2018年以降、世界各国で100万人以上を動員している展覧会「BANKSY展GENIUS OR VANDAL?(バンクシー展天才か反逆者か)」が、今春、日本に初上陸する。【チケット情報はこちら】バンクシーはイギリスを拠点に活動する匿名のアーティスト。ステンシルを使用したグラフィティに風刺を込め、世界各地のストリート、壁、橋などに作品を残している。戦争、環境、貧困問題など、社会問題に根ざした批評的な作品が評価されるほか、テーマパークやホテル、映画の制作なども手掛けている。今回、本展覧会キュレーター兼プロデューサーであるIQ ART MANAGEMENT CORP 代表アレクサンダー・ナチケビア氏にバンクシーと展覧会の魅力について話を聞いた。展覧会の構成や内容について、ナチケビア氏は「バンクシーのオリジナル作品を70点ほど展示します。そのほかは立体オブジェクトや限定プリントの展示などもあります。映像でバンクシーを紹介するマルチメディアな体験空間も予定しています」と説明。主催者としてどのような意図・メッセージを展覧会に込めているのかと問われると「人々は、壁に掛けられただけのアートなんてもはや見たくないと思っているのではないでしょうか。何らかの形でアートの一部になりたい、感情を共有したいと思っていると。そこで、この展覧会は、来場者をバンクシーの世界に案内するような展示構成になっています。例えば、展示構成のひとつを 「アーティスト・スタジオ」 と呼んでいます。それは映画 『イグジット・スルー・ザ・ギフト・ショップ』 の中で紹介されている 「スタジオ・バンクシー」 を再現したものです。そこにバンクシーの姿があるのですが、顔はありません。この姿を見た人は最初「なにこれ?」という顔をします。でもその後、バンクシーが誰なのか、誰も知らないことに気づくのです。一体、どんな顔をつければよかったのでしょうか?この”謎“こそ、彼のアーティストとしてのコンセプトの大部分を占めているのだと思いますね」最後にナチケビア氏は「バンクシーの魅力は、世界中のあらゆるニュースの中から、特定のニュースを取り上げて、その出来事や問題の深刻さを提示し、私たちにとって重要なものとして提示してくれることです。(先に展覧会を行った)ロシアでも彼のメッセージが深く心に刺さった、という感想をたくさんいただきました。きっと日本の方も多くのことを感じてくださると思います」と語った。■『BANKSY展GENIUS OR VANDAL?(バンクシー展天才か反逆者か)』期間:3月15日(日)~9月27日(日) 10:00~20:30(最終入場20:00)※会期中無休会場:アソビル(神奈川県横浜市西区高島2-14-9 アソビル2F)
2020年03月10日映画『ゾッキ』が2021年4月2日(金)に全国公開。俳優の竹中直人、山田孝之、齊藤工の3名が監督として共同制作を行う。シュールな人気コミックを実写映画化映画『ゾッキ』は、大橋裕之の人気漫画『ゾッキA』『ゾッキB』を実写映画化するもの。シンプルな線、半円や三日月で描く「目」など愛らしく奇怪な画風で、何気ない日常の独特のおかしみや人間の優しさをシュールに描いている。『ゾッキA』『ゾッキB』は大橋の初期短編集となっており、およそ30編の短編作品を収録。映画『ゾッキ』は、その中から多数エピソードを織り交ぜて構成し、脚本を舞台演出家・劇作家の倉持裕が書き上げている。<ストーリー>今日も地球は<秘密と嘘>で回っている。ある女は<秘密は大事に、なるべくたくさん持て>と助言する祖父が告白した、秘密の数に腰を抜かす。ある男は、あてがないというアテを頼りに、ママチャリで‟南”を目指す旅に出る。ある少年は、成り行きでついた<嘘>をきっかけに、やっとできた友達から‟いるはずのない自分の姉”に恋をしたと告げられ、頭を悩ませる。ある青年は、今は消息不明の父と体験した幼い日の奇妙な出来事を思い出していた。そして日々なんとくアルバイトに勤しむひとりの少年は、‟ある事件”が海の向こうの国で起きたことを知るー。竹中直人・山田孝之・齊藤工の3名が監督監督を務めるのは、人気俳優の竹中直人、山田孝之、齊藤工の3名。山田孝之にとっては映画監督初作品となるが、竹中と斎藤は過去にもこのキャリアで経験を積んできた人物。竹中はヴェネチア国際映画祭の受賞作品『無能の人』を含め、映画監督として数々の作品を世に送り出した大ベテラン。また斎藤工は2018年に『blank13』で映画監督として長編デビューを飾り、第20回上海国際映画祭でアジア新人賞部門最優秀監督賞を始め8冠を獲得している。各監督にはそれぞれ担当のエピソードやキャラクターがあり、それらが繋がったり交差するシーンで、2人または3人で一緒に演出を手掛ける。キャスト気になる出演者には、豪華キャストが大集合。吉岡里帆、鈴木福、満島真之介、柳ゆり菜、南沙良、安藤政信、ピエール瀧、森優作、九条ジョー(コウテイ)、木竜麻生、倖田來未、竹原ピストル、潤浩、松井玲奈、渡辺佑太朗 、石坂浩二(特別出演)、松田龍平、國村隼が集うほか、Chara が音楽監督を務めるなど、豪華メンバーのコラボレーションが実現した。なおロケ地となったのは、原作者である大橋の生まれ故郷・愛知県蒲郡市。「海のまち」と呼ばれ、三河湾や山々の情緒ある風景が広がる。監督の3名は原作が生まれた場所である蒲郡での撮影にこだわり全編オールロケを行った。竹中直人・山田孝之・齊藤工コメント映画の公開にあたって、竹中直人、山田孝之、齊藤工の3名と、原作者の大橋裕之は下記の通りコメントしている。竹中直人コメント全てのキャスティングが、山田孝之組も、齊藤工組も最高のキャストが集まったと思いますね。僕も本当に理想のキャストだった。役者を演出するのはとても楽しい仕事なんで、撮影が終わって、今すごい寂しいですよ。でもこれからどんな風に仕上がっていくのかという緊張があるので、これからが始まりです。蒲郡の皆さんには大変お世話になりました。本当に良い所ばっかりでしたね。ロケハンも順調だったし。1箇所許可が降りないってなった時にちょっと焦ったんですけど、撮影がなかった時に散歩したら素敵な場所が見つかって、近所の方々もとても協力的な方で、とても皆さん優しくて。蒲郡の天候にも恵まれて、寒いと言っても耐えられない寒さじゃなかった。どこに行ってもご飯が美味しかった。皆さんが作ってくれたお弁当も、とても美味しかった。毎日毎日手書きのメッセージを頂けたのは本当に素敵な時間で、あっという間でした。山田孝之コメント大変なことはありましたが、本当に楽しかったですね。そして何より嬉しかった。このスタッフとチームで撮影が出来たことや、理想的なキャストが集まってくれて、目の前で芝居をしてくれているのが本当に嬉しかったです。特別な演出や見せ方はしていないですが、「お芝居をしていない風に見えること」が一番重要かなと思っていて、その人がその時を生きていて、その時感じた感情から言葉が出てくるようにしなければいけない。なので「相手の言葉を聞いて」というのはよく言っていたかも知れないですね。蒲郡での撮影は、本当に多くの人に助けてもらいました。そのおかげで、極限まで無駄なストレスなく、俳優さんたちに芝居をして頂くことが出来たと思います。地元の方の協力がなかったら出来なかったです。本当に感謝しかないです。大勢で動いていると頭で考えた通りにいかないことがほとんどですが、でも確実に今後の映画作りにおいて何かしら希望になる作品になるんじゃないかと、確信してますね。そうなったらいいな。齊藤工コメントこれまで映画を撮ってきた中で、原作が初めてだったり、このスタイルは初めてだったのですが、振り返ると不安はなかったですね。ロケハンに来る度にここ最高だなって。蒲郡の方々にどうしてもセットじゃ映らない生きた時間があって、街自体の歴史みたいなものが絶対に宿るだろうなって。ここに役者さん達が存在することで間違いなく実写ならではの、ゾッキの世界になるんだろうなって確証があって。撮影が始まっても、キャリアのある竹中さん、山田監督、僕も含めて状況を見てじゃあ一歩下がろうとか、ここはイニシアチブを自分が取ろうとか三者が三様で出来たと思います。その複雑性みたいなものをスタッフの皆さんがきちんと指揮をとって下さって、僕らにとってもやりやすかったし、最高だった。僕らに困惑を見せることなく伸び伸びと、それぞれのシーンを一緒に切り取って下さった。編集に入るのが楽しみです!本当に満足のいく撮影ができたなと思います。大橋裕之(原作者)コメントお弁当に付いてくるメッセージカード(スタッフ・キャストのロケ弁当に添えた応援メッセージのこと)は、幼稚園の園児さんたちが書いてくれて、すごい嬉しいなと思ったんですけど、漫画の内容として、友達のお姉ちゃんのパンツを売ってもらったりとか、道すがら女の人のお尻を触ろうとしたりと、ちょっと大丈夫かな…?僕は大丈夫なんですけど…。でも本当に10何年前になんとなく描いた漫画が映画化して、取り上げて頂いてすごい嬉しいです。やり続けてきて良かったなと思います。映画のスタッフ様も、蒲郡の街の方も関わった皆様が喜んで下さってるのが本当に嬉しいです。まだまだ公開前、公開後も大変だと思うんですけど、宜しくお願いいたします。楽しみにしています。【詳細】映画『ゾッキ』公開時期:2021年4月2日(金)※3月20日(土)より蒲郡市先行公開、3月26日(金)より愛知県先行公開(※一部劇場を除く)監督:竹中直人、山田孝之、齊藤工原作者:大橋裕之脚本:倉持裕出演者:吉岡里帆、鈴木福、満島真之介、柳ゆり菜、南沙良、安藤政信、ピエール瀧、森優作、九条ジョー(コウテイ)、木竜麻生、倖田來未、竹原ピストル、潤浩、松井玲奈、渡辺佑太朗 、石坂浩二(特別出演)、松田龍平、國村隼製作:映画『ゾッキ』製作委員会制作:and pictures、ポリゴンマジック配給:イオンエンターテイメント■『裏ゾッキ』公開時期:2021年春撮影・編集・監督:篠原利恵音楽:重盛康平 題字:大橋裕之出演:蒲郡市の協力者、竹中直人、山田孝之、齊藤工 他製作:映画「裏ゾッキ」製作委員会企画:伊藤主税、山田孝之配給:イオンエンターテイメント©2020「裏ゾッキ」製作委員会
2020年03月02日ディオール(DIOR)は、「ディオール、パリから日本へ」展を、大阪・阪急うめだ本店にて2020年3月1日(日)から22日(日)まで開催する。ディオールのドレスやバッグなどパリから集結「ディオール、パリから日本へ」展では、日本文化から着想を得たオートクチュールのドレスから、様々なアーティストの手によって多彩に表現された「レディ ディオール」バッグまで、メゾンが誇る貴重なサヴォワールフェールの数々を紹介。浮世絵をはじめ、日本の美的なセンスや職人技術、モダンさに賛辞を送っていたというクリスチャン・ディオールの、日本に対する情熱にオマージュを捧げる。ジョン・ガリアーノやマリア・グラツィア・キウリのオートクチュールパリのメゾンから来日する、過去に発表されたオートクチュールピースの数々からは、ジョン・ガリアーノやラフ・シモンズ、マリア・グラツィア・キウリといったディオールの後継者たちもクリスチャン・ディオールと同じく日本の精神に魅了されてきたことが見て取れる。例えば、クリスチャン・ディオールが手がけた「ジャポン」ドレスからインスパイアされた、ジョン・ガリアーノの2007年春夏オートクチュールコレクションでは、日本のヒロインにちなんで命名したドレスを発表し、着物や帯などの技巧を凝らしたピース、折り紙への情愛を込めたルックを展開した。現在のアーティスティック・ディレクターであるマリア・グラツィア・キウリは、クリスチャン・ディオールによるアンサンブル「ジャルダン ジャポネ」のトリビュートとして、桜の枝に止まる一羽の鳥を描いたイブニングドレスを発表した。メゾンのアトリエを設置、トワルも登場会場にはディオールのアトリエを設置し、メゾンのクラフツマンシップを体感できる空間を演出する。会期中3月12日(木)までの期間、アイコニックな「バー」ジャケットと、「レディ ディオール」バッグを制作する職人たちの様子が紹介された。また、オートクチュールに命を吹き込む仮縫い用見本「トワル」も展示。普段はなかなか見ることのできない、華やかなクリエーションの過程を見ることができる。アーティストが手がけた「レディ ディオール」バッグ、貴重な資料もまた、ダニエル・アーシャム、オリンピア・スカリー、名和晃平といった現代アートシーンを牽引するアーティストが手がけた「レディ ディオール」バッグも展示。加えて、デヴィッド・リンチ、ジャン=バティスト・モンディーノ、ピーター・リンドバーグによる写真も紹介し、芸術的なディオールの世界観を紹介する。さらに、アーカイブの貴重な資料も登場。上皇后美智子妃が成婚の際にディオールによる特別デザインのドレスを着用した写真やスケッチ、京都の老舗「龍村美術織物」の織物で仕立てられた、1954-55年秋冬コレクションの「ウタマロ」アンサンブルのスケッチなどが展示される。新木優子・横浜流星がオーディオガイドを担当ディオールのファッションのジャパン アンバサダーに女優の新木優子、メンズ初のジャパン アンバサダーに俳優の横浜流星が就任。展覧会の見所となる、ディオールと日本のつながりや、クラフツマンシップについて紹介するオーディオガイドの音声を、新木・横浜の両名が担当する。併設ギフトショップ&1Fで期間限定ショップ展示に加え、併設のギフトショップでは、記念アイテムを販売。また、3月4日(水)から10日(火)までの期間は、阪急うめだ本店 1階コトコトステージ11にて期間限定ショップも開催。カナージュ モチーフを総エンブロイダリーで仕上げた新作スモール 「ブック トート」を世界に先駆けて販売する他、同じくカナージュ エンブロイダリーを施した軽やかなキャンバス仕様の「レディ ディオール」バッグの最新作「レディ ディーライト」も販売。さらに、名前やイニシャルを刺繍できるパーソナライズサービス「My ABCDior」も実施される。【詳細】「ディオール、パリから日本へ」展会期:2020年3月1日(日)~22日(日)※併設のギフトショップは3月15日(日)まで。会場:阪急うめだ本店住所:大阪府大阪市北区角田町8-7 9階 阪急うめだギャラリー、阪急うめだホールオープン時間:11:00~19:00 ※百貨店営業時間に準じる。※入場無料※ディオールLINE公式アカウント友だち登録とアンケート回答で、展覧会の優先入場を予約可能。※職人によるデモンストレーションは3月12日(木)をもって終了。■期間限定ショップ会期:2020年3月4日(水)~10日(火)場所:阪急うめだ本店 1階コトコトステージ11・スモール 「ブック トート」 285,000円+税〈世界先行発売・全国のディオール ブティックでも取り扱いあり〉【問い合わせ先】クリスチャン ディオールTEL:0120-02-1947
2020年02月29日特別展「香のいろは─道具とたどる香文化」が、大阪の中之島香雪美術館にて、2020年4月4日(土)から5月31日(日)まで開催される。尚、中之島香雪美術館は2020年4月8日(水)より臨時休館していたが、5月20日(水)から再開。香道具から知る香の“いろは”日本で花開き、脈々と受け継がれてきた“香文化”。「香のいろは─道具とたどる香文化」は、香道具の使い方を切り口に、香の魅力を紹介する展覧会だ。多彩な香道具仏を供養するための道具から、かおりを衣服や室内にくゆらせるための道具、数種の香木を聞き分けて遊ぶための道具まで、香道具は目的に合わせて多彩な展開を見せる。本展では、「沢瀉紋散山水花鳥蒔絵十種香箱」や、蒔絵などの技法で飾られた香道具を、その役割とともに紹介する。絵画にみる香文化また、伝菱川師宣《美人聞香図》や菱川師直《美人焚香図》など、香のかおりを楽しむ姿を描いた江戸時代の絵画も展示。屋内で寝そべりながら香を焚いたり、髪の毛に香のかおりを移していたりする様子からは、元来、香文化が日常の生活に根差したものであったことが見てとれるだろう。香木の展示もさらに、伝統的な香料やかおりの源である香木を展示するなど、古来より親しまれてきた香文化を身近に感じることができる展覧会となる。展覧会概要特別展「香のいろは─道具とたどる香文化」会期:2020年4月4日(土)〜5月31日(日) ※会期中に一部展示替えあり※2020年5月20日(水)より展示を再開。※最新情報は、中之島香雪美術館公式ウェブサイト、もしくは電話にて確認を推奨。会場:中之島香雪美術館住所:大阪市北区中之島3‐2‐4 中之島フェスティバルタワー・ウエスト 4階TEL:06‐6210‐3766休館日:月曜日開館時間:10:00〜17:00(入館は16:30まで)料金:一般 1,000(800)円、高大生 600(400)円、小中生 300(150)円※( )内は前売り(一般のみ)、および20名以上の団体料金
2020年02月23日展覧会「フランス絵画の精華ールネ・ユイグのまなざし」が、2020年5月26日(火)から8月16日(日)まで、大阪市立美術館で開催される。フランス絵画で最も華やかな3世紀を辿る「フランス絵画の精華ールネ・ユイグのまなざし」では、フランス絵画の中で最も華やかとされる、17世紀の古典主義や、18世紀のロココ、19世紀の新古典主義に渡る300年の名品を展示する。本展のために約80点もの展示品が、ヴェルサイユ宮殿美術館や、オルセー美術館、大英博物館など、フランスやイギリスの代表的な美術館から集められた。17世紀の「大様式」の形成まず最初に紹介するのは、17世紀のフランス芸術に多大な影響を及ぼした大様式の形成過程だ。特に、フランス芸術の新しいページを開いたとも言われるシモン・ヴーエやジャック・ブランシャールらの名品を展示し、大様式のはじまりを紹介していく。彼らによってイタリアからフランスへと持ち込まれた、快活で抒情的、そしてバロック的な作品群は、フランス「大様式」の種子となっている。また、古典主義に最も重要な役割を果たしたとも言われるプッサンの作品にも注目する。彼の活躍で、色彩よりもデッサンを重視する大様式が完成し、彼亡きあと、その作風は王立美術アカデミーを創設する若い画家たちの手本となったと言われる。こうしたフランス古典主義を代表する作品として、《コリオラヌスに哀訴する妻と母》も海を渡って日本へやってくる。ヴァトーとロココ美術17世紀のフランス古典主義に代わって、18世紀に全盛期を迎えたのが、優雅で装飾的なロココ様式。ジャン=アントワーヌ・ヴァトーは、個人の幸福への願望を描いた最も独創的な画家として知られ、アカデミー様式とは異なる新たなジャンルを切り開いたことから、ロココ美術の創出者のひとりとされる。その後、ロココ美術は、フランソワ・ブーシェらによって18世紀半ばに最高潮に達するものの、特有の官能性や軽薄さに対する批判がはじまり、再び古典主義的な回帰へと向かうこととなる。本展では、こうした流れを、ロココ様式を代表する画家ジャン=アントワーヌ・ヴァトーの役割に注目しながら辿っていく。新古典主義の発展さらに本展では、19世紀に活躍した画家たちの作品にも焦点が当てられる。ロココ芸術を筆頭にした装飾美の強い芸術に対して、否定的な価値観を表した「新古典主義」、そしてその後に登場した「ロマン主義」は、フランス絵画の転機とも言える。特に今回取り上げるのが、フランス革命や、ナポレオンによる対外戦争などが当時の芸術作品に与えた影響。ジャン=ドミニク・アングルやウジェーヌ・ドラクロワなど、当時を代表する画家たちの名画によって紹介していく。展覧会概要展覧会「フランス絵画の精華ールネ・ユイグのまなざし」開催期間:2020年5月26日(火)~8月16日(日)※ 当初2020年4月11日(土)〜6月14日(日)の会期を予定していたが、開幕日を延期。会場:大阪市立美術館住所:大阪市天王寺区茶臼山町1-82(天王寺公園内)開館時間:9:30〜17:00 ※入館は16:30まで休館日:月曜日(8月10日は開館)、6月16日(火)、6月17日(水)※災害などにより臨時で休館となる場合あり。料金:一般 1,400(1,200)円、高大生 900(700)円※( )内は20名以上の団体料金※当面の間、団体での入館は不可。※中学生以下、障がい者手帳など持参者(介護者1名を含む)は無料(要証明) 。※大阪市在住の65歳以上の人も一般料金が必要。※来館の際は公式サイト上の注意事項を確認。【問い合わせ先】大阪市総合コールセンター なにわコールTEL:06-4301-7285(年中無休:8:00〜21:00)
2020年02月21日世界で最も注目を集めるアーティストのひとり、バンクシーの展覧会『BANKSY展GENIUS OR VANDAL?(バンクシー展天才か反逆者か)』が、神奈川・アソビルで3月15日(日)から9月27日(日)まで開催されることが決定した。【チケット情報はこちら】社会風刺を凝らしたグラフィティアートやストリートアートで強いメッセージを発信し続けるバンクシー。本展覧会は2018年からモスクワ、マドリード、リスボン、香港など世界5都市で100万人以上を動員。70点以上のオリジナル作品や版画、立体オブジェクトが、過去最大級の規模で横浜に集結する。日本でも多くの人に知られる、平和へのメッセージが込められた《LOVE IS IN THE AIR》や希望を願う《GIRL WITH BALLOON》、社会的弱者をドブネズミに重ねた「RAT」シリーズなど、コレクターの所有作を中心に貴重なオリジナル作品が展示。グラフィティ以外にもここでしか見れない垂涎のコレクションでバンクシーの世界に浸ることができる。チケットの一般発売に先駆けて、ぴあでは早割を実施中。受付は2月29日(土)午後11時59分まで。平日夕方に入場可能な「平日アフター6チケット」など、お得なチケットも販売している。■『BANKSY展GENIUS OR VANDAL?(バンクシー展天才か反逆者か)』期間:3月15日(日)~9月27日(日) 10:00~20:30(最終入場20:00)※会期中無休会場:アソビル(神奈川県横浜市西区高島2‐14‐9 アソビル2F)
2020年02月04日「木梨憲武展 Timing ー瞬間の光りー」が、長崎県美術館で2020年3月7日(土)から4月9日(木)まで開催される。なお、当初の予定を変更し、東京・上野の森美術館では2022年6月ごろの開催、福井市美術館の日程は中止となる。とんねるずだけでなく、アーティストとしても活躍する木梨憲武とんねるずとして活躍する一方、アトリエを持ち画家としても活動している木梨憲武。1994年に「木梨憲太郎」名義で愛知県名古屋市で開催した初個展「太陽ニコニカ展」からはじまり、日本国内では今回をあわせて9度の個展を開催している。また、アメリカ・ニューヨークとイギリス・ロンドンで開催した海外個展でも成功を収めた。現在、各地で開催している「木梨憲武展」は、2018年7月の大阪会場を皮切りにスタートし、国内20会場を巡るもの。自身2度目の全国美術館ツアーとなり、その15ヵ所目の会場として東京・上野の森美術館が選ばれた。新作を中心に約150点以上を展示多忙の中でも作品制作の手をやめることのない木梨は、巡回展中にも新作を追加したり、既存の作品を手直ししたりと、展覧会開催ごとにブラッシュアップに余念がない。本展でも新作を多数お披露目するという。その中には、2015年のニューヨーク個展を契機に制作を始めた「OUCHIシリーズ」と、2018年のロンドン個展で初披露した「REACH OUTシリーズ」の最新作が含まれる。また、2014年6月、上野の森美術館でわずか20日間で約10万人を動員した「木梨憲武展×20years」で人気を博した作品も登場。絵画だけでなく、ドローイング、映像、オブジェなど作品150点以上を展示する。木梨本人が展示するライブ感ある会場“木梨憲武流”の展示方法も「木梨憲武展」が楽しい理由のひとつ。すでに観た人も、初めて観る人も楽しめるよう、ライブ感たっぷりに木梨本人が作品を展示しており、会場ごとに異なる雰囲気を楽しめる。【詳細】木梨憲武展 Timing ー瞬間の光りー■東京会場以下日程での開催は中止。2022年6月頃に再度開催の予定。会期:2020年5月29日(金)~6月21日(日) ※会期中無休会場:上野の森美術館・東京会場 前売券払い戻しに関して東京会場での開催中止にともない、購入済チケットはすべて払い戻し対応となる。詳細は公式HPを参照のこと。払い戻し対応期間:4月17日(金)〜5月28日(木)■その他巡回情報・福岡会場会期:2020年1月26日(日)~3月1日(日)会場:福岡アジア美術館 企画ギャラリーA、B、C住所:福岡県福岡市博多区下川端町3-1リバレインセンタービル7F時間:9:30~18:00(金・土は20:00まで、最終日は17:00まで、入室は閉室時間の30分前まで)休館日:水曜日入場料:一般 1,300円(1,100円)、中・高校生 700円(500円)※小学生以下、入場無料(但し、保護者同伴)※20名以上の団体、満65歳以上(シルバー手帳等の年齢を証明できるものを提示)、外国人(パスポート、在留カードなど国籍の証明できるものを提示)は上記前売割引料金で入場可。※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳(以上の手帳を提示した人の介護者1人を含む)及び特定医療費(指定難病)受給者証、特定疾患医療受給者証、先天性血液凝固因子障害等医療受給者証、小児慢性特定疾病医療受給者証を提示の場合は無料。・長崎会場会期:2020年3月7日(土)~4月9日(火)※4月12日(日)までの予定だったが期間短縮。時間:10:00~18:00(金・土は20:00まで、入館は閉館時間の30分前まで)会場:長崎県美術館 県民ギャラリー住所:長崎県長崎市出島町2-1入場料:一般 1,100円(1,000円)、中・高校生 800円(700円)※小学生以下、入場無料(但し、保護者同伴)※15名以上の団体は前売料金で入場可能。※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、障害福祉サービス受給者証、地域相談支援受給者証、特定疾患医療受給者証、特定医療費(指定難病)医療受給者証、先天性血液凝固因子障害等医療受給者証、小児慢性特定疾病医療受給者証の保持者および介護者1名は5割減額。・福井会場以下日程での開催は中止。詳細は「FBC福井放送ホームページ」にて確認。会期:2020年4月18日(土)~5月17日(日)会場:福井市美術館[アートラボふくい]
2020年02月03日東京都美術館では、『ハマスホイとデンマーク絵画』展が1月21日(火)より開幕。デンマークを代表する画家、ヴィルヘルム・ハマスホイの作品約40点とともに19世紀デンマークの名画が、3月26日(木)まで紹介されている。柔かな光が差し込む、静まり返った室内。開け放たれた扉、控えめで上品な家具、後ろ向きの女性——。デンマークの画家、ヴィルヘルム・ハマスホイ(1864〜1916)は、音と光が閉じ込められたような静謐な室内世界を描いたことから、「北欧のフェルメール」と称される。ハマスホイとデンマーク絵画()
2020年01月22日日本最古の歴史書『日本書紀』の編纂から1300年を記念し、特別展『出雲と大和』が東京国立博物館にて開幕。3月8日(日)まで開催されている。古代日本において、現在の島根県にあたる「出雲」は、出雲大社を中心に神々や祭祀の世界を司り、現在の奈良県にあたる「大和」は、朝廷を中心に政治の世界を司ってきた。同展は、そんな出雲と大和の名品約170件を一堂に集め、古代日本の成立やその特質に迫るもの。「古代史」と聞くと難しく構えてしまうかもしれないが、古代から伝わる宝物や出土品が丁寧な解説や映像とともに紹介されている会場に一方足を踏み入れれば、歴史に詳しくなくてもあっという間に古代世界に引き込まれていく。展示は「巨大本殿 出雲大社」「出雲古代祭祀の源流」「大和王権誕生の地」「仏と政」のテーマごとに分けられた全4章で構成。第1章「巨大本殿 出雲大社」では、出雲大社に古くから伝わる神宝を通してその歴史が紹介される。出雲大社の境内から出土した「新御柱(しんのみはしら)」「宇豆柱(うづばしら)」と呼ばれる巨大な柱材が初めて同時公開されるほか、古代出雲大社本殿の十分の一スケールの模型など貴重な資料が並び、高さ約48メートルもあったという古代出雲大社の威容をうかがい知ることができる。日本書記成立1300年特別展「出雲と大和」()
2020年01月17日各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週土曜日は、洋書を専門に扱う原宿・外苑前のブックショップ「シェルフ(Shelf)」(東京都渋谷区神宮前3-7-4)が選ぶ書籍をご紹介。■『Tarot』Dali20世紀を代表する最も多才な画家、サルバドール・ダリの描いた芸術的タロットカード集。映画『007 死ぬのは奴らだ』の小道具としてプロデューサー、アルバート・ブロッコリ(Albert Broccoli)がタロットカードの制作をダリに依頼した。1984年に限定で出版されたカードを復刻した2014年版を、更に豪華にリニューアル。妻であるガラを女帝に、ジュリアス・シーザー(Julius Caesar)の死を10の刀に仕上げたものなど全78枚のカードと、ヨハンズ・フィービッヒ(Johannes Fiebig)による解説本をベルベット調のBOXに収録したセット。【書籍情報】『Tarot』作品:Dali出版社:Taschen言語:英語、ドイツ語、フランス語ハードカバー/520ページ/350×210mm発刊:2019年価格:8,310円(為替により変動)■Shelfオフィシャルサイトで『Tarot』を購入する
2019年12月21日「シュルレアリスム」とは、20世紀美術を語る上で、欠かすことのできない美術運動のひとつ。フランスの詩人アンドレ・ブルトンが、第1次世界大戦の戦禍をくぐり抜けたあと、理性を中心とする近代的な考え方を批判し、精神分析学の影響を受けて「無意識」の世界に「超現実」を求めた芸術運動のことだ。1919年にブルトンは友人の詩人フィリップ・スーポーとともに、理性によるコントロールを受けない「思考の書き取り(自動記述、オートマティスム)」という手法を核とした詩の運動として活動をスタート。1924年の『シュルレアリスム宣言』を発表し、運動を本格的にスタート、詩だけでなく、絵画をはじめ写真や映画など視覚芸術の分野へと拡大していった。シュルレアリスムが誕生してから今年で100年。箱根・ポーラ美術館にて開催されている『シュルレアリスムと絵画―ダリ、エルンストと日本の「シュール」』は、西洋で起こったシュルレアリスム運動から、どのようにシュルレアリスム絵画が生まれたのか、さらに日本で「シュール」と呼ばれる独自の表現が生まれることになったのか、その展開を紐解いていくのが狙いだ。この100年の間に、シュルレアリスムは日本にも大きな影響を及ぼし、1930年代には「超現実主義」という訳語のもと、最新の前衛芸術として一大ブームを巻き起こした。しかし日本では、本家シュルレアリスムが求めた「無意識」という本来の目的を離れ、現実離れした奇抜で幻想的な芸術として受け入れられ、独自の表現方法として「シュール」という感覚が生まれ、今に至る。ポーラ美術館( )
2019年12月20日渡辺おさむのスイーツデコアート展「お菓子の美術館」が、長崎・ハウステンボスにて、2020年1月17日(金)から3月2日(月)まで開催される。スイーツを樹脂で表現する現代アート渡辺おさむは、本物そっくりのクリームやキャンディ、フルーツを用いて様々なスイーツデコアートを制作する現代美術作家。樹脂を用いて様々なものにお菓子のデコレーションを施している。「パレス ハウステンボス」にアート200点以上が集結スイーツデコアート展「お菓子の美術館」では、オランダの宮殿をモチーフにした会場「パレス ハウステンボス」に、200点以上のアート作品を集結させる。全長約2mのお菓子のユニコーンをはじめ、オランダにまつわるゴッホやフェルメールのデコレーションアートも展示。展示は、オランダの絢爛豪華な宮殿を忠実に再現した内装を生かしたものであり、お菓子の美術館、お菓子の晩餐会、お菓子の森、スイーツアクアリウムなど11のエリアで構成。会場内は全て写真撮影が可能で、各所にフォトスポットが設置されているのも嬉しい。ワークショップも開催また1月17日(金)から1月19日(日)の3日間は、渡辺おさむ本人によるワークショップも開催。実際の作品にも使用している材料で自分だけのオリジナルクッキーチャームを作ることができる。【詳細】渡辺おさむのスイーツデコアート展「お菓子の美術館」会期:2020年1月17日(金)~3月2日(月)会期中無休会場:パレス ハウステンボス(長崎県佐世保市ハウステンボス町1-1)時間:ハウステンボス営業時間に準ずる。入館料:パスポート対象 ※ハウステンボスのパスポート持参者のみ入場可能。詳細はハウステンボスホームページを確認。■ワークショップ「渡辺おさむとクッキーチャームを作ろう!」開催日:1月17日(金) (1)11:00~12:00 (2)15:00~16:001月18日(土) (1)11:00~12:00 (2)15:00~16:001月19日(日) (1)11:00~12:00※各日所要時間約30分、各日各回先着20名参加費:1,000円(税込)申し込み方法:各日随時会場にて受付。
2019年12月13日「親愛なる友 フィンセント~動くゴッホ展」が日本各地を巡回。全国展開に先駆けたプレ展が、長野県・松本市の信毎メディアガーデン1Fホールにて、2019年12月20日(金)から2020年1月10日(金)まで開催される。「親愛なる友 フィンセント~動くゴッホ展」は、オランダを代表する画家フィンセント・ファン・ゴッホが、弟テオに送った900通にも及ぶ手紙の内容に着目した展覧会。ゴッホが手紙に綴った“本当に描きたかった情景”に最新のデジタルアート技術で迫る。会場に並ぶのは、ゴッホが描いた実物の絵画ではなく、最先端のデジタル技術によって命を吹き込んだデジタルファインアート。約860点の“動く”絵画を通じて、後に近代美術の父と呼ばれた短くも色濃いゴッホの数奇な画家人生を体感することができる。映像制作を手掛けるのは、デジタルアートスタジオ「MDK」。『映画版バイオハザード』をはじめ、アメリカ・ハリウッドを中心に50作品を超える映画の3DCGアニメーションやVFK(特殊効果)を提供してきた異才のデジタルアートスタジオだ。全国に先駆けて長野県・松本市で開催される「親愛なる友 フィンセント~動くゴッホ展(プレ展)」では、展示物を厳選し、縮小した内容の特別公開を行う。【詳細】「親愛なる友 フィンセント~動くゴッホ展(プレ展)」会期:2019年12月20日(金)~2020年1月10日(金) 10:00~18:00※12月31日(火)、1月1日は休館 ※金・土曜日は19:00まで ※最終日は16:00まで会場:信毎メディアガーデン1Fホール(長野県松本市中央2-20-2)入場料:一般・大学生1,000円(前売券900円)、中学・高校生500円ペアチケット(一般・大学生 2枚/前売券の販売のみ)1,600円※小学生以下は無料。※障害者手帳提示(本人のみ)入場無料。※消費税込価格。※前売券の販売は12月19日(木)まで。前売券購入先プレイガイド:・信毎メディアガーデン1F まちなか情報局(9:00~19:00)・セブン-イレブン(セブンチケット)割引サービス(当日券100円割引):facebook、Instagram、Twitterの投稿画面提示、指定のハッシュタグをつけて投稿。 ※割引サービスは併用不可。注意事項:・展覧会はデジタルファインアートであり、本物のゴッホ作品は展示に含まれていない。・約1時間のコンテンツが含まれている。入場時間に注意。【会場に関する問い合わせ】信濃毎日新聞松本本社まちなか情報局TEL:0263-32-1150
2019年12月08日企画展「天下泰平~将軍と新しい文化の創造~」が、2020年1月2日(木)から2月16日(日)まで、東京都江戸東京博物館にて開催される。徳川将軍と江戸文化約260年の長きにわたり続いた江戸時代。天下泰平の世をもたらした歴代将軍は、たとえば初代徳川家康が書画をたしなむのみならず印刷事業の育成も手がけたように、自ら文化人であると同時に、文化を育む側面も持ちあわせていた。「天下泰平~将軍と新しい文化の創造~」では、德川宗家に伝わる歴代将軍の書や絵画をはじめ、幕府御用絵師であった狩野派が描いた絵画作品など、江戸時代の豊かな文化を示す作品を展示。芸術・学問などにおける将軍の果たした役割に光をあてる。狩野派絵画などを展示三代家光は、参勤交代制度や外交の体制などを整えて幕政の基礎を確立するだけでなく、絵画や漆工など多彩な分野にわたる芸術家を支援・育成した。狩野派の絵師が活躍したのはその1例だ。本展では、一行書《雪月花》や狩野探幽の筆による《武州州学十二景図巻》などを展示し、江戸美術と将軍の関わりを紹介する。儒学や科学の振興江戸時代を通して儒学思想や科学の振興に注力した歴代将軍。とくに、五代綱吉は「生類憐みの令」を発布するなど儒学を政治へと積極的に反映させ、八代吉宗は享保の改革の一環として実学を奨励し、科学の発展へと繋げた。そうした儒学思想と科学の発達が、一行書《思無邪》などからうかがえるだろう。過去へのまなざし十一代家斉は約半世紀にわたって世を治め、その平安のうちでは町人文化の最盛期である「化政文化」が花開いた。この時代には、『東照宮御実紀』をはじめ幕府公式の史書や、古宝物図録集『集古十種』などの編纂が始まる。会場の終盤では、そのような過去を顧みる事業にゆかりの深い《徳川家斉像》や『集古十種』を展示する。詳細企画展「天下泰平~将軍と新しい文化の創造~」会期:2020年1月2日(木)~2月16日(日)会場:東京都江戸東京博物館住所:東京都墨田区横網1-4-1時間:9:30~17:30(土曜日は19:30分まで) ※入館は閉館の30分前まで休館日:1月6日(月)・27日(月)、2月3日(月)・10日(月)観覧料:一般 600円(480円)、大学生・専門学校生 480円(380円)、中学生(都外)・高校生・65歳以上 300円(240円)、中学生(都内)・小学生以下 無料※ 企画展は常設展観覧料で観覧可※いずれも税込※( )内は20名以上の団体料金※1月2日(木)・3日(金)は常設展観覧料が無料【問い合わせ先】東京都江戸東京博物館TEL:03-3626-9974(代表)
2019年12月07日「ゲーム・オブ・スローンズ 最終章」のブルーレイ&DVDリリースを記念して、渋谷ロフトで行われる日本初「ゲーム・オブ・スローンズ展」の内容が発表された。今年、最終章を迎えた人気海外TVシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」は、架空の王国を舞台に、ひとつの玉座をめぐり複数の名家が繰り広げる壮絶な覇権争いを壮大なスケールで描いたスペクタクル巨編。12月4日(水)の最終章のブルーレイ&DVD発売を記念して開催される本イベントでは、関連グッズを販売するほか、ドラマ本編で登場する“ザ ホール オブ フェイセズ(THE HALL OF FACES)”の壁に顔をあてはめて写真が撮れるフォトスポットや、座れる実物大の“鉄の玉座”も登場。さらに、渋谷ロフトで「ゲーム・オブ・スローンズ」のブルーレイまたはDVDを購入すると、先着で「ゲーム・オブ・スローンズ」2Lアートカード(非売品)のプレゼントも用意されている。「ゲーム・オブ・スローンズ展」は12月13日(金)~12月25日(水)の13日間、渋谷ロフトにて開催。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ゲーム・オブ・スローンズ[海外TVドラマ]© 2012 Home Box Office, Inc. All rights reserved. HBO® and all related programs are the property of Home Box Office, Inc.
2019年12月02日著名デザイナーたちがデザインを生み出す過程にフォーカスした展覧会、『マル秘展めったに見られないデザイナー達の原画』が、21_21 DESIGN SIGHTにて2020年3月8日(日)まで開催されている。私たちが普段目にしているさまざまなプロダクト。建築物や乗り物などの大型のものから、家具や家電、文具、ロゴマークなど小型のものまで、完成品として世の中に流通している商品デザインは、どのように生み出されたのだろうか?同展は、そんな「秘められた部分」に光を当て、日本デザインコミッティーに所属する幅広いデザイナーたちがデザインの過程において生み出してきたスケッチ、図面、模型の数々を紹介する。日本デザインコミッティーは1953年に設立され、銀座の百貨店、松屋とともに優れたプロダクトの選定やデザイン展の開催を通して、日本のデザインに貢献してきた。各分野を代表するデザイナー、建築家、評論家が自主的に参加し、現在は40代から90代まで、26名で構成されている。メンバーは、±0や無印良品などのプロダクトデザインを手がける深澤直人をはじめ、五輪や万博などのプロジェクトにも携わるグラフィックデザイナーの原研哉、21_21 DESIGN SIGHTの館長でもあるグラフィックデザイナーの佐藤卓、高輪ゲートウェイ駅などを手掛ける建築家の隈研吾など、日本を代表するデザイナーたち。そのひとりであり、ソフトウェアからインタラクティブアートまで多岐にわたって活動する田川欣哉が同展のディレクターを務め、第一線で活躍するデザイナーたちの仕事の方法論や哲学、品質など、デザインの大切なエッセンスを惜しげもなく公開する。会期中には、特設ウェブサイトより日本デザインコミッティーのメンバーのインタビューがポッドキャストで公開されるほか、トークイベントも開催。多様なクリエイターたちの創作の秘密をこの機会に目撃してほしい。【開催情報】『マル秘展めったに見られないデザイナー達の原画』2020年3月8日(日)まで21_21 DESIGN SIGHTにて開催【関連リンク】 マル秘展めったに見られないデザイナー達の原画( /target=)会場風景(ロビー)「原画が生まれるところ」(映像:ドローイングアンドマニュアル)松本哲夫 展示風景田中俊行 展示風景北川原 温 展示風景隈研吾 展示風景新見 隆 展示風景
2019年12月01日まとふ(matohu)は、展覧会「matohu 日本の眼展」を表参道のスパイラルガーデンにて2020年1月8日(水)から22日(水)まで開催する。展覧会「matohu 日本の眼展」は、まとふが8年間を通して発表してきたコレクションの集大成となるアートインスタレーション。会場では、様々な日本の美意識を“日本庭園”に見立てたアートインスタレーションと、それを具現化した服を組み合わせて展示する。さらに、展覧会に際し、希少な歴代長着のアーカイブスや復刻長着を限定販売。また、和綴手製本『日本の眼』やHIGASHIYAとのコラボレーション和菓子、オリジナルテキスタイルによる「日本の眼」ミニトートバッグ&おざぶコレクションなども販売される。会期中は、まとふのデザイナーである堀畑裕之・関口真希子によるトークイベントやギャラリー・ツアーをはじめ、まとふデザイナーが点てたお茶を、HIGASHIYAの和菓子職人がその場で作ってくれた和菓子とともに楽しむ立礼茶会「matohu長着茶会」、まとふのショー音楽を手がけた作曲家・畑中正人のライブコンサートといったイベントも開催。まとふの世界観を様々な面から体感することができそうだ。【詳細】「matohu 日本の眼展」開催期間:2020年1月8日(水)~22日(水) 11:00~20:00場所:スパイラルガーデン(スパイラル1F)住所:東京都港区南青山5-6-23※入場無料■関連イベント・トークイベント「日本の眼とは何か?」まとふ 堀畑裕之 & 関口真希子開催日時:2020年1月11日(土) 14:00 ※定員30名 無料・まとふデザイナーによるギャラリー・ツアー開催日時:1月12日(日)・13日(月・祝) 14:00 ※定員各回15名 無料・畑中正人ライブコンサート 「matohu oto」開催日時:1月18日(土) 15:00 ※席数30席 無料・matohu長着茶会開催日時:1月19日(日) 13:00 / 14:30 / 16:00 ※定員各回12名 参加費4,000円※すべてのイベントは要予約。【イベント予約・問い合わせ先】まとふ 表参道店TEL:03-6805-1597
2019年11月28日フランス近代絵画の流れを一望できる『印象派からその先へ世界に誇る吉野石膏コレクション展』が、三菱一号館美術館にて開幕。2020年1月20日(月)まで開催されている。「吉野石膏コレクション」は、石膏建材メーカーである吉野石膏株式会社が、1970年代から本格的に絵画の収集を開始したコレクションで、今では日本有数の近代西洋美術コレクションを形成。1991年に、その多くが創業の地である山形県の山形美術館に寄託された。同展では、そんな「吉野石膏コレクション」より選りすぐられた名品72点が集結する初めての機会。「印象派、誕生」「フォーヴから抽象へ」「エコール・ド・パリ」の3章で構成され、19世紀後半から20世紀前半まで、フランスの近代絵画をたどることができる。三菱一号館美術館()
2019年11月02日シャネル(CHANEL)は、作曲家でもあるヤコポ バボーニ スキリンジの写真展「ヤコポ バボーニ スキリンジ展」をシャネル・ネクサス・ホールにて開催。会期は、2020年1月15日(水)から2月16日(日)まで。ヤコポ バボーニ スキリンジは、パリを拠点にソロやオーケストラ、映画の音楽まで多岐にわたる作曲を手掛ける現代音楽作曲家。また、作曲だけでなく、分野を超えた新たなアプローチのアート表現にも積極的に挑戦していることでも知られている。今回開催される「ヤコポ バボーニ スキリンジ展」は、自身にとって日本初となる個展。人体に楽譜を書く新たな作曲法を写真に収めた「Bodyscore」シリーズを展示する。大胆なポーズをとるモデルの指先から顔、足の裏には、楽譜がぎっしりと記されている。作曲家であるヤコポ バボーニ スキリンジが、音楽ではなく創作という形で感情を表現する姿を是非会場で感じてみて。【詳細】会期:2020年1月15日(水)~2月16日(日)会場:シャネル・ネクサス・ホール住所:中央区銀座3-5-3 シャネル銀座ビルディング4F時間:12:00~19:30料金:入場無料【問い合わせ先】シャネル・ネクサス・ホール事務局TEL:03-3779-4001
2019年10月26日17世紀バロック絵画の開拓者として活躍した画家カラヴァッジョを紹介する展覧会『カラヴァッジョ展』が、名古屋市美術館で本日10月26日から12月15日(日)まで開催される。劇的かつ生々しい表現で、宗教画や神話の世界を描いた、イタリアの巨匠カラヴァッジョ。その38年間の人生で残した作品は非常に少なく、また、イタリア国外への貸出は非常に厳しいとされている。今回の展覧会では、そのうち約10点(帰属作品を含む)と同時代の画家たちの作品約30点が展示される。3章で構成される会場は、カラヴァッジョの人生そのものを表しているといえよう。第1章では、1600年前後のローマで活躍した、青年期のカラヴァッジョと同時代の画家たちの作品が並ぶ。続く第2章では、カラヴァッジョと17世紀のナポリの画壇を紹介。光と闇の表現を体感できるだろう。そして第3章では、晩年のカラヴァッジョと彼に影響を受けた画家たちの作品を見ることができる。中でも、カラヴァッジョの晩年の作品で、名古屋市美術館のみの公開となる《ゴリアテの首を持つダヴィデ》は旧約聖書を元にした絵画。写実的でありながらドラマティックに描かれている。カラヴァッジョを大きく取り上げた展覧会は、日本で3度目、東海地方では18年ぶり、名古屋では初となる。カラヴァッジョの斬新な画風は、同時代の画家に多大な影響を与え、レンブラントやラ・トゥールが登場する下地をつくったともいえる。栄光と狂乱に満ちた、カラヴァッジョの激動の画家人生を本展でたどってみてはいかがだろうか。【関連リンク】 展覧会特設サイト( )ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ《リュート弾き》1596-97年頃 個人蔵ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ《メドゥーサの盾(第一ヴァージョン)》1596-98年頃 個人蔵ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ《法悦のマグダラのマリア》1606年 個人蔵ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ《洗礼者聖ヨハネ》1609-10年 ローマ、ボルゲーゼ美術館蔵(c) Ministero per i beni e le attività culturali – Galleria Borghese
2019年10月26日今週末に楽しめるニューなトピックスをまとめてチェック!ユニクロ×JW アンダーソンの2019秋冬新作が発売、シャネルのクリエイティブな世界に迫る「マドモアゼル プリヴェ」展が開催、日本最大級のコーヒーイベントに国内外約60店舗のお店が集結etc...週末のお出かけ情報をピックアップしてお届け!FASHION◆ユニクロ×JW アンダーソン2019秋冬新作、全アイテム公開! (10月18日発売)ユニクロ(UNIQLO)とジェイ ダブリュー アンダーソン(JW ANDERSON)のコラボレーション「UNIQLO and JW ANDERSON」の2019年秋冬コレクションが発売開始。メンズとウィメンズの計34型がラインアップする。>>詳しくはこちら◆伊勢丹メンズに西山徹のコンセプトショップ「NO.813」が約2年ぶりに登場(10/16〜29)西山徹ディレクションによるコンセプトショップ「NO.813」が、伊勢丹新宿店メンズ館に期間限定オープン。今回のために実現した希少なコラボレーションアイテムや限定アイテムなどを日をずらして展開していく。>>詳しくはこちらBEAUTY◆新宿伊勢丹にフレグランスブランドが大集結! 国内最大規模の香りの祭典「イセタン サロン ド パルファン」開催(10/20〜23)国内最大規模の香りの祭典「イセタン サロン ド パルファン」が開催。7回目を迎える今回は面積を拡大し、世界各国から約40のフレグランスブランドが大集結。会場限定や先行商品がなど、充実のアイテム数で、様々な香りに出会うことができる。>>詳しくはこちら◆クレ・ド・ポー ボーテ、“着物”に着想を得たホリデーコレクションの先行体験イベントが原宿で開催(〜10/20)10月21日に全国一斉数量限定発売される、「KIMONO DREAM」がテーマにした、クレ・ド・ポー ボーテの2019年ホリデーコレクションの世界観を体感できる限定イベントが開催。自由に商品に触れることができるセルフタッチアップスペースも登場し、ホリデー商品を発売前に体験できる。>>詳しくはこちらART◆シャネルのクリエイティブな世界に迫るマドモアゼル プリヴェ展、いよいよ東京で開催(10/19〜12/1)マドモアゼル シャネルのクリエイション スタジオの入り口に掲げられた言葉「マドモアゼル プリヴェ」。この言葉を題したエキシビション「マドモアゼル プリヴェ」展が、2015年ロンドン、2017年ソウル、2018年香港、2019年4月上海を経て、ついに東京で開催。シャネル(CHANEL)の創造の源を紐解いていく。>>詳しくはこちらGOURMET◆日本最大級のコーヒーイベントが青山で開催! ポートランドから注目ロースターも登場(10/19・20)第12回目となる日本最大級のコーヒーイベント「TOKYO COFFEE FESTIVAL 2019 autumn」で約60店舗の国内外のロースターやコーヒーショップ、コーヒーのおとも、アイテムなどが集結。ゲストシティーとして、「ポートランド」のコーヒーを取り巻くカルチャーもピックアップする。>>詳しくはこちら
2019年10月18日「色彩の魔術師」と呼ばれたラウル・デュフィ。彼は20世紀のパリを代表するフランス近代絵画家のひとりで、アンリ・マティスやアンドレ・ドランなどと並び野獣派と呼ばれる画風を志向した人物。野獣派とは、原色を多用した、平面的で強烈な色彩と激しいタッチが特徴の絵画だ。『ラウル・デュフィ展絵画とテキスタイル・デザイン』が開催中。「まるで音楽が聞こえてくる」と称されたデュフィの鮮やかな世界。1877年、ノルマンディの港町に生まれたデュフィ。音楽好きで教会の指揮者兼オルガン奏者だった父と、ヴァイオリン奏者の母の間に生まれたため、音楽と海はとても身近なモチーフで創作の原点となってゆく。18歳から美術を学び始めた彼に、転機が訪れたのは32歳の時。当時“豪華王”と呼ばれたファッション・デザイナーのポール・ポワレと知り合い、版画でテキスタイルデザインを創り始めると、その鮮やかな色彩と大胆なモチーフの布地は、上流階級の女性たちを魅了し大評判に。これを機にデュフィは本の挿絵や舞台美術、タペストリーや陶器の装飾、『VOGUE』の表紙を手掛けるなど時代の寵児へと駆け上がってゆく。本展ではそんな彼の画業とテキスタイル、2つに注目。特にテキスタイルは草花や昆虫のモチーフ柄から、ダンスホールの風景やスポーツをする人々など、時代を映したモダンデザインまで充実の115点を展示する。また会場には、クリスチャン・ラクロワやオリヴィエ・ラピドスがデュフィデザインの布地を使用した艶やかなドレスや、豪華な舞台衣装も登場。当時の洗練されたモード界の息吹を感じられるはずだ。《ニースの窓辺》1928年 油彩/キャンバス島根県立美術館蔵A.《花と蝶〔デザイン原画〕》1916‐28年頃 インク/紙デュフィ・ビアンキーニ蔵B.《夏〔デザイン原画〕》1925年 グワッシュ/紙デュフィ・ビアンキーニ蔵C.《ヴァイオリン》1989年(デザイン1914‐20年頃) 毛織物デュフィ・ビアンキーニ蔵D.《幾何学模様の構図〔デザイン原画〕》1919‐28年頃 グワッシュ/紙デュフィ・ビアンキーニ蔵A.花と蝶を図案化したテキスタイル。B.特にバラはデュフィが好んだモチーフで、様々なバリエーションが残っている。C.ヴァイオリンと楽譜は音楽好きのデュフィが一生のモチーフにしたもの。D.幾何学模様をテキスタイルにいち早く取り入れたのもデュフィだった。『ラウル・デュフィ展絵画とテキスタイル・デザイン』パナソニック汐留美術館東京都港区東新橋1-5-1パナソニック東京汐留ビル4F開催中~12月15日(日)10時~18時(11/1、12/6は~20時、入館は閉館の30分前まで)水曜休一般1000円ほか TEL:03・5777・8600(ハローダイヤル)※『anan』2019年10月16日号より。文・山田貴美子(by anan編集部)
2019年10月10日華やかで明るい色彩と軽妙な筆致で、現代でも多くの人々を惹きつける画家、ラウル・デュフィ(1877~1953)。初期から晩年までの絵画作品16点に加え、テキスタイル・デザインや関連作品135点を紹介する『ラウル・デュフィ展絵画とテキスタイル・デザイン』が、パナソニック汐留美術館で12月15日(日)まで開催されている。同展は、デュフィが絵画とテキスタイル・デザインというふたつの表現媒体を軽やかに越境しながら生み出した作品群を展覧しながら、彼が目指した表現の本質と、その装飾性の意義に迫るもの。会場は、絵画にフォーカスした第1章と、テキスタイル・デザインをそのモティーフに注目する第2・3・4章で構成されている。 パナソニック汐留美術館()
2019年10月10日話題のスポットやエンタメに本誌記者が“おでかけ”し、その魅力を紹介するこの企画。今回は、秋も深まり芸術の秋を体験に「バスキア展」に行ってきました。■「バスキア展メイド・イン・ジャパン」森アーツセンターギャラリー(六本木ヒルズ森タワー52階)にて11月17日まで開催’80年代前半、ニューヨークのアートシーンを席巻したアーティスト、ジャン=ミシェル・バスキア。当時は日本の雑誌でも特集され、何度か来日し、個展も数回開催されたそう。記者はそのころ小さかったのでバスキアの人気を知ることはできなかったのですが、’96年に公開された映画『バスキア』で、27年の人生を駆け抜けたアーティストを知りました。勢いある力強い筆致に目を引く色使い。そして突然切断されたような早すぎる死。伝説となったバスキアは、近年再評価を受けていて、パリで’18年、NYでは今年6月に展覧会が開催されています。本展はタイトルが「メイド・イン・ジャパン」とあるように、日本の歴史や文化に影響を受け、創作に至った経緯を、バスキア研究の世界的権威が明らかにしていきます。世界中から集められた約130点のなかには、’17年ZOZO前社長の前澤友作氏が約123億円で購入した作品もありました。こちらは撮影可能となっています。ほか、アンディ・ウォーホルとの共作や持ち歩いていたノートの展示も。仏塔を描いたり平仮名を取り入れた作品は、日本の影響を感じました。日本初の本格的大規模展。音声ガイドも無料貸し出しの太っ腹サービスです!より深くバスキアの情熱に触れてみてください!ジャン=ミシェル・バスキア Untitled, 1982 Yusaku Maezawa Collection, Chiba Artwork(C)Estate of Jean-Michel Basquiat Licensed by Artestar, New York
2019年10月07日人気海外ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」の日本初となる企画展「ゲーム・オブ・スローンズ展」が、渋谷ロフトにて開催されることが分かった。映画並の壮大なスケールで、鉄の王座を巡る壮絶な覇権争いとそこに渦巻く愛憎の人間ドラマを描いた本作は、2011年の放送開始以来、全世界で社会現象を巻き起こし、日本でも大人気のドラマ。今年4月には、最終章となるシーズン8が放送。第71回エミー賞では、見事作品賞を受賞した。今回の企画展は、「ゲーム・オブ・スローンズ 最終章」のリリースを記念して行われるもの。ここでは、ドラマ関連グッズや本シリーズのBlu-ray&DVDの販売ほか、ドラマ本編に登場するものと同じ実物大の“鉄の玉座”に座って写真撮影できるフォトスポットなどが登場する。「ゲーム・オブ・スローンズ展」は12月13日(金)~12月25日(水)渋谷ロフト1階 間坂ステージにて開催。(cinemacafe.net)■関連作品:ゲーム・オブ・スローンズ[海外TVドラマ]© 2012 Home Box Office, Inc. All rights reserved. HBO® and all related programs are the property of Home Box Office, Inc.
2019年10月04日「シュルレアリスムと絵画 ―ダリ、エルンストと日本の『シュール』」が、2019年12月15日(日)から2020年4月5日(日)まで、神奈川・箱根のポーラ美術館にて開催される。シュルレアリスムの変遷と拡大を辿る約100点シュルレアリスム誕生から100年が経つ2019年。フランスで誕生したシュルレアリスムは、理性を中心とした意識では捉えきれない新しい現実を表現することを目指して始った、20世紀の芸術に最も大きな影響を及ぼした運動の1つだ。「シュルレアリスムと絵画 ―ダリ、エルンストと日本の『シュール』」では、この100年間で変化を遂げたシュルレアリスムの展開と、フランスから日本、アメリカ、アジアにいたるまでのシュルレアリスムの広がりを約100点の絵画、版画を通じて辿っていく。サルバドール・ダリ、マックス・エルンスト、古賀春江、三岸好太郎、瑛九、吉原治良など多岐にわたる作家の作品が登場する。詩・思想から絵画へ元々は、フランスの詩人アンドレ・ブルトンが中心となってを推し進められたシュルレアリスム。理性を中心とする近代的な考え方を批判し、精神分析学の影響を受けて理性の支配の及ばない“無意識の世界”に「超現実」を求める前衛的な詩作を繰り広げ、1924年に「シュルレアリスム宣言」を発表した。ダリも独自の理論を展開そこから、ドイツ出身の画家、マックス・エルンストによる実験的な作品に美しさを見出すなど、 シュルレアリスムは詩や思想だけではなく絵画の分野にも拡大。スペインからシュルレアリスム運動に加わったサルバドール・ダリは、「偏執狂的=批判的」方法という独自の理論にもとづいて絵画を制作し、美術のみならずファッション界をも巻き込む大きな流行を作り出す。日本の「超現実主義」と「シュール」こうした動向は同時代の日本にも伝えられ、1930年代を通して「超現実主義」という訳語のもと、最新の前衛美術のスタイルとして一大旋風を巻き起こした。しかし、日本では次第に「無意識の探究」という本来の目的を離れ、現実離れした奇抜で幻想的な芸術として受容されるようになる。徐々に東洋的な思想と混ざり合いながら、独自の絵画表現や「シュール」という感覚が生み出されていった。併設レストランでは特別メニューもまた本展に合わせて、併設レストラン「アレイ」では特別コースメニュー「スペインの風」を提供。ダリの故郷であるスペインの郷土料理をアレンジした、風味豊かなメニューが揃う。前菜には魚介のスープとパスタを使ったパエリアを用意。メインディッシュのイベリコ豚のローストには、いんげん豆のピュレを添えた。そしてデザートには、スペイン風クリームブリュレ「クレマ・カタラーナ」を、オレンジ風味で提供する。詳細シュルレアリスムと絵画 ―ダリ、エルンストと日本の「シュール」会期:2019年12月15日(日)~2020年4月5日(日)開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)休館日:無休(展示替えのための臨時休館あり)場所:ポーラ美術館所在地:神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山 1285TEL:0460-84-2111入館料:・個人大人 1,800円(税込)、シニア割引(65歳以上) 1,600円(税込)、大学・高校生 1,300円(税込)、障害者手帳持参者及び付添者(1名まで) 1,000円(税込)・団体(15名以上)大人 1,500円(税込)、シニア割引(65歳以上) 1,500円(税込)、大学・高校生 1,100円(税込)、障害者手帳持参者及び付添者(1名まで) 1,000円(税込)※中学生以下無料。※シニア割引、障害者手帳持参割引は、他の割引との併用は不可。■「シュルレアリスムと絵画」展 特別コースメニュー「スペインの風」提供場所:ポーラ美術館併設レストラン「アレイ」時間:11:00~16:00(L.O.)価格:3,040円(税込)
2019年09月27日今週末に楽しめるニューなトピックスをまとめてチェック!「Uniqlo U」の2019年秋冬コレクションが発売、ジャン=ミシェル・バスキアの日本初となる大規模展がスタート、日本最大級のパンの祭典が横浜赤レンガ倉庫で開催etc...週末のお出かけ情報をピックアップしてお届け!FASHION◆クリストフ・ルメールによる「Uniqlo U」2019秋冬は素材やシルエットに注目(9/20 発売)「ユニクロ ユー(Uniqlo U)」の2019年秋冬コレクションが、9月20日より国内の店舗及び、オンラインストアにて順次販売。今シーズンは、幅広い着こなしのヒントにあふれる洗練されたデザインの、ウィメンズ41型、メンズ35型、グッズ3型がそろう。>>詳しくはこちら◆イザベル マランの人気トート先行発売。新宿伊勢丹でポップアップがスタート! (〜9/24)イザベル マラン(ISABEL MARANT)が伊勢丹新宿店にてポップアップを開催。80年代に着想を得た2019-20年秋冬新作アイテムを展開する他、オリエンタルエスニックな柄がアイキャッチになるトートバッグも数量限定で先行販売中。>>詳しくはこちらART◆没後30年のバスキア、国内初となる大規模展が今秋森アーツセンターギャラリーで開催(9/21〜11/17)今年没後30年となるジャン=ミシェル・バスキアの日本初となる大規模展「バスキア展 メイド・イン・ジャパン」が開催。「メイド・イン・ジャパン」と題する本展は、バスキアが見たニッポン、その絆とメッセージを作品から巡る特別企画となっている。>>詳しくはこちらジャン=ミシェル・バスキアUntitled, 1982Yusaku Maezawa Collection, ChibaArtwork © Estate of Jean-Michel Basquiat. Licensed by Artestar, New York◆横浜のそごう美術館で「不思議の国のアリス展」今秋開催。ルイス・キャロルのスケッチや草間彌生らの作品を公開(9/21〜11/17)すでに170を超える言語に翻訳され、発行総部数は1億部とも言われる世界的ベストセラーの『不思議の国のアリス』。今回開催となる「不思議の国のアリス展」は、貴重な原画展示はもちろん、充実のコラボレーション企画まで、アリスの不思議な世界を多角的に楽しめる内容となっている。>>詳しくはこちらルイス・キャロル 《切手ケース》 1890年 紙Lewis Carroll, The Wonderland postage stamp case. The Rosenbach, PhiladelphiaNEW OPEN◆大丸心斎橋店 本館が86年ぶりの建て替えで今秋グランドオープン! 関西初や新業態など370店舗が出店(9/20 オープン)大丸松坂屋百貨店が86年ぶりに本館を建て替え、「大丸心斎橋店 本館」を大阪・心斎橋にグランドオープンする。地下2階から6階に渡り、関西初出店37店舗、新業態50店舗を含む計370店舗が出店し、7階にはテラスを設置。緑溢れる都会のオアシス空間を提供する。>>詳しくはこちらGOURMET◆横浜赤レンガ秋の「パンのフェス」、35店の人気パン屋出店が決定(9/21〜23)日本最大級のパンの祭典が、横浜赤レンガ倉庫イベント広場にて開催。最大3時間待ちを記録したベーカリー ペニーレインをはじめ、午前中で売切れてしまうこともある伊豆高原フロマージュパン専門店 Marble coco.など、全国各地の愛されるパン屋が集結する。>>詳しくはこちら
2019年09月20日東京都美術館にて開催中の『コートールド美術館展魅惑の印象派』では、イギリス・ロンドンにあるコートールド美術館のコレクションを中心に、印象派・ポスト印象派の絵画・彫刻約60点を紹介。12月15日(日)まで開催されている。ロンドンの中心部を流れるテムズ川のほとり、サマセット・ハウスの一角にあるコートールド美術館は、イギリスが世界に誇る印象派・ポスト印象派の殿堂だ。フランスで花開いた印象派・ポスト印象派の作品に魅了された実業家のサミュエル・コートールドが、母国イギリスの人々にその魅力を紹介するために収集したコレクションを中核として1932年に設立。マネ、ルノワール、ドガ、セザンヌ、ゴーガンら、巨匠たちの傑作がずらりと並ぶ。コートールド美術館展魅惑の印象派()クロード・モネ《アンティーブ》 1888年 コートールド美術館 (c)Courtauld Gallery(The Samuel Courtauld Trust)ポール・セザンヌ《大きな松のあるサント=ビクトワール山》 1887年頃 コートールド美術館 (c)Courtauld Gallery(The Samuel Courtauld Trust)エドゥアール・マネ《草上の昼食》 1863年コートールド美術館 (c)Courtauld Gallery(The Samuel Courtauld Trust)右:アメデオ・モディリアーニ《裸婦》 1916年頃 コートールド美術館 (c)Courtauld Gallery(The Samuel Courtauld Trust)中央:オーギュスト・ロダン《ムーヴマンA(拡大策)》 1911年頃 コートールド美術館 (c)Courtauld Gallery(The Samuel Courtauld Trust)
2019年09月10日ウーマンエキサイトをご覧のみなさまこんにちは、ぴなぱと申します。現在5歳と1歳の姉妹を育てている私ですが、長女を妊娠するまでは絵画教室で講師として働いており、幼児、小学生、美大受験生のクラスを受け持っていました。今回はそんな私が親になって子どもの制作にどういう姿勢でいるかというお話です。あくまで個人的な意見ではありますが、そのつもりで読んでいただければ幸いです。まず、幼児の場合の褒めポイント。言葉にしてあげることで、子どもも「私〇〇が描けるようになったんだ!」と認識し、自信が持てます。子どもは思うがまま、あるいは自分に見えたままに絵を描いているので、例えば手を描くようになっても「人間には手があるのが当たり前だから描かなくちゃ」と思って描いているわけじゃないことがあります。娘の場合手を描き始めた時に話を聞いたら「妹と手を繋いでるところを描きたかったから、手がないと繋げないと思って描いた」と言っていました。私が気を付けているのは、子どもが自発的に描くようになるまで〇〇が足りないよ?とか、〇〇はこうじゃないでしょ?とかは言わないこと。あくまで自発的に描いたら褒めるのスタンスでいます。事実は事実として知る時が来るし、子どもには子どもにしか見えない世界があり、それを一般的な先入観を与えることで潰してしまうのはもったいないと思うからです。先入観についてこんなことも。星型がダメということではありません。でも星型じゃないからって間違いではありません。だって本物の星は星型じゃないし。太陽だって実際見たら形なんてわからないんだから、どんな風に描いてもいいんです。知識もなにもない状態でよく知らないものを描くこと自体がすごい!幼児期に限らず、自分で考えた物の描き方は絶対にその子の肥やしになります。色彩についても、口出しはしません。今より小さい頃、長女はいつもありったけの色を使って絵を描いていました。だけどそれはあくまで家での話。幼稚園や保育園に通うようになると、自然とそれは変わっていきます。周りが段々と「正しい色」を知っていくと、いつの間にかそれにならっていくんですよね。もちろんそれは悪いことではないんですが、少し残念ではあります。「正しい色」はあくまで子どもの絵としてのもので、必要な知識ではあるしどこかでそれにならうタイミングはくるものの、もし絵を続けていくとしたらいずれ邪魔になることもあると思うからです。どんな色も本物は写実的に描こうとしたら一色では表せないし、その先の独創性となると髪は黒、空は青なんて決まりごとは一切ありません。ここまで結局特に親は何もしないで子どもの好きにやらせてるだけじゃん!という感じなんですが、その通りで、結局は幼児期は好きにやらせるのが一番だと私は思っています。ただ、唯一それっぽいことを挙げるなら、我が家では絵の具を早くからやらせていました。自分で色を作るということ、色は無限に作れるということ、手の動かし方、道具の使い方、道具を大切に扱うということ、塗りたくるだけじゃなく時には引き算も必要なこと。絵の具から学べることはとても多いです。特に道具は絵を描く上で相棒とも言える大切な存在だと思っているので、準備から片付けまで初めにしっかり教えました。元々の性格もあるとは思いますが、初めは力を入れすぎて筆をボサボサにしてしまっていた長女も現在は道具の扱いがとても丁寧で、園で使う画材などでもクレヨン一本折らずに使っています。それから絵の具を使うときは、できるだけ大きい紙を用意してそれがいっぱいになるまで描かせるようにしています。子どもの絵って、年齢があがるにつれて段々とこじんまりしてくることがあるんです。細かいというのとは違って、画面に対して被写体が小さくて余白ができてしまうんですね。一度小さく描く癖が付くとなかなか抜けないので、腕を大きく動かして描く癖や余白を埋める癖をつけるためにも大きな紙で描く機会は大切だと思っています。最後に、褒めるだけなら私が勤めていたような幼児期の絵画教室には意味がないのでは?と思われるかもしれませんが、そんなことはもちろんありません。その子の伸ばすポイント、直した方がいいポイントを的確に指導してもらえるでしょうし、今回の話は家庭での姿勢のことなので教室となるとまた少し話は違ってきます。私は個人的には今のところ自分の子どもに本格的な絵をやらせようとは思っていないですが、もし将来やりたいと言った時のために、今持っている感性は潰さないでおきたいなと思っています。
2019年09月07日俳優の渡辺徹(58)がTwitterアカウント「わたなべとおるかな?」を開設した。ユーザーIDは「@WatanabeThrough」。そのシュールな世界観にネットが沸いている。「わたなべとおるかな?」のプロフィール欄には「この世界のすべては『とおる』か『とおれない』の二種類に分けることが出来ます」「このアカウントでは渡辺徹を使って世の中の“とおる or とおれない”を確かめていきます」とつづられている。9月2日、渡辺は初チャレンジとして浮き輪をチョイス。《まずは「浮き輪」にチャレンジします。「とおる」のか「とおれない」のか》とつづり、30秒ほどの動画をアップ。そこで渡辺は「こんにちは!」と挨拶し、蛍光色の浮き輪を通り抜けられるかをチャレンジ。顔をしかめ息を荒げながらも無事成功と相成った渡辺は「渡辺徹です!」と再び元気よく挨拶した。同ツイートは現在、4,600回以上の“いいね”を記録。さらに動画の再生回数は21万回以上という驚異的な数字を記録している。また3日には《ギリいける気がする》というハシゴの段と段の間をチャレンジした渡辺。頭を突っ込み、次に腕を通したが胴体までは難しかったようだ。踏ん張ったが成功とはならず、「渡辺とおらないです」とカメラ目線で伝えた。「わたなべとおるかな?」は、初投稿から2日で9,000人近いフォロワー数を獲得。その前日は700人強で、約13倍という驚異的な倍増ぶりを見せた。さらにそのチャレンジに《渡辺さん。なんでこんな事はじめたんやろ?細くなったから?面白いから、いろいろ挑戦して下さい!》《最高のアカウントじゃないですか》《ゴールは奈良の大仏の鼻の穴かな?がんばってください》といったエールが。またその独特の世界観にこんな声も上がっている。《深夜のテンションをど真ん中で射抜いてきた、わたなべとおるかな? もう地球ドラマチックは「とおる」と「とおらない」のものさしでしか観られなくなりそう》《渡辺徹は大正漢方胃腸薬とスーパーマリオスタジアムのイメージしかなかったけど、「わたなべとおる/とおらない」を追加してくれたのでインターネットは有益》《わたなべとおらない時のひたすらバタバタしてるの見てて癒やされた》3日、自身のInstagramで《突然ですが、チャレンジ始めました!名付けて「わたなべとおるかな?」》《わたなべチャレンジ!》とつづっている渡辺。次はどんなチャレンジを見せてくれるだろうか?
2019年09月04日