前回、前々回のコラムで、サッカー大国ドイツ・ブンデスリーガクラブのマインツでは育成アカデミーでの取り組みとして、プレー面だけではなく、子どもたちの学校生活、そして彼らの人間性の成長とどのように向き合い、サポートすべきかが丁寧に考えられているというお話をしました。ではこうした人間性へのアプローチはどんな子どもに対してもうまくいくものなのでしょうか。マインツ育成アカデミーで教育担当スタッフチーフを務めるヨナス・シュースターさんに伺いました(取材・文・写真:中野吉之伴)マインツのクラブハウスにて、お話を聞かせてくれたヨナス・シュースターさん<<:至れり尽くせりじゃないからこそ子どもが成長、ブンデスリーガ・マインツが取り組む保護者に歓迎される取り組みとは■家庭環境が選手の成長に大きな影響を及ぼすシュースター「私がマインツでこの仕事を始めて5年、その前の育成指導者時代を含めると11年このクラブにいることになります。いろんな子どもたちを見てきましたが、本当に家庭環境というのが彼らの歩みに非常に大きな影響を及ぼしていると思います。この年齢までにそれぞれがご家庭で親のもとでどのような教育を受けてきて、どのような習慣が当たり前になっているのかがとても重要になります。ただ私たちが重要視する価値観とは全く違う環境で育ってきた子どもたちがいます。これはあくまでも一例ですが、ベルリンからとある外国籍選手の獲得を考えていた際、全くうまくいかなかったんです。彼がどのような影響下で育ったかというと、『女性は男性よりも価値が低い』という教えのもとだったんですね。大人の男性から何かを言われたらリスペクトを持って聞こうとしますが、大人の女性から言われたら何も聞こうとはしない。学校でもです。女性の先生からは何を言われても何もしない。でも同じ事を男性の先生に言われたらするんです。彼はそのようにしつけられてきた。でもそれを私たちは受け入れることはできない。何度も何度も彼と話をしました。『男性と女性とを比較してはいけない。男性でも女性でも同じようにリスペクトの心を持たなければならない』1、2週間は効果がありました。でもすぐにまた元に戻ってしまったんです。しみついている習慣を根本から変えるのはあまりにも大きな労力が必要になります。それこそそのための専門家の助けが必要なほどに。最終的に私たちはその選手の受け入れをあきらめ、ベルリンへと送り返すことにしました」■選手を知るとき、両親もチェック家庭でどのような価値観を大切として育ってきたのか。それが選手それぞれの基盤として備わっている以上、クラブとしてもそれが自分達の価値観とあうかどうかをとても注意深くチェックするといいます。シュースター「興味深い選手がいるとその子と個人的に知り合う機会をまず持つわけですが、その時には両親も一緒に来てもらいます。学校やスタジアム、練習場や寮施設などを紹介しながら周りますが、その際に両親についての詳細を知るためにたくさんの話をするようにしています。例えば学校に行くと学校にはマインツとコンタクトを取ってくれる先生がいます。学校生活における話をして、それも含めた生活が彼に合っているのかどうかを話したりします。それからクラブでは普段の生活についての話をします。スポーツ面でもそうですね。スカウトや監督、コーチとも話をしてもらいます。選手の長所と改善点を話したうえで、マインツのクラブ哲学とコンセプトを理解してもらわなければなりませんから。『どの話の時にどんな反応をするのか』『どんな質問をしてくるのか』私たちは子どもや両親が示す反応をつぶさに観察しておきます」■技術レベルが高くても内面が未熟な選手は獲得しない新選手獲得に関しては誰かの決断に依存しないようにするのが大切だとシュースターさんは強調していました。学校関連の担当者、教育担当チーフであるシュースターさん、そしてスポーツ面を精査する育成ダイレクターと3者がそろって「この選手はマインツに合う」と認めて初めて、獲得が決断されるといいます。それぞれの専門分野から選手を観察し、チェックし、それをもとに協議して決める。そうすることで獲得してから「こんなはずじゃなかった」と互いに嘆くことは相当少なくなったそうです。シュースター「それこそピッチ上でのプレーだけを見るとものすごいスピードがあって、技術レベルも相当に高い14、15歳の選手だったとしても、スタッフとのやり取りでこちらの目を見ない、何を聞いても『はい、はい』としか答えない。頭の中は10~11歳くらい。とても自分のことを自分でやれるように成熟しているとは言えない。そうなると獲得には動きません。プレーレベルが高いから即獲得とはできないんです。選手が私たちのクラブで居心地よく感じてくれて、自分のパフォーマンスを発揮できる空気感があってというのがかみ合わないと、どちらにとってもプラスにはならないではないですか。仲間との生活、学校での生活、クラブでの生活。それらが機能しないことには始まらないんです」このように選手としての才能だけではダメだという背景には、人間性の成長とプレーヤーとしての成長とには確かな相互関係があるからだとシュースターさんは主張します。どんな人間でも気分というのがあります。機嫌に左右されることがあります。サッカー少年少女の親の心得「サカイク10か条」■サッカーと日常生活はすべてつながっている。謙虚さ、周りへのリスペクトを忘れずにサッカーがうまくいっているときは学校でもうまくいくし、人間関係的にも問題がないというのはよくある話。そうした時でも謙虚さを失わずに、周りへのリスペクトを忘れずに、日々の生活を大切にしているかは長期的に見たらとても重要なポイントになります。あるいはケガがあったり、調子を落としたり、あるいは監督やコーチとの関係がうまくいかなくなってしまい、スタメンで起用される頻度が少なくなったり、思い通りのプレーがなかなかできなくなってしまいます。そうなると学校でのやる気が減少して成績も下がったり、誰かと話をしていてもちょっとしたことでイライラしてしまったりすることもあるでしょう。そんな時でも落ち着いて自分を見つめ直して、何をするべきかを整理して、周りのアドバイスに耳を傾けて取り組んでいく姿勢を持っているかでその後は大きく変わってくるはず。サッカーと日常、全てはつながっているのです。マインツで重要視されている「リスペクト、寛容さ、謙虚さ」について、皆さんもご家庭でお子さんとお話してみませ。サッカー少年少女の親の心得「サカイク10か条」
2022年06月15日ブンデスリーガの育成アカデミーではプレー面を担当する監督・コーチのほか「教育担当」スタッフがいます。前回のコラムではブンデスリーガクラブのマインツで教育担当スタッフチーフとして子どもたちと密接に関わっているヨナス・シュースターさんに、育成アカデミーでプレーする子どもたちに対して学校で学ぶことの大切さをまず大事にすることを伝えているというお話を伺いました。今回は人間性へのアプローチについてお聞きしたいと思います。(取材・文・写真:中野吉之伴)マインツのクラブハウスにて<<前編:ブンデスリーガの育成組織がサッカー指導スタッフだけでなく「教育担当」雇用が義務付けられている理由■「リスペクト、寛容さ、謙虚さ」を身につけなければならないシュースター「子供たちが学校やサッカーだけにならないようにするというのはとても大事なポイントです。人間性の成熟、発展はもちろん欠かせません。その中で正しい価値観を持てるようになるというのはとても大事なポイントになります。そのためには私だけではなくマインツの育成アカデミーに関わる全スタッフが、子どもたちと密でフレンドリーなコミュニケーションを取れる環境を作ることが必要になります。『リスペクト、寛容さ、謙虚さ』これらは世間一般においてももちろんそうですが、マインツというクラブの一員として身につけなければならない大切な基盤です。うぬぼれることなく常に地に足をつけて、自分を見つめて歩いていく。これはクラブ哲学の根幹をなすものです」■「当たり前」ができない子たちがいるブンデスリーガの育成アカデミーというとどこも非常に優れた最先端の施設を抱え、サポート体制もプロ選手並みみたいなイメージを私たちは持ちます。実際にドイツにもヨーロッパにも世界を見ても、モダンなクラブハウスや寮を備えていたり、ジャグジーがあったり、プールがあったり、豪華なサロンバスがあったり、ユニフォームや私物の選択や部屋の掃除もすべてしてくれるところもたくさんあると聞きます。ただそうした「至れり尽くせり」の環境は子どもたちの成長にはふさわしくないとシュースターさんは警鐘を鳴らします。シュースター「私たちはまさにその逆を進みたいと思っています。プロクラブだからと言って子どもたちにそこまで贅沢な思いはさせないという点は大事にしています。クラブとして選手に必要なものはこちらで準備します。ただし身の程をわきまえてという線引きはしっかりと引きます。不必要に手助けはしない。バスで迎えに行ったり、家まで届けたりはしません。マインツを中心とした地域で使える公共交通機関の定期は支給してあるので、選手は自分で学校が終わるのは何時で、練習に間に合うためには何時のバスに乗ってというのをしてもらっています。子どもたちに手伝いをしてもらうこともよくあります。食器洗いとか、台所掃除とか、ゴミ出しとか。これらは当たり前のことなんですけど、この当たり前ができない子どもたちがいるんです」■自主性の欠如した子が増えている例えば15-17歳の選手が「俺はもう半分プロのような選手だ」とうぬぼれて、机をふいたり、片付けたりしないとなったら、クラブとしては受け入れられません。クラブにとって大切なのは「いつでも地に足をつけた人間」だからです。ただ自主性の欠如というか、自分でやるべきことを理解して、見つけて、考えて、取り組めない子が増えてきています。時代的なこともあり、これは世界的な大きな問題になって来ています。例えプロ選手になったとしてもセカンドキャリアは必ずきます。そうした時に自分で何をどのようにするのかを知らないと困るのは選手自身になってしまいます。シュースター「その通りなんです。例えばマインツでもスカウティングに上がってきた外国籍選手をチェックしていると、そんなことを考えてしまうことがあります。13歳、あるいはもっと小さいころから何から何まで全てを他の人にやってもらう生活が始まっている選手がいるんです。自分で何もする必要がない、そうした中で育ってくると暦の上では20歳だとしても全く大人になっていない。小さな子どものままです。信じられないかもしれませんが、『どこどこへ行きたいからタクシーを呼んでくれませんか?』とか、『おなかがすいたからピザを注文してくれませんか?』みたいなことを誰かに頼もうとするんです。自分でそうしたことさえしたこともない。そんな大人になってほしくない。なのでマインツでは自分のことは自分でするという人間として当たり前のことをとても大切にとらえています」サッカー少年少女の親の心得「サカイク10か条」■子どもたちの人間的な成長への取り組みが保護者に評価されているこうしたコンセプトは多くの保護者の方から歓迎されているとシュースターさんは話していました。クラブとしての規模がマインツよりも大きいクラブからオファーをもらっている選手でも、マインツを選ぶ例もたくさんいるそうです。子どもたちの人間的な成長への実直な取り組みが確かに評価されています。シュースター「クラブのコンセプトとして、学校の優先順位を高くしすぎないというのもあります。『学校が一番大事でサッカーはその次』という話をしましたが、それは学校で常に最高レベルの成績を残せ!ということではありません。あくまでも選手がまじめに無理のない範囲で、過不足のない取り組みをしてくれれば大丈夫というニュアンスで考えてもらえれば。リスペクト、寛容さ、謙虚さを大事に育ってほしいですね。ここのスタジアムの前にも駐車場があったと思いますけど、プロ選手になるとお金も入ってきますよね。中にはそれこそフェラーリだとか、ランボルギーニという車を購入する選手だっているわけです。そうした車の間でフォルクスワーゲンやオペルの一般車を購入する育成アカデミー出身の選手を見たら、私はうれしくなりますね。地に足をつけて謙虚に自分に合ったものを購入する。そうした私たちの育成アカデミーで学んだことをちゃんと自分の価値観として身につけて、育って、それを体現してくれると彼らの人間性は確かに成長したんだなと感じることができます」サッカー少年少女の親の心得「サカイク10か条」
2022年06月07日育成で様々な取り組みをしているサッカー先進国の一つドイツ。実際にブンデスリーガの育成アカデミーでは育成をどのように捉え、それぞれの子どもたちとどのように向き合っているのでしょうか?ブンデスリーガの育成アカデミーではプレー面を担当する監督・コーチのほかにいろんなジャンルの専門家を正規雇用することが義務付けられています。フィットネスコーチ、ビデオ分析、栄養士と並んで興味深いのが「教育担当」スタッフです。育成指導者は数が多いので、ブンデスリーガの育成アカデミーでもみんながみんな正規雇用というわけにはいきません。教育担当スタッフは各クラブの規模にもよりますが、チーフスタッフを含め数名の正規雇用スタッフが重鎮しています。なぜ育成アカデミーに教育担当スタッフが必要なのか、どんな役割を担っているのかについて、丁寧な育成で定評があるマインツ育成アカデミーで「教育担当スタッフチーフ」として日々子供たちと向き合っているヨナス・シュースターさんにお話を伺いました。(取材・文・写真:中野吉之伴)歴代所属選手のユニフォーム■学校が一番大事でサッカーはその次。学校の成績表を提出してもらうシュースター「私たち教育担当スタッフの仕事は多岐にわたります。その中でまず大事なポイントとなるのが学校との関係を最適にすること。子どもたちがサッカーのことだけではなく、学校のことを忘れないようにアプローチすることです。FSVマインツにとって学校が持つ意味はとても大きいんです。それこそ選手には『学校が一番大事。サッカーはその次』とはっきり伝えています。私たちはプロサッカークラブであり、もちろんサッカーのことはとても大切なのですが、学校はそれよりも大事です。プロクラブとして目をつぶってはならないのは、どれだけの選手が将来的にプロ選手になれるのか、という事実から考えることだと思っています。数字として見れば一目瞭然ですが、極めて少ない確率ですよね。だからこそ、選手に対してはサッカーだけではなく、2本目の立ち足を考えることの大切さを常に伝えています。選手には成績表を提出してもらいますし、学校にはマインツと連絡を日々取り合っている担当者がいますので、何かあったらすぐに連絡をしてもらえるようになっています。何が順調で、どこに問題があるのかを日々確認します。例えばある選手がある科目で問題を抱えていたりして補修や家庭教師が必要でしたら、そのためのオーガナイズもします」■U-19までアカデミーに残れても、プロになれるのは毎年1人か2人ブンデスリーガ育成アカデミーでU-19まで残れたとしても、そこからプロ契約がもらえる選手は毎年1人か2人。1人も昇格できない年もあります。セカンドチームでステップアップするチャンスをもらえる選手もいますが、そこからクラブを離れざるを得ない選手のほうが圧倒的に多いわけです。だからといって保険をかけるという消極的な理由で勉強をすることを促すのもよろしくありません。学校で学ぶことと真摯に向き合うことの大切さを伝え、学ぶ喜びを知り、そして自分にポジティブなものをもたらしてくれると実感してもらえるようにアプローチすることが大切になります。そのために重要なスタッフがシュースターさんになるわけです。シュースター「私は元々学校の先生だったんですね。ドイツ語、スポーツ、政治の教員資格を持っています。ギムナジウム(中等教育機関)の先生でした。同時にマインツで長年指導者もやっていたんです。現在トップチーム監督であるボー・スベンソンがU16監督をやっていた時のアシスタントコーチでした。先生として、そして指導者としての経験があるので、このポストにおいて必要な要素を兼ね備えていると思います。私が個人的に彼らの勉強につきあうこともあります」■大切なのは成績が悪くなったときにサポートすることではないそんなシュースターさんが気を配っているのは子どもたちとの距離感や空気感だと言います。「教育担当スタッフ」なんて名前が堅苦しく響いてしまって、「あの人は学校の成績が悪い時だけ話に来る」みたいな捉えられ方をされたら、それはどちらにとっても望ましいことではありません。子どもたちにとって大切なのは成績が悪くなったとか、私生活がうまくいっていないときだけサポートすることではなく、いつ、いかなる時でも子どもたちのそばにいて、受け止めてくれる大人がいること。シュースター「普段からちょっとしたたわいのない話を楽しくするようにしています。学校のことを語るとか、趣味について口にするとか、そんな風に私とコミュニケーションを取るのは『心地いい時間』と思ってもらえるような関係性が大切だと思います。そういった意味でも私がサッカー指導者もやっていたという背景は助けになっていますね。ここでサッカーをする子どもたちは、プロサッカー選手になりたいという夢を持っているわけです。だから頭の中はサッカーのことだけでいっぱいというのが彼らにとっては普通なんです。サッカーのある生活の日常を知らない教育専門家が来たら、それこそ理論だけの関わりになってしまうこともなくはないのです。『サッカーのことなにもしらないくせに』という反感を持たれてしまうことだってあるんです」子どもがサッカーを楽しむことを最優先に考えようサッカー少年少女の親の心得「サカイク10か条」>>■大人の価値観を押し付けるのではなく、子どもの価値観を受け止めること子どもたちに大人の価値観を押し付けるのではなく、彼らの価値観を受け止めてあげることはとても重要です。彼らはサッカーのことを話したいし、知りたい。そこをないがしろにするのは賢明ではないのではないでしょうか。それを受け止めた上で、学校の話とか、私生活の話をしないと彼らには響かないというのを大事にしたいですね。子どもがサッカーを楽しむことを最優先に考えようサッカー少年少女の親の心得「サカイク10か条」>>
2022年05月16日子どもたちに「将来の夢は?」と聞いたら、多くの子どもたちが「プロサッカー選手!」と答えるでしょう。そしてそのためにサッカーの練習を一生懸命頑張ろうとします。でも残念ながらみんながみんなプロ選手になれるわけではありません。どんなに小さいころは将来を期待された選手であっても、そのまま順調に成長していくかは誰にもわかりません。ドイツではいつ、どのように夢との決別をするのでしょうか。そして健全に夢とともに生きるために育成年代で気をつけておくべきことはなんでしょうか。過去に岡崎慎司選手や武藤嘉紀選手が所属したブンデスリーガのFSVマインツ05(以下マインツ)でU‐23コーチを務めるジモン・ペッシュさんにお話を伺いました。(取材・文:中野吉之伴)「プロになりたい」という子たちにどのタイミングで現実を教えるか、マインツの場合はどうしているか教えていただきました(写真はサッカー少年のイメージ)■アカデミー生でもトップに上がれるのはほんのわずか中野:ペッシュさん。サッカーが大好きな子どもなら誰でも将来はプロ選手になりたいと夢を口にします。そしてそこから将来性があり、才能を認められた選手がブンデスリーガの育成アカデミーに集まってきますよね。でもそこまで来た選手たちでも、みんながプロ選手になれるわけではない。U‐23に残った選手のほとんどは、どこかで次のキャリアを探さなければならない。クラブとしてはどのように取り組んでいるのでしょうか?ペッシュ:選手には個々それぞれにアプローチするのがまず大事になります。我々は選手それぞれにとって最適な進路を探そうとしています。いま僕らのU‐23チームであればU‐19の段階でその年代トップレベルのプレーを見せ、将来性を高く評価されている選手がいます。パウロ・ネーベルとニコラス・タウアーといった選手たちですね。彼らの場合はプロになれる可能性が高いためすでにトップチームで一緒に練習をしながら、試合の時はU‐23でプレーをして、試合経験を積んでもらうようにしています。そのため彼らに対してはU‐23チームの指導者としてそこまで多く影響を及ぼせるわけではない。金曜日の試合前最後の練習に参加して、試合に出て、またトップチームの練習にもどるわけですからね。ではほかの選手はというと、多くは現時点ではトップチームでプレーする目星がついていないという選手たちなんです。そのうち2、3人は数年のうちにひょっとしたら2部か3部ブンデスリーガ、あるいはうまく成長すればブンデスリーガでプレーするチャンスもあるかもしれない。でも、それ以外はどうひいき目に見ても4部~5部が限界というふうになってしまうわけです。■選手に現実を突きつけるのもコーチの役目中野:選手は自分で気づいていくんでしょうか?それとも指導者のほうから言葉がけをするのでしょうか?ペッシュ:マインツのU‐23は成人4部リーグに所属していますが、クレバーな選手はここで実際にプレーしてみて自分で気づきます。「4部でこのレベル。自分はここからさらに上のレベルまで行けるのか?」とね。だから彼らのほうから「コーチ、僕は大学で勉強したいと思います」「○○企業で研修を受けたいと思っています」と自身で判断して次のステップへと進んでいく選手が多いという印象を得ています。ただ中には言い方は悪いかもしれないですが、「夢を見続けようとする選手」もいます。4部リーグでも出場機会を得られていないのに、「俺はここから一流のプロ選手になる!」と信じて疑わない。そうした選手に現実を伝えるのは簡単ではないけど、それもこちらの仕事だと思っています。「君は将来的にどうやって生きていくのか。どうやって生きていけるのか。別の道の可能性を探した方がいい時期に来たんじゃないだろうか」と。■幸せな人生を歩めるか、を考えるにはそれまでどんな情報を得てきたかが大事中野:現状を受け入れるのは簡単なことではありませんし、「ひょっとしたら」にかけたくなる気持ちだって理解できます。個々の性格や心構えが受け止め方も変わってきます。となるとやはり、「自分の人生にとって大切なことは何なのか」「どうすれば幸せな人生を歩めるのか」を考える習慣付けを育成年代からしておくことは大切ではないかと思います。ペッシュ:その通りだと思います。それまでにどのような教育を受けてきたのか、どのような情報を得てきたのかは大きな影響を及ぼすでしょうね。その点で考えると、育成をどのようにとらえるかも重要になってくると思います。例えばドルトムントを見ると、ムココが16歳、ベリンガムが18歳でトップデビューを飾っていますよね。そうした事実があるから育成選手は必ず18歳、19歳でトップチームでプレーできるだけのクオリティを備えていなければならないというのが基準となり、さらに逆算してU‐14、U‐15でその選手の将来性すべてを決めてしまうような傾向が出てきてしまいます。でも選手の成長には個人差があります。U‐19、あるいはU‐23まで見てみることも大切です。そこですごい成長を遂げる選手だっているし、その間に将来のことと向き合う時間だってできるはずではないですか。■楽しさの中で成長することが大事、早い段階でプレッシャーをかけないで中野:早いうちに結果を求めすぎる傾向は日本でも強いと思います。ではU‐13、U‐15の子どもたちに対してはどうお考えでしょうか?ペッシュ:大事なのは結果や順位表だけを見ないことです。育成アカデミーのチームだと二桁得点差で勝つことも普通にあるのですが、でもだからよかった、悪かったではなく、どんなプレーを目的として取り組み、それがどう実践できたのかをしっかりとらえる大切さを伝えなければいけません。特にまだU‐13より若い年代の子どもたちには、あまりに早い段階でプレッシャーをかけるのはよろしくないです。サッカーの楽しさの中で成長をすることがやっぱりすごく大事ですね。楽しいというのは何してもいいよというのではなく、個々の選手と向き合いながら、アプローチすることは欠かせません。例えば一人の選手が2~3点をとったとして、すべてを右足で決めていたら「得点は素晴らしい。でも君には左足もあることを忘れてはだめだよ」と伝えることも必要でしょう。例えチーム内でベストな選手だったとしても、どこに長所があり、どこに弱点があるかは、しっかりと把握していかなければならないし、それを改善していくためにそうしたフィードバックはとても重要です。育成は長期的な視点で取り組むことが本当に大切なんです。今日行ったことが明日できなきゃだめだなんて追い込まないでください。いかがでしたでしょうか。子どものうちは多くの子が「プロになりたい」と口にします。しかし、望めば誰もがプロになれるわけではありません。いつかは夢から覚め、現実と向き合うことになります。プロサッカー選手と言う夢が叶わなくとも、幸せな人生を歩むためにそれまでに受けてきた教育(学歴の高さのことではありません)や得てきた情報が大事だというペッシュさん。保護者の皆さんは、お子さんが選手以外の道へ踏み出すときに、情報収集や他の選択肢の提示などのサポートができるのではないでしょうか。また、昨今の日本では幼少期からその時点のレベル、周囲の子との差を見て「向いている」「向いていない」を判断しがちな親御さんが増えています。神童と呼ばれ将来を期待された選手が、必ずしも順調に成長するわけではありません。短期的な視点で「できている/できていない」だから「向いている/向いていない」とジャッジするのではなく、子どもの「楽しい」を後押ししてあげる方が成長につながるのは間違いありません。中野吉之伴(なかの・きちのすけ)指導者/ジャーナリスト大学卒業後、育成年代指導のノウハウを学ぶためにドイツへ渡る。現地でSCフライブルクU-15チームでの研修など様々な現場でサッカーを学び、2009年7月にドイツサッカー連盟公認A級ライセンスを取得(UEFA-Aレベル)。2015年から日本帰国時に全国でサッカー講習会を開催し、よりグラスルーツに寄り添った活動を行う。主な指導歴:フライブルガーFC(元ブンデスリーガクラブ)U-16監督/U-16・18総監督などを経て現在はフライブルガーFCのU13監督を務める。著書・監修本に「サッカードイツ流タテの突破力」(池田書店 ※監修/2016年)/「サッカー年代別トレーニングの教科書」(カンゼン ※著者/2016年)/「ドイツの子どもは審判なしでサッカーをする」(ナツメ社 ※著者/2017年)などがある。
2021年03月03日「マートの中にはアートがある」12月16日10:00に三越伊勢丹オンラインサイトに、デザイナーやアーティスト、クリエーターから職人のクラフトまでの創作活動と日常を結び、暮らしを彩るアイテムの数々をご紹介する<イセタンマート>がグランドオープンいたします。「イセタンマート」は、日常で楽しめるアートを提案するオンライン限定ショップです。アート性を感じるツールズやオブジェ、ファッションアイテムをはじめここでしか手に入らない限定品などを3つのテーマでカテゴライズし、約30ブランド600点以上のアイテムを展開いたします。また、オープニング企画は、期間限定でバンクシーアートの限定アイテムも登場いたします。3つのカテゴライズ「tools」「object」「fashion」で展開1.tools何気なく使っている日用品に込められた職人の手仕事やデザイナーの想いからアートを感じる雑貨小物を集めました。▲<プエプコ> CRAFTSMAN POUCH 各4,070円(税込)クラフトマンが愛用するクラフトツールをデザインしたポーチです。日本で考えられたデザインをベースに、インドの縫製工場にて素材や色の組み合わせを決めています。伝統衣装のサリーやタッセルなど、インドならではの細やかで繊細なハンド刺繍やビーズ細工の技術が活かされ、一つ一つあたたかみや使う楽しみが感じられるようなデザインです。▲<ミヤヴィエ>SOAP DISH 2,200円(税込)世界の企業との交流で生まれたテクノロジーと伝統の融合を独創的に作品に昇華させる、木村浩一郎氏の作るミニマルアートと、<ミヤヴィエ>が開発するポリエチレンをはじめとした樹脂による構造体とのフュージョンにより、新しいライフスタイルのためのソープディッシュです。2.objectふと目が合うだけで気持ちが上がる、毎日逢っているのに気分が変わるアートなインテリアを集めました。▲<モマ>奈良美智 ウェルカム ガール スケートボード 2万8,600円(税込)奈良美智自身が、日々の実験の規律から生まれた絵に息吹を与える色を選び、MoMAとのコラボレーションで誕生しました。奈良美智の作品「Welcome Girl」(2017年)が再現されたスケートボードです。※装飾用スケートボードのため、車輪は付属しておりません。▲<モヘイム>RESTROOM SIGN 2Pset 1,760円(税込)一般家庭やオフィス、公共スペースや宿泊施設など、さまざまな場所にフィットするシンプルでクリーンな印象のレストルームサインです。日常のちょっとしたところにアートを!3.fashionいつもの着こなしにワンポイントでアートなデザインを取り入れるファッションアイテムを集めました。▲<プエブコ>VELVET SLIPPER 各2,420円(税込)ベルベットの上品な光沢と滑らかな質感が見た目にも触り心地も良いスリッパです。インソールにはPUEBCOのロゴ刺繍をあしらっており、インテリアに馴染みながら、暮らす人のセンスを静かに演出してくれます。▲<モマ>スターリーナイト アンブレラ 5,610円(税込)MoMAのコレクションの中でも人気の高い作品のひとつ、Vincent van Gogh(フィンセント・ファン・ゴッホ)の「The Starry Night(星月夜)」が描かれた折りたたみ傘です。傘をさすと、ゴッホの名画「星月夜」が広がります。「イセタンマート」取扱いブランドARITA PORCELAIN LAB/アリタポーセリンラボ、ARABIA/アラビア、Atelier Junko/アトリエ ジュンコ、BANG & OLUFSEN/バング&オルフセン、BALMUDA/バルミューダ、BOOXI/ボクシー、chilewich/チルウイッチ、Hender Scheme/エンダスキーマ、Hydro Flask/ハイドロフラスク、ITTALA/イッタラ、KATAYAMA BUNZABURO SHOTEN/カタヤマブンザブロウショウテン、KISEN/キセン、KLIPPAN/クリッパン、MIYAVIE/ミヤヴィエ、MoMA/モマ、MOHEIM/モヘイム、mina perhonen/ミナ ペルホネン、maruni/マル二木工、MAINTS/マインツ、MEISSEN/マイセン、PRIVATE SPOONS CLUB/プライベートスプーンズクラブ、PUEBCO/プエブコ、SUS gallery/サスギャラリー、Yaoita Katsunori/ヤオイタ カツノリ、能作/ノウサク など「イセタンマート」オープニング企画はバンクシーアートとのコラボレーション「イセタンマート」オープン記念特別企画として、「BRANDALISED presents BANKSY’S GRAFITTI MART」と題し、バンクシーアートを使ったイセタンマート限定アイテムをご紹介いたします。▲<ボタナイズ>プラバチ 各8,580円(税込)個性豊かな塊根植物やサボテン、多肉植物を扱う<ボタナイズ>からは、植物を入れるPotにバンクシーのアートを。個性×個性がお部屋の彩りをさらに輝かせてくれます。▲<マスターマインド>右:Tシャツ 3万800円(税込) 左:パーカー 6万1,600円(税込)デザイナー本間正章氏が手掛ける〈MASTERMIND/マスターマインド〉。本間氏のフィルターを通したバンクシーアートプロダクトはブランドファンならずとも手に入れたい1着に仕上がっています。※12月16日(水)~12月20日(日)までの受注生産となります。お渡しは2021年3月下旬を予定しております。▲<モヘイム>右:リンデンボックス 各9,900円(税込) 中:スウィングビン 1万9,800円(税込) 左:壁掛け時計 2万8,600円(税込)タイムレスなデザインと機能性で新しいライフスタイルのスタンダードを創造する<モヘイム>。定番のリンデンボックスやスウィングビンの他にデスクに置いても目を引くペントレイやマグなどがバンクシーアート一色になり登場。▲<ハイドロフラスク>ステンレスタンブラー 各6,380円(税込)アメリカ・オレゴン州生まれの<ハイドロフラスク>。アウトドアが盛んな地域性を生かした機能性あるボトルに、バンクシーのアートが加わりデザイン性もさらにUP。カラーも豊富にご用意しています。BRANDALISED presents BANKSY’S GRAFITTI MART12月16日(水)~12月29日(火) ※12月16日(水)10:00からご購入いただけます。[参加ブランド]MOHEIM/モヘイム、MASTERMIND WORLD/マスターマインド・ワールド、BOTANIZE/ボタナイズ、STARTER/スターター、R4T/アールフォーティー、HYDROFLASK/ハイドロフラスク などバンクシーアートと人気ブランドやアイテムとの融合をお楽しみください。今後の特集スケジュール12月30日(水)から MASTERMIND GADJET MART1月20日(水)から NOT NOTE MART 矢尾板克則「イセタンマート」公式YouTubeもオープン「アートを日常にとりいれ『時間の質』を変え、ライフスタイル(生活・人生)を豊かにしよう!」をテーマに、公式YouTubeを開設いたしました。アートを日常に取り入れたライフスタイルを送る著名人などの日常を追った「ルーティーン・スタイル」や時間の質をかえる商品やアイテムの世界をご紹介いたします。12月16日の「イセタンマート」オープンに先駆けて、現在公開中の「Rikuka ルーティーン」ファッションやライフスタイルが、同世代の女性から圧倒的な支持を集めているモデルの鈴木六夏さんのARTのある暮らしをご紹介しています。ー鈴木六夏さんプロフィールー美容ライターを経て、雑誌「VERY」(光文社)レギュラーモデルに。女性誌で活躍する他、ミニマムなクローゼットで作る自身のファッションや自然体でヘルシーに年を重ねるための美容法、また子育てやライフスタイルなどジャンルを問わず、多くの女性の支持を受けている。プライベートでは13歳の男の子と1歳の女の子、2児の母。今後のアップスケジュール12月下旬~1月上旬 TaikiNoahさん(モデル)1月上旬~中旬 中本千尋さん(フードデザイナー)◇information◇三越伊勢丹オンラインストア「イセタンマート」※商品によって、販売開始日時が異なる場合がございます。イセタンマート公式YouTube企業プレスリリース詳細へ本記事に掲載しているプレスリリースは、株式会社PR TIMESから提供を受けた企業等のプレスリリースを原文のまま掲載しています。FASHION HEADLINEが、掲載している製品やサービスを推奨したり、プレスリリースの内容を保証したりするものではございません。掲載内容に関するお問い合わせは、株式会社PR TIMES()まで直接ご連絡ください。
2020年12月10日4月14日(火)に開催される、無観客ライブ配信サーキットフェスティバル「ライブハウスジャッジメント in KOBE」の詳細が発表された。本イベントは、「神戸にゆかりのあるバンドが、神戸のライブハウスと共に、神戸から発信する」をテーマに、4つのライブハウス(チキンジョージ、VARIT.、太陽と虎、ARTHOUSE)が手を取り合い開催するフェスティバル。映像・IT技術を取り入れ、様々なアーティストが神戸の4つのライブハウスに大集結して、対バン形式でインターネットを熱くする。出演アーティストには、アルカラ、WEAVER、ガガガSP、パノラマパナマタウン、POTなど全26組が名を連ねた。参加費は2,000円で、4会場全てのチケット(1枚500円)を購入の上、サーキット感覚で楽しむ趣向となっている。 )でオフィシャルグッズの受注生産を開始。「配信を収益化し、アーティストや裏方の方々へのお仕事を作り出すこと」も目的としており、チケット販売・協賛金に加え、オフィシャルグッズの収益化も目指している。■ライブハウスジャッジメント in KOBE開催日:2020年4月14日(火)時間:開演 18:00/終演 25:00(予定)会場:CHICKEN GEORGE / VARIT. / music zoo 太陽と虎 / ARTHOUSE(※CHICKEN GEORGEは事前収録)申し込み: 参加費:2,000円(税込・500円 × 4会場)■出演者アルカラ / alcott / iTuca / 今村モータース / WEAVER / EGG BRAINオテモトチョップスティック / ofulover / ガガガSP / クリトリック・リス / KRD8KOBerrieS♪ / the cibo / THE TOMBOYS / 下田逸郎&増田俊郎 / Slimcatセックスマシーン!! / ダウト / 匿名ミラージュ / にこいち / KNOCK OUT MONKEYパノラマパナマタウン / Paparazzi Panic / ペペッターズ / ベルマインツ / POT(全26組)
2020年04月08日ギタリストの宝庫スペインから、またひとり興味深い才能が輩出された。2007年のフランシスコ・タレルガ国際ギターコンクールを始め、ニューヨークのプロ・ムジチス賞等を含む13の国際コンクールで優勝を果たしたという凄腕ギタリスト、ラファエル・アギーレその人だ。曰く「神の祝福を受けたギタリスト(マインツECHO誌)」、「ギター界の未来(クルトゥア・ポート誌)」、「もっとも称賛されたスペイン・ギターを代表する一人(エル・パイス誌)」、「成熟しており強烈(リトモ誌)」などなど、彼の実力を伝える世界各地の記者の声も、これ以上無いほどの讃えよう。まさにスペイン・ギター界の希望の星と言った趣だ。スペインの大先輩に当たるアンドレアス・セゴビアや、ナルシソ・イエペスから受け継いだ伝統的なクラシックギターに加え、フラメンコやポップスに映画音楽などなど、ギターならではの幅広いレパートリーを手掛けることもその人気に拍車をかけている様子のラファエル・アギーレ。その実力やいかに。再来日となる今回の公演には、アルベニスやタレガにロドーリーゴ、ファリャなど伝統的なスペイン物の他、パコ・デ・ルシアの作品なども披露。スペインならではの情熱的ステージに期待したい。(c)European Music Foundation●公演概要2月4日(火)浜離宮朝日ホール「ラファエル・アギーレギター・リサイタル」
2020年01月30日年の瀬が近づき、ホームパーティを楽しみにしている人も多いのでは?みんなでお鍋を食べたり、お酒を片手にゆっくり語り合ったり…。今回は、かわいくて、パーティで使える便利アイテムをご紹介!氷は不要!これ1つでワインボトルの温度をキープ。1分ほど水に浸すか、流水にさらしたワインクーラーに、お気に入りのワインボトルをイン。チョークで文字や絵を描くこともできるので、ウェルカムボード代わりにも。φ12.5×H21cm¥10,000(magisso/designshop TEL:03・5791・9790)温度計付きのダッチオーブンで、熱々をサーブ。お肉料理やシチューに最適なオランダ製ダッチオーブン。材料の約70%に廃線となった鉄道の線路を使用しており、話のネタにも。φ31×H24cmダッチオーブン サーモメーター¥32,000(コンベック/MoMAデザインストア TEL:03・5468・5801)約30秒でクリーミーな泡が完成。極上の一杯で乾杯!ビールを少量注いでスイッチを押すとホイッパーが高速回転し、きめ細かい泡を作り出す。グラスに注いだビールに重ねると、格別の味わいに。独創的なフォルムと銅メッキのボディもポイント。ビアフォーマー¥6,800(menu/FLYMEe)スマホにオン。お部屋がたちまちディスコに変身!コンパクトながら、ディスコのような光をダイナミックに放つ。紫や緑、赤などリズミカルに変わるカラーに合わせて、写真を撮って楽しんで。φ3.6×H3.8cm Phone Disco Light¥1,400(キッカーランド/キッカーランドジャパン TEL:03・5724・7014)IHクッキングヒーターなら、お鍋もスマートに!シンプルなデザインと薄さ38mmというスリムな設計で、インテリアになじむ。付属のワイヤレスコントローラーで、5段階の火力出力調整が可能。ホットトリベット white×wood¥35,000(MAINTS/マインツ お客様サービス TEL:0120・605・688)※『anan』2019年12月4日号より。写真・多田 寛スタイリスト・池田沙織(by anan編集部)
2019年11月26日ドイツの大きなイベントの一つ、カーニバル。私の住んでいる地域周辺だとデュッセルドルフ・ケルン・マインツが代表的なカーニバルタウン。毎年11月11日の11時11分にカーニバル期間がスタートします。 デュッセルドルフの場合はこの日にホッペンディッツというマスコットのお目覚めからスタート。それから数か月経ったあと、大体毎年2・3月に集大成を迎えます。そのカーニバル期間最後の木〜火曜日の6日間はお祭り。仮装して飲んで大騒ぎ! 特にRosenmontag/薔薇の月曜日には大フィナーレとしてパレードが街を闊歩します。そのパレードが偶然、私の家の真下で準備・出発までの待機をするということだったので、せっかくなので今年は友達を呼んでみんなでわいわい上から眺めることにしました! なぜか例年いつもカーニバルの時期に空模様が悪くなるんですが、今年も残念ながらまさにでした…。嵐が迫ってる予報です。 前日の夜に決行か中止か判断しますというニュースが町中を駆け巡り、どうなるのかそわそわしていた日曜日。夜に入った情報は、2時間程遅らせてスタートしますとのこと! 月曜日の朝、身支度やら片付けやらしながらぱっと窓から下を見ると、もうちらほら車が並んでいました。 2時間遅らせてくれたことで私ものんびり来客準備。 こちらは大晦日の過ごし方のお話をした時にも登場したベルリーナー。カーニバルの必需品でもあります。 なぜこの時期にベルリーナーを食べるのかというと、「薔薇の月曜日が終わった2日後の水曜日からイースターまでの40日間絶食期間に入る」という伝統があり、肉・卵・乳製品・お酒がNGになるので、その前にこれらのものを食べ納めすることで始まった習慣だそうです。 そこまでちゃんとカーニバルを祝わないという人でもこの絶食期間にお酒を断ったり、チョコレートを断ったり、オリジナルの断食をする人も多いです。 さて、だんだん下も準備が整ってきました! 途中雨風が強まってきて心配でしたが、カーニバル団体の皆様はなんてことない様子で、さすが…。パレードの上で飲んで談笑して楽しそう! なんだかんだで雨はやみ、出発する頃にはお日様も見えるようになってきました。私がこの日のために窓に書いたペイントもきらり☆Helau!(ヘラウ!)はデュッセルドルフのカーニバルの掛け声です。 寒いですが我が家も窓を全開にして街中に繰り出すパレードたちをお見送り。この時もうすでに音楽はガンガン&パレードMCの盛り上げトークでかなりノリノリ!熱気が上がっています。 次々と出発していくパレードたち。 (右に停まっているのは出発待ち中の車、左側はパレードがどんどん前進していっています)ちなみにこのパレードの中には主にお菓子が大量に用意されていて、街中でみんなに配られます。(配るというか撒くという表現が近いかもしれませんが…。)お菓子目当てに下で待っている人たちは降ってくるお菓子を次々にキャッチ! 酔っぱらっている人も多いしみんなかなり本気なので場所によってはだいぶ強気にいかないともらえない厳しい戦いとなります...。 私は家で上からの参戦だったのでもちろんお菓子はもらえませんでしたが、ちょうどお菓子を投げ込みやすい階に住んでいる人たちは色々投げ込んでもらっていました。本当に寒かったので、私は途中暖かい場所に逃げたり休み休み。こんなのができるのも家の中ならではですね。みんなが小腹が空いたときに食べられるようにドイツ風レンズ豆のスープを作っておいたのですがこれが大正解!冷え切った体にしみる〜。 時間はすぐに過ぎてしまい、3時間程経ってあっという間にパレードがはけ、にぎやかな音楽もなくなりがらんとした道。そこに出現したのは…何台ものオレンジ色の車。そう、清掃車です。手際よく作業して何事もなかったかのように元に戻っていく道…。 切り替えが早い。ドイツらしくて笑ってしまいました。パレードを見送った後はみんなでぬくぬくテレビを見たり映画を見たり、食べて飲んで夜までまったり。これはまた来年もうちでパーティーすることになりそうです。 Mari Kusakari◇Website◇ ◇Instagram◇
2019年03月20日扇風機は数ある家電のなかでも、あまり作りが複雑でないことや、付与できる機能が少ないことから、そこまで高級な家電ではありませんでした。しかし、最近ではデザイン性や機能性の高い扇風機が続々登場し、全体的な価格相場が引き上げられている印象を受けます。そこで、昨今の扇風機の価格相場と価格帯における機能の傾向を探ってみることにしました。なお、今回は扇風機に絞り、また家庭用機種にのみ特化しました。ハイエンド帯!価格5万円以上の扇風機ハイクラスのデザイン、近未来的なインターフェースを持つ商品群が多数展開されているのが、この価格帯の特徴。もっとも高級だったのは、パナソニックの「RINTO F-CWP3000」で8万9980円。次点はマインツの「PIROUETTE MA-002」、ダイソン「Dyson Pure Hot + Cool Link HP03BN ブラック/ニッケル」と続きます。この価格帯は、とにかくデザイン性にこだわった商品群が多いのが特徴。例えば、パナソニックの「RINTO」は、高級家具などに利用されるウォールナットを支柱部素材に使うなど、家具との調和を意識したデザイン。マインツは、ベース部分を指でなぞって操作するという、未来的なインターフェースが特徴です(ちなみに、マインツとは、ツインバード工業の子会社で、高付加価値製品を中心にしたプレミアムブランド)。ミドルレンジ!価格3万円前後の扇風機ハイスペックまでの価格ではないものの、展開商品が多いのが、3万円前後の扇風機。この価格帯では、流行のDC扇風機も数多く、選択肢も広がります。例えば、昨今のおしゃれ扇風機の潮流を生み出したバルミューダの「The GreenFan」シリーズも、大体この価格帯。それらを追うように登場した、ドウシシャの「kamomefan」シリーズ、パナソニックや三菱電機といった、古参家電メーカーも数多く参入しており、比較検討に迷うことも多いでしょう。自然に近い風を送ると標榜する商品は数多く、風の感じ方は実際に売り場に行って確かめることをおすすめしますが、売り場と自宅は環境も異なるだけでなく、実際には扇風機の風に直接あたることよりもエアコンの空調効率を高める利用が多いことを鑑みると…。特に違いがあらわれるのが、首振り角度かもしれません。各商品を見比べると、左右120度程度の商品もあれば、左右に180度、上下に90度以上首振りが可能な商品もあり、この点が使い心地に大きく差をもたらしそうです。ローエンド!価格1万5000円前後の扇風機古参国内メーカー以外にも、新興メーカーなども数多く参入しており、もっとも選択肢が多く、一般的な価格帯の商品群。しかし、DCモーター搭載機や上下首振り機能搭載、複数枚羽など、機能面でもリッチな商品が多く、安価だからと言って馬鹿にはできません。たとえば、シャープの「PJ-G2DS」は、アホウドリの羽の形状を応用した独自のネイチャーウイングを搭載するDCファン搭載モデル。上下約100度、左右約90度で自動的に首を振る3Dターンで、やさしく、そして効率よく空気を撹拌してくれます。日立の「HEF-DC300」も、同様にDCモーター搭載の“やさしい風”系扇風機。こちらは減灯&消音機能を搭載し、暑くて寝付きにくい夏の睡眠環境でも穏やかに入眠できるよう、親切な設計になっています。以上、価格帯別に、扇風機ラインナップの傾向をまとめてみました。扇風機の買い替えシーズンには、ぜひ参考にしてみてくださいね。(文・団子坂ゆみ/考務店)
2018年06月09日ドルトムントに所属するサッカー日本代表MFの香川真司選手が1月31日、自身のブログを更新し、休日を一緒に過ごした長谷部誠選手、細貝萌選手、武藤嘉紀選手との豪華なオフショットを公開し、話題を呼んでいる。香川は「昨日から」というタイトルで更新。「買い物して、美味しい御飯食べて、楽しい話をして、良い休日でした!はせさん、はじくん、よっち、今日はありがとう!」とつづり、ドイツ・ブンデスリーガで活躍する日本代表のキャプテンMFの長谷部(フランクフルト)、日本代表DFの細貝(シュツットガルト)、日本代表FWの武藤嘉紀(マインツ)との4ショットを公開した。この投稿に、ファンから「とっても素敵な笑顔」「豪華なメンバーですね」「メンツが最高すぎ」「オフってるときのアスリートの表情ってかっこいいです」「うわっ!いい!ゥチもそのメンズ軍団に混ざりたいわよー!」「仲良しやねー」「またお茶目さんですね!」「ブンデス組かっこいいです!」「みんなかっこいい」「昨日のライバルは、今日の良き友!いい男!4人衆!」「気心知れた仲間との楽しい時間、大切ですよね」などと多くのコメントが寄せられている。
2017年02月01日