスクを実現する高速なEXILIMエンジンHS Ver.3を搭載。2つのCPUと2つの画像処理プロセッサによって、写真撮影に影響を与えず画像転送を行うことができる。このほか、上方向に180度回転する3.0型チルト液晶とカメラ前面にシャッターボタンを搭載。自分を確認しながら撮影できるいわゆる「自分撮り」にも対応する。カメラの前に手をかざすとタイマーが作動する「モーションシャッターや」肌のテカリを抑え、顔を明るく記録する「メイクアップモード」といった自分撮りと相性がよい撮影補助機能も備える。EX-ZR1600は、デジタルカメラを単に写真を撮影するだけの道具としてではなく、スマートフォンを経由したコミュニケーションツールとして利用することができる。本稿で紹介した通り、「意識せずに、ふたつの機器を接続して写真撮影を楽しめる」というのが最大の特徴だ。TwitterやFacebookなどのソーシャルサービスにきれいな写真を投稿して、自身を表現したいという人は、購入を検討してみてはいかがだろうか?(執筆:三谷真)
2015年05月14日●デジタル時計はファッション性に限界があるここ数年で、腕時計業界には大きなパラダイムシフトが起きている。日本メーカー各社が力を入れるGPS受信機能付き時計の認知拡大はもとより、複数のスイスブランドからもスマートフォンリンク機能付き製品が発表されている。そして、Android Wearや話題のApple Watchに代表されるスマートウオッチ(リストデバイス)勢の登場。技術やアプローチはさまざまだが、いわゆる"腕時計"の多機能化は、ここへきて生物進化におけるカンブリア紀の大爆発な様相を呈しつつある。そんな中、いち早くBluetoothによるスマートフォン連携機能を持つ腕時計をリリースし、GPSウオッチにおいては位置情報と時刻情報、そして標準電波のハイブリッド受信が可能な製品を唯一実現したカシオは、どのような戦略のもとで2015年の時計事業を推進していくのだろうか。同社時計事業部長 増田裕一氏にお話をうかがった。○デジタル時計はファッション性に限界があるカシオ計算機の時計事業における2014年度実績は、過去最高となる1530億に達した。これを2017年には2,000億円に押し上げたいと増田氏は語る。増田氏「私たちは、2004年に時計事業の方向性を見直し、製品の主軸をアナログ、それも、それまで30年間培ってきたデジタル技術を活かしたアナログウオッチへとシフトして、事業の拡大を図ってきました。その過程では、マルチモータードライブやスマートアクセス(電子式リューズスイッチによる針操作)、徹底した省電力化とソーラー発電効率の向上、またOCEANUS(オシアナス)に代表される高価格帯製品にも参入しました。それが直近の10年間でやってきたことです」デジタル制御による高機能化を行いつつ、「針」というアナログ表現への転換。それは、金額ベースで時計市場(全世界)のわずか1割にしか満たないデジタルウオッチの市場規模を考えれば必然といえた。そして、ファッション性から言っても、デジタルには限界があると増田氏はいう。増田氏「時計は身に付けるものなので、デザインがきわめて重要です。私たちもデジタルウオッチのさまざまなデザインに挑戦してきて、どうしてもアナログウォッチを超えられない表現の限界というものを感じました。だからアナログ表現を取り入れたんです。しかしそれは、機能と一体化した意味のあるものでなければなりません」○国内時計メーカーの主戦場はエレクトロニクスへスマートアクセスなどは、分かりやすい例だろう。りゅうずという昔ながらのインタフェースで針を操作して、例えばホームタイムを設定する(秒針を都市コードリング上の任意の都市名に合わせる)と、時分針が同時に回転を始める。基本的にそれぞれの針がもっとも少ない移動距離になるよう回転するため、針によっては逆回転することもある。これはデジタル制御だからこそ可能な機能であり、「針の回転」はアナログ表現だ。そして、2014年のBASELWORLD(スイスのバーゼルで行われる世界有数の時計見本市)で、世界初のGPSハイブリッド電波時計G-SHOCK「GPW-1000」と、同社アナログウオッチ初のスマートフォン連携機能を持つEDIFICE「EQB-500」が参考出品される。トピックとなりやすい「GPS」「スマートフォン」というキーワードが注目を集めたが、それは結果的に世界最小モーターや高密度集積回路など、カシオのアナログムーブメント技術をアピールすることにもつながった。同年9月に国内で行われた秋冬の新製品発表会では、OCEANUS「OCW-G1000」を発表。GPS受信機能搭載メタルアナログウオッチという新興カテゴリーで、すでに競合製品を発表していた国内大手時計メーカーと同じ土俵に上がることとなる。増田氏「私たちは、デジタルを超えた表現を求めてアナログムーブメントを開発し、その高機能化を目指して、持ち前のエレクトロニクス技術でGPSウオッチを開発しました。日本の時計の歴史として、クウォーツ革命以降、安価で高性能なクウォーツムーブメントを外販してきました。それが逆に差別化を難しくしてしまった面もあり、その差別化を改めて可能にするのが、日本メーカーならではの高度なエレクトロニクス技術によるGPSウオッチなのかもしれません。スイスブランドのような機械式時計は別としても、高機能クォーツに関しては、今年(2015年)以降、各メーカーともエレクトロニクスを活用した進化を辿らざるを得ないと私は考えています。したがって、競合性がより強くなっていく市場において、いかに突出する存在になれるかがポイントでしょう。幸い、カシオにはBluetoothやセンサー、制御系といった技術があります。いわば得意分野です。今年は、ここでイノベイターとしての存在感を示していきたいですね」●GPSウオッチとスマートフォン連携で世界市場へ○GPSウオッチとスマートフォン連携で世界市場へ一方、日本のメーカーはもう国内市場で争っていても仕方がない、と増田氏はいう。ジャパンブランドを武器として、世界市場へ今まで以上に積極的に乗り出していくべきだ、と。電波時計は「標準電波」を使用して時刻を合わせるが、この標準電波が使える地域は限られている。例えば、カシオの電波時計が多く搭載している「マルチバンド6」は、日本(福島局/九州局)、アメリカ、イギリス、ドイツ、中国の周波数帯(40kHz~77.5kHz)への対応となっており、世界中どこでも使えるわけではない。したがって、最新の電波ソーラーモデルも海外では売りにくいという現実があった。しかし、GPS電波受信やスマートフォンリンク機能を持った時計なら、その地域は飛躍的に広がる。GPSは基本的に空の下であれば受信できるし、スマートフォンリンクは電話さえつながれば屋内でも使える。いわば世界中の国々が市場なのだ。増田氏「この3月から(編注:2015年3月)、世界各国の空港と機内誌でGPW-1000、OCW-G1000、EQB-500のプロモーションを展開しています。特に空港は、ポスターの掲出だけでなく、免税店フロアにポップアップストア(出店風の展示・販売スペース)を開設するなどしています。シャルルドゴール(フランス)やフランクフルト(ドイツ)、ヒースロー(イギリス)、トルコをはじめ、アジアでは虹橋(中国)、香港、チャンギ(シンガポール)、仁川(韓国)、スワンナプーム(タイ)、マレーシア、フィリピン。インドはムンバイ、ベンガル、デリー。ほかにも、レバノン、ニュージーランド、ドバイ、コロンビア、パナマ、エクアドル、エルサルバドルでもやっています」ポップアップストアの店頭ではデモンストレーションも行っており、特にスマートフォンと連携するEDIFICEは反応も上々で、実際に良く売れているという。2014年には、高度なエレクトロニクス技術とデザインを見事に両立させた製品をリリースしてみせたカシオ。2015年は、それらを世界に向けて強力にアピールしていく年になりそうだ。●スマートウオッチには参入するのか!?○スマートウオッチには参入するのか!?ここ数年ですっかりひとつのカテゴリーを形成した感のある「スマートウオッチ」。Apple Watchの発売も大きな話題となった。40年以上のデジタル時計製造経験を持ち、エレクトロニクス技術を得意とするカシオも「いつ参入するのか」と聞かれることが多いという。増田氏「現在のリストデバイス系のいわゆる"スマートウオッチ"は、過渡期的な商品だと思っています。カシオでも時計事業とは別の部門でリストデバイスの研究開発を進めていますが、ビジネスとしての市場評価は、まだ何ともいえません。アップルさんは、OSもクラウドサービスもハードウェアも自社で囲い込めるので、製品開発や進化の舵もとれるし、ビジネスモデルの構築もしやすい。一方、現状のAndroid Wearはスマートフォンの周辺機器、あるいは機能拡張としての性格が強いと思います。スマートフォン本体を発売していないカシオがそれをやっても、(ビジネスとして)あまり意味がないのではと個人的には思います。アップルさんのようにOSを含めて提供できないと、ただの箱屋になってしまいかねないので…。とはいえ、それは現実的に難しいでしょうね」確かにその通りだ。それに、筆者も大ヒットしたAndroid Wear端末というものを寡聞にして知らない。カシオも企業である以上、市場参入への見極めにはそれなりの判断があって然るべきだろう。増田氏「どんな製品をどのように位置付け、どう伝えていくかがはっきりしないまま焦って製品をリリースしても、お客様には特徴のある製品として認知してもらえません。ですから今は、動向を興味深く見守っているというところですね」その上で、カシオが現在考える「スマートウオッチに近いアプローチ」は、EQB-500やEQB-510のようなスマートフォン連携のスタイルだと、増田氏は語る。増田氏「スマートフォン連携には、まだまだ多機能化とそれに裏打ちされた表現の可能性が残されていると思います。そのひとつは、冒頭でも触れたアナログならではの表現力。ちょっと具体的にお話しすると、針というアナログ時計ならではのインタフェースをどう活用できるかがポイントです。この動きをさらにリッチにして、より使う人の肌に馴染むものにしていく。私は近頃、"表現から表情へ"という言い方をするんですが、時計の動きに豊かな表情を与えたいと思うんです。もちろん、ただ面白く動けばいいのではなく、しっかりした機能を物語る表情でなくてはなりません。それをどこまで実現できるかはエンジニアの腕次第、というところもありますが、カシオのエレクトロニクス技術とマルチドライブモーターだから実現できる、高度な機能、そして、それを表現する針のリッチな表情。今はそんな時計を目指して開発を行っています」インタビュー中、増田氏はスマートウオッチを「様子見」としながらも、Apple Watchの画面を動かすときの滑らかさ、人間の五感に馴染みやすい演出、そしてケースの質感の高さや装着感の快適さなどに、非常に感心したと語るシーンもあった。「コアテクノロジーがデジタルという共通点はあれど、カシオの時計とスマートウオッチはアプローチが別」と語る増田氏だが、ことデザインに関しては、カシオが時計に見る未来と袖が触れる部分もありそうだ。「使う人の肌に馴染むリッチな針の表情」とは、スイープ針のようなシームレスな動きか、レトログラード(針が扇形に往復動作する機能)のような変化球か、あるいは針の動作速度が変化するのか、そのどれもが見当違いなのか、想像は膨らむ。世界のステージにおけるジャパンブランドの躍進と、デジタルがドライブするアナログウオッチの次なる一手に、大いに期待したい。
2015年05月14日カシオ計算機は5月13日、同社のデジタルカメラ事業が20周年を迎えたことを記念した特別モデル「EX-FR10GYSET」を発表した。2,000台限定で5月22日に発売する。価格はオープンで、推定市場価格は税別46,000円前後だ。EX-FR10GYSETは、レンズ部分と液晶モニタ(コントローラ)部分が分離・合体するフリースタイルカメラ「EXILIM EX-FR10」と、マルチアングルスティックをセットにした特別モデル。同梱されるEX-FR10は、カシオ計算機の民生用デジタルカメラ1号機である「QV-10」をイメージしたシルバーのカラーリングが施されている。付属のマルチアングルスティックは、330mmから1,045mmまで伸縮可能だ。レンズ部分を先端に、液晶モニタ(コントローラ)部分を手もとに取り付ければ、構図を確認しながらさまざまなアングルで撮影できる。EX-FR10は、2014年8月に発表されたデジタルカメラ。カメラ部分と液晶モニタ(コントローラー)がセパレートすることで、自分撮りやみんな撮りなど、一般的なデジタルカメラでは難しいアングルでの撮影が可能になった。オプションや付属の多彩なアタッチメントを使えばさまざまな場所と位置に固定でき、使い方を自分で発見するという楽しみもある。
2015年05月13日カシオ計算機は5月12日、現在の樫尾和宏 取締役 専務執行役員が、代表取締役社長に就任することを発表した。2015年6月26日に行われる定時株主総会開催後の取締役会で正式決定する。樫尾和雄・現社長は、代表取締役会長に就任。CEOを兼務する。同社では社長交代の理由を、「今後、さらなる成長を遂げるための新たな経営計画を、強いリーダーシップで推進できる、強力な経営体制を構築するため」としている。樫尾和宏・次期社長は、1966年1月22日生まれ。慶応義塾大学理工学部卒。1991年4月にカシオ計算機に入社し、ハウスエージェンシーの立ち上げ、米国販売会社への赴任、新規事業の立ち上げなどに関与。2007年6月に執行役員経営戦略担当、同年7月に執行役員経営統轄部副統轄部長、2011年6月に取締役執行役員DI事業部長を経て、2014年5月に取締役専務執行役員コンシューマ・システム事業本部長に就任し、現在に至る。49歳。趣味はゴルフ。最近はほぼ毎週やっているという。スコアは85~115と幅がある。樫尾和雄・現社長の長男である。5月12日午後6時30分から、カシオ計算機本社で行われた会見で、樫尾和宏・次期社長は、「2014年度は最終利益で過去最高を達成した。その上で、今後の新たな目標として、2017年度に売上高5,000億円、営業利益で750億円とした。節目の数字を早期に達成すべく、新会長の指導のもとに全力を尽くしたい。カシオ計算機にとって、最大の資産は、カシオファンの存在である。社是である『創造 貢献』のもと、ファンの期待を超える製品を作り続けることで、新たなカシオ計算機を作り、社会貢献をしていきたい」とした。カシオ計算機の課題については、「時計事業に偏りがちなところがある。コンシューマ事業とシステム事業で、柱になるような製品を作ることが最大の課題である。これらの分野においても、カシオ計算機らしい製品を作りたい」とし、「カシオらしいという意味は『オハイオ』。面白いモノ、初めてのモノ、意味のあるモノ、驚きのあるモノの頭文字。こうしたカシオ計算機でなくてはできないものを作りたい。カシオファンとはそこでつながっている。これからもオハイオにつながる製品を作っていきたい」とした。社長就任の打診を受けたのは、今年3月のことだった。社長室に呼ばれて打診されたという。「次の中期経営計画の3カ年の間は、まだ社長(編注:樫尾和雄・現社長)を続けると思っていたので驚いた。その場では返事をせずに数日後に返事をした」と、樫尾和宏・次期社長は語った。一方、樫尾和雄・現社長は次のように述べる。「私は、26年間社長を務めてきた。V15という中期経営計画を立て、15%の営業利益率を確保できる事業体質への転換を目指した。2015年度がこの中期経営計画の最終年度であるが、そこで終えるのではなく、これを通過点として、今後3年間でさらなる向上を図りたいと考えた。2014年度は、365億円の利益を出した。これを今後3年間に倍増させ、営業利益は750億円を目指す。カシオ計算機には、時計、コンシューマ、システムという3つの事業の柱がある。だが、システム事業があまりうまくいっていない。3つの事業のすべてを健全な事業とし、売上高5,000億円を目指したい。この計画を新体制でやっていくことにしたいと考えた。私自身も、そんなに長く社長をやっているわけにはいかない。今後1年間は、その達成に向けた課題をクリアすることに、新社長と二人三脚で全力を尽くす。1年間で目処をつけ、新社長体制に完全に移行させ、その後は、新社長にすべてを任せる。1年後の代表権の返上については、1年後の様子を見て、それから考えたい」さらに、「社長候補はほかにもいたが、実力から見ても、適任であると考えた。長年一緒にやっている。彼ならばできると考えた。樫尾一族がどうの、というものではない」と述べた。樫尾和雄・現社長はこれまで経営を振り返り、「売上高は2007年度に約6,300億円まで拡大した。だが、携帯電話事業で激烈な競争を繰り広げ、この分野で勝てるのかどうかということを考えて、アライアンスに踏み切った。その結果、売上高が大きく落ち込んだ。いまの売上高では満足できない。カシオ計算機には、会社としての知名度、販売力、資産もある。これらを活用してさらなる発展を遂げることができると確信している。今後のカシオ計算機の再生に結びつくのは資産。資産を活用すれば、さらなる業績拡大ができる。事業拡大に本気になって取り組む」と述べた。カシオらしさについても言及。「カシオが出す製品は、真似ではなく、初めてのものである。ここにカシオらしさがある。いま、新規事業として、サイネージ事業、リスト端末事業、人材開発事業の3つがある。リスト端末は現在の市場にある多くの製品とはコンセプトが異なり、時計メーカーらしいものを出していきたい。また人材開発事業では、2年間で業界水準を超える人材を育成することを目指す。この自動オペレーションシステムを上期中には完成する。これらより社会貢献していく」とした。
2015年05月12日●カシオのスタンプメーカー「pomrie」ってどんな製品?手作りのホビーやクラフトの展示が行われる「2015 日本ホビーショー」が4月23日、東京ビッグサイトで開幕した。開催期間は25日までの3日間。毎年12万人以上の来場者でにぎわう同イベントは、連日100講座以上の「ワークショップ」が開催されるという。今回、カシオ計算機のブースで行われた、スタンプメーカー「pomrie(ポムリエ)」のワークショップに参加し、オリジナルスタンプを作成してきた。本稿でその模様をお伝えしていこう。○pomrieってどんな製品?pomrieは、パソコンやスマートフォンを使ってさまざまなオリジナルスタンプを手軽に作れる製品。カシオ計算機のブースではpomrieの本体や専用インク、スタンプ台などの周辺機器、同製品で作成した作品が数多く展示されていた。常駐するスタッフに商品の詳しい説明を聞くこともできた。○実際にスタンプを作製! 悩みだすときりがない?それではさっそく、筆者が参加したワークショップの模様を紹介していこう。今回作成するスタンプは、30mm×60mmの長方形サイズ。ちょっとしたメッセージ性のあるスタンプを作るのに、ちょうど良いサイズ感である。まずはPCを使い、スタンプのレイアウトを決めていく。pomrieではPC向けの専用ソフトが用意されており、マウスをクリックしていくだけでオリジナルスタンプが作成できるのが特長だ。はじめにフレームを決め、次にイラストを選んでいく。ソフトに内蔵された絵柄は700種類以上。「こどもイラスト」「おとなイラスト」のようにジャンル分けされており、どの絵柄も可愛らしい。したがって悩みだすと、きりがなくなる。参加者からは、早速「どっちの方が良いかしら」「迷っちゃって、決められない! 」などの声があがっていた。次にテキストを入力していく。実は長方形のスタンプは、手紙の差出人の欄に押す”住所印”に最適な形。ということで、ワークショップでも住所と名前を入力する参加者の姿が多くみられた。●ワークショップに参加! 実際にスタンプを作ってみた記者の隣にいた若い女性は「家族で使えるよう、自宅の住所と、家族の"苗字"を入力しようと思います」と話していた。名前の欄だけ空スペースにしておき、後から各自が手書きできるようにする予定だという。ここで、講師からは「スタンプの箱に、仕上がりの実寸が記載されています。文字が小さくなりすぎないように気をつけてください」と注意があった。PCでは、インクイメージ(色を乗せた後の仕上がりのイメージ)をシミュレーションすることも可能だ。スタンプに利用できるインクの種類は10種類。原色のほかに淡い色のアッシュブルー、アッシュピンクなども用意されている。周りの人やスタッフと相談しながら、どんな色にしようか検討を重ねる参加者たち。このように迷い、悩みながら作業を進めていく過程も、pomrieの醍醐味のひとつと言えそうだ。PCを使った操作はここまで。次は、いよいよ製版となる。pomrieの背後にある挿入口にスタンプシートを入れると、あっという間に製版が終了する。できたシートを台座に貼り、印刷面にインクを乗せていく。ひとつのスタンプに複数のインクを使うことも可能だ。余分なインクを拭き取り、試し押しを何度かすれば、スタンプが完成する。記者の隣にいた若い女性も、立派な住所印を完成させていた。これを手紙の差出人の欄に押せば、手間が省ける上におしゃれである。そしてスタンプならではの温かみも感じられる。ワークショップに参加した感想を聞くと、満足そうな表情を浮かべつつ「ひとつ作ると、もう少しこうすれば良かった、などの欲が出てきますね」と話してくれた。また向かいに座っていた別の参加者は「インク、買って帰らなくちゃ」と笑顔になった。ちなみに当日のブースではpomrie本体のほか、インクやスタンプ台などの消耗品も販売していた。このため、ワークショップの体験後に商品を購入していく人も多いとのことだった。○pomrieには海外のファンもブースの担当者によると、カシオ計算機がホビーショーにpomrieを出展するのは、今回が2回目。昨年は正方形のスタンプを使っていたが、「住所印が作りたい」というリクエストが多かったため、今年は30mm×60mmの横長のスタンプにしたのだという。ブースを訪れる人は30~40代の女性が中心だが、たまに男性の姿もあるとのこと。面白かったのは、ホビーショーを目当てに毎年来日している、海外のお客さんがいるという話。昨年に引き続き、今年もpomrieのブースでスタンプを作り、満足して帰ったそうだ。pomrieのワークショップは有料(500円)で、1日5回開催、各回の定員は10人まで。参加予約は、当日のブースでのみ受け付けている。しかし、受付開始から1時間もたたずにすべての回が満席になることもあるというから、注意が必要だ。なおカシオ計算機では、今回のワークショップに参加できなかった方に向けて、5月20日、21日に東京都・千代田区のカシオマーケティングアドバンスにて、今回と同じ内容のワークショップを開催する予定。こちらの受付に関しても、ホビーショーの開催期間中にpomrieのブースで行っている。参考にしてほしい。
2015年04月24日カシオ計算機は4月24日、電波時計付きの卓上式フレーム「カシオアートフレーム」と組み合わせて楽しめる立体的なデジタル絵画の新製品として、「カシオアートレリーフ マキシマム」を発売した。価格はオープンで、推定市場価格は税込2,160円前後だ。カシオアートレリーフ マキシマムは、実物の郵便切手と、その切手をモチーフにした立体的なアートが一体となったもの。日本の近代郵便制度創設者の一人である前島密が描かれた1円切手と、エゾユキウサギがデザインされた2円切手、シマリスがデザインされた3円切手の3種類をモチーフとする。別売の「カシオアートフレーム(Sサイズ)」にセットすることで、卓上クロックとしても使用可能だ。飾る場所や部屋の雰囲気などに応じてカシオアートレリーフを差し替えれば、自由にアレンジできる。カシオアートフレーム(Sサイズ)の実売価格は税込4,212円前後。
2015年04月24日カシオ計算機は23日、「Elegance, Technology」をコンセプトにしたフルメタル電波ソーラーウオッチ「OCEANUS」(オシアナス)の新製品として、宇宙に浮かぶ夜の地球をイメージした「OCW-G1000E」を発表した。世界限定2,000個で6月10日に発売する。税別価格は250,000円。OCW-G1000Eは、2015年3月にスイスのバーゼルで開催されたウオッチ&ジュエリーの祭典「BASELWORLD 2015」で発表されたモデル。日本での発売時期と価格が未定とされていたが、国内向けモデルが正式発表となった。ベースモデルは、GPSと世界6局の標準電波による時刻取得に対応した「OCW-G1000」。今回のOCW-G1000Eは、夜の地球をイメージした限定モデルだ。こだわりの素材を採り入れるとともに、贅沢な仕上げを施している。りゅうずや秒針の針軸には再結晶ブルーサファイア、ベゼルのIP処理には新色ネイビーブルーを用い、夜の地球を表現した。12時の時字に配した上品な白蝶貝、ベゼル内側のリングにあしらった金めっきが、夜の地球を彩る都市の明かりのように、深いブルーの中で輝く。フェイスには視認性の高い両面無反射コーティングデュアルカーブサファイアガラスを採用し、ケースとバンドは最高峰の研磨技術であるザラツ研磨で仕上げている。また、日本と世界の一都市など、二都市の時刻を一目で確認できる「Dual Dial World Time」(デュアルダイアルワールドタイム)によって、海外旅行や出張時、海外の友人とのやりとりといった面で、使い勝手がよい。
2015年04月23日●EX-100は野鳥撮影にぴったり?カシオ計算機のデジタルカメラ「EXILIM(エクシリム)」のハイエンドモデル「EX-100」は、焦点距離28~300mm(35mmフィルム換算。以下、本文内の焦点距離の表記はすべて35mmフィルム換算)の全域で開放F2.8を実現しているのが特徴だ。いわゆるサンニッパ(300mm F2.8)が手のひらに乗る。そんなEX-100の性能を活かして、4月24日に発売されるのが「EX-100×デジスコ コンプリートキット」(以下、EX-100デジスコセット)だ。これは、興和のスポッティングスコープ(地上望遠鏡)「PROMINAR TSN-884」もしくは「PROMINAR TSN-774」と専用の接眼レンズをEX-100に装着して、焦点距離 約900~4,200mmという驚異的な超望遠を実現するシステム。主に野鳥撮影での使用が想定されている。カシオ計算機の公式オンラインショップ「e-casio」限定での販売で、コンプリートキットの価格は、TSN-884のセットが484,000円、TSN-774のセットが402,000円(ともに税別)。すでに持っている機材に合わせて必要なもののみを購入できるように、一部セットの組み合わせによる販売も行う。ところで「デジスコ」とは何だかご存知だろうか。デジタルカメラとスコープを組み合わせた語なのだが、スポッティングスコープにデジタルカメラをくっつけて、望遠撮影を手軽にできるようにしたシステムだと思ってもらえればいいだろう。スポッティングスコープで拡大した画像をデジタルカメラでそのまま写し取るため、クリアな画像を撮影できるのが特徴だ。何といっても、焦点距離が「デジタルカメラの焦点距離×スポッティングスコープの倍率」となるのが最大のウリ。先述したように、EX-100と興和のスポッティングスコープの組み合わせであれば4,000mm超の焦点距離を実現できる。EX-100デジスコセットにはそのほか、三脚や雲台、照準器、ケーブルレリーズ、バックパックなどが付属する。必要なものがすべてセットになっている手軽さがいい。カメラにスコープを取り付け、さらに三脚などに装着して「いざ撮影」という状態での総重量が約6kgほどと軽いのも、一眼レフ+超望遠の交換レンズには真似できないメリットだろう。●野鳥撮影のプロが語る、EX-100は「スーパーモンスター」○EX-100なら鳥が飛び立つ瞬間もばっちりこのEX-100デジスコセットの仕掛け人ともいえるのが、デジスコ専門サイト「デジスコドットコム」を運営する石丸喜晴氏だ。自身も野鳥撮影をライフワークとしている石丸氏に、EX-100を使って実演をしてもらいつつ、EX-100デジスコセットで野鳥を撮ってみた感想などを聞いてきた。―― EX-100を使ってみていかがでしたか?初めてEX-100を知った時は、コンデジにしては価格が高いと思いました。でも実際に撮影した写真を見てみると、適度なシャープネスでコントラストもはっきりしていて、高い解像感の写真が撮れたんですよ。レンズも贅沢なつくりだし、価格相応の性能を持っていると感じました。単体でももちろんいいカメラなんですが、EX-100デジスコセットにも適したカメラなんです。まずは1/1.7型というセンサーサイズが、実はデジスコシステム的にも大きすぎず小さすぎず、ちょうどいいんですよ。像として見えているものを写すだけだから、望遠端の4,200mmでもキレイに写せます。最近よくある高倍率コンデジだと、三脚を使っても良い写真を撮りにくかったりしますが(※)、このシステムならその倍以上の焦点距離でもブレずに写せます。こんなに明るくキレイに撮影できて、EX-100は野鳥撮影に適したスーパーモンスターだと言ってもいいと思いますよ。(※編注)高倍率コンデジの多くは、望遠端で開放F値が大きくなる。よって、シャッタースピードが落ちてブレやすくなったり、ISO感度が上がってノイズが出やすくなったりする。―― EX-100で気に入っている機能や野鳥撮影にオススメな機能があれば教えてください。パスト連写機能のおかげで鳥が飛び立つ瞬間をしっかりと押さえられるのがいいですね。例えば、カワセミが枝から飛び立つ瞬間に「あ、飛び出したぞ、写せ!」だと、一眼レフでは遅いんです。でもEX-100のパスト連写機能を使うと、シャッターを押す前の写真も撮っているので、飛び立つ瞬間がラクに撮れてしまうんですよ。あと、最大1,000fpsの「ハイスピードムービー」機能を使うと、羽の動きをスローモーションで見ることができます。”HS30-240”や”HS30-120”を選んで、巣にいるところをノーマルスピードで、羽ばたいて飛んでいくところをハイスピードムービーに切り替えて撮るとおもしろい映像になりますよね。―― 一眼レフで野鳥撮影する時とEX-100デジスコセットで撮影する時で、ちがいは感じましたか?僕の作風としてはEX-100などを使用したデジスコの方が良く写るので、一眼レフシステムの出番は少なくなっていき、最近大きなレンズのシステムは売ってしまいました。一眼レフの交換レンズだとせいぜい800mm、テレコンを付けて1,000mmが限界ですよね。しかも大砲みたいなレンズを持ち歩くのは重いし疲れてしまいます。守備範囲の広いEX-100デジスコセットを持っていれば、もういいじゃないですか。約900~4,200mmという焦点距離を持っていれば、一眼レフみたいな画角でも撮影できるし、ドアップも撮れる。同じ場所から構図を変えて何枚も撮れる。画質にも十分満足しているので、重たい一眼レフはもう自分には必要ないと感じました。―― どんな人にこのEX-100デジスコセットを買ってほしいですか?いつも撮っている野鳥写真を「小さいなぁ~」と感じる人にはぜひ使ってほしいですね。わりと簡単に大きく、鮮明に写せちゃうので、いつのまにか野鳥のバストアップばかり撮るようになります。すっかりドアップにはまって「超望遠フリーク」のできあがりです。―― "超望遠フリーク"予備軍のみなさんに、一言お願いします!一眼レフでそれなりに機材を揃えると150万円~200万円くらいかかりますが、EX-100デジスコセットだと40万円~50万円と、超望遠システムとしては安く手に入ります。何を揃えればいいのかわからないという人でも、届いた日からすぐに撮影できるようにセットになっているのも導入しやすいと思います。石丸氏によれば、4月から6月は野鳥撮影に最高の季節。春の渡りで、色鮮やかな夏鳥がやってくるそうだ。EX-100デジスコセットを手に入れたのを機に、"超望遠フリーク"になってみるのも楽しいかもしれない。
2015年04月23日カシオ計算機は4月22日、録音済み英語音声の聞きたい部分を文字入力で検索できるiPhone用アプリ「英語で検索 キーワード頭出し ボイスレコーダー」を、アップルのApp Storeにて発売した。対応OSはiOS 7.1以上、対応端末はPhone 6 Plus、iPhone 6、iPhone 5s、iPhone 5c、iPhone 5、iPhone 4S、iPod touch(第5世代)。価格は税込600円。英語で検索 キーワード頭出し ボイスレコーダーは、英単語や発音記号を入力することで、録音済みの英語音声から該当する部分を検索してくれるiOS向けアプリ。カシオ計算機が2015年3月に発売したiOS向けアプリ「キーワード頭出し ボイスレコーダー」の英語版だ。なお、検索エンジンはアメリカ英語に最適化されている。検索したい英単語、もしくは発音記号を入力すると、録音データ内の音響的特徴と比較して、類似部分を一覧で表示。検索結果を聞き終えた後は、必要な部分のみを残しておくこともできる。そのほか、音声のない部分を飛ばして再生時間を短縮する「無音スキップ」、2倍速や3倍速で再生できる「倍速再生」、雑音を低減する「ノイズキャンセル」、指定した秒数を飛ばして再生する「指定秒数スキップ」、録音・再生時にマークやメモを貼り付けられる「タグ付け」など、聞き直しの効率化に役立つ多彩な機能を備える。カシオ計算機は、「キーワード頭出し ボイスレコーダー」と「英語で検索 キーワード頭出し ボイスレコーダー」のセット(バンドル)販売も同日に開始した。セットの価格は税込840円。すでにキーワード頭出し ボイスレコーダーを購入したユーザーが、英語で検索 キーワード頭出し ボイスレコーダーを追加で購入した場合は、購入時の金額を差し引いた額となる。
2015年04月22日カシオ計算機は4月21日、デジタルカメラ「EXILIM(エクシリム)」のハイエンドモデル「EX-100」と、スポッティングスコープや三脚などをセットにしたコンプリートキットを発表した。4月24日からカシオ計算機の公式オンラインショップ「e-casio」限定で販売開始する。直販価格は、口径88mmのスポッティングスコープ「TSN-884」が付属するセットが484,000円、口径77mmのスポッティングスコープ「TSN-774」が付属するセットが402,000円(いずれも税別)。同コンプリートキットは、デジタルカメラとスポッティングスコープ(地上望遠鏡)を組み合わせた望遠撮影システム「デジスコ」のためのセット。主に野鳥撮影での使用を想定している。撮影には、28~300mm(35mmフィルム換算)のズーム全域で開放F2.8を実現したデジタルカメラ「EXILIM EX-100」を使用。望遠端でもF2.8と明るく、ブレを抑えた撮影が可能だ。また、デュアルCPUと2つの画像処理回路からなる「EXLIMエンジン HS Ver.3 ADVANCE」によって、動きの速い野鳥も撮影できるとする。EX-100と組み合わせるスポッティングスコープは、興和光学の「TSN-884」もしくは「TSN-774」だ。デジスコシステムにすることで、約900~最大4,200mm(35mmフィルム換算)の超望遠撮影を行える。カメラとスポッティングスコープのほか、接眼レンズやアダプターリング、コンバーターリング、照準器、照準器ステー、ケーブルレリーズ、レリーズステー、カメラマウント、ロングプレート、雲台、三脚、リュックがセットになっている。なお、コンプリートキットのほか、手持ちのパーツを活かした望遠システムを構築できるキットも用意。
2015年04月21日ムービックは20日、カシオのデジタルカメラ「EXILIM」と、TVアニメ「ハイキュー!!」とのコラボレートモデル「ハイキュー!!×EXILIM コラボ デジタルカメラ」の予約受付を開始した。7月9日頃の到着予定で、価格は29,800円(税込)。全国のアニメイト / アニメイトオンラインショップ / ムービック通信販売にて予約を受け付ける。TVアニメ「ハイキュー!!」とカシオ計算機「EXILIM」がコラボレートした特別モデル。完全受注生産品で、予約受付期間は4月20日から5月20日までだ。デジタルカメラ本体には「ハイキュー!!」オリジナル刻印が入っている。そのほか、「ハイキュー!!」オリジナルダイナミックフォト機能では、お気に入りのキャラクターとのツーショット写真を撮影可能だ。キャラクターフレームは20種類用意されている。ベースとなるEXILIM EX-ZS30は、有効2,010万画素の1/2.3型正方画素CCDセンサー、35mm判換算で約26-156mmの光学6倍ズームレンズを装備。人物の肌をきれいに写す「メイクアップ」機能、さまざまなエフェクトで個性的な写真が撮れる「アートショット」なども搭載している。本体サイズはW93×D18×H53mm、重量は約145g(バッテリおよびメモリーカードを含む)。「ハイキュー!!」オリジナルポーチが付属する。(C)古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS
2015年04月20日山形カシオのダイビング向け水中トランシーバー「Logosease」(ロゴシーズ)が、東京都・上野の国立科学博物館で開催される「山形から未来を照らすサイエンス - 見る・聞く・感じるイノベーション -」にお目見えする。会期は2015年5月2日(土)~同年5月6日(水)の9時~18時(入館は閉館の30分前まで)、会場は国立科学博物館の日本館1階企画展示室、入場料は一般・大学生が620円(20名以上の団体は310円、高校生以下と65歳以上は無料)となっている。Logoseaseは、レジャーで使用する一般的なダイビング器材と干渉しないケーブルレス構造の水中トランシーバー。超音波・骨伝導・音声処理・防水といった技術を用い、水中で呼吸するレギュレーターをくわえたまま、水中での会話を実現できる。本体は水中マスクに装着するポケットサイズ。ラインナップはいくつかあるが、多機能な「アドヴァンスドモデル」の大きさは89.0×41.0×44.8mm、重さは約107gだ。耐水圧は55m、使用温度は0℃~40℃、水中での最大通信距離は50m~100m(水中の透明度や障害物などによって変わる)。電源の内蔵バッテリーはUSB充電方式で、駆動時間は約3時間(うち10%が送信時間の場合)。Logoseaseの開発にあたっては、地域の産学連携として、山形カシオと山形大学および東北芸術工科大学が協力し、2013年1月に商品化。今回の企画展は、山形大学が取り組む最先端の科学技術を、小中学生にも分かりやすく解説するものだ。Logoseaseは山形大学の研究成果のひとつとして紹介され、小学5年生の女の子がダイビングに挑戦する映像や、実際のダイビングで使う器材を展示する。
2015年04月18日ハンドメイド、手作り作品の通販・販売サイトminne(ミンネ)では、ネックレス「カシオペアを見守るペンギン」を販売している。同時に「海飛ぶペンギン」も展示中。○カシオペアを見守るペンギン両商品とも、クリエイターのhollyhockさんによる作品。hollyhockさんは星空案内ボランティアを行いながら宇宙や自然にインスピレーションを受けたグッズを作っている。今回の作品も、デザインに星空を取り入れたものとなっている。「カシオペアを見守るペンギン」は、夜空に浮かぶカシオペア座を見守るペンギンをデザインした。神話では「カシオペア」は自らの罪によって、北の空に磔刑(はりつけ)にされてしまったといわれている。優しいペンギンが、北の空をぐるぐる回るカシオペアを「目が回らないかな? 」 「ちゃんと北でずっと回れるかな? 」と心配する姿を表現した。価格は1,200円(税込)。○夜空を飛んでいるみたいなペンギン「海飛ぶペンギン」は、夜空を飛ぶように海の中を泳いでいるペンギンをイメージしたネックレス。枠はチタン、ネックレストップ内部は樹脂でできている。ひもは革を使用しているので、金属アレルギーの人も安心して使える。なお、同商品は現在、展示のみとなっている。
2015年04月18日カシオ計算機は16日、「Elegant, Smart, Shining」をコンセプトにした女性用メタルウオッチ「SHEEN」(シーン)の新製品として、世界最小(カシオ調べ)のワールドタイム機能付き電波ソーラーウオッチ「SHW-1700」を発表した。3モデルを用意し、6月19日から発売する。ラインナップ(カラー)と税別価格は、IP処理を施したピンクの「SHW-1700SG-4A」が45,000円、ブルー×ピンクの「SHW-1700D-7A」とブルーの「SHW-1700D-2A」が43,000円。SHW-1700は、世界6局の電波受信機能とワールドタイム機能を備えながら、直径25.4mm×厚さ7.4mmという小型薄型サイズを実現。女性の腕にフィットする小ぶりのケースに、10気圧防水性能を持たせた。バンドにおいても快適な着け心地を考慮。工具レスで最大3.8mmの調節が可能な、新型アジャスター「Fine adjust bracelet」(ファインアジャストブレスレット)を採用した。駒詰め調整のあとに、Fine adjust braceletを使うことによって、自分にとって着け心地よい最適なサイズへとバンドを調整できる。文字板には空と風の流れをイメージしたグラデーションを施し、柔らかな色の移り変わりによって優雅な空の旅を演出。飛行機をモチーフにした秒針、きらめく太陽のイメージでカッティングしたりゅうずなど、デザイン面からも世界を駆けめぐる女性の気分を盛り上げるとしている。
2015年04月16日カシオマーケティングアドバンスは4月10日、レンズ部分と液晶モニタ(コントローラ)が分離・合体するフリースタイルカメラ「EXILIM EX-FR10」と、ルミカ社のハイアングル撮影用一脚「Birds iRod」をセットにした「EX-FR10×Birds iRod」シリーズを発表した。4月15日からカシオ計算機の公式オンラインショップ「e-casio」限定で販売開始する。直販価格は「EX-FR10×Birds iRod3m」と「EX-FR10×Birds iRod4.5m」が49,990円、「EX-FR10×Birds iRod7.5m」が65,880円(ともに税込)。EX-FR10×Birds iRodは、カシオ計算機のデジタルカメラ「EX-FR10」と、ルミカのハイアングル撮影用一脚「Birds iRod」をセットにしたモデルだ。一脚にEX-FR10のカメラ部分を取り付け、手もとの液晶モニタ(コントローラ)で構図などを確認しながらシャッターを切れる。そのため、一般的なデジタルカメラでは難しいハイアングル撮影が行える。一脚は全高3m / 4.5m / 7.5mの3種類を用意。付属のスタンドをBirds iRodに装着すれば、三脚としても使用可能だ。EX-FR10は、カシオ計算機が2014年8月に発表したデジタルカメラ。カメラ部分と液晶モニタ(コントローラ)部分がセパレートすることで、自分撮りやみんな撮りなど、さまざまなアングルでの撮影が可能になった。オプションや付属の多彩なアタッチメントを用いて、使い方を自分で発見するという楽しみもある。
2015年04月10日カシオ計算機がiOS向けボイスレコーダーアプリ「キーワード頭出し ボイスレコーダー」を発表した。独自の音声キーワード検索技術を使い、録音音声を簡単に検索して聞き直しができるというアプリで、単なる「録音」だけでなく「録音の活用」を目指した製品だという。独自の音声キーワード検索技術がどんなものなのか、「キーワード頭出し ボイスレコーダー」を企画・開発したカシオ計算機 コンシューマ事業部企画部アプリ企画推進室の田中孝浩氏に話を聞いてきた。―― 「キーワード頭出し ボイスレコーダー」とは、どんなアプリでしょうか?一般的なボイスレコーダーと異なる点を教えてください。「聞き直しの時間を大幅に短縮する」というのがテーマのボイスレコーダーアプリです。音声キーワード検索機能を搭載している点が特徴で、録音した音声の中から特定の発言を検索することができます。例えば、弊社の製品発表会を録音した音源で、「カシオ」と発言しているところから再生したいとします。その場合、検索窓に「かしお」または「カシオ」とかな入力するだけで、音源の中から該当箇所を検索することができます。検索結果は、検索キーワードと似ている順にリストで表示され、上位の結果から再生していくと、「カシオ」と発言している箇所を、次々に頭出し再生できます。録音時間が長い音源でも簡単に聞きたい部分を探せるわけです。また、音声キーワード検索機能の高速性もポイントです。最新の端末では検索結果が5秒程度で出力できます。このほか、音声が検出されていない無音を飛ばして再生時間を短縮する「無音スキップ」という機能も搭載します。ほかにも、音の高さを変えずに再生速度を変えたり、ノイズキャンセリングの機能を搭載したり、指定秒数のスキップ機能も備えています。さらに、録音・再生時にマークやメモを貼り付ける「タグ付け」もできます。「キーワード頭出し ボイスレコーダー」のタグ付けでは、時間をさかのぼってマークすることができる点が特徴です。録音中にiPhoneがスリープ状態になっていて、マークしたい部分にタグ付けできなかった―― といった場合でも、「キーワード頭出し ボイスレコーダー」であれば、「10秒さかのぼってマークをつける」ということが可能です。―― 音声キーワード検索技術とはどういうものですか? 詳しく教えてください「キーワード頭出し ボイスレコーダー」では、録音した音声を”テキスト化”して、その中から検索したいキーワードを探すのではなく、検索ワードを”音声特徴化”し、録音音声と照合して検索している点が特徴です。テキスト化して検索する場合、その音声が何なのか“テキスト“として確定する必要があります。この確定したテキストが検索したい言葉と異なると、もちろん正しく検索できません。ですがキーワードを”音声特徴化”して検索する場合は、録音した音声と音響的に類似するキーワードも探すことができ、発音が曖昧であっても検索することができるんです。この技術を、高精度かつスマートフォンでも動作するような少ない演算量で行うにあたり、カシオの電子辞書の音声圧縮「TRUE VOICE」で培った経験が反映されています。―― 録音環境はどのぐらい検索精度に影響しますか。大きな会議室やイベントホールでマイクを使ったような環境でも検索はできますが、もちろんキレイな音声が理想です。雑音が多かったり、バックに音楽が入ったりした場合には精度が落ちます。―― ひとつの録音音声で話者が異なる場合や外国語が混じっている場合でも検索できるのでしょうか?話者が違う場合でも検索可能です。イントネーションや男女の声色が違う場合でもキーワードを検出することができます。ですが、外国語については、エンジンに日本語の音声特徴データを使用している関係から、上手く検出できません。例えば「ソリューション」と日本語発音なら検索できますが、ネイティブの英語の発音だと検出できません。外国語対応については、やりたいと思っています。「for English」といったように、別アプリで提供できたらいいですね。―― このほか、使い勝手でこだわった点はありますか?検索窓は、開発当初は1タップしてから表示するようにしていましたが、そうするとキーワードを検索するまで時間がかかってしまうため、画面の一番上に常時表示するようにしました。―― 今回はiOS向けのみですか、Androidスマートフォンへの展開は考えていますか?Android対応は技術的に難しくはないのですが、まずはiOSでいいものを作って、これが洗練されたらAndroidもと考えています。 具体的なスケジュールは、今回のiOSアプリの反応を見ながら考えていきたいと思います。―― 最後に「キーワード頭出し ボイスレコーダー」がどういったユーザーにオススメか教えていただけますでしょうか?「キーワード頭出し ボイスレコーダー」は、ボイスレコーダーを使う人の多くが、喜んでくれる機能を搭載しています。社会人であれば、会議などで活用できると思います。重要な議題を音声キーワード検索でスムーズに探すことができます。同様に学生の講義などでも活用できるでしょう。特に学生には、ぜひ使ってほしいと考えています。そのため、4月30日まで通常600円のところを360円の特別価格で提供しています。本稿で紹介した通り「キーワード頭出し ボイスレコーダー」は、カシオがこれまで培った技術力をもとに開発した音声キーワード検索機能が特徴だ。同機能を利用すれば、一般的なボイスレコーダーではできないスムーズな頭出しが可能。大学生の反復学習やビジネスシーンでの議事録作成などに便利に活用できるだろう。この4月から、新たな生活をスタートした学生・社会人は、ダウンロードしてみては、いかがだろうか?
2015年04月10日カシオ計算機が提供するiOS向け自動作曲アプリ「Chordana Composer」(コーダナ コンポーザー)が人気だ。App Storeの「ミュージックカテゴリ」における有料アプリランキング(日本)で1位を獲得するなど、今年1月の発売以来、幅広いユーザー層から高い評価を得ている。そこで今回、マイナビニュースではChordana Composerの開発者に話を聞く機会を得た。本稿で紹介しよう。Chordana Composerは、思いついた2小節~8小節のメロディーをもとに、一曲まるごと自動作曲してくれるiOS向けアプリ。同アプリを使えば、作曲の知識や楽器経験がなくても自分だけのオリジナル曲を簡単に創作できる。オリジナリティに優れた本アプリは、どのような経緯で開発されたものなのだろうか。Chordana Composerを開発したコンシューマ事業部の南高純一氏に話を聞いた。―― どういった経緯で開発されたのでしょうか?話は25年ほど前までさかのぼります。当時はカシオ計算機が楽器事業を始めて間もない頃で、電子楽器の音を良くしよう、新しいことを始めようというチャレンジ精神にあふれていました。音を良くすると同時に、電子楽器の新しい使い方を提案していこう、という気運があったのです。ちょうどその頃、世の中では”人工知能”が話題を集めていました。そこで、人工知能という方向性で、何か新しいことができないか。簡単なきっかけを与えたら曲ができあがるような、そんなものが作れないかと何人かで話していました。それが大元になっています。ただ社外発表などもしましたが、商品として提案するまでには至りませんでした。話題性はあったけれど、完成度に問題が残っていたんです。―― 研究論文も発表されたとお聞きました。はい、情報処理学会の全国大会に提出しました。論文は商品化を前提としたものではなく、純粋にポピュラーミュージックを自動作曲することを目指したものです。その頃、欧米でも新しいアプローチで作曲を行う試みがありました。それは乱数を使って前衛的な曲を作れないか、といったものだったと記憶しています。―― 当時のアイデアは、時代を先取りしすぎていたと言えそうですね。そうですね。当時のハードウェアとインフラでは、どの程度の計算量で、どの程度のクオリティのものができるかも不明でした。なので、自動作曲の試みは25年間、自分の中で”封印”したんです。ですが、この25年間でハードウェアもインフラも様変わりしました。シンセサイザーが登場し、電子楽器の音色がPCM音源になり、鍵盤演奏強度に自然な音色変化をするタッチレスポンスに対応しました。インターネット全盛の時代が訪れ、ポータビリティ、取り扱いに優れたスマートフォン、タブレット端末が登場しました。―― 自動作曲アプリに再挑戦できる土壌が整ったわけですね。はい。2013年にChordana Tap(コーダナ タップ)、Chordana Viewer(コーダナ ビュワー)をリリースして開発が一段落した際に、今後の話として、ほかの開発メンバーから作曲アプリの話が出ました。そこで昔やっていたものをもう一度やってみよう、と思い立ったわけです。―― 開発に苦労した点などを聞かせてください。どこまで機能を盛り込めば良いのか苦慮しました。曲ができ上がるにつれて、ユーザーさんもできた曲に感情移入してくるはず。だとすると、音色やテンポなどを修正したいという欲も出てくる。そこで、作曲した後でもジャンル変更できるなどの柔軟性を持たせるように工夫しました。――利用者の反応はどうですか?App Storeにおけるレビューや、Twitterにおける意見などは海外のものも含め全て確認して真剣に受け止めています。いまMIDIファイルのエクスポートへの要望を多くいただいています。マイク入力がうまく入らないというご意見もありました。今後できる限り対応していきたいと思っています。ご意見やご感想から、どういう方がどんな風にアプリを使おうとしているかを想像しています。最近では、比較的ご年配と思われる方からのお問い合わせもいただきました。非常に嬉しく思います。――どのような人に使ってほしいですか?楽器はやらないけど音楽は好き、という方の中で、潜在的に作曲願望をお持ちの方もいらっしゃると思います。そういった方に試していただきたいです。一方すでに楽器をやられている方、作曲に取り組んでおられる方にも使っていただいて、厳しい意見を頂戴したい。どちらの方にも使っていただければ幸いです。―― 南高さんのお気に入りの使い方はありますか?単純なモチーフでも、偶然良い曲ができることがあります。モチーフを2小節入れるのさえ難しいときは、ドシラソファミレドでも良いんです。深く考え過ぎず、まずは試してみるというのもひとつのやり方だと思います。ドー、ドドー、ドラー、ドーという2音しか使っていないようなメロディーでも、良い曲ができ上がることがあります。慣れてきたら、モチーフに小節をまたぐ長音符(2分音符など)を使ってみてください。すると動きのあるメロディーになります。シンコペーションなどを取り入れてリズムを工夫することで、メロディーが雄弁になります。あとは、曲が気に入ったらタイトルをつけてください。それによって曲のイメージがさらに膨らみます。愛着も沸くでしょう。音色も選べるので、そのあたりにもこだわっていただければと思います。―― 個人的な趣味でお聞きします。南高さんの音楽的な嗜好を教えて下さい以前、「あなたの人生を変えた1曲は」と聞かれたとき、ビートルズのLet it beと答えました。ラジオで聞いた瞬間にハッと思い、それから世界が変わりました。アーティストとしては、ジョン・レノンが好きです。音楽には、何回か聞いて初めて良いなと思うものと、聞いた瞬間に魂に響くものと2種類あります。ジョン・レノンの場合は後者で、瞬間的に心が虜になってしまうんですよね。ビートルズの解散時、私は中学生で、それまでは歌謡曲なども好んで聞いていました。小5の時に買ってもらったギターを練習しつつ、タイガースなど流行りのグループサウンズを聞く少年でした。いまではギターでビートルズのカバーをしたり、ジャズピアノに挑戦したりしています。でも根っこの部分ではクラシック音楽が好きで、最近は演歌も良いな、と思っています。仕事で疲れているときなんか、演歌が良いんですよ。―― 今後の展開などをお聞かせてくださいできた曲を個人が拡散できる要素を加えていけたらと思っています。現バージョンでも、できたオーディオファイルをメールで送信することは可能ですが、曲のシェアという側面をさらに活発化させていきたいです。例えば、作曲したものを楽器ができる人に弾いてもらいたい、という需要があるかも知れない。その逆もあり得ます。作曲したい人、演奏したい人が別々に存在するのではなく、相互が影響しあえるようなものにしていけたら理想的ですね。アプリの拡散方法はまだ模索中です。SNSが良いのか、動画サイトが良いのか。現在、Chordana Composerで作曲した楽曲をYouTubeにアップロードしていただいている方もいらっしゃいます。単発で終わらない、楽しみが持続するような環境を整えていけたら良いなと思っているところです。***ユニークでオリジナリティにあふれる自動作曲アプリChordana Composerを世に送り出した南高純一氏。インタビューを通じて、同氏の音楽にかける情熱がこちらにも伝わってきた次第だ。印象的だったのは、音楽のジャンルに垣根をもうけず、クラシックもロックも歌謡曲もジャズも演歌でさえも好んで聞くという話。その柔軟性と視野の広さが、アプリ開発にも存分に活かされているのではないだろうか。最近ではジャズピアノの即興演奏に熱心だという南高氏。演奏中に"アボイドノート"と呼ばれる、ほかの音と一緒に弾いてはいけない音を弾いてしまうことがあるという。「仲間からはアボイドを恐れちゃいけない、とアドバイスされます。プログラムの世界では、バグを恐れてはいけないというのが私の持論。バグは期限内に直せば良い。バグを恐れてチャレンジを避けると、こじんまりとしたものしか作れないからです。ジャズピアノではアボイドを恐れてはいけない。同じですね」と笑いながら話していた。
2015年04月08日カシオ計算機は3月31日、メタルウオッチ「EDIFICE」(エディフィス)の新製品として、全タイムゾーンを網羅した約300都市のワールドタイムを簡単に設定できる「EQB-510」と「ECB-500」を発表した。スイスのバーゼルで開催されたウオッチ&ジュエリーの祭典「BASELWORLD 2015」で発表されたモデルで、日本においても正式発表となった。EQB-510はアナログフェイス、ECB-500はアナログ&デジタルのコンビネーションフェイスだ。それぞれIP処理あり/なしの2モデル、計4モデルをラインナップ。EQB-510は4月24日の発売、ECB-500は5月の発売予定となっている。税別価格は、IP処理なしのEQB-510D-1Aが40,000円、IP処理ありのEQB-510DC-1Aが50,000円、IP処理なしのECB-500D-1Aが35,000円、IP処理ありのECB-500DC-1Aが45,000円。今回のEQB-510とECB-500は、既存モデル「EQB-500」をベースに、ワールドタイムの使い勝手を向上。スマートフォンとBluetoothで接続・連携することによって、スマートフォン側の専用アプリ「CASIO WATCH+」を使ってワールドタイムなどを簡単に設定できる。ホームタイムとワールドタイムの時刻(2都市)が分かりやすいシンプルなレイアウトを採用し、時計とスマートフォンのどちらからでも2都市の時刻を入れ替え可能。例えば海外へ渡航したときに、メインの時分針で現地時刻を表示しつつ、インダイアルで日本の時刻を確認できる。対応OSはiOSおよびAndroidで、動作確認済みの機種などはカシオ計算機の特設サイトを参照いただきたい。そのほか、CASIO WATCH+との連携で実現される機能は以下の通り。世界約300都市を世界地図や都市リストから設定できるワールドタイム機能1日1回の既定時刻に、自動的にホームタイムとワールドタイムの時刻を修正する自動時刻修正(サマータイム切替含む)サマータイム期間に変更が生じた場合も、アプリケーションの更新で対応アラームなど時計の各種設定をスマートフォンから設定時計のボタン操作でスマートフォンの音を鳴らす携帯電話探索EQB-510のサイズは52.0×48.1×14.2mm、重さは約191g、ECB-500は51.7×48.3×14.6mm・約191gとなっている。防水性能は両者とも10気圧だ。
2015年04月01日カシオ計算機がデジタルカメラ「EXILIM」の新モデル「EX-ZR1600」の提供を開始した。デジカメとして必須の画質や機能はもちろん、自分撮りに適したチルト液晶やフロントシャッター、定評のあるメイクアップモードなども搭載するEX-ZR1600だが、最大の特徴はやはりBluetooth Smartを利用した「オートトランスファー」機能だ。撮影した画像をスマートフォンに転送する機能を備えたデジカメは既に存在するが、EX-ZR1600はそれらの製品とどこが違うのだろうか? EX-ZR1600を企画、開発したカシオ計算機QV事業部第一開発部10開発室室長の細田潤氏と同第一開発部商品企画室の星野博之氏に聞いてきた。―― EX-ZR1600のオートトランスファーは、どういったものなのでしょうか星野氏「EX-ZR1600で撮影した写真を自動で専用アプリをインストールしたスマートフォンに送信できる機能です。この機能を利用すれば、スマートフォンのカメラで撮影したような感覚で、EX-ZR1600で撮影した写真をソーシャルサービスなどにアップロードすることができます」「ソーシャルサービスに写真をアップロードする際、多くの人がスマートフォンのカメラを利用していると思います。ですが、画質の美しさやズームなどの撮影補助機能が充実しているデジカメの美しい写真が使えるのであれば、そちらを利用したいというユーザーは多いはず―― そういったニーズに答えるべく搭載しました」―― オートトランスファーのキモとなるのがBluetooth Smartと聞きました。このBluetooth Smartを採用することで、どういったメリットがあるのでしょうか?星野氏「EX-ZR1600は、Bluetooth Smartでカメラとスマートフォンを常時接続し、写真を撮影すると無線LAN接続でスマートフォンに転送する仕様になっています。なので、あらかじめペアリングしておけば、機器同士近づけることや他の操作もなしに写真をスマートフォンに写真を送信することができます」細田氏「カシオでは2013年に発売したEXILIM TRシリーズから、無線LANを利用した画像転送機能を搭載した製品を提供しています。ですが、これらの製品は、スマートフォンとカメラ、両者を操作しないと写真を転送することができません。これを改善しようと検討していたところ、Bluetooth Smartを使えば、スマートフォンを触らずに、写真を転送できる可能性があると気付き、その実現方法を模索してきました」――Bluetooth Smartの採用で苦労した点はありますか。星野氏「カメラからスマートフォンアプリを起動し、スマートフォンに触れなくても撮影した写真を送信できるようにすること。その逆に電源がオフの状態からカメラを起動し、撮影画像をスマートフォンから見る―― という動作を実現することです。ですが、これらを実現したことでEX-ZR1600は、それぞれの機器を意識せずに転送機能が利用できるようになっています」細田氏「EX-ZR1600に高い負荷がかかった状態でも滞りなく動作させるのにも苦労しました。転送機能を利用している時は、負荷がかかり撮影機能が利用できない―― なんてことが起きては本末転倒です。カシオのカメラは『サクサク撮れる』ことを前提としていますので、これを犠牲にすることは許されません」――このほか、オートトランスファーでこだわったところはありますか?星野氏「普通にカメラを操作しているだけで、自然に写真が転送されている、というのを実現するために、通常のカメラ処理と画像の送信処理をいかにスムーズに並列動作させるかということに苦労しました。転送機能を利用している時は、シャッターがなかなか切れない―― なんてことが起きては本末転倒です」―― 転送機能を備えたデジカメというと、バッテリ駆動時間が気になります。EX-ZR1600はどうでしょうか?細田氏「常時接続していても、カメラの電源がオフの時はデータのやりとりはしませんので、バッテリ消費は微々たるものです。また EX-ZR1600は、無線LANでのデータ送受信をきめ細かくコントロールして省電力で駆動できるよう設計されています」―― オートトランスファーを中心について聞いてきましたが、改めてEX-ZR1600の魅力をお聞きしたいと思います。星野氏「若い方の中には、これまでデジカメラを使ったことがない人もいると思います。そんな方にこそ、EX-ZR1600を使っていただきたい。スマートフォンのカメラよりもきれいな写真が撮影でき、これまで通りスマートフォンで管理できるというところを体験してもらいたいです」「また、180度回転する大型のチルト液晶とフロントシャッターを搭載しているので、自分撮りにも適した製品です。肌をより明るく、なめらかに表現する『メイクアップモード』も利用できます。女性だけでなく男性にもお勧めです」細田氏「ソーシャルサービスをよく利用されるお客さまにEX-ZR1600でデジカメの良さを味わって欲しいですね。撮っているうちに自然にスマートフォンに写真が保存されているという感動を味わってもらいたいなと思います」―― ありがとうございました。撮影画像をスマートフォンに転送する機能を備えたカメラは、近距離無線通信技術「NFC」を使ってカメラとスマートフォンを近づけることで画像を転送する製品など、すでに存在する。本稿で紹介したEX-ZR1600がこれらのカメラと異なるところは、機器同士を近づけたり、特別な操作をせずとも「普通にカメラを操作しているだけで、自然に写真が転送されている」(星野氏)というこれまでにない体験をユーザーに提供する製品であると言うことだ。本稿を読んでEX-ZR1600に興味を持ったという方は、ぜひ量販店などで実機を手にとっていただきたい。
2015年04月01日カシオは3月30日、水銀ゼロで高輝度投影を実現しつつ、導入コストを抑えた次世代プロジェクター「XJ-V1」を発表した。発売は5月下旬。価格はオープンで、推定市場価格は税別70,000円前後だ。「レーザー&LEDハイブリッド光源」を採用するビジネス向けプロジェクター。水銀ランプを使用していないが、最大2,700ルーメンの高輝度投影が可能だ。光源寿命は約20,000時間。消費電力は水銀ランプを搭載する一般的なプロジェクターと比べて半分に抑えられている。電源を入れてから最短5秒で最大輝度での投映が可能だ。電源を切ってから再び電源を入れた場合も、クールダウンを必要とせずにすぐ使える。本体内部は3ブロックに分けられており、光学エンジン部へのホコリの侵入を防ぐことで防塵性能を向上させた。また、ホコリによる投映輝度の劣化を軽減し、長期的な安定稼働を実現する。主な仕様は、投映方式が1chip DLP、表示素子が0.55型XGAチップ。画素数が1,024×768ドット(XGA)、コントラスト比が20000:1、輝度が2,700ルーメン。色再現性は約10億7,000万色。レンズは光学1.1倍ズームレンズ搭載で、フォーカスは手動。焦点距離は17.16~18.98mm、F値はF2.4~2.54。台形補正は±30度。表示解像度は最大1,920×1,080ドット(フルHD)、圧縮表示で最大1,600×1,200ドット(UXGA)。投影画面サイズは30~300型で、投写距離は60型投影で1.79~1.99m、100型投影で3.07~3.41m、最短投影距離は0.83m。消費電力はブライトモードで150W、ノーマルモードで135W、エコモード レベル1で120W、エコモード レベル5で70W、待機時で0.12W。映像入力インタフェースは、HDMI×1、ミニD-sub×1、コンポーネントビデオ×1。音声入力インタフェースは、3.5mmステレオミニジャック×1。本体サイズは約W269.5×D269.5×H88.5mm、重量は約2.8kg。
2015年03月30日カシオ計算機のプロジェクター技術を応用した小型サイネージ機器「カシオサイネージ」を売場に設置したことで、その売場の販売実績が倍増した家電量販店があるという。真相を確かめるべく「エディオン広島本店」を訪れ、担当者に話を聞いてきた。カシオ計算機のプロジェクター技術を応用した小型サイネージ機器「カシオサイネージ」を売場に設置したことで、その売場の販売実績が倍増した家電量販店が広島にあるという。その店舗では、どのようにして実績倍増に成功したのだろうか? 店舗経営者ならずとも気になるところだ。真相を確かめるべく「エディオン広島本店」を訪れ、担当者に話を聞いてきた。○カシオサイネージとは?カシオサイネージは、パネルに投映したキャラクターが来店者に語りかけるユニークなデジタルサイネージ機器。家電量販店の店頭スタッフに代わり、製品の簡単な説明を行うこともできる。エディオン広島本店では、カメラのフロア(新館7階)内に設けられているカシオのデジタルカメラ「エクシリム EX-ZR50」コーナーに、このカシオサイネージを設置したところ、販売台数が約2倍に伸びたという。「EX-ZR50」のコーナーに向かうと、エディオンの制服を着た女性販売員風のキャラクターがカシオサイネージに投映されていた。本体前面に設置された4つのボタンを押すことで、来店者が自由に「EX-ZR50」の特長を確認できる仕様。フロアの入り口付近に設置されていることもあり、足を踏み入れるとカシオサイネージが目に入るようになっていた。○エディオン担当者にカシオサイネージの効果を聞いてみたさて、デジカメ売り場で一際目をひくカシオサイネージだが、設置後にどのような効果が現れたのだろうか? エディオン広島本店の新館7階フロア長の松島幹夫氏に話を聞いたので、紹介しよう。―― どういった経緯でカシオサイネージを設置されたのでしょうか?広島本店では昨年の一時期、テスト導入させていただき、手応えを感じていました。カシオサイネージの販促効果に期待していたところ、今回、エディオンの150店舗に導入が決まり、広島本店にも設置させていただきました。―― 設置されたカシオサイネージをご覧になっての第一印象は?キャラクターが動くので、インパクトがありますよね。販売員も驚いています。エディオン広島本店では、販売員がカシオサイネージを操作しながら、「EX-ZR50」の特長をお客様に説明するスタイルをとっています。―― 実際に設置してみていかがですか?期待していた効果は出ていますか?面白い店頭販促だと感じています。お客様も「なにこれ? 」と不思議がって近づいていただけます。2月に導入したんですが、導入前の1月と比較すると「EX-ZR50」の販売台数が約2倍になりました。カシオサイネージのパネルに広島カープの黒田博樹投手や、サンフレッチェ広島の選手を使うというアイデアを思いつきました。難しいかも知れませんが、如何でしょうか?面白いと思います(笑)。カシオサイネージは、使い方によって可能性がどんどんと広がっていくのではないでしょうか。―― お忙しいところ、ありがとうございました。***今回の取材を通じて、エディオン広島本店ではカシオサイネージを効果的に使っていることが分かった。もちろん、他のカメラメーカーも販促活動に力を入れていないわけではない。大型ディスプレイを設置し、盛んに製品の特長をアピールしている。しかし昨今は、ディスプレイに動画を流すだけでは来店者の足を止めることは難しくなってきている。だが、カシオサイネージのようなインパクトのある店頭販促機器であれば来店者は足を止めてくれるようだ。カシオサイネージは、店舗の特性に合わせたコンテンツを投映できる。エディオンでは、流行りの"自撮りスティック"と連携した使い方をアピールする内容を、カシオサイネージに投映している。ちなみに、これはエディオンの要望に基づいてカシオが制作した映像だという。エディオン広島本店では、自撮りスティックと絡めた売り場づくりを行っていた。このあたりにも、売り上げが倍増した秘密が隠されているように感じた。店頭での売り方が面白ければ、消費者にも製品の良さが響く。今回、それを実感した。カシオ計算機の今後の販促活動にも注目したい。
2015年03月30日スイスのバーゼルで開催されたウオッチ&ジュエリーの祭典「BASELWORLD 2015」にて、カシオ計算機は「バーゼルスペシャル」となる腕時計を3モデル発表した。概要はすでにお伝えしているが、ここでは耐衝撃ウオッチ「G-SHOCK」の最高峰となる「MR-G」特別仕様の続報として、現地で収めた実機の写真をお届けしよう。以下の写真はすべて、クリックすると拡大表示される。○日本ブランドの誇りと匠の技を表現したバーゼルスペシャルG-SHOCK MR-GG-SHOCK MR-Gのバーゼルスペシャル「MRG-G1000RT」は、2014年の年末に久しぶりの登場となったMR-Gシリーズの新作「MRG-G1000」がベースモデルだ。このMRG-G1000、日本では公式発表されず、G-SHOCKのオフィシャルサイトやカタログにも未記載だったが、現在では晴れてラインナップに加わっている。フルメタル仕様のほか、ハイブリッド時刻取得システムを装備したのが大きな特徴だ。従来の「マルチバンド6」(世界6局の標準電波を受信して自動的に時刻を合わせる)だけでなく、GPSによる正確な時刻取得に対応している。バーゼルスペシャルのMRG-G1000RTは、「Made in Japan」をテーマにして日本ブランドの誇りを表現。優れた強度を持つ再結晶64チタンをベゼルに用い、日本刀の「にえ」(刃に現れる独特の模様)をイメージしている。合わせて、DLC処理によってジャパンブルーの「藍色」を表現し、再結晶64チタンのベゼルとともに、見る角度と光の強弱で独特の模様が表情を変え深く輝く。世界限定で100本、税別価格は650,000円、2015年8月の発売予定だ。
2015年03月29日スイスのバーゼルで開催されたウオッチ&ジュエリーの祭典「BASELWORLD 2015」にて、カシオ計算機は「バーゼルスペシャル」となる腕時計を3モデル発表した。概要はすでにお伝えしているが、ここでは耐衝撃ウオッチ「G-SHOCK」のGPS対応モデル「GPW-1000TBS」特別仕様の続報として、現地で収めた実機の写真をお届けしよう。以下の写真はすべて、クリックすると拡大表示される。○メタルのヴィンテージ感を演出したGPS対応のG-SHOCK特別仕様バーゼルスペシャル「GPW-1000TBS」のベースモデルは、同じくBASELWORLD 2015で発表された「GPW-1000T」だ。GPW-1000Tはさらに、2014年7月発売「GPW-1000」のバリエーションモデルでもある。大きな特徴はふたつ。ひとつはGPSと標準電波(世界6局)によるハイブリッド時刻取得システムを搭載していること、もうひとつはベゼルやケースに軽量で錆びにくいチタンを採用していることだ。ベゼルには、より高い強度を持つ64チタン合金を用いており、メタルならでは質感に加えて、傷に強い構造となっている。バーゼルスペシャルとなるGPW-1000TBSならではの特別仕様は、長く使い込んだヴィンテージ感だ。ゴールドIP処理の上にブラックIP処理を重ね、さらにブラックIP処理の一部を意図的に削っている。こうした特別な処理は、2014年のバーゼルスペシャルモデルだった「MTG-S1000BS」で採用されたもの。MTG-S1000BSは世界限定500本と数が少なかったこともあり、あっという間に売り切れたそうだ。2015年のバーゼルスペシャル、GPW-1000TBSは、2015年7月の発売予定で税別価格は155,000円。やはり世界限定となるが、取材の時点では、限定本数は未定とのことだった。
2015年03月29日スイスのバーゼルで開催されたウオッチ&ジュエリーの祭典「BASELWORLD 2015」にて、カシオ計算機は「バーゼルスペシャル」となる腕時計を3モデル発表した。概要はすでにお伝えしているが、ここではメタルウオッチ「OCEANUS」続報として、現地で収めた実機の写真をお届けしよう。以下の写真はすべて、クリックすると拡大表示される。○バーゼルスペシャルは「宇宙から見た夜の地球」(ブラックマーブル)アナログフェイスの電波ソーラーメタルウオッチ「OCEANUS(オシアナス)」は、カシオの腕時計で最上の高級ラインに位置する。バーゼルスペシャル「OCW-G1000S」のベースモデルである「OCW-G1000」は、世界6局の標準電波、およびGPSによるハイブリッド時刻取得に対応した最新モデルだ。2014年に発売10周年を迎えたOCEANUSだが、新たにGPS対応という機能を身に付けたOCW-G1000は、OCEANUSの歴史でマイルストーンに刻まれるモデルとなるだろう。バーゼルスペシャルのOCW-G1000Sは、「宇宙から見た夜の地球」(ブラックマーブル)がコンセプト。漆黒のブラックフェイスに散りばめた上品なゴールドによって、宇宙の中で輝く地球の光を表現している。また、再結晶ブルーサファイアによって、碧い地球を表現しているのも見どころのひとつ。風防全体を再結晶ブルーサファイアとする贅沢な仕様によって、地球を覆う海のブルーをデザインしている。OCW-G1000Sは世界限定で300本、税別価格は400,000円、2014年7月発売の予定だ。なお、同じくOCW-G1000をベースにした新作として、OCW-G1000Eも発表されている。こちらはバーゼルスペシャルのような特別仕様ではなく、レギュラーモデルとしてラインナップに加わる見込みだ。
2015年03月29日カシオ計算機は3月26日、1枚の顔写真からキャラクター画像を自動で作成するAndroidスマートフォン向けアプリ「撮ってキャラスタジオ」を公開した。Google Playにおける価格は無料(アプリ内課金あり)。なおiOS版も4月に公開する予定。同アプリの公開に先立ち、記者説明会が開催されたので、そちらの様子をお伝えしよう。撮ってキャラスタジオは、1枚の顔写真からキャラクター画像を自動で作成するアプリ。様々なポーズをとらせたりセリフを合成したりして、21パターンの画像(PNG形式)を作成できる。完成した画像はFacebookやTwitter、電話帳などのプロフィールに利用できるほか、FacebookやLINEのメッセージでスタンプの代わりに使うことができる。記者説明会では、同社 研究開発センターの加福滋氏が登壇。アプリで使われている技術について解説した。同氏によれば、カシオ計算機がデジタルカメラの開発で培った画像処理、信号処理、認識処理といった技術を本アプリに応用しているという。加福氏は「撮ってキャラスタジオでは、300点を超える顔の特徴を抽出している。目であればその大きさ、縦横比、近いか離れているか、鼻であれば尖った鼻、長い鼻、丸い鼻などを認識して、本物に最も近いイラストを紐付ける仕組みになっている」と解説した。今後、アプリで利用できるイラストの量も順次増やしていく予定だという。なお、オリジナルスタンプを作成できるスタンプメーカー「pomrie(ポムリエ)」と撮ってキャラスタジオを連携することもできるという。会場ではデモが行われていた。
2015年03月26日カシオ計算機は3月26日、録音済みの音声の聞きたい箇所を文字入力により検索できるiOS向けアプリ「キーワード頭出し ボイスレコーダー」を公開した。通常販売価格は500円だが、4月30日まで300円で提供する。App Storeからダウンロード可能。同アプリの公開に先立ち、記者説明会が開催されたので、そちらの様子をお伝えする。キーワード頭出し ボイスレコーダーは、大学生の反復学習やビジネスシーンでの議事録作成などに活用できるアプリ。例えば会社で行われた1時間の会議を録音し、後から「新しいアプリ」の話が出た部分だけを聞き直したいとしよう。従来のボイスレコーダーであれば1時間の音声を聞き直す必要があったが、キーワード頭出し ボイスレコーダーなら「あたらしいアプリ」と"かな"で入力し検索を実行するだけで、「新しいアプリ」という発言が出た部分のタイムリストが表示される。適宜、再生ボタンをタップすれば再生できる仕様だ。同アプリでは無音部分を飛ばせる「無音スキップ」、2倍速・3倍速で再生できる「倍速再生」、録音中の雑音を和らげる「ノイズキャンセル」、録音/ 再生時にマーク・メモ・写真を貼り付けられる「タグ付け機能」なども利用できる。記者説明会では、同社 研究開発センターの井手博康氏が登壇しアプリの仕組みについて説明した。キーワード頭出し ボイスレコーダーでは、かなで入力された検索キーワードを「音声特徴」に変換する。一方で、録音データからは「音声特徴の検索インデックス」を作成。その上で、双方の音響的に類似する箇所を照合しているという。井手氏は「一般的に、音声データから"音声特徴量"を抽出するとデータが大きくなってしまう。しかし今回のアプリでは、検索に必要な部分のみを捉えることに成功した。その結果、データ容量をコンパクト化でき、サーバーにアクセスせずに済むようになった。端末内で処理が完結することで待ち時間の短縮につながり、より実用的になった」と解説した。
2015年03月26日