展覧会「シュルレアリスムとダリ~幻想と驚異の超現実~」を、福島・諸橋近代美術館で開催。会期は、2019年4月20日(土)から6月23日(日)まで。20世紀最大の画家の1人として現代でも絶大な人気を誇る、サルヴァトール・ダリ。彼は、既成の社会通念に懐疑の念を持った若き表現者が“驚異”や“幻想”を頼りに展開した、シュルレアリスムの体現者としても知られている。本展は、シュルレアリスムの変遷を時系列で追う4章で構成。シュルレアリスムの発端を辿り、その在り方や芸術家たちの実験的な制作技法とともに、ダリがシュルレアリスムにおいていかなる存在であったかを紹介する。出品予定点数は展示替えを含み約115点。シュルレアリスムの誕生を定義付ける、アンドレ・ブルトンの「シュルレアリスム宣言」が発表された1924年前後の作品をはじめ、ダリがシュルレアリスム・グループに加入してから離脱するまでの1930年代前半や、シュルレアリスムの代表格としてダリがアメリカで名声を轟かせた40年代以降など、時代ごとに作品をカテゴライズしながら、ダリの他にもマグリットやデルヴォーなど様々なシュルレアリスム作品を紹介する。また、諸橋近代美術館が所蔵するダリの作品《甘美な死骸》にみる「遊び」の表現を体験できるワークショップや、ゲストによるトークイベントも開催。シュルレアリスムやダリについてはもちろん、アート全体の知見を深めることが可能だ。なお、イベント、ワークショップへの参加は要予約制となっている。【詳細】開館20周年記念展vol.1 シュルレアリスムとダリ~幻想と驚異の超現実~会期:2019年4月20日(土)〜6月23日(日) 時間:9:30~17:30会場:諸橋近代美術館住所:耶麻郡北塩原村桧原剣ケ峯1093番23観覧料:一般 950円、高校・大学生 500円、中学生以下無料※入館は閉館30分前まで。※5月21日(火)のみ展示替えのため休館。※20名以上の団体料金は各50円引き。※教育施設対象の観覧料免除制度あり。(要事前申し込み)※身体障がい者手帳、療育手帳、精神障がい者保健福祉手帳所有者と付添者1名は無料。
2019年03月11日「これぞ黄金の国・日本金屏風展 ―狩野派・長谷川派・琳派など ―」が、箱根・岡田美術館にて2019年4月6日(土)から9月29日(日)まで開催される。狩野派や琳派などの金屏風約30点が集結「これぞ黄金の国・日本金屏風展 ―狩野派・長谷川派・琳派など ―」は、屏風絵に黄金の装飾を施した金屏風を約30点集めた展覧会。展示室を埋め尽くすかの如く、金屏風が隆盛し始めた桃山時代から昭和初期にいたるまで、狩野派・長谷川派・琳派の作品を紹介する。金屏風は、日常や儀礼の際の調度品として使われる一方で、幕府や有力大名から中国・朝鮮・ヨーロッパの国王に贈られるなど、外交上の重要な役割も果たしてきた。パネルを組み合わせ、全体を1画面として構成される迫力ある図像は、見応えのある仕上がりとなっている。力強くも繊細な表現中でも、狩野派の「春秋花鳥図屏風」は、力強さと繊細さの両方を兼ね備えた作品。金箔による金色が画面の多くを占め、厚みのある雲を表現する一方で、桜の花や孔雀などをきめ細やかなタッチで描いている。また、手前からモチーフを重ねるように描くことで奥行きのある空間を構成している点もポイント。狩野派ならではの、重層的かつ力強く、優美な表現が見て取れる。金箔や銀を駆使した幻想的な世界また、橋、柳、水車などを立体的に描き、京都・宇治の趣ある風景を描いたとされる「柳橋水車図屏風」も登場。黄金に輝く橋の下に、金箔を竹刀で細かく切った“切箔”で表現された金の雲、銀で表現された波と、華やかな金と銀の組み合わせで幻想的な世界観を構築している。“金屏風”チョコも岡田美術館のアートなチョコレートシリーズから、本展に連動した金屏風モチーフのチョコレートにも注目。尾形光琳の「菊図屏風」がテーマのチョコレート『光琳・菊』には松茸や安納芋といったユニークな風味のボンボンショコラが詰め合わせられており、神坂雪佳の「燕子花図屏風」がテーマの『雪佳・燕子花』には、桜×抹茶などはなやかな味わいを揃える。見た目にも美しく、鑑賞の記念にもぴったりなチョコレートだ。詳細これぞ黄金の国・日本金屏風展 ―狩野派・長谷川派・琳派など ―会期:2019年4月6日(土)~9月29日(日)休館日:会期中休館日なし場所:岡田美術館所在地:神奈川県足柄下郡箱根町小涌谷493-1開館時間:9:00~17:00(入館は 16:30まで)入館料:一般・大学生 2,800円(2,550円)、小中高生 1,800円(1,550円)※( )内は前売り料金。前売券(JTB レジャーチケット、チケットぴあ)は、主要コンビニエンスストア並びにチケットぴあにて販売。■ギャラリートーク・館長によるギャラリートーク開催日時:2019年4月18日、5月16日、6月6日・20日、7月4日・18日、8月1日・15日、9月 5日・19日 いずれも木曜日 13:30~・学芸員によるギャラリートーク開催日時:2019年4月19日~9月20日の毎週金曜日 11:00~※申し込み不要/参加費無料(要入館料)
2019年02月18日1月下旬に九段ハウスで開催された『森山大道展』のキュレーターを務めた宮津大輔さん。400点にのぼる現代アートのコレクターとしても知られる彼のコレクションと笠間日動美術館所蔵の作品を厳選し、ペアリングして展示するという、新たな視点の試みが、2019年3月23日より『シンクロ ニシティ‐宮津大輔コレクション×笠間日動美術館 響き合う近・現代美術 ‐』と題し、開催されます。アンリ・マティス《窓辺に座る女》1919-20 年Henri Matisse “Woman by the Window”向かい合う岸田劉生の《村娘図》(1919年)と奈良美智の《無題》(1998年)は、一見無邪気であるがゆえに、時に現れる少女の残酷性を見事に表しています。このほか草間弥生の《南瓜》(1981 年)とルネ・マグリットの《ビュー・ニューヨーク》(1946年)、アンリ・マティスの《窓辺にすわる女》(1919-20年頃)とオラファー・エリアソンの光を使ったインスタレーション《大輔のためのウィンドウ・プロジェクション》(2011年) など、35組の様々なペアリングを紹介。これら19世紀から21世紀に創作された多種多様な作品を見比べ、美術の持つ大いなる可能性とコレクションに込められた豊かな思いを堪能できます。さらに、宮津さんが昨年9月、オーストリアのリンツで行われたアートの祭典「アルス・エレクトロニカ2018」で注目した体験型インスタレーション『ComfortZONE』(MiND X)も今回日本で初めて、マックス・エルンストとのペアリングで展示されます。『Comfort ZONE』MiND X2018■ペアリングルネ・マグリット/草間弥生岸田劉生/奈良美智アンリ・マティス/オラファー・エリアソンヴィンセント・ファン・ゴッホ/ライアン・ガンダー ジョルジュ・ブラック/蔡国強北大路魯山人/フィリックス・ゴンザレス=トレズ/ ヤン・ヴォーアントワーヌ・ブールデル/アグス・スワゲ高橋由一/ジョージェ・オズボルトマックス・エルンスト/ MiND Xジョルジュ=ピエール・スーラ/エリザベス・ペイトン ラグーザ玉/森山大道シャイム・スーチン/オラファー・エリアソンオーギュスト・ルノワール/アピチャッポン・ウィーラセタクンパブロ・ピカソ/アリエル・シェルシンガーパブロ・ピカソ/ステファン・バルケンホール マルク・シャガール/リム・ソクチャンリナ ジョアン・ミロ/マリナ・ラインガンツ上記を含む35組70点を予定ポール・セザンヌ《聖アントニウスの誘惑》1874年Paul Cézannzannzannzanne "Temptation of St. Antony"■宮津大輔さんプロフィール1963年東京都出身。アートコレクター、横浜美術大学教授、京都造形芸術大学客員教授。1994年以来、企業に勤めながら収集したコレクションや、アーティストと共同で建設した自宅が国内外で広く紹介される。文化庁「現代美術の海外発信に関する検討会」委員、「Asian Art Award 2017」審査員等を歴任。著書に『現代アート経済学』(光文社新書)、『現代アートを買おう!』(集英社新書/中国・金城出版/台湾・Uni Books/韓国・Art Books)、『アート×テクノロジーの時代』(光文社新書)などがある。■展覧会概要展覧会名シンクロニシティ‐宮津大輔コレクション×笠間日動美術館 響き合う近・現代美術‐会期2019年3月23 日(土)- 5月19日(日)会場笠間日動美術館 企画展示館 茨城県笠間市笠間978-4開館時間午前9時30 分より午後5時(入館受付は午後4時30分まで) 休館日毎週月曜日 (但し4月29 日、5月6日は開館、5月7日は休館)入 館 料大人 1000 円、65歳以上 800円、大学・高校生 700円、中・小生 500円主催公益財団法人日動美術財団笠間日動美術館特別協賛野村ホールディングス株式会社株式会社DRESSお問合せ先:TEL:0296-72-2160*会期中に作品保存などの理由より、展示替えする場合があります。また、メディア・アートにつきましては、機材や記録媒体などの都合より鑑賞いただけない場合があります。■交通案内[J R 利 用]・常磐線友部駅北口(9:55/10:50/11:50発)より「かさま観光周遊バス」(100円)、または市内循環バスで約15分。「日動美術館入口」下車徒歩1分・水戸線笠間駅より徒歩約25分(日動美術館・春風萬里荘共、但し方向は逆)、「かさま観光周遊バス」またはレンタサイクルの利用が便利です。[自動車利用] ・常磐道友部JCT経由、北関東道友部ICより国道355号線経由約6キロ・東北道栃木都賀JCT経由、北関東道笠間西ICより国道50号線経由約8キロ
2019年02月13日東京国立近代美術館では、2019年3月19日(火)から4月7日(日)までの期間、東京国立近代美術館本館および工芸館にて「美術館の春まつり」が開催される。桜の開花シーズンに開催される「美術館の春まつり」では、桜をはじめとする花を描いた作品の特集展示や、お花見弁当など飲食販売など、様々な催しが行われる。中でも注目は、本館にて開催される所蔵作品展「MOMAT コレクション」だ。会場内の1室には、花を描いた作品が集結する。年に一度、この時期のみ公開される桜を描いた川合玉堂の重要文化財作品「行く春」の他、しだれ桜やおおしま桜といった40種類を超える希少な桜が描かれた跡見玉枝の「桜花図巻」も展示。また、加山又造の「春秋波濤」、船田玉樹「花の夕」など、花を描いた名画全16点が並べられる。会場全体では、初の試みとして初代宮川香山の「鳩桜花図高浮彫花瓶」、木村雨山の「縮緬地友禅あおい文振袖」といった工芸作品も展示される。本館では、その他「福沢一郎展 このどうしようもない世界を笑いとばせ」「イメージコレクター・杉浦非水展」や、ガイドスタッフと参加者が対話しながら、まるで作品の謎解きをするような「所蔵品ガイド」を開催。さらに、2019年4月7日(日)の無料観覧日(所蔵作品展、杉浦非水展のみ)には、「春まつりトークラリー」も開催される。また、本館前庭には床几台によるお休み処を用意し、特製お花見弁当や桜色のスパークリングワイン、甘酒といったフードやドリンクの販売も行われる。桜の名所エリアに位置する東京国立近代美術館の花の名画と共に、春の訪れを感じてみてはいかが。【詳細】東京国立近代美術館「美術館の春まつり」期間:2019年3月19日(火)~4月7日(日)会場:東京国立近代美術館住所:本館 東京都千代田区北の丸公園3-1、工芸館 東京都千代田区北の丸公園1-1休館日:月曜日 ※ただし、3月25日(月)、4月1日(月)は開館開館時間:10:00~17:00(本館のみ金曜・土曜は20:00まで) ※入館は閉館30分前まで■本館・所蔵作品展「MOMATコレクション」会期:2019年3月19日(火)~5月26日(日)観覧料:一般 500円/大学生 250円(金曜・土曜の17:00以降は一般 300円/大学生150円)※高校生以下および18歳未満、65歳以上、障害者手帳を持参の方とその付添者(1人)は無料※当日に限り、本展観覧料で「イメージコレクター・杉浦非水展」も観覧可能・「福沢一郎展 このどうしようもない世界を笑いとばせ」期間:2019年3月12日(火)~5月26日(日)(1F)・「イメージコレクター・杉浦非水展」(2F ギャラリー4)期間:前期/2019年2月9日(土)~4月7日(日)、後期/4月10日(水)~5月26日(日)■工芸館・「The 備前 -土と炎から生まれる造形美-」期間:2019年2月22日(金)~5月6日(月)【問い合わせ】東京国立近代美術館 ハローダイヤルTEL:03-5777-8600
2019年01月20日国内外の名作を幅広く収蔵島根県立石見美術館(島根県益田市)が、2018年12月19日(水曜日)からコレクション展「ディオールとバレンシアガ」を開催しています。「益田駅」からバスで約5分、徒歩なら約15分の場所にある「島根県立石見美術館」は、「グラントワ」の愛称をもつ複合施設「島根県芸術文化センター」内にある美術館。地域や分野、年代にとらわれず国内外のすぐれた作品を収集しており、テーマ性をもった質の高い常設展示と多彩な企画展を行っています。同じ施設内にある「島根県立いわみ芸術劇場」では、2019年1月11日(金曜日)より合唱の祭典「グラントワカンタート2019」が開催されます。1950年代のモードをけん引した2人のデザイナー現在開催中のコレクション展「ディオールとバレンシアガ」では、1950年代のパリ・モードをけん引したデザイナーであるクリスチャン・ディオールとクリストバル・バレンシアガの作品を対比させて、それぞれの仕事のスタイルを紹介。1950年代の作品を中心に8点のドレスを展示。両者の作品を比較して見ることで、彼らのクリエイションの共通点と違いを知ることができますコレクション展「ディオールとバレンシアガ」は、展示室Bで2019年2月18日(月曜日)まで開催。開場時間は10時から18時30分まで(入場は18時まで)。観覧料は300円(大人1人)ですが、企画展と同時に観覧する場合は半額になります。(画像はプレスリリースより)【参考】※島根県のプレスリリース/PR TIMES※島根県※島根県芸術文化センター
2019年01月06日コレクション展「ディオールとバレンシアガ」が、島根県立石見美術館にて2019年2月18日(月)まで開催される。本展では、第二次大戦後の1950年代において、再びモードの中心地となったパリのトップモードを牽引した2つのメゾン、ディオール(Dior)とバレンシアガ(BALENCIAGA)に焦点を当てる。会場では、当時それぞれのメゾンを主宰したデザイナーである、クリスチャン・ディオールとクリストバル・バレンシアガの作品を紹介。1950年代の作品を中心に、8点のアーカイブドレスを展示する。両者のクリエーションの共通点や、違いを比較しながら楽しむことができる。【詳細】コレクション展「ディオールとバレンシアガ」会期:2018年12月19日(水)~2019年2月18日(月)会場:島根県立石見美術館 展示室B(グラントワ内)住所:島根県益田市有明町5-15休館日:毎週火曜日、12月28日(金)~1月1日(火)開館時間:10:00~18:30(展示室への入場は18:00まで)
2018年12月31日日本でも子どもが楽しめるイベントを企画する美術館が増え、最近は “親子で美術館” の敷居も低くなってきました。その先駆けとも言えるのが「横浜美術館」です。オープン当時からの取り組みは、来年でなんと30年を迎えます。そのため、アートを体験した子どもが、そのときの楽しさを留めたまま成長して親になり、今度は自分の子どもと再訪しているというケースも!長く続く横浜美術館の魅力的な取り組みについてご紹介します。“子どものための施設” を意識した設計横浜美術館は、1989年11月に横浜・みなとみらいにオープンしました。石造りの堂々たる建物は、日本を代表する建築家・丹下健三氏の設計です。国内有数の規模の広さで、左右180メートルの悠々たるファサード、約20メートルの高さの吹き抜けを持つエントランスなど、内部もゆったりと贅沢に作られており、建築そのものも見応えがあります。約1万2千点の所蔵品を有する横浜美術館の理念は、「みる」「つくる」「まなぶ」。そのために、7つの展示室のほかに、2つのアトリエ、美術情報センター、レクチャーホールも併設されています。その中の「子どものアトリエ」となるスペースは設計当初から確保されており、“子どものための施設” を意識した設計は美術館としては珍しいことなのだそう。子どものアート教育への熱意を感じますね。自分の目で見て、自分の手で触れ、自分でする「子どものアトリエ」は、小学校6年生(12歳)までの子どもが対象の、様々な遊びを通した造形体験を提供する場です。その運営は次のような理念のもとに行われています。日本では、明治初頭より、子どもの美術教育は学校で指導するという長い歴史が続いていますが、その目的は、義務教育全体の目的である「自立に必要な基礎的な能力の育成」にあります。子どものアトリエが行う描きつくり鑑賞する活動も、「芸術家の育成」ではなく、「自分の目で見て、自分の手で触れ、自分でする」という自意識の獲得に目的があり、それを楽しい活動として提供するのが私たちの仕事です。ゆえに子どものアトリエでは、美術的な教養として、子どもたちにいろいろな作品の作り方や作家を知ることを性急に求めることはしていません。むしろ、子どもたちの意志的な問題として、見たくなるような、知りたくなるような、コンデションづくりが大切であると考えています。 生涯を通した中で美術館との関わりを考えると、子どもたちはその入り口に立ったばかりです。子どものアトリエはその入り口の案内役として、子どもたちにとって美術館が楽しくかつ親しみのある場になるように、事業運営を心掛けなければならないと考えています。(引用元:横浜美術館|子どものアトリエ 運営理念)※太字は編集部で施したアートを通した人としての成長を促す場として実績を積み重ねた約30年。一貫した活動は本当に素晴らしいものですね。「子どものアトリエ」の活動アトリエだけで約631㎡の広大なスペースの中に、プレイルーム、クラフトルーム、光と音のスタジオ、中庭を有しています。この贅沢な空間の中で毎週行われている様々な活動をご紹介しましょう。【親子のフリーゾーン】毎月3回程度の日曜日に行われている大人気プログラムです。事前申し込みが必要で、先着500名(子どもと家族含む)が定員。小学生以下の子どもは無料、保護者と中学生以上の子どもは一人100円の参加費が必要です。特に決められたプログラムはなく、「ねんどコーナー」「えのぐコーナー」「かみコーナー」があり、用意されたもので自由にどこででも好きなだけ遊ぶことができます。これだけ大人数の親子が一斉に “アートする” 光景は圧巻です!家では汚れが気になってここまで自由には遊べませんから、この開放感はきっと病みつきになるに違いありません。服装はもちろん汚れてもいい格好で。大人になっても忘れられない楽しい思い出だからでしょう、子ども時代に体験した親が自分の子どもを連れてやってくる姿も見られるそう。長年続くのも納得のイベントです。開催日程などの詳細はこちらでチェックしてみてくださいね。■子どものアトリエプログラム 親子のフリーゾーンガイド【ワークショップ】造形プログラムの一環として、年間を通して定期的に講座が開催されています。「幼稚園・保育園の年長児」「小学1・2・3年」「小学4・5・6年」の3つのグループごとに、「わくわく1日造形講座」「わくわく日曜造形講座(3回)」「わくわく1日鑑賞講座」「わくわく日曜鑑賞講座」「夏休み造形講座」「長期日曜造形講座(6回・高学年のみ)」が企画されています。各講座は事前申し込み制の有料で、複数回講座の場合は全日程の出席が必要となります。2018年度の申し込み可能な講座のみ以下にご紹介します。<幼稚園・保育園の年長児>■わくわく日曜造形講座(各3回)2019年2月3、10、17日(親子講座・親子アートクラブ)※申込締切 2019年1月8日<小学生>■わくわく1日造形講座2019年1月19日 親子講座 「音をつなげる、音をひっかく」※申込締切 2018年12月20日■わくわく日曜造形講座(各3回)2019年3月3、10、17日(紙粘土で見て作ろう)※申込締切2019年2月5日各講座定員がありますので、年間スケジュールが出たときにチェックしておいて、興味があるものは忘れないように申し込みましょう。以前の幼稚園年長児対象 “わくわく造形講座”「クリスマス飾りをつくろう」の様子を美術館のサイトで見ると、説明を熱心に聞く姿、集中して作品を作る子どもたちの姿などがアップされています。発泡スチロールでツリー本体部分を作るところまで作り方を指導し、その後の色付けや飾り付けは自由。ツリーだから緑でなければならないという概念や決まりは何もなしです。子どもたちは「サンタさんが見つけやすいようにカラフルにしたよ」「雪だるまが住むツリーだよ」など、自分の思い描くストーリーでオリジナルのツリーを作り上げました。公開されている作品はバラエティ豊か!几帳面に飾りを配置している子、レインボーカラーで彩った子、モールをぐるぐる巻きにしてなんともアートなツリーを作り上げた子などなど、見るのも楽しい作品たちです。学校の授業ではないからこそより自由に感性を発揮できる場として、何より遊びの延長でアートを身近に体験できる場として、とても魅力的な講座となっているのがわかります。【学校のためのプログラム】横浜市内の学校向けの教育プログラムにも力を入れています。個人向けの講座との大きな違いは、“教育現場で活かされる造形活動の試み” を念頭にプログラムが組まれているところです。学校と事前に打ち合わせを行ったテーマで「造形」と「鑑賞」の2つのプログラムが組まれますが、どちらも “アート作品を作る、理解する” というよりは、「造形の仕組みや素材を知ること」を通じて、アートを身近に感じ、実感を持って捉えてもらうための教育なのだそうです。子どもとアートを「親子」「子ども個人」「学校」と、それぞれ違うアプローチから捉え、実際に活動に活かされているところが素晴らしいですね。***3年一度開催される現代アートの国際展「横浜トリエンナーレ」(次回開催は2020年7月)など、芸術文化活動に熱心な横浜市の中心を担う横浜美術館。約30年もの長きにわたり、途絶えることなく子どもとアートをつなぐ架け橋となってきたことに感銘を受けます。横浜美術館の企画展との連携で、参加アーティストとコラボしたプログラムが組まれ、本物に触れるチャンスがあることも魅力のひとつ。親子で感性を解放しに訪れてみてはいかがでしょうか。(参考)横浜美術館|子どものアトリエ創造都市横浜|子どもと芸術文化〜Vol.1 横浜美術館の取り組み横浜トリエンナーレ公益財団法人 横浜市芸術文化振興財団
2018年12月18日展覧会「『ソフィ カル―限局性激痛』 原美術館コレクションより」が、2019年1月5日(土)から3月28日(木)まで、品川・原美術館で開催される。19年前の日本初個展をフルスケールで再現ソフィ カルは、世界的に注目されるフランスの女性現代美術作家。「『ソフィ カル―限局性激痛』 原美術館コレクションより」は、19年前に同じく原美術館で開催され大きな反響を呼んだソフィ カルの個展「限局性激痛」を、フルスケールで鑑賞できる再現展だ。日本滞在が契機となって誕生した「限局性激痛」は、日本の美術館におけるカルの初個展であり、会期終了後に全出品作品が原美術館のコレクションに加えられた。日本で世界初公開された後、仏・ポンピドゥー国立近代美術館にてフランス語版が公開された。失恋体験の痛みと治癒を表現した作品“限局性激痛”とは、医学用語で身体部位を襲うごく狭い範囲の鋭い痛みや苦しみを意味する。個展では、カル自身の失恋体験による痛みとその治癒を、写真と文章で表現した作品を紹介している。展覧会は、人生最悪の日までの出来事を、最愛の人への手紙や写真で綴った第1部と、不幸話を他人に語り、その代わりに相手の最も辛い経験を聞くことで、自身の心の傷を少しずつ癒していく様子を、美しい写真と刺繍で綴った第2部で構成。第1部では、行動を記録した手書きのメモや、ポラロイド、そこにあるべきではない某ホテルの鍵など、カルが15年間封印していた思い出の品々が被写体となっている。第2部の見所は、全て刺繍で表現された、膨大な量のテキストだ。刺繍は、新潟の工場で施された。自身の人生をさらけ出し、他人の人生に向き合うカルの制作の姿勢は、見る者を惹きつけていく。さらに、作品に常に漂っている、虚か実か判然としない曖昧さからは、全てを素直に信じることの危うさをも感じ取ることができる。詳細「ソフィ カル―限局性激痛」 原美術館コレクションより会期:2019年1月5日(土)~3月28日(木)会場:原美術館住所:東京都品川区北品川4-7-25TEL:03-3445-0651休館日:月曜日(1月14日、2月11日は開館)、1月15日、2月12日開館時間:11:00~17:00(水曜は20:00まで/入館は閉館時刻の30分前まで)入館料:一般 1,100円、大高生 700円、小中生 500円※原美術館メンバーは無料、学期中の土曜日は小中高生の入館無料※20名以上の団体は1人 100円引■関連イベント/個展・ソフィ・カルアーティストトーク日程:2019年2月1日(金)場所:原美術館ザ・ホール・ソフィ カル « Parce Que » (なぜなら)日程:2019年2月2日(土)~3月5日(火)場所:ギャラリー小柳(東京都中央区銀座1-7-5 小柳ビル9階)・ソフィ カル « Ma mère, mon chat, mon p ère, dans cet ordre. » (私の母、私の猫、私の父、この順に。)日程:2019年2月2日(土)~3月11日(月)場所:ペロタン東京(東京都港区六本木6-6-9 ピラミデビル1F)
2018年12月09日東京都現代美術館が2019年3月下旬にリニューアル・オープン。それに伴い、「リニューアル・オープン記念展」を2019年3月29日(金)から6月16日(日)まで開催する。1995年開館の東京都現代美術館は、設備の改修と利便性向上のため、約3年にわたる休館を経てリニューアル・オープン。「リニューアル・オープン記念展」では、3フロアにも及ぶ「企画展」と2フロアで行われる「コレクション展」2つの展覧会を企画し、東京都現代美術館収蔵のコレクションを大規模に紹介する。収蔵されたコレクションは、上野の東京都美術館から移管された作品およそ3000点と、現在に至るまでに収集された2200点あまりの作品計約5200点で構成されている。今回の2つの展覧会では異なる切り口でコレクションを紹介する。企画展では大正時代から現在までの"日本近現代作品"にフォーカスし、コレクション展では特に近年の収集作品を中心としたものを紹介する。企画展「百年の編み手たち -流動する日本の近現代美術-」企画展「百年の編み手たち -流動する日本の近現代美術-」では、これまでの展覧会や調査活動を通して収集された作品の中から、日本近現代美術史において重要な岸田劉生、横尾忠則といった作家の作品を3フロアの展示室全体を使って紹介。1910年代から現在までの100年にわたる日本の美術史を総体的に見ることができる。また、日本の近現代美術史を創造してきた"編み手"である作家たちの活動にも着目。様々な課題と向き合い、独自の創作を展開した作家たちの"制作の在り方"を、収蔵コレクションをもとに再考していく。コレクション展「MOTコレクション ただいま/はじめまして」一方コレクション展「MOTコレクション ただいま/はじめまして」では、特に近年の収集作品に焦点を当て、3年弱の休館中に新たに加わった作品を中心に紹介。中園孔二や棚田康司の作品といった、主に2010年代に制作された作品群に焦点を当てながら、修復作品の展示も行う。リニューアルの見どころリニューアルでは、全面的に内装が更新され、バリアフリー、子育て支援設備など利用者サービスの整備が行われた。その中でも、注目の施設を紹介する。レストランやカフェ&ラウンジの新店舗が登場レストラン「100本のスプーン」では、子どもから大人までアートを感じられる、様々な仕掛けを用意。食事をしながらアートに触れたり、料理を待つ間に作品を描いたり、時には自分自身が作品に。食事を通して、美術館での新しい楽しみ方を提供する。また、カフェ&ラウンジ「二階のサンドイッチ」では、手軽につまめるサンドイッチやデザート、ドリンクといった軽食を楽しめる。ここで一息つきながら作品の余韻に浸ったり、みんなで体験や印象を交換するのもいいだろう。ミュージアムショップも再オープンミュージアムショップ「ナディッフ コンテンポラリィ(NADiff contemporary)」は、現代アート関連書籍をはじめ、多様なアーティスト、クリエイターの魅力的なプロダクトを取り揃える。その他、展覧会図録やMOTオリジナルグッズ、期間限定のリニューアル・オープン記念トートバッグも販売される。現代アートのスピリットが詰まった「ここでしか出会えないモノ・コト」を、探してみては。【詳細】東京都現代美術館「リニューアル・オープン記念展」会期:2019年3月29日(金)~6月16日(日)休館日:月曜日(ただし4月29日、5月6日は開館)、5月7日(火)開館時間:10:00~18:00(3月29日(金)は20:00まで)※展示室入場は閉館30分前まで。住所:東京都江東区三好4-1-1■企画展「百年の編み手たち - 流動する日本の近現代美術 - 」会期:2019年3月29日(金)~6月16日(日)会場:企画展示室 3F/1F/地下2F料金:一般 1,300円(1,040円)/大学生・専門学校生・65歳以上 900円(720円)/中高生 600円(480円)/小学生以下無料※()内は20名以上の団体料金。※3月29日(金)は入場無料。※企画展のチケットでコレクション展も観覧可能。■コレクション展「MOTコレクション ただいま / はじめまして」会期:2019年3月29日(金)~6月16日(日)会場:コレクション展示室 1F/3F料金:一般 500円(400円)/大学生・専門学校生 400円(320円)/高校生・65歳以上 250円(200円)/中学生以下無料※()内は20名以上の団体料金。※3月29日(金)は入場無料。<リニューアル施設概要>・美術図書室開館時間:10:00~18:00(3月29日は20:00まで)・ミュージアムショップ「ナディッフ コンテンポラリィ(NADiff contemporary)」営業時間:10:00~18:00(3月29日は20:00まで)・レストラン「100本のスプーン」営業時間:10:00~18:00、L.O. 17:00(3月29日は20:00まで、L.O. 19:00)・カフェ&ラウンジ「二階のサンドイッチ」営業時間:10:00~18:00、L.O. 17:30(3月29日は20:00まで、L.O. 19:30)
2018年11月29日東京都現代美術館が2019年3月下旬にリニューアル・オープン。これを記念し、企画展「百年の編み手たち -流動する日本の近現代美術-」とコレクション展「MOT コレクション ただいま / はじめまして」が3月29日から6月16日まで開催される。岸田劉生《椿君に贈る自画像》19141995年の開館から20年を経て、諸設備の改修と利便性の向上のためおよそ3年にわたる休館を挟み、リニューアル・オープンする同館。今回開催する2つの展覧会を通して、美術館全館で同館のコレクションを大規模に紹介する。同館のコレクションは、遡れば大正末年より同時代美術の展示を行ってきた上野の東京都美術館の収蔵作品およそ3,000点を、同館の開館を機に移管し、現在に至るまでの間に収集された2,200点あまりの作品を合わせた、計約5,200点で構成される。その特質は、それぞれの時代における突出した独自の創造に着目してきたものであり、オーソドックスな美術史の体系とは別の方向性を持っている。これら戦前と戦後を繋ぐ前衛や、今世紀の創造も視野に入れたコレクションを、同館の新たな出発のときに、全館での展示を通して再考することは、常に同時代の創造活動と向き合ってきた同館の意味をひろく問う、大切な試みとなるだろう。桂ゆき《抵抗》1952企画展「百年の編み手たち -流動する日本の近現代美術-」は、1910年代から現在までの百年にわたる日本の美術について、編集的な視点で新旧の表現を捉えて独自の創作を展開した編み手である作家たちの実践として、同館のコレクションを核に再考するもの。岸田劉生が活躍した大正時代から現在まで、それぞれの時代の「編み手たち」は、その時々の課題と向き合い、「日本の美術のありよう」をめぐって批評的に制作してきた。同展で試みる日本の近現代美術をめぐる語りは、揺るがぬ史観に基づくものというより、さまざまな要素の選択的な「編集」を通して主体を揺るがせつつ制作を行う作家たちの活動に着目し、その背景を探っていくもの。さらに、時代とともに変化してきた、同館が位置する木場という地域をめぐる創造も紹介する。企画展示室3フロア全てを使って、1910年代から現在までの、同館の実験精神あふれる作品の数々を、現在の創造に繋がる視点で紹介する、初めての機会。日本の近現代の創造を、新旧の多様な表現や技術を編集し、そして社会と創造的な関係を切り結んできた「編み手たち」による試みという側面から再考することで、ハイブリッドな性格をもつ日本における創造のありようそのものを主題とする、先駆的な制作のあり方が見えてくる。同時代美術の多様なあり方と伴走してきた同館のコレクションの中から、選りすぐりの作品だけでなく、図書室の創作版画誌や特別文庫など戦前からの貴重な資料も紹介する。中園孔二《無題》2012一方、コレクション展「MOTコレクション ただいま / はじめまして」では、戦後美術を中心に、近代から現代に至る幅広いジャンルに及ぶ、現在約5,200点の作品を収蔵する同館のコレクションから作品を紹介する。会期ごとに様々な切り口を設け、同じ作品であっても常に新たな視点から鑑賞できるよう工夫し、現代美術の持つ多様な魅力の発信に努めている同館。この3年弱に及ぶ休館中に、約300点の作品が新たに収蔵され、リニューアル・オープンを記念した今年度のコレクション展では、新収蔵作品を中心に紹介する。その第1弾となる同展では、主に2010年代に制作された作品群に焦点を当てながら、修復後の作品のお披露目なども加え、リニューアルした展示室で作品それぞれの魅力に触れることができる。【展覧会情報】百年の編み手たち -流動する日本の近現代美術-(Weavers of Worlds - A Century of Flux in Japanese Modern / Contemporary Art -)会期:2019年3月29日〜6月16日会場:東京都現代美術館 企画展示室1階、3階、地下2階MOT コレクション ただいま / はじめまして(MOT Collection: Pleased to meet you. New Acquisitions in recent years)会期:2019年3月29日〜6月16日会場:東京都現代美術館 コレクション展示室1階、3階
2018年11月28日今度の休みは、美術館というアートな空間で非日常なデートを楽しみませんか。普段とは違った彼の一面が見られるかもしれませんよ。知的でスマート、でもそれだけではない美術館デートのメリットをお伝えします。全天候型であること急な雨でデートプランの変更を迫られると焦りますね!一般的に室内での展示、鑑賞を前提としている美術館ならそんな心配は無用です。作品保護の観点からも一年を通して、気温や湿度が管理されているケースが多いので、快適な時間を過ごすことが出来ますよ。真夏は屋外との気温差で少々肌寒く感じられることもあるので、ストールやカーディガンなど一枚羽織るものを持っていると安心です。楽しみ方いろいろ美術館での過ごし方に正解はありません。基本的なマナーを守ることは大前提ですが、あまり堅苦しく考えず、目の前の作品や空間に親しんでみましょう。作品の背景を深く知りたいと思ったら、「音声ガイド」を利用するのも有効です。多くの施設で利用できるサービスなのでチェックしてみてください。デートですから、お互いの鑑賞ペースも気になるところですが、両者が納得していれば二人でまわるという事に固執する必要もありません。スマホの使用は控えるべき場面があることも想定されるので、別行動をとる場合は待ち合わせ場所を決めておくとスムーズに合流できそうですね。鑑賞タイムの後は是非ミュージアムショップものぞいてみましょう。素敵なデザイングッズや展示に合わせた限定商品が見つかるかも。お土産選びも楽しんでくださいね。彼の価値観を知るチャンスゆったりアートと向き合った後は、併設のカフェなどに移動して、感想を話し合うのもいいですね。映画や本などにも言えることですが、同じ作品をみても感じ方は人それぞれ。興味を持った点や好きだと感じた事について、逆に良いと思えなかったという意見でもいいので話題にしてみてください。好みが合えば盛り上がること間違いなし!次のデートの指針にもなりますし、彼の知的でアカデミックな一面を発見して、惚れ直すなんてこともあるかもしれません。そうでなくとも、例えば彼は自分とは違う意見に対してどんな反応を示すのか。相手を否定せず、違う価値観を認めるだけの度量の持ち主か。そんなことも分かりますよ。美術館デートはお互いの「価値観」、「感性」を知り合う良い機会となるでしょう。
2018年11月23日展覧会「印象派への旅 海運王の夢 バレル・コレクション」が、広島県立美術館にて2019年11月2日(土)から2020年1月26日(日)まで開催される。世界屈指の貴重なコレクションが来日「バレル・コレクション」は、産業革命期に英国随一の海港都市として栄えたグラスゴー出身の海運王ウィリアム・バレルが蒐集した芸術作品のコレクション。多岐にわたるジャンルの作品を集めた、世界屈指のコレクションとされている。76点が日本初公開東京、愛媛、静岡で開催され、広島に巡回する「印象派への旅 海運王の夢 バレル・コレクション」では、9,000点以上にも及ぶ「バレル・コレクション」の中から西洋近代絵画を中心とした73点の作品と、同市のケルヴィングローヴ美術博物館が所蔵するゴッホやルノワールなどの作品7点を展示。全80点の内、76点は日本初公開となる。通常は英国外への作品貸し出しを行わない「バレル・コレクション」だが、現在、改修工事に伴い閉館しているため、日本でのコレクション展示が実現。貴重な名作を通じて、写実主義から印象派への流れに迫っていく。ドガの名作《リハーサル》も初来日中でも注目したいのは、初来日となるエドガー・ドガの《リハーサル》。深みのある色彩で描かれた繊細な雰囲気と、大胆な構図が魅力の《リハーサル》は、2016年にオーストラリアで開催されたドガの大回顧展の図録で表紙を飾った程の名作だ。ドガがバレエという主題に興味を持ちはじめたのは40代から。当時は、パリ・オペラ座の席を年間購入する会員は楽屋や練習風景を見ることができたため、ドガはその特権を利用して多くのシーンを描いた。ドガは他の印象派と違って見たものを直接カンヴァスに描くことはせず、スケッチや写真をアトリエで合成して作品を制作。ドガの計算された構図による、スペクタクルな空間描写は、注目したいポイントの1つだ。また、半透明のチュチュをはじめ、大きな窓、向こう側の見える螺旋階段、床に映った少女たちの薄い影といった要素によって、透明感や軽さが感じられる仕上がりとなっている。その他、ポール・セザンヌの《エトワール山稜とピロン・デュ・ロワ峰》やピエール・オーギュスト・ルノワールの《画家の庭》、ウジェーヌ・ブーダンの《ドーヴィル、波止場》など、戸外の風景や人々の様子を穏やかなタッチで描き出した、印象派の作品が揃う。ゴッホが描いた画商リードの肖像などまた、バレルにフランス美術を紹介した敏腕画商、アレクサンダー・リードをフィンセント・ファン・ゴッホが描いた《アレクサンダー・リードの肖像》が登場。リードは、パリでゴッホの弟テオと同じ職場で働いており、彼ら兄弟と同じアパルトマンでともに過ごしていた。【詳細】印象派への旅 海運王の夢 バレル・コレクション会期:2019年11月2日(土)~2020年1月26日(日)開館時間:9:00~17:00※金曜日は19:00まで、入場は閉館30分前まで※11月2日(土)は10:00開場。休館日:年末年始(12月25日(水)~1月1日(水)) ※月曜開館場所:広島県立美術館住所:広島県広島市中区上幟町2-22料金:一般 1,400(1,200)円、高・大学生 1,000(800)円、小・中学生 600(400)円※( )内は前売り、20名以上の団体料金※学生券を購入、入場の際は学生証の提示が必要。※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳及び戦傷病者手帳の所持者と介助者(1名まで)の当日料金は半額。手帳の提示が必要。前売券販売所 : 広島県立美術館、セブンチケット(セブンコード 078-280)、広島市・呉市内の主なプレイガ イド、画廊・画材店、ゆめタウン広島、中国新聞社読者広報部、中国新聞各販売所(取り寄せ)など
2018年11月11日展覧会「驚異の超絶技巧!明治工芸から現代アートへ」が、あべのハルカス美術館にて開催される。会期は、2019年1月26日(土)から4月14日(日)まで。「驚異の超絶技巧!明治工芸から現代アートへ」は、近年、注目度が高まってきた明治工芸にフォーカスを当てた展覧会。全国6都市を巡回し話題を呼んだ展覧会「超絶技巧!明治工芸の枠」の続編だ。明治時代、主に輸出品として製作された明治工芸。その繊細で華美な壺や箪笥などの工芸品は、当時の日本の職人たちの技術が詰めこまれている。思わず目を凝らしたくなる細かな作りや華やかな装飾は、まさに”超絶技巧”。見応えたっぷりの展示内容となっている。“ナミカワ”のつくる色彩豊かな七宝会場では、2人の“ナミカワ”の作品を紹介。明治期を代表する七宝家の1人、並河靖之の作品は有線七宝。艶やかな表面に描かれた繊細で洗練された模様が施され、まるで絵画作品を見ているよう。色とりどりの花々や蝶は、金に輝く輪郭線によって縁取られ、より一層色彩の美しさを引き立てる。一方、もう1人の“ナミカワ”、濤川惣助の作品は対照的に色同士の境界線が曖昧。色の境目を区切る金属線を釉薬(ゆうやく)をさした後で取り除くという手法をとって「にじみ」や「ぼかし」の視覚効果を生み出す無線七宝を得意とする。漆工・牙彫・木彫、陶磁……精緻な作品の数々七宝以外にも、漆工・牙彫・木彫、陶磁、染織、水墨など日本人ならではのものづくりに対するDNAが引き継がれたウィットに富んだ作品を揃える。特に、2014年の「驚異の超絶技巧!明治工芸の粋」展をきっかけに注目されるようになった安藤緑山の象牙彫刻は必見。牙彫は、野菜や果物、動植物などを主題に、象牙に精緻な彫刻を施し、入念な着色を加えてまるで本物のような作品をつくるもの。安藤の《胡瓜》や《パイナップル、バナナ》などの作品はまるで本物のようで、展示室でもひときわ異彩を放っている。開催概要驚異の超絶技巧!明治工芸から現代アートへ会期:2019年1月26日(土)~4月14日(日) ※会期中、一部展示替えを行う。開館時間:火~金 10:00~20:00、月土日祝 10:00~18:00 ※入館は閉館の30分前まで休館日:1月28日、2月18日、3月4日、3月18日の各月曜日観覧料:一般 1,300(1,100)円、大学・高校生 900(700)円、中学・小学生500(300)円※料金はすべて税込み。※( )内は前売・団体料金。※障がい者手帳を提示で本人と付添1人まで当日料金の半額。※本展観覧券(半券可)の提示で、特別展「フェルメール展」の当日券を100円引きで購入可能。(1枚につき1人1回限り有効。ほかの割引券との併用不可。)【問い合わせ先】あべのハルカス美術館TEL:06-4399-9050
2018年11月09日タエ アシダ(TAE ASHIDA)の2019年春夏コレクションが、2018年10月16日(火)、東京・国立新美術館にて発表された。エスカレーターからモデルが登場国立新美術館2階、通常ならば展示室同士をつなぐ役割を持つ長い廊下が、ランウェイに変貌を遂げた。ショーの始まりを告げる音楽が響き渡ると、モデルたちがエスカレーターを下るようにして登場。サプライズ演出での幕開けに、会場からは驚きの声が巻き起った。スポーティーなルックで幕開けアップテンポな音楽と共にファーストルックを飾ったのは、ワンピース風に着こなしたスポーティーなジャケットコート。袖口のディテールやフロントに配したファスナー、ポリウレタンラバーの素材感が、アクティブな印象をもたらしている。足元に合わせたリーボック(Reebok)のハイテクスニーカー・インスタ ポンプ フューリーも、より一層軽快なムードを加速させる。プレイフルなアニマル柄や鮮やかなカラーショーが中盤に差し掛かると、猿、鳥、ライオンといった動物たちや、ジャングルを彷彿とさせる植物がデフォルメされたかのようなプリントスカートを皮切りに、プレイフルなムードが高まっていく。オレンジ、ピンク、ネオングリーンといった鮮やかなカラーや、チェック、ストライプ、グラフィカルなパターンがピースを彩る。ジャージ素材とレースを融合させたトップスには、愛らしいチワワを配して、ユーモアを効かせた。力強くエキゾチックなムード前述の動物柄とは対照的に、写実的な動植物と、レオパードを組み合わせたロングスカートが現れると、ランウェイはどこかエキゾチックで、力強い雰囲気へと一転。カーキやブラウンなどアースカラーをベースとしたピースに、煌めきを放つチェックのドレスや、メタリックなタイトスカートを差し込むことで、エッジィなムードも加えている。ゴージャスなドレス群フィナーレを飾るのは、ゴージャスでエレガントなドレス群。ミステリアスな模様を描いたアシンメトリーのドレスや、オーロラのように幻想的な輝きを放つタイトシルエットのドレスなどが、続々とワンウェイを彩っていく。ラストには、エレクトリックな光を放つ十字モチーフをフロントに配した、近未来的なドレスが登場し、会場からは盛大な拍手が送られた。ショーにはモデル・冨永愛の姿も。全身を潔くシルバー1色で纏めた、ワンショルダーのドレスなどに身を包んで登場した。
2018年10月19日マリメッコ(marimekko)の2019年春夏コレクションが、フランス・パリ装飾美術館で2018年9月30日(日)に発表された。パリ装飾美術館でのプレゼンテーション今シーズン象徴的に使用された、市松模様のパターン。パリ装飾美術館のフロア(床)がこのパターンと同じ模様であることから、歴史ある建造物での開催が決まった。階段をのぼると2階には、市松模様のフロアとマリメッコを象徴するウニッコの壁紙が広がり、アーティスティックな空間が広がってきた。アーカイブのプリントにフォーカスブランドの原点を見つめ直すことにフォーカスを当てたという今季、アーカイブのプリントを積極的に起用した。ウニッコはネイビー×ホワイトなどシックな色味でセレクトされ、ボタニカルモチーフのプリントは、ホワイトの下地にピンクやイエローなど、元気いっぱいの色彩をのせている。モダンフラワー柄の新プリント新作プリントは「Vikuri」。モダンなフラワーを描いたこのパターンには、自由・チャンスをつかむといった意味が込められている。モチーフは縮小版~拡大サイズまであり、大振りなモチーフはロングスカートに、小ぶりなモチーフはシャツに仕立てられている。象徴的な市松模様は、クールなその佇まいを保ちながらも、ギャザーを寄せたロングドレスなど女性らしいアイテムに姿を変えている。贅沢な生地使い、ロングシルエットテキスタイルブランドならではの感性で、贅沢に生地使って仕上げたガーメント。足首までを包み込むロングドレスには、ふわっと丸みのある袖を合わせて。ジャンプスーツやロングスカートなど、チャンキーヒールのパンプスが似合う、縦長なシルエットが繰り返し登場している。
2018年10月04日世界でいちばん入館者数の多い美術館はどこかご存知ですか?その通り、パリのルーブル美術館です。1日に4万人が入館することもあるそうで、年間入館者数は740万人を超えるとか。そのルーブル美術館の一角で、正確には隣接するカルーゼル・デュ・ルーブル内「SHIP’S CAT」展示会場にて、私メ、なんと、先ほど歌わせていただきました。息子とはじめたYouTube「2Gチャンネル」の撮影で、しかもECHOES時代のナンバー「アローン」をルーブルの施設内で熱唱。これは実にすごい経験じゃないですか?その展示会場だけで1日数千人が来場しています。撮影中も大勢の来場者さんで賑わっていましたが、警備員さんが一旦ドアを閉めてくれました。何せ、“アローン”ですからね、たった1人で歌ったわけです。実は今から40年ほど前、生まれて初めてパリを訪れた時にも、私は真っ先にルーブル美術館を訪れました。パリに来る人でルーブルを目指さない人がいるのかというくらい、パリ=ルーブル美術館というイメージが出来上がっていますよね。世界中から観光客が集まってくるわけですから、入館することすら一苦労です。どこもかしこも人、人、人……。美術館でゆっくりと絵画を鑑賞しましょう、というような空気ではありません。入り口という入り口に屈強な警備員さんが立っています。私はリボリ通り側から入館して地下街へとおりました。そこにはまさかのショッピングモールが。巨大なフードコートまであります。まるでハワイのアラモアナショッピングセンターみたいな感じ。ルーブルに行くにはそこを突き抜けることになります。しかも、ルーブル美術館は想像をはるかに超える広大さ!どこに何があるのかさっぱりわからない複雑な迷路、芸術のテーマパーク、一大商業施設です。ともかくすべての人々がモナ・リザを目指すわけです。ルーブルに行くというのがフランスを訪れる世界中の観光客たちの夢。そんな美術館は、世界広しといえどもここだけでしょう。そして、私がルーブルで歌った映像は9月の初旬ごろまでにアップロードさせていただきますので、ぜひ、ぜひ、2Gチャンネルでご覧ください。さて今週は、芸術の秋にぴったりな「辻家のしょうが焼き丼」をご紹介します。材料4人分:お米1.5合、塩少々、ごま油少々、昆布茶の粉末小さじ1、しょうが粉末小さじ2分の1、豚の塊肉400g(なければ薄切り肉で代用可)、玉ねぎ1個、しょうが40g、ねぎ適量。つけ汁材料:醤油大さじ1、酒大さじ2、はちみつ大さじ1、砂糖小さじ2分の1。まず、1.5合のお米を研ぎ、炊飯器に塩、ごま油、昆布茶、しょうが粉末と水適量(300㏄程度、分量外)を入れて普通炊きします。次に豚肉を食べやすいサイズのサイコロ状にカットし、1つずつラップをかけてから麺棒か肉叩き棒で叩いて平たく伸ばします。下準備した豚肉を、調味料をすべて合わせたつけ汁に30分ほどつけておきましょう。ご飯が炊きあがったら、フライパンに油(分量外)を引き、つけ汁が馴染んだ肉を焼いていきます。焦げやすくなるので、汁はできるだけ切ってからフライパンにのせてください。片面がしっかり焼けたら肉をひっくり返し、くし切りにした玉ねぎと千切りにしたしょうがも加えて両面を焼きます。最後に残ったつけ汁をさっと回しかけてひと煮立ちさせましょう。器にご飯を盛り、その上にしょうが焼きをのせ、最後に小口切りにしたねぎをトッピングすれば完成です。ご飯もしょうが風味ですから、しょうが焼きがのれば、さらに味わいが広がって抜群ですぞ。お試しください。ボナペティ!【お知らせ】この秋から、辻仁成さんによる新連載の人生相談「悩めるマダムたちへ――JINSEIのスパイス!」がスタートします。人生経験豊富な辻さんが、恋愛から家事・育児、夫への愚痴まで、みなさんの日頃の悩みにお答えします!お悩みは、メール(jinseinospice@gmail.com)、Twitter(女性自身連載「JINSEIのスパイス!」お悩み募集係【公式】@jinseinospice)、またはお便り(〒112-8011 東京都文京区音羽1-16-6『女性自身』編集部宛)にて絶賛募集中。性別と年齢、居住地を明記の上、お送りください。※「ムスコ飯」エッセイは最終回を迎えますが、レシピのみWEB女性自身では引き続き掲載予定です。
2018年09月11日ヴェネチアビエンナーレで脚光を浴び、 アジアのアートシーンを牽引する注目の作家リー・キット(李傑 / Lee Kit)が、原美術館にて個展「僕らはもっと繊細だった。」を9月16日から12月24日まで開催する。日本の美術館での個展は、リー・キットにとって今回が初。ⓒLee Kit, courtesy the artist and ShugoArts現在は台北を活動拠点にするリー・キットだが、アーティスト活動のスタートは中国への返還(1997年)を経て変貌していく故郷・香港だった。初期作品のうち、布に絵具で格子柄などを描いた絵画シリーズは、色と柄のある“抽象”絵画でもあれば、日用品としての機能をもった布(=テーブルクロスやカーテン等)という姿・形を備えた“具象”であるともいえ、絵画の概念を広げる革新的な作品群だった。そして2013年、ヴェネチアビエンナーレ香港館の屋内外に展開した自在なインスタレーションは、ウォール ストリート ジャーナル紙が「必見の展示ベスト5」に挙げるなど、国際的な注目を集めてきた。近年は、絵画やドローイング、プロジェクターの光や映像、さらには家具や日用品等を配置し、展示空間全体を淡い色調の絵画のように仕上げたインスタレーションに力を入れ、欧米アジア各地で発表を続けている。独特の歴史的背景を持って揺れ動く街・香港を出自とするリー・キットは、アートという開かれた表現を通して自身のあり方を問い、自分が今を生きる世界と向かい合おうとしている。展覧会を開催する場合、その街、その場所の空気や感情に静かに寄り添い、サイトスペシフィックな作品(=特定の場所に存在するために制作すること)を創り上げるのもリー・キットが持つ大きな特徴。近年の東京での個展(資生堂ギャラリー、シュウゴアーツ)で発表した作品も、東京の空気や人々から感じ取ったものが根底にある。したがって、元は原家の私邸であり、第二次世界大戦を乗り越え、GHQから返還された後に美術館として40年の時を経ようとしている原美術館は、リーにとってこれ以上ない時空間。リーがここで何を感じ、どのような“絵画”を描くのか、日本初の個展はリーの魅力が遺憾なく発揮される機会となる。【イベント情報】リー・キット個展「僕らはもっと繊細だった。」会期:9月16日~12月24日会場:原美術館住所:東京都品川区北品川4-7-25時間:11:00~17:00(祝日を除き水曜日は20時まで / 入館は閉館時刻30分前まで)料金:一般1,100円、大高生700円、小中生500円、原美術館メンバーは無料 ※学期中の土曜日は小中高生の入館無料 / 20名以上の団体は一人100円引休館日:月曜(祝日は開館)、9月18日、9月25日、10月9日
2018年08月07日大阪中之島美術館が、2021年度にオープンする。大阪中之島美術館、所蔵コレクションは5,700点超大阪中之島美術館は、大阪・中之島に新たに誕生する美術館。設計は、遠藤克彦建築研究所が手がける。西洋近代美術をはじめ、日本近代美術、現代美術、デザインなど多岐にわたる5,700点超のコレクションを所蔵する。モディリアーニの裸婦像や、具体美術協会のリーダー・吉原治良の作品を揃える他、洋画家の佐伯祐三作品は、日本最大級の57点所蔵される。コレクション展示の他、大規模巡回展に対応可能な関西最大級の企画展示室も用意。同館ができることによって、中之島エリアは国立国際美術館とあわせてアートに溢れたエリアとなる。また、シンプルで存在感のある外観、1階から5階まで吹き抜ける構造の、自然光に満ちたパッサージュ空間などに加え、公園のようなオープンスペースを設置し、都市のオアシスとなるような空間へ。さらに、道路に面してカフェ・レストランを配置し、だれもが気軽に訪れられるような美術館を目指す。開館プレイベント2019 「新収蔵品:サラ・モリス《サクラ》」開館に先立ち、プレイベントとして「新収蔵品:サラ・モリス《サクラ》」が、2019年9月21日(土)から10月6日(日)までアートエリアB1にて開催される。「新収蔵品:サラ・モリス《サクラ》」では、抽象絵画や映像作品を手掛けるニューヨーク在住の現代美術作家、サラ・モリスの映像作品《サクラ》を世界初公開。《サクラ》は、都市の持つカラーをテーマにした映像作品シリーズの1つであり、これまでに北京、アブダビ、パリ、ロサンゼルス、リオデジャネイロ、シカゴなどの都市で撮影されてきた。大阪の春の姿と都市の暮らしを映し出した50分を超す《サクラ》の映像は、人や景色、場所の持つ色や形を際立たせ、抽象的な美しさを感じさせる。尚、日本国内で、サラ・モリスの作品を収蔵するのは大阪中之島美術館が初である。【詳細】大阪中之島美術館オープン時期:2021年度所在地:大阪府大阪市北区中之島4丁目階数:地上5階建て(地階なし)フロア構成:1階 サービス施設(カフェ等)、講堂、研修室2階 キッズスペース、アーカイブ閲覧室3階 収蔵庫、一時保管庫4階 コレクション展示室5階 企画展示室塔屋階■大阪中之島美術館 開館プレイベント2019 「新収蔵品:サラ・モリス《サクラ》」会期:2019年9月21日(土)~10月6日(日)開館時間:12:00~19:00(最終日15:00まで)休館日:9月24日(火)、30日(月)会場:アートエリアB1住所:大阪市北区中之島1-1-1京阪電車なにわ橋駅 地下1階観覧料:無料・キュレーター・トーク日時:2019年9月21日(土) 14:00~15:00会場:アートエリアB1※申込み不要、参加費無料
2018年07月30日7月14日より、横浜美術館で『モネ それからの100年』が開催中。同美術館にとっては初めてのクロード・モネ展であり、“モネの作品と現代アートを結びつける”をテーマに、クロード・モネの作品25点と、現代美術家26名66点の作品を関連づけた意欲的な展示となっている。【チケット情報はこちら】日本でも特に人気の高いモネは、3年に1度は国内での回顧展が開催されている。今回は日本初公開となるモネの絵画『バラの小道の家』『ヴィレの風景』も見ることができ、モネ好きにはたまらない。展示は全四章に分かれ、モネの作品と対比するように、現代美術家の作品が並ぶ。ジャンルは絵画に止まらず、版画、写真、映像など。そうそうたる作家の顔ぶれは、アンディ・ウォーホル、マーク・ロスコ、丸山直文、松本陽子ら多彩だ。第一章では、モネの30代前後の作品が中心。モネが色彩と筆触へのこだわりを強めていく様子が感じられる。向かいの壁には現代作家の作品を展示。向かい合うことで、150年前を生きるモネの先駆性が強調される。第二章では、モネ独特の「色調」と「光」の表現に注目。額縁の外にまで滲み出すようなモネの作品を追った。同時に、モネの空間表現や光のイリュージョンを感じさせる現代作家の作品を並べる。第三章は、モネへのオマージュ。モネの作品に影響を受けながらも、まったく異なる手法の美術作品が並ぶ。来場者たちは有名なモネの『睡蓮』などにじっくりと見入りながら、その面影を現代美術作品の中に探していく。すると、題材も時代も異なるのに、現代の作品の中にモネを見つけることができる。第四章は後期の作品が中心。前章までとは違い、ここではモネの作品と現代作家の作品が交互に並べられる。まさに100年の時を超えてモネと現代が混じり合うよう。「モネの作品を見るように現代アートを見られるように」と、展示担当者・松永真太郎氏(横浜美術館 主任学芸員)の思いが込められている。モネの代表作である睡蓮の連作をオマージュし、福田美蘭氏がうつろう夜明けのビル夜景を描いた『睡蓮の池』の前には、ひとだかりができている。その横には、横浜美術館の展示にのみ限定出品された新作『睡蓮の池 朝』。朝焼けの蜃気楼に揺れるビル群の、光と色の表現は“現代の睡蓮”と呼びたくなる。『モネ それからの100年』は9月24日(月)まで。館内ではゆっくりとモネの「光」と「色彩」の合間を歩きながら、100年の時を越えた現代美術への旅が楽しめる。文・取材・撮影:河野桃子
2018年07月30日「蓼科(たてしな)テディベア美術館」は、信州・白樺湖畔に位置する世界最大規模のテディベア美術館。敷地面積3,000平方メートルを持つ広大な美術館には、約11,000体のテディベアを15の国と18のテーマにわけて展示。各国の風景を背景にした館内には、まるで絵本の中に迷い込んだかのような、癒し空間が広がっている。2018年7月現在では、ギネス認定されている世界最小0.8mmの貴重なテディベアを展示。さらに近年のリニューアルによって、キリンや象など等身大サイズのぬいぐるみに触って撮影ができるフォトコーナー「蓼科の森動物園~テディベアとその仲間たち~」や、ガラスショーケースを100台ほど追加した2階ホールが新設されるなど、ますますパワーアップしたテディベアワールドが広がっている。また「蓼科テディベア美術館」では、季節ごとに楽しめるイベントを用意。2018年7月11日(水)から8月31日(金)までは、厳選作品を集めた企画展「夏の特選展2018」を開催。26名の作家による個性豊かな作品が展示されるほか、販売作品なども多く取り揃えている。さらに同期間では、2,000種類以上のテディベアグッズを販売する「テディベアプラザ」にて、サマーセールを実施。愛らしいぬいぐるみや雑貨をたっぷりと詰め込んだ「夏のお楽しみ袋」も発売される。【施設概要】施設名:白樺湖畔 蓼科テディベア美術館所在地:長野県北佐久郡立科町芦田八ヶ野1522営業時間:4月~10月 9:00~18:00(入館最終受付17:30)、11月~3月 9:30~17:00(入館最終受付16:30)休館日:11月~3月の火曜日 ※12月初旬(今期は12月3日~12月7日/予定)にメンテナンス休館ありTEL:0267-55-7755チケット料金:大人(高校生以上)1,400円、子ども(小・中学生)800円、幼児(3才以上)300円、3才未満 入館無料※障害者手帳持参の場合、本人と付き添い1名の入館料が半額■「夏の特選展2018」会期:2018年7月11日(水)~8月31日(金)■テディベアプラザ「サマーセール」会期:2018年7月11日(水)~8月31日(金)
2018年07月08日ディオール(DIOR)が7月2日夜、パリのロダン美術館庭園にて、2018-19年秋冬 オートクチュール コレクションショーを開催した。Photo : Emma Summerton for Dior昨年メゾン70周年を祝して開催された「クリスチャン・ ディオール、夢のクチュリエ」の会場を想わせる純白のトワルに囲まれたセットのなか、全71体のルックが発表された。
2018年07月04日コンラッド東京 × ルーヴル美術館展東京・汐留にある「コンラッド東京」では、東京・六本木「国立新美術館」にて「ルーヴル美術館展 肖像芸術 ー 人は人をどう表現してきたか」が開催されることを記念したスイーツブッフェが2018年6月2日(土)~9月2日(日)の土・日・祝限定で開催されています。“夏のパリ”を感じるフレンチスイーツを堪能200年以上の歴史ある美術館「ルーヴル美術館」があるフランス・パリの街は、スイーツの街としても知られています。「コンラッド東京」人気オールデイダイニング「セリーズ」では“夏のパリ”をテーマにした、繊細なフレンチスイーツを思う存分楽しめる「ルーヴル スイーツブッフェ」を開催。フランスの伝統菓子「ピティビエ」をはじめ、爽やかなレモンタルトや、カヌレ、マカロンなどのスイーツとセイボリーを堪能することができます。「ルーヴル スイーツブッフェ」詳細【開催期間】2018年6月2日(土)~9月2日(日)※土・日・祝のみ【会場】オールデイダイニング「セリーズ」【時間】15:00~17:00 ※スタート時間 15:00~、15:30~(90分制)【料金】大人 4,500円/子ども(6~12歳)2,500円 ※6歳未満無料・ソムリエセレクトのシャンパーニュ付き 5,000円ブッフェ内容【スイーツ 10種】ピティビエ/カヌレ/レモンタルト/エクレア/パッションフルーツのジュレ/ショコラフランボワーズ/フレーズ・デ・ボワのヨーグルトムース/アプリコットタルト/マカロン/ベイクドチーズケーキ【セイボリー 3種】苺ブリオッシュのオープンサンド スモークサーモンのリエット/ ライ麦パンのパリスタイル・サンドイッチ ハムとブリーチーズ/“パリジェンヌ”ポーチドエッグ・プレーンスコーン クロテッドクリームとりんごジャムを添えて・紅茶(イングリッシュブレックファースト/アールグレイ/ダージリン/カモミール) ※子どもは紅茶を1ソフトドリンクに変更可能※表示料金は、別途消費税およびサービス料15%を頂戴します。※表示の内容および料金は仕入れ状況によって予告なく変更になる場合があります。珠玉のセレクション「コンラッドアフタヌーンティー」「コンラッド東京」では、世界でも注目される一流シェフやパティシエが手掛ける絶品スイーツや各国の高級茶葉で淹れたお茶を味わうアフタヌーンティーを、各レストランにて楽しむことができます。ペストリーシェフ・岡崎正輝1979年、広島県出身。高度な技術と高い感性を持ち、国内外さまざまな製菓コンクールで権威ある賞を獲得。国際的に有名なコンクールでの優勝経験もあります。2017年7月1日、「コンラッド東京」ペストリーシェフに就任し、長年のホテルでの経験と高い技術力を活かし、アフタヌーンティーをはじめとした、館内にて販売するスイーツの監修を行っています。珠玉のセレクションを楽しんで「コンラッドアフタヌーンティー」では、季節に合わせた旬の果物を使ったスイーツブッフェやセイボリーを提供しています。「セリーズ」では、2018年5月1日~5月31日まで、春の訪れを楽しむいちごブッフェ「オトナ苺スイーツブッフェ」が開催されていました。バー&ラウンジ「トゥエンティエイト」では、2018年5月1日(火)~6月30日(土)まで「ロイヤル・アッシャー」とのコラボブッフェ「苺・ロイヤルウエディング アフタヌーンティー」が、2018年7月1日(日)~8月31日(金)までは夏にぴったりなひんやりスイーツが楽しめる「プレイウィズサマーアフタヌーンティー」が開催されます。格式高い和モダンなホテル「コンラッド東京」東京のウォーターフロントに位置する「コンラッド東京」は、東京ベイエリアと浜離宮恩賜(はまりきゅうおんし)庭園を見渡す絶景ロケーションのホテル。都内全域へのアクセスも良く、ビジネスにも最適です。フォーブス・トラベルアワード4スター、トリップアドバイザー・トラベラーズ・チョイス・アワード、トリップアドバイザー「外国人に人気の日本のホテルと旅館」第1位など、さまざまな賞を獲得しており、洗練された充実のサービスも魅力的。都内最大級の広さを誇る客室も自慢です。ホテルの格式と和モダンデザインの融合がコンセプトのホテル「コンラッド東京」で非日常を楽しんでみませんか。上質な空間で珠玉のスイーツブッフェを楽しんで企画展「ルーヴル美術館展 肖像芸術 ー 人は人をどう表現してきたか」の世界を、スイーツとセイボリーで楽しめる「ルーヴル スイーツブッフェ」で、夏のパリを体感しましょう。「コンラッド東京」では、ほかにも一流のシェフが手掛ける癒やしのスイーツを楽しむアフタヌーンティーが開催されています。都営大江戸線・ゆりかもめ線「汐留駅」から徒歩1分ほど。ホテルが贈る非日常のラグジュアリー空間で、珠玉のスイーツブッフェをぜひお楽しみください。イベント情報イベント名:ルーヴル スイーツブッフェ催行期間:2018年06月02日 〜 2018年09月02日住所:東京都港区東新橋1-9-1 コンラッド東京 オールデイダイニング「セリーズ」電話番号:03-6388-8745
2018年06月29日渋谷区立松濤美術館では、「ダイアン・クライスコレクション アンティーク・レース展」を、6月12日から7月29日まで開催する。《ショール》シャンティリ・レース、19世紀、フランス ©Keita(FLAME)かつてレースは、ヨーロッパの王侯貴族たちの間で富と権力の象徴として流行し、歴史上、常に重要な価値を持ってきた。熟練した職人たちが長い時間をかけて手作業で生み出したレースは、単なる豪奢な装飾品の域を超え、時には城や宝石をしのぐほどの価値を持った、きわめて優美で繊細な美の世界だった。本展では、世界的なアンティーク・レースのコレクターで鑑定家でもあるダイアン・クライスの、数万点にもおよぶ膨大なコレクションから、カトリーヌ・ド・メディシス、マリー゠アントワネット、ナポレオン・ボナパルトといった、王侯貴族に由来するロイヤル・レースや、ファッションやインテリアに取り入れられたレースなど、16世紀から19世紀のレース全盛期の作品を中心に、約170点を紹介する。《タイ》グロ・ポアン・ド・ヴニーズ、17世紀、イタリア ©Keita(FLAME)展示は5章で構成。レースは、刺繍の技術を元にした「ニードルポイント・レース」と、房飾りの技術を元にした「ボビン・レース」に大きく分類される。第1章「誕生と変遷」では、ニードルポイント・レースの誕生につながるカット・ワークの技法でつくられたレースなど、レースの技法の誕生から発展の変遷を、時代を追って紹介。第2章「レースに表現されるもの」では、技法の発展とともに、花や蔓や葉などの植物、動物や昆虫や鳥、王侯貴族から農夫といった人々や、天使や神仏など、レースに描き出されるようになった様々なモチーフを紹介する。《ハンカチーフ(ヴィクトリア女王に由来)》リメリック、19世紀、アイルランド ©Hiroshi Abe第3章「王侯貴族のレース」では、16世紀初期に誕生し、瞬く間にヨーロッパ中の宮廷に広まったレースに焦点を当て、カトリーヌ・ド・メディシスやマリー゠アントワネット、ナポレオン・ボナパルト、ヴィクトリア女王らに由来する繊細で華麗なレースが展示される。第4章「キリスト教文化に根付くレースの役割」では、キリスト教文化に根付き、洗礼や初聖体拝領、結婚、喪といった人生の節目の宗教儀式にも用いられてきたレースが登場。所蔵者ダイアン・クライスの家庭では、1860年の曾祖母の時代の洗礼式のドレスとヴェール、ボンネットが現在も受け継がれている。《パネル》ポアン・ド・ヴニーズとバンシュ・レース、1914-18年、ベルギー ©Keita(FLAME)第5章では、ベルギーの「ウォー・レース」を展示。1914年、第一次世界大戦がはじまり、ベルギーの5万人にも及ぶレース職人たちが困窮した。それを救うために、のちのアメリカ第31代大統領ハーバート・クラーク・フーヴァーによってベルギー救済委員会が設立。彼らによって糸と食料が供給され、レースの維持が図られた。この時期のベルギーのレースが「ウォー・レース」と呼ばれている。たくさんの人々の熱意と懸命な尽力によって守られた、ベルギー・レースの技術と伝統を感じることが出来る。会期中には、関連イベントも開催。6月17日の14時からは、「レースは、私の人生そのもの~Lace in My Life」と題して、ダイアン・クライスの記念講演会、6月30日の14時からは、本展監修者の百々徹による記念講演会「21世紀におけるアンティーク・レースの魅力」が開催される。さらに、7月16日の14時からは、担当学芸員が展覧会のみどころとレースの装飾文様について語るミニ講座、6月22日と7月7日の14時からは、担当学芸員によるギャラリートークも実施される。19世紀後半にベルギーで紹介された新しいタイプのクラフトレース「プリンセスレース」でピルケースを作るワークショップ「レースのピルケース作り」も7月8日の14時から開催。定員は20名、往復はがきによる事前申し込みが必要。イベントの詳細、申し込みについては公式ホームページ()にて。「アンティーク・レース」は、超絶技巧とも言える、現在ではほとんど失われてしまった技術で制作された芸術品。私たちがいま目にするレースとは一線を画す、中近世ヨーロッパの美と技の粋を集めた品々をぜひ楽しんで。【展覧会情報】ダイアン・クライスコレクション アンティーク・レース展(Diane Claeys Collection Antique Lace)会期:6月12日~7月29日会場:渋谷区立松濤美術館住所:東京都渋谷区松濤2-14-14時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)、金曜日10:00〜20:00(入館は19:30まで)料金:一般500円(400円) 大学生400円(320円) 高校生・60歳以上250円(200円) 小中学生100円(80円)※( )内は団体10名以上及び渋谷区民の入館料※土・日曜日、祝休日及び夏休み期間は小中学生無料。毎週金曜日は渋谷区民無料。障がい者及び付添の方1名は無料。休館日:6月18日、25日、7月2日、9日、17日、23日
2018年06月19日神戸が誇るランドマークホテル「ホテルオークラ神戸」(神戸市中央区)が、2018年6月13日(水曜日)から兵庫県立美術館「プラド美術館展」開催を記念した「プラド美術館展フェア」を実施しています。「元町」駅から徒歩10分の「ホテルオークラ神戸」は、神戸のウォーターフロントであるメリケンパークに立つランドマークホテル。神戸ポートタワーや六甲の山並みなど、客室の位置によって異なる風景を楽しむことが可能です。「三宮」駅からのシャトルバスも運行しています。チケット提示でレストランをおトクに利用可能「プラド美術館展フェア」は、「プラド美術館展」の最終日である2018年10月14日(日曜日)まで実施。会期中ホテル内の対象店舗で「プラド美術館展」のチケットもしくは半券を提示すると料金が10パーセントオフとなります。対象店舗は「レストラン エメラルド」(フランス料理)、「桃花林」(中国料理)、「カメリア」(カフェレストラン)、「山里」(和食堂)、「さざんか」(鉄板焼)、「メインバーエメラルド」の6店舗となります。「メインフロアデラックスルーム」(6階から15階)の宿泊に「プラド美術館展」のチケットと音声ガイドのレンタルをあわせた「展覧会チケット付ステイプラン」も販売されます。(画像はプレスリリースより)【参考】※株式会社オークラニッコーホテルマネジメントのプレスリリース/PR TIMES※ホテルオークラ神戸※兵庫県立美術館
2018年06月16日体験型の展覧会「魔法の美術館:リミックス」が、長崎県美術館にて2018年7月21日(土)から9月2日(日)まで開催される。「魔法の美術館:リミックス」は、デジタルとアートが融合した作品世界を“見て、触って、参加する”ことで体感できる展覧会。子供から大人まで世代を超えて楽しめる、長崎初登場の17作品が集結し、まるで“イリュージョン”のようなアート空間を見せる。また、場内は自由に写真撮影ができる点もポイントだ。車のおもちゃをテーブル上に走らせると、車を辿るように道が表れ、風景が出来上がっていく坪倉輝明の《空想ジオラマ》は、子供の「くるまあそび」の世界を空想から可視化した作品だ。また、3DCGの立体物を構成する三角形の“頂点”に着目した《Vertexceed》では、複数の「頂点」に触れると映し出される映像が反応。“頂点”を通じて、現実空間を超えてデジタル空間へと介入する体験ができる。その他、藤本直明の《衝突と散乱》や森脇裕之の《センスピラー》など、人の動作に合わせて映像や光が変化する、幻想的で近未来的な作品が勢揃いする。【詳細】魔法の美術館:リミックス会期:2018年7月21日(土)~9月2日(日)開館時間:10:00~20:00(最終入場 19:30)休館日:7月23日(月)、8月27日(月)場所:長崎県美術館 企画展示室住所:長崎県長崎市出島町2-1観覧料:一般 1,200(1,000)円、中学・高校生 800(600)円、3歳~小学生 600(400)円※家族ペア券(一般+3歳~小学生) 1,400円(美術館の当日券売場でのみ販売)※()内は前売、15名以上の団体、障害者手帳保持者及び介護者1名までの料金※前売券の販売は7月31日(火)まで
2018年06月07日「魔法の美術館 光と遊ぶ、真夏のワンダーランド」展が、山梨県立美術館にて開催される。期間は2018年6月30日(土)から8月26日(日)まで。山梨県立美術館開館40周年記念「魔法の美術館 光と遊ぶ、真夏のワンダーランド」は、まるで魔法にかけられたように光ったり、動いたりと、映像や音が変化する体験型アートを集めた展覧会。体を動かすことで音や光を操ることができる作品や、絵本の世界に迷い込んだような幻想的な作品など、大人も子どもも直感的に楽しめる体験型アートの数々が展示される。また、場内の作品は全て撮影可能で、SNSにシェアすることもできる。坪倉輝明の《七色小道》は、人が通ると色や光が地面にあふれ、まるで七色に輝く小道を散歩しているかのような体験ができるアート作品。自分が歩くことによって生まれる色と、他の人が出す色が混ざり合うことで、"歩く"という行為が無意識のうちに互いに影響を与え合う様子を体感することができる。的場やすし、山野真吾、徳井太郎による《SplashDisplay》には、動き回る的にボールを命中させると、色鮮やかな光の粒が噴水のように舞い上がる。重田佑介+Zennyanの《よるにおもう》は、白い本を手にとって空間を歩き回ることにより、夜空を舞台に様々な星座のキャラクターが姿を現すアニメーションを楽しむことができ、まるで星空を旅しているような不思議な感覚を味わうことができる。【詳細】「魔法の美術館 光と遊ぶ、真夏のワンダーランド」会場:山梨県立美術館 特別展示室住所:山梨県甲府市貢川1-4-27会期:2018年6月30日(土)〜8月26日(日)休館日:7月2日(月)・9日(月)・17日(火)・23日(月)・30日(月)・8月6日(月)・20日(月)開館時間:9:00〜17:00(入館は16:30まで)観覧料:一般1,000円(840円)、大学生500円(420円)※( )内は20名以上の団体料金、前売料金、県内宿泊者割引料金。高校生以下の児童・生徒は無料(高校生は生徒手帳等持参)。県内65歳以上の人は無料(健康保険証等持参)。障害者手帳持参者、およびその介護者は無料。前売券は山梨県立美術館にて 5月30日(水)〜6月29日(金)まで販売。【問合せ先】山梨県立美術館TEL:055-228-3322
2018年06月01日ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)が現地時間5月28日の夜に、南仏のマルグリット・エメ・マーグ財団美術館にて、2019 クルーズ・コレクションショーを開催した。マルグリットとエメ・マーグ姉妹のコレクションを所蔵したマルグリットとエメ・マーグ姉妹のコレクションを所蔵したマーグ財団美術館は、シャガールやジャコメッティ、マティス、ミロなど画家や彫刻家の巨匠たちの作品、そこに美術館を囲む自然が共存するサン=ポール=ド=ヴァンスの山の中にある美術館。かつて、アーティストたちが芸術的なユートピアを築いた時代の活気と自由が息づいた場所を舞台に、ニコラ・ジェスキエールは唯一無二のファッションとアートの融合を創り上げた。 今シーズン、アナ・ウィンターの右腕として米『ヴォーグ』誌のクリエイティブディレクターを務めていたグレース・コディントン(Grace Coddington)とのコラボレーションにより、アクセサリーラインを立ち上げた。作家、イラストレーター、エディターとして現在活躍する一方で大の動物好きとして知られる彼女ならでは、空想の動物たちがアクセサリーのモチーフとなっている。このカプセル・コレクションは10月より一部のルイ・ヴィトンで発売される予定だそうだ。ショーのサウンドトラックは、フランス人アーティスト・ウッドキッド(WOODKID)が担当。WOODKIDは、作家でありグラフィックやディレクションなど様々に行うヨアン・ルモワンヌの音楽活動時の名義である。ショー序盤は、音楽に合わせてジェニファー・コネリー(Jennifer Connelly)がグレース・コディントンの回顧録『グレース〜ファッションが教えてくれたこと〜』(ランダムハウス出版)の一部を朗読した。ショー開催前にはマーグ財団美術館内の「ジャコメッティの庭」でライブも行われ、1950年代にフランスの音楽家フランソワ&ベルナール・バシェ兄弟が考案した音響彫刻と呼ばれる、ガラスや金属をベースにした特殊な楽器を用いた演奏をWOODKIDが再現した。「この場所には素晴らしい一族の歴史が残り、芸術に情熱を注いだギャラリストならではの物語が存在します。その一族が友人およびパトロンとして関わった数々のアーティストたちと共に、芸術的な対話が紡がれる稀に見る場所が築き上げられてきました。不朽の作品のすべてが連動するかのように、アーティスティックなフローを生み出しています。知的で美しくエスプリに溢れ、インスタレーションが自然や四季と特別に響き合う場所です」と、ニコラ・ジェスキエールは語っている。
2018年05月29日東京の国立新美術館では、5月30日から9月3日まで「ルーヴル美術館展 肖像芸術―人は人をどう表現してきたか」を開催する。アントワーヌ=ジャン・グロ 《アルコレ橋のボナパルト(1796年11月17日)》1796年Photo © RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Hervé Lewandowski /distributed by AMF-DNPartcom人の似姿を描く肖像は、スマートフォンの高性能カメラで意のままに自分を撮ることが当たり前となった現代社会において、いまや最も身近な芸術と言えるかもしれない。しかし一方で、肖像は最も長い歴史を持つ芸術ジャンルでもある。本展では、3000年以上も前の古代メソポタミアの彫像や古代エジプトのマスクから、19世紀ヨーロッパの絵画・彫刻まで、極めて広範にわたる時代や地域の作品を対象にしながら、肖像が担ってきた社会的役割や表現上の特質を浮き彫りにする。ルーヴル美術館の古代オリエント美術、古代エジプト美術、古代ギリシャ・エトルリア・ローマ美術、イスラム美術、絵画、彫刻、美術工芸品、素描・版画の全8部門による全面協力のもと、各部門を代表する肖像の傑作およそ110点を一挙に堪能出来る、きわめて貴重な機会となる。ヴェロネーゼ(本名パオロ・カリアーリ)《女性の肖像》、通称《美しきナーニ》1560年頃Photo © RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Michel Urtado /distributed by AMF-DNPartcom今回のみどころの一つ、16世紀ヴェネツィア派の巨匠ヴェロネーゼによる『美しきナーニ』は、ルーヴル美術館が所蔵する数々のルネサンスの肖像画のなかでも、最高傑作の一つとして名高い作品。この至宝の肖像画が、27年ぶりに来日を果たす。さらに、古代エジプトのアメンヘテプ3世、マケドニアのアレクサンドロス大王、アウグストゥス帝やカラカラ帝らのローマ皇帝、ルイ14世を始めとする歴代のフランス国王、そしてフランス王妃マリー=アントワネットなど、歴史を彩った時の権力者たちの肖像が一堂に会す。中でも大きなみどころとなるのが、フランス皇帝として名を馳せたナポレオンのコーナー。将軍時代を経て、皇帝として最高権力を手にしながらも、追放先の孤島で孤独な最期を迎えることになったナポレオンの激動の人生を、アントワーヌ=ジャン・グロの傑作『アルコレ橋のボナパルト(1796年11月17日)』を始めとする5点の作品でたどる。ジュゼッペ・アルチンボルド《春》1573年Photo © RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Jean-Gilles Berizzi /distributed by AMF-DNPartcom本展では、俳優の高橋一生がオフィシャルサポーターに就任し「音声ガイド」のナビゲーターにも挑戦。この他、パリのフランス流紅茶専門店「マリアージュ フレール」や、「とらや」とコラボレーションしたスペシャルグッズの販売、ホテル「コンラッド東京」や「ザ・リッツ・カールトン東京」でのコラボレーションメニューの提供、六本木の東京ミッドタウン内のショップ・レストラン&バーでも関連メニューが展開されるなど様々なイベントが目白押し。早割チケットや特典付きのお得なチケットも販売。詳細は展覧会ホームページ()にて。身近でありながら、奥深い肖像芸術の魅力に迫る、史上空前の本格的な展覧会をお見逃しなく。【展覧会情報】ルーヴル美術館展 肖像芸術―人は人をどう表現してきたか会期:5月30日~9月3日会場:国立新美術館 企画展示室1E住所:東京都港区六本木7-22-2時間:10:00〜18:00(6月の金・土曜は20:00まで、7〜9月の金・土曜は21:00まで)※入場は閉館時間の30分前まで料金:一般1,600円(1,400円) 大学生1,200円(1,000円) 高校生800円(600円) 中学生以下無料※( )内は前売り及び20名以上の団体料金休館日:毎週火曜日(8月14日は開館)
2018年05月17日『プーシキン美術館展―旅するフランス風景画』とは?【女子的アートナビ】vol. 108この展覧会では、ロシアを代表する美術館のひとつ、プーシキン美術館のコレクションから選び抜かれたフランスの風景画65点を紹介。モネやセザンヌ、ルソー、さらに美術史に名を遺すクロード・ロランなど17世紀から20世紀までの傑作が勢ぞろい。神話の物語や美しいパリの街並みなどの名画を見ながらフランスを旅するように楽しむことができます。スペシャルサポーターは水谷豊さん!同展のスペシャルサポーターは、俳優の水谷豊さん。音声ガイドのナビゲーターも担当された水谷さんがプレス内覧会に出席され、展覧会の見どころなどを語りました。まず、展覧会を見ての感想を問われると、「今回はテーマがフランス風景画ということで、どの絵も本当にすばらしく絵の中に引き込まれていくようで、旅しているような気分を味わえました」と回答。続いて、2つの作品についてコメントされました。クロード・モネの初来日作品《草上の昼食》、実物はいかがでしたか?水谷さん写真で見るのとは全然違いましたね。学芸員の方から知識を教えていただき絵の見方も変わったのですが、これがモネの青春時代の作品ということで、若い時から才能が花開いていたことがわかります。すばらしいです。《草上の昼食》は画家が26歳のときに描いた作品。学芸員の大橋さんのお話では、当時モネはまだたくさんのモデルを雇うことができなかったので、恋人のカミーユにいろいろな服を着せてポーズをとってもらい、いくつかスケッチを描いてから組み合わせて作品を制作したとのこと。この絵に登場する女性はすべてカミーユではないかと考えられているそうです。特にお気に入りの作品は?水谷さんいろいろありましたが、おもしろかったのはアンリ・ルソーの《馬を襲うジャガー》です。ルソーはパリにいて、植物園で熱帯植物を観察しながらジャングルに思いをはせてこの絵を描いたのですが、想像でここまで描けるのかというほどすばらしい作品です。われわれも(俳優というのは)妄想するのが仕事ですが(笑)、不思議なオーラがある作品です。ルソーは税関職員として働きながら絵を描いていた日曜画家。専門的な美術教育を受けていない彼の作品は批判されることもありましたが、ピカソやアポリネールなどからは高く評価されていました。特に南国のジャングルを描いた絵を多く残しています。最後に、水谷さんからメッセージ水谷さん名作と呼ぶのにふさわしい、たくさんの作品が東京都美術館にそろいました。訪れた人を世界の旅に連れて行ってくれる作品が集まっていると思います。僕は旅の案内人として関わらせていただき光栄です。たくさんの人にこの感動を味わっていただきたいです。ちなみに、水谷さんがナビゲーターとして出演されている音声ガイドも聞いてみたのですが、作品の背景や画家についての説明などもわかりやすく、展覧会の感動がより深くなる内容でした。そして、『相棒』ファンが喜ぶあの名セリフも入っています。ガイドは最後の最後までぜひ聞いてみてください。また、会場には作品と一緒にパリの地図なども掛けられ、どのあたりを描いた絵なのかがわかるようになっています。パリを訪れたことがある人はもちろん、行ったことがなくてもイメージすることができ、作品鑑賞がより楽しくなりますよ。フランスを旅する気分を味わえる展覧会は7月8日まで。Information会期:~7月8日(日)休室日:月曜日時間:9:30~17:30※金曜日は20時まで※入室は閉室の30分前まで会場:東京都美術館料金:一般 1600円/大学生・専門学校生1300円/高校生800円/中学生以下無料公式サイト:上野の東京都美術館で開催中の『プーシキン美術館展』に行ってきました。フランス風景画の名作が集まるこの展覧会では、俳優の水谷豊さんが音声ガイドを担当。プレス内覧会にも出席され、見どころを語ってくれました。
2018年04月28日フランスの風景画のコレクションが一堂に来日17世紀から20世紀の風景画が来日します。神話の物語や古代への憧憬、あるいは身近な自然や大都市パリの喧騒、果ては想像の世界に至るまで、描かれた時代と場所を軸にフランス近代風景画の流れをご紹介します。様々な情景を舞台にした風景画は、その土地のにおいや太陽の煌めき、風にそよぐ木々や街のさざめきをも感じさせてくれます。クロード・モネ《草上の昼食》1866年© The Pushkin State Museum of Fine Arts, Moscow.なかでも、注目は初来日となるモネの『草上の昼食』。同時代の人物たちとみずみずしい自然の風景が見事に調和しています。印象派の誕生前夜、26歳となる若きモネの魅力溢れる作品です。ほかにもロラン、ブーシェ、コロー、ルノワール、セザンヌ、ゴーガン、ルソーらの作品が集います。初夏の上野で、巨匠たちが愛した光と色彩が躍る美しい風景を巡る「旅」を体感できます。展示構成第1部「風景画の展開クロード・ロランからバルビゾン派まで」1章近代風景画の源流/2章自然への賛美第2部「印象は以後の風景画」3章大都市パリの風景/4章パリ近郊--身近な自然へのまなざし5章南へ—新たな光と風景/6章海を渡って/想像の世界宗教画の背景として描かれていた風景でしたが、17世紀のオランダにおいて「風景画」として独立したカテゴリーになります。フランスの画家たちも次第に関心をしめし、イタリアで目にした古代の移籍や旅先の風景を描くようになります。19世紀に入ると、身近な自然を愛したバルビゾン派の画家たちが人気になります。そして19世紀半ばからは「パリ大改造」が行われ、街並みが大きく変わりました。印象派の画家たちは生まれ語ったパリを歩き、都市の情景を数多く描きます。さらに鉄道網の発達にともない、郊外や南仏の風景を描き、さらには海を渡って、想像の世界へと広がりました。『庭にて、ムーラン・ド・ラ・ギャレットの木陰』ムーラン・ド・ラ・ギャレットはパリのモンマルトルにあったダンスホール。喧騒から少し離れた木陰で楽し気に語らう男女5人が描かれています。後ろ姿の女性はルノワールのお気に入りのモデル・ニ二。その後ろから顔をのぞかせているのは画家のモネです。ピエール=オーギュスト・ルノワール《庭にて、ムーラン・ド・ラ・ギャレットの木陰》1876年© The Pushkin State Museum of Fine Arts, Moscow.『サント・ヴィクトワール山、レ・ローヴからの眺め』エクス・アン・プロヴァンスの近くにあったセザンヌの家の近くから見ることができた。この山はセザンヌが主題にしたモチーフのひとつで、30点以上の油絵と多数の水彩画にしています。ポール・セザンヌ《サント=ヴィクトワール山、レ・ローヴからの眺め》1905-06年© The Pushkin State Museum of Fine Arts, Moscow.『マタモエ、孔雀のいる風景』1891年、ゴーガンはタヒチ島へ赴きます。タヒチ語のマタモエの意味は議論されてきましたが、ゴーガンはフランス語では「死」というタイトルをつけました。文明化されたヨーロッパ人としての自身の死を示していたと考えられています。ポール・ゴーガン《マタモエ、孔雀のいる風景》1892年© The Pushkin State Museum of Fine Arts, Moscow.『馬を襲うジャガー』アンリ・ルソーの作品は熱帯のジャングルを舞台にしたものが多数あるが、実際に南国に行ったことはなく、パリの植物園でスケッチしたさまざまな植物を組み合わせて、幻想的な風景を作りあげました。アンリ・ルソー《馬を襲うジャガー》1910年© The Pushkin State Museum of Fine Arts, Moscow.展覧会概要会期:2018年4月14日(土)~7月8日(日)会場:東京都美術館企画展示室(東京・上野公園)休室日:月曜日※ただし、4月30(月)は開室開室時間:9:30~17:30(入室は閉室の30分前まで)夜間開室:金曜日は9:30~20:00(入室は閉室の30分前まで)主催:東京都美術館(公益財団法人東京都歴史文化財団)、朝日新聞社、テレビ朝日、BS朝日、プーシキン美術館、ロシア連邦文化省お問い合わせ先:TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)大阪会場会場:国立国際美術館(大阪・中之島)会期:2018年7月21日(土)~10月14日(日)主催:国立国際美術館、朝日新聞社、BS朝日、プーシキン美術館、ロシア連邦文化省
2018年04月12日