古代オリエントの香油壺や、アール・デコ期の香水瓶など、「香り」にまつわる器を集めた展覧会『香りの器 高砂コレクション展』が1月9日より、パナソニック汐留美術館で開幕した。3月21日(日)まで開催されている。この展覧会は、2020年で創業100年を迎えた高砂香料工業が収集した香りにまつわる資料、美術品から、「香りの器」に焦点を絞り、約240点を展示するもの。高砂香料工業は日本画家・甲斐庄楠音の兄、甲斐庄楠音が創業した日本最大の香料メーカー。現在まで50年以上にわたり香りや香料の文化を伝えるものを広く収集していることでも知られている。本展は「第1章 異国の香り」と「第2章 日本の香り」の2部構成。第1章では、古代メソポタミアやエジプトから始まった香りの歴史を紐解きつつ、陶器やガラスの器の変遷を見ていく。展示風景より。古代オリエントやイスラーム世界の香りにまつわる器が並ぶかつて、香油や乳香、没薬など「香り」を持つ素材は、力を持つものとされ、宗教的な儀式において使われていた。そして時代が進むにつれ、王や貴族などが用いる贅沢品として用いられるようになる。それゆえに「香り」を保存する器も、価値のある豪華なものが用いられていた。左《両耳付筒型香油瓶》 前4-3世紀 東地中海沿岸域中《両手付香油壺》前4-3世紀 東地中海沿岸域右《コホル瓶と青銅製ビン》前5-4世紀 東地中海沿岸域ガラスは紀元前2300年頃にメソポタミアで発明されたと考えられ、人類は前1600年頃に容器を形作れるようになった。粘土の芯にガラス生地を巻きつける方法(コアガラス)で作られた容器に王侯貴族たちは、この器のなかに香油などを入れていたとされている。時代は進み、17世紀頃になると現在の形での「香水」が作られるようになり、18世紀には庶民にまで普及する。その過程で、さまざまな形の香水瓶も生まれていったた。ドイツではマイセンの職人たちが、ボヘミア(チェコ)では、ガラス職人たちが、さまざまな形の香水瓶を制作している。マイセン《色絵勿忘草文貼付香水瓶(一対)》19世紀ボヘミアン・ガラスの香水瓶がずらりと並ぶそのような状況下で、香水瓶の世界、そしてガラス工芸、デザインの世界を大きく変えたのがルネ・ラリックだ。19 世紀末、アール・ヌーヴォー全盛期に宝飾デザイナーとして活躍していたラリックは、1912年、現在も人気ブランドとして知られるコティ社から香水瓶のラベルデザインを依頼されたことをきっかけに、香水瓶そのもののデザインにも着手するようになる。ルネ・ラリック 香水瓶《レフルール(コティ社)》《レフルール(コティ社)》は、ラリックが最初にラベルデザインを依頼された香水。彼は紙ラベルではなく、ガラス製プレートを発案し、バカラ聖の瓶に貼って販売したところ大好評となった。本作は、その後に制作されたラリック社製のもの。ルネ・ラリック 香水瓶《蝶々》 1911年ルネ・ラリック 香水瓶《ユーカリ》1919年ルネ・ラリック 香水瓶《光に向かって(ウォルト社)》目に見えない「香り」のイメージを的確にボトルのデザインに落とし込み、なおかつ大量生産も可能にしたラリック。彼がガラスの香水瓶を手掛けたことで、その後の香水瓶のデザインは大きく変わっていったのだ。続く「第2章 日本の香り」では、日本独自の発展を遂げた香りの歴史をたどっていく。6世紀の仏教伝来とともに始まった日本の香りの歴史では、「香道」という独自の芸術も生まれるようになった。展示風景よりこの章では、香道に関する道具類のほか、濱田庄司、河井寛次郎、板谷波山などの名工が手掛けた香炉や、現在放送中の大河ドラマ『麒麟がくる』にも登場した香木「蘭奢待」などを展示。独自の発展を遂げた日本の香り文化をしっかりとたどることができる。展示される香油壺や香水瓶、香炉などはどれも細かい細工がほどこされた繊細なもの。可能であれば単眼鏡など細部を観察できる道具を持参し、細部までしっかりと鑑賞するのがおすすめだ。【開催情報】『香りの器 高砂コレクション展』1月9日(土)~3月21日(日)、パナソニック汐留美術館にて開催
2021年01月14日横浜美術館にて現在開催中のコレクション展「ヨコハマ・ポリフォニー:1910年代から60年代の横浜と美術」の見どころを紹介する関連プログラム「オンライントーク」の配信が開始した。横浜とゆかりある作家たちによる絵画や版画、彫刻など約150点の所蔵品から、大正期〜高度経済成長期に至るまでの横浜のアートシーンを探訪する横浜美術館コレクション展「ヨコハマ・ポリフォニー:1910年代から60年代の横浜と美術」。「オンライントーク」で配信される3本のシリーズ映像は、鑑賞をより豊かで多様なものとすることを目的に横浜美術館のエデュケーター(教育普及担当)が制作を担当。(1)「林敬二氏 自作を語る」(2)「長谷川潔の作品と技法」(3)「奥村泰宏と横浜」という3つのテーマから出品作品の見どころや楽しみ方を紹介する。「林敬二氏 自作を語る」では、特集展示の出品作家である画家・林敬二が、生まれ育った横浜の地や川村信雄画塾と東京藝術大学での思い出、画家としての信念や出品作「漾々(ようよう)・アイボリーブラック」シリーズについて語る。また、「長谷川潔の作品と技法」では銅版画家・長谷川潔の作品《アレキサンドル三世橋とフランスの飛行船》(1930年制作)を中心に、作品で使われているメゾチント(マニエール・ノワール)などの技法を実演を交えながら紹介。「奥村泰宏と横浜」においては、写真家・奥村泰宏が生まれ育った戦後の横浜を捉えた写真数点から、現在にもつながる横浜の街の歴史に迫りつつ、奥村独自の視点にも注目していく。なお、横浜美術館は大規模改修工事のため2021年2月28日(日)をもって一時休館。2023年度中の再オープンを目指している。会場に足を運べない方も休館前最後の展覧会となる本展を、「オンライントーク」とともに楽しんでほしい。(1)「林敬二氏 自作を語る」(2)「長谷川潔の作品と技法」(3)「奥村泰宏と横浜」※神奈川県の文化芸術活動再開加速化事業補助金を受けて制作「オンライントーク」詳細: 【開催情報】横浜美術館コレクション展「ヨコハマ・ポリフォニー:1910年代から60年代の横浜と美術」会期:2020年11月14日(土)~2021年2月28日(日)会場:横浜美術館(横浜市西区みなとみらい3-4-1)休館日:木曜日(2021年2月11日を除く)、2020年12月29日(火)~2021年1月3日(日)、2月12日(金)開館時間:10:00~18:00 ※入館は17:30まで
2020年12月18日19世紀のフランスでは、都市の近代化が進み、人々の生活も大きく変化します。市民は自由に郊外や地方に出かけて、旅行を楽しむことができるようになりました。そのような社会の変化が芸術家にも大きな影響を及ぼします。実際に経験する身の周りの自然や生活、現実をありのままに描き出そうとするコローやクールベといった画家たちがあらわれたのです。パリ郊外のバルビゾン村に移り住み、風景や田園生活を描いたバルビゾン派を代表するジャン=フランソワ・ミレーは、大地に根づいた農民の日々の営みを描き出します。明治時代の初期に日本で紹介されて以来、ミレーの描く真摯に働く人々の姿は私たちに深い感銘を与えました。歴史画が正統派絵画とされていた時代に風景を主題として描いたバルビゾン派の画家たちの革新的な試みは、モネ、ルノワールなど光や色彩を追求した印象派の画家たちに引き継がれました。印象主義のスタイルが広く普及した19世紀末、ポスト印象主義の時代に絵画は多彩な広がりをみせました。ドニやボナールなど印象派以降の画家たちは、20世紀絵画への道筋を切り拓いてゆきます。本展では、自然主義や写実主義から印象派やポスト印象派を経て、ナビ派へといたる19世紀のフランス絵画の系譜を、フランスとイギリスの美術館から出品された珠玉のコレクションを中心に辿ります。ジャン=フランソワ・ミレー《冬、薪集め》1868-75年(C)Amgueddfa Cymru – National Museum Wales開催概要会 期 2020年12月19日(土)~2021年1月24日(日)*会期中無休会 場 そごう美術館(横浜駅東口・そごう横浜店6階)開館時間 午前10時~午後8時*12月31日(木)は午後6時閉館 *1月1日(金・祝)は午前9時―午後7時*入館は閉館の30分前まで *そごう横浜店の営業時間に準じます。料 金 一般 1,300(1,100)円、大学・高校生 800(600)円、中学生以下無料*消費税含む。*( )内は前売料金。*ミレニアム/クラブ・オンカード、セブンカード・プラス、セブンカードのいずれかをお持ちの方はカード提示で( )内の料金にてご入館いただけます。*障がい者手帳各種をお持ちの方、およびご同伴者1名さまは無料でご入館いただけます。*前売券は、12月18日までそごう美術館またはセブンチケット、ローソンチケット、イープラス、チケットぴあにてお取り扱いしております。*新型コロナウィルス感染予防に関する対応につきましてご理解・ご協力を賜わりますようお願い申しあげます。*展覧会の中止や延期、一部内容が変更になる場合がございます。*最新情報は、そごう横浜店・そごう美術館ホームページをご覧ください。作品紹介ジャン=フランソワ・ミレー《慈愛》1858-59年(C)Musée Thomas Henry, Cherbourg-en-Cotentinジャン=フランソワ・ミレー《雷雨》1847年頃(C)Musée Thomas Henry, Cherbourg-en-Cotentinジャン=バティスト・カミーユ・コロー《カステル・ガンドルフォ、アルバーノ湖畔で踊るチロルの羊飼い》1855-60年(C)Amgueddfa Cymru – National Museum Walesポール・セザンヌ《プロヴァンスの風景》制作年不詳(C)Amgueddfa Cymru – National Museum Walesクロード・モネ 《睡蓮》 1906年(C)Amgueddfa Cymru – National Museum Wales 企業プレスリリース詳細へ本記事に掲載しているプレスリリースは、株式会社PR TIMESから提供を受けた企業等のプレスリリースを原文のまま掲載しています。FASHION HEADLINEが、掲載している製品やサービスを推奨したり、プレスリリースの内容を保証したりするものではございません。掲載内容に関するお問い合わせは、株式会社PR TIMES()まで直接ご連絡ください。
2020年12月14日広島県美術館で企画展「浦上コレクション 北斎漫画ー驚異の眼・驚異の筆ー」が開催。会期は2020年12月10日(木)から2021年1月31日(日)まで。葛飾北斎の代表作『北斎漫画』をフィーチャー1814年から1878年までに全15編が絵手本として刊行された『北斎漫画』。総頁数883頁に及ぶ葛飾北斎の代表作として知られており、庶民から武士までに多大な人気を博し、江戸時代のベストセラー、そしてヨーロッパでのジャポニズム旋風の原動力となった作品だ。本展では、世界一の質と量を誇る、古美術商「浦上蒼穹堂」の店主・浦上満の『北斎漫画』のコレクションをもとに展示。『冨嶽三十六景』とも比較しながら、『北斎漫画』の魅力を紹介していく。『北斎漫画』全15編883頁から200余点を厳選して展示会場では、『北斎漫画』本来の姿である和綴じ本を解き、全15編883頁から200余点を厳選。さらに、展示作品の特色を図解で分かり易く解説する。北斎自身の卓越した筆力はもちろん、モチーフの特徴を一瞬で捉える眼力、大胆かつ斬新な表現方法が生きた各作品はどれも見物。様々な身分や職業の人々の生活模様、活き活きとした生き物を描いた「初編」から始まり、気象や水の動きに注目し『冨嶽三十六景』の制作に繋がったとされる「七編」、ユニークな戯画尽くしの「十二編」、エミール・ガレなど西洋工芸作家に影響を与えた「十三編」など、バラエティに富んだ貴重なラインナップが一堂に集結。是非この機会に会場に足を運んでみて。【詳細】浦上コレクション 北斎漫画ー驚異の眼・驚異の筆ー会期:2020年12月10日(木)~2021年1月31日(日)時間:9:00~17:00会場:広島県立美術館住所:広島県広島市中区上幟町2-22料金:一般 1,200円、高・大学生 1,000円、小・中学生 600円※金曜日は19:00まで、最終入場は閉館30分前まで。※年末年始(12月25日~1月1日)は休館。※前売り・20名以上の団体は当日料金より200円引き。※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳及び戦傷病者手帳の所持者と介助者(1名まで)の当日料金は半額。【問い合わせ先】広島県立美術館TEL:082-221-6246
2020年12月12日国内の近代美術館のなかでも、優れた20世紀美術コレクションに定評のある横浜美術館、富山県美術館、愛知県美術館が協働する展覧会『トライアローグ:横浜美術館・愛知県美術館・富山県美術館20世紀西洋美術コレクション』展が横浜美術館にて11月14日(土)に開幕。2021年2月28日(日)まで開催される。来年3月から約2年間の長期休館に入る横浜美術館にとっては休館前の最後の展覧会だ。トライアローグとは、3者による鼎談(話し合い)を意味する言葉。この展覧会は3館のそれぞれのコレクションを用いて20世紀の美術を概観するもので、3館の担当学芸員が濃密な議論を重ね、ラインナップが構成されていった。このタイトルにちなみ、「3」をキーワードに、3章立て、30年区切りで展開されていく。横浜美術館第1章「1900sーー アートの地殻変動」は1900年から1930年前後にかけての美術を概観していくもの。印象派やポスト印象派などが新しい表現方法を提示した18世紀後半の芸術家たちの地ならしを受け、この時代はフォービズムにキュビズム、表現主義、抽象絵画にダダや構成主義など新しい表現が同時多発的に噴出する激動の時代だった。展示されている作品もバラエティ豊かで濃密な時代であったことが伺える。第1章「1900sーーアートの地殻変動」展示風景展覧会は、美術の流れを概観できるだけでなく、随所に「Artist in Focus」と題された各館の収蔵品を並べるコーナーも展開されている。すべてフェルナン・レジェの作品 左から《緑の背景のコンポジション(葉のあるコンポジション)》1931 愛知県美術館、《コンポジション》1931 横浜美術館、《インク壺のあるコンポジション》1938 富山県美術館たとえば、レジェのコーナーでは3館の所蔵によるレジェの作品をそれぞれ鑑賞できる。同じ年に描かれた愛知県美術館、横浜美術館の作品にくらべ、7年後に描かれた富山県美術館の作品は輪郭線が太くなっていることがわかる。このほか、ピカソやクレー、エルンストなどの作品が並べられ、見比べられるようになっており、作家の画風の変遷だけでなく、各美術館の審美眼などにも想いを馳せることができる。第2章「1930s——アートの磁場転換」 展示風景続く第2章「1930s——アートの磁場転換」では、美術のみならず、映画や文学など芸術全般に大きな渦を巻き起こしたシュルレアリスムからスタートし、1960年代までを俯瞰する。すべてジュアン・ミロの作品 左から《花と蝶》1922-23 横浜美術館、《パイプを吸う男》1925 富山県美術館、《絵画》1925 愛知県美術館第2章「1930sーーアートの磁場転換」 展示風景第2章もまた激動の30年だ。この期間に、第二次世界大戦が勃発。その影響により多くの芸術家たちがヨーロッパからアメリカへと渡り、結果、戦後の美術シーンの中心地はヨーロッパからアメリカへとなっていく。シュルレアリスム作品が多くあった展示室から、サム・フランシスやルーチョ・フォンタナらの作品のある展示室へ移動した瞬間、雰囲気がガラリと変わり驚かされる。通常の美術展では、1945年前後を区切りとして扱うものが多いなか、あえて戦前と戦後を一緒のくくりで扱うことで、美術の大きなながれが見えてくる。第3章「1960sーー アートの多元化」 展示風景そして、最終章である第3章「1960sーー アートの多元化」では、より多様化していく美術のあり方を紹介する。美術作品の表現や考え方がどんどん多様化し、展示場所もギャラリーや美術館を飛び出し、壮大なものに発展していく。3館の収蔵品だけで、約90年の美術の流れを学び取ることができる刺激的な展覧会。現在、海外美術館から作品を借り入れることが難しい状況において、国内の名品を持ち寄るという新しい形の展覧会の作り方は、今後の大きな指針となりそうだ。長期休館に入る横浜美術館に、ぜひ刺激をもらいにいこう。取材・文:浦島茂世【開催情報】『トライアローグ:横浜美術館・愛知県美術館・富山県美術館20世紀西洋美術コレクション』展11月14日(土)~2021年2月28日(日)、横浜美術館にて開催※日時指定予約制。詳細は公式HPを参照。
2020年11月20日国宝7件、重要文化財88件を含む、日本と東洋の古美術約7400件を所蔵する根津美術館で特別展『根津美術館の国宝・重要文化財』が11月14日(土)よりスタートした。12月20日(日)まで開催されている。根津美術館は、国宝7件、重要文化財88件を含む、日本と東洋の古美術約7400件を所蔵している。同展はそのタイトルのとおり、指定された95件(展示替えあり)をすべて鑑賞できる豪華絢爛な展覧会だ(展示替えあり)。そのコレクションの大半を収集したのは初代 根津嘉一郎(1860~1940)。東武鉄道の社長などを務めた実業家であり、稀代の美術コレクターであった。2020年は根津の生誕160周年に当たる年であり、なおかつ同館の財団創立80周年、そして現在の文化財保護法が制定されてから70年目にあたる年。展覧会はこの節目となる年を記念したものだ。根津美術館のコレクションの核となるのは、初代嘉一郎が特に晩年にこよなく親しんだ茶の湯の道具、そして、大寺院建立を目指して収集した仏教美術の数々だ。これは、本人の好みももちろんあったが、当時日本で進んでいた古美術品の海外流出をくい止めたいという使命感に駆られたものでもあったという。ちなみに95件の国宝・重要文化財の大半は、初代嘉一郎が購入したのちに新たに指定されたものだ。国宝だから、重要文化財だからという理由ではなく、自分がいいと思ったものだから収集していた嘉一郎の優れた鑑識眼が推察できる。展示風景より左から重要文化財《金剛界八重一尊曼荼羅》 鎌倉時代 13世紀、重要文化財《愛染明王像》 鎌倉時代 14世紀、重要文化財《愛染明王像》 鎌倉時代 14世紀、重要文化財《大威徳明王像》 鎌倉時代 13世紀、重要文化財《大威徳明王像》 鎌倉時代 13世紀、重要文化財《大日如来像》 平安時代 12世紀すべて重要文化財!国宝《那智瀧図》 鎌倉時代 13〜14世紀日本の神々は仏が化身したものとして現れている、本地垂迹説(ほんちすいじゃくせつ)に基づいて描かれた垂迹画の作品。熊野三山の御神体でもある那智瀧が壮大に描かれている。本地垂迹説は平安時代から鎌倉時代に盛んになり、この時代に様々な垂迹画が描かれているが、瀧そのものを描いた垂迹がは、現在発見されているものではこの作品のみとなる。重要文化財鈴木其一《夏秋渓流図屏風》 江戸時代 19世紀※11月29日まで展示酒井抱一に師事した江戸琳派の絵師、鈴木其一によるもの。右隻(右側の屏風)が夏、左隻(左側の屏風)が秋を表す。木々や川の濃厚な色彩のなかに、白百合や色づいた葉が優しく佇んでいる。初代 嘉一郎が晩年に入手した作品で、今年になり新たに重要文化財に指定された。茶道具の一部展示品は実際の茶の湯でどのように使われたかをイメージしながら鑑賞することができる。茶道具同士の組み合わせの妙なども楽しめる。そして、人気の青銅器《双羊尊》ももちろん展示されている。あいらしい表情の双羊尊は根津美術館のアイドルとしても知られており、ミュージアムショップでは双羊尊のオリジナルグッズも販売されている。重要文化財《双羊尊》 中国・おそらく湖南省紀元前13〜14世紀重要文化財《双羊尊》 中国・おそらく湖南省紀元前13〜14世紀自然にあふれた庭園は紅葉がすでに始まっている。美術館から外を見ると、すでに葉が色づき始めている。隈研吾設計の建物や、自然豊かな庭園もまた根津美術館の至宝。展示室を出たあとも、たっぷりと根津美術館を散策して楽しみたい。取材・文:浦島茂世【開催情報】『根津美術館の国宝・重要文化財』11月14日(土)~12月20日(日)、根津美術館にて開催※会期中展示替えあり※日時指定予約制。詳細は公式HPを参照
2020年11月19日ピカソやダリも夢見た世界屈指の美の殿堂「プラド美術館」の魅力に迫るドキュメンタリー作品『プラド美術館驚異のコレクション』のBlu-rayが12月16日(水)にリリース、11月25日(水)にはデジタル配信が先行スタートすることが決定した。本作は、美術館全面協力のもと、普段は関係者以外立ち入り禁止のエリアにもカメラが潜入し、王家が慈しんだコレクションの魅力を伝えるプラド美術館初の映画作品。ナビゲーターとしてプラド美術館を案内するのは、『運命の逆転』でアカデミー賞主演男優賞に輝いた名優ジェレミー・アイアンズ。また吹き替え版のナビゲーターを務めたのは、大のスペイン好き今井翼。今回はBlu-ray限定として、今井さんのアフレコ収録映像、映画完成披露イベント登壇映像が特典として収録されている。『プラド美術館驚異のコレクション』は11月25日(水)デジタル配信先行開始、12月16日(水)Blu-rayリリース。(cinemacafe.net)■関連作品:プラド美術館驚異のコレクション 2020年7月24日 ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマ、新宿シネマカリテほか全国公開© 2019 3D Produzioni and Nexo Digital All rights reserved
2020年10月23日展覧会「テート美術館所蔵コンスタブル展」が、東京・丸の内の三菱一号館美術館にて開催。なお、2021年5月30日(日)までの会期を予定していたが、4月25日(日)からの臨時休館に伴い閉幕となる。イギリスの風景画家コンスタブルの大回顧展19世紀イギリスの画家ジョン・コンスタブルは、1歳年長のJ. M. W. ターナーとともに自国の風景画を刷新したことで知られる。しかし彼らの制作は対照的で、ターナーが各地を旅して国内外の景観の膨大な素描を残したのに対し、コンスタブルは自らの生活や家庭環境に結びつく場所を描き続けたのだ。日本では35年ぶりの回顧展となる「テート美術館所蔵コンスタブル展」では、世界有数のコンスタブルのコレクションを誇る英国・テート美術館の作品を中心に、初期から晩年までの風景画や、ターナーといった同時代の画家の作品も展示。全85点の作品から、コンスタブルが達成した豊かな風景画の世界を紹介する。戸外での風景画制作1776年、イングランド東部のサフォーク州イースト・バーゴルトに生まれたコンスタブルは、ロンドンの美術学校ロイヤル・アカデミーに入学後、優位に置かれていた肖像画などを手掛けつつも、自分が愛着をもつ土地を描いていた。そして1802年、「自然が根源的にもつ本質を探る」ため、戸外での風景画制作を始めた。本展では、《フラットフォードの製粉所(航行可能な川の情景)》をはじめ、コンスタブルが身近な土地を描いた油彩画の数々を目にすることができる。風景表現の探求コンスタブルは1816年末に結婚し、家庭生活を維持するべく肖像画制作に励む一方、風景画にも注力。1819年にはロイヤル・アカデミーの准会員に選出され、評価を高めた。そして1820年代初頭には、ロンドンの北に位置するハムステッドの澄んだ空気のもとで家族と過ごし、1824年以降には結核を患う妻の療養のためにブライトンをたびたび訪れるようになる。会場では、ハムステッドで画家を魅了した雲の習作や、家族や友人と過ごした土地の風景を描いた作品を展示する。想像力を駆使した後期の作品も1828年に妻を亡くした数ヶ月後、コンスタブルは、ロイヤル・アカデミーの正会員に選出され、批評に縛られずに主題や技法を選ぶ自由を得た。以後、過去に描いてきたサフォークなどの風景に取り組み、後期には、画中のモティーフを自由に配置しなおすなど、想像力を駆使した作品を手掛けた。会場では、《虹が立つハムステッド・ヒース》など、壮大で「ピクチャレスク」な風景画を紹介する。ロイヤル・アカデミー展で発表された大作をターナーとともに展示さらに、コンスタブルの大作の1つ《ウォータールー橋の開通式(ホワイトホールの階段、1817年6月18日)》にも注目。同作は、ターナーの《ヘレヴーツリュイスから出航するユトレヒトシティ64号》とともに、1832年のロイヤル・アカデミー夏季展に出品された華やかな風景画だ。本展では、これら2作が日本では初めて並んで展示される。展覧会概要展覧会「テート美術館所蔵コンスタブル展」会期:2021年2月20日(土)~5月30日(日)※2021年4月25日(日)からの全館臨時休館に伴い閉幕会場:三菱一号館美術館住所:東京都千代田区丸の内2-6-2休館日:月曜日(祝日・振替休日の場合、およびトークフリーデーの2月22日(月)・3月29日(月)は開館)開館時間:10:00~18:00(祝日を除く金曜、および第二水曜日は21:00まで)※入館は閉館30分前まで※来館に際しての注意事項は、美術館公式サイトを参照※会館時間や会期などは変更となる場合あり■チケット情報入館料:・当日券 一般 1,900円、大学生・高校生 1,000円、中学生・小学生 無料・マジックアワーチケット(毎月第2水曜日17:00以降) 1,200円※マジックアワーチケットは、実施月の1日に「Webket」内にて販売開始※障碍者手帳の所持者は半額、付添1名は無料※価格はいずれも税込注意事項:・日時指定券を持っている場合、入場の際には優先的に案内・学生割引および障碍者手帳割引などで来館する場合、美術館のチケット窓口での販売※日時指定券の販売開始日は、順次美術館ウェブサイトにて告知※前売券の販売はなし【問い合わせ先】TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル)
2020年10月16日展覧会「TOPコレクション琉球弧の写真」が、東京都写真美術館にて、2020年9月29日(火)から11月23日(月・祝)まで開催される。沖縄を代表する写真家を網羅的に紹介温暖な気候や風土、そして古くから続く歴史を背景に、独自の文化を育んできた沖縄。そこに暮らした写真家たちは、市井の人びとの生活や、沖縄全体を揺り動かした日本への復帰運動、そして古来より各地に伝わる祭祀などにレンズを向けてきた。「TOPコレクション琉球弧の写真」は、これまで沖縄県外の公立美術館で紹介される機会が少なかった、沖縄を代表する写真家の作品を網羅的に紹介する展覧会だ。東京都写真美術館のコレクションから、沖縄の写真家7人による1950年代以降の多彩な表現を取り上げる。豊かさと困難本展では、山田實、比嘉康雄、平良孝七、伊志嶺隆、平敷兼七、比嘉豊光、石川真生の7人の写真家が出品。かれらは、沖縄だけでなく、奄美群島から八重山列島にかけて連なる島々“琉球弧”全体を見据え、この地に固有な豊かさだけでなく、人びとが直面した困難までをも写しだしたのだ。沖縄というと、まばゆい光に照らされる海や空の風景といった明るい情景が確かに思い浮かぶ。しかし、復帰に向かう沖縄でゆさぶられつつも懸命に生きる人びとを捉えた比嘉康雄に見るように、本展の出展作品からは、日々の生活に息づく独自の文化や歴史を、琉球弧に刻まれた陰の部分とともに見て取ることができるだろう。展覧会概要展覧会「TOPコレクション琉球弧の写真」会期:2020年9月29日(火)〜11月23日(月・祝)会場:東京都写真美術館 3階展示室住所:東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内TEL:03-3280-0099開館時間:10:00〜18:00※入館は閉館30分前まで休館日:月曜日(11月23日(月・祝)は開館)観覧料:一般 600円(480円)、大学・専門学校生 480円(380円)、中高生・65歳以上 300円(240円)※( )は同館の映画鑑賞券提示者の料金※各種カード会員割引(詳細は美術館ホームページを参照)、各種割引の併用は不可※小学生以下、都内在住・在学の中学生および障害者手帳の所持者とその介護者は無料※10月1日(木・都民の日)は無料
2020年10月01日展覧会「138億光年 宇宙の旅」が、東京都写真美術館で開催。会期は2020年11月21日(土)から2021年1月24日(日)まで。NASAが捉えた美しく驚異的な天体写真を展示創立から60年余り、宇宙開発や天体観測に偉大な功績を残してきたNASA―アメリカ航空宇宙局。本展では、そんなNASAによる画像を中心に、観測衛星や惑星探査機、宇宙望遠鏡などで捉えた、美しく驚異的な天体写真約130点を図解パネルや映像と共に展示する。展覧会は「太陽系の天体に迫る」「銀河系の星雲と銀河宇宙」「宇宙を探求する目―国立天文台の挑戦―」の3部で構成。「太陽系の天体に迫る」では、惑星探査機や観測衛星による太陽系探査のハイライトを、近年公開された画像を含めて紹介。土星探査機「カッシーニ」、木星探査機「ジュノー」、火星探査車「キュリオシティ」などが捉えた、迫力のある天体の姿を大画面銀塩写真プリントで間近に見ることが出来る。また「銀河系の星雲と銀河宇宙」では、NASAの宇宙望遠鏡群によって観測された天体画像を、ハッブル宇宙望遠鏡の近年公開された画像を含めて展示する。星雲や星団、銀河団といった天体を可視光や赤外線、X線などで撮影した画像は、宇宙の雄大さを感じさせてくれる。そして「宇宙を探求する目―国立天文台の挑戦―」は、史上初めて撮影されたブラックホールの影や、すばる望遠鏡による画像をもとに作られた「ダークマターの地図」など、国立天文台関連の観測成果を展示。美しい宇宙の姿を通して、日本が誇る観測技術の高さを体感する事が可能だ。【詳細】138億光年 宇宙の旅会期:2020年11月21日(土)~2021年1月24日(日)時間:10:00~18:00(入館は閉館の30分前まで)会場:東京都写真美術館 地下1階展示室住所:東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内料金:一般 1,000円、学生 800円、中高生・65歳以上 600円※毎週月曜日、年末年始(12月29日(火)から1月1日(金・祝))は休館。但し、1月11日(月・祝)は開館、1月12日(火)は休館。
2020年10月01日展覧会「細見コレクション―琳派と若冲―」が、京都・細見美術館で開催。会期は2020年9月12日(土)から12月20日(日)まで。「細見コレクション―琳派と若冲―」桃山~江戸時代の作品を集積今回開催する「細見コレクション―琳派と若冲―」では、日本美術史のほとんど全ての時代・分野を網羅する作品で構成する細見コレクションの中から、選りすぐりの“琳派”と伊藤若冲の作品を展示。併せて、豊かな表現力を持つ桃山陶芸「志野」「織部」の焼き物を紹介する。琳派、俵屋宗達や酒井抱一らの華やかな絵画琳派とは、桃山時代から江戸時代にかけて栄えた芸術の流派。金や銀を大胆に使った豪華で華やかな画風が特徴で、尾形光琳、俵屋宗達、酒井抱一などの著名な画家たちの作品によって知られている。本展における琳派の展示作品の中でも注目なのが、酒井抱一の「鹿楓図団扇」。金箔を貼った団扇の表裏に描いた鹿の鼻先や尾の繊細な表現、明快かつ丁寧に描いた楓が目を惹く、琳派様式が色濃く表れた作品だ。そのほかにも、本阿弥光悦書・俵屋宗達下絵の「忍草下絵和歌巻断簡」や、池田孤邨の「四季草花流水図屛風」など、細見コレクションの琳派作品を展示する。伊藤若冲「花鳥図押絵貼屛風」「糸瓜群虫図」など江戸時代の画家であり、今なお多くのファンを魅了し続ける伊藤若冲。極彩色や墨で動物を描いた作品で知られており、その繊細な筆遣いは国内のみならず世界から高い評価を得ている。本展では、若冲の作品の中から水墨画を中心に集積。「花鳥図押絵貼屛風」「雪中雄鶏図」「糸瓜群虫図」といった作品を展示する。中でも「花鳥図押絵貼屛風」は、勢いのある濃墨の線描、淡墨の滲みを活かした面の連なりなど、様々な技法を使う若冲の試みが垣間見える貴重な一品となっている。桃山陶芸「志野」と「織部」桃山時代に作られた陶芸作品の総称である、桃山陶芸。その中で、桃山から江戸初期にかけて美濃窯で焼かれた「志野」と、17世紀初期に美濃窯で焼かれた「織部」は高い芸術性が評価されている作品群だ。今回、会場では「志野唐花文鉢」「織部千鳥文手付四方鉢」といった作品を見ることが出来る。【詳細】細見コレクション―琳派と若冲―会期:2020年9月12日(土)~12月20日(日)時間:10:00~17:00会場:細見美術館住所:京都市左京区岡崎最勝寺町6-3入館料:一般 1,300円、学生 1,000円※会期中展示替えあり。前期9月12日(土)~10月25日(日)・後期10月27日(火)~12月20日(日)※毎週月曜休館。月曜が祝日の場合翌日休館。9月21日(月)・22日(火)は開館。23日(水)休館。【問い合わせ先】細見美術館TEL:075-752-5555
2020年08月20日「アートアクアリウム美術館」が、2020年8月28日(金)、東京・日本橋にオープンします!常設の「アートアクアリウム美術館」誕生作家・総合プロデューサー木村英智が手掛ける「アートアクアリウム」は、金魚などが美しく舞い泳ぐ姿を展示する水族アートの展覧会。2020年で14年目を迎え、累計来場者数1,000万人を超える人気イベントです。文化庁開催の「日本博」で日本を代表する現代アートとして認定されおり、国内だけでなく海外からも注目を集めています。これまで夏の風物詩として期間限定開催されてきたが、今回は常設展となる「アートアクアリウム美術館」を2階建ての専用施設にオープン。従来の日本橋会場と比較すると約3倍の広さとなり、過去最大の大型展示となります。季節によって展示が変わる「生命の宿る美術館」コンセプトは「生命の宿る美術館」。年間を通して、美術館そのものが生きているかのような、四季折々の空間を演出。また、「五感で感じる」ことにこだわり、「命」「光」「音」「香」「味」の感覚を刺激する“訪れないと味わえない”空間をプロデュース。「アートアクアリウム美術館」の見どころ1.過去最大規模、30,000匹超の金魚を展示「アートアクアリウム美術館」には、「アートアクアリウム」史上最大の30,000匹を超える金魚が展示。縁日などで見かけるなじみ深い金魚から、普段なかなか目にすることができない貴重な金魚まで、様々な種類が一同に集結します。会場が大規模になり、金魚の数だけでなく展示できる作品数も増えたため、一度訪れたことがある人でも、新しく生まれ変わった「アートアクアリウム」の姿を楽しむことができます。2.四季で移り変わるダイナミックな演出「アートアクアリウム美術館」では、訪れるたびに体験が変化するようにと、四季折々で展示内容を変更。作品や空間に対する演出だけでなく、カフェエリアで提供する飲食にも趣向を凝らし、何度訪れても新しい発見が得られるような場を提案。3.五感をフル活用させる演出アートアクアリウムが当初から唱え続けている「五感で感じる」演出を、さらにバージョンアップ。日本の伝統文化と最先端のテクノロジーを駆使し、来場者の五感をフル活用させるような、これまでに無い体験を実現させます。注目の新作煌びやかな超大作「花魁道中」初登場となるのは、アートアクアリウムの代表作である“花魁”を組み合わせた超大作「花魁道中」。1エリアに、様々な光の演出を施した大小異なる大きさの“花魁”を設置することで、煌びやかな江戸の花街を象徴する、豪華絢爛な“花魁道中”を再現。花街の入口にあったとされる大門を蘇らせた新作「金魚大門」も設置。水柱が森のように立ち並ぶ「金魚の杜」等身大以上の水柱が森のように立ち並び、数多の金魚が舞い泳ぐ「金魚の杜」も新作。一歩足を踏み入れれば、水の中の世界と外の世界の境界線があいまいになり、浮遊感に包まれているかのような不思議な感覚を味わうことができます。宇宙の視点で鑑賞する“アースアクアリウム・ジャポニズム”水の惑星である地球を表現したアースアクアリウムは、これまでにない幻想的空間を楽しめる場に。錦鯉が可憐に舞い泳ぐ、宇宙から見た地球を日本の美の神秘で包み込まれます。人気作品も展示その他、三角柱のアクアリウム40個を合体させた大型作品「インフィニトリアム」や、地球をイメージした巨大球体水槽に錦鯉が乱舞する「アースアクアリウムジャポニズム」、水墨画の掛け軸の中を生きた金魚が舞い泳ぐ「床掛け金魚飾り」、”蓮”をモチーフとした荘厳なアクアリウム「ロータスリウム」といった人気作品を展示予定です。スポット情報スポット名:アートアクアリウム美術館(ART AQUARIUM MUSEUM)住所:東京都中央区日本橋本町1丁目3【チケット概要】■チケット料金(税込)一般入場券 2,300円 ※小学生以下無料VIP入場券(混雑時に並ばずに優先入場可能) 5,500円 ※小学生以下無料■オープン記念早割 優先入場券(税込)料金:早割入場券 2,000円、VIP入場券 3,500円、音声ガイド 500円購入方法:公式チケットサイトより申し込み公式チケットサイト:※2020年12月末まで有効※枚数限定のため、なくなり次第終了※小学生以下は要保護者同伴(大人1名につき小学生以下は2名まで無料入場可。3人目より通常料金が発生する。)※メンテナンスおよび特別イベントによる会場貸切により、不定期で休館する場合あり。詳細は公式サイトにて随時公開
2020年08月09日6月1日の開幕時点では、新型コロナウイルス感染症の影響により、海外借用作品約20点の展示を延期せざるを得ず、展示内容を変更して開催してまいりました。このたび、ピエール・アンド・タナ・マティス財団コレクション(アメリカ・ニューヨーク)から借用した《立つオダリスクと火鉢》、《肘掛椅子の女性》、《ヴェネツィア風(ロカイユ式)の肘掛椅子と果物》、《腕を頭の上にあげて立つ裸婦》の4点が日本に到着し、新たに展示することにいたしました。アンリ・マティス《肘掛椅子の女性》1933-1934年 ピエール・アンド・タナ・マティス財団コレクション The Pierre and Tana Matisse Foundation Collection / Chris Burke Studio, NY●作品の展示期間2020年7月29日(水)~11月3日(火・祝)●新たに展示が実現したマティスの作品No.54 アンリ・マティス《立つオダリスクと火鉢》1929年 油彩/カンヴァス ピエール・アンド・タナ・マティス財団コレクションThe Pierre and Tana Matisse Foundation CollectionNo.67 アンリ・マティス《肘掛椅子の女性》1933-34年 油彩/カンヴァス ピエール・アンド・タナ・マティス財団コレクションThe Pierre and Tana Matisse Foundation CollectionNo.81 アンリ・マティス《ヴェネツィア風(ロカイユ式)の肘掛椅子と果物》1942年 油彩/カンヴァス ピエール・アンド・タナ・マティス財団コレクションThe Pierre and Tana Matisse Foundation CollectionNo.84 アンリ・マティス《腕を頭の上にあげて立つ裸婦》1947年 油彩/カンヴァス ピエール・アンド・タナ・マティス財団コレクションThe Pierre and Tana Matisse Foundation Collection●作品のみどころ今回新たに追加される4点の作品は、国内ではこれまで展示される機会が少なく、大変貴重な機会となります。《立つオダリスクと火鉢》や《ヴェネツイア風(ロカイユ式)の肘掛椅子と果物》には、マティスがアトリエに置いていたお気に入りのモティーフが描かれています。また、《肘掛椅子の女性》と《腕を頭の上にあげて立つ裸婦》では、マティスが生涯探究した室内画や女性像という主題をめぐる多彩な表現をご覧いただけます。<ご留意点>今回、この海外借用作品の展示が実現したことにより、当館のコレクションからの出品作品に変更が生じますことをあらかじめご了承ください。詳細につきましては当館までお問い合わせください。■ポーラ美術館について2002 年に「箱根の自然と美術の共生」をコンセプトに神奈川県箱根町に開館。印象派から20世紀にかけての西洋絵画を中心としたコレクションを核とする展覧会を開催する一方で、同時代の表現も積極的に紹介するなど、さまざまな取り組みを行っている。富士箱根伊豆国立公園という立地を生かした遊歩道では四季折々の豊かな自然を楽しめる。<臨時休館のお知らせ>作品展示作業のため、9月1日(火)~9月3日(木)まで臨時休館いたします。・開館時間︓9:00-17:00(入館は 16:30 まで)・休館日︓会期中無休(臨時休館あり)・所在地︓神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山 1285・TEL︓0460-84-2111企業プレスリリース詳細へ本記事に掲載しているプレスリリースは、株式会社PR TIMESから提供を受けた企業等のプレスリリースを原文のまま掲載しています。FASHION HEADLINEが、掲載している製品やサービスを推奨したり、プレスリリースの内容を保証したりするものではございません。掲載内容に関するお問い合わせは、株式会社PR TIMES()まで直接ご連絡ください。
2020年07月30日美術館「ヨックモックミュージアム」が2020年10月25日(日)、東京・南青山にオープンします。ヨックモック・コレクションが楽しめる都市型美術館ヨックモック青山本店にほど近い南青山6丁目に誕生する「ヨックモックミュージアム」は、菓子ブランドのヨックモックがコレクションするアート作品などを展示したコンパクトな都市型美術館。館長を務める藤縄利康が精選し、ヨックモックグループが30年以上かけて500点以上収集してきたピカソのコレクションを、様々な企画展を通して紹介。世界有数のピカソのセラミックコレクション同館が所蔵するヨックモック・コレクションは、ピカソのセラミック(陶器)作品を数多く包括的に収集した世界有数のコレクションの一つ。お椀や水差し、食器、大皿など、ピカソが晩年に熟練の職人たちと協働して創り出した、数多くのセラミック作品が含まれています。■ピカソとセラミックとりわけ画家としての側面が広く知られるピカソだが、平面の絵画のみならず立体的な彫刻の分野にも関心を寄せており、1937年の大作《ゲルニカ》で世界的な芸術家としての地位を確立した後、セラミック制作に初めて本格的に着手。フランス南部の小さな村、ヴァローリスのマドゥラ工房で陶芸の魅力に出会ったピカソは、1947年から1973年に死去するまで、工房を運営するラミエ夫妻と緊密に協力しながら、数千点にものぼる作品を制作。初めて扱う素材に苦心したピカソだったが、工房の技術と自身の大胆な発想によって独自の作品群を生み出しています。「ヨックモックミュージアム」独自のラーニングプログラムまた、芸術の心理的、精神的な効用にも着目するアートセラピーを応用した参加型のアートセッションや、企画展示に合わせた学芸員の解説や、若手アーティスト、研究者、有識者とのトークセッションなどで最先端のアート情報に触れるレクチャーシリーズなど、アートにまつわる独自のラーニングプログラムも用意しています。カフェも併設美術館の1階には、ピカソがセラミック制作に取り組んだ町の名前に因んで名付けられた「カフェ ヴァローリス」がオープン。ヨックモックグループ内のハイエンドパティスリーブランド「アン グラン」の菓子や、アートを短時間で楽しめるクラフトキットにドリンクと焼菓子がセットになったアート体験型のセットメニューなどが楽しめます。施設情報「ヨックモックミュージアム」オープン予定日:2020年10月25日(日)開館時間:10:00〜17:00 毎週金曜日は20:00まで※入館は閉館の30分前まで。住所:東京都港区南青山6丁目15-1 ヨックモックミュージアムチケット代:一般:1,200円、大学生・高校生・中学生:800円、小学生以下:無料※価格は全て税込。※障がい者手帳の所持者本人と介護者1名は無料。※大学生・高校生・中学生料金の適用には、学生証等の提示が必要。休館日:月曜日・年末年始・展示替期間※ただし月曜日が祝日の場合、翌火曜日。館内構成:・2階/地下階 展示室・1階 カフェ・グッズショップ・ライブラリー【問い合わせ先】TEL:03-3486-8000
2020年07月29日1976年に東京・新宿に開館した「東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館」が、新たに「SOMPO美術館」として7月10日(金)にオープンした。SOMPO美術館()
2020年07月10日ハローキティコレクション展が、2020年8月8日(土)から9月1日(火)まで、京都・美術館「えき」KYOTOにて開催される。入館は事前日時指定の予約制で、7月23日(木・祝)よりローソンチケットで販売をスタートする。貴重な原画でハローキティの軌跡をたどるハローキティコレクション展は、2019年に誕生45周年を迎えたハローキティのアニバーサリーを記念して行われる展覧会だ。これまでの軌跡に着目し、貴重な原画や版下でデザインの変遷を紹介する。1975年に発売された第1号商品「プチパース」をはじめ、懐かしいグッズを年代順に展示。ファンの成長やニーズにあわせて変化していったハローキティの姿を、商品やデザインなど様々な角度から深堀りするともに、製作者の意図や想いも同時に伝えていく。会場限定グッズの販売もまた、会場限定グッズも販売。展覧会に入館した人のみがゲットできるレアなグッズが展開される。写真撮影ができるフォトスポットも設けられるので、足を運んだ記念にぜひ記念写真も撮影してみて。【詳細】ハローキティコレクション展会期:2020年8月8日(土)~9月1日(火) 10:30~19:30<事前日時指定の予定制>※会期中無休会場:美術館「えき」KYOTO住所:京都府京都市下京区烏丸通塩小路下ル東塩小路町 京都駅ビル内ジェイアール京都伊勢丹7階隣接入館料:高校生以上800円、小・中学生500円※ローソンチケットでの事前日時指定の予定制。ローソンチケット「Lコード51878」。定員に達した日時は販売終了になる。詳しくは美術館公式ホームページに記載。※内容に変更・中止が生じる場合あり。【問い合わせ先】ジェイアール京都伊勢丹大代表TEL:075-352-1111
2020年07月09日展覧会「水野美術館コレクション 美しNIPPON」が、京都駅ビル内・美術館「えき」KYOTOにて、2020年7月4日(土)から8月2日(日)まで開催される。近代日本画のコレクションを展示「水野美術館コレクション 美しNIPPON」では、近代日本画に魅了された、ホクト株式会社の創業者・水野正幸による日本画のコレクションを紹介。水野美術館は、水野正幸が長年かけて蒐集したコレクションをもとにした日本画専門の美術館だ。水野美術館コレクションの中でも、横山大観、菱田春草、上村松園など、近代日本画の巨匠たちによる選りすぐりの名品が集結。春夏秋冬の季節の移ろいが織りなす“日本の美”、四季を彩る女性たちを描き出した作品の数々を楽しめる。形の無い空気や光の存在を感じられる、紅葉と清流を奥行きのある色彩で描いた橋本雅邦の《紅葉白水》など、日本画特有の表現の数々が登場。紙や絹の質感、岩絵具の顔料のきらめき、墨独特のにじみなど、素材を生かした作品が見て取れる。ぼかしの技法である「朦朧体(もうろうたい)」や、狩野派、琳派から伝統を継承する表現にも注目したい。さらに、1つの組み作品に複数の季節を表現した春秋図、上村松園や鏑木清方が築き上げた「美人画」なども展示。日本画の織り成す「和の美」に浸ることができそうだ。※美術館「えき」KYOTOにおける新型コロナウイルス感染防止対策、および入館時の注意事項詳細は、公式ホームページに記載。【詳細】水野美術館コレクション 美しNIPPON会期:2020年7月4日(土)~8月2日(日)会場:美術館「えき」KYOTO※京都駅ビル内・ジェイアール京都伊勢丹7階隣接住所:京都府京都市下京区烏丸通塩小路下ル東塩小路町開館時間:10:30~19:30入館締切:閉館30分前入館料:一般 900円(700円)、 高・大学生700円(500円)、 小・中学生500円(300円)※( )内は前売料金。「障害者手帳」提示の本人と同伴者1名は、当日料金より各200円割引。前売券販売期間:~2020年7月3日(金)まで販売場所:チケットぴあ(Pコード992-762)、 ローソンチケット(Lコード52651)※美術館チケット窓口での販売はなし。【問い合わせ先】TEL:075-352-1111(ジェイアール京都伊勢丹大代表)
2020年06月25日美術館「ヨックモックミュージアム」が2020年10月25日(日)、東京・南青山にオープンする。ヨックモック・コレクションが楽しめる都市型美術館ヨックモック青山本店にほど近い南青山6丁目に誕生する「ヨックモックミュージアム」は、菓子ブランドのヨックモックがコレクションするアート作品などを展示したコンパクトな都市型美術館。館長を務める藤縄利康が精選し、ヨックモックグループが30年以上かけて500点以上収集してきたピカソのコレクションを、様々な企画展を通して紹介する。世界有数のピカソのセラミックコレクション同館が所蔵するヨックモック・コレクションは、ピカソのセラミック(陶器)作品を数多く包括的に収集した世界有数のコレクションの一つ。お椀や水差し、食器、大皿など、ピカソが晩年に熟練の職人たちと協働して創り出した、数多くのセラミック作品が含まれている。■ピカソとセラミックとりわけ画家としての側面が広く知られるピカソだが、平面の絵画のみならず立体的な彫刻の分野にも関心を寄せており、1937年の大作《ゲルニカ》で世界的な芸術家としての地位を確立した後、セラミック制作に初めて本格的に着手。フランス南部の小さな村、ヴァローリスのマドゥラ工房で陶芸の魅力に出会ったピカソは、1947年から1973年に死去するまで、工房を運営するラミエ夫妻と緊密に協力しながら、数千点にものぼる作品を制作。初めて扱う素材に苦心したピカソだったが、工房の技術と自身の大胆な発想によって独自の作品群を生み出している。「ヨックモックミュージアム」独自のラーニングプログラムまた、芸術の心理的、精神的な効用にも着目するアートセラピーを応用した参加型のアートセッションや、企画展示に合わせた学芸員の解説や、若手アーティスト、研究者、有識者とのトークセッションなどで最先端のアート情報に触れるレクチャーシリーズなど、アートにまつわる独自のラーニングプログラムも用意している。カフェも併設美術館の1階には、ピカソがセラミック制作に取り組んだ町の名前に因んで名付けられた「カフェ ヴァローリス」がオープン。ヨックモックグループ内のハイエンドパティスリーブランド「アン グラン」の菓子や、アートを短時間で楽しめるクラフトキットにドリンクと焼菓子がセットになったアート体験型のセットメニューなどが楽しめる。施設情報「ヨックモックミュージアム」オープン予定日:2020年10月25日(日)開館時間:10:00〜17:00 毎週金曜日は20:00まで※入館は閉館の30分前まで。住所:東京都港区南青山6丁目15-1 ヨックモックミュージアムチケット代:一般:1,200円、大学生・高校生・中学生:800円、小学生以下:無料※価格は全て税込。※障がい者手帳の所持者本人と介護者1名は無料。※大学生・高校生・中学生料金の適用には、学生証等の提示が必要。休館日:月曜日・年末年始・展示替期間※ただし月曜日が祝日の場合、翌火曜日。館内構成:・2階/地下階 展示室・1階 カフェ・グッズショップ・ライブラリー【問い合わせ先】TEL:03-3486-8000
2020年06月20日展覧会「ラリック・エレガンス宝飾とガラスのモダニティ──ユニマットコレクション」が、横浜のそごう美術館にて、2020年6月10日(水)から7月8日(水)まで開催される。ルネ・ラリックの優雅な世界を紹介洗練されたジュエリーやガラス工芸で知られるルネ・ラリック。19世紀末フランスのアール・ヌーヴォーの宝飾デザイナーとして、カルティエ(Cartier)などのブランドにジュエリーを卸し、 女優サラ・ベルナールをも顧客に持つほどの成功を収めたラリックは、1900年のパリ万国博覧会で大きな注目を集めることとなる。20世紀に入るとラリックは、パリ・コティ社の香水瓶などを手がけたことをきっかけに、ガラス工芸家としての道を歩み出す。以後、1925年パリで開催された通称「アール・デコ博覧会」に出展。1932年には、現在は東京都庭園美術館として使用される朝香宮邸のガラス製レリーフを手がけるなど、 工芸から建築にまでガラスの表現の可能性を広げてきた。ジュエリー&ガラス作品約200点を展示「ラリック・エレガンス宝飾とガラスのモダニティ──ユニマットコレクション」では、ルネ・ラリックのジュエリーやガラス作品など約200点の作品を展示。ジュエリーでは、《カーネーションとロータス》や《女性像とチュべローズ》など、華麗で装飾的なアール・ヌーヴォーの雰囲気香りたつ作品を紹介する。またガラス作品では、立像《ジュサンヌ》、蓋物《二人のシレーヌ》、そして蝶をモチーフにした花瓶やランプなど、晩年にまでいたる清澄かつ優美な品々を楽しむことができる。展覧会概要展覧会「ラリック・エレガンス宝飾とガラスのモダニティ──ユニマットコレクション」会期:2020年6月10日(水)~7月8日(水)※当初の会期2020年4月11日(土)〜5月17日(日)から変更しての開催会場:そごう美術館住所:神奈川県横浜市西区高島2丁目18-1開館時間:10:00~20:00(そごう横浜店の営業時間に準ずる)※入館は閉館30分前まで※会期中無休料金:一般 1,200円(1,000円)、大学・高校生 800円(600円)、中学生以下 無料※消費税込※( )内は、ミレニアム/クラブ・オンカード、セブンカード・プラス、セブンカードのいずれかの提示者の料金※障がい者手帳各種の所持者、および同伴者1名は無料※展覧会・イベントの中止や延期、内容が変更となる場合あり※来館に際しての注意事項は、公式サイトを確認のこと
2020年06月13日5月26日(火)より予約制でリニューアルオープンした京都市京セラ美術館。6月2日(火)からは開催中の『コレクションルーム春期』『杉本博司瑠璃の浄土』(「東山キューブ」にて開催)に加え、リニューアルオープンを記念した展覧会『京都の美術 250年の夢最初の一歩:コレクションの原点』が開幕、9月6日(日)まで開催される。コロナウイルス感染症対策のため、開幕が延期となっていたが、再展示されることとなった。「京都の美術 250年の夢最初の一歩:コレクションの原点」は、1933年に「大礼記念京都美術館」という名称で開館して3年目にあたる、1935年に開かれた展覧会「本館所蔵品陳列」と同じ出品作品47点が並ぶ。この展覧会で見ることができる作品の多くは、1920年代~30年代前半に制作されたものだ。京都画壇に代表されるような日本画、いろいろな素材の彫刻、陶器や漆器などの工芸、といった作品が展示されている。同じ時代の京都という町に、こうした幅広いジャンルのクリエイターたちがいたことに気付かされる。展示室で心が弾むのは、80年以上経った今見ても、彼らが残した作品のモチーフや色がとても新鮮に感じられるからだろう。展示室の一角では、当時どのようにして作品が収蔵に至ったかという記録資料もあり、興味深い。京都の美術の流れは、現代まで脈々と流れている。それを紹介する展覧会も、今後開催が予定されている。その始まりを、この展覧会で今一度感じ取ってみてはいかがだろうか。なお観覧は事前予約制で、同館の予約専用サイトか電話で前日までに受け付ける。6月19日(金)より京都府外にお住まいの方も入館可能だ。美術館へ行く際には、各自でマスクを着用するなど感染症対策をお願いしたい。最新の情報は美術館ウェブサイトで確認してほしい。【関連リンク】 京都市京セラ美術館( )岡田三郎助《満州記念》1933年京都市美術館蔵石本暁曠《在りし日の黙雷禅師》1933年京都市美術館蔵奥村霞城《漆器 鷺の図手箱》1934年京都市美術館蔵菊池契月《散策》1934年京都市美術館蔵津田信夫《英雄闘志 鋳銅軍鶏置物》1934年京都市美術館蔵五代清水六兵衞《大礼磁仙果文花瓶》1926年京都市美術館蔵太田聴雨《種痘》1934年京都市美術館蔵
2020年06月02日新型コロナウイルス感染症の影響下で、4月10日(金)公開が延期となっていたドキュメンタリー『プラド美術館驚異のコレクション』。この度、7月24日(金)より公開決定。日本語吹き替え版ナビゲーターを務めた今井翼からコメントが到着した。2019年に開館200周年を迎え、世界最高峰といわれるスペインのプラド美術館の全貌に迫るドキュメンタリー。15世紀から17世紀にかけ、太陽の沈まぬ国とも呼ばれたスペイン王国では、歴代の王族が圧倒的な経済力と美への情熱を背景に美術品を収集していた。創立200年のいまも輝き続ける、美の殿堂の歴史と未来に迫っていく。ナビゲーターを務めるのは『運命の逆転』アカデミー賞を受賞、海外ドラマ「ウォッチメン」でも注目を集める名優ジェレミー・アイアンズ。そして日本語吹き替え版ナビゲーターを務めるのは今井翼。「歴史あるスペインの風景と美術が広がり、実際にプラド美術館に訪れたような気持ちにさせてくれる充実の映画になっています。当初よりも公開が遅れていますが、この作品を通して異国情緒をお楽しみいただける平穏な日常が戻ることを祈っております」と、コメントを寄せている。『プラド美術館驚異のコレクション』は7月24日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマ、新宿シネマカリテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:プラド美術館驚異のコレクション 2020年7月24日 ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマ、新宿シネマカリテほか全国公開© 2019 3D Produzioni and Nexo Digital All rights reserved
2020年05月20日新型コロナウイルスの影響で4月10日の公開が延期となっていた映画『プラド美術館驚異のコレクション』の公開日が7月24日に決定。日本語吹替版ナビゲーターを務めた今井翼がメッセージを寄せた。本作は、世界最高峰の美術館の一つとされ、スペイン黄金期を後世に伝えるプラド美術館の全貌に迫るドキュメンタリー。2019年11月19日に200周年を迎え、今も輝き続ける、美の殿堂の歴史と未来に迫る。ナビゲーターを務めるのは『運命の逆転』(90)でアカデミー賞主演男優賞に輝いた名優ジェレミー・アイアンズ。プラド美術館全面協力のもと、栄光の時が刻まれた美術ドキュメンタリーが幕を開ける。日本語吹替版ナビゲーターを務めた今井翼は「歴史あるスペインの風景と美術が広がり、実際にプラド美術館に訪れたような気持ちにさせてくれる充実の映画になっています。当初よりも公開が遅れていますが、この作品を通して異国情緒をお楽しみいただける平穏な日常が戻ることを祈っております」とコメントしている。『プラド美術館驚異のコレクション』は、7月24日よりヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマ、新宿シネマカリテほか全国順次ロードショー。(C)2019 - 3D Produzioni and Nexo Digital - All rights reserved
2020年05月20日東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館が移転・リニューアルし、SOMPO美術館として東京・新宿に開館。なお、当初2020年5月28日(木)の開館予定でしたが、未定となっております。1976年に開館し、アジアで唯一ゴッホの《ひまわり》を見ることができる美術館として親しまれてきた東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館。館内には、ゴッホのほか、ゴーギャンやセザンヌ、アメリカ素朴派画家グランマ・モーゼスの作品などを常設で展示しています。新たに誕生するSOMPO美術館では、西洋絵画や、所蔵する東郷青児などの作品と同時代の近代・現代の美術作品を紹介。オープン時には、常設展示としてゴッホの《ひまわり》を紹介するほか、開館記念展を2期に分けて開催。開館記念展I:珠玉のコレクション一いのちの輝き・つくる喜び“ 珠玉のコレクション一いのちの輝き・つくる喜び ”と題した「開館記念展I」では、見る人に非日常的な感性への気づきを促す約70点の作品を展示。中でも注目は、約10年振りの公開となる自然を愛した日本画の大家・山口華楊の初期の大作《葉桜》。絵画表面の古い腰を除去する洗浄作業など、作品の修復過程を紹介。また、 画面の表面に塗布されていた古いニスを除去する洗浄作業を行ったルノワールの《浴女》《帽子の娘》も公開します。開館記念展II:秘蔵の東郷青児-多才な画家の創作活動に迫る「開館記念展II」では、SOMPO美術館が収蔵する「東郷青児コレクション」の中から、東郷の代表的な絵画や彫刻などの作品約50点、関連作家の作品約50点、そして絵筆やイーゼル等の画材や出版印刷物など、未公開品を含む資料約100点を紹介。会場では、優美な女性を描いた東郷の絵画群「青児美人」の代表作が3年ぶりの大規模展示として公開。また、縦2メートルを超える油彩画の大作《リオ・デ・ジャネイロ》を、 大小の下絵、実物大の下絵を転写したキャンバスと並べて展示。その中から、変更や修正などの制作過程を間近で体感できます。【詳細】SOMPO美術館オープン日:未定※2020年5月28日(木)を予定していたが延期となりました。住所:東京都新宿区西新宿1丁目26-1階数:地上6階地下1階■開館記念展I、II期間:・開館記念展I 会期未定・開館記念展II 2020年7月18日(土)~9月4日(金)休館日:月曜日(8月10日(月)は開館、 7月6日(月)~7月17日(金)は展示替期間)料金:一般1,000円、大学生700円、高校生以下無料
2020年05月19日動画サービス「niconico」の番組で、日本全国の美術館や博物館、ギャラリーから生中継を行う「ニコニコ美術館」。現在は、新型コロナウイルスの影響で休館を余儀なくされている美術館・博物館の展示を積極的に紹介し、全国の美術ファンなどから人気を集めている。2月26日に文部科学省が国立美術館や博物館に対して休館などの対応を求めたことを受けて、全国の美術館・博物館の多くが臨時休館を決定。こうした事態にニコニコ美術館では、2月28日にネット上での展示を呼びかけた。臨時休館を決定した美術館・博物館を応援するべく、放送にかかる費用は運営会社の(株)ドワンゴが負担。陽の目を見ることのなくなってしまった展覧会の救済措置ともいえるこの提案に、現在までに約60件の問い合わせがあり、3月末までに7箇所の展覧会が配信されている。<これまでの休館中の美術館・博物館からの生放送>3月10日江戸東京博物館『江戸ものづくり列伝』3月12日三菱一号館美術館『画家が見たこども展』3月15日東洋陶磁美術館『竹工芸名品展』3月18日東京国立近代美術館『ピーター・ドイグ展』3月20日大宮盆栽美術館『春の花もの盆栽展』3月29日京都国立近代美術館『チェコ・デザイン100年の旅』3月30日東洋文庫ミュージアム『大清帝国展』5月1日すみだ北斎美術館『大江戸歳事記』※18:00より生中継
2020年05月01日展覧会「西洋絵画400年の旅─珠玉の東京富士美術館コレクション─」が、大分県立美術館にて開催される予定。※なお、当初は、2020年7月22日(水)から9月6日(日)までの予定だったが、現在調整中。今後中止になる恐れもあり。400年にわたる西洋絵画史を一望東京富士美術館は、日本画、彫刻、工芸の他、16世紀のイタリア・ルネサンスから20世紀の近現代美術まで、およそ400年にわたる西洋絵画史を一望できる作品を所蔵する。「西洋絵画400年の旅─珠玉の東京富士美術館コレクション─」は、その中からモネやゴッホ、ルノワールといった画家の作品約80点の珠玉の作品群を紹介する展覧会だ。近代以前の絵画をジャンルごとに紹介2部構成の展示の第1部では、近代以前の絵画を、“ジャンル”や“ランク”に着目して紹介。ジャック=ルイ・ダヴィッド(工房)のナポレオン像を描いた作品など、神話や歴史を主題とした作品を展示する。また、ヴァン・ダイクの《ベッドフォード伯爵夫人 アン・カーの肖像》など、王侯貴族をモデルにした肖像画の数々も目にすることができる。一方、宗教画や歴史画に比べて低いランクとされた風俗画や風景画、静物画も取り上げる。元々人やモノの背景としての風景描写が主題へと発展した風景画からは、ヴェネツィアの都市を描いたカナレットの《ヴェネツィア、サン・マルコ広場》などを紹介する。既成の価値規範を逸脱しようとする近現代絵画続く第2部では、アカデミックな美術における既成の価値観や技法から離れ、新たな表現を開拓していった近現代絵画に注目。ターナーの海景画や、ルノワールの女性像など、風景のダイナミズムや光を捉え、現実の人物の息吹に迫った作品を展示する。一方で、マグリットの作品などシュールレアリスム絵画からは、現実を超えた世界へと向かった画家の挑戦が見られるだろう。さらに、セザンヌの《オーヴェールの曲がり道》や、蓮の花と水面の表情を巧みにうつしとったモネの《睡蓮》など巨匠たちの作品を通して、近代以降の画家たちの意識の変化をたどる。展覧会概要展覧会「西洋絵画400年の旅─珠玉の東京富士美術館コレクション─」会期:未定※当初は、2020年7月22日(水)から9月6日(日)までの予定だったが、現在調整中。今後中止になる恐れもあり。会場:大分県立美術館 1F 展示室A住所:大分県大分市寿町2-1TEL:097-533-4500開館時間:10:00〜19:00(金・土曜日は20:00まで) ※入場は閉館の30分前まで観覧料:一般 1,400(1,200)円、大学・高校生 1,000(800)円、中学・小学生 500(300)円※( )内は前売および20名以上の団体料金※ 大分県芸術文化友の会 びびKOTOBUKI 無料(同伴者1名半額/2回まで)、TAKASAGO 無料(2回まで)、UME 団体料金※障がい者手帳などの提示者とその付添者1名は無料※会期中に限り、本展の半券提示でコレクション展を無料で観覧可
2020年04月23日展覧会「建築をみる2020 東京モダン生活:東京都コレクションにみる1930年代」が、東京都庭園美術館にて2020年6月23日(火)まで開催。当初は4月18日(土)から開幕予定でしたが、臨時休館に伴い開幕を延期しました。尚、東京都庭園美術館は、2020年5月6日(水)まで臨時休館。5月7日(木)以降の予定は、公式ウェブサイトにてあらためて告知されます。“年に一度”の建物公開展「建築をみる2020 東京モダン生活:東京都コレクションにみる1930年代」は、年に一度の建物公開展です。1930年代の東京にフォーカス現在は東京都庭園美術館本館として使用されている朝香宮邸。これまでは、建物の歴史や室内のディテール、建設に関わった人びと、修復内容など、毎回異なるテーマに沿って建物公開展を行ってきましたが、今回は、1933年に竣工した朝香宮邸の建築を1つの起点として、邸宅建築が生まれた1930年代の東京に焦点を当てます。会期中は、東京都の所有する絵画や家具、写真、雑誌、衣服など、分野を横断する多彩な作品・資料のコレクション約140点を紹介。“モダンの息吹”が感じられる都市文化の中心地関東大震災からの復興を遂げたばかりの1930年代の東京は、近代的な建築が立ち並び、地下鉄が走り、モダンな衣服に身を包んだモガ・モボたちが銀座の街を闊歩した、都市文化の中心地でした。華々しい都市の原型が形作られたともいえるこの時代からは、現在に繋がる“モダンの息吹”が感じられます。邸宅再現展示やウインターガーデン特別公開また、建物公開展では恒例となっている、邸宅空間の再現展示も実施。家具調度を室内に誂え、通常は閉ざされているカーテンも開け放ち、当時の朝香宮邸の雰囲気を楽しめます。さらに、通常は非公開となっている本館3階のウインターガーデンも特別公開。白と黒の石を敷き詰めた市松模様の床など、モダンな空間を目の当たりにすることができます。尚、会期中は、館内の写真撮影も可能。【詳細】建築をみる2020 東京モダン生活:東京都コレクションにみる1930年代会期:開幕日未定~2020年6月23日(火)※当初は2020年4月18日(土)開幕予定だったが、臨時休館に伴い開幕延期。※東京都庭園美術館は、2020年5月6日(水)まで臨時休館。5月7日(木)以降の予定は、公式ウェブサイトにて改めて告知されます。開館時間:10:00~18:00 ※入館は閉館30分前まで休館日:毎月第2・第4水曜日(4月22日、5月13日、5月27日、6月10日)会場:東京都庭園美術館 本館+新館住所:東京都港区白金台5–21–9入館料:一般 900(720)円/大学生(専修・各種専門学校含む) 720(570)円/中・高校生=450(360)円/65歳以上=450(360)円※()内は前売りおよび20名以上の団体料金。※前売券はイープラスにて販売。
2020年04月21日いま気になる名美術館を、俳優・松下洸平さんとカメラマンの矢吹健巳さんと巡ります。今回は「東京都現代美術館」です。かっこいい空間でありながらポップな魅力もある建築。松下:この建築を設計した柳澤孝彦さんが大好きで、何度か来たことがあるんです。1年前にリニューアルしたばかりなんですね。矢吹:僕も、プライベートで一番よく訪れる美術館はここなんです。工藤(美術館広報):設備等を改修したのに加えて、館内外のサインをわかりやすくしました。当館は木場公園に面していて公園側からの出入り口も今回整備しました。その隣にあるオブジェは、英国の彫刻家アンソニー・カロの「発見の塔」(写真上)。時間帯によっては、松下さんのように登っていただくことも可能です。松下:思ったより高くて、上に立つと気持ちよかったです。工藤:中庭一面に広がる象徴的な壁ですが(写真下)、開館当時は人が近づくと音や光が反応する仕掛けがあったと聞いています。おすすめなのは、中庭の階段から下りたところにある「水と石のプロムナード」。知る人ぞ知るスペースなんです。公園からもアプローチできて、ここで読書している人もいますよ。松下:綺麗な空間に光がさしこんで、素敵ですね。なんだかずっといたくなるなぁ。矢吹:エントランスのベンチにずっと座っているだけでもいいし、ミュージアムショップで写真集を見たりするのもいいですよね。松下:天井が高くてかっこいい空間だから、圧倒されそうにもなるけれど、実際中に入ってみるとポップ。かわいらしさもありますね。矢吹:今回撮影した中庭は、今日はお一人で立ってもらいましたけれど、あそこに人が大勢いたとしてもすごく美しい景色になる。そういう空間って、いるだけでワクワクするし、創作意欲が湧く。今日はかっこいい人がいて、かっこいい空間があったらこう撮るしかないという素直な感覚に従って、撮影してみました。東京都現代美術館東京都美術館の戦後美術のコレクションを引き継ぎ、1995年に開館。改修のため3年の休館を経て2019年春リニューアル・オープン。国内外の現代美術、図書資料を体系的に収集する。「オラファー・エリアソンときに川は橋となる」ほか、展覧会を開催中。東京都江東区三好4-1-1まつした・こうへい1987年生まれ。東京都出身。高校時代は油絵を専攻。連続テレビ小説『スカーレット』の十代田八郎役で注目を集める。5月22日公開映画『燃えよ剣』に出演。4月、5月には3年ぶりにライブを開催。やぶき・たけみ1982年生まれ。福島県出身。日本大学藝術学部写真学科卒業。ファッション、広告の分野で活躍。写真集『gengetsu』(2015)は、面識のない50人の人物を30分のフォトセッションで撮り下ろした作品。※『anan』2020年4月15日号より。写真・矢吹健巳スタイリスト・渡邉圭祐ヘア&メイク・五十嵐将寿取材、文・松本あかね(by anan編集部)
2020年04月10日府中市美術館では、敦賀市立博物館所蔵の江戸絵画を紹介する『春の江戸絵画まつりふつうの系譜京の絵画と敦賀コレクション』が5月10日(日)まで開催されている。府中市美術館で毎年恒例の「春の江戸絵画まつり」。今回は、江戸時代から近代にかけて300点を超える絵画コレクションを誇る敦賀市立博物館の協力を得て、選りすぐりの作品およそ100点が展示される。近年は、伊藤若冲や曽我蕭白など「奇想の画家」が話題になることが多い江戸絵画だが、同展で焦点を当てるのは、メインストリームで「きれいなものづくり」に情熱を傾けた画家たち。平安時代に生まれた「やまと絵」を受け継ぐ土佐派や住吉派、中国伝来の水墨画を展開させた狩野派、そして、西洋画の影響を受けた円山応挙をはじめとする円山四条派といった、江戸絵画を牽引した画家たちの仕事が紹介される。奇想の作品のようにあっけにとられるような衝撃はないけれど、「ふつう」の作品からは、きらきらした美しさや穏やかな夢心地が味わえるはず。日本絵画特有の絵の具の鮮やかさ、墨による表現の雄弁さ、豊かな表情を捉えた動物絵画など、江戸絵画が到達した「きれいなもの」を堪能してほしい。【開催情報】『春の江戸絵画まつりふつうの系譜京の絵画と敦賀コレクション』5月10日(日)まで府中市美術館にて開催【関連リンク】府中市美術館()円山応挙《狗子図》(前期展示) 敦賀市立博物館岸駒《猛虎図》(後期展示) 敦賀市立博物館松村景文《月・山桜小禽・山茶花鴛鴦図》(前期展示) 敦賀市立博物館
2020年03月25日東京国立近代美術館の所蔵品ギャラリーの所蔵作品展 「MOMATコレクション」が、2020年6月4日(木)より日時指定制で再開。会期は10月25日(日)まで延長された。日本の近現代美術をたどる所蔵作品展20世紀初頭から今日にいたる日本の近現代美術の流れを、国際的な関連とともに紹介する「MOMATコレクション」。選りすぐりの名品を一挙に堪能できる「ハイライト」コーナーに始まる展示では、多彩なテーマと切り口のもと、約200点の作品を通して日本の美術の歩みをたどることができる。戦中〜戦後の前衛画家・北脇昇の小企画2階ギャラリー4では、コレクションによる小企画「北脇昇一粒の種に宇宙を視る」を開催。1930年代から40年代にかけて京都で活躍した北脇昇は、身近な植物などを発想源に、幻想的な絵画を手掛けた前衛画家だ。戦中・戦後の激動のさなか、混迷する世界の裏に潜む法則を求めた北脇は、シュルレアリスムに数学やゲーテの自然科学、古代中国の占い“易”などを織り交ぜた作品を生みだした。本小企画では、植物や図式的なモチーフが特徴的な《周易解理図(乾坤)》をはじめ、北脇の作品約40点を紹介する。バウハウス特集また、モダン・デザインの展開を先導したドイツの造形教育学校・バウハウスが、2019年に開校100周年を迎えたことを記念した特集展示も。パウル・クレーやワシリー・カンディンスキーの絵画、マルセル・ブロイヤーの手掛けた椅子《クラブ・チェア B3(ワシリー)》、さらにモホイ=ナジのフォトグラムなどを見ることができる。なお、6月12日(金)からは日時指定制で、企画展「ピーター・ドイグ展」も再開。会期は2020年10月11日(日)まで延長されている。展覧会概要所蔵作品展 「MOMATコレクション」会期:2020年2月11日(火・祝)〜6月14日(日)、6月16日(火)~10月25日(日)〈日時指定制〉※2020年2月29日(土)より臨時休館していたが、6月4日(木)より再開※当初は6月14日(日)までの会期を予定していたが、延長会場:東京国立近代美術館 本館 4〜2階住所:東京都千代田区北の丸公園3-1開館時間:10:00〜17:00(入館は閉館30分前まで)※当面のあいだ、金曜・土曜の夜間開館は実施しない休館日:月曜日(2月24日(月)、8月10日(月)、9月21日(月)は開館)、2月25日(火)、8月11日(火)、9月23日(水)観覧料:一般 500(400)円 大学生 250(200)円※( )内は20名以上の団体料金※高校生以下および18歳未満、65歳以上、「MOMATパスポート」所持者、友の会、賛助会員、 MOMAT支援サークルパートナー企業(同伴者1名まで、シルバー会員は本人のみ)、キャンパスメンバーズ、障害者手帳の所持者とその付添者(1名)は無料※公式サイトより日時指定チケットを購入(6月3日(水)10:00から)※観覧無料対象の場合も、日時の予約が必要※来館に際しての注意事項に関しては、公式サイトを確認のこと※予定は変更となる場合あり■同時開催企画展「ピーター・ドイグ展」会期:2020年2月26日(水)〜10月11日(日)〈日時指定制〉会場:東京国立近代美術館 1F 企画展ギャラリー※2020年2月29日(土)から臨時休館していたが、6月12日(金)より再開【問い合わせ先】050-5541-8600(ハローダイヤル)
2020年01月25日ブリヂストン美術館を前身とする新美術館「アーティゾン美術館」が1月18日に開館。開館記念展として「見えてくる光景コレクションの現在地」が3月31日(火)まで開催されている。株式会社ブリヂストンの創業者、石橋正二郎が収集した美術品を展示するため、1952年に開館したブリヂストン美術館。2015年から建て替えのため約5年間の休館を経て、この度「アーティゾン美術館」という新たな館名でリニューアルオープンした。新美術館は、23階建ての高層ビル「ミュージアムタワー京橋」の低層階3フロアを展示室とし、その展示面積は旧ブリヂストン美術館の約2倍に。最新の照明や空調設備を備え、快適で明るく開放的な空間が広がる。アーティゾン美術館1階部分の吹き抜け開館に先駆けて行われたプレス内覧会では、館長の石橋寛氏が登壇。新美術館では「創造の体感」をコンセプトに、単に観賞の場を提供するだけでなく、見る、感じる、知ることにより作品の創造性を体感し、そのインスピレーションが新たな時代を切り拓くきっかけとなることを目指すという。アーティゾン美術館石橋寛館長同館では、利用者がより快適に「創造の体感」を味わえるような工夫が随所に施されている。例えば、チケットは日時指定予約制を導入。入館までの待ち時間の短縮や館内での混雑緩和が期待できるほか、一部の作品を除き作品の写真撮影もOK。美術館の情報を閲覧できるインフォルームやレクチャールームが併設され、鑑賞後に湧き出る探究心も満たしてくれる。そして今回、開館記念展として開催されているのが『見えてくる光景コレクションの現在地』だ。約2,800点の石橋財団コレクションの中から、選りすぐりの206点を紹介。第1部「アートをひろげる」で近現代美術を一望し、第2部「アートをさぐる」で古今東西の美術を7つのテーマで掘り下げていく。第1部「アートをひろげる」会場エドゥアール・マネ《自画像》1878〜79年ほか第1部「アートをひろげる」メアリー・カサット《日光浴(浴後)》1901年ほか第1部「アートをひろげる」ピエール=オーギュスト・ルノワール《すわるジョルジェット・シャルパンティエ嬢》1876年ほか第1部では、1870年代のマネの作品から2000年代のスーラージュまで、約140年間の東西の名品が並ぶ。印象派、ポスト印象派、象徴派、ナビ派、フォーヴィズム、キュビズム、抽象美術、ダダイズム、シュルレアリスム、抽象表現主義と、次々に展開したヨーロッパ美術の系譜を、ルノワール、セザンヌ、カサット、青木繁から、ピカソ、ブラック、カンディンスキー、マーク・ロスコ、猪熊弦一郎、草間彌生まで、石橋コレクションが誇る数々の名作で辿ることができる。第1部「アートをひろげる」左:青木繁《海の幸》1904年中央:ポール・セザンヌ《サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール》1904〜06年頃右:オーギュスト・ロダン《立てるフォーネス》1884年頃第1部「アートをひろげる」ヴァシリー・カンディンスキー《自らが輝く》1924年ほか展示がスタートする6階はフロア全体に柱がなく、それぞれの作品はゆるやかに空間を仕切る可動式の壁に展示されている。アーティゾン美術館の教育普及部長である貝塚健氏によると、その壁を利用することで、作品同士の響き合いを感じとってほしいと言う。「ある地点から見ると、セザンヌによる山の絵と、青木繁の《海の幸》を同時に眺めることができる。場所は違えど同時代に活躍したふたりの、異なる個性がぶつかり合う様を楽しんでほしいと思います」(教育普及部長貝塚健氏)また、注目したいのが休館中に新収蔵された作品。モリゾ、カサット、ボッチョーニ、カンディンスキー、ジャコメッティ、松本竣介など31点が今回初めてのお披露目となる。続く第2部「アートをさぐる」では、「装飾」「古典」「原始」「異界」「聖俗」「記録」「幸福」という7つの視点からアートを掘り下げていく。5階では、人が身の回りを飾りたいという欲望から生まれた「装飾」のアートに始まり、多様な造形を整理しスタンダードを確立した「古典」、人間の欲望や欲求の源となる「原始」、ふとした時に立ち現れる「異界」をテーマに持つ作品を紹介していく。第2部「アートをさぐる・装飾」イランテペ・シアルク《幾何文台付鉢》紀元前4千年紀ほか第2部「アートをさぐる・古典」小杉未醒(放庵、放菴)《山幸彦》1929年第2部「アートをさぐる・異界」古賀春江《素朴な月夜》1929年ほか続く4階フロアでは、聖なるものと俗なるものを併せ持つ「聖俗」、自画像や街の風景を描きとめた「記録」、そして、人と人との出会いによって生まれるアートの「幸福」をテーマに展示は締めくくられる。第2部「アートをさぐる・聖俗」《洛中洛外図屏風》江戸時代・17世紀第2部「アートをさぐる・記録」小出楢重《帽子をかぶった自画像》1924年ほか第2部「アートをさぐる・幸福」青木茂《わだつみのいろこの宮》1907年ほか今後のアーティゾン美術館では、鴻池朋子が石橋財団コレクションと“共演”するインスタレーションを発表するほか、ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展の日本館展示帰国展など、現代美術の紹介も積極的に行なっていく予定。この先どんな「創造の体感」をさせてくれるのか。新しいアートの発信拠点として、これからも目が離せない。【開催情報】『開館記念展「見えてくる光景コレクションの現在地」』
2020年01月23日